JP4001745B2 - 目標検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はレーダ受信信号から目標検出処理を行う目標検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は従来の目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、1は送信信号を変調し変調信号を出力する変調回路、2は変調回路1からの変調信号により送信ビームを形成する送信機、3は送信器2からの送信ビームを電波として発射する送信アンテナ、4は送信された電波が目標に反射して生成される目標信号を受信する受信アンテナ、5は受信された目標信号に対して帯域制限、位相検波、増幅を行いアナログ信号を出力する受信機、6は受信機5からのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器、7は変調回路1からの変調信号とA/D変換器6からのディジタル信号を入力しレンジビン毎の復調信号を出力する復調回路である。
【0003】
また、図17において、8は復調回路7からのレンジビン毎の復調信号を検波して、レンジビン毎の検波信号を出力する検波回路、24は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを基点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行う移動量補償積分回路、10は移動量補償積分回路24によるインコヒーレント積分処理結果と、雑音を誤って目標と判定する誤警報確率を基準に予め設定されている固定スレッショルドとを比較して目標信号を判定する警報回路、11は警報回路10により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路である。
【0004】
図18は復調回路7の内部構成を示すブロック図である。図において、25は変調回路1からの変調信号を入力してレンジビン毎に所定時間ずつ遅延させた参照信号を生成し、A/D変換器6からのディジタル信号と生成した参照信号とを乗算して乗算結果を出力する参照信号乗算回路、26は参照信号乗算回路25から出力されたレンジビン毎の信号についてコヒーレント積分を行い、レンジビン毎に復調信号を出力する復調フィルタである。
【0005】
次に動作について説明する。
変調回路1は送信信号を変調して変調信号を出力し、送信機2は変調回路1からの変調信号により送信ビームを形成し、送信アンテナ3は送信機2からの送信ビームを電波として発射する。送信信号をs0 (t)、変調周期をT[s]とすると、送信信号s0 (t)(t:時刻)は次の(1)式で示される。
s0 (t)=s0 (t+T) (1)
【0006】
受信アンテナ4は送信された電波が目標に反射して生成される目標信号を受信し、受信機5は受信された目標信号に対して帯域制限、位相検波、増幅を行いアナログ信号を出力する。また、受信機5により受信信号の受信機雑音が重畳される。A/D変換器6は受信機5からのアナログ信号をディジタル信号に変換し、復調回路7は変調回路1からの変調信号とA/D変換器6からのディジタル信号を入力し、コヒーレント積分を行ってレンジビン毎の復調信号を出力する。
【0007】
A/D変換器6のサンプリング周期をT/Nとすると、復調回路7は一般的に次の(2)式に従って復調処理を行う。
【数1】
上記(2)式において、Nは復調回路7において受信信号を復調するのに使用される信号点数、すなわちレンジビン数、iは信号sの番号、s* (t)はs(t)の複素共役、kは信号sと信号s* の時間的なずれを示し、コヒーレント積分を行った場合、k=0のときのみ1となり、k≠0のときには零となる。
【0008】
図18に示すレンジビン毎に構成された参照信号乗算回路25−1〜25−Nは、変調回路1から送信された変調信号と同一の変調信号を入力して、それぞれ所定時間ずつ遅延させた参照信号を生成し、A/D変換器6からのディジタル信号と生成した参照信号とを乗算して乗算結果を出力する。
【0009】
図19は復調回路7における復調処理を説明するタイミングチャートであり、ここでは、送信信号と受信信号に関するタイミングチャートと、送信信号と各参照信号の対応関係を示している。復調回路7における各参照信号乗算回路25−1〜25−Nは、図19に示すように、変調回路1からの変調信号により、それぞれサンプリング周期T/Nずつ遅らせた参照信号1〜Nを生成する。図19では目標がjレンジビンに存在し、電波を送信してからjT/N[s]だけ遅れて受信アンテナ4により受信されている状況を表している。
【0010】
このとき、jレンジビンのkサンプリング目の参照信号sr,j (k)は次の(3)式により示される。
【数2】
ここで、s0 (t)は時刻tの送信信号を示している。
【0011】
jレンジビンに存在する目標信号は、jレンジビンの参照信号により復調される。すなわち、参照信号乗算回路25−jは、次の(4)式によりA/D変換器6からのディジタル信号とjレンジビンの参照信号とを複素乗算する。
【数3】
ここで、s1 (t)は時刻tの受信信号、sr,j (k)はjレンジビンのkサンプリング目の参照信号、s2,j (k)は参照信号乗算回路25−jの出力信号を示している。
【0012】
