JP3978086B2 - 航空機用ガスタービンシステム,及びガスタービンシステム並びにその動作方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンエンジンシステムに関する。本発明は、ガスタービンエンジンの燃焼器内部の燃焼状態を最適に制御するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンエンジンは、船,車両,航空機,発電機その他の機械の動力源として広く使用される。図13は、典型的なガスタービンエンジンの断面図である。該ガスタービンエンジンは,圧縮機(図示されない)と,燃焼器101とタービン102と燃料供給系統103とを含む。燃焼器101は,アンニュラ形(annular type:環状形)の燃焼器である。燃焼器101は,該圧縮機から空気を供給され,燃料供給系統103から燃料を供給される。燃料供給系統103には,主燃料流量制御装置103aが設けられ,燃焼器101に供給される燃料の流量は,主燃料流量制御装置103aによって制御される。燃焼器101は,供給された空気と燃料とを混合して燃焼し,燃焼ガスを生成する。燃焼器101は,生成した燃焼ガスを,タービン102に供給する。タービン102は,燃焼ガスによって駆動され,回転動力を生成する。
【0003】
燃焼器101は,外筒104を備えている。外筒104には,圧縮機から空気が導入される。外筒104には,内筒105が収容されている。アンニュラ形のガスタービンエンジンでは,外筒104と内筒105とは,いずれも,タービン軸(図示されない)を取り囲む環状の形状を有する。内筒105には,燃焼用空気口(図示されない)と多数の燃料ノズル106とが設けられる。該燃焼用空気口は,燃焼用空気を外筒104と内筒105の間の空間から内筒105の内部に導入する。燃料ノズル106は,周方向に等間隔に配置されている。但し,図13には,一の燃料ノズル106のみしか図示されていない。燃焼器101に供給された燃料は,燃料ノズル106のそれぞれに分配され,燃料ノズル106は分配された燃料を内筒105の燃焼領域105aに噴射する。噴射された燃料は,燃焼領域105aにおいて燃焼用空気と混合されて燃焼され,燃焼ガスが生成される。
【0004】
燃焼ガスが生成される内筒105には,希釈空気口107が開口されている。希釈空気口107は,外筒104と内筒105の間の空間から内筒105の内部に希釈空気107aを導入する。燃焼ガスは,希釈空気107aが混合された後,タービン102に供給される。タービン102は,燃焼ガスによって駆動され,該燃焼ガスから回転エネルギーを取り出して外部に出力する。
【0005】
アンニュラ形の燃焼器101を有するガスタービンエンジンでは,様々な要因に起因して,燃焼火炎温度や,タービン102の入口における温度にバラツキが発生することがある。例えば,内筒105や燃焼ノズル106の製造上の誤差,内筒105の製造後の不均一な変形,及び燃焼領域105aにおける燃焼の不安定性は,バラツキの発生要因となり得る。
【0006】
燃焼火炎温度のバラツキは,局所的に燃焼火炎温度が高い領域や局所的に燃焼火炎温度が低い領域を発生させる。このような領域では,窒素酸化物及び一酸化炭素のような環境汚染物質が発生しやすく,排気ガス中の環境汚染物質の濃度の増加要因となる。更に,燃焼火炎温度のバラツキは,失火の原因となり得る。燃焼火炎温度のバラツキは,抑制されることが望まれる。
【0007】
更に,タービン102の入口における温度のバラツキは,局所的にタービン入口温度が高い領域を発生させる。タービン102に,溶損など好ましくない現象を発生させるため好ましくない。
【0008】
燃焼器101の燃焼火炎温度のバラツキと,タービン102の入口における温度のバラツキを抑制する技術が提供されることが望まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は,ガスタービンエンジンに使用されるアンニュラ形の燃焼器の燃焼火炎温度のバラツキを抑制する技術を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は,アンニュラ形の燃焼器を有するガスタービンエンジンのタービンの入口における温度のバラツキを抑制する技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下に,[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を用いて,課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は,[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されている。但し,付加された番号・符号は,[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
上記目的を達成するために,本発明による航空機用ガスタービンエンジンシステムは,周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)が設けられたアンニュラ形の燃焼器(3)と,燃焼器(3)から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービン(4)と,複数の燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)のそれぞれに,燃料をそれぞれに供給する複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)と,制御装置(2)とを備えている。燃焼器(3)は,外筒(6)と,外筒(6)に収納された内筒(7)と,内筒(7)に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)とを含む。複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)のそれぞれは,外筒(6)と内筒(7)との間の空間から,内筒(7)に希釈空気を導入する。制御装置(2)は,複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)を制御して,燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)のそれぞれに供給される燃料の燃料流量を個別に調節し,且つ,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)を制御して,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が内筒(7)にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節する。
【0013】
本発明によるガスタービンエンジンシステムは,周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)が設けられたアンニュラ形の燃焼器(3)と,燃焼器(3)から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービン(4)と,複数の燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)のそれぞれに,燃料をそれぞれに供給する複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)と,複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)を制御して,前記燃料噴射ノズル(10−1〜10−n)のそれぞれに供給される燃料の燃料流量を個別に調節する制御装置(2)とを備えている。
【0014】
前記燃焼ガスが,前記タービン(4)を駆動した後,前記タービン(4)が有するタービン出口(4a)から排気ガスとして排出される場合,タービン(4)は,前記タービン出口(4a)に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の環境汚染物質濃度センサ(16−1〜16−n,17−1〜17−n)を含み,制御装置(2)は,複数の環境汚染物質濃度センサ(16−1〜16−n,17−1〜17−n)がそれぞれ測定する環境汚染物質濃度に応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0015】
前記環境汚染物質濃度センサ(16−1〜16−n,17−1〜17−n)が,前記排気ガスの窒素酸化物濃度を測定するNOxセンサ(16−1〜16−n)と,前記排気ガスの一酸化炭素濃度を測定するCOセンサ(17−1〜17−N)とを備えている場合,制御装置(2)は,前記窒素酸化物濃度と前記一酸化炭素濃度とに応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0016】
この場合,制御装置(2)は,前記窒素酸化物濃度の対数に依存する第1項と前記一酸化炭素濃度の対数に依存する第2項とを有する評価関数によって評価値([EItotal]i)を算出し,前記評価値([EItotal]i)に応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0017】
