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JP3980306B2 - 定着装置の温度制御装置 - Google Patents

定着装置の温度制御装置 Download PDF

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JP3980306B2
JP3980306B2 JP2001256327A JP2001256327A JP3980306B2 JP 3980306 B2 JP3980306 B2 JP 3980306B2 JP 2001256327 A JP2001256327 A JP 2001256327A JP 2001256327 A JP2001256327 A JP 2001256327A JP 3980306 B2 JP3980306 B2 JP 3980306B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、静電式複写機、ファクシミリ等の画像形成装置の定着装置に適用され、定着装置加熱用のヒータをオンオフ制御する定着装置の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置、例えば複写機においては、感光体ドラムに形成した静電潜像をトナー像に顕像化し、このトナー像を用紙に転写したのち、定着装置によって、加熱定着させるようにしている。この定着装置は、圧ローラおよびヒータにより加熱される熱ローラを含み、両ローラ間を通過する用紙にトナーを加熱定着させる。
【0003】
加熱定着を行うためには、定着装置が所定の高温に達していることが必要である。ところが、連続的にコピーを実施する場合、通過する用紙によって熱が奪われることにより定着ローラの温度が下がり、特に、用紙の後端で定着不良を発生するおそれがある。
そこで、従来、熱ローラとして厚肉のものを使用し、熱容量を上げて保温性を向上させている。
【0004】
しかしながら、厚肉の熱ローラを用いる場合、複写機の電源立ち上げ時に、該熱ローラを定着可能な温度まで上昇させるための時間が長くなる。したがって、コピーの間の待機時間中もヒータに通電し、次のコピーの為に定着可能温度で保温しておくことが必要となる。
また、電源立ち上げ時に制御温度を高くして定着可能温度に達するまでの時間を短縮することも考えられるが、その場合、定着温度が高くなり過ぎ(いわゆるオーバーシュート)で高温オフセットを発生するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、連続的に定着を行う場合にも安定した定着を行うことができる定着装置の温度制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、圧ローラおよびヒータにより加熱される熱ローラを含み且つ両ローラ間を通過する用紙にトナーを加熱定着させる定着装置を備えた画像形成装置に適用され、熱ローラの温度を検出する熱ローラ温度検出手段による検出温度に基づいて上記ヒータへの通電を制御する定着装置の温度制御装置において、画像形成装置本体の内部で熱の影響を受けない所定の位置に配置され、画像形成装置の雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、雰囲気温度検出手段により検出される画像形成開始後の雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正する環境補正部とを含み、上記熱ローラは、内部にヒータを収容する外径が15mm以下で且つ板厚が1mm以下の金属製中空ローラにより構成され、通紙時でないときの制御温度が通紙時の制御温度よりも所定温度低く設定され、上記環境補正部は、複数枚の用紙に連続的に画像形成する場合に、その画像形成開始後において画像形成を終了するか否かの判断で終了しないと判断される度毎に雰囲気温度検出手段により検出された雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正するることを特徴とするものである。
【0007】
本発明では、金属製中空熱ローラの板厚を1mm以下と薄くすることにより、熱ローラの熱容量を小さくできる結果、電源立ち上げから短時間で定着可能な温度にすることができる。また、板厚が薄いので、ヒータの熱が瞬時に熱ローラの表面に達する結果、細かな温度制御が行ない易くなり、したがって、通紙時のみに高い制御温度に復帰させることも容易になり、定着不良がなくなる。また、電源立ち上げ時にローラ温度が高くなり過ぎて高温オフセットを発生することを防止することができる。また、連続的に画像形成する場合に、通紙時のみ定着可能な温度レベルに制御し、通紙時と通紙時の間では制御温度を下げるので、省エネになる。
【0008】
