JP3990875B2 - 弾性伸縮性複合シート - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、弾性伸縮性の複合シート、より詳しくは、弾性的に伸縮するシートと非弾性的に伸長するシート状の繊維集合体とからなる前記複合シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスチックエラストマー等からなる弾性伸縮性シートに弾性伸縮性不織布または非弾性的に伸長可能な不織布を接合して、その弾性伸縮性シート表面のゴム質の肌触りを布様のものに変えることはよく知られている。例えば使い捨ておむつの不透液性裏面シートを弾性伸縮性のものにするために不透液性の弾性伸縮性フィルムを使用し、このフィルムの表面に前記不織布のいずれかを積層することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように積層して得られる複合シートでは、弾性伸縮性不織布や非弾性的に伸長可能な不織布に繊維長50mm程度の短繊維が一般的に使用される。かかる複合シートは、それが伸縮するときに不織布を形成している短繊維どうしの交絡が次第に解けて不織布としての組織や複合シートとしての組織がこわれたり、毛羽立ったりすることがある。そうしたことによって、伸長された複合シートでは、短時間のうちに応力が緩和して身体に対するフィット性が悪くなるとか、伸縮を繰り返していると伸び切ったままの状態になってフィット性が悪くなるということがある。そうしたことがないようにするためには、例えば繊維の交絡部位どうしを互いに接近させたり、不織布と弾性伸縮性シートとの接合部位を互いに接近させたりしなければならない。しかし、このように交絡部位や接合部位を接近させることは、複合シートが高い弾性伸縮性を発揮するときの妨げになる傾向がある。
【0004】
この発明が課題とするのは、弾性伸縮性複合シートにおいて、このシートの伸縮性の妨げになる要因を極力排除して、高い伸縮性の発揮とその維持とを可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題解決のためにこの発明が対象とするのは、互いに直交する二方向のうちの少なくとも一方向に伸縮性を有する弾性シートの少なくとも片面に、前記二方向のうちの前記一方向に伸長性を有するシート状の繊維集合体が接合してなる弾性伸縮性複合シートである。
【0006】
かかる弾性伸縮性複合シートにおいて、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記弾性シートがスチレン含有量10〜40重量%、数平均分子量70000〜150000のスチレン系エラストマーを60〜98重量%含む繊維からなり、前記繊維集合体が非弾性的な伸長性を有するものであって、前記二方向のうちの少なくとも前記一方へ間欠的に形成された接合部において前記弾性シートと一体化しており、前記接合部は個々の面積が0.03〜10mm 2 の範囲にあり、複合シートの面積に占める割合が1〜50%程度の範囲にあり、前記繊維集合体を形成している繊維のそれぞれは、前記接合部と接合部との間において連続している長繊維および連続繊維のいずれかであり、前記複合シートを前記二方向のうちの少なくとも前記一方向へ少なくとも70%伸長した後に前記弾性シートの収縮力によって収縮させることによって、前記接合部と接合部との間において前記繊維集合体を形成している繊維がループを画いており、前記弾性シートは、これと同一材料からなる直径1mmのモノフィラメントを2回繰り返して150%伸長したときの残留歪が16%以下であり、前記モノフィラメントの40℃における50%伸長時の応力S0と120分経過後における応力S120とについての比S120/S0が0.2以上であり、かつ、前記応力S120が0.1Mpa以上である。
【0007】
かかる発明には、次のような好ましい実施態様がある。
(1)前記繊維集合体は、前記一方向へ少なくとも70%伸長可能である。
(2)前記繊維集合体の坪量は、10〜100g/m2である。
(3)前記繊維集合体の繊維がポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体、ポリエステルおよびポリエチレンのいずれかである。
(4)前記スチレン系エラストマーは、オレフィン系レジンおよびオイル成分のいずれかを含む。