環境汚染物質濃度センサ(16−1〜16−n,17−1〜17−n)が,前記排気ガスの窒素酸化物濃度を測定するNOxセンサ(16−1〜16−n)と,前記排気ガスの未燃炭化水素濃度を測定するUHCセンサ(17−1’〜17−n’)とを備えている場合,制御装置(2)は,前記窒素酸化物濃度と前記未燃炭化水素濃度とに応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0018】
この場合,前記制御装置(2)は,前記窒素酸化物濃度の対数に依存する第1項と前記未燃炭化水素濃度の対数に依存する第2項とを有する評価関数によって評価値([EItotal]i)を算出し,前記評価値([EItotal]i)に応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0019】
前記燃焼器(3)は,燃焼器(3)の入口における燃焼器入口状態を測定する燃焼器入口状態センサ(8,9)を含み,制御装置(2)は,複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)が,前記燃料ノズルのそれぞれに供給する燃料の流量の燃料流量指令値を生成する燃料流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,燃料流量指令値生成手段(21,22)は,前記環境汚染物質濃度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1燃料流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記燃料流量指令値と前記燃焼器入口状態とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2燃料流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1燃料流量指令値と前記第2燃料流量指令値とから前記燃料流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0020】
当該ガスタービンエンジンシステムが更に,前記タービン(4)のタービン回転速度を測定する回転速度センサ(15)を備え,燃焼器(3)が燃焼器(3)の入口における燃焼器入口温度を測定する燃焼器入口温度センサ(8)と,
前記燃焼器(3)の入口における燃焼器入口圧力を測定する燃焼器入口圧力センサ(9)とを含み,制御装置(2)が,複数の燃料供給装置(11−1〜11−n)が,前記燃料ノズルのそれぞれに供給する燃料の流量の燃料流量指令値を生成する燃料流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,燃料流量指令値生成手段(21,22)は,前記環境汚染物質濃度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1燃料流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記燃料流量指令値と前記燃焼器入口温度と前記燃焼器入口圧力と前記タービン回転速度とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2燃料流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1燃料流量指令値と前記第2燃料流量指令値とから前記燃料流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0021】
当該ガスタービンエンジンシステムの燃焼器(3)は,外筒(6)と,外筒(6)に収納された内筒(7)と,内筒(7)に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)とを含み,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)のそれぞれは,前記外筒(6)と前記内筒(7)との間の空間から,前記内筒(7)に希釈空気(14)を導入し,制御装置(2)は,前記複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)がそれぞれ導入する希釈空気(14)の流量を個別に調節することが好ましい。
【0022】
前記燃焼ガスが,前記タービン(4)を駆動した後,排気ガスとして前記タービン(4)が有するタービン出口(4a)から排出され,タービン(4)は,前記タービン出口(4a)に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサ(18)を含む場合,制御装置(2)は,前記タービン出口温度センサ(18)がそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,前記希釈空気(14)の流量を個別に調節することが好ましい。
【0023】
燃焼器(3)が前記燃焼器(3)の入口における燃焼器入口状態を測定する燃焼器入口状態センサ(8,9)を含み,制御装置(2)が複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が導入する希釈空気(14)の希釈空気流量指令値を生成する希釈空気流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,希釈空気流量指令値指令値生成手段(21,22)は,前記タービン出口温度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記希釈空気流量指令値と前記燃焼器入口状態とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1希釈空気流量指令値と前記第2希釈空気流量指令値とから前記希釈空気流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0024】
当該ガスタービンエンジンシステムが,更に,タービン(4)のタービン回転速度を測定する回転速度センサ(15)を備え,燃焼器(3)が,燃焼器(3)の入口における燃焼器入口温度を測定する燃焼器入口温度センサ(8)と,燃焼器(3)の入口における燃焼器入口圧力を測定する燃焼器入口圧力センサ(9)とを含み,制御装置(2)が前記複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が導入する希釈空気(14)の希釈空気流量指令値を生成する希釈空気流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,希釈空気流量指令値生成手段(21,22)は,前記タービン出口温度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記希釈空気流量指令値と前記燃焼器入口温度と前記燃焼器入口圧力と前記タービン回転速度とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1希釈空気流量指令値と前記第2希釈空気流量指令値とから前記希釈空気流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0025】
前記燃焼ガスが,前記タービン(4)を駆動した後,排気ガスとして前記タービン(4)が有するタービン出口(4a)から排出され,タービン(4)が,タービン出口(4a)に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサ(18)を含む場合,制御装置(2)は,前記タービン出口温度センサ(18)がそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,前記燃料流量を調節することが好ましい。
【0026】
上記目的を達成するために,本発明によるガスタービンエンジンシステムは,アンニュラ形の燃焼器(3)と,燃焼器(3)から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービン(4)と,制御装置(2)とを備えている。燃焼器(3)は,外筒(6)と,外筒(6)に収納された内筒(7)と,内筒(7)に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)とを含む。複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)のそれぞれは,外筒(6)と内筒(7)との間の空間から,前記内筒(7)に希釈空気(14)を導入する。制御装置(2)は,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)を制御して,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が内筒(7)にそれぞれ導入する希釈空気(14)の流量を個別に調節する。
【0027】
前記燃焼ガスが,前記タービン(4)を駆動した後,排気ガスとして前記タービン(4)が有するタービン出口(4a)から排出され,タービン(4)は,前記タービン出口(4a)に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサ(18)を含む場合,制御装置(2)は,前記タービン出口温度センサ(18)がそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,希釈空気(14)の流量を個別に調節することが好ましい。
