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JP4007013B2 - 投射型表示装置 - Google Patents

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JP4007013B2
JP4007013B2 JP2002035566A JP2002035566A JP4007013B2 JP 4007013 B2 JP4007013 B2 JP 4007013B2 JP 2002035566 A JP2002035566 A JP 2002035566A JP 2002035566 A JP2002035566 A JP 2002035566A JP 4007013 B2 JP4007013 B2 JP 4007013B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクター等に適用するのに最適な投射型表示装置であって、特に、家屋等の天井に吊り下げて使用するのに最適なものの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、投射型表示装置の一例である液晶プロジェクターとして図15及び図16に示すものがある。この従来の液晶プロジェクター81は、光学ユニット(図示せず)が内蔵された外筐82の前面82aに投射レンズ83と排気口84とを左右に並べて配置及び形成し、光学ユニットにあって高温の熱を発生する内部熱源である光源部85と排気口84との間に排気ファン86を有する排気ダクト87を配置している。そして、投射レンズ83によって画像をスクリーン等の投射面88に投射すると同時に、排気ファン86を作動させて、光源部85で発生する高温の熱やその他の内部熱源である電源部(図示せず)等で発生する熱を1つの排気ファン86によって排気ダクト87を通して排気口84から外筐82の前方で、投射レンズ83の光軸Pと平行な方向へ排気することにより、これらの光源部85や電源部等の内部熱源をを空冷している。
【0003】
この際、排気口84を外筐82の左右両側面や後面等に配置することも考えられる。しかし、投射レンズ83によって投射面88に投射される画像を視聴する視聴者は投射レンズ83により投射面88に投射される画像の投射光束89外である液晶プロジェクター81の前方以外の周囲に着席することが一般的であることから、光源部85等で発生する高熱の排気熱風90を外筐82の前面82aに形成された排気口84から投射レンズ83の投射方向と同じ方向である外筐82の前方へ排気するように構成すれば、その排気口84から排気される高温の排気熱風90が視聴者に直接飛散されて不快感を与えたり、排気ファン86の作動による風切音が視聴者の耳障りになり難い点で最も好ましいものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の液晶プロジェクター81のように、光源部85や電源部等で発生する熱を1つの排気ファン86を用いて1つの排気ダクト87により1つの排気口84から排気する方式では、光源部85の熱は比較的効率良く排気できても、通常、光源部85から離れた位置に配置されているセット用電源基板や光源部用電源基板等の電源部の熱については、1つの排気ファン86の作動による外筐82内部での空気の移動によって冷却されるだけであり、液晶プロジェクター81内全体の冷却効率が悪かった。このため、従来は、電源部等で発生する熱によってその近傍のIC等の電子部品が悪影響を受けて、性能劣化や寿命短縮等を招き易いと言う問題があった。
そして電源部を含めて電子部品を光源部85の近くに配置する場合は、電源部に比べて高温となる光源部の熱によって電源部及び電子部品が悪影響を受け、さらに性能劣化や寿命短縮等を招き易くなる問題があった。
【0005】
また、従来の液晶プロジェクター81のように、外筐82の前面82aに投射レンズ83と排気口84とを左右に並べて配置する構造では、外筐82内の光学ユニット及び投射レンズ83が外筐82の左右幅方向のセンターに対して一側方にオフセットされてしまうために、液晶プロジェクター81の左右幅方向の重量バランスがアンバランスになる。このため、図16に示すように、この液晶プロジェクター81を室内等の天井93に吊下げ具94によって吊り下げた時に、液晶プロジェクター81の左右幅方向の傾きが生じ易かったり、その液晶プロジェクター81を天井93へ吊り下げるべく、作業者が液晶プロジェクター81を両手で頭上に掲げて天井93への取付け作業を行う際に、液晶プロジェクター81の左右方向のバランスを取り難く、取付け作業が著しく阻害されたり、そのバランスを崩して転倒、落下等の事故すら招き易かった。また、液晶プロジェクター81を室内等の天井93に吊下げ具94によって吊り下げる際に、一般的に、作業者が液晶プロジェクター81を両手で頭上に掲げるようにして、投射レンズ83を壁等にかけられたスクリーン等の投射面88の中央位置に設定する作業を行うが、投射レンズ83が外筐82の一側方にオフセットされていると、作業者の頭位置から投射レンズ83が一側方にずれた状態になることから、作業者の頭位置を目安にして、投射レンズ83を投射面88の中央に位置決めすることができず、作業性が非常に悪かった。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、外筐内部の複数の熱源で発生する熱を効率良く排気することができ、外筐の左右方向の重量バランスもとり易いようにした投射型表示装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の投射型表示装置の請求項1は、外筺内のほぼ中央に配置された投射レンズの後部の光学ユニットカバー内にライトバルブを備えた光学ユニットが収容され、該光学ユニットカバーの後端で上記外筺の一方の側面の側へ偏倚された位置に配置された光源部カバー内に光源部が配置され、該光源部カバーの前面側に排気用開口部が形成され、シロッコファンにより吸気された冷却風を上記ライトバルブ及び上記光源へ導く吸気ダクトが上記外筺内部の底部に配置され、上記外筺の前面の一方の端部側へ偏倚された位置に形成された第1の排気口に接続された第1の排気ダクトが該外筺の一方の側面の内側に沿って配置され、該第1の排気ダクトの吸気側端部内に配置された第1の排気ファンが前記光源部カバーの排気用開口部に近接されて第1の排気機構が構成され、