そして、復調フィルタ26−jは、次の(5)式によりコヒーレント積分を行いjレンジビンの復調信号s3,j を出力する。
【数4】
【0013】
jレンジビンに目標が存在した場合には、jレンジビンの復調信号s3,j に目標信号成分が積分されている。復調回路7からのレンジビン毎の復調信号は検波回路8に出力される。検波回路8は入力したレンジビン毎の復調信号を検波し、レンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路24に出力される。移動量補償積分回路24は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを基点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行う。
【0014】
移動量補償積分回路24は、以上の処理を1CPI(Coherent Processing Interval)単位として、あらかじめ設定しておいたM回行う。この時点で移動量補償積分回路24には、i(1≦i≦M)CPIにおけるj(1≦j≦N)レンジビンの復調信号si,j が2次元データとして蓄えられている。目標信号は2次元領域上を移動する。
【0015】
図20は移動量補償積分回路24の入力信号の状況を説明する図である。図20ではM=N=3のときに、1CPIあたり1レンジビン移動する目標信号成分の変化を表している。図20ではsi,j をiCPI目におけるjレンジビンのセルとして表している。斜線部分が目標信号成分を表している。
【0016】
図21は移動量補償積分処理を説明するフローチャートである。図21に示す処理手順では、レーダ方向に接近している、すなわち、CPIと伴にレンジビン番号が減少する目標の検出を対象としている。ステップST11において、CPI数M、レンジビン数Nをそれぞれ設定する。また、レンジビンの補償間隔δrを設定する。この場合、目標はレーダ方向に接近しているので、レンジビンの補償間隔δrは負である。
【0017】
ステップST12において、1CPI目において目標信号の存在を仮定する初期レンジビンrnをNに設定する。ステップST13において、目標のレンジ移動量drの初期値を0と設定し、レンジビンの補償間隔δrを単位とした移動レンジjaを1と設定する。
【0018】
ステップST14において、次の(6)式を用いてiCPIに目標信号成分の存在するレンジr0 (i)を計算する。
【数5】
ここで、rnは1CPI目において目標信号の存在を仮定する初期レンジビン、drはMCPIで移動する目標のレンジビン移動量を示している。また、レンジr0 (i)を含むレンジビンc(i)を選択する。この場合、計算されたレンジr0 (i)の値の小数点以下は、例えば四捨五入してレンジビンc(i)を選択する。
【0019】
ステップST15において、次の(7)式を用いて、MCPIでdrレンジビンだけ移動する目標に関するインコヒーレント積分PDI(Post Detection Integration)の値P(rn,ja)を計算する。
【数6】
ここで、pc(i)はc(i)レンジビンの検波出力値を示している。
【0020】
ステップST16において、MCPIあたりの目標のレンジビン移動量drをδrだけ増加する。ステップST17において、MCPIにおける目標のレンジ移動量drがrnより大きいときは、次のステップST19に移行する。また、そうでない場合はステップST18において、移動レンジjaをインクリメントして、上記ステップST14からST17までの処理を繰り返す。
【0021】
ステップST19において、目標の初期レンジビンrnを1だけ減少し、ステップST20において、目標の初期レンジビンrn<1の場合は処理を終了し、そうでない場合は上記ステップST13からST20までの処理を繰り返す。
【0022】
移動量補償積分回路24からはP(rn,ja)(1≦rn≦N,1≦ja≦N/δr)の2次元データが警報回路10に出力される。警報回路10では、M点のインコヒーレント積分処理を想定し、固定スレッショルドを設定している。すなわち、雑音についてM点のインコヒーレント積分処理を行った値が、固定スレッショルドを越える確率を誤警報確率とし、その誤警報確率が所望値となるように固定スレッショルドが設定されている。
【0023】
警報回路10は移動量補償積分回路24から出力されたP(rn,ja)の各成分と固定スレッショルドを比較し、固定スレッショルドを越えた成分を目標信号と判定する。P(rn0,j0)が固定スレッショルドを越えた場合、初期レンジビンrn0からMCPIの間にj0 δrレンジだけ移動する目標が存在すると判定される。
【0024】
以上の処理は各アジマス角、エレベーション角毎に行われ、警報回路10での検出目標については、アジマス角、エレベーション角、距離(検出目標の1CPI目における位置を距離とする)の3次元のデータが得られる。この処理はSPI(Signal Processing Interval)単位で行われ、1SPI毎にこの3次元の観測データは追尾回路11に出力されて追尾処理が行われる。
【0025】
追尾回路11は等速度運動を行っている目標を想定して追尾処理を行う。アジマス角、エレベーション角、距離の3次元データから、次の(8)式を用いてx,y,zの3次元データに変換する。
x=RcosElcosAz
y=RcosElsinAz
z=RsinEl (8)