【0008】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照し、この発明に係る弾性伸縮性複合シートの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0009】
図1に斜視図で示された弾性伸縮性複合シート1は、上層2と下層3とを有し、これら両層2,3が接合部4で溶着し、一体化している。複合シート1は、互いに直交する双頭矢印X−X,Y−Yのうちの少なくとも矢印Y−Y方向へ仮想線で示されるように弾性的に伸縮可能である。
【0010】
複合シート1の上層2は、X−X,Y−Y方向のうちの少なくともY−Y方向へ非弾性的に少なくとも70%、より好ましくは200%以上伸長可能な層である。この上層2は、接合部4と4との間で連続している熱可塑性合成樹脂の長繊維、より好ましくは熱可塑性合成樹脂の連続繊維6の集合体であって、好ましくは接合部4においてのみ繊維どうしが互いに溶着し、接合部4どうしの間では溶着も接着もしておらず、繊維が互いに分離独立している。複合シート1がY−Y方向および/またはX−X方向へ伸長するときには、繊維6が接合部4と4との間でY−Y方向および/またはX−X方向へ向かって延びるように向きを変え、上層2が非弾性的に伸長する。かかる連続繊維6には、非弾性的な合成樹脂であるポリプロピレンやエチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体、ポリエステル、ポリエチレン等からなるものがある。連続繊維6の径は0.1〜50μmであることが好ましい。
【0011】
複合シート1の下層3は、Y−Y方向、好ましくはY−Y方向とX−X方向とに弾性的に伸縮するシートで、Y−Y方向へ少なくとも100%、より好ましくは200%以上、さらに好ましくは400%以上伸長可能なものである。かかる下層3は繊維、好ましくは連続繊維の集合体またはフィルムによって形成される。これら繊維またはフィルムには、スチレン含有量が10〜40重量%、数平均分子量が70000〜150000のスチレン系エラストマーを60〜98重量%含むものが使用される。これら繊維またはフィルムは、それらの性状を調整するためにオレフィン系レジンやオイル成分を含むことができる。かかるエラストマーを含む繊維またはフィルムであると、これら繊維またはフィルムと同一の材料からなる直径1mm、長さ3mmのモノフィラメントとして評価したときに、20℃において2回繰り返して150%伸長した後の残留歪が16%以下であり、直径1mm、長さ100mmのモノフィラメントとして評価したときに、40℃において100mm/minの速度で50%伸長したときの応力S0と、50%伸長したままで120分間放置した後の応力S120との間で得られる応力保持率S120/S0が0.2以上であって、かつ、S120が0.1Mpa以上となり、複合シート1を使い捨ておむつやトレーニングパンツ、使い捨て医療用ガウン等の着用物品に好適な素材にすることができる。これらの着用物品は、弾性的伸長率が高く、長時間伸長したままでも伸長応力の低下が少なく、何回もの伸縮の繰り返しに耐えるものになる。
【0012】
これら上層2と下層3とは、接合部4で加熱加圧して一体化できる他に、超音波処理で一体化することもできるし、接着剤を介して一体化することもできる。また、上層2の連続繊維6を下層3の組織と機械的に交絡させて両者を一体化することができる場合には、その交絡のための手段としてニードルパンチング、高圧柱状水流処理等を採用することができる。接合部4は、個々の面積が0.03〜10mm2程度の範囲にあり、複合シート1の面積に占める割合が1〜50%程度の範囲にあることが好ましい。
【0013】
かかる複合シート1を例えばY−Y方向へ引っ張ると、下層3がY−Y方向へ弾性的に伸長し、その伸長に付随して上層2の連続繊維6が接合部4と4との間で向きを変えながらY−Y方向へ非弾性的に伸長する。繊維6が延びきるまでの間は、複合シート1を引っ張るために要する力が、主として下層3を引っ張るために要する力となる。上層2は、連続繊維6の向きを変えるだけであるから、複合シート1を引っ張る力に殆ど影響を与えない。複合シート1をさらに引っ張ると、曲線を画いていた連続繊維6が延びきって、接合部4と4との間で直線状になる。このようになった複合シート1を引っ張るには、下層3を引っ張る力と、直線状の繊維6を引っ張る力とが必要になる。引張られた繊維6は、塑性変形してその寸法が長くなる。複合シート1が下層3の収縮力によってY−Y方向へ収縮すると、寸法の長くなった繊維6は、接合部4と4との間で大きなループを画くようになり、そのことが上層2の見掛けの嵩を大きくする。