上記外筺の前面の他方の端部側へ偏倚された位置に形成された第2の排気口に接続された第2の排気ダクトが該外筺の他方の側面に沿って形成され、該第2の排気ダクト内に上記光源用電源部を含む電源部が配置され、該第2の排気ダクトの上記第2の排気口側に第2の排気ファンが配置されて第2の排気機構が構成されたものである。
また、本願発明の投射型表示装置の請求項1に従属する請求項2は、上記第2の排気機構の上記第2の排気ダクトが上記外筺の側面と、上記光学ユニットカバーの側面及び上記光学ユニットカバーの側面とから上記外筺の前面側との間に配置された絶縁板とによって構成されているものである。
また、本願発明の投射型表示装置の請求項2に従属する請求項3は、上記第2の排気機構における上記第2の排気ダクトをほぼJ型に形成することにより、上記外筺が扁平な箱型で、左右両側面が後方にかけて緩やかな連続曲面によって左右対称形状のほぼU型に形成されているものである。
【0008】
上記のように構成された本発明の投射型表示装置の請求項1は、第1の排気機構が、光源部カバーが光学ユニットカバーに対して外筺の一方の側面の側へ偏倚され、更に、その光源部カバーの前面側に排気用開口部が形成されていて、シロッコファンにより吸気された冷却風を吸気ダクトによって光学ユニットカバー内のライトバルブ及び光源部カバー内の光源部へ吸気すると共に、光源部カバーの前面側の排気用開口部に近接された第1の排気ファンによって光源部の熱を第1の排気ダクトを介して外筺の前面の一方の端部側へ偏倚された第1の排気口から外筺の外部へ効率よく強制排気するように構成されている。第2の排気機構が、外筺の前面の他方の端部側へ偏倚された第2の排気口に接続され、内部に光源用電源部を含む電源部が配置された第2の排気ダクトを該外筺の他方の側面に沿って形成し、第2の排気ダクトの第2の排気口側に配置された第2の排気ファンによって光源用電源部を含む電源部を効率よく強制排気するように構成されている。
この際、第1の排気機構の光源部カバーが光学ユニットカバーに対して外筺の一方の側面の側へ偏倚され、更に、その光源部カバーの前面側に排気用開口部が形成されていることによって、高温となる光源部からの排気熱が第2の排気ダクト内の光源用電源部を含む電源部の排気に熱的な影響を及ぼし難く、光源用電源部を含む電源部の熱を第2の排気ファンによって第2の排気ダクトを通して、かつ、光源部に対して独立して効率よく排気することができ、光源用電源部を含む電源部が光源部からの高温の熱による悪影響を受けて、性能劣化や寿命短縮を招き難いと言う相乗効果がある。また、第1の排気機構と、第2の排気機構が投射レンズの両側に配置されているので、投射型表示装置の薄型化が可能である。
また、本願発明の投射型表示装置の請求項2は、第2の排気機構の第2の排気ダクトが外筺の側面と、光学ユニットカバーの側面及び光学ユニットカバーの側面と外筺の前面側との間に配置された絶縁板とによって構成されていので、部品の共通化によるコストダウン及び省スペース化による小型化が可能である。
また、本願発明の投射型表示装置の請求項3は、第2の排気ダクトをほぼJ型に形成することにより、外筺が扁平な箱型で、左右両側面が後方にかけて緩やかな連続曲面によって左右対称形状のほぼU型に形成することができた、扁平で、流麗なデザインの投射型表示装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の投射型表示装置を液晶プロジェクターに適用した実施の形態を図1から図13を参照して説明する。
まず、図1から図9によって、液晶プロジェクター1の基本となる実施の形態を説明する。外筐2は耐熱合成樹脂等によって成形された下ケース3と上ケース4とによって扁平な箱型に構成されていて、上ケース4が下ケース3の上部にネジ止め等にて脱着可能に結合されている。そして、この外筐2の前面2aは緩やかな円弧状に湾曲されていて、この外筐2の左右両側面2b、2cから後面2dにかけては緩やかな連続曲面によって左右対称形状のほぼU型に湾曲されている。そして、この外筐2の底面2eの前面2a側に、偏位された位置には左右一対のアジャスタ5が取り付けられていて、その底面2eの後面2d側に偏位された位置のほぼ中央部には下ケース3に一体成形された1つのスタンド部6が配置されている。従って、この液晶プロジェクター1をテーブル上等に載置する際には、これら左右一対のアジャスタ5の高さを調整し、アジャスタ5とスタンド部6とによる3点支持によって水平に保つことができるように構成されている。また、この液晶プロジェクター1を天井に吊り下げる際には、下ケース3の4箇所に設けられたネジ穴7を介して天井に設置された図示せぬ天吊り金具にボルト等で取り付けられる。
【0010】
次に、外筐2の内部で、その外筐2の左右方向のセンターP1上に光学ユニット11が水平に配置されていて、この光学ユニット11は下ケース3上の所定高さ位置にネジ止めされている。そして、光学ユニット11の後述する画像合成部11bの前端に接続されている投射レンズ12の光軸P2がその外筐2のセンターP1とほぼ同心状に配置されていて、その投射レンズ12は外筐2の前面2aの前方に突出された状態で、下ケース3上にネジ止めされている。そして、後述する画像の投射中において最も高温の熱を発生する第1の内部熱源である光学ユニット11の光源部11aが外筐2内で、光学ユニット11の後端部の一方の側面2b側に偏された位置に配置されていて、この光源部11aも下ケース3上にネジ止めされている。
【0011】