ここで、Rは目標距離、Elはエレベーション角、Azはアジマス角を示している。
【0026】
また、等速度運動を想定した目標運動モデルは、次の(9)式の状態方程式により示される。
【数7】
【0027】
また、目標信号の観測モデルは次の(10)式により示される。観測雑音は、角度(アジマス角、エレベーション角)の観測誤差、距離の観測誤差をx−y−z座標系における観測誤差に変換して計算される。
【数8】
【0028】
上記(10)式では、各SPIにおいて目標の位置が観測されるモデルを表している。k−1SPI目の平滑値xハットk−1とその誤差共分散行列Pハットk−1が与えられたとき、次の(11)式を用いてkSPI目の予測値xチルダkを計算することで、kSPI目における目標の予測位置が計算される。
【数9】
【0029】
また、次の(12)式を用いて、xチルダkの誤差共分散行列Pチルダkを計算する。Pチルダkは6行6列の行列となっている。
【数10】
【0030】
次の(13)式を用いてkSPI目におけるカルマンゲインKk を計算する。
【数11】
ここで、Rvは観測雑音分散(E[vv* ])、Tは転置行列を示している。
【0031】
次の(14)式を用いて、kSPI目におけるxの平滑値xハットkを計算する。
【数12】
【0032】
そして、次の(15)式を用いて、xハットkの誤差共分散行列Pハットkを計算する。
【数13】
ここで、Iは単位行列を示している。
【0033】
また、k+1→kとして、(11)式を用いて、次のSPIの予測値を計算する。以降、同様の手順により各SPIにおける目標の予測位置とその誤差分散が計算される。実際の目標が(9)式で表される運動モデルに従って運動しており、(10)式で表される観測モデルに従って目標信号が観測されるとき、k−1SPIまでの観測データを用い、カルマンフィルタ処理を行った結果、kSPI目における目標観測位置zk の確率分布は、次の(16)式で表される確率密度関数ps (zk )の正規分布となる。
【数14】
ここで、Tは転置行列を示している。
【0034】
追尾回路11は、各SPI毎に目標位置と速度の平滑値、平滑誤差共分散行列、目標位置と速度の予測値、予測誤差共分散行列、目標信号電力を出力する。
【0035】
図22は特開平10−68771号公報に開示された従来の目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、27は入力信号についてコヒーレント積分処理を行い、時間領域の信号成分からドップラー周波数領域の信号成分に変換するコヒーレント積分回路、28は目標のドップラー周波数の移動(加速度)を考慮してインコヒーレント積分を行う加速度補償積分回路である。その他の構成は図17に示す構成と同等のものである。
【0036】
図22に示す信号処理系では、ドップラー周波数の変化する(加速度を有する)目標のドップラー速度を補償しながら、インコヒーレント積分を行っている。復調回路7からの復調信号はコヒーレント積分回路27により、ドップラー周波数領域の信号成分に変換される。検波回路8からの検波信号は時間とドップラー周波数の2次元データとなり、目標信号はこの2次元領域上を移動する。
【0037】
加速度補償積分回路28では、時間とドップラー周波数の2次元データに対して図21に示すフローチャートに従って(時間領域をドップラー周波数領域に置き換えて)インコヒーレント積分処理を行う。その結果、加速度を有する目標についてもインコヒーレント積分され目標検出性能が改善される。
【0038】
また、従来の目標検出装置として、特開平8−179037号公報に開示されたレーダ装置がある。これは、目標のレンジビン移動を考慮して、インコヒーレント処理を行うことで目標検出性能の改善を図るものである。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
一般に移動量補償積分回路24におけるインコヒーレント積分路数が増加すると誤警報確率が増加するが、従来のレーダ装置は以上のように構成され、移動量補償積分回路24におけるインコヒーレント積分路数に無関係に、警報回路10では積分路数を1としたときに発生する誤警報確率を基に固定スレッショルドを設定しているため、警報回路10において所望の誤警報確率とならないという課題があった。
【0040】
また、特開平10−68771号公報や特開平8−179037号公報に開示された目標検出装置では、積分路数の増加に伴う誤警報確率の増加を考慮した固定スレッショルドの設定については具体的に言及されていない。
【0041】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、インコヒーレント積分路数が増加しても、移動量補償積分回路において初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを設定し、所望の誤警報確率を達成できる目標検出装置を得ることを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る目標検出装置は、目標に反射して生成された目標信号をレンジビン毎に復調する復調回路と、この復調回路からのレンジビン毎の復調信号を検波する検波回路と、この検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、雑音の上記検波回路出力時の確率密度関数、積分路設定を行った際のセルに通じるパスを構成するセルの検波出力値の総和、セルに通じる全パス数及び初期セルの番号により、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、この移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と上記初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたものである。