請求項2記載の発明は、圧ローラおよびヒータにより加熱される熱ローラを含み且つ両ローラ間を通過する用紙にトナーを加熱定着させる定着装置を備えた画像形成装置に適用され、熱ローラの温度を検出する熱ローラ温度検出手段による検出温度に基づいて上記ヒータへの通電を制御する定着装置の温度制御装置において、画像形成装置本体の内部で熱の影響を受けない所定の位置に配置され、画像形成装置の雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、雰囲気温度検出手段により検出される画像形成開始後の雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正する環境補正部と、通紙時であることを条件として所定の通紙時補正量を加算して、通紙時の制御温度を通紙時でないときの制御温度よりも高くなるように補正する通紙時補正部とを含み、上記熱ローラは内部にヒータを収容する外径が15mm以下で且つ板厚が1mm以下の金属製中空ローラにより構成され、上記環境補正部は、複数枚の用紙に連続的に画像形成する場合に、その画像形成開始後において画像形成を終了するか否かの判断で終了しないと判断される度毎に雰囲気温度検出手段により検出された雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正することを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、金属製中空熱ローラの板厚を1mm以下と薄くすることにより、熱ローラの熱容量を小さくできる結果、電源立ち上げから短時間で定着可能な温度にすることができる。また、板厚が薄いので、ヒータの熱が瞬時に熱ローラの表面に達する結果、細かな温度制御が行ない易くなり、したがって、通紙時のみに高い制御温度に復帰させることも容易になり、定着不良がなくなる。また、電源立ち上げ時にローラ温度が高くなり過ぎて高温オフセットを発生することを防止することができる。また、連続的に画像形成する場合に、通紙時のみ定着可能な温度レベルに制御し、通紙時と通紙時の間では制御温度を下げるので、省エネになる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、上記圧ローラの温度に応じた補正量を加算して、通紙時及び通紙時でないときの制御温度を補正する圧ローラ温度補正部をさらに含み、この圧ローラ温度補正部は、圧ローラの温度が低いほど制御温度を高くすることを特徴とするものである。
一般に、電源立ち上げ時や低温環境にある場合、圧ローラの温度も低い傾向にあるが、本発明では、圧ローラの温度が低いほど制御温度を高く設定することにより、定着不良の発生を防止することができる。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項3において、上記圧ローラ温度補正部は、上記ヒータの通電のオンオフに伴う上記検出温度の下降勾配に基づき、下降勾配が大きいときほど圧ローラの温度が低くなるように圧ローラの温度を演算することを特徴とするものである。
熱ローラの温度は、ヒータへの通電のオンオフに伴って、上昇したり下降したりしている。熱ローラの持つ熱は、圧ローラ側へ伝達されるが、この伝達量が熱ローラの温度変化の勾配に影響を与えると考えられる。そして、上記圧ローラ側への熱伝達量は、圧ローラの温度に依存するものと考えられる。すなわち、熱ローラの温度変化の勾配と、圧ローラの温度との間には所定の関係があると考えられる。そして、本願発明者は、ヒータへの通電オフに伴う熱ローラ検出温度の下降勾配と、圧ローラの温度との相関が高いという知見を得た。
【0012】
そこで、上記の関係に着目し、熱ローラの温度変化に基づいて圧ローラの温度を推定し、これに基づいて制御温度を補正するようにした。これにより、圧ローラの温度を加味した制御が行えるので、実際の定着温度をより安定させることができる。特に、ヒータにより加熱される熱ローラが所定の温度に達していても、圧ローラがまだ十分に温まっていない傾向にある、加熱初期の段階で発生していた定着不良を防止することに効果を発揮する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下実施の形態を示す添付図面によって詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る定着装置の温度制御装置を含む、画像形成装置としての複写機の内部構成を示す概略図である。
同図を参照して、この複写機は、複写機本体1の内部に、▲1▼透明な原稿載置板上に載置された原稿を原稿押さえによって押さえた状態で複写機本体1の上面に沿って移動させる原稿台2、▲2▼原稿台2によって移動される原稿を照明し、原稿からの反射光を感光体ドラム42に導くための光学系3、▲3▼感光体ドラム42に形成された静電潜像を現像装置41により顕像化した後、用紙に転写する作像部4、および▲4▼用紙に転写されたトナー像を加熱定着させる定着装置54を含み、給紙トレイ61から作像部4を通して複写機本体内の排出トレイ56に排出する用紙搬送部5等を備えている。