【0028】
前記燃焼器(3)が,前記燃焼器(3)の入口における燃焼器入口状態を測定する燃焼器入口状態センサ(8,9)を含み,制御装置(2)が,前記複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が導入する希釈空気(14)の希釈空気流量指令値を生成する希釈空気流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,希釈空気流量指令値指令値生成手段(21,22)は,前記タービン出口温度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記希釈空気流量指令値と前記燃焼器入口状態とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1希釈空気流量指令値と前記第2希釈空気流量指令値とから前記希釈空気流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0029】
当該ガスタービンエンジンシステムが,更に,タービン(4)のタービン回転速度を測定する回転速度センサ(15)を備え,燃焼器(3)が,燃焼器(3)の入口における燃焼器入口温度を測定する燃焼器入口温度センサ(8)と,燃焼器(3)の入口における燃焼器入口圧力を測定する燃焼器入口圧力センサ(9)とを含み,制御装置(2)が,複数の希釈空気流量制御装置(12−1〜12−n)が導入する希釈空気(14)の希釈空気流量指令値を生成する希釈空気流量指令値生成手段(21,22)を備えている場合,希釈空気流量指令値生成手段(21,22)は,前記タービン出口温度に基づくアイソクロナスフィードバック制御を行うことにより,第1希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記希釈空気流量指令値と前記燃焼器入口温度と前記燃焼器入口圧力と前記タービン回転速度とを用いて自己組織化マップ(29)を構築し,前記自己組織化マップ(29)を使用したSOMアルゴリズムによって第2希釈空気流量指令値を算出する手段(21,22)と,前記第1希釈空気流量指令値と前記第2希釈空気流量指令値とから前記希釈空気流量指令値を生成する手段(21,22)とを含むことが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下,添付図面を参照しながら,本発明によるガスタービンシステムの実施の一形態を説明する。
【0031】
本発明によるガスタービンシステムの実施の一形態では,図1に示されているように,ガスタービンエンジン1が電子制御装置2とともに設けられている。ガスタービンエンジン1は,電子制御装置2によって制御される。
【0032】
ガスタービンエンジン1は,圧縮機(図示されない)と,アンニュラ形の燃焼器3とタービン4と燃料供給系統5とを含む。燃焼器3は,該圧縮機から圧縮空気3aを供給され,燃料供給系統5から燃料を供給される。燃焼器3は,供給された空気と燃料とを混合して燃焼し,燃焼ガスを生成する。燃焼器3は,生成した燃焼ガスを,タービン4に供給する。タービン4は,該燃焼ガスによって駆動され,回転動力を生成する。タービン4は,回転可能に支持されているタービン軸を含み,該タービン軸を介して回転動力は出力される。以下では,タービン4のタービン軸(図示されない)の中心軸が,図1の円柱座標系のz軸であり,z軸上の一点が原点Oであるとして,当該ガスタービンエンジンシステムが説明される。z軸に垂直な方向が半径方向(ラジアル方向)であり,z軸に垂直な平面上にあり,且つ,z軸上の一点を中心とする円にそった方向が,周方向である。
【0033】
燃焼器3は,外筒6を備えている。外筒6には,内筒7が収容されている。アンニュラ形のガスタービンエンジンでは,外筒6と内筒7とは,いずれも,タービン軸の中心軸を中心として,タービン軸(図示されない)を取り囲む環状の形状を有する。
【0034】
外筒6には,燃焼器入口6aが設けられ,燃焼器入口6aから圧縮空気3aが外筒6の内部に導入される。燃焼器入口6aには,燃焼器入口温度センサ8と,燃焼器入口圧力センサ9とが設けられる。燃焼器入口温度センサ8は,それが配置された位置の温度を,燃焼器入口温度TINとして測定する。燃焼器入口圧力センサ9は,それが配置された位置の圧力を,燃焼器入口圧力Pとして測定する。燃焼器入口温度センサ8と燃焼器入口圧力センサ9とは,それぞれが測定した燃焼器入口温度TIN及び燃焼器入口圧力Pを電子制御装置2に出力する。
【0035】
内筒7には,燃焼用空気口(図示されない)と,n個の燃焼ノズル10−1〜10−nとが設けられている。但し,図1には燃料ノズル10−1のみしか図示されていない。該燃焼用空気口は,外筒6と内筒7との間の空間にある圧縮空気3aの一部を燃焼用空気として内筒7の内部に導入する。
【0036】
燃料ノズル10−1〜10−nは,z軸上にある点を中心とする一の円周の上に,周方向(θ方向)に等間隔に配置されている。図2に示されているように,燃焼ノズル10−1〜10−nは,それぞれ燃料流量制御装置11−1〜11−nに接続されている。燃焼ノズル10−1〜10−nは,それぞれ燃料流量制御装置11−1〜11−nを介して,主燃料供給装置(図示されない)から燃料を供給される。燃料流量制御装置11−1〜11−nは,それぞれ,燃焼ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量を制御する。燃焼ノズル10−1〜10−nに一対一に対応して燃料流量制御装置11−1〜11−nが用意されていることにより,燃焼ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量は,個別に制御可能である。燃焼ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量の個別的な制御は,燃焼火炎温度の均一化を可能にする。
【0037】
図1に示されているように,燃焼ノズル10−1〜10−nは,それぞれに供給された燃料を内筒7の燃焼領域7aに噴射する。噴射された燃料は,燃焼領域7aにおいて燃焼用空気と混合されて燃焼され,燃焼ガスが生成される。
【0038】
内筒7には,更に,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nと希釈空気口13とが設けられている。希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは,z軸上にある点を中心とする一の円周の上に,周方向(θ方向)に等間隔に配置されている。但し,図1には,希釈空気流量制御装置12−1のみしか図示されていない。希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは,図2に示されているように,電子制御装置2に接続され,電子制御装置2によって制御される。
【0039】
希釈空気流量制御装置12−1〜12−nと希釈空気口13とは,いずれも,外筒6と内筒7の間の空間から,内筒7の内部に希釈空気14を導入する。希釈空気口13は,内筒7に導入される希釈空気14の流量を調節しないのに対し,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは,内筒7に導入する希釈空気14の流量を個別に調整する。希釈空気流量制御装置12−1〜12−nが個別に希釈空気14の流量を調整することにより,燃焼ガスの温度の周方向は均一化され,これによってタービン2の入口の温度(以下,「タービン入口温度」という。)の均一化が可能である。
【0040】
希釈空気14は,燃料領域7aで生成された燃焼ガスに混合される。希釈空気14が混合された燃焼ガスは,タービン4に導入される。燃焼ガスは,タービン4を駆動して回転させる。タービン4の回転速度(以下,「タービン回転速度」という。)は,回転速度センサ15によって測定される。回転速度センサ15は,タービン回転速度NHを,電子制御装置2に出力する。
【0041】
タービン4を駆動した燃焼ガスは,排気ガスとしてタービン出口4aから排出される。タービン出口4aには,NOxセンサ16−1〜16−n,COセンサ17−1〜17−n,及びタービン出口温度センサ(18)18−1〜18−nが設けられている。NOxセンサ16−i(iは,n以下の自然数)とCOセンサ17−iとは,対をなしており,NOxセンサ16−iとCOセンサ17−iとは近接して配置されている。
【0042】
NOxセンサ16−1〜16−nは,z軸上にある点を中心とする一の円周の上に,周方向(θ方向)に等間隔に配置されている。同様に,COセンサ17−1〜17−nは,z軸上にある点を中心とする一の円周の上に,周方向(θ方向)に等間隔に配置され,タービン出口温度センサ18−1〜18−nは,z軸上にある点を中心とする一の円周の上に,周方向(θ方向)に等間隔に配置されている。但し,図1には,NOxセンサ16−1,COセンサ17−1,及びタービン出口温度センサ18−1しか図示されていない。
【0043】
NOxセンサ16−1〜16−nのそれぞれは,それが配置された位置のNOx(窒素酸化物)濃度を測定し,COセンサ17−1〜17−nのそれぞれは,それが配置された位置のCO(一酸化炭素)濃度を測定する。タービン出口温度センサ18−1〜18−nは,それが配置された位置の温度を,タービン出口温度として測定する。図2に示されているように,NOxセンサ16−1〜16−nは,それぞれが測定したNOx濃度を電子制御装置2に出力し,COセンサ17−1〜17−nは,それぞれが測定したCO濃度を電子制御装置2に出力し,タービン出口温度センサ18−1〜18−nは,それぞれが測定したタービン出口温度を電子制御装置2に出力する。