【0043】
この発明に係る目標検出装置は、移動量補償積分回路が初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算するものである。
【0044】
この発明に係る目標検出装置は、警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、移動量補償積分回路が、上記追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の高い領域を選択して積分路を設定するものである。
【0045】
この発明に係る目標検出装置は、移動量補償積分回路が、追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間の演算負荷を調整して、目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定するものである。
【0046】
この発明に係る目標検出装置は、目標に反射して生成された目標信号をレンジビン毎に復調する復調回路と、この復調回路からのレンジビン毎の復調信号を検波する検波回路と、この検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるようにレンジビン数とレンジビンの補償間隔により積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、この移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と上記初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたものである。
【0047】
この発明に係る目標検出装置は、警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、移動量補償積分回路が、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、上記追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定するものである。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、9は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路、10は移動量補償積分回路9によるインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路である。その他の構成は従来の図17に示す構成と同等である。
【0049】
図2は移動量補償積分回路9の内部構成を示すブロック図である。図において、12は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する積分路設定回路、13は積分路設定回路12により設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、そのインコヒーレント積分処理結果を警報回路10に出力する積分回路である。
【0050】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作し、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路9に出力される。移動量補償積分回路9における積分路設定回路12は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する。
【0051】
このとき、積分路設定回路12は、次の(17)式を用いて固定スレッショルドThを計算する。
【数15】
ここで、Nc は初期セルの番号、pn (x)は雑音の検波回路出力時の確率密度関数、si,j はセルci に通じるj番目のパス、p(si,j )はパスsi,j を構成するセルの検波出力値の総和、imax はセルci に通じる全パス数を示している。
【0052】
図3は移動量補償積分回路9におけるの入力信号の状況を説明する図であり、図3(a)はデータ例、図3(b)は積分路設定例、図3(c)は積分路セルの集合を示しており、3CPIの間、最大3レンジビン移動する目標を想定した場合のセルの設定例について示している。
【0053】
また、図4は誤警報確率計算に使用するパスの例を説明する図であり、図4(a)はセルc1 に通じるパス、図4(b)はセルc4 に通じるパス、図4(c)はセルc2 に通じるパスをそれぞれ示しており、図3の積分路設定を行った際のセルに通じるパスの例について示している。
【0054】
