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JP4004252B2 - 廃棄物の溶融処理方法 - Google Patents

廃棄物の溶融処理方法 Download PDF

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JP4004252B2
JP4004252B2 JP2001223981A JP2001223981A JP4004252B2 JP 4004252 B2 JP4004252 B2 JP 4004252B2 JP 2001223981 A JP2001223981 A JP 2001223981A JP 2001223981 A JP2001223981 A JP 2001223981A JP 4004252 B2 JP4004252 B2 JP 4004252B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物の溶融処理方法に関し、詳しくは、複数の廃棄物焼却施設から搬入される焼却主灰又は焼却飛灰或いはその両者を溶融処理する広域溶融処理における被処理物、或いは、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして、前記掘り起こした投棄廃棄物を溶融処理する投棄物溶融処理における被処理物を、個別に、又は両溶融処理に対する被処理物を混在させた状態で溶融処理する廃棄物の溶融処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、廃棄物焼却炉で焼却処理された廃棄物の焼却残渣である焼却主灰と、その廃棄物焼却炉の煙道で捕集される焼却飛灰とを溶融処理する場合、運搬中に飛散することを防止するために、これら焼却主灰や焼却飛灰は水を加えた湿灰の状態で、各廃棄物焼却炉から、廃棄物溶融炉に輸送される。これは溶融炉を備えない複数の廃棄物焼却施設からの被処理物を、広域溶融処理施設に輸送し、一括して溶融処理する広域溶融処理においても同様である。ところで、上記焼却主灰には、鉄缶等の金属類や不燃粗大物が含まれており、前記湿灰を廃棄物溶融炉に投入するに先立って、鉄缶類の除去と、粗大物の分離及び破砕が前処理として行われる。前記鉄缶類の除去は主として磁力選別により行われ、その他の不燃粗大物は篩い分け、比重分離等によって分離される。分離された粗大物(通常30mmを超えるもの)は、予備破砕機にかけられ、30mm以下にそのサイズを調整される。尚、前記鉄缶類は、灰が付着しているので有用金属として再利用しにくく、分別された後投棄される。
【0003】
一方、古くに埋め立てられた埋立処分場の場合には、これが埋立当時としては適正に投棄された廃棄物であっても、現状では基準に適合しなくなっている場合がある。また、近年の廃棄物の急増によって、埋立処分場に不足を来たしている。こうした事情から、古くに埋立処分された投棄廃棄物を再び掘り起こし、こうした広域溶融処理施設の廃棄物溶融炉を活用して溶融処理し、減量した溶融スラグとして改めて埋立処分する投棄物溶融処理が計画されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の廃棄物焼却施設からの湿灰の処理においては、分離した鉄缶類を有用金属として回収していないが、これを回収して有用金属として活用しようとすれば、湿灰の付着した鉄缶類を洗浄する必要があり、そのための設備若しくは多大の手間や労力と時間を要することになる。ところで、上述の投棄廃棄物に関しては、古く埋め立てられた埋立処分場においては、生ゴミやプラスチックやゴムなどの可燃物を含む有機物が金属類を含む不燃廃棄物と共に埋め立てられており、これを再び掘り起こして溶融処理する場合に、前処理を施して可燃物を分別する必要がある。また、鉄缶類に関しても、上記広域溶融処理と同様に廃棄物の付着した鉄缶類を洗浄しなければ、有用金属として活用することができないという問題を有している。従って、仮にこれらを共に溶融処理しようとすれば、前処理工程は極めて複雑なものとならざるを得ない。つまり、前記広域溶融処理の場合における被処理物の中の鉄缶類や不燃粗大物に付着するものは湿灰であるが、前記投棄物溶融処理の場合における被処理物の中の鉄缶類に付着するものは、土壌の他、埋め立てられた廃棄物の一部やその腐敗物である。これらは、長年の間に鉄缶類に錆を招いている場合もある。これは、鉄缶類に関する限りでも、その洗浄方法が異なることを意味している。粗大物に関しては、投棄物溶融処理の場合には、可燃物が含まれており、これの分別も必要となる。このように、同一施設で広域溶融処理と投棄物溶融処理とを行おうとすれば、前処理が極めて複雑な工程とならざるを得ないという大きな問題を有している。