また、後述する画像の投射中において低温の熱を発生する第2の内部熱源であって、液晶プロジェクター1を駆動するための電力を供給する電源部を構成しているセット用電源基板13と光源部用電源基板14が存在している。セット用電源基板13は、プロジェクター1の制御回路や信号処理回路、液晶パネル駆動回路等の一般的表示装置に必要な回路を駆動させるための電源回路基板である。また、光源部用電源基板14は、光源部を点灯し発光させるための電源回路基板である。そして、セット用電源基板13が外筐2内で、光学ユニット11の他方の側面2c側に水平に配置されていて、光源部用電源基板14が外筐2内で、光学ユニット11の後側部側である後面2d側に水平に配置されている。なお、これらセット用電源基板13及び光源部用電源基板14も下ケース3上の所定高さ位置に水平にネジ止めされている。
【0012】
そして、外筐2の緩やかな円弧状の前面2aの左右両側位置で、投射レンズ12を中心とする左右対称位置には第1、第2の排気口15、16が左右対称状に形成されている。そして、これら第1、第2の排気口15、16は緩やかな円弧状の前面2aに沿って左右対称状に形成されていることから、これら第1、第2の排気口15、16には、投射レンズ12の光軸P2に対して直角な基準面P3に対して左右両側方への左右対称状の開き角度θ1が設定されている。なお、これら第1、第2の排気口15、16にはパンチングメタルや網状部材等の多孔板で構成された前面グリル17が取り付けられている。また、外筐2の前面2aで、投射レンズ12及び第1、第2の排気口15、16の下部相当位置には多数のコネクター類18等が設けられている。
【0013】
そして、外筐2内には第1の内部熱源である光学ユニット11の光源部11aが発生する高温の熱を第1の排気口15から外筐2外へ排気するための第1の排気機構21と、第2の内部熱源であるセット用電源基板13及び光源部用電源基板14部分で発生する低温の熱を第2の排気口16から外筐2外へ排気する第2の排気機構26とが設けられている。
【0014】
そして、第1の排気機構21は、光学ユニット11の一側部である一方の側面2b(図4)側の内部に配置されていて、光源部11aと第1の排気口15との間に接続された耐熱合成樹脂等によって成形された角筒型や円筒型の第1の排気ダクト22と、その第1の排気ダクト22内の光源部11a側に近接された吸気側端部22a内に配置された大出力用の排気ファンである第1の排気ファン23と、その第1の排気ダクト22内の第1の排気口15側に近接された排気側端部22b内に一体成形された導風手段である垂直状で平行な複数の第1の導風板24とによってこの第1の排気機構21が構成されている。なお、第1の排気ファン23が第1の排気ダクト22内にネジ止めされて、その第1の排気ダクト22が下ケース3上にネジ止めされている。
【0015】
また、第2の排気機構26は光学ユニット11の他方の側面2c(図6)の内部に配置されていて、図1に斜線で示すように、光学ユニット11の他側部及び後側部にかけて外筐2の他方の側面2c及び後面2dの内側に沿ってほぼJ型又はほぼL型に湾曲されて長く形成された異径筒型の第2の排気ダクト27と、その第2の排気ダクト27と第2の排気口16との間に配置された角筒型や円筒型の第2の補助排気ダクト28と、その第2の補助排気ダクト28内の第2の排気ダクト27側に近接された吸気側端部28a内に配置された小型の第2の排気ファン29と、その第2の補助排気ダクト28内の第2の排気口16側に近接された排気側端部28b内に一体成形された垂直状で平行な複数の第2の導風板30とによってこの第2の排気機構26が構成されている。
【0016】
そして、この第2の排気機構26におけるほぼJ型に湾曲された第2の排気ダクト27の底面部がセット用電源基板13と光源部用電源基板14とによって構成され、外側側面部及び外側後面部が上ケース4で兼用されたダクト壁4c、4dで構成され、内側後面部が光学ユニット11の後面部11dで構成され、内側側面部が絶縁板31で構成されている。なお、絶縁板31はセット用電源基板14とネジによる共締め等によって下ケース3上に取り付けられていて、この絶縁板31はセット用電源基板14の上部にほぼL型に立ち上げられている。そして、この絶縁板31の、セット用電源基板14から上方に垂直状に立ち上げられた垂直部31aによって光学ユニット11の側面部から前面部にかけて存在する歪形状部11c部分を上ケース4のダクト壁4cとほぼ平行状に覆っていて、その垂直部31aから外側へ水平状に折り曲げられた水平部31bが第2の排気ダクト27の上部位置に配置されている(図1、図6)。そして、下ケース3の底部で第2の排気ダクト27の底部相当位置の複数箇所には多数の平行状スリットで形成された複数の吸気口32が形成されている。
【0017】
そして、この第2の排気ダクト27のように、上ケース4で兼用されたダクト壁4c、4dと、光学ユニット11の後面部11d及び絶縁板31によって剪断面形状が異径で、緩やかなほぼJ型に湾曲された長い排気用空洞部を構成すれば、外筐2の内部に大面積で、かつ、空気の流通性に優れた排気用空洞部を容易に形成できる。従って、この第2の排気ダクト27内にセット用電源基板13や光源部用電源基板14等の大型の発熱部品を容易に収容して効率的に空冷することができる上に、部品点数及び組立工数の削減によるコストダウンにも有効である。
【0018】
そして、第1、第2の排気機構21、26における垂直状で平行な複数の第1、第2の導風板24、30が後述する排気熱風を後述する投射光束内に侵入させないように、これらの排気熱風をその投射光束の左右両側方へ導風する導風手段に構成されていて、これら垂直状で平行な複数の第1、第2の導風板24、30には投射レンズ12の光軸P2と平行な基準線P4に対して外筐2の前方に向って左右両側方に広がる左右対称形状の傾斜角度θ2が設定されている。
【0019】