【0014】
図2は、複合シート1の他の一例を示す図1と同様の図面である。この複合シート1では、熱可塑性エラストマーからなり、Y−Y方向またはY−Y方向とX−X方向とに弾性伸縮性を有するフィルム20が下層3に使用されている。上層2と下層3とは接合部4で溶着している。
【0015】
図3もまた、複合シート1の他の一例を示す図2と同様の図面である。この複合シート1では、フィルム20からなる下層3の下面に、上層2と同様に弾性的または非弾性的に伸長可能な第3の層300が形成されており、上下層2,3と第3の層300とが接合部4で互いに溶着し、一体化している。第3の層300は、熱可塑性合成樹脂からなる連続繊維310の集合体であり、好ましくは接合部4においてのみ繊維310どうしが互いに溶着し、接合部4どうしの間では溶着も接着もしていない。接合部4と4との間では、連続繊維310が不規則な曲線を画きながら、好ましくは複合シート1の面方向でループを画きながら下層3の下面に広がっている。複合シート1が伸長するときには、第3の層300が上層2と同様に非弾性的に伸長する。連続繊維310には連続繊維6と同様な素材が使用される。
【0016】
この発明では、図1の複合シート1からも図3と同様な3層構造のものを得ることができる。例えば、図1の複合シート1の下層3の下面に図3と同じ第3の層300を形成し、この第3の層300を接合部4において下層3に接合すればよい。
【0017】
図4は、図1に例示の複合シート1を得るための製造工程図である。図では、左から右へ無端ベルト30が走行している。図の左方部分では、ベルト30の上方に第1メルトブローン繊維成形機31が設置され、ベルト30の下方にはサクション機構31Aが設置されている。第1成形機31はベルト30の幅方向に並ぶ多数のノズルを有し、それらのノズルからは、室温において非弾性的な伸長性を有する熱可塑性合成樹脂からなる第1連続繊維35が吐出され、ベルト30の上に不規則な曲線を画きながら堆積して第1ウェブ41を形成する。第1ウェブ41では、堆積して重なり合う第1連続繊維35どうしが融着することがないように、また融着したとしても、後の工程において容易に分離することができるように、第1成形機31の吐出条件とベルト30の走行条件とを選択することが好ましい。第1連続繊維35は、少なくとも70%の破断伸度を有する。
【0018】
第1成形機31の右方には、第2メルトブローン繊維成形機32とサクション機構32Aとが設置されている。第2成形機32もまた、ベルト30の幅方向に並ぶ多数のノズルを有し、それらのノズルからは弾性伸縮性を有するスチレン系エラストマーを60〜98重量%含む第2連続繊維40が吐出され、第1ウェブ41の上に不規則な曲線を画きながら堆積して第2ウェブ42を形成する。堆積して重なり合う第2連続繊維40どうしは互いに溶着し、第2ウェブ42がベルト30の走行方向に、より好ましくはその走行方向とその走行方向に直交する方向とに弾性伸縮性を有するウェブを形成するように、第2成形機32の吐出条件を選択することができる。第2連続繊維40は、第1連続繊維35よりも高い破断伸度を有している。ここに使用されたスチレン系エラストマーは、図1の下層3を形成している繊維に含まれるものと同じで、スチレン含有量が10〜40重量%、数平均分子量が70000〜150000の範囲にある。
【0019】
重なり合う第1,2ウェブ41,42は、上下一対のエンボスロール34,34の間を通り、これらウェブ41,42の走行方向である長手方向とその長手方向に直交する幅方向とのうち、少なくとも長手方向へ間欠的に加熱加圧されて互いに溶着し、第1複合ウェブ43を形成する。
【0020】
第1複合ウェブ43は、延伸用の第1,2,3ロール36,37,38を通過する。第1,3ロール36,38の回転速度は同じであるが、第2ロール37の回転速度よりも遅い。第1ロール36と第2ロール37との回転速度差は、第1複合ウェブ43を10〜60℃、より好ましくは15〜40℃の室温近傍において所要倍率にまで延伸するように設定される。延伸後の第1複合ウェブ43は、第2ロール37と第3ロール38との間で元の長さにまで弾性的に収縮して第2複合ウェブ44を形成する。