図3(a)では3CPIと3レンジビンの範囲におけるセルを示している。1CPI目における初期セルを1レンジビンとし、レンジビン移動補償間隔δr=1としたとき、設定される積分路は図3(b)に示す4種類となる。また、4種類の積分路に含まれる全てのセルの集合は図3(c)のようになる。図3(c)では3CPI目の左側のセルから順に番号付けをしている。
【0055】
図4(a)に示すように、セルc1 に通じるパスは{c6 ,c4 }の1種類となる。また、図4(b)に示すように、セルc4 に通じるパスは{c6 }の1種類となる。さらに、図4(c)に示すように、セルc2 に通じるパスは{c6 ,c4 }と{c6 ,c5 }の2種類となる。
【0056】
以上の要領で各セルに通じるパスを調べ、上記(17)式を用いて誤警報確率Pfaとなる固定スレッショルドThを計算する。実際に、全てのパスを調べると、次の(18)式のようになる。
s1,1 ={c6 ,c4 }
s2,1 ={c6 ,c4 }
s2,2 ={c6 ,c5 }
s3,1 ={c6 ,c5 }
s4,1 ={c6 }
s5,1 ={c6 } (18)
【0057】
また、各パスの検波回路出力値に関する積分値を比較したときの最大値は、次の(19)式のように計算される。
ここで、xi はセルci の検波回路出力値を示している。
【0058】
上記(19)式を上記(17)式に代入すると、誤警報確率は次の(20)式により計算される。
【数16】
ここで、pn (x1 )〜pn (x6 )は、各セルに含まれる雑音成分電力x1 〜x6 の確率密度関数を示している。
【0059】
移動量補償積分回路9における積分路設定回路12は、設定された積分路を積分回路13に出力すると共に、計算された初期レンジビンに対応した固定スレッショルドThを警報回路10に出力する。積分回路13は積分路設定回路12で設定された積分路に沿ってインコヒーレント積分処理を行い、そのインコヒーレント積分処理結果を警報回路10に出力する。警報回路10は積分回路13からのインコヒーレント積分処理結果を入力し、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドThに基づき目標信号を判定する。
【0060】
以上のように、この実施の形態1によれば、移動量補償積分回路9が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果が得られる。
【0061】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、14は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき目標存在確率の高い領域に限定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路である。その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。
【0062】
図6は移動量補償積分回路14の内部構成を示すブロック図である。図において、15は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき目標存在確率の高い領域に限定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する選択型積分路設定回路であり、積分回路13は実施の形態1の図2に示すものと同等である。
【0063】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作して、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路14に出力される。
【0064】
移動量補償積分回路14における選択型積分路設定回路15は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき目標存在確率の高い領域に限定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する。
【0065】
図7は目標存在範囲を説明する図であり、選択型積分路設定回路15において設定される移動量補償範囲について示している。ここでは、便宜的に2次元の状況について示している。図7に示す目標観測位置の確率分布の等高線は、上記(16)式の正規分布の等高線より計算する。受信ビーム幅と目標存在確率の等高線の関係が図7となるようなアジマス角、エレベーション角を検出し、その角度におけるΔRの距離範囲に限定して移動量補償を行い積分路を選択する。図7ではkσの範囲で移動量補償を行う状況について表している。ここで、σは目標存在確率の標準偏差、kは適宜設定された係数を示している。
【0066】
移動量補償積分回路14における積分回路13と、警報回路10、追尾回路11は実施の形態1と同様に動作する。
【0067】
以上のように、この実施の形態2によれば、移動量補償積分回路14が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が求めた目標観測位置の確率分布に基づき目標存在確率の高い領域に限定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果が得られる。
【0068】
また、この実施の形態2によれば、移動量補償積分回路14が目標存在確率の高い領域に限定して積分路を設定することにより、積分路数が少なくなり、積分回路13におけるインコヒーレント積分の演算量を少なくすることができるという効果が得られる。