【0014】
図示していないが、複写機本体1の上面には、複写開始スイッチその他のスイッチ等が配置された操作部が設けられている。複写機本体1の内部の、定着装置54の上方には、複写機本体1の内部の熱気を外部へ排出する送風手段としてのファンFが配置されている。
光学系3は、原稿台上を移動される原稿を照明する光源としての蛍光ランプ31、原稿移動方向と直交する方向に配列され、原稿からの反射光を感光体ドラム42上に結像させる複数の結像レンズ32を備えている。
【0015】
作像部4としては、感光体ドラム42の周囲に、帯電チャージャ43、現像装置41、転写チャージャ44およびクリーニング装置45を、この順に配置したものである。この作像部4は、帯電チャージャ43によって均一に帯電した感光体ドラム42の外周面に、原稿像を結像させて静電潜像を形成した後、当該静電潜像を現像装置41によってトナー像に顕像化し、転写チャージャ44によってトナー像を用紙に転写し、残留トナーをクリーニング装置45によって回収するようにしたものである。
【0016】
用紙搬送部5は、給紙トレイ61から1枚ずつ用紙を引き出す、断面半月形の給紙ころ51と、手差し給紙部60或いは給紙トレイ61からの用紙を先端を突き当てて、当該用紙を一時的に待機させるレジストローラ53a,53bと、用紙に転写されたトナー像を定着するための定着装置54に含まれる熱ローラ54aおよび圧ローラ54bと、一対の排出ローラ55a,55bとを備えている。また、用紙搬送部5には、さらに、給紙検出スイッチ57、排紙検出スイッチ58、熱ローラ温度検出センサSHおよび雰囲気温度検出センサSAが備えられている。給紙検出スイッチ57は、レジストローラ53a,53bの用紙搬送方向上流側に配置されたリミットスイッチからなり、排紙検出スイッチ58は、排出ローラ55a,55bの用紙搬送方向上流側に配置されたリミットスイッチからなる。また、熱ローラ温度検出センサSHは、熱ローラ54aの所定部に配置されたサーミスタからなり、熱ローラ54aの温度を検出する。雰囲気温度検出センサSAは、複写機本体1の内部で熱の影響を受けない所定の位置に配置されたサーミスタからなり、複写機本体1回りの雰囲気温度を検出する。
【0017】
定着装置54は、圧ローラ54bとヒータ59により加熱される熱ローラ54aとの間を通過する用紙にトナーを加熱定着させるものである。熱ローラ54aは、金属製の小型の中空ローラ、例えば、外径が15mm以下で、膜厚(板厚)が1mm以下のローラからなる。中空ローラからなる熱ローラ54aの内部には、石英ガラス管ヒータ(例えば、外形が6mm程度で、500W以上が好ましい)等からなる上記ヒータ59が収容され、このヒータ59によって熱ローラ54aが加熱される。
【0018】
圧ローラ54bは小径の(例えば、外形が15mm以下の)ゴムローラからなり、径方向に移動自在に支持されているとともに、図示しないばね部材によって熱ローラ54a側へ所定の付勢力で付勢されている。
図2はこの複写機の電気的構成を示すブロック図である。複写機の各部の動作を制御するための制御部7には、CPU71、CPU71が実行するプログラムを記憶したROM72およびCPUのワークエリアなどとして用いられるRAM73が備えられている。CPU71には、複写機本体1の上面に設けられ、複写開始スイッチ10aを含んだ操作部10、作像部4、用紙搬送部5、モータ駆動回路MC、ファン駆動回路FDCおよび原稿台移動機構20が接続されている。上記モータ駆動回路MCは、原稿台2、作像部4および用紙搬送部5等を駆動する駆動源としてのモータMを駆動するものである。モータMによって、原稿台移動機構20、作像部4および用紙搬送機構PDMが同期して駆動されるようになっている。ファン駆動回路MDCは、ファンモータが内蔵された上記ファンFを駆動るためのものである。
【0019】
用紙搬送部5には、上記の給紙検出スイッチ57、排紙検出スイッチ58、熱ローラ温度検出センサSHおよび雰囲気温度検出センサSRの他に、ヒータ59への通電をオンオフするためのリレーRを駆動するリレー駆動回路RDC、およびモータMの駆動力により用紙を搬送する用紙搬送機構PDMが含まれており、それぞれCPU71に接続されている。
CPU71は、ROM72から読み込んだプログラムに基づき、定着装置54のヒータ59をオンオフ制御するが、このときの制御の概念として、複写開始信号に応じて、ヒータ59に連続通電して、所定の温度(後述する第1回目オフ温度T1 )まで一気に上昇させるためのウォームアップ制御部(図示せず)と、ウォームアップ完了後、ヒータ59への通電を、経過時間等を基準に間欠させて所定の制御温度に保持するための通常制御部(図示せず)を含んでいる。