【0005】
別の観点から考えると、埋め立てられた廃棄物を掘り出し、その廃棄物中から鉄缶類を取り出し、残余分を高温での溶融処理の後に埋め戻す場合には、鉄缶類を取出すことによって鉄の再利用を可能にするばかりか、埋め戻し量の低減を可能にする有用性が容易に判断できる。しかしながら、掘り出した廃棄物中の鉄缶類には前述したように錆を招いているものや、湿灰が付着したものが多く、洗浄によって廃棄物を洗い落とし鉄缶類だけを分離する処理を考えた場合、洗浄だけでは付着物を完全に取り除くことができず、取り出した鉄缶類の再利用を困難にするものであった。
【0006】
そこで、本発明の廃棄物の溶融処理方法は、上記の問題点を解決し、簡単な設備を付加するだけで、広域溶融処理と投棄物溶融処理とを、前処理工程を大きく変化せずとも同一施設で容易に実施でき、鉄を再利用可能な形で回収することも可能な手段を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔本発明の特徴手段〕
本発明に係る廃棄物の溶融処理方法は、複数の廃棄物焼却施設から搬入される焼却主灰又は焼却飛灰或いはその両者を溶融処理する広域溶融処理における被処理物、或いは、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして、前記掘り起こした投棄廃棄物を溶融処理する投棄物溶融処理における被処理物を、個別に、又は両溶融処理に対する被処理物を混在させた状態で溶融処理する廃棄物の溶融処理方法において、前記被処理物に加熱処理を施す加熱処理工程を含む点に特徴を有するものであり、夫々に以下のような特徴を備えるものである。
【0014】
上記の目的のための本発明の廃棄物の溶融処理方法の第1特徴手段は、請求項1に記載の如く、前記被処理物に加熱処理を施す加熱処理工程と、加熱処理後の被処理物から金属を選別回収する加熱後選別回収工程と、金属を分離した後の被処理物に溶融処理を施す溶融処理工程とからなり、前記被処理物の加熱処理工程に先立って、篩い選別によって所定粒径以下の被処理物の取り出しを行うと共に、粒径の大きいものは破砕を行って所定粒径以下の被処理物とする処理を行い、この処理によって得られた被処理物に磁力を作用させることで鉄を含む被処理物を取り出す加熱前磁力選別処理を行い、前記加熱前磁力選別処理によって取り出された鉄を含む被処理物に加熱処理を施す加熱処理工程が、前記被処理物が送り込まれる回転型のキルン部と、このキルン部に対して燃焼高温ガスを送り込むバーナーとを有したロータリキルンで行われるように構成されている点にある。
【0015】
上記の目的のための本発明の廃棄物の溶融処理方法の第2特徴手段は、請求項2に記載の如く、前記ロータリキルンから排出された加熱処理後の被処理物に振動力を作用させて鉄と非鉄分との分離を促した後、その被処理物に磁力を作用させることで鉄の分離を行うよう加熱後選別回収工程が構成されている点にある。
【0016】
〔特徴手段の作用及び効果〕
上記本発明に係る廃棄物の溶融処理方法によれば、加熱処理を含むことにより、被処理物を溶融処理するための前処理が簡単になるものであり、夫々に、以下のような独特の作用効果を奏する。
【0017】
上記第1特徴手段によれば、被処理物に加熱処理を施して、少なくとも前記被処理物を乾燥させ、前記被処理物に可燃物を含む場合には、さらに加熱することでその可燃物を燃焼させ、混入する金属の表面から付着物を除去できるのである。従って、被処理物中の金属は簡単且つ容易に分離でき、溶融処理工程において金属のもたらす障害を予防できるのである。そして、金属は乾燥し、仮に可燃物が付着していてもこれを燃焼させて除去してあるから、特に洗浄を施さなくても金属資源として活用できる。
その結果、広域溶融処理と投棄物溶融処理とを、前処理工程を大きく変化せずとも同一施設で容易に実施できるようになる。
【0021】
そして、被処理物を予備処理によって所定粒径以下とした状態で、加熱前磁力選別処理により鉄を多く含む状態の被処理物を作り出すことができ、
その結果、決まった粒径で処理を行いやすい状態で被処理物からの鉄の取り出しを容易にする。
【0022】
また、鉄を多く含んだ被処理物を回転型のキルン部で回転させながら、加熱を行うので鉄に付着した可燃物は燃焼させ、水分を蒸発させて除去すると同時に、回転による撹拌で偏りのない加熱を行い、加熱後の鉄の比率を高め、鉄と残渣との分離も促進する。
その結果、加熱処理の形態の設定により鉄を容易に取り出し得るものとなる。
【0023】