【0044】
図1に示されているように,電子制御装置2は,センサ入力インターフェース(センサ入力IF)19,20,記憶装置21,演算装置22,燃料流量指令値出力インターフェース(燃料流量指令値出力IF)23,及び希釈空気指令値出力インターフェース(希釈空気指令値出力IF)24を含む。
【0045】
センサ入力IF19は,燃焼器入口温度センサ8,燃焼器入口圧力センサ9,及び回転速度センサ15から,それぞれ燃焼器入口温度TIN,燃焼器入口圧力P,及びタービン回転速度NHを受け取る。センサ入力IF20は,NOxセンサ16−1〜16−n,COセンサ17−1〜17−n,及びタービン出口温度センサ18−1〜18−nから,それぞれ,NOx濃度,CO濃度,及びタービン出口温度を受け取る。
【0046】
記憶装置21は,電子制御装置制御ソフトウエア28及び自己組織化マップ29を記憶する。電子制御装置制御ソフトウエア28は,燃料流量制御モジュール25,希釈空気流量制御モジュール26,及びSOMモジュール27を含んでいる。
【0047】
燃料流量制御モジュール25は,燃料ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量の指令値(燃料流量指令値)WFC1〜WFCnを決定する手順が記述されたプログラムである。
【0048】
希釈空気流量制御モジュール26は,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nが内筒7に導入する希釈空気の流量の指令値(希釈空気流量指令値)DAC1〜DACnを決定する手順が記述されたプログラムである。
【0049】
SOMモジュール27は,ニューラルネットワークの一手法である自己組織化マップ(SOM)アルゴリズムを用いて燃料ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量の最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM n,及び希釈空気流量制御装置12−1〜12−nが内筒7に導入する希釈空気の流量の最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nを算出する手順が記述されたプログラムである。SOMモジュール27は,自己組織化マップ29を用いて,最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM n及び最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nを算出する。後述されるように,最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nは,燃料流量指令値WFC1〜WFCnの算出に使用され,最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nは,希釈空気流量指令値DAC1〜DACnの算出に使用される。
【0050】
演算装置22は,電子制御装置制御ソフトウエア28を実行し,燃料流量指令値WFC1〜WFCn及び希釈空気流量指令値DAC1〜DACnを算出する。算出された燃料流量指令値WFC1〜WFCnは,燃料流量指令値出力IF23を介して,それぞれ燃料流量制御装置11−1〜11−nに送信される。燃料流量制御装置11−1〜11−nは,それぞれ燃料流量指令値WFC1〜WFCnに指定されている流量の燃料を,それぞれ燃料ノズル10−1〜10−nに供給する。希釈空気流量指令値DAC1〜DACnは,希釈空気指令値出力IF24を介して,それぞれ希釈空気流量制御装置12−1〜12−nに送信される。希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは,それぞれ希釈空気流量指令値DAC1〜DACnに指定されている流量の希釈空気14を,内筒7に導入する。
【0051】
図3は,電子制御装置制御ソフトウエア28の内容を示すフローチャートである。図3のステップS02〜ステップS07は,燃料流量制御モジュール25に従って実行され,ステップS08〜ステップS12は,希釈空気流量制御モジュール26に従って実行され,ステップS14〜S16は,SOMモジュール27に従って実行される。他のステップは,電子制御装置制御ソフトウエア28の本体部分に従って実行される。
【0052】
NOxセンサ16−1〜16−n,COセンサ17−1〜17−n,及びタービン出口温度センサ18−1〜18−nから,それぞれ,NOx濃度,CO濃度,及びタービン出口温度が電子制御装置2に入力される(ステップS01)。
【0053】
入力されたNOx濃度,CO濃度は,燃料流量指令値WFC1〜WFCnの算出に使用される。まず,入力されたNOx濃度及びCO濃度からエミッション指標が算出される(ステップS02)。エミッション指標は,NOxセンサ16−iとCOセンサ17−iで構成されるペアのそれぞれについて定義される値であり,一種の評価数値である。後述されるように,エミッション指標は,燃料流量指令値WFC1〜WFCnの決定に使用される。
【0054】
NOxセンサ16−iによって測定されたNOx濃度を[NOx]i,COセンサ17−iによって測定されたCO濃度を[CO]iとすると,NOxセンサ16−iとCOセンサ17−iで構成されるペアに対応して定められるエミッション指標[EItotal]iは,
【数1】
で定義される。式(1)で定まるエミッション指標は,燃焼器3の燃焼火炎温度が高い場合,即ち,NOx濃度が高く,CO濃度が低い場合には,主としてNO濃度によって支配される。一方,燃焼器3の燃焼火炎温度が低い場合,即ち,NOx濃度が低く,CO濃度が高い場合には,主としてCO濃度で支配される。
【0055】
このような性質を持つエミッション指標に基づいて燃料流量指令値WFC1〜WFCnが決定されることは,燃焼器3の燃焼火炎温度に応じて燃料流量指令値WFC1〜WFCnが決定されることを意味する。
【0056】
また,このような性質を持つエミッション指標に基づいて燃料流量指令値WFC1〜WFCnが決定されることは,燃料流量指令値WFC1〜WFCnは,NOx濃度が高い場合には,NOx濃度を重視して決定され,CO濃度が高い場合には,CO濃度を重視して決定されることを意味する。燃料流量指令値WFC1〜WFCnは,一種のファジー制御によって制御されることになる。
【0057】
このとき,エミッション指標[EItotal]iがlog[NOx]i,及びlog[CO]iに依存する項を有することは,燃料流量指令値WFC1〜WFCnの制御系をより線形系に近づける役割を果たしている。
【0058】
エミッション指標[EItotal]1〜[EItotal]nに対して離散フーリエ変換が行われる(ステップS03)。エミッション指標空間分布[EItotal]1〜[EItotal]nは,[n/2]個の波数成分を有するフーリエ級数に展開され,フーリエ級数展開係数c0〜c[n/2]が算出される。ここで,[x]は,xを超えない最大の整数である。coは,直流成分であり,cjは,1周あたりの波数がj個である空間周波数の成分である。
【0059】
続いて,エミッション指標[EItotal]1〜[EItotal]nのフィードバック制御計算が行われる(ステップS04)。エミッション指標[EItotal]1〜[EItotal]nのフィードバック制御計算では,フーリエ展開モード毎に,アイソクロナスフィードバック制御計算が行われ,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nのフーリエ級数展開係数が求められる。フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nのフーリエ級数展開係数は,エミッション指標空間分布[EItotal]1〜[EItotal]nの直流成分以外の成分が0となるように定められる。
【0060】
続いて,フィードバック制御燃料流量分布指令値WFCfb 1〜WFCfb nの逆フーリエ級数展開が行われ,フィードバック制御燃料流量分布指令値WFCfb 1〜WFCfb nが算出される(ステップS05)。
【0061】
続いて,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nと,SOMモジュール27によりSOMアルゴリズムを用いて算出された最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nとから,燃料流量制御装置11−1〜11−nに与えられる燃料流量指令値WFC1〜WFCnが算出される(ステップS06)。燃料流量指令値WFCiは,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb iと,最適指令値推定値WFCSOM iとを加算することによって算出される。SOMモジュール27による最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nの算出の過程は後述され,ここでは説明されない。
【0062】
