JP3997594B2 - 空冷吸収器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、吸収器部分で生じる吸収液の冷媒蒸気吸収熱を空気流によって冷却放熱させるようにした空冷吸収器に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
一般に空冷吸収器の吸収器では、蒸発器から供給される冷媒蒸気の吸収に加え、該吸収によって生じる吸収液の吸収熱の除去を行うことが必要となる。そのため、一般に水冷式又は空冷式の吸収器冷却手段が設けられるようになっているが、水冷式の冷却手段を設けたものでは冷却効率は高いものの、冷却塔を必要とするなどシステムが複雑、大型化し、コストが高くなる欠点を有している。
【0004】
このような事情から、最近では空冷式の吸収器構造が色々提案されるようになっている。
【0005】
その一つとして、例えば特開平3−105169号公報に示されるように、ヘッダー部を介して上方から下方に蒸発器からの冷媒蒸気とともに吸収液を分流して流す鉛直方向にストレートな複数本の伝熱管を設けるとともに該複数本の伝熱管各々の外周部に多数枚の放熱フィンを設けることによって、吸収器をクロスフィン型の空気熱交換器構造に形成し、送風ファン等の送風手段による空気流によって吸収器自体を空気冷却するようにした空冷吸収器がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のように構成された空冷吸収器において、その吸収能力(吸収効率)を向上させようとすると、先ず伝熱面積の拡大等上記吸収作用に伴う吸収熱の冷却機能の向上に加え、吸収器内で冷媒蒸気と接触する吸収液の液膜面積を拡大し、できる限り多くの量の冷媒蒸気と効率良く接触させることが必要である。一方、かと言って単に吸収器の伝熱管部分の本数を増やしたり、大径化して伝熱面積、液膜面積を拡大したのでは、装置自体の小型、低コスト化の要求に反することとなる。
【0007】
このような観点から見ると、上記従来の空冷吸収器の構成では、吸収器における吸収液冷却機能の向上並びに冷媒蒸気との接触面積の拡大を図ろうとすると、伝熱管の本数又は径の拡大等によって対応せざる得ず、ヘッダー部も拡大して必然的に装置の大型化、高コスト化を招く問題があった。また、伝熱管の本数を増やすと、各伝熱管に対する吸収液の均等な分配も困難になる。
【0008】
さらに、上記吸収能力(吸収効率)の向上には、蒸発器から吸収器に到る冷媒蒸気の圧損をできる限り小さくすることが必要である。特に吸収器出口部における圧力をできるだけ高くして蒸発器圧力に近い圧力に保つ必要がある。
【0009】
ところが、上記従来の構造では、蒸気を吸収器の上部から径の小さい吸収器側伝熱管内に流入させるようになっているので、冷媒蒸気の圧損が大きく、吸収器出口部での圧力が蒸発器内の圧力に比べて大幅に低下し、吸収能力(吸収効率)を大きく低下させていた。
【0010】
また、上記従来の構造では、吸収液の流れと空気の流れがクロスフロー関係となっているために、それらの間の温度差を有効に活用することができていなかったので、冷却効率が悪く、その点からも吸収器の大型化を招いていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願各発明は、上記のような問題を解決することを目的としてなされたものであって、例えば図1〜図7に示されるように、それぞれ次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0012】
(1) 請求項1の発明
すなわち、先ず請求項1に係る発明の空冷吸収器は、蒸発室13cを有する蒸発器13と吸収室4a,4b,4cを有する吸収器4とを水平方向に連設し、上記蒸発器13から吸収器4に対して水平方向に冷媒蒸気を流す一方、吸収器4の上方から下方に吸収液を、下方から上方に空気を流すようにしてなる空冷吸収器であって、相互に所定の空気流通空間16,16を保って水平方向に並設され、吸収液が吸収液分配ヘッダ15を介して上方から下方に流される複数列の扁平筒体構造のケーシング4e,4f,4gよりなる吸収室4a,4b,4cと、該複数列の吸収室4a,4b,4cを形成する上記ケーシング4e,4f,4g内側の相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に上下方向に延びて設けられた吸収液との伝熱フィン21,21と、上記複数列の吸収室4a,4b,4cを形成するケーシング4e,4f,4gの外側空気流通空間16,16側空気との伝熱壁面間に設けられた空気との伝熱フィン22,22・・・と、上記複数列の吸収室4a,4b,4cの下方に設けられ、それらの間の上記各空気流通空間16,16に下方から上方に向けて冷却空気を供給する送風ファン20とからなり、かつ上記蒸発器13の蒸発室13cを形成するケーシング13bと吸収器の複数列の吸収室4a,4b,4cを形成するケーシング4e,4f,4gとが相互に連続一体化されていることを特徴としている。
