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JP4001803B2 - オートクルーズ装置 - Google Patents

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JP4001803B2
JP4001803B2 JP2002312415A JP2002312415A JP4001803B2 JP 4001803 B2 JP4001803 B2 JP 4001803B2 JP 2002312415 A JP2002312415 A JP 2002312415A JP 2002312415 A JP2002312415 A JP 2002312415A JP 4001803 B2 JP4001803 B2 JP 4001803B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オートクルーズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
定速走行装置として、車両の走行中に目標車速が設定されると、実車速を目標車速と一致させるようにエンジン出力および変速を制御するようにしたものが開示される(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−48823号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来技術を踏まえながら、高度なイージドライブ性を確保しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、目標車速と車速センサで検出される実車速との偏差を0へ収束させるようにエンジン出力を制御する定速走行手段を備えるオートクルーズ装置において、トランスミッションを走行状態に適合する変速段に制御する自動変速手段と、定速走行の制御中に車両の加速要求または減速要求が発生すると実車速+所定値Aを目標車速に設定する手段と、加速要求または減速要求の発生が停止するとその時点の実車速を目標車速に固定する手段と、車両の加減速に伴って自動変速の制御が起動されるとその変速制御中は定速走行の制御を中止すると共に変速制御が完了すると定速走行の制御へ自動的に復帰させる手段と、その復帰時に所定値Aよりも絶対値が大きい所定値B+変速直後の実車速を、これに実車速+所定値Aが達するまで目標車速に設定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に記載の所定値Aは、復帰時の実車速を起点に所定角αの勾配をもって変化する初期特性を備えることを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、第2の発明に記載の所定値Aおよび所定角αは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とする。
【0008】
第4の発明は、第3の発明に記載の所定値Aおよび所定角αは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする。
【0009】
第5の発明は、第1の発明に記載の所定値Bは、復帰時に変速直後の実車速を起点に所定角βの勾配をもって変化する初期特性を備えることを特徴とする。
【0010】
第6の発明は、第5の発明に記載の所定値Bおよび所定角βは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とする。
【0011】
第7の発明は、第6の発明に記載の所定値Bおよび所定角βは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする。
【0012】
第8の発明は、目標車速と車速センサで検出される実車速との偏差を0へ収束させるようにエンジン出力を制御する定速走行手段を備えるオートクルーズ装置において、トランスミッションを走行状態に適合する変速段に制御する自動変速手段と、運転操作に基づき定速走行の制御を中止する手段と、人為操作に基づき定速走行の制御への復帰要求を発生する手段と、その復帰時に実車速+所定値Cをこれがもとの目標車速へ達するまで目標車速に設定する手段と、を備える一方、所定値Cは、復帰時の実車速を起点に所定角γの勾配をもって変化する初期特性を備えるものであり、所定値Cおよび所定角γは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とする。