次に、外筐2の底面2eの内部で光学ユニット11の下部位置には吸気機構35が水平状に組み込まれていて、下ケース3の底部に形成された複数の平行状スリットで形成された吸気口36と、シロッコファン等の吸気ファン37と吸気ダクト38とによってこの吸気機構35が構成されている。そして、吸気ダクト38には後述する光学ユニット11の画像合成部11bに下方から冷却空気を送り込む3つの送込み口39と、光源部11aに下から冷却空気を送り込む1つの送込み口40とが設けられている。
【0020】
次に、図8によって光学ユニット11について説明すると、まず、この光学ユニット11の光源部11aは光源部カバー45内に収められたリフレクタである反射鏡46と、その反射鏡46内の中心に組み込まれた光源である高圧水銀ランプ等の放電ランプ47とを備えている。そして、光源部カバー45の前側に開口された気用開口部45aに第1の排気機構21における第1の排気ダクト22の吸気側端部22a及び第1の排気ファン23が臨まれている。次に、光学ユニット11の画像合成部11bは光学ユニットカバー49内の前端部に配置されていて、この画像合成部11bは投射レンズ12の光軸P2の延長線上にある光軸P11上に配置された色合成手段(画像合成手段)である正方形状のクロスプリズム50と、そのクロスプリズム50の投射レンズ12側を除く3面に平行状に近接されて配置された空間変調素子である3枚の液晶パネル51R、51G、51B等によって構成されている。そして、各液晶パネル51R、51G、51Bは、その入射面と出射面とにそれぞれ入射側偏光板52aと出射側偏光板52bが配置され、印加された信号に基づき入射した光を変調して出射するライトバルブを構成している。
【0021】
そして、光学ユニットカバー49の内部において、光源部11aからの出射される白色光の光軸P12は光軸P11に対して直角状に配置されていて、この光軸P12上に各液晶パネル51R、51G、51Bの面を照射する光を均一化する手段である第1、第2マルチレンズアレイ53a、53bが配置され、更に、光源部11aからの光を所定の偏光方向の光に変換する偏光変換手段であるPSコンバータ54と、集光レンズ55が配置されている。そして、その光源部11aから出射される白色光が光軸P12上に45°に傾斜されて配置されたミラー56aで90°に反射されて投射レンズ12の光軸P12と平行となった光軸P13上にB透過用で、G、R反射用の第1ダイクロイックミラー57aと、ミラー56bがそれぞれ45°に傾斜されて配置されている。そして、第1ダイクロイックミラー57aで光軸P13に対して90°に反射された光軸P14上にR透過用で、G反射用の第2ダイクロイックミラー57bと、リレーレンズ58aと、R反射用のミラー56cが配置されている。そして、ダイクロイックミラー57bは光軸P11と光軸P14の交点で、これらの光軸P11とP14に対して共に45°に傾斜されている。
【0022】
そして、ミラー56cは光軸P14に対して45°に傾斜されていて、そのミラー56cで90°に反射された光軸P15上にリレーレンズ58bとR反射用のミラー56dが配置されている。そして、2つのミラー56bと56dでそれぞれ90°に反射されてクロスプリズム50の左右両側に互いに反対側から入射される光軸P16とP17上に2つの液晶パネル51Rと51Bが配置され、ダイクロイックミラー57bで90°に反射されてクロスプリズム50に入射される光軸P11に1つの液晶パネル51Gが配置されている。そして、これら3つの光軸P11、P16、P17上の液晶パネル51R、51G、51Bのそれぞれクロスプリズム50とは反対側の位置に集光レンズ59a、59b、59cが配置されている。なお、画像合成部11bのクロスプリズム50と3枚の液晶パネル51R、51G、51Bとの間と、これら3枚の液晶パネル51R、51G、51Bと3枚の集光レンズ59a、59b、59cとの間には空冷用隙間60が垂直状に形成されている。
【0023】
そして、図1、図5及び図7に示すように、吸気機構35の吸気ダクト38の上部に液晶パネル51R、51G、51Bに対応して3つの送込み口39がコ字状に形成され、その吸気ダクト38の先端の上部には1つの送込み口40が形成されている。そして、光学ユニット11の光学ユニットカバー49の底部49a及び上部49bで、前述したクロスプリズム50の周囲3面の3枚の液晶パネル51R、51G、51Bの両側に形成されている垂直状の空冷用隙間60の上下方向位置に3つの底部開口部49c及び上部開口部49dがコ字状に配置されて形成されている。そして、吸気ダクト38に形成された3つの第2送込み口39が3つの底部開口部49cの下部に対向されている。また、吸気ダクト38の先端の上部に形成されている送込み口40は光学ユニットカバー49の底部49aに形成された底部開口部49eを通して光源部カバー45の吸気開口部45bの下部に接続されている。
【0024】
この光学ユニット11は以上のように構成されていて、光源部11aの放電ランプ47の点灯によって発光された白色光が反射鏡46で反射されてほぼ平行光となり、この白色光が光軸P12に沿って出射される。そして、この白色光が多数のレンズで構成されている第1、第2マルチレンズアレイ53a、53bによって輝度むらのない均一の白色光に形成される。即ち、白色光のほぼ平行光が第1マルチレンズアレイ53aの多数のレンズによって多数の光束に分割された後、その多数の光束が第2マルチレンズアレイ53bの対応する多数のレンズのほぼ中心に集光され、その集光された多数の光がPSコンバータ54を透過して偏光変換されると共に、集光レンズ55で液晶パネル面に対応する領域を照射するように集光することによって輝度むらのない均一の白色光が形成される。そして、その輝度むらのない均一の白色光が光軸P11、P13、P14、P15、P16、P17を経由して後述する3枚の液晶パネル51R、51G、51Bの全面にほぼ均一に入射、照明されることになる。
【0025】