【0013】
すなわち、該構成では、先ず上記のように、蒸発器13と吸収器4を水平方向に連設し、蒸発器13から吸収器4に対して水平方向に冷媒蒸気を流すようにしている。
【0014】
したがって、冷媒蒸気導入時の圧損が低減され、吸収器4の出口部での圧力を蒸発器内の圧力に近くすることができるようになり、吸収効率を向上させることができる。
【0015】
また、同構成では、上記のように蒸発器13と吸収器4とを連設して冷媒蒸気を水平方向に流す一方、上記吸収器4の上方から下方に吸収液を、下方から上方に空気を流すように構成されている。
【0016】
したがって、該構成では、上記の圧損低減による吸収効率向上作用に加え、吸収液と空気流とが相互に対向する流れとなり、吸収液と空気との温度差を大きく取ることができるので、吸収器4を小型化することができる。
【0017】
また、同構成では、上記構成における吸収器4が相互に所定の空気流通空間16,16を保って水平方向に並設された複数列の吸収室4a,4b,4cを備えており、該複数列の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する吸収液側伝熱壁面に吸収液との伝熱フィン21が設けられている。そして、同複数列の吸収室4a,4b,4cは、吸収液が吸収液分配ヘッダ15を介して上方から下方に流される複数列の扁平筒体構造のケーシング4e,4f,4gよりなっている。
【0018】
したがって、該構成では上記圧損低減による吸収効率向上、対向流による吸収器小型化作用に加え、さらに上記吸収液との伝熱フィン21,21,21による吸収液撹拌、吸収促進作用と吸収室の耐圧補強作用とを同時に実現することができる。
【0019】
また、同構成では、上記構成における吸収液との伝熱フィン21,21,21が、上記複数列の扁平筒体構造のケーシング4e,4f,4gよりなっている複数列の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する各吸収液側伝熱壁面に相互の間に所定の冷媒蒸気流通空間17を残して設けられている。
【0020】
したがって、該構成では上記圧損低減による吸収効率向上、対向流による吸収器小型化作用に加え、上記吸収液との伝熱フィン21,21,21による吸収液撹拌、吸収促進作用と吸収室耐圧補強作用とを、当該相互に対向する両伝熱壁面の吸収液との伝熱フィン21,21,21によって有効に実現することができる。
【0021】
また、同構成では、上記構成における吸収液との伝熱フィン21,21,21が、上記扁平筒体構造のケーシング4e,4f,4gよりなる複数列の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に挟み込んで設けられている。
【0022】
したがって、該構成では上記圧損低減による吸収効率向上、対向流による吸収器小型化作用に加え、上記吸収液との伝熱フィン21による吸収液撹拌、吸収促進作用と吸収室耐圧補強作用とを、当該相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に挟み込まれた吸収液との伝熱フィン21によって、より有効に実現することができる。
【0023】
また、同構成では、上記構成における吸収器4が相互に画成された複数列の吸収室4a,4b,4cを備え、該複数列の吸収室4a,4b,4c外側の空気側伝熱壁面には伝熱フィン22が設けられている。
【0024】
したがって、該構成では、上記の作用に加え、上記空気側伝熱壁面の空気との伝熱フィン22によって空気との伝熱面積が拡大され、吸収液冷却効果が向上する。
【0025】
また、同構成では、上記構成における空気との伝熱フィン22が、上記複数列の吸収室4a,4b,4c外側の相互に隣合う空気側伝熱壁面間に挟み込んで設けられている。
【0026】
したがって、該構成では、上記複数列の吸収室4a,4b,4c外側の相互に隣合う空気側伝熱壁面間に挟み込まれた空気との伝熱フィン22によって各吸収室4a,4b,4c間が補強される。
【0027】
さらに、同構成では、上記構成における蒸発器13の蒸発室13cを形成するケーシング13bと吸収器4の複数列の吸収室4a,4b,4cを形成する伝熱壁としての複数列の扁平筒体構造のケーシング4e,4f,4gとが相互に連続一体化されている。
【0028】
したがって、該構成では、それら各ケーシング13b,4e〜4gを別体に形成する場合に比べて、構造が簡単で、組付けも容易になる。また、シール性能も向上する。
【0029】
(2) 請求項2の発明