【0013】
第9の発明は、第8の発明に記載の所定値Cおよび所定角γは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】
第1の発明においては、定速走行の制御中(アクセルペダルの踏み量は0%)に車両の加速要求または減速要求が発生すると、実車速+所定値Aに目標車速が設定される。エンジン出力は、この目標車速と実車速との偏差を0に収束するように制御される。これにより、実車速が目標車速へ接近しようとすると、その実車速から目標車速は実車速+所定値Aに離れ、目標車速の変化に実車速が追随するため、車両の加速または減速が可能となる。加速要求または減速要求の発生が停止すると、その時点の実車速が新たな目標車速に固定され、この目標車速と実車速との偏差を0に収束するようにエンジン出力を制御する定速走行が継続される。
【0017】
車両の加減速に伴って自動変速の制御が起動すると、その変速制御中はエンジン出力の無駄(エンジンの吹き上がり)を防止するため、定速走行の制御が中止され、エンジン出力の制御は自動変速の制御に従うことになり、自動変速の制御が完了すると、定速走行の制御が再開(復帰)される。自動変速の制御中は、動力の伝達が遮断されるので、実車速の変化率が小さくなるが、定速走行の制御への復帰時に変速直後の実車速+所定値Bが目標車速に設定され、これに実車速+所定値Aが追いつくまでの間、エンジン出力は、目標車速(変速直後の実車速+所定値B)と実車速との偏差を0に収束するように制御される。このため、車両の加速または減速の途中において、自動変速の制御が入り、定速走行の制御が中止されるが、自動変速の完了直後から所定期間、エンジン出力が高め(実車速+所定値Aよりも大)に制御されるので、自動変速の制御前の加速感または減速感を自動変速の制御後に維持しえることになり、違和感(もたつき感,息継ぎ感)のない円滑な加減速が得られるようになる。
【0018】
定速走行の制御は、車両の加減速時に継続され、自動変速の制御を併用することにより、高度なイージドライブ性(アクセルペダル操作およびシフトアップ操作またはシフトダウン操作の不要化)を実現できるのである。
【0019】
第2の発明においては、所定値Aの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、車両の定速走行から加速走行または減速走行へのショックのない円滑な移行が得られるようになる。
【0020】
第3の発明においては、トランスミッションの変速段により、車両の加速感または減速感に差を生じるが、所定値Aおよび所定角αは、変速段に応じて設定されるので、変速段による差のない、加速感または減速感の確保が図れる。
【0021】
第4の発明においては、加速感または減速感は、低速段ほど大きく、高速段ほど小さくなるが、所定値Aおよび所定角αは、低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定されるので、変速段による差のない、加速感または減速感が得られるようになる。
【0022】
第5の発明においては、所定値Bの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、自動変速の制御から定速走行の制御(加速制御または減速制御)へのショックのない円滑な復帰が得られるようになる。
【0023】
第6の発明においては、トランスミッションの変速段により、車両の加速感または減速感に差を生じるが、所定値Bおよび所定角βは、変速段に応じて設定されるので、変速段による差のない、加速感または減速感の確保が図れる。
【0024】
第7の発明においては、加速感または減速感は、低速段ほど大きく、高速段ほど小さくなるが、所定値Bおよび所定角βは、低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定されるので、変速段による差のない、加速感または減速感が得られるようになる。
【0025】
第8の発明においては、ブレーキなどの運転操作により、定速走行の制御は中止されるが、人為操作に基づき定速走行の制御への復帰要求を発生する手段を備えるので、定速走行の制御を再開させるのに目標車速の設定からやり直す煩わしさがなく、定速走行の制御へ簡便に復帰できるようになる。その復帰後、エンジン出力は、もとの目標車速(定速走行の制御の中止前の目標車速)と実車速との偏差を0に収束させるように制御されるが、実車速との偏差が過大な場合もあり、もとの目標車速と実車速との偏差に相当する制御量を一気に発生させると、エンジン出力の変動が大き過ぎてショックの発生する可能性が考えられる。そのため、人為操作に基づく定速走行の制御への復帰時においては、実車速+所定値Cが目標車速に設定され、これがもとの目標車速へ達するまでの間、エンジン出力は、目標車速(実車速+所定値C)と実車速との偏差を0に収束するように制御される。これにより、エンジン出力の変動も緩和され、ショックのない円滑な復帰が可能となり、実車速をもとの目標車速へ近づけられるようになる。