燃料流量指令値WFC1〜WFCnは,それぞれ,燃料流量制御装置11−1〜11−nに出力される(ステップS06)。燃料流量制御装置11−1〜11−nは,燃料流量指令値WFC1〜WFCnに指定された流量の燃料を,それぞれ,燃焼ノズル10−1〜10−nに供給する。
【0063】
このようにして燃料流量指令値WFC1〜WFCnが定められることにより,エミッション指標[EItotal]iの周方向の分布が均一化されるように,燃料流量指令値WFC1〜WFCnが決定される。エミッション指標[EItotal]iは,燃焼火炎温度に対応する値であるから,結果として,燃焼火炎温度も均一化される。これにより,局所的に燃焼火炎温度が高い領域や,局所的に燃焼火炎温度が低い領域の発生が防がれ,窒素酸化物及び一酸化炭素のような環境汚染物質の排気ガス中の濃度が低減される。
【0064】
一方,ステップS01において入力されたタービン出口温度は,希釈空気流量指令値DAC1〜DACnの算出に使用される。タービン出口温度センサ18−1〜18−nによってそれぞれ測定されたタービン出口温度TOUT 1〜TOUT nに対して,離散フーリエ変換が行われ(ステップS08),タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフーリエ級数展開係数が算出される。タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nは,[n/2]個の波数成分を有するフーリエ級数に展開され,フーリエ級数c’0〜c’[n/2]が算出される。c’oは,直流成分であり,c’jは,1周あたりの波数がj個である空間周波数の成分である。
【0065】
続いて,タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフィードバック制御計算が行われる(ステップS09)。タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフィードバック制御計算では,フーリエ展開モード毎に,アイソクロナスフィードバック制御計算が行われ,フィードバック制御希釈空気流量指令値DACfb 1〜DACfb nのフーリエ級数展開係数が求められる。フィードバック制御希釈空気流量指令値DACfb 1〜DACfb nのフーリエ級数展開係数は,タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nの直流成分以外の成分が0となるように定められる。
【0066】
続いて,フィードバック制御希釈空気指令値DACfb 1〜DACfb nの逆フーリエ級数展開が行われ,フィードバック制御希釈空気指令値DACfb 1〜DACfb nが算出される(ステップS10)。
【0067】
続いて,フィードバック制御希釈空気指令値DACfb 1〜DACfb nと,SOMモジュール27によりSOMアルゴリズムを用いて算出された最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nとから,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nに与えられる希釈空気流量指令値DAC1〜DACnが算出される(ステップS11)。希釈空気流量指令値DACiは,フィードバック制御希釈空気指令値DACfb iと,最適指令値推定値DACSOM iとを加算することによって算出される。最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nの算出過程は後述され,ここでは説明されない。
【0068】
希釈空気流量指令値DAC1〜DACnは,それぞれ,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nに出力される(ステップS12)。希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは,それぞれ希釈空気流量指令値DAC1〜DACnに指定されている流量の希釈空気14を,内筒7に導入する。
【0069】
続いて,最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM n,及び最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nの算出過程を説明する。該算出過程は,センサ値入力(ステップS13),自己組織化マップ記憶値の補間計算による最適指令値推定値の算出(ステップS14),自己組織化マップ29の更新(ステップS16),及び,自己組織化マップ29への自己組織化マップ記憶値の記憶(ステップS15)とを含む。
【0070】
ステップS13では,燃焼器入口温度センサ8−1〜8−n,燃焼器入口圧力センサ9−1〜9−n,及び回転速度センサ15がそれぞれ測定した燃焼器入口温度,燃焼器入口圧力,及びタービン回転速度が,電子制御装置2に入力される。
【0071】
入力された燃焼器入口温度,燃焼器入口圧力,及びタービン回転速度は,自己組織化マップ29の構築と,ステップS14における自己組織化マップ29に記憶されている自己組織化マップ記憶値の補間計算に使用される。
【0072】
自己組織化マップ29の構築のプロセスは,自己組織化マップ29の更新(ステップS16)と,自己組織化マップ29への自己組織化マップ記憶値の記憶(ステップS15)とを含んでいる。図4は,自己組織化マップ29に構築されている空間を示す。該空間は,X1,X2,及びX3によって張られる3次元の空間である。X1,X2,及びX3は,それぞれ,燃焼器入口温度TIN,燃焼器入口圧力P,及びタービン回転速度NHの独立なスカラー関数である。該空間の座標をベクトルX^=(X1,X2,X3)で表す。ベクトルX^は,ガスタービンエンジンの状態を表すベクトルである。
【0073】
該空間は,平面で囲まれた多数の小多面体空間に分割されている。その小多面体空間は,ユニット領域φUと呼ばれる。ユニット領域φUは多数有るため,個々は添字kを用いて区別することとする。ユニット領域φUのそれぞれは,ニューラルネットワークを構成する1個のユニット(ニューロン)Uに対応付けられ,ユニットUkは,ユニット領域φUkに対応する。各ユニットUkは,参照ベクトル(結合荷重ベクトル)U^kを有している。自己組織化マップ29に自己組織化マップ記憶値として記憶されるのは,この参照ベクトルU^kである。
【0074】
参照ベクトルU^kは,ステップS16において,以下の規則で更新される。但し,tは,計算ステップである。
【数2】
ここで,制御出力ベクトルY^(t)は,下記式で定義されるベクトルである。
Y^(t)=[X^(t),WFC^(t),DAC^(t)],
WFC^(t)=[WFC1(t),WFC2(t),…,WFCn(t)]
DAC^(t)=[DAC 1(t),DAC 2(t),…,DAC n(t)]
…(3)
X^(t),WFCi(t),DACi(t)は,それぞれ,計算ステップtにおけるベクトルX^,燃料流量指令値WFCi,及び希釈空気流量指令値DACiである。
【0075】
学習される(発火される)ユニットUkは,ユニット領域φUkにベクトルX^が存在するようなユニットである。ベクトルX^とのユークリッド距離を最小にする参照ベクトルU^を有するユニットUが選択されるのではない。このような学習ユニットの選択方法は,通常のSOMアルゴリズムとは異なる。
【0076】
このような学習ユニットの選択方法は,ベクトルX^(t)と制御出力ベクトルY^(t)との両方を学習するユニットUkのX^(t)に対応する部分の局所化を防ぎ,参照ベクトルU^kが直近のエンジンの状態に過度に影響されすぎるという問題を排除する。
【0077】
ステップS16において算出された参照ベクトルU^k(t+1)は,ステップS15において,自己組織化マップ記憶値として自己組織化マップ29に記憶される。
【0078】
ステップS14では,このようにして構築された自己組織化マップ29を用いて,補間計算により,最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM n,及び最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nが算出される。該補間計算には,自己組織化マップ29に記憶されている自己組織化マップ記憶値と,燃焼器入口温度TIN,燃焼器入口圧力P,及びタービン回転速度NHが使用される。
【0079】
該補間計算は,以下の過程で行われる。図5に示されているように,X1,X2,及びX3で張られる空間に存在するユニットを頂点とする4面体により,該空間が,一意に分割される。この空間上で,現状のエンジン状態Xfilt^に対応するYfilt^は,X^が所属する4面体におけるアイソメトリック座標に対する線形補間として求めることができる。
【0080】
アイソメトリック座標の計算は,下記式:
Xfilt^=[Xa^,Xb^,Xc^,Xd^]*ζ^,
1=[1,1,1,1]*ζ^, …(3)
ζ^=[ζa,ζb,ζc,ζd]
を満足するベクトルζ^を用いて行われる。ここで,Xa^,Xb^,Xc^,及びXd^は,X^が属する4面体の頂点に位置するユニットUa,Ub,Uc,Udの位置ベクトルである。線形補間の計算は,
Yfilt^=[Ya^,Yb^,Yc^,Yd^]*ζ,
によって行われる。ここで,Ya^,Yb^,Yc^,Yd^は,それぞれ,ユニットUa,Ub,Uc,Udについて定められるY^である。
【0081】