上記第2の特徴手段によれば、加熱処理後の被処理物に対する振動によって鉄と非鉄分との分離を促され、次に、磁力の作用で鉄の分離を行うので、加熱後選別回収工程では鉄だけを容易に回収できる。
その結果、不純物の付着が少ない状態で乾燥した鉄の回収を可能にして、鉄の再利用も容易にする。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
上記本発明に係る廃棄物の溶融処理方法の実施の形態の一例について、以下に、図面を参照しながら説明する。
【0025】
複数の廃棄物焼却施設から搬入される焼却主灰又は焼却飛灰或いはその両者を溶融処理する広域溶融処理における被処理物、或いは、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして、前記掘り起こした投棄廃棄物を溶融処理する投棄物溶融処理における被処理物を、個別に、又は両溶融処理に対する被処理物を混在させた状態で溶融処理する。例えば図1に示すように、廃棄物焼却施設から、又は埋立処分場から、或いはその両者から溶融処理施設に受け入れた廃棄物は、先ずサイズ選別し、粗大なものは破砕処理する。そして、受け入れた廃棄物の性状により前処理条件を選択する(図示の例においては、第一前処理条件、第二前処理条件、第三前処理条件の何れかを選択する。)。例えば、この第一前処理条件は加熱温度が200〜400℃であり、第二前処理条件は加熱温度が550〜700℃であり、第三前処理条件は加熱温度が850〜900℃である。前記第一前処理条件は可燃物が不燃物のみである湿灰に対するものであり、前記第二前処理条件は可燃物を含む湿灰に対するものであり、前記第三前処理条件は処分場から掘り起こした投棄廃棄物に対するものである。次いで、選択した前処理条件で被処理物に加熱処理を施す。加熱処理後の被処理物を取り出して内在する金属を選別回収する。ここでは、金属以外の粗大物がない場合には、鉄・アルミ・銅等の金属は、振動篩等の単純な分級手段だけで分離でき、分離回収した金属には付着物が少ないから、有価金属として回収できる。分級後の篩下を被処理物として溶融処理に供する。サイズを調整し、金属を除去した後の被処理物を溶融処理すれば、廃棄物溶融炉における金属に起因する操業障害を防止できる。廃棄物溶融炉から取り出した溶融スラグはそのまま埋立処分し、前記廃棄物溶融炉の煙道に備える集塵機で捕集した溶融飛灰は、キレート処理等によって無害化した後、前記溶融スラグと同様に埋立処分する。
【0026】
上記工程は、例えば図3に示すような広域溶融処理施設で行う。図示の例においては、埋立処分場から掘り起こされた投棄廃棄物はトラック輸送により、域内の廃棄物焼却施設からの湿灰はコンテナ輸送により、夫々搬入される。搬入された廃棄物20は、先ず被処理物検査として目視検査に付される。その後被処理物21として、加熱処理工程のための前処理加熱炉1に供給される。前記前処理加熱炉1としては、ロータリキルン式の加熱炉を用い、必要に応じて炉内に燃焼用空気を供給する。図3にも例を示すように、この前処理加熱炉1からの排ガスを導く煙道2には、ガス冷却装置3、例えばバグフィルタからなる集塵装置4、活性炭吸着塔等の排ガス処理装置5、誘引送風機等の通風設備6を順に配置して、前記排ガスを煙突7から大気中に放出する。前記ガス冷却装置3は、後続のバグフィルタの耐用温度以下にまで排ガス温度を低下させるためのものである。前記排ガス処理装置5は、加熱により有害ガスを発生するような、例えば塩化ビニル等が前記投棄廃棄物中に存在した場合に、その排ガスを無害化するためのものである。尚、前記前処理加熱炉1に投入する前の廃棄物20に所定サイズ以上の粗大物が含まれている場合には、破砕機に投入して、その粗大物22を破砕処理する。この場合、被処理物21は、前記粗大物22の破砕により300mm以下のサイズに調整する。これは、加熱処理の効率化が目的である。つまり、加熱処理により生成する気体(蒸気或いは熱分解ガス又は燃焼ガス)の離脱或いは燃焼を容易にするのである。
【0027】
前記前処理加熱炉1は、加熱炉制御機構16により、上述の前処理条件に応じて加熱温度を制御される。前記前処理条件は、上述の被処理物検査の結果により設定される。例えば、搬入された廃棄物20が、前記廃棄物焼却施設からの湿灰であれば、焼却主灰と焼却飛灰であり、可燃物を殆ど含まないから、上述の第一前処理条件を選択する。前記廃棄物20が前記湿灰を主として、一部に可燃物が混入している場合には、上述の第二前処理条件を選択する。そして、前記廃棄物20が、主として投棄廃棄物である場合には、上述の第三前処理条件を選択する。この加熱炉制御機構16は、上述の加熱温度だけでなく、キルンの回転速度(流動層炉の場合には、被処理物の供給速度や流動ガスの通気速度)も制御できるようにしておくことが好ましい。例えば、前記廃棄物20中に廃タイヤ等の燃焼に時間を要する可燃物を多く含んでいる場合には、前処理工程に比較的長時間を要するからである。