【0020】
そして、上記通常制御部には、ヒータ59への通電のオフに伴う熱ローラ検出温度の下降勾配に基づいて、圧ローラ54bの温度を演算し、これに応じて制御温度に所要の補正量を加算する圧ローラ温度演算・補正部(図示せず)、通紙時のみに、制御温度に通紙時補正量を加算する通紙時補正部(図示せず)、および雰囲気温度に応じて、制御温度に環境補正量を加算する環境補正部(図示せず)が含まれている。上記圧ローラ温度演算・補正部では、圧ローラ温度が低いほど制御温度を高くするようにしている。
【0021】
そして、上記のような制御を行う場合の動作について、図3ないし図5のフローチャート、熱ローラ54aおよび圧ローラ54bの温度の時間的変化を示す図6、並びにヒータのオンオフに伴う熱ローラの温度の時間的変化を示す図7を参照して説明する。図7(a)は圧ローラの温度が比較的高いときの熱ローラの温度変化を示し、図7(b)は圧ローラの温度が比較的低いときの熱ローラの温度変化を示している。
【0022】
ステップS1〜ステップS10は、上記ウォームアップ制御部による処理の流れを示している。複写開始スイッチ10aの押下げによる複写開始信号の入力に応じて、上記ウォームアップ制御部が処理を開始すると、まず、各検出温度t2 ,t3 ,tn ,tn+1 等の前回データをクリアする初期設定が行われ(ステップS1)、ヒータ59への通電をオンした(ステップS2)後、タイマをリセットしてカウントを開始する(ステップS3,4)。
【0023】
次に、ステップS5〜ステップS9において、熱ローラ54aの検出温度t2 が監視され、熱ローラ54aの検出温度t2 が第1回目オフ温度T2 に達するとヒータ59への通電をオフし(ステップS9,10。)、上記ウォームアップ制御部による処理が終了する。一方、ヒータ59への通電のオンから所定時間が経過(タイマのカウント値Cが予め定められた値C1 以上になるかで判断)しても、熱ローラの検出温度t2 が第1回目オフ温度にならない場合は、異常と判断され(ステップS6,7)、例えば複写機の操作部10等に異常の旨を示す表示が行われる。
【0024】
上記の第1回目オフ温度T2 は、後の上記通常制御部による制御温度Tc よりも低く設定されているので、温度上昇側へのオーバシュート量を小さくすることができる。
次に、ステップS11〜ステップS39は、上記通常制御部による処理を示している。まず、タイマをリセットしてカウントを開始する(ステップS11,12)。ステップS13では、複写終了信号の有無が判断され、複写終了信号が入力された場合には、ヒータ59の通電オフを確認してから処理を終了する(ステップS14〜16)。この複写終了信号が出力される場合としては、操作部10に設定された枚数の複写が終了した場合の他、複写機の異常により装置を停止させる場合も含まれる。
【0025】
上記複写終了信号が入力されない場合には、上記通常制御部による処理が続行される。次に,現在の熱ローラ温度tn を読み込み(ステップS17)、所定時間経過後に読み込んだ熱ローラ温度tn+1 と比較して(ステップS19〜ステップS22)、下降傾向にある場合には、その温度勾配θ(図7においてθ1 ,θ2 で示す)に基づいて圧ローラの温度tp を演算し、演算した圧ローラの温度に基づいて補正量Dp( tp ) を演算し、この補正量Dp ( p ) を基準温度T 3 に加算して制御温度Tcする(ステップS23)。圧ローラ温度tp および補正量Dp( tp ) の演算は、予めプログラムされた演算式に基づいて行われる。図7(a)に示す、圧ローラ54bの温度が比較的高い場合の熱ローラ温度の下降勾配θ1 よりも、図7(b)に示す、圧ローラ54bの温度が比較的低い場合の下降勾配θ2 の方が、勾配が大きくなっている。そこで、上記演算式では、温度の下降勾配が大きいときほど、圧ローラ温度tp が低くなるように演算される。
【0026】
次に、ステップS24,25では、通紙時であること(定着装置54に用紙が存在すること)を条件として、制御温度Tcにさらに一定の通紙時補正量D2 が加味される。排紙検出スイッチ58のオンから、給紙検出スイッチ57のオフ後所定時間(例えば3秒)経過するまでの時間領域を通紙時と判断した。
このように通紙時のみ制御温度Tcを高くすることにより、下記の利点がある。すなわち、熱ローラ54aの熱容量を小さく設定した場合、通過する用紙によって圧ローラ54bの熱が奪われることにより、用紙の後端部で定着不良が起こるおそれがある。そこで、制御温度Tcを常時高くすることを考えられるが、そうした場合、用紙の先端部で、高温オフセットが生ずる。これに対して、通紙時のみ制御温度Tcを高く設定したので、用紙先端部での高温オフセットの発生と、用紙後端部での定着不良の発生の双方を防止することができる。すなわち、用紙の先端部の通過時では、この通過時まで制御温度Tcが低く設定されていたため、熱ローラ54aの温度が低くなり、高温オフセットの発生を防止することができる。一方、用紙の後端部の通過時は、熱ローラ54aの温度が高くなるので、定着不良の発生を防止することができる。