【0026】
また、所定値Cの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、さらに円滑な復帰が得られるようになる。
【0027】
また、トランスミッションの変速段により、実車速がもとの目標車速へ接近する加速感または減速感に差を生じるが、所定値Cおよび所定角γは、変速段に応じて設定されるので、変速段による差のない、実車速の加速感または減速感の確保が図れる。
【0028】
第9の発明においては、実車速がもとの目標車速へ接近する加速感または減速感は、低速段ほど大きく、高速段ほど小さくなるが、所定値Cおよび所定角γは、低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定されるので、変速段による差のない、実車速の加速感または減速感が得られるようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1において、1はディーゼルエンジン、2は摩擦クラッチ、3は歯車式トランスミッションであり、トランスミッション3の出力軸はプロペラシャフト4を介してリヤアクスル5に連結される。エンジン1の燃料噴射ポンプにその噴射量を制御する電子ガバナ装置、クラッチ2にこれを断続するクラッチアクチュエータ、トランスミッション3にそのギヤシフトを遂行するギヤシフトユニット、が設けられる。
【0030】
10は電子ガバナ装置を制御するエンジン(ENG)コントロールユニット、11はギヤシフトユニットおよびクラッチアクチュエータを制御するトランスミッション(T/M)コントロールユニットであり、これらはCAN通信で結ばれ、互いの制御に必要な情報を交換しながら、車両の変速および定速走行を制御するようになっている。
【0031】
ENGコントロールユニット10およびT/Mコントロールユニット11により構成される制御系においては、燃料噴射ポンプの噴射量を検出するラック位置センサ、アクセルペダルの踏み量を検出するペダル開度センサ、車速(T/Mのメインシャフト回転速度)を検出する車速センサ、T/Mのシフト位置(ニュートラル位置を含む)を検出するシフト位置センサ、目標段の回転速度(T/Mのカウンタシャフト回転速度)を検出するギヤ回転センサ、クラッチの断続状態を検出するクラッチ位置センサ、が設けられる。
【0032】
運転室においては、変速の制御に係る操作手段(シフトレバーユニット,EDモードSW)、定速走行の制御に係る操作手段(メインSW,セットSW,リジュームSW,加速SW,減速SW)、が配置される。ブレーキペダルが踏まれると作動(ON)するブレーキSWが備えられる。
【0033】
シフトレバーユニットは、運転者のレバー操作に応じてH(ホールド)信号,N(ニュートラル)信号,R(リバース)信号,UP(シフトアップ)信号,DOWN(シフトダウン)信号を選択的に出力する。EDモードSWは、変速の制御モードを切り替えるためのものであり、SWのONにより自動変速モード、SWのOFFにより手動変速モード、が選択される。
【0034】
自動変速モードが選択されると、アクセル開度(通常走行の制御時はペダル開度センサの検出信号、定速走行の制御時はラック位置センサの検出信号)および実車速(車速センサの検出信号)に基づいて、変速マップから目標段を求め、T/Mの現在段(シフト位置センサの検出信号)と一致しないときに目標段へのギヤシフトを制御する。
【0035】
手動変速モードが選択されると、シフトレバーユニットの出力信号に応じてギヤシフトを制御する。シフトレバーユニットの出力がN信号の場合、T/Mがニュートラルでないときにギヤ抜きを行う。シフトレバーユニットの出力がH信号の場合、T/Mを現在位置に保持する。シフトレバーユニットの出力がR信号の場合、後退段を目標段にギヤシフトを制御する。シフトレバーユニットの出力がUP信号の場合、T/Mの現在段+1段を目標段にギヤシフトを制御する。シフトレバーユニットの出力がDOWN信号の場合、T/Mの現在段−1段を目標段にギヤシフトを制御する。
【0036】