【0028】
上述の加熱処理工程の後、被処理物21は選別回収工程に送り込まれる。つまり、図3に示したように、前記前処理加熱炉1で加熱処理を施した後の被処理物21を取り出し、選別装置8に投入する。この選別装置8は、篩分けを主とする第一選別装置8Aと、類別を主とする第二選別装置8Bとで構成する。前記加熱処理後の被処理物21は、先ず前記第一選別装置8Aに投入する。投入される被処理物21は、上述の加熱処理を施してあるから、例えば金属と灰或いは土砂とを分離するのに、サイズで分けるだけで十分であり、この第一選別装置8Aは振動篩で構成すればよい場合もある。ここで被処理物21を例えば30mmの上下に分級する。篩上から排出される大径物23は、被処理物21が廃棄物焼却施設からの湿灰であれば殆ど金属だけである。しかも、上述の加熱処理によってよく乾燥し、前記第一選別装置8Aで乾燥灰を振り落としてあるから、金属が殆ど付着物の付着しない状態で取り出される。従って、金属以外の大径物23が存在しない場合には、後述の第二選別装置8Bは用いなくてもよい。被処理物21が投棄廃棄物の場合には、前記大径物23に可燃物である廃タイヤや、不燃物である瓦片やコンクリート片等が含まれることが多く、前記第一選別装置8Aで分離した大径物23を、必要に応じて破砕機9に投入し、サイズを調整した後の被処理物21を、前記第二選別装置8Bに投入する。この第二選別装置8Bは、磁力により、鉄とアルミ及び銅を夫々選別分離できる公知の磁力選別装置を用いればよい。これで確実に金属を異物の殆ど付着しない状態で分離回収できる。尚、従来の方法によれば、例えば投棄廃棄物を選別処理する場合に、紙切れや布切れ等を分離するために、比重選別(風力選別)を必要としたが、上述の加熱処理工程に際してこれら紙切れや布切れは燃焼してガス化するから、この選別工程の被処理物21にはこうした選別が必要なくなっているのである。
【0029】
前記第一選別装置8Aの篩下から取り出された被処理物21は、前記第二選別装置8Bで金属を分離した後の大径物23或いはこれを破砕してサイズ調整したものと共に溶融処理工程に供する。この溶融処理工程では、被処理物21を廃棄物溶融炉10に投入して溶融処理を施す。前記廃棄物溶融炉10としては、主室内で還元性雰囲気の高温ガスを生成して、堆積する被処理物21の堆積表面を加熱溶融する表面溶融炉を用いることができる。加熱溶融して取り出された溶融スラグ25は、そのまま埋立処分できる。この廃棄物溶融炉10では、前記前処理加熱炉1の煙道2に設けられた集塵装置4で捕集された煤塵24も共に溶融処理する。この煤塵24の中には加熱処理に際して飛散する被処理物21である焼却飛灰も含まれる。前記廃棄物溶融炉10の煙道11にも、前記前処理加熱炉1の煙道2に設けたと同様に、ガス冷却装置12、集塵装置13、排ガス処理装置14、通風設備15を順に配置して、前記排ガスを煙突7から大気中に放出する。この集塵装置13で捕集した溶融飛灰26は、有害金属、ダイオキシン類等の有害物を含んでいる場合があり、キレート処理等の無害化処理を施した後、前記溶融スラグ25と共に埋立処分する。
【0030】
〔第1の実施の形態における別実施形態〕
上記第1の実施の形態において示さなかった本発明に係る廃棄物の溶融処理方法の実施の形態について以下に説明する。
【0031】
〈1〉上記第1の実施の形態に於いては、溶融処理施設に受け入れた被処理物は、先ずサイズ選別し、粗大なものは破砕処理するとして説明したが、前記被処理物が廃棄物焼却施設からのものであれば、特に選別することなくそのまま加熱処理を施してもよい。前記サイズ選別は目視によるもので十分であり、粗大な被処理物が見つかれば、これを取り出すようにすればよい。尚、粗大物の性状によっては、破砕処理することなく加熱処理してもよく、また、その質によってはそのまま埋立処分してもよい。例えば粗大物が可燃性のものの場合に、そのまま前処理加熱炉に投入可能であれば、これを破砕する必要はない。但し、可燃性のものであっても、廃タイヤのように燃焼に時間を要するものであれば、これは破砕した後に加熱処理を施した方がよい。
【0032】
〈2〉上記第1の実施の形態に於いては、受け入れた被処理物の性状により前処理条件を選択するとし、第一前処理条件、第二前処理条件、第三前処理条件の何れかを選択する例について説明したが、選択する前処理条件は、上述の三条件に限るものでなく、第一前処理条件と第三前処理条件との二条件のみであってもよく、また、第四前処理条件を加え、或いはそれ以上の前処理条件を加えて、四条件以上の前処理条件から択一選択するようにしてあってもよい。