【0069】
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3による目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、16は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路である。その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。
【0070】
図9は移動量補償積分回路16の内部構成を示すブロック図である。図において、17は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する誤警報確率調整型積分路設定回路で、積分回路13は実施の形態1の図2に示すものと同等である。
【0071】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作して、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路16に出力される。
【0072】
移動量補償積分回路16における誤警報確率調整型積分路設定回路17は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する。
【0073】
一般に、積分路数を多くすると誤警報確率が大きくなり、積分路数を少なくすると誤警報確率が小さくなる。ここで、レンジビン数をN、レンジビンの補償間隔をδrとすると、積分路数はN/δrで示される。そのため、誤警報確率調整型積分路設定回路17は、所望の誤警報確率が得られるように、レンジビン数Nとレンジビンの補償間隔δrにより積分路数を決定する。
【0074】
移動量補償積分回路16における積分回路13と、警報回路10、追尾回路11は実施の形態1と同様に動作する。
【0075】
以上のように、この実施の形態3によれば、移動量補償積分回路16が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果が得られる。
【0076】
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4による目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、18は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路である。その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。
【0077】
図11は移動量補償積分回路18の内部構成を示すブロック図である。図において、19は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する誤警報確率/目標検出確率調整型積分路設定回路であり、積分回路13は実施の形態1の図2に示すものと同等である。
【0078】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作して、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路18に出力される。
【0079】
移動量補償積分回路18における誤警報確率/目標検出確率調整型積分路設定回路19は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する。
【0080】
一般に、積分路数を多くすると目標検出確率が大きくなり、積分路数を少なくすると目標検出確率が小さくなる。そこで、誤警報確率と同様に、レンジビン数Nとレンジビンの補償間隔δrにより積分路数を決定することで、目標検出確率を制御することができる。そのため、誤警報確率/目標検出確率調整型積分路設定回路19は、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき、所望の目標検出確率が得られるように、レンジビン数Nとレンジビンの補償間隔δrにより積分路数を決定する。
【0081】
ここで、目標検出確率Pdは次の(21)式により計算される。
【数17】
ここで、rd はMCPIの間に移動したレンジ数、Rrdは想定する移動レンジ数rd の全範囲、prd,i(xi )は移動レンジ数rd を仮定したときのi番目のセルにおける目標検出確率密度関数、zrdは移動レンジ数rd を仮定したときに定まるMCPI目での目標位置、p(si,j )はパスsi,j を構造するセルの検波出力値の総和、imax はセルci に通じる全パス数を示している。
【0082】
移動量補償積分回路18における積分回路13と、警報回路10、追尾回路11は実施の形態1と同様に動作する。
【0083】
以上のように、この実施の形態4によれば、移動量補償積分回路18が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路11が求めた目標観測位置の確率分布に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、所望の誤警報確率及び所望の目標検出確率を達成できるという効果が得られる。
【0084】
実施の形態5.