【0027】
一方、上記の一定の通紙時補正量D2 をD2 (x) とし、通紙開始(排紙検出スイッチのオンからの経過時間xに応じて、増加するように関数設定することもできる。これにより、通紙時における、より精度の良い温度制御が可能となり、上記の高温オフセットおよび定着不良の発生を確実に防止することができる。
次に、ステップS26,27では、複写機本体1回りの雰囲気温度t0 が読み込まれ、この雰囲気温度t0 に応じた環境補正量D3 (t0)が制御温度Tcにさらに加味される。これにより、下記の利点がある。すなわち、雰囲気温度t0 が低いときは、用紙の温度も低くて圧ローラ54bから用紙が奪う熱量が大きく、これが安定した温度制御の妨げとなると考えられるので、雰囲気温度t0 に応じて、制御温度Tcを補正することにより、安定した温度制御を行うようにした。
【0028】
次に、ヒータ59への通電のオフの確認した(ステップS28)後、ステップS29 ステップS32において、(1)第1回目オフ(或いは前回ヒータ59への通電がオフされたとき)からの経過時間が所定時間(例えば2秒)以上経過すること(タイマによるカウント値Cが所定の値COFF 以上であること)、および(2)熱ローラ54aの検出温度t3 が制御温度Tcよりも低くなること、の2つの条件が監視される。両条件がともに満たされて始めて、ヒータ59への通電をオンする(ステップS3)。ヒータ59への通電のオフ状態は、最低2秒間は続くことになる。その後、タイマをリセットし(ステップS34)、ステップS13へ戻って処理を繰り返す。
【0029】
ヒータ59への通電がオンされている状態では、ステップS35〜ステップS38において、(1)前回ヒータ59への通電がオンされてからの経過時間が、所定時間(例えば1秒)に達すること(タイマによるカウント値Cが所定の値CON以上であること)、および(2)熱ローラ54aの検出温度t3 が制御温度Tcよりも高くなること、の2つの条件が監視される。両条件のうちの何れか1つが満たされて始めて、ヒータ59への通電をオフする(ステップS39)。したがって、ヒータ59への通電のオン状態は、最大1秒間は続くことになる。その後、タイマをリセットし(ステップS34)、ステップS1へ戻って処理を繰り返す。
【0030】
上記のようにしてステップS1以降のステップを繰り返す通常制御において、ヒータ59への通電が、オン時間又はオフ時間と制御温度Tcとを組み合わせて間欠制御され、温度変動が抑制される。また、通常制御の段階では、求めた圧ローラ温度tp に応じて制御温度Tcが補正され、通紙時のみに、制御温度Tcが高く補正され、しかも、雰囲気温度t0 に応じた補正も行われる。これにより、より安定した温度制御を行うことができる。そして、複写が終了すると、ヒータ59への通電がオフされている場合は、そのままで、また、ヒータ59への通電がオンされている場合は、これをオフして、処理が終了する。これにより、次の複写開始を待つ状態となる。
【0031】
以上のように、本実施の形態によれば、金属製中空熱ローラ54aの板厚を1mm以下と薄くすることにより、熱ローラ54aの熱容量を小さくできる結果、電源立ち上げから短時間で定着可能な温度にすることができる。また、板厚が薄いので、ヒータ59の熱が瞬時に熱ローラ54aの表面に達する結果、細かな温度制御が行ない易くなり、したがって、通紙時のみに高い制御温度に復帰させることも容易になり、定着不良がなくなる。また、電源立ち上げ時にローラ温度が高くなり過ぎて高温オフセットを発生することを防止することができる。また、連続的に画像形成する場合に、通紙時のみ定着可能な温度レベルに制御し、通紙時と通紙時の間では制御温度を下げるので、省エネになる。
【0032】
また、電源立ち上げ時や低温環境にある場合、圧ローラ54bの温度も低い傾向にあるが、圧ローラ54bの温度が低いほど制御温度Tcを高く設定することにより、定着不良の発生を防止することができる。
また、熱ローラ54aの温度変化に基づいて圧ローラ54bの温度tP を推定し、これに基づいて制御温度TC を補正するようにした。したがって、圧ローラ54bの温度tP を加味した制御が行えるので、熱容量の小さい熱ローラ54aを採用した場合にも、実際の定着温度をより安定させることができ、その結果、定着温度が高過ぎることに起因した高温オフセットやしわの発生を防止することができ、且つ定着温度が低過ぎることに起因した定着不良の発生を防止することができる。特に、ヒータ59により加熱される熱ローラ54aが所定の温度に達していても、圧ローラ54bがまだ十分に温まっていない傾向にある、加熱初期の段階で発生していた定着不良を確実に防止することができる。しかも、これらの効果を、圧ローラ温度検出センサを設けることなく、簡単な構造で達成できる。