【0033】
〈3〉上記第1の実施の形態に於いては、第一前処理条件は加熱温度が200〜400℃であり、第二前処理条件は加熱温度が550〜700℃であり、第三前処理条件は加熱温度が850〜900℃である例について説明したが、これは例示であって、少なくとも、被処理物を乾燥する条件と、被処理物を燃焼させる条件とが設定されていればよい。従って、各前処理条件が加熱温度だけでなく、加熱処理時間等、温度以外をも規定した前処理条件であってもよい。
【0034】
〈4〉上記第1の実施の形態に於いては、廃棄物溶融炉から取り出した溶融スラグはそのまま埋立処分し、前記廃棄物溶融炉の煙道に備える集塵機で捕集した溶融飛灰は、キレート処理等によって無害化した後、前記溶融スラグと同様に埋立処分するとして説明したが、前記溶融スラグは、道路舗装の骨材、軽量セメントの骨材等に再利用してもよい。また、前記溶融飛灰は無害化した後、再度前記廃棄物溶融炉に投入して溶融処理し、溶融スラグとして取り出すようにしてもよい。尚、前記溶融飛灰の無害化処理の手段としてはキレート処理に限らず任意の無害化手段を選択すればよい。
【0035】
〈5〉上記第1の実施の形態に於いては、加熱処理工程のための前処理加熱炉としては、ロータリキルン式の加熱炉を用い、必要に応じて炉内に燃焼用空気を供給するとして説明したが、前記前処理加熱炉は他形式の加熱炉であってもよく、例えば流動層炉を前処理加熱炉として用いてもよい。この場合には、前記加熱処理工程の前に被処理物を破砕等、適宜サイジングすることが好ましいが、炉内でもある程度サイジングされる。この形式の炉であれば、粗大物は流動床のボトムから取り出されるが、被処理物に非金属の粗大物を含まない場合には、後続の選別回収工程の前に金属のみを選別回収できる。従って、前記選別回収工程においては、鉄とアルミ及び銅等の選別ができればよいだけである。尚、前記流動層炉の他に、前記前処理加熱炉として、多段ばい焼炉、トンネル炉等も使用可能である。
【0036】
〈6〉上記第1の実施の形態に於いては、前処理加熱炉からの排ガスを導く煙道には、ガス冷却装置、集塵装置、排ガス処理装置、通風設備を順に配置して、前記排ガスを煙突から大気中に放出するとして、前記集塵装置の例としてバグフィルタを挙げ、前記排ガス処理装置の例として活性炭吸着塔を挙げて説明したが、この煙道に備える設備の構成は異なっていてもよい。また、前記ガス冷却装置として廃熱ボイラを備えていてもよい。
【0037】
〈7〉上記第1の実施の形態に於いては、前処理加熱炉に投入する前の被処理物に所定サイズ以上の粗大物が含まれている場合に、破砕機に投入して粗大物を破砕処理し、被処理物を、破砕により300mm以下のサイズに調整する例について説明したが、このサイズは前処理加熱炉の特性に合わせて調整するもので、破砕することなく前記前処理加熱炉に投入してもよく、300mm以上のサイズを基準にして調整してもよく、例示したサイズと異なるサイズを基準に調整することは何ら差し支えない。このサイズは小さい方が好ましく、破砕動力を低減できるのである。また、粗大物が可燃物である場合には、前記前処理加熱炉内で焼却できるから、破砕処理することなく前記前処理加熱炉に投入してもよい。
【0038】
〈8〉上記第1の実施の形態に於いては、選別回収工程を実施する選別装置を、振動篩を例示した分級手段である第一選別装置と金属選別手段である第二選別装置とで構成する例について説明したが、上述の前処理加熱炉を流動層炉で構成した場合には、前記選別装置は、前記第二選別装置のみで構成してもよい。
【0039】
〈9〉上記第1の実施の形態に於いては、廃棄物溶融炉の煙道にも、前処理加熱炉の煙道に設けたと同様に、ガス冷却装置、集塵装置、排ガス処理装置、通風設備を順に配置して、前記排ガスを煙突から大気中に放出するとして説明したが、この煙道に設ける各設備は異なっていてもよく、その構成は任意である。例えば、前記ガス冷却装置に排ガス中和装置を付設してあってもよい。また、前記集塵装置を通過する排ガスの温度を高めて、前記排ガス処理装置に低融点金属回収装置を付設してあってもよい。こうした構成によって、溶融飛灰を前記溶融処理炉に戻して溶融スラグとして排出させるように構成することも可能である。また、廃棄物溶融炉の形式も任意であって、表面溶融炉以外に、旋回溶融炉、流動層式溶融炉等が任意に選択できる。
【0040】
〔第2の実施の形態〕
上記本発明に係る廃棄物の溶融処理方法の実施の形態の一例について、以下に、図面を参照しながら説明する。
【0041】
