JP3977199B2 - スロットル弁駆動装置の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のスロットル弁を駆動するスロットル弁駆動装置の制御装置に関し、特にスロットル弁駆動装置の異常判定機能を備える制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットル弁をモータで駆動するとともに、モータへ電流を供給しないときは、スロットル弁を全閉開度に付勢するように構成されたスロットル弁駆動装置において、スロットル弁が正常に動作しない異常を検出する手法が、特許第2538731号公報に示されている。
【0003】
この公報に示された手法によれば、モータへの電流供給を停止した状態で、スロットル弁開度センサにより検出されるスロットル弁開度が全閉開度近傍にないとき、異常と判定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の手法では、モータへの電流供給が停止された状態で故障判定が行われるため、異常判定を実行する機会が限定され、異常判定が遅れる場合があった。
【0005】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、スロットル弁駆動装置の異常判定をより迅速に行うことができるスロットル弁駆動装置の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関のスロットル弁(3)と、該スロットル弁(3)を駆動する駆動手段(6)とを有するスロットル弁駆動装置(10)の制御装置において、前記スロットル弁駆動装置(10)をモデル化した制御対象モデルのモデルパラメータ(a1,a2,b1,c1)を前記スロットル弁駆動装置の制御入力を示す入力パラメータ(DUT)及び前記スロットル弁の開度を示す出力パラメータ(DTH)に基づいて同定する同定手段(23)と、該同定手段(23)により同定されたモデルパラメータを用いて、前記スロットル弁の開度(TH)を目標開度(THR)に一致させるように制御する制御手段とを備え、前記制御対象モデルは、前記入力パラメータ(DUT)または出力パラメータ(DTH)に乗算される第1のモデルパラメータ(a1,a2,b1)と、前記スロットル弁駆動装置に加わる外乱を示す第2のモデルパラメータ(c1)とを用いて定義されており、前記同定手段(23)は、前記第1及び第2のモデルパラメータ(a1,a2,b1,c1)を同定し、前記第2のモデルパラメータ(c1)の値が所定値(C1STICK,C1RTNSTP)を超えたとき、前記スロットル弁駆動装置(10)が異常であると判定する異常判定手段がさらに設けられていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、同定手段により同定される、スロットル弁駆動装置に加わる外乱を示す第2のモデルパラメータの値が所定値を超えたとき、スロットル弁駆動装置が異常であると判定される。したがって、スロットル弁の通常動作中に異常判定を実行し、異常が発生した場合に迅速に判定することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスロットル弁駆動装置の制御装置において、前記スロットル弁駆動装置は、前記スロットル弁を閉弁方向に付勢する第1付勢手段(4)と、前記スロットル弁を開弁方向に付勢する第2付勢手段(5)とを備え、前記駆動手段(6)により前記スロットル弁(3)を駆動しないときは、前記スロットル弁開度(TH)が所定保持開度(THDEF)に保持されるように構成され、前記異常判定手段は、前記スロットル弁開度の制御偏差を示すパラメータ(SGMABSAVE)が所定偏差(SGMRTSPNG)より小さく、かつ前記第2のモデルパラメータ(c1)の値が前記所定値(C1RTNSP)を超えたとき、前記第1付勢手段(4)または第2付勢手段(5)が異常であると判定することを特徴とする。
この構成によれば、第2のモデルパラメータの値に基づいて、第1付勢手段または第2付勢手段の異常が判定される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のスロットル弁駆動装置の制御装置において、前記所定値(C1RTNSP)は、前記スロットル弁開度(TH)に応じて設定されることを特徴とする。
また、前記第2のモデルパラメータ(c1)の絶対値が、第1所定値(C1STICK)を超えた状態が第1所定時間(TMSTICK)以上継続したとき、スロットル弁が固着していると判定される。
【0009】
より具体的には、スロットル弁開度(TH)が前記所定保持開度(THDEF)より大きい状態にあり、かつ制御偏差を示すパラメータ(SGMABSAVE)が所定偏差(SGMRTSPNG)より小さく、かつ前記入出力に関わらないモデルパラメータ(c1)の値が第2所定値(C1RTNSTP)より大きい状態が第2所定時間(TMRTSPNG))以上継続したとき、前記第1付勢手段が異常であると判定される。
【0010】