図12はこの発明の実施の形態5による目標検出装置の構成を示すブロック図である。20は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算する移動量補償積分回路である。その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。
【0085】
図13は移動量補償積分回路20の内部構成を示すブロック図である。図において、21は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算する誤警報簡易計算型積分路設定回路であり、積分回路13は実施の形態1の図2に示すものと同等である。
【0086】
上記実施の形態1では、移動量補償積分回路9における積分路設定回路12が上記(17)式を用いて固定スレッショルドを計算しているが、このとき、実用的には演算処理負荷が大きく、実際に目標を追尾する過程での実時間処理には向いていない。そこで、この実施の形態5は、実時間処理可能な簡易的な式を用いて固定スレッショルドを計算するものである。
【0087】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作して、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路20に出力される。
【0088】
移動量補償積分回路20における誤警報簡易計算型積分路設定回路21は、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、次の(22)式により各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算して警報回路10に出力する。
【数18】
ここで、Pfa0 は一つの積分路当たり発生する誤警報確率、Naは積分路数を示している。
【0089】
ここで、上記(22)式における一つの積分路当り発生する誤警報確率Pfa0 は次の(23)式により計算する。
【数19】
ここで、Thは固定スレッショルド、A(x)*B(x)は関数A(x)と関数B(x)の畳み込み演算を示している。
【0090】
上記(22)式と(23)式を用いて、誤警報簡易計算型積分路設定回路21は、所望の誤警報確率が得られるように固定スレッショルドを簡易的に計算して警報回路10に出力する。
【0091】
移動量補償積分回路20における積分回路13と、警報回路10、追尾回路11は実施の形態1と同様に動作する。
【0092】
以上のように、この実施の形態5によれば、移動量補償積分回路20が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果が得られる。
【0093】
また、この実施の形態5によれば、移動量補償積分回路20が(22)式、(23)式を用いて固定スレッショルドを簡易的に計算することにより、固定スレッショルドの計算を高速に行い実時間処理ができるという効果が得られる。
【0094】
実施の形態6.
図14はこの発明の実施の形態6による目標検出装置の構成を示すブロック図である。図において、22は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づきMCPI目において目標存在確率の低い領域を含む積分路(以下、目標存在確率の低い領域の積分路)を棄却し、棄却した積分路の演算負荷をMCPI目において目標存在確率の高い領域を含む積分路(以下、目標存在確率の高い領域の積分路)目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間で負荷を調整して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路である。その他の構成は実施の形態1の図1に示す構成と同等である。
【0095】
図15は移動量補償積分回路22の内部構成を示すブロック図である。図において、23は検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間で負荷を調整して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定し、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する負荷配分型積分路設定回路であり、積分回路13は実施の形態1の図2に示すものと同等である。
【0096】
次に動作について説明する。
変調回路1、送信機2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、復調回路7、検波回路8は、図17に示す従来例と同様に動作して、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号が移動量補償積分回路22に出力される。
【0097】
移動量補償積分回路22における負荷配分型積分路設定回路23は、予め演算負荷か決められており、検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が上記(16)式で求めた目標観測位置zk の確率分布ps (zk )に基づき目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間で負荷を調整して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定して積分回路13に出力すると共に、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算して警報回路10に出力する。
【0098】
図16は演算負荷の配分例を説明する図であり、積分路数を制限した際の余剰リソースを積分点数に配分した例を示している。図16では、積分点数が各々2である積分路Aと積分路Bを、積分点数が3である1種類の積分路Cに限定している。積分路Aの和演算回数は1で、積分路Bの和演算回数も1であり、積分路Aと積分路Bの和演算回数の合計は2である。また、積分路Cの和演算回数も2であり、積分路数を制限する前と積分路数を制限した後の和演算回数は変化していない。
【0099】
移動量補償積分回路22における積分回路13と、警報回路10、追尾回路11は実施の形態1と同様に動作する。
【0100】
以上のように、この実施の形態6によれば、負荷配分型積分路設定回路23が検波回路8からのレンジビン毎の検波信号を入力し、追尾回路11が求めた目標観測位置の確率分布に基づき目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間で負荷を調整して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算し、警報回路10がインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果が得られる。
【0101】
また、この実施の形態6によれば、負荷配分型積分路設定回路23が棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、目標検出確率を改善することができるという効果が得られる。
【0102】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、雑音の上記検波回路出力時の確率密度関数、積分路設定を行った際のセルに通じるパスを構成するセルの検波出力値の総和、セルに通じる全パス数及び初期セルの番号により、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたことことにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果がある。
【0103】
この発明によれば、移動量補償積分回路が初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果がある。
【0104】