この第2の実施の形態では、廃棄物に含まれる鉄(鉄塊、鉄片、鉄粉等の総称)を効率良く回収するシステムを説明する。このシステムは、主として埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして得られる投棄廃棄物を最終的に溶融処理するまでの処理過程において投棄廃棄物で成る被処理物から不純物の混入のない鉄を効率良く回収するための処理を可能にする具体例である。
【0042】
このシステムは、被処理物30の加熱処理に先立って、図4に示す予備処理の工程において篩い選別と破砕処理と磁力選別処理との組み合わせにより所定の粒径以下で鉄を多く含む被処理物30を取り出し、この鉄を多く含む被処理物30を図5に示すロータリキルン63で成る加熱処理工程で加熱し、かつ、振動選別装置66と磁力選別装置67とを備えて成る選別回収工程で選別を行うよう処理の順序が設定されている。
【0043】
つまり、予備処理においては、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こした投棄廃棄物で成る被処理物30(複数の廃棄物焼却施設から搬入される焼却主灰又は焼却飛灰或いはその両者を含んで成る被処理物30であっても良い)を収容する受入ピットP1を備えており、この受入ピットP1に収容された被処理物30は投入クレーン31を用いて篩い選別を行う複数の振動式のグリズリ選別装置32に供給される。このグリズリ選別装置32は粒径が300mm程度以下のものの漏過を許すよう構成され、これを漏過した粗選別状態の被処理物30は、更に、篩い選別を行う回転式のスクリーン選別装置33に供給される。このスクリーン選別装置33は粒径が30mm程度以下のものの漏過を許すよう構成され、これを濾過した被処理物30は複数の不燃物コンベヤ34で順次搬送されて不燃系磁力選別装置35に供給される。この不燃系磁力選別装置35は、水平軸芯周りで駆動回転するドラム35Aに備えた磁石の磁力による吸引力を利用して鉄を多く含む被処理物30を選り分ける性能(磁力選別処理の一例)のものであり、鉄を多く含んだ被処理物30は中間コンベヤ36から複数の前処理コンベヤ37に送られ、防臭ダンパ38を介して異物ピットPxに送り込まれる。また、磁力の作用を受けなかった残余の被処理物30は防臭ダンパ38を介して不燃物ピットPyに送り込まれる。そして、異物ピットPxに送り込まれた被処理物30から後述するように鉄が分離回収される。
【0044】
前記複数のグリズリ選別装置33で漏過しない被処理物30は、複数の粗大物コンベヤ40による搬送で2軸剪断式の破砕装置41に供給される。この破砕装置41では被処理物30を粗く破砕処理する機能を有すると共に、石塊のように破砕不能なものは排出される。この破砕装置41で破砕された粗破砕状態の被処理物30は粗破砕コンベヤ42に送られ、この粗破砕コンベヤ42で搬送される被処理物30は第1可燃物コンベヤ43Aから第2可燃物コンベヤ43B、第3可燃物コンベヤ43Cに順次搬送され、アイダル型破砕装置44に送り込まれる。第1可燃物コンベヤ43Aには、前記スクリーン選別装置33で漏過しない被処理物30も供給され、この被処理物30も併せてアイダル型破砕装置44に送られる。
【0045】
また、第1可燃物コンベヤ43Aの搬送経路に金属探知器45を備え、第1可燃物コンベヤ43Aと第2可燃物コンベヤ43Bとの中間位置には経路切換装置46を備えている。そして、破砕に不適当な金属塊を金属探知器45で探知した場合には経路切換装置46の切換で金属塊類の排出が行われる。
【0046】
アイダル型破砕装置44は、底部に供給コンベヤ44Aを備えたホッパ44Bと、被処理物30の破砕を行う破砕部44Cと、底部に排出コンベヤ44Dを備えた排出部44Fとを有すると共に、破砕部44Cでは粒径が30mm程度となるよう破砕処理を行って排出部44Fに送り出す性能のものであり、石塊のように破砕不能なものは破砕部44Cより上手側で排出される。また、このアイダル型破砕装置44で破砕された被処理物30は排出コンベヤ44Dで可燃系磁力選別装置47に供給される。
【0047】