この際、その白色光がミラー56a、56b、56c、56d及びダイクロイックミラー57a、57bで構成された色分離手段を反射及び/又は透過することによって波長帯域が赤色光であるRと、緑色光であるGと、青色光であるBとの3色の光に分割される(以下、赤色光、緑色光、青色光を単にR、G、Bと記載する)。まず白色光は、ミラー56aによって反射されて光軸P12から光軸P13へ進行方向を90°に変えた後、第1ダイクロイックミラー57aに入射される。そして、この第1ダイクロイックミラー57aはRとGを反射して光軸P14へ90°進行方向を変える一方、Bを透過する。そして、この第1ダイクロイックミラー57aで反射されたR、Gが第2ダイクロイックミラー57bに入射され、この第2ダイクロイックミラー57bはRを透過し、Gを反射して光軸P2へ90°進行方向を変える。
【0026】
そして、第2ダイクロイックミラー57bを透過したRは、光軸P14上でリレーレンズ58aを透過し、ミラー56cで反射されて90°進行方向が変化し、光軸P15上のリレーレンズ58bを透過した後、ミラー56dで反射されて90°進行方向が変化して光軸P16上の集光レンズ59aを介して液晶パネル51Rの入射面に入射する。
【0027】
また、第2ダイクロイックミラー57bで反射され90°進行方向を変えたGは、光軸P11上の集光レンズ59bを介して液晶パネル51Gの入射面に入射する。また、ミラー56bによって反射され90°進行方向を変えたBが光軸P17上の集光レンズ59cを介して液晶パネル51Bの入射面に入射する。
【0028】
この際、R、G、Bの3つの光は3枚の液晶パネル51R、51G、51Bのそれぞれ入射側偏光板52aで偏光方向が揃えられ、これら3枚の液晶パネル51R、51G、51Bに入射する。そして、3枚の液晶パネル51R、51G、51Bは各波長帯域に対応して印加された映像信号により変調され、光の偏光面が回転する。偏光面が回転したR、G、Bの3つの光について、これら3枚の液晶パネル51R、51G、51Bのそれぞれ出射側偏光板52bにより所定の偏光成分を透過させることにより映像光が得られ、これらR、G、Bの3つの映像光がクロスプリズム50の3面に3つの光軸P11、P16、P17から入射される。
【0029】
そして、クロスプリズム50がRとBの映像光を直交する2つの反射面50a、50bで90°に反射すると共に、Gの映像光をその2つの反射面50a、50bで透過させるようにして、このクロスプリズム50によってR、G、Bの3つの映像光が合成される。そして、その合成されたR、G、Bの3つの映像光が投射レンズ12によってスクリーン等の投射面61に投射されて、フルカラーの画像(映像)がその投射面61に映し出されることになる。
【0030】
ところで、この光学ユニット11による投射面61への画像の投射中においては、放電ランプ47が発生する熱によって光源部11a部分が最も高い温度に加熱される。また、光学ユニット11の画像合成部11bにおけるクロスプリズム50の周囲3面に配置されている3枚の液晶パネル51R、51G、51Bと、これらの両面である入射面と出射面にそれぞれ配置されている入射側偏光板52aや出射側偏光板52bが、入射光の不要な偏光成分の光の吸収や映像信号の印加により偏光面が回転した光の吸収に伴う熱によって加熱されることから、この画像合成部11b全体の温度も上昇する。更には、セット用電源基板13及び光源部用電源基板14上にはコンデンサやIC等の発熱部品がマウントされていることから、これらセット用電源基板13及び光源部用電源基板14上においても熱が発生する。
【0031】
そこで、この液晶プロジェクター1では、画像の投射中において、光学ユニット11の光源部11a及び画像合成部11bと、セット用電源基板13及び光源部用電源基板14等の第1、第2の内部熱源で発生する熱を第1の排気機構21及び吸気機構35と、第2の排気機構26とによって効率良く強制空冷することができるように構成されている。
【0032】
ここで、図1から図8によって、光学ユニット11の光源部11aと画像合成部11bの強制空冷動作を説明すると、まず、図7に示される吸気機構35の吸気ファン37を作動させて、外筐2の底面2eの吸気口36から外部冷却空気を吸気ダクト38内に吸入して、その外部冷却空気の一部を吸気ダクト38の基端側の3つの送込み口39から光学ユニット11の画像合成部11bの下部に3つの底部開口部49cを通して上方に向けて垂直状に送り込み、その冷却空気を図7及び図8に示されたクロスプリズム50の周囲3面の3枚の液晶パネル51R、51G、51Bの両側の空冷用隙間60内に下方から上方に向けて垂直状に送り込んで、これらのクロスプリズム50の周囲と液晶パネル51R、51G、51Bの周囲で、特に、それぞれの入射側偏光板52a及び入射側偏光板52b部分を強制空冷する。そして、これと共に、吸気ダクト38内に吸気した外部冷却空気の他の一部を送込み口40から光学ユニット11の光源部11aにおける光源部カバー45内に底部開口部49e及び吸気用開口部45bを通して送り込む。
【0033】
そして、これと同時に、第1の排気機構21の第1の排気ファン23を作動させて、光源部11aにおける光源部カバー45の排気用開口部45aからその光源部カバー45内の高温の熱風を第1の排気ダクト22の吸気側端部22a内に強制吸気すると共に、その光源部カバー45の外周部分の熱風もその第1の排気ダクト22の吸気側端部22a内に強制吸気する。そして、その第1の排気ダクト22内に強制吸気した第1の排気熱風41を第1の気ダクト22内を通して外筐2の前面2aの第1の排気口15から外部へ強制排気する。
【0034】
この結果、光源部11aにおいては、吸気機構35による外部空気の強制吸気作用と、第1の排気機構21による強制排気作用とが相乗して行われることになり、この光源部11bを効率良く強制空冷することができる。なお、この時、吸気機構35の吸気ファン37によって吸気ダクト38内に吸気されて、3つの送込み口39から3つの底部開口部49cを通して光学ユニットカバー49内のクロスプリズム50の周囲3箇所の垂直状の空冷用隙間60内に下方から送り込まれた外部冷却空気の一部によってクロスプリズム50及び3枚の液晶パネル51R、51G、51Bの両側面の入射側偏光板52a及び入射側偏光板52bも効果的に空冷される。なお、空冷用隙間60内に下方から送り込まれた外部空気の一部は第1の排気機構21の第1の排気ファン23による吸引作用によって光学ユニットカバー49内の光源部カバー45へ吸引されたり、3つの上部開口部49dから光学ユニットカバー49外へ出た後に光源部カバー45の外周部分に吸引されて第1の排気ダクト22により排気口15から排気される。