目標段へのギヤシフトは、一連の処理をもって制御される。すなわち、クラッチを切断する。ついで、T/Mがニュートラルでないときにギヤ抜きを行う。その後、クラッチを接続し、エンジン回転速度を制御しながら、目標段のメインギヤ回転速度が同期領域に入ると、目標段へのギヤ入れを実行する。
【0037】
自動変速モードまたは手動変速モードにおいては、ペダル開度センサ,ラック位置センサ,クラッチ位置センサ,シフト位置センサ,車速センサ,ギヤ回転センサ、の検出信号に基づいて、各種の処理を遂行すべく、クラッチアクチュエータ,ギヤシフトアクチュエータ,電子ガバナ装置、を制御するのである。
【0038】
定速走行の制御については、目標車速が設定されると目標車速と実車速(車速センサの検出信号)との偏差を0に収束するようにエンジン出力(燃料噴射量)を制御する。メインSWおよびセットSWは、定速走行の制御の開始条件を成立させるものであり、メインSWがONのときにセットSWがONすると、その時点の実車速(車速センサの検出信号)を目標車速に設定する。
【0039】
加速SWは、SWのONにより定速走行の制御中に車両の加速要求を発生するものであり、SWのOFFにより加速要求の発生を停止する。減速SWは、SWのONにより定速走行の制御中に車両の減速要求を発生するものであり、SWのOFFにより減速要求の発生を停止する。車両の加速要求または減速要求が発生すると定速走行の目標車速を実車速+所定値Aに切り替える手段と、車両の加速要求または減速要求の発生が停止するとその時点の実車速を目標車速に設定する手段と、車両の加減速に伴って自動変速の制御が起動されるとその変速制御中は定速走行の制御を中止すると共に変速制御が完了すると定速走行の制御へ自動的に復帰させる手段と、その復帰時に変速直後の実車速+所定値Bをこれに実車速+所定値Aが追いつくまで目標車速に設定する手段と、が設けられる。
【0040】
定速走行の制御中(アクセルペダルの踏み量は0%)において、車両の加速要求または減速要求が発生すると、実車速+所定値Aに目標車速が設定される。エンジン出力は、この目標車速(実車速+所定値A)と実車速との偏差を0に収束するように制御される。これにより、実車速が目標車速へ接近しようとすると、その実車速から目標車速は実車速+所定値Aに離れ、目標車速の変化に実車速が追随するため、車両の加速または減速が可能となる。加速要求または減速要求の発生が停止すると、その時点の実車速が新たな目標車速に固定され、この目標車速と実車速との偏差を0に収束するようにエンジン出力を制御する定速走行が継続される。
【0041】
車両の加減速に伴って自動変速の制御が起動すると、その変速制御中はエンジン出力の無駄(エンジンの吹き上がり)を防止するため、定速走行の制御がクラッチの切断により中止され、エンジン出力の制御は自動変速の制御に従うことになり、自動変速の制御が完了すると、定速走行の制御が再開(復帰)される。自動変速の制御中は、動力の伝達が遮断されるので、実車速の変化率(加速度または減速度)が小さくなるが、定速走行の制御への復帰時に変速直後の実車速+所定値Bが目標車速に設定され、これに実車速+所定値Aが追いつくまでの間、エンジン出力は、目標車速(変速直後の実車速+所定値B)と実車速との偏差を0に収束するように制御される(図4、参照)。このため、車両の加速または減速の途中において、自動変速の制御が入り、定速走行の制御が中止されるが、自動変速の完了直後から所定期間、エンジン出力が高め(実車速+所定値Aよりも大)に制御されるので、自動変速の制御前の加速感または減速感を自動変速の制御後に維持しえることになり、図5の右側のような違和感(もたつき感,息継ぎ感)のない一定の加減速(または減速感)が得られるようになる。図5の左側は、定速走行の制御への復帰時に変速直後の実車速+所定値Bをこれに実車速+所定値Aが追いつくまで目標車速に設定する手段を備えない場合の加速特性を表すものである。なお、自動変速の制御完了に基づく定速走行の制御への復帰時において、変速直後の実車速+所定値Bの代わりに変速直前の目標車速+所定値Bを目標車速に設定することも考えられる。
【0042】
定速走行の制御は、車両の加減速時に継続され、自動変速の制御を併用することにより、高度なイージドライブ性(アクセルペダル操作およびシフトアップ操作またはシフトダウン操作の不要化)を実現できるのである。所定値Aおよび所定値Bは、加速要求時は正(+)、減速要求時は負(−)、の符号が付けられる。
【0043】
所定値Aは、復帰時の実車速を起点に所定角αの勾配をもって変化する初期特性を備える、所定値Bは、復帰時に変速直後の実車速を起点に所定角βの勾配をもって変化する初期特性を備える。所定値A,Bおよび所定角α,βは、T/Mの変速段毎に低速段ほど小さく、高速段ほど大きくように設定される。