次に、この発明は、上記請求項1の発明の構成において、上記吸収液との伝熱フィン21,21は、その寸法を小さくすることによって、複数列の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する各吸収液側伝熱壁面部分に、相互の間に所定の冷媒蒸気流通空間17を残して設けられている。
【0030】
該構成では、上記吸収液との伝熱フィン21,21による吸収液撹拌、吸収促進作用と吸収室耐圧補強作用とを、当該相互に対向する両伝熱壁面の吸収液との伝熱フィン21,21によって、冷媒蒸気流通抵抗を大きくすることなく有効に実現することができる。
【発明の効果】
【0031】
以上の結果、本願発明の空冷吸収器によると、吸収効率が高く、小型コンパクトで、強度の高い空冷吸収器を提供することが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0032】
(実施の形態1)
先ず図1は、本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収器を採用した空冷吸収式冷凍装置の構成を、また図2〜図6は本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収器の構成をそれぞれ示している。
【0033】
上記図1の空冷吸収式冷凍装置においては、吸収液として例えば臭化リチウム水溶液(LiBr水溶液)が採用され、また冷媒(被吸収液)として水(H2O)が採用されている。
【0034】
図1において、先ず符号1は高温再生器であり、ガスバーナ等の加熱源を備えている。該高温再生器1の上方には、揚液管2を介して連通された気液分離器3が設けられている。上記高温再生器1においては、臭化リチウム希溶液を加熱沸騰させて、揚液管2を介して上方に位置する気液分離器3に供給し、ここで冷媒蒸気である水蒸気と吸収液である臭化リチウム中間濃溶液(中間濃度吸収液)とに分離再生するようになっている。
【0035】
上記高温再生器1に供給される臭化リチウム希溶液は、後述するように上記吸収液である臭化リチウム中間濃溶液を低温再生器9を介して一層高濃度の臭化リチウム濃溶液に再生した後に、空冷吸収器4において再び冷媒蒸気である水蒸気を吸収させることによって得られ、低温溶液熱交換器7および高温溶液熱交換器8を経て順次有効に予熱された後に上記高温再生器1へ供給還流されるようになっている。
【0036】
上記気液分離器3で気液分離された水蒸気は、次に低温再生器9に送られる。また、上記気液分離器3において気液分離された上記臭化リチウム中間濃溶液は、上記高温溶液熱交換器8において前述した空冷吸収器4からの臭化リチウム希溶液と熱交換された後にオリフィス11を介して上記低温再生器9へ供給される。
【0037】
そして、上記低温再生器9では、上記のようにして気液分離器3、高温溶液熱交換器8から各々供給された水蒸気と臭化リチウム中間濃溶液との間で相互に熱交換させることにより、水蒸気を可及的に凝縮させるとともに臭化リチウム濃溶液中に含まれる残余水分を蒸発させてさらに高濃度の臭化リチウム濃溶液を取り出す。
【0038】
次に、このようにして上記低温再生器9において臭化リチウム中間濃溶液から蒸発された水蒸気は、上記オリフィス12を介して供給される水蒸気混合状態の凝縮水とともに空冷凝縮器10に送られ、同空冷凝縮器10で確実に凝縮液化されて凝縮水となり、さらに蒸発器13内の利用側熱交換器14上方(図2参照)の凝縮水散布装置13a部分へ供給される。
【0039】
また、一方上記低温再生器9から取り出された臭化リチウム濃溶液は、上記低温溶液熱交換器7において上述した空冷吸収器4からの臭化リチウム希溶液と熱交換した後に、吸収液として空冷吸収器4の第1〜第3の吸収室4a,4b,4c(図2参照)に対応した3組の吸収液分配口15a〜15cを有する吸収液分配ヘッダ15部分に供給される。
【0040】
この空冷吸収器4は、例えば図2に詳細に示されるように、相互に所定の空気流通空間16,16を保って図示前後方向に並設され、上記吸収液が上記吸収液分配ヘッダ15を介して上方から下方に流される第1〜第3の複数列の扁平筒体構造の吸収器の伝熱壁として機能するケーシング4e,4f,4gよりなる吸収室4a,4b,4cと、該第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4cを形成する上記ケーシング4e,4f,4g内側の相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に挟み込んで設けられた吸収液との伝熱フィン(例えば図4および図5に示すようなセレート型コルゲートフィンよりなる)21,21と、上記第1〜第3の吸収室4a,4b,4cを形成するケーシング4e,4f,4gの外