【0021】
第1複合ウェブ43の延伸では、エンボスロール34で溶着した部位と部位との間において、第1連続繊維35がその破断伸度以内の範囲で延伸され、その長さ方向へ塑性変形して寸法が伸長し、径が細くなる。第2連続繊維40からなる第2ウェブ42は、溶着した部位と部位との間において第2連続繊維40の弾性限界内で弾性的に伸長する。かかる延伸工程では、エンボスロール34で溶着した部位を除いて、第1ウェブ41を形成している第1連続繊維35どうしの溶着や機械的な絡み合いの殆どが外れ、またこの繊維35と第2ウェブ42との融着も殆ど外れることが好ましい。第1複合ウェブ43の好ましい延伸倍率は、50〜300%である。
【0022】
かかる工程において、第1複合ウェブ43は、図1の複合シート1となる。第2複合ウェブ44は、複合シート1を伸長した後に収縮させたものと同じである。図2では、この第2複合ウェブ44が巻き取られている。第1複合ウェブ43における第1ウェブ41と第2ウェブ42とは、図1の複合シート1の上層2と下層3とになる。第1複合ウェブ43においてエンボスロール34で溶着した部分は、複合シート1の接合部4となる。
【0023】
図示例の第1,2ウェブ41,42は連続繊維で形成されているので、これら両ウェブ41,42の接合部4は、互いに遠く離間していても両ウェブ41,42を一体に保つことができる。また、接合部4は互いに遠く離間することによって、第2複合ウェブ44、すなわち複合シート1の伸縮性を妨げることが少なくなる。
【0024】
このようにして得られる第1複合ウェブ43、すなわち複合シート1を使い捨ておむつやトレーニングパンツ、使い捨て医療用ガウン等の使い捨て着用物品に使用する場合には、第2ウェブ42にゴム質の伸縮性材料が含まれていても、第1ウェブ41が肌に当接するように使用すれば、ゴム質の材料に特有な肌に対する滑りの悪さで肌を刺激することがない。
【0025】
複合シート1を得る図4の工程は様々に変化させることができる。例えば、第2ウェブ42は、第1ウェブ41よりも先にベルト30に供給することができる。第1,2ウェブ41,42を接合するには、エンボスロール34による加工に代えて、ニードルパンチングや高圧柱状水流処理等の手段を採用することもできる。また、図4の第2成形機32の下流側に第3メルトブローン繊維成形機を設置し、この成形機から吐出される第3の連続繊維で第2ウェブ42の上に第1ウェブ41と同様な第3ウェブを形成すれば、第1,2ウェブ41,42と第3ウェブとからなる3層構造の複合シート1を製造することも可能である。第1ウェブ41と第3ウェブとは、同じものでもよいし、樹脂の種類や繊度、色等の外観が異なるものであってもよい。
【0026】
図5は、図2の複合シート1の製造方法を示す図4と同様な工程図である。この例では、スチレン含有量10〜40重量%、数平均分子量70000〜150000であるスチレン系エラストマーを60〜98重量%含み、ベルト30の走行方向に弾性伸縮性を有するフィルム52が第2ウェブ42として図の左方から供給され,このフィルム52の上に第1連続繊維35からなる第1ウェブ41が供給される。第1,2ウェブ41,42は、図2と同様にエンボスロール34,34間を通って間欠的に溶着して第1複合ウェブ43を形成し、さらに第1〜3ロール36,37,38で延伸されたのちに収縮して第2複合ウェブ44を形成する。このようにフィルム52の形態をとる第2ウェブ42に第1ウェブ41を溶着して図1の接合部4を形成する第1複合ウェブ43では、その溶着部4の個々の面積を、例えば0.03から1mm2程度に小さくしたり、個々の面積の総和を第1複合ウェブ43の表面積の1〜10%程度となるように小さくしたりしても、第1複合シート43が伸縮するときに、第1,2ウェブ41,42は簡単に分離するということがない。ただし、この発明において、必要ならば、接合部4の面積を0.03から10mm2の範囲で変化させたり、その面積の総和を第1複合ウェブ43の表面積の1〜50%の範囲で変化させたりすることができる。
【0027】
図5の工程を変更して、第1連続繊維35が上面に供給されたフィルム52の下面に第3のメルトブローン繊維成形機を使用して第3の連続繊維を供給すれば、フィルム52を繊維ウェブでサンドウィッチにした図3の複合シート1を得ることができる。