この可燃系磁力選別装置47は、水平軸芯周りで駆動回転するドラム47Aに備えた磁石の磁力による吸引力を利用して鉄を多く含む被処理物30を選り分ける性能(磁力選別処理の一例)のものであり、鉄を多く含んだ被処理物30は、図中に※aで送り出し点と到達点とが示される経路を介して前記前処理コンベヤ37に送られ、この前処理コンベヤ37での搬送によって前述と同様に異物ピットPxに送り込まれる。また、残余の被処理物30は、可燃系スクリーン選別装置48で粒径による選別を行い、この可燃系スクリーン選別装置48を漏過した被処理物30は第4可燃物コンベヤ43Dに送られ、この第4可燃物コンベヤ43Dの搬送終端部に配置した最終磁力選別装置49で最終的な選別(磁力選別処理の一例)が行われる。そして、この最終磁力選別装置49で磁力によって吸引された被処理物30は、図中の※dで送り出し点と到達点とが示される経路を介して前記中間コンベヤ36に送られ、最終的には異物ピットPxに送り込まれるものとなり、磁力によって吸引されなかった残余の被処理物30は防臭ダンパ38を介して可燃物ピットPzに供給される。また、この可燃系スクリーン選別装置48で漏過しない被処理物30は、図中の※fで送り出し点と到達点とが示される経路を介して前記第1可燃物コンベヤ43Aに還元される。
【0048】
前記アイダル型破砕装置44の排出部に発生する比較的大きい粒子の浮遊塵埃を吸引して回収するサイクロン型の集塵装置51を備えると共に、この集塵装置51で吸引された空気中の微粒子を除去し、かつ、このシステムの各部に配置された複数の吸引ポイントで発生する浮遊微粒子を除去するバグフィルタ52を備え、また、このバグフィルタ52から空気を吸引する送風装置53と、活性炭消臭装置54とを有して配置して塵埃除去系を構成してある。また、この塵埃除去系では集塵装置51で回収された塵埃を図中に※eで送り出し点と到達点とが示される経路を介して前記第2可燃物コンベヤ43Bに還元され、バグフィルタ52で回収された微粒塵埃は複数のダストコンベヤ55で搬送され、図中の※cで送り出し点と到達点とが示される経路を介して前記不燃物ピットPyに送り込まれる。
【0049】
この処理系では、一般廃棄物を収容する一般廃棄物ピットP2と、鉄製品を多く含む廃棄物を収容する特殊廃棄物ピットP3とをプラットホームに備えており、一般廃棄物ピットP2からの被処理物30は前記アイダル型破砕装置44に直接投入され、特殊廃棄物ピットP3からの被処理物30は前記前処理コンベヤ37に送られる。そして、同図の処理の流れから明らかなように、主として一般廃棄物ピットP2からの被処理物30を破砕処理して得られる被処理物30を可燃物ピットPzに貯留し、特殊廃棄物ピットP3からの被処理物30を異物ピットに貯留Pxし、受入ピットP1からの被処理物30を粒度に基づいて選別し、かつ、磁力選別によって鉄を多く含むものを選別して異物ピットPxに貯留し、受入ピットP1からの被処理物30のうち鉄を含まない残余を不燃物ピットPyに貯留するようシステムが形成されている。
【0050】
図面には示さないが、不燃物ピットPyと可燃物ピットPzに回収貯留された被処理物30は、回転表面溶融炉等を使用した溶融処理によって最終的にはスラグ化され、破砕処理によってスラグに含まれる銅やアルミニウムを取り出した後、埋め立て用の覆土材や、コンクリート製品用の骨材として再利用される。
【0051】
次に、異物ピットPxに貯留された被処理物30から鉄(鉄塊、鉄片、鉄粉等の総称)を選別して回収する処理を図5に基づいて説明する。この処理では、異物ピットPxに収容された被処理物30をクレーン60を用い、ホッパ61を介して投入コンベヤ62に送り、この投入コンベヤ62で搬送される被処理物30をロータリキルン63に供給して900℃以上の温度で加熱処理する(加熱処理工程の一例)。このロータリキルン63が加熱処理工程に主要部を構成するものである。このロータリキルン63は水平軸芯周りで回転する回転型のキルン部63Aと、このキルン部63Aに対して燃焼高温ガスを供給するバーナー63Bと、キルン部63Aに対して被処理物30を強制供給するプッシャ63Cと、燃焼室63Dとを備えて構成され、このロータリキルン63で加熱処理された被処理物30は、燃焼室63Dの下方に配置された冷却コンベヤ64から搬送コンベヤ65に送られる。この搬送コンベヤ65の搬送下手位置には振動による比重選別を行う振動選別装置66が配置され、この振動選別装置66で選別された被処理物30は複数の磁力選別装置67に送られ、この磁力選別装置67によって鉄分と残渣分とに分離され、鉄分は鉄分コンベヤ68に回収され搬送される(選別回収工程の一例)。また、鉄分コンベヤ68で回収された鉄分はトラック等の車輌75に回収した後、再利用を行う施設に搬送できるものにしており、被処理物30のうち残渣分はトラック等の車輌76に回収して、前記不燃物ピットPyに戻し、溶融処理を行えるものにしている。
【0052】
また、前記ロータリキルン63は燃焼用空気に予熱を与えた状態で供給する空気供給系70を備えると共に、燃焼室63Dから燃焼ガスが排出される煙道には燃焼ガスを冷却するガス冷却塔71を備えており、このガス冷却塔71の下部には燃焼ガス中に含まれる被処理物30の微粒子を回収して前記搬送コンベヤ65に戻すダストコンベヤ72を備え、更に、ガス冷却塔71からの排ガスに含まれる塵埃を回収するバグフィルタ73と、ガス冷却塔71からの排ガスの熱の再利用、及び、排ガスから有害成分を除去する触媒塔74を備えている。