この発明によれば、警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、移動量補償積分回路が、追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の高い領域を選択して積分路を設定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果がある。
【0105】
この発明によれば、移動量補償積分回路が、追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間の演算負荷を調整して、目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定することにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果がある。
【0106】
この発明によれば、検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるようにレンジビン数とレンジビンの補償間隔により積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたことにより、インコヒーレント積分路数が増加しても、所望の誤警報確率を達成できるという効果がある。
【0107】
この発明によれば、警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、移動量補償積分回路が、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定することにより、所望の誤警報確率及び所望の目標検出確率を達成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の移動量補償積分回路の入力信号の状況を説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の誤警報確率計算に使用するパスの例を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態2の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の目標存在範囲を説明する図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態3の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態4の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態5による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態5の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態6による目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態6の移動量補償積分回路の内部構成を示すブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態6による演算負荷の配分例を説明する図である。
【図17】 従来の目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【図18】 従来の復調回路の内部構成を示すブロック図である。
【図19】 従来の目標検出装置の復調処理を説明するタイミングチャートである。
【図20】 従来の目標検出装置による移動量補償積分回路の入力信号の状況を説明する図である。
【図21】 従来の目標検出装置の移動量補償積分処理を説明するフローチャートである。
【図22】 従来の目標検出装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 変調回路、2 送信機、3 送信アンテナ、4 受信アンテナ、5 受信機、6 A/D変換器、7 復調回路、8 検波回路、9 移動量補償積分回路、10 警報回路、11 追尾回路、12 積分路設定回路、13 積分回路、14 移動量補償積分回路、15 選択型積分路設定回路、16 移動量補償積分回路、17 誤警報確率調整型積分路設定回路、18 移動量補償積分回路、19 誤警報確率/目標検出確率調整型積分路設定回路、20 移動量補償積分回路、21 誤警報簡易計算型積分路設定回路、22 移動量補償回路、23 負荷配分型積分路設定回路。
Claims (6)
- 目標に反射して生成された目標信号をレンジビン毎に復調する復調回路と、
この復調回路からのレンジビン毎の復調信号を検波する検波回路と、
この検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に所望の誤警報確率が得られるように、雑音の上記検波回路出力時の確率密度関数、積分路設定を行った際のセルに通じるパスを構成するセルの検波出力値の総和、セルに通じる全パス数及び初期セルの番号により、初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、
この移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と上記初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたことを特徴とする目標検出装置。 - 移動量補償積分回路が初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを、各積分路の積分結果が無相関であると近似させることで簡易的に計算することを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。
- 警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、
移動量補償積分回路が、上記追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の高い領域を選択して積分路を設定することを特徴とする請求項1記載の目標検出装置。 - 移動量補償積分回路が、追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、目標存在確率の低い領域の積分路を棄却し、棄却した積分路の演算負荷を目標存在確率の高い領域の積分路における積分点数増加に転用することで、積分路数と積分点数との間の演算負荷を調整して、目標存在確率の高い領域の積分路と積分点数を設定することを特徴とする請求項3記載の目標検出装置。
- 目標に反射して生成された目標信号をレンジビン毎に復調する復調回路と、
この復調回路からのレンジビン毎の復調信号を検波する検波回路と、
この検波回路からのレンジビン毎の検波信号を入力し、所望の誤警報確率が得られるようにレンジビン数とレンジビンの補償間隔により積分路数を決定して、初期レンジビンを起点とする目標が移動すると想定される積分路を設定し、設定された積分路におけるインコヒーレント積分処理を行い、設定された積分路を基に初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを計算する移動量補償積分回路と、
この移動量補償積分回路によるインコヒーレント積分処理結果と上記初期レンジビンに対応した固定スレッショルドを比較して目標信号を判定する警報回路とを備えたことを特徴とする目標検出装置。 - 警報回路により判定された目標信号の追尾処理を行い目標の位置を推定する追尾回路を備え、
移動量補償積分回路が、所望の誤警報確率が得られるように、かつ、上記追尾回路からの目標観測位置の確率分布に基づき、所望の目標検出確率が得られるように積分路数を決定することを特徴とする請求項5記載の目標検出装置。
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