現エンジン状態モニタ値X^(t)を中心とする空間フィルタ領域φFにおいてYfilt^を積分平均することにより,最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM n,及び最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nを要素の一部とする推定値ベクトルY^が算出される。推定値ベクトルY^は,
【数3】
によって算出される。推定値ベクトルY^の要素として含まれる最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nは,ステップS06における燃料流量指令値WFC 1 〜WFC n の算出に使用され,最適指令値推定値DACSOM 1〜DACSOM nは,希釈空気流量指令値DAC1〜DACnの算出に使用される。
【0082】
以上に説明されているように,本実施の形態では,燃料ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の燃料流量が個別に制御される。より詳細には,燃料ノズル10−1〜10−nに与えられる燃料流量指令値WFC1〜WFCnが,エミッション指標[EItotal]iの周方向の分布が均一化されるように決定され,これにより,燃焼火炎温度も均一化される。燃焼火炎温度の均一化により,局所的に燃焼火炎温度が高い領域や,局所的に燃焼火炎温度が低い領域の発生が防がれ,窒素酸化物及び一酸化炭素のような環境汚染物質の排気ガス中の濃度が低減される。
【0083】
更に,本実施の形態では,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nが内筒7に導入する希釈空気14の流量が個別に制御される。より詳細には,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nに与えられる希釈空気流量指令値DAC1〜DACnがタービン出口温度の周方向の分布が均一化されるように算出される。この結果,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nがそれぞれに導入する希釈空気14の流量が,局所的にタービン入口温度が高い領域が発生しないように最適化される。これにより,タービン4の溶損が効果的に防がれる。
【0084】
以上に説明された本実施の形態のガスタービンエンジンシステムは,特に航空機用ガスタービンエンジンシステムとして使用されることが好ましい。航空機用ガスタービンエンジンシステムでは,排気ガスに含まれる窒素酸化物及び一酸化炭素のような環境汚染物質は,そのまま大気に排出され,直接的に環境の汚染原因になる。従って,本実施の形態のガスタービンエンジンシステムは,環境汚染物質の濃度の低減の効果が大きく,航空機用ガスタービンエンジンシステムに好適である。
【0085】
(変形例1)
図6に示されているように,本実施の形態において,COセンサ17−1〜17−nの代わりに,それぞれ,未燃炭化水素(UHC)センサ17−1’〜17−n’が使用され得る。UHCセンサ17−1’〜17−n’は,それぞれが設置されている位置において排気ガス中に残存する未燃炭化水素の濃度を測定する。
【0086】
この場合,燃料流量指令値WFC1〜WFCnの決定には,CO濃度の代わりに,未燃炭化水素の濃度が使用される。即ち,エミッション指標は,
【数4】
で定義される。但し,[EItotal]iは,NOxセンサ16−iとUHCセンサ17−i’で構成されるペアに対応して定められるエミッション指標であり,
[UHC]iは,UHCセンサ17−i’によって測定される未燃炭化水素の濃度である。
【0087】
未燃炭化水素の濃度は,CO濃度と同様に,燃焼器3の燃焼火炎温度が高いほど低く,燃焼器3の燃焼火炎温度が低いほど低い。従って,CO濃度の代わりに未燃炭化水素の濃度を使用しても,CO濃度を使用した制御と実質的に同様の制御が実現される。
【0088】
(変形例2)
図7に示されているように,本実施の形態において,回転速度センサ15は使用されないことが可能である。タービン回転速度NHは,該ガスタービンエンジンの制御に使用されない。この場合,図4に示された自己組織化マップ29に構築された空間は,X1,X2で張られた2次元空間になる。本変形例では,ベクトルX^が,X^=[X1,X2,X3]と定義される代わりに,X^=[X1,X2]と定義される点以外は,上記と同一の制御が行われる。
【0089】
(変形例3)
本実施の形態において,燃料流量制御装置,希釈空気流量制御装置,NOxセンサ,COセンサ,タービン出口温度センサの数は,同一であることは要求されない。図8に示されているように,n1,n2,及びn3を互いに異なる2以上の自然数として,n1個の燃料流量制御装置11−1〜11−n1,n2個の希釈流量制御装置12−1〜12−n2,n3個のNOxセンサ16−1〜16−n3,COセンサ17−1〜17−n3,タービン出口温度センサ18−1〜18−n3が使用されることが可能である。
【0090】
(変形例4)
本実施の形態において,タービン出口温度の周方向の均一化のための制御が行われないことが可能である。この場合,図9に示されているように,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nの代わりに,希釈空気口13’が使用され得る。更に、希釈空気制御流量モジュール26は使用されず,従って,図3のステップS08からステップS12は実行されない。本変形例では,タービン入口温度の周方向の均一化の効果は得られないが,燃焼火炎温度の均一化による環境汚染物質の濃度の効果は得られる。
【0091】
(変形例5)
本実施の形態において,図10に示されているように,燃料流量制御装置11−1〜11−nは,主燃料流量制御装置30に接続され, 主燃料流量制御装置30から燃料の供給を受けることが可能である。主燃料流量制御装置30は,電子制御装置2による制御の下,燃料ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の総和を調節する。燃料流量制御装置11−1〜11−nは,燃料ノズル10−1〜10−nに供給される燃料の流量のバラツキを抑制する役割を果たす。
【0092】
このような構成は,燃料ノズル10−1〜10−nに燃料を供給する配管に設けられるバルブの総重量を低減することを可能にする。即ち,図10の構成では,一の大型のバルブが主燃料流量制御装置30において使用され,n個の小型のバルブが,燃料流量制御装置11−1〜11−nにおいて使用される。一方,図2の構成では,n個の中型のバルブが燃料流量制御装置11−1〜11−nにおいて使用される。図10の構成では,燃料流量制御装置11−1〜11−nに使用されるバルブの小型化の効果が大きく,総合的には,図10の構成の方が,図2の構成よりも,バルブの総重量を抑制できる。バルブの総重量を抑制する図10の構成は,航空機用ガスタービンエンジンに特に好適である。
【0093】
(変形例6)
本実施の形態において,タービン入口温度の均一化を燃料ノズル10−1〜10−nの燃料流量の制御によって実現することが可能である。この場合,図11に示されているように,希釈空気流量制御装置12−1〜12−nは使用されず,それらの代わりに,希釈空気口13’が使用される。また,希釈空気流量制御モジュール26は使用されず,タービン出口温度に基づいて,燃料流量指令値WFC1〜WFCnを算出する燃料流量制御モジュール25’が使用される。
【0094】
図12は,変形例6における電子制御装置制御ソフトウエア28の動作を示している。タービン出口温度センサ18−1〜18−nから,タービン出口温度が電子制御装置2に入力される(ステップS21)。タービン出口温度センサ18−1〜18−nによってそれぞれ測定されたタービン出口温度TOUT 1〜TOUT nに対して,離散フーリエ変換が行われ(ステップS22),タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフーリエ級数展開係数が算出される。タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nは,[n/2]個の波数成分を有するフーリエ級数に展開され,フーリエ級数c’0〜c’[n/2]が算出される。c’oは,直流成分であり,c’jは,1周あたりの波数がj個である空間周波数の成分である。
【0095】
続いて,タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフィードバック制御計算が行われる(ステップS23)。タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nのフィードバック制御計算では,フーリエ展開モード毎に,アイソクロナスフィードバック制御計算が行われ,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nのフーリエ級数展開係数が求められる。フィードバック制御燃料流量流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nのフーリエ級数展開係数は,タービン出口温度TOUT 1〜TOUT nの直流成分以外の成分が0となるように定められる。
【0096】
続いて,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nの逆フーリエ級数展開が行われ,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜DACfb nが算出される(ステップS24)。