【0028】
表1は、この発明で使用されるスチレン含有量10〜40重量%、数平均分子量70000〜150000のスチレン系エラストマーを60〜98重量%含む直径1mmのモノフィラメントについての残留歪、応力保持率(S120/S0)、50%伸長後に120分間放置したときの応力(S120)、及びこのモノフィラメントと同一組成で図4における第2連続繊維40を紡糸したときの結果をエラストマーNo.1〜6の欄に示している。表1はまた、この発明で使用されるエラストマーとは組成または含有量が異なるエラストマーによって得られた直径1mmのモノフィラメントの性状および第2連続繊維40を紡糸したときの結果をエラストマーNo.7〜13の欄に示している。残留歪については長さ30mm、応力保持率については長さ100mmのモノフィラメントを使用して測定した。エラストマーNo.1〜6の場合において、良好な性状と紡糸結果とが得られる。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
この発明に係る弾性伸縮性複合シートは、弾性的に伸縮可能なシートと非弾性的に伸長可能なシートとを含み、伸縮可能なシートは、スチレン含有量10〜40重量%、平均分子量70000〜150000であるスチレン系エラストマーを60〜98重量%含むから、複合シートの弾性伸長率が高く、複合シートは伸縮を繰り返したり、伸長したままで長時間放置しても、延びきった状態になったり、収縮応力が著しく低下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複合シートの斜視図。
【図2】 実施態様の一例を示す複合シートの斜視図。
【図3】 実施態様の他の一例を示す複合シートの斜視図。
【図4】 複合シート製造工程の一例を示す図。
【図5】 複合シート製造工程の他の一例を示す図。
【符号の説明】
1 複合シート
2 繊維集合体(上層)
3 弾性シート(下層)
4 接合部
6 長繊維(連続繊維)
10 連続繊維
20 フィルム
Claims (5)
- 互いに直交する二方向のうちの少なくとも一方向に伸縮性を有する弾性シートの少なくとも片面に、前記二方向のうちの前記一方向に伸長性を有するシート状の繊維集合体が接合してなる弾性伸縮性複合シートにおいて、
前記弾性シートがスチレン含有量10〜40重量%、数平均分子量70000〜150000のスチレン系エラストマーを60〜98重量%含む繊維からなり、前記繊維集合体が非弾性的な伸長性を有するものであって、前記二方向のうちの少なくとも前記一方へ間欠的に形成された接合部において前記弾性シートと一体化しており、
前記接合部は個々の面積が0.03〜10mm2の範囲にあり、複合シートの面積に占める割合が1〜50%程度の範囲にあり、
前記繊維集合体を形成している繊維のそれぞれは、前記接合部と接合部との間において連続している長繊維および連続繊維のいずれかであり、
前記複合シートを前記二方向のうちの少なくとも前記一方向へ少なくとも70%伸長した後に前記弾性シートの収縮力によって収縮させることによって、前記接合部と接合部との間において前記繊維集合体を形成している繊維がループを画いており、
前記弾性シートは、これと同一材料からなる直径1mmのモノフィラメントを2回繰り返して150%伸長したときの残留歪が16%以下であり、前記モノフィラメントの40℃における50%伸長時の応力S0と120分経過後における応力S120とについての比S120/S0が0.2以上であり、かつ、前記応力S120が0.1Mpa以上であることを特徴とする前記複合シート。 - 前記繊維集合体は、前記一方向へ少なくとも70%伸長可能である請求項1記載の複合シート。
- 前記繊維集合体の坪量が10〜100g/m2である請求項1または2記載の複合シート。
- 前記繊維集合体の繊維がポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合体、ポリエステルおよびポリエチレンのいずれかである請求項1〜3のいずれかに記載の複合シート。
- 前記スチレン系エラストマーが、オレフィン系レジンおよびオイル成分のいずれかを含む請求項1〜4のいずれかに記載の複合シート。
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