側空気流通空間16,16側空気との伝熱壁面間に挟み込んで設けられた複数枚の空気との伝熱フィン(例えば図6のようなプレーン型コルゲートフィンよりなる)22,22・・・と、上記第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4cそれぞれの上部に共通に設けられ、それら第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4cの各々に吸収液を分配する吸収液分配ヘッダ15と、上記第1〜第3の吸収室4a,4b,4cの下方に設けられ、それらの間の上記各空気流通空間16,16に下方から上方に向けて冷却空気を供給する送風ファン20とを備えて構成されている。
【0041】
上記吸収液分配ヘッダ15は、その底部に上記第1,第2,第3の各吸収室4a,4b,4cに対応した3組の吸収液分配口15a,15b,15cを有して構成されている。
【0042】
蒸発器13は、その内側蒸発室13cを第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4cに対して水平方向に連通せしめた状態で水平方向に連設されており、同蒸発室13c内に上述の利用側熱交換器14を備えている。そして、該利用側熱交換器14を介して二次側冷媒サイクルを循環する熱媒と上記空冷凝縮器10から送られてくる凝縮水とを相互に熱交換させるようになっており、例えば冷房運転時の二次側の冷熱源を形成する。この蒸発器13は、その蒸発室13cを形成するケーシング13bが、例えば図3のように上記吸収器4の第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4cを形成する当該吸収器の伝熱壁である各ケーシング4e,4f,4gと連続一体化して形成されており、蒸発室13bからの冷媒蒸気が上記第1〜第3の吸収室4a〜4cに対して水平方向に供給されて上記上方から下方に流される吸収液に吸収されるようになっている。
【0043】
そして、上記空冷吸収器4では、上記第1,第2,第3の吸収室4a,4b,4c部分で上記吸収液分配ヘッダ15を介して供給される吸収液としての臭化リチウム濃溶液に対して、それぞれ上記のように蒸発器13で蒸発した水蒸気を水平方向に流して吸収させることによって、上述のような臭化リチウム希溶液を形成する。この臭化リチウム希溶液は、一旦空冷吸収器4の下部に留められた後、溶液ポンプ5により逆止弁6を設けた希溶液供給路29を介して前述したように低温溶液熱交換器7および高温溶液熱交換器8を経て高温再生器1側に戻されて高温再生される。
【0044】
以上のように、本実施の形態の構成では、先ず上記のように、蒸発器13と吸収器4を水平方向に連設し、蒸発器13から吸収器4に対して水平方向に冷媒蒸気を流すようにしている。
【0045】
したがって、冷媒蒸気導入時の圧損が低減され、吸収器4の出口部での圧力を蒸発器13内の圧力に近くすることができるようになり、吸収効率を向上させることができる。
【0046】
また、上記のように蒸発器13と吸収器4とを連設して、冷媒蒸気を水平方向に流す一方、上記吸収器4の上方から下方に吸収液を流し、下方から上方に空気を流すように構成されている。
【0047】
したがって、該構成では、上記の圧損低減による吸収効率向上作用に加え、吸収液と空気流とが相互に対向する流れとなり、吸収液と空気との温度差を大きく取ることができるので、吸収器4を小型化することができる。
【0048】
また、上記の構成では、上記吸収器4が相互に所定の空気流通空間16,16を保って並設された第1,第2,第3の複数の吸収室4a,4b,4cを備え、該複数の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に挟み込む形で、連通方向に交互に段差を有する形状のセレート型コルゲートフィンよりなる吸収液との伝熱フィン21,21,21が設けられている。
【0049】
したがって、上記圧損低減による吸収効率向上、対向流による吸収器小型化作用に加え、該吸収液撹拌機能並びに伝熱効率の高い構造の吸収液との伝熱フィン21,21,21による効率の良い吸収液撹拌、吸収促進作用とともに吸収室の耐圧補強作用(負圧による変形防止作用)とを実現することができる。
【0050】
また、上記の構成では、上記複数の吸収室4a,4b,4c間の空気流通空間16,16を流れる空気との伝熱フィン22,22が、上記複数の吸収室4a,4b,4c外側の相互に隣合う空気流通空間16,16側伝熱壁面間に挟み込んで設けられている。
【0051】
したがって、空気との伝熱フィン22によって空気との伝熱面積が拡大され、吸収液冷却効果が向上することに加え、上記複数の吸収室4a,4b,4c外側の相互に隣合う空気側伝熱壁面間に挟み込まれた上記空気との伝熱フィン22,22によって各吸収室4a,4b,4c間が補強される。