また、スロットル弁開度(TH)が前記所定保持開度(THDEF)より小さい状態にあり、かつ制御偏差を示すパラメータ(SGMABSAVE)が所定偏差(SGMRTSPNG)より小さく、かつ前記入出力に関わらないモデルパラメータ(c1)の値が第2所定値(C1RTNSP)より大きい状態が第2所定時間(TMRTSPNG)以上継続したとき、前記第2付勢手段が異常であると判定される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるスロットル弁制御装置の構成を示す図である。内燃機関(以下「エンジン」という)1の吸気通路2には、スロットル弁3が設けられている。スロットル弁3には、該スロットル弁3を閉弁方向に付勢する第1付勢手段としてのリターンスプリング4と、該スロットル弁3を開弁方向に付勢する第2付勢手段としてのデフォルトスプリング5とが取り付けられている。またスロットル弁3は、駆動手段としてのモータ6によりギヤ(図示せず)を介して駆動できるように構成されている。モータ6による駆動力がスロットル弁3に加えられない状態では、スロットル弁3の開度THは、リターンスプリング4の付勢力と、デフォルトスプリング5の付勢力とが釣り合うデフォルト開度THDEF(例えば11度)に保持される。
【0012】
モータ6は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)7に接続されており、その作動がECU7により制御される。スロットル弁3には、スロットル弁開度THを検出するスロットル弁開度センサ8が設けられており、その検出信号は、ECU7に供給される。
【0013】
またECU7には、エンジン1が搭載された車両の運転者の要求出力を検出するアクセルペダルの踏み込み量ACCを検出するアクセルセンサ9が接続されており、その検出信号がECU7に供給される。
ECU7は、スロットル弁開度センサ8及びアクセルセンサ9の検出信号が供給される入力回路、入力信号をディジタル信号に変換するAD変換回路、各種演算処理を実行する中央演算ユニット(CPU)、CPUが実行するプログラムやプログラムで参照されるマップやテーブルなどを格納するメモリ回路、及びモータ6に駆動電流を供給する出力回路を備えている。ECU7は、アクセルペダルの踏み込み量ACCに応じてスロットル弁3の目標開度THRを決定し、検出したスロットル弁開度THが目標開度THRと一致するようにモータ6の制御量DUTを決定し、制御量DUTに応じた電気信号をモータ6に供給する。
【0014】
制御量DUTは、モータ6に供給する電気信号の極性及びデューティ比を示すので、デューティ比ともいう。制御量DUTは、スロットル弁開度THがデフォルト開度THDEFより大きいときは、正の値をとり、モータ6はスロットル弁3を開弁方向に駆動する駆動力を発生する。また、スロットル弁開度THがデフォルト開度THDEFより小さいときは、負の値をとり、モータ6はスロットル弁3を閉弁方向に駆動する駆動力を発生する。
【0015】
本実施形態では、スロットル弁3、リターンスプリング4、デフォルトスプリング5及びモータ6からなるスロットル弁駆動装置10を制御対象とし、該制御対象に対する入力をモータ6に印加する電気信号のデューティ比DUTとし、制御対象の出力をスロットル弁開度センサ8により検出されるスロットル弁開度THとする。
【0016】
スロットル弁駆動装置10の応答周波数特性に応じて、下記式(1)で定義されるモデルを制御対象モデルとして設定する。このモデルの応答周波数特性は、スロットル弁駆動装置10の特性に近似させることが可能であることが確認されている。
ここで、nは同定周期ΔTIDで離散化されたサンプリング時刻または制御時刻を表すパラメータであり、DTH(n)は下記式(2)により定義されるスロットル弁開度偏差量である。
DTH(n)=TH(n)−THDEF (2)
ここで、THは検出したスロットル弁開度、THDEFは前記デフォルト開度である。
【0017】
本実施形態では、制御対象モデルを定義する離散化時刻は、同定周期ΔTIDに対応したサンプリングリング時刻または制御時刻を表す「n」を用いるが、制御入力DUTを算出し、出力する周期は、同定周期ΔTIDより短い制御周期ΔTCTL(例えば同定周期ΔTIDの1/5程度とする)としており、制御周期ΔTCTLに対応する離散化時刻は「k」で表すこととする。このように同定周期ΔTIDを制御周期ΔTCTLより長くするのは、制御対象の出力の変化速度(変化周期)と比較して、短いサンプリング周期でサンプリングしたデータに基づいてモデルパラメータの同定を行うと、その精度が著しく低下し、制御対象特性のばらつきや変化に対する適応能力が不十分となるからである。
【0018】
また式(1)のa1,a2,b1,c1は、制御対象モデルの特性を決めるモデルパラメータであり、dはむだ時間である。演算量低減のためには、むだ時間dを「0」とした下記式(1a)で制御対象モデルを定義することが有効である。むだ時間dを「0」とすることに起因するモデル化誤差(制御対象モデルの特性と、実際の制御対象(プラント)の特性との差)は、ロバスト性のあるスライディングモード制御を採用することにより補償する。
【0019】
式(1a)においては、制御対象の出力であるスロットル弁開度偏差量DTHに関わるモデルパラメータa1,a2、制御対象の入力であるデューティ比DUTに関わるモデルパラメータb1の他に、制御対象の入出力に関わらないモデルパラメータc1が採用されている。このモデルパラメータc1は、デフォルト開度THDEFのずれやスロットル弁駆動装置に加わる外乱を示すパラメータである。すなわち、後