【0035】
次に、図1から図8によって、セット用電源基板13及び光源部用電源基板14の強制空冷動作を説明すると、第2の排気機構26の第2の排気ファン29を作動させると、外筐の底面2eの複数の吸気口32から外部冷却空気を第2の排気ダクト27内に吸入し、その第2の排気ダクト27内のセット用電源基板13や光源部用電源基板14部分で発生している熱である第2の排気熱風42を第2の補助排気ダクト28を通して外筐2の前面2aの第2の排気口16から外部へ強制排気する。この際、この第2の排気ダクト27は前述したように空気の流動性が良いことから、熱風の排気効率が良く、セット用電源基板13や光源部用電源基板14等の大型の発熱部品を効率良く強制空冷することができる。
【0036】
次に、第1、第2の排気機構21、26における導風手段を構成しているそれぞれ複数の第1、第2の導風板24、30による排気熱風の導風作用について説明する。
【0037】
図1に示されているように、この液晶プロジェクター1は、第1の内部熱源である光源部11aで発生する高温の熱である第1の排気熱風41と、第2の内部熱源であるセット用電源基板13及び光源部用電源基板14で発生する熱である第2の排気熱風42を第1、第2の排気機構21、26における第1、第2の排気ファン23、29によって外筐2の前面2aの第1、第2の排気口15、16から投射レンズ12による画像の投射方向と同じ方向である外筐2の前方側へ排気している。
【0038】
この際、第1、第2の排気口15、16から外筐2の前方へ排出される第1、第2の排気熱風41、42の排気方向が投射レンズ12の光軸P2と平行な方向である場合には、特に、投射レンズ12に焦点距離が短い短焦点レンズが使用されて、その投射レンズ12によってスクリーン等の投射面61に投射される画像の投射光束62の投射角度(画角)θが大きい場合においては、その投射光束62内の一部に第1、第2の排気熱風41、42の一部が侵入して、その侵入部において投射光束62内の空気の屈折率が局部的に変化してしまう空気密度の不均一領域が発生する。この結果、その空気密度の不均一領域内を通して投射面61に投射される画像の一部に画像の揺らぎや歪み等を発生させる陽炎現象による画質劣化が発生してしまう。
【0039】
そこで、液晶プロジェクター1では、図1に示されているように、第1、第2の排気機構21、26のそれぞれ垂直状で平行な複数の第1、第2の導風板24、30に、投射レンズ12の光軸P2と平行な基準線P4に対して外筐2の前方に向って左右両側方に広がるような左右対称形状の傾斜角度θ2を設定し、その上、第1、第2の排気口15、16にも、投射レンズ12の光軸P2に対して直角な基準面P3に対して左右両側方への左右対称状の開き角度θ1を設定している。
【0040】
この結果、第1、第2の排気口15、16から外筐2の前方へ排気される第1、第2の排気熱風41、42を投射レンズ12により投射面61に投射される画像の投射光束62に対して左右両側方である矢印A、B方向に投射光束62の外側の領域へと逃がすことができる。従って、これら第1、第2の排気口15、16から外筐2の前方へ排気される第1、第2の排気熱風41、42の一部が投射レンズ12の投射光束62内に侵入したために、投射面61に投射される画像の一部に陽炎現象による画像の揺らぎや歪み等の画質劣化が発生することを未然に防止して、投射面61に常に良質の画像を投射することができる。
【0041】
次に、図9によって、液晶プロジェクター1の家屋の天井64への吊り下げ作用について説明する。前述したように、この液晶プロジェクター1は、投射レンズ12の光軸P2を外筐2の左右方向のセンターP1上に配置し、第1、第2の排気口15、16及び第1、第2の排気機構21、26を外筐2のセンターP1の左右両側位置に左右ほぼ対称状に配置したことにより、更にまた、投射型表示装置全体の中で重量的に大きな割合を占める投射レンズ及び色分離・合成を行う光学ユニットが中央部に位置する構造となるので、この液晶プロジェクター1の左右幅方向における重量のバランスを取り易い。従って、作業者が液晶プロジェクター1を上下逆向きにして両手で頭上に掲げるようにして、図示せぬ天吊り金具によってこの液晶プロジェクター1を天井64に吊り下げた時に、液晶プロジェクター1に左右方向の傾きが生じ難い。また、その液晶プロジェクター1を天井64に吊り下げるべく、作業者が液晶プロジェクター1を両手で頭上に掲げて天井64への取付り作業を行う際に、液晶プロジェクター1の左右方向の重量バランスを取り難いことから、バランスを崩して転倒、落下等の事故を未然に防止して、その天井64への液晶プロジェクター1の吊下げ作業を安全に行える。
【0042】
しかも、液晶プロジェクター1を天井64に吊り下げるべく、作業者がその液晶プロジェクター1を両手で頭上に掲げた時に、投射レンズ12を作業者の頭上に容易に位置決めすることができるので、その作業者の頭位置を目安にして、投射レンズ12を壁等にかけられたスクリーン等の投射面61の中央に位置決めすることができて、天井64への液晶プロジェクター1の吊り作業の作業性を飛躍的に向上することができる。
【0043】
次に、図10から図14によって、この液晶プロジェクター1の実施の形態等の変形例について順次説明する。まず、図10に示された液晶プロジェクター1の第1の変形例は、第1、第2の排気機構21、26の導風手段である第1、第2の排気ファン23及び29を第1の排気ダクト22の排気側端部22b及び第2の補助排気ダクト28の排気側端部28b内に配置し、かつ、これら第1、第2の排気ファン23及び29の排気方向である矢印A、B方向を投射レンズ12の光軸P2と平行な基準線P4に対して外筐2の前方に向って左右両側方に広がるような左右対称形状の傾斜角度θ2に設定したものである。