【0052】
さらに、上記の構成では、上記蒸発器13の蒸発室13cを形成するケーシング13bと吸収器4の複数の吸収室4a,4b,4cを形成する伝熱壁としてのケーシング4e,4f,4gとが相互に連続一体化されている。
【0053】
したがって、それら各ケーシング13b,4a〜4cをそれぞれ別体に形成する場合に比べて、構造が簡単で組付けも容易になる。また、シール性能も向上する。
【0054】
以上の結果、本実施の形態の空冷吸収器によると、吸収効率が高く、小型コンパクトで、強度の高い空冷吸収器を提供することが可能となる。
【0055】
(実施の形態2)
次に図7は、本願発明の実施の形態2に係る空冷吸収器の要部の構成を示している。
【0056】
この実施の形態のものは、上記実施の形態1のものと同様のセレート型コルゲートフィンよりなる吸収液との伝熱フィン21を、その寸法を小さくすることによって、上記複数の吸収室4a,4b,4c内部の相互に対向する各吸収液側伝熱壁面部分に相互の間に所定の冷媒蒸気流通空間17を残して設けられている。
【0057】
したがって、該構成では、上記吸収液との伝熱フィン21,21による吸収液撹拌、吸収促進作用と吸収室耐圧補強作用とを、当該相互に対向する両伝熱壁面の吸収液との伝熱フィン21,21によって、冷媒蒸気流通抵抗を大きくすることなく有効に実現することができる。
【0058】
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態で使用されるコルゲートフィンよりなる吸収液との伝熱フィン21は、必ずしも上述のようなセレート型のものに限られる訳ではなく、例えばプレーン型、ルーバ型、ヘリボーン型、パーホレイト型、その他の伝熱性能が高く、吸収液撹拌、吸収促進に有効な各種のタイプのものの使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収器を採用して構成した空冷吸収式冷凍装置の冷凍回路図である。
【図2】 本願発明の実施の形態1に係る空冷吸収器の構成を示す一部透視状態の斜視図である。
【図3】 同空冷吸収器と蒸発器の要部(ケーシング部)の斜視図である。
【図4】 同空冷吸収器の要部(吸収室)の断面図である。
【図5】 同空冷吸収器の要部(吸収液との伝熱フィン)の斜視図である。
【図6】 同空冷吸収器の要部(空気との伝熱フィン)の斜視図である。
【図7】 本願発明の実施の形態3に係る空冷吸収器の要部の断面図である。
【符号の説明】
4は吸収器、4a〜4cは第1〜第3の吸収室、4e〜4gはケーシング、13は蒸発器、13bはケーシング、13cは蒸発室、15は吸収液分配ヘッダ、20は送風ファン、21は吸収液との伝熱フィン、22は空気との伝熱フィンである。
Claims (2)
- 蒸発室(13c)を有する蒸発器(13)と吸収室(4a),(4b),(4c)を有する吸収器(4)とを水平方向に連設し、上記蒸発器(13)から吸収器(4)に対して水平方向に冷媒蒸気を流す一方、吸収器(4)の上方から下方に吸収液を、下方から上方に空気を流すようにしてなる空冷吸収器であって、相互に所定の空気流通空間(16),(16)を保って水平方向に並設され、吸収液が吸収液分配ヘッダ(15)を介して上方から下方に流される複数列の扁平筒体構造のケーシング(4e),(4f),(4g)よりなる吸収室(4a),(4b),(4c)と、該複数列の吸収室(4a),(4b),(4c)を形成する上記ケーシング(4e),(4f),(4g)内側の相互に対向する吸収液側伝熱壁面間に上下方向に延びて設けられた吸収液との伝熱フィン(21),(21)と、上記複数列の吸収室(4a),(4b),(4c)を形成するケーシング(4e),(4f),(4g)の外側空気流通空間(16),(16)側空気との伝熱壁面間に設けられた空気との伝熱フィン(22),(22)・・・と、上記複数列の吸収室(4a),(4b),(4c)の下方に設けられ、それらの間の上記各空気流通空間(16),(16)に下方から上方に向けて冷却空気を供給する送風ファン(20)とからなり、かつ上記蒸発器(13)の蒸発室(13c)を形成するケーシング(13b)と吸収器の複数列の吸収室(4a),(4b),(4c)を形成するケーシング(4e),(4f),(4g)とが相互に連続一体化されていることを特徴とする空冷吸収器。
- 吸収液との伝熱フィン(21),(21)は、その寸法を小さくすることによって、複数列の吸収室(4a),(4b),(4c)内部の相互に対向する各吸収液側伝熱壁面部分に、相互の間に所定の冷媒蒸気流通空間17を残して設けられていることを特徴とする請求項1記載の空冷吸収器。
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