【0097】
続いて,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb 1〜WFCfb nと,SOMモジュール27によりSOMアルゴリズムを用いて算出された最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nとから,燃料流量指令値WFC1〜WFCnが算出される(ステップS25)。燃料流量指令値WFCiは,フィードバック制御燃料流量指令値WFCfb iと,最適指令値推定値WFCSOM iとを加算することによって算出される。最適指令値推定値WFCSOM 1〜WFCSOM nの算出は,上述のステップS13〜S16と同一の過程で行われる。
【0098】
燃料流量指令値WFC1〜WFCnは,それぞれ,燃料流量制御装置11−1〜11−nに出力され(ステップS12),燃料制御装置11−1〜11−nは,それぞれ燃料流量指令値WFC1〜WFCnに指定されている流量の燃料を,それぞれ燃料ノズル10−1〜10−nに供給する。
【0099】
変形例6では,タービン出口温度が一様化され,これにより,燃焼火炎温度も間接的に一様化される。これにより,タービン入口温度の一様化とともに,環境汚染物質の濃度の低減が実現される。
【0100】
【発明の効果】
本発明により,ガスタービンエンジンの燃焼器の燃焼火炎温度のバラツキを抑制する技術が提供される。
【0101】
また,本発明により,ガスタービンエンジンのタービンの入口における温度のバラツキを抑制する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの実施の一形態を示す。
【図2】図2は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの実施の一形態を示す。
【図3】図3は,電子制御装置制御ソフトウエア28の内容を示すフローチャートである。
【図4】図4は,自己組織化マップ29に構築されている空間を示す。
【図5】図5は,自己組織化マップ記憶値の補間計算による推定を説明する図である。
【図6】図6は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例1を示す。
【図7】図7は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例2を示す。
【図8】図8は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例3を示す。
【図9】図9は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例4を示す。
【図10】図10は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例5を示す。
【図11】図11は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例6を示す。
【図12】図12は,本発明によるガスタービンエンジンシステムの変形例6における電子制御装置制御ソフトウエア28の内容を示す。
【図13】図13は,従来のガスタービンエンジンシステムを示す。
【符号の説明】
1:ガスタービンエンジン
2:電子制御装置
3:燃焼器
4:タービン
5:燃料供給系統
6:外筒
7:内筒
8:燃焼器入口温度センサ
9:燃焼器入口圧力センサ
10−1〜10−n:燃焼ノズル
11−1〜11−n:燃料流量制御装置
12−1〜12−n:希釈空気流量制御装置
13:希釈空気口
14:希釈空気
15:回転速度センサ
16−1〜16−n:NOxセンサ
17−1〜17−n:COセンサ
18−1〜18−n:タービン出口温度センサ
19,20:センサ入力インターフェース(センサ入力IF)
21:記憶装置
22:演算装置
23:燃料流量指令値出力インターフェース(燃料流量指令値出力IF)
24:希釈空気指令値出力インターフェース(希釈空気指令値出力IF)
25,25’:燃料流量制御モジュール
26:希釈空気流量制御モジュール
27:SOMモジュール
28:電子制御装置制御ソフトウエア
29:自己組織化マップ
30:主燃料流量制御装置
Claims (15)
- アンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービンと,
制御装置
とを備え,
前記燃焼器は,
外筒と
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置とを含み,
前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し,
前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれは,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合し,
前記制御装置は,前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置が前記内筒にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項1に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記燃焼ガスは,前記タービンを駆動した後,前記タービンが有するタービン出口から排気ガスとして排出され,
前記タービンは,前記タービン出口に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサを含み,
前記制御装置は,前記タービン出口温度センサがそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,前記希釈空気の流量を個別に調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の燃料噴射ノズルを含むアンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービンと,
前記複数の燃料噴射ノズルのそれぞれに,燃料をそれぞれに供給する複数の燃料供給装置と,
制御装置
とを備え,
前記燃焼器は,
外筒と
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置
とを含み,
前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し、
前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれは,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合し,
前記制御装置は,前記複数の燃料供給装置を制御して,前記燃料噴射ノズルのそれぞれに供給される燃料の燃料流量を個別に調節し,且つ,前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置がそれぞれ導入する前記希釈空気の流量を個別に調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項3に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記燃焼ガスは,前記タービンを駆動した後,前記タービンが有するタービン出口から排気ガスとして排出され,
前記タービンは,前記タービン出口に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサを含み,
前記制御装置は,前記タービン出口温度センサがそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,前記希釈空気の流量を個別に調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項3に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記燃焼ガスは,前記タービンを駆動した後,前記タービンが有するタービン出口から排気ガスとして排出され,
前記タービンは,前記タービン出口に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の環境汚染物質濃度センサを含み,
前記制御装置は,前記複数の環境汚染物質濃度センサがそれぞれ測定する環境汚染物質濃度に応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項5に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記環境汚染物質濃度センサは,
前記排気ガスの窒素酸化物濃度を測定するNOxセンサと,
前記排気ガスの一酸化炭素濃度を測定するCOセンサ
とを備え,
前記制御装置は,前記窒素酸化物濃度と前記一酸化炭素濃度とに応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項6に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記制御装置は,前記窒素酸化物濃度の対数に依存する第1項と前記一酸化炭素濃度の対数に依存する第2項とを有する評価関数によってエミッション指標を算出し,前記エミッション指標に応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項5に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記環境汚染物質濃度センサは,