【0053】
このように構成されているので、例えば、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして得られる投棄廃棄物の処理を行う場合には、この投棄廃棄物の篩い選別(グリズリ選別装置32、スクリーン選別装置33による選別)を行い、粒径の大きいものは破砕(破砕装置41、アイダル型破砕装置44による破砕)を行うことにより略30mmの粒径以下となる被処理物30を作り出し、この被処理物30に対する磁力選別処理(不燃系磁力選別装置35、可燃系磁力選別装置47、最終磁力選別装置49による選別処理)により鉄を多く含んだ被処理物30を得る予備処理を先ず行って異物ピットPxに回収する。このように異物ピットPxに回収された被処理物30は粒径が小さいので搬送を行いやすく、加熱処理を行う際にも処理時間の短縮が可能となっている。
【0054】
次に、異物ピットPxからの被処理物30をロータリキルン63で加熱処理することにより、その被処理物30に含まれる水分を除去して鉄と鉄以外の成分との分離を行いやすくした状態で、振動選別装置66において振動力を作用させることで鉄と、鉄以外の成分の分離を促進させ、更に、前記磁力選別装置67により磁力によって選別を行うので、選別された鉄に付着する不純物の量を極めて少なくするものとなっている。そして、磁力で選別した被処理物30のうち鉄分を鉄分コンベヤ68から車輌75に回収した後、再利用を行う施設に搬送して再利用を行え、被処理物30のうち残渣分は車輌76に回収した後、前記不燃物ピットPyに戻し、溶融処理を行うことにより埋め立て用の覆土材や、コンクリート製品用のの骨材として再利用できるようにしているのである。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、基本的に組成の異なる廃棄物を廃棄物溶融炉に受け入れるための弾力的な前処理工程を実現できた。特に、被処理物の加熱処理に先立って所定粒度以下で鉄分を多く含んだ被処理物を得ることで鉄分の回収効率を高くし、ロータリキルンで加熱を行い、磁力選別を行うことで鉄分を一層良好に回収するものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る廃棄物の溶融処理方法の一例を示す流れ図
【図2】第1の実施の形態に係る廃棄物の溶融処理方法に供する設備の一例の構成概念図
【図3】第1の実施の形態に係る広域溶融処理施設の一例の構成説明図
【図4】第2の実施の形態に係る予備処理工程のシステムを示す図
【図5】第2の実施の形態に係る加熱工程と選別回収工程とのシステムを示す図
【符号の説明】
1 前処理加熱炉
8 選別装置
10 廃棄物溶融炉
16 加熱炉制御機構
30 被処理物
63 ロータリキルン
63A キルン部
63B バーナー

Claims (2)

  1. 複数の廃棄物焼却施設から搬入される焼却主灰又は焼却飛灰或いはその両者を溶融処理する広域溶融処理における被処理物、或いは、埋立処分された投棄廃棄物を掘り起こして、前記掘り起こした投棄廃棄物を溶融処理する投棄物溶融処理における被処理物を、個別に、又は両溶融処理に対する被処理物を混在させた状態で溶融処理する廃棄物の溶融処理方法であって、
    前記被処理物に加熱処理を施す加熱処理工程と、加熱処理後の被処理物から金属を選別回収する加熱後選別回収工程と、金属を分離した後の被処理物に溶融処理を施す溶融処理工程とからなり、
    前記被処理物の加熱処理工程に先立って、篩い選別によって所定粒径以下の被処理物の取り出しを行うと共に、粒径の大きいものは破砕を行って所定粒径以下の被処理物とする処理を行い、この処理によって得られた被処理物に磁力を作用させることで鉄を含む被処理物を取り出す加熱前磁力選別処理を行い、
    前記加熱前磁力選別処理によって取り出された鉄を含む被処理物に加熱処理を施す加熱処理工程が、前記被処理物が送り込まれる回転型のキルン部と、このキルン部に対して燃焼高温ガスを送り込むバーナーとを有したロータリキルンで行われるように構成されている廃棄物の溶融処理方法。
  2. 前記ロータリキルンから排出された加熱処理後の被処理物に振動力を作用させて鉄と非鉄分との分離を促した後、その被処理物に磁力を作用させることで鉄の分離を行うよう加熱後選別回収工程が構成されている請求項1記載の廃棄物の溶融処理方法。
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