【0044】
所定値Aの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、車両の定速走行から加速走行または減速走行へのショックのない円滑な移行が得られるようになる。所定値Bの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、自動変速の制御から定速走行の加速制御または減速制御へのショックのない円滑な復帰が得られるようになる。車両の加速感または減速感は、T/Mの変速段(ギヤ比)により、低速段ほど大きく、高速段ほど小さくなるが、所定値A,Bおよび所定角α,βは、低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定するので、変速段による差のない加速感または減速感が得られるようになる。
【0045】
定速走行の制御においては、ブレーキの作動またはクラッチの切断を検出すると定速走行の制御を中止する(通常走行の制御へ移行させる)手段が備えられる。ブレーキの作動はブレーキSWのONにより検出され、クラッチの切断はクラッチ位置センサの検出信号から検出される。リジュームSWは、SWのONにより定速走行の制御への復帰要求を発生するものであり、その復帰要求が発生すると、もとの目標車速(定速走行の制御の中止前の目標車速)へ達するまで実車速+所定値Cを目標車速に設定する手段が設けられる。
【0046】
定速走行の制御は、運転操作(ブレーキの作動またはクラッチの切断)により中止され、アクセルペダルの踏み量(ペダル開度センサの検出信号)に応じてエンジン出力が制御される通常走行へ移行する。定速走行の制御への復帰要求を発生するリジュームSWを備えるので、定速走行の制御を再開させるのに目標車速の設定からやり直す煩わしさがなく、定速走行の制御へ簡便に復帰できるようになる。その復帰後、エンジン出力は、もとの目標車速(定速走行の制御の中止前の目標車速)と実車速との偏差を0に収束させるように制御されるが、実車速との偏差が過大な場合もあり、もとの目標車速と実車速との偏差に相当する制御量(燃料噴射量)を一気に増減させると、エンジン出力の変動が大き過ぎてショックの発生する可能性が考えられる。その対策のため、リジュームSWのONに基づく定速走行の制御への復帰時においては、実車速+所定値Cが目標車速に設定され、これがもとの目標車速へ達するまでの間、エンジン出力は、目標車速(実車速+所定値C)と実車速との偏差を0に収束するように制御されるのである。これにより、エンジン出力の変動も緩和され、ショックのない円滑な復帰が可能となり、実車速をもとの目標車速へ近づけられるようになる。
【0047】
所定値Cは、加速時は正(+)、減速時は負(−)、の符号が付けられる。所定値Cは、復帰時の実車速を起点に所定角γの勾配をもって変化する初期特性を備える。所定値Cおよび所定角γは、T/Mの変速段毎に低速段ほど小さく、高速段ほど大きくように設定される。
【0048】
所定値Cの初期特性により、エンジン出力の急激な変動が緩和され、さらに円滑な復帰が得られるようになる。トランスミッションの変速段により、実車速がもとの目標車速へ接近する加速感または減速感に差を生じるが、所定値Cおよび所定角γは、低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定するので、変速段による差のない加速感または減速感が得られるようになる。
【0049】
図2は、定速走行の制御内容(ENGコントロールユニット10の処理内容)を説明する流れ図であり、S1においては、定速走行(オートクルーズ)の制御中かどうかを判定する。S2においては、リジュームSWのONに基づく定速走行の制御への復帰がどうかを判定する。S3においては、自動変速の制御完了に基づく定速走行の制御への復帰かどうかを判定する。S1の判定がnoのときは、S4へ進み、通常走行の制御を行う。S1の判定がyesかつS2の判定がnoのときは、S5へ進み、定速走行の制御を行う。S1の判定がyesかつS2の判定がyesかつS3の判定がnoのときは、S6へ進み、リジュームSWのONに基づく定速走行の制御への復帰を行う。S1の判定〜S3の判定がyesのときは、S7へ進み、自動変速の制御完了に基づく定速走行の制御への復帰を行う。
【0050】