【0033】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態に係る定着装置の温度制御装置を含む複写機の内部構成を示す概念図である。
【図2】 複写機の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】 定着装置の温度制御の動作のうち、ウォームアップ時の動作を示すフローチャートである。
【図4】 定着装置の温度制御の動作のうち、通常制御時の動作を示すためのフローチャートである。
【図5】 定着装置の温度制御の動作のうち、通常制御時の動作を示すためのフローチャートであり、図4のフローチャートに連続するものである。
【図6】 熱ローラおよび圧ローラの実際の温度の時間的変化を示す図である。
【図7】 ヒータのオンオフに伴う熱ローラの温度の時間的変化を示し、同図(a)は圧ローラの温度が比較的高い場合の熱ローラの温度変化を示し、同図(b)は圧ローラの温度が比較的低い場合の熱ローラの温度変化を示している。

Claims (4)

  1. 圧ローラおよびヒータにより加熱される熱ローラを含み且つ両ローラ間を通過する用紙にトナーを加熱定着させる定着装置を備えた画像形成装置に適用され、
    熱ローラの温度を検出する熱ローラ温度検出手段による検出温度に基づいて上記ヒータへの通電を制御する定着装置の温度制御装置において、
    画像形成装置本体の内部で熱の影響を受けない所定の位置に配置され、画像形成装置の雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、
    雰囲気温度検出手段により検出される画像形成開始後の雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正する環境補正部とを含み、
    上記熱ローラは、内部にヒータを収容する外径が15mm以下で且つ板厚が1mm以下の金属製中空ローラにより構成され、
    通紙時でないときの制御温度が通紙時の制御温度よりも所定温度低く設定され
    上記環境補正部は、複数枚の用紙に連続的に画像形成する場合に、その画像形成開始後において画像形成を終了するか否かの判断で終了しないと判断される度毎に雰囲気温度検出手段により検出された雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正することを特徴とする定着装置の温度制御装置。
  2. 圧ローラおよびヒータにより加熱される熱ローラを含み且つ両ローラ間を通過する用紙にトナーを加熱定着させる定着装置を備えた画像形成装置に適用され、
    熱ローラの温度を検出する熱ローラ温度検出手段による検出温度に基づいて上記ヒータへの通電を制御する定着装置の温度制御装置において、
    画像形成装置本体の内部で熱の影響を受けない所定の位置に配置され、画像形成装置の雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、
    雰囲気温度検出手段により検出される画像形成開始後の雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正する環境補正部と、
    通紙時であることを条件として所定の通紙時補正量を加算して、通紙時の制御温度を通紙時でないときの制御温度よりも高くなるように補正する通紙時補正部とを含み、
    上記熱ローラは内部にヒータを収容する外径が15mm以下で且つ板厚が1mm以下の金属製中空ローラにより構成され
    上記環境補正部は、複数枚の用紙に連続的に画像形成する場合に、その画像形成開始後において画像形成を終了するか否かの判断で終了しないと判断される度毎に雰囲気温度検出手段により検出された雰囲気温度に応じた環境補正量を加算して制御温度を補正することを特徴とする定着装置の温度制御装置。
  3. 請求項1又は2において、上記圧ローラの温度に応じた補正量を加算して、通紙時及び通紙時でないときの制御温度を補正する圧ローラ温度補正部を含み、
    この圧ローラ温度補正部は、圧ローラの温度が低いほど制御温度を高くすることを特徴とする定着装置の温度制御装置。
  4. 請求項3において、上記圧ローラ温度補正部は、上記ヒータの通電のオンオフに伴う上記検出温度の下降勾配に基づき、下降勾配が大きいときほど圧ローラの温度が低くなるように圧ローラの温度を演算することを特徴とする定着装置の温度制御装置。
JP2001256327A 2001-08-27 2001-08-27 定着装置の温度制御装置 Expired - Fee Related JP3980306B2 (ja)

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