【0044】
この結果、第1、第2の排気ファン23、29によって第1、第2の排気口15、16から外筐2の前方に排気される第1、第2の排気熱風41、42を投射レンズ12により投射面61に投射される画像の投射光束62に対して左右両側方である矢印A、B方向に左右対称状に逃がすことができて、前述した基本の実施の形態と同様にこれら第1、第2の排気熱風41、42の一部が投射光束62内に侵入して、投射面61に投射される画像の揺らぎや歪み等の画質劣化が発生することを未然に防止することができる。
また、排気温度が電源部を構成しているセット用電源基板13及び光源部用電源基板14からの排気熱風42より高温となる光源部11aからの排気熱風41のみを第1の排気ファン23の排気方向Aに傾斜角度θ2だけ傾け、投射光束62内に侵入させないようにしてもよい。
【0045】
次に、図11に示された液晶プロジェクター1の第2の変形例は、第1の排気口15のみを示し、第2の排気口16を省略しているが、耐熱合成樹脂等で成形された外筐2の前面で、第1、第2の排気口15、16内に導風手段である垂直状で平行な複数の第1、第2の導風板24、30を一体成形し、これら第1、第2の導風板24、30に投射レンズ12の光軸P2と平行な基準線P4に対して外筐2の前方に向って左右両側方に広がるような左右対称形状の傾斜角度θ2を設定したものである。そして、この第2の変形例によれば、前述した基本の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0046】
次に、図12に示された液晶プロジェクター1の第3の変形例は、第1の排気口15のみを示し、第2の排気口16を省略しているが、耐熱合成樹脂で成形された前面グリル66内に導風手段である垂直状で平行な複数の導風板67を一体成形し、この前面グリル66を外筐2の前面2aの第1、第2の排気口15、16内に左右対称状に、かつ、脱着可能に装着させたものである。そして、これらの前面グリル66内の導風板67に投射レンズ12の光軸P2と平行な基準線P4に対して外筐2の前方に向って左右両側方に広がるような左右対称形状の傾斜角度θ2を設定したものである。そして、この第3の変形例によれば、前述した第2の変形例と同様の効果を奏することができる。
【0047】
次に、図13に示された液晶プロジェクター1の第4の変形例は、第1の排気口15のみを示し、第2の排気口16を省略しているが、前述した第3の変形例で示した前面グリル66の外周面に、球面の一部をカットした形の部分球面68を形成し、外筐2の前面2aの第1、第2の排気口15、16の内周面に形成された部分球面69で前面グリル66の外周の部分球面68を摺動可能に支持することによって、導風板67の傾斜角度を自在に調整できるようにした導風板67の傾斜角度調整機構70を示したものである。即ち、この場合は、前面グリル66を部分球面69の中心の周りに直交する2つの円周方向に自在に回転調整することが可能であり、この前面グリル66の回転調整によって導風板67の傾斜方向を全方向(360°)に自在に調整することができる。
【0048】
次に、図14に示された液晶プロジェクター1の第5の変形例は、導風板67の傾斜角度調整機構70の別の例を示したものであって、垂直状で平行な複数の導風板67の一端を複数の支点ピン71で回転自在に支持し、これらの導風板67の他端側に1本の角度調整用リンク72を複数の連結ピン73によって相互に回転自在に連結し、そのリンク72を長方向にスライド操作することによって複数の導風板67を複数の支点ピン71を中心に同時に回転させて、これら複数の導風板67の傾斜角度を自在に調整できるようにしたものである。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の投射型表示装置は、外筐内の光源部や電源部等の互いに温度の異なる第1及び第2の内部熱源でそれぞれ発生する2箇所の熱を第1及び第2の排気ファンを有する第1及び第2の排気機構によってそれぞれ独立して排気することができるようにしたので、外筐内部の第1及び第2の内部熱源をそれぞれ個別に、しかも、互いに熱的な影響を受けることなく、それぞれ効率よく空冷することができて、外筐内部全体の空冷効率を著しく向上させることができる。そして、例えば、電源部を空冷する排気機構では、電源部に比べて高温な内部熱源となる光源部からの熱的な影響を受けることなく他の回路の電子部品を空冷することが可能となるので、電源部及び回路の電子部品が光源部からの高温の熱による悪影響を受けて、性能劣化や寿命短縮等を招くことを極力防止することができて、高性能、高耐久の投射型表示装置を実現することができる。
【0051】
また、外筐のほぼ中央に投射レンズを配置し、第1及び第2の排気機構の第1及び第2の排気口を外筐の前面で投射レンズの左右両側に配置したので、投射型表示装置全体の重量バランスを取り易く、投射型表示装置を家屋の天井等に安定良く吊り下げることができる上に、第1及び第2の排気口から排気される熱風の排気方向を投射レンズによるスクリーン等の投射面への画像の投射方向と同じ方向に設定することができるので、高温の排気熱風が視聴者に直接飛散されて不快感を与えたり、第1及び第2の排気ファンの作動による風切音が視聴者の耳障りになり難く、使い勝手を著しく向上させることができる。また、特に、作業者が投射型表示装置を両手で頭上に掲げて家屋の天井へ取り付ける作業を行う際に、投射型表示装置の重量バランスを取り易い上に、投射型表示装置を両手で頭上に掲げた時に、投射レンズを自然に頭上位置に位置決めすることができるので、作業者の頭位置を目安にして、投射レンズを投射面の中央に容易に位置決めすることができて、天井への投射型表示装置の取付け作業を容易に行える。
【0052】