S4においては、通常走行時のエンジン出力をアクセルペダルの踏み量に応じた設定に制御する。S5,S8においては、定速走行時のエンジン出力を目標車速(運転者の設定に係る)と実車速との偏差を0に収束させる設定に制御する。S6,S8においては、定速走行時のエンジン出力を実車速+所定値Cと実車速との偏差を0に収束させる設定および実車速+所定値Cがもとの目標車速に達するとその目標車速と実車速との偏差を0に収束させる設定に制御する。S7,S8においては、定速走行時のエンジン出力を目標車速(変速直後の実車速+所定値B)と実車速との偏差を0に収束する設定および実車速+所定値Aが目標車速(変速直後の実車速+所定値B)に追いつくと実車速+所定値Aと実車速との偏差を0に収束させる設定に制御する。
【0051】
S9においては、S4,S8の制御量を燃料噴射の増減量に変換して電子ガバナ装置へ出力するのである。図3は、リジュームSWのONに基づく定速走行の制御への復帰に係る目標車速(実車速+所定値C),自動変速の制御完了に基づく定速走行の制御への復帰に係る目標車速(変速直後の実車速+所定値Bおよび実車速+所定値A)、を例示する特性図である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表すシステムの概要図である。
【図2】同じくENGコントロールユニットの制御内容を説明する流れ図である。
【図3】同じく目標車速を例示する特性図である。
【図4】同じく自動変速の制御完了後の目標車速を説明する特性図である。
【図5】同じく作用状態の説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン(ディーゼルエンジン)
2 摩擦クラッチ
3 歯車式トランスミッション(T/M)
10 ENGコントロールユニット
11 T/Mコントロールユニット

Claims (9)

  1. 目標車速と車速センサで検出される実車速との偏差を0へ収束させるようにエンジン出力を制御する定速走行手段を備えるオートクルーズ装置において、トランスミッションを走行状態に適合する変速段に制御する自動変速手段と、定速走行の制御中に車両の加速要求または減速要求が発生すると実車速+所定値Aを目標車速に設定する手段と、加速要求または減速要求の発生が停止するとその時点の実車速を目標車速に固定する手段と、車両の加減速に伴って自動変速の制御が起動されるとその変速制御中は定速走行の制御を中止すると共に変速制御が完了すると定速走行の制御へ自動的に復帰させる手段と、その復帰時に所定値Aよりも絶対値が大きい所定値B+変速直後の実車速を、これに実車速+所定値Aが達するまで目標車速に設定する手段と、を備えたことを特徴とするオートクルーズ装置。
  2. 所定値Aは、復帰時の実車速を起点に所定角αの勾配をもって変化する初期特性を備えることを特徴とする請求項1に記載のオートクルーズ装置。
  3. 所定値Aおよび所定角αは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とする請求項2に記載のオートクルーズ装置。
  4. 所定値Aおよび所定角αは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする請求項3に記載のオートクルーズ装置。
  5. 所定値Bは、復帰時に変速直後の実車速を起点に所定角βの勾配をもって変化する初期特性を備えることを特徴とする請求項1に記載のオートクルーズ装置。
  6. 所定値Bおよび所定角βは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とする請求項5に記載のオートクルーズ装置。
  7. 所定値Bおよび所定角βは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする請求項6に記載のオートクルーズ装置。
  8. 目標車速と車速センサで検出される実車速との偏差を0へ収束させるようにエンジン出力を制御する定速走行手段を備えるオートクルーズ装置において、トランスミッションを走行状態に適合する変速段に制御する自動変速手段と、運転操作に基づき定速走行の制御を中止する手段と、人為操作に基づき定速走行の制御への復帰要求を発生する手段と、その復帰時に実車速+所定値Cをこれがもとの目標車速へ達するまで目標車速に設定する手段と、を備える一方、所定値Cは、復帰時の実車速を起点に所定角γの勾配をもって変化する初期特性を備えるものであり、所定値Cおよび所定角γは、トランスミッションの変速段に応じて設定することを特徴とするオートクルーズ装置。
  9. 所定値Cおよび所定角γは、トランスミッションが低速段ほど小さく、高速段ほど大きく設定することを特徴とする請求項8に記載のオートクルーズ装置。
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