前記排気ガスの窒素酸化物濃度を測定するNOxセンサと,
前記排気ガスの未燃炭化水素濃度を測定するUHCセンサ
とを備え,
前記制御装置は,前記窒素酸化物濃度と前記未燃炭化水素濃度とに応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項8に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記制御装置は,前記窒素酸化物濃度の対数に依存する第1項と前記未燃炭化水素濃度の対数に依存する第2項とを有する評価関数によってエミッション指標を算出し,前記エミッション指標に応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項7又は9に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
更に,
前記燃焼器の入口における温度である燃焼器入口温度を測定する燃焼器入口温度センサと,
前記燃焼器の入口における圧力である燃焼器入口圧力を測定する燃焼器入口圧力センサと,
前記タービンのタービン回転速度を測定する回転速度センサと,
前記タービンが有するタービン出口に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサ
とを含み,
前記制御装置は,
前記複数の燃料供給装置が,前記燃料ノズルのそれぞれに供給する燃料の流量の燃料流量指令値を生成する燃料流量指令値生成手段と,
前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれが導入する前記希釈空気の希釈空気流量指令値を生成する希釈空気流量指令値生成手段と,
SOMアルゴリズムを実行するSOMモジュール
とを備え,
前記燃料流量指令値生成手段は,前記エミッション指標の空間分布のフーリエ級数展開係数の直流成分以外の成分が0となるように定められるように前記エミッション指標に基づくフィードバック制御を行うことにより,フィードバック制御燃料流量指令値を算出する手段を含み,
前記希釈空気流量指令値生成手段は、前記タービン出口温度センサがそれぞれ測定するタービン出口温度の空間分布のフーリエ級数展開係数の直流成分以外の成分が0となるように定められるように、前記タービン出口温度に基づくフィードバック制御を行うことにより,フィードバック制御希釈空気流量指令値を算出する手段を含み,
前記SOMモジュールは,測定された前記燃焼器入口温度と前記燃焼器入口圧力と前記タービン回転速度を成分とするベクトルX^によって張られ、且つ、前記ベクトルX^と前記燃料流量指令値と前記希釈空気流量指令値とを成分とする制御出力ベクトルY^を学習するユニットに対応する複数のユニット領域に分割された3次元の空間として自己組織化マップを構築し,対応するユニット領域に前記ベクトルX^が存在するようなユニットを学習させるSOMアルゴリズムによって前記自己組織化マップを更新し,且つ,前記自己組織化マップに記憶された記憶値と前記燃焼器入口温度と前記燃焼器入口圧力と前記タービン回転速度とを使用した補間計算により、前記燃料ノズルのそれぞれに供給する前記燃料の第1最適指令値推定値と、前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれが導入する前記希釈空気の第2最適指令値推定値とを算出し、
前記燃料流量指令値生成手段は,前記フィードバック制御燃料流量指令値と前記第1最適指令値推定値とから前記燃料流量指令値を生成し,
前記希釈空気流量指令値生成手段は,前記フィードバック制御希釈空気流量指令値と第2最適指令値推定値とから前記希釈空気流量指令値を生成する
ガスタービンエンジンシステム。 - 請求項3に記載のガスタービンエンジンシステムにおいて,
前記燃焼ガスは,前記タービンを駆動した後,前記タービンが有する排気ガスとしてタービン出口から排出され,
前記タービンは,前記タービン出口に周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数のタービン出口温度センサを含み,
前記制御装置は,前記タービン出口温度センサがそれぞれ測定するタービン出口温度に応答して,前記燃料流量を調節する
ガスタービンエンジンシステム。 - アンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービンと,
制御装置
とを備え,
前記燃焼器は,
外筒と
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置とを含み,
前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し,
前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれは,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合し,
前記制御装置は,前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置が前記内筒にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節する
航空機用ガスタービンエンジンシステム。 - 周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の燃料噴射ノズルを含むアンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービンと,
前記複数の燃料噴射ノズルのそれぞれに,燃料をそれぞれに供給する複数の燃料供給装置と,
制御装置
とを備え,
前記燃焼器は,
外筒と,
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に設けられ,周方向に実質的に等間隔に並んで配置されている複数の希釈空気流量制御装置とを含み,
前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し,
前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれは,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合し,
前記制御装置は,
前記複数の燃料供給装置を制御して,前記燃料噴射ノズルのそれぞれに供給される燃料の燃料流量を個別に調節し,且つ,前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置が前記内筒にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節する
航空機用ガスタービンエンジンシステム。 - アンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービン
とを含み、且つ、前記燃焼器が
外筒と,
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に周方向に実質的に等間隔に並んで配置され複数の希釈空気流量制御装置とを備え、且つ、前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し,前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれが,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合するように構成されたガスタービンエンジンの動作方法であって,
前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置が前記内筒にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節するステップ
を備えた
ガスタービンエンジンシステムの動作方法。 - 周方向に実質的に等間隔に並んで配置された複数の燃料噴射ノズルが設けられたアンニュラ形の燃焼器と,
前記燃焼器から燃焼ガスを受けて駆動され,中心軸の周りに回転するタービン
とを含み、且つ、前記燃焼器が
外筒と,
前記外筒に収納された内筒と,
前記内筒に周方向に実質的に等間隔に並んで配置され複数の希釈空気流量制御装置とを備え、且つ、前記燃焼器は、前記内筒の燃焼領域において前記燃料と燃焼用空気とを混合して燃焼することにより前記燃料ガスを生成し,前記複数の希釈空気流量制御装置のそれぞれが,前記外筒と前記内筒との間の空間から,前記内筒に希釈空気を導入して前記燃焼ガスに混合するように構成されたガスタービンエンジンシステムの動作方法であって,
前記燃料噴射ノズルのそれぞれに供給される燃料の燃料流量を個別に調節するステップと、
前記複数の希釈空気流量制御装置を制御して,前記複数の希釈空気流量制御装置が前記内筒にそれぞれ導入する希釈空気の流量を個別に調節するステップ
とを備えた
ガスタービンエンジンシステムの動作方法。
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