また、第1及び第2の内部熱源と第1及び第2の排気口との間に第1及び第2の排気ダクトを備えたので第1及び第2の内部熱源が発生する熱を第1及び第2の排気ダクトを通じて第1及び第2の排気口から効率良く排出することができる。
【0053】
また、第1及び第2の排気ダクトのうちの少なくとも一方のダクト壁を外筐の一部で兼用させたので、構造及び製造が簡単であり、部品点数及び組立て工数の削減によるコストダウンを図ることができる。
【0054】
また、外筐の内部で、その外筐のほぼ中央部に配置された光学ユニットの両側に第1及び第2の排気ダクトを配置したので、投射型表示装置の重量バランスを取り易い。
【0055】
また、外筐内部の第2の排気ダクトを外筐で兼用されるダクト壁に沿ってほぼJ型又はほぼL型に形成したので、この第2の排気ダクト内の容積を大きくとることができて、この第2の排気ダクト内にセット用電源基板や光源部用電源基板等の複数の電源部を容易に配置し、かつ、これら複数の電源部を効率良く空冷することができる。
【0056】
また、第1及び第2の排気ダクトへの吸気口を外筐に形成したので、これらの吸気口から第1及び第2の排気ダクト内へ外部冷却空気を吸気するようにして、第1及び第2の内部熱源を効率良く強制空冷することができる。
【0057】
また、光学ユニットの画像合成部及び光源部へ強制吸気を行う吸気ファン及び吸気ダクトを外筐の底部に配置したので、この吸気機構による画像合成部及び光源部への強制吸気作用と第1の排気機構による強制排気作用との相乗効果によって、画像合成部及び光源部を効率良く強制空冷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の投射型表示装置を液晶プロジェクターに適用した基本となる実施の形態を説明する一部切欠き平面図である。
【図2】 同上の液晶プロジェクターの上ケースを取り外した状態の平面図である。
【図3】 同上の液晶プロジェクターの正面図である。
【図4】 同上の液晶プロジェクターの上面図である。
【図5】 同上の液晶プロジェクターの下面図である。
【図6】 同上の液晶プロジェクターの図4でのA−A矢視での断面図である。
【図7】 同上の液晶プロジェクターの吸気機構を展開して示した断面図である。
【図8】 同上の液晶プロジェクターの光学ユニットを説明する一部切欠き平面図である。
【図9】 同上の液晶プロジェクターの家屋の天井への取付け作業を説明する背面図である。
【図10】 同上の液晶プロジェクターの実施の形態における第1の変形例を示した一部切欠き平面図である。
【図11】 同上の液晶プロジェクターの実施の形態における第2の変形例を示した一部切欠き平面図である。
【図12】 同上の液晶プロジェクターの実施の形態における第3の変形例の要部を示した一部切欠き平面図である。
【図13】 同上の液晶プロジェクターの実施の形態における第4の変形例の要部を示した一部切欠き平面図である。
【図14】 同上の液晶プロジェクターの実施の形態における第5の変形例の要部を示した一部切欠き平面図である。
【図15】 従来の液晶プロジェクターを説明する一部切欠き平面図である。
【図16】 従来の液晶プロジェクターの家屋の天井への取付け作業を説明する背面図である。
【符号の説明】
1は投射型表示装置である液晶プロジェクター、2は外筐、2aは外筐の前面、3は下ケース、4は上ケース、4c、4dは上ケースで兼用されたダクト壁、5はスタンド部兼用のアジャスタ、6はスタンド部、11は光学ユニット、11aは第1の内部熱源である光学ユニットの光源部、11bは第1の内部熱源である光学ユニットの画像合成部、12は投射レンズ、13及び14は第2の内部熱源であると共に電源部であるセット用電源基板及び光源部用電源基板、15及び16は第1、第2の排気口、21及び26は第1、第2の排気機構、22及び27は第1、第2の排気ダクト、23及び29は第1、第2の排気ファン、35は吸気機構、32、36は吸気口、37は吸気ファン、38は吸気ダクトである。

Claims (3)

  1. 外筺内のほぼ中央に配置された投射レンズの後部の光学ユニットカバー内にライトバルブを備えた光学ユニットが収容され、該光学ユニットカバーの後端で上記外筺の一方の側面の側へ偏倚された位置に配置された光源部カバー内に光源部が配置され、該光源部カバーの前面側に排気用開口部が形成され、シロッコファンにより吸気された冷却風を上記ライトバルブ及び上記光源へ導く吸気ダクトが上記外筺内部の底部に配置され、上記外筺の前面の一方の端部側へ偏倚された位置に形成された第1の排気口に接続された第1の排気ダクトが該外筺の一方の側面の内側に沿って配置され、該第1の排気ダクトの吸気側端部内に配置された第1の排気ファンが前記光源部カバーの排気用開口部に近接されて第1の排気機構が構成され、
    上記外筺の前面の他方の端部側へ偏倚された位置に形成された第2の排気口に接続された第2の排気ダクトが該外筺の他方の側面に沿って形成され、該第2の排気ダクト内に上記光源用電源部を含む電源部が配置され、該第2の排気ダクトの上記第2の排気口側に第2の排気ファンが配置されて第2の排気機構が構成された
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 上記第2の排気機構の上記第2の排気ダクトが上記外筺の側面と、上記光学ユニットカバーの側面及び上記光学ユニットカバーの側面とから上記外筺の前面側との間に配置された絶縁板とによって構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 上記第2の排気機構における上記第2の排気ダクトをほぼJ型に形成することにより、上記外筺が扁平な箱型で、左右両側面が後方にかけて緩やかな連続曲面によって左右対称形状のほぼU型に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の投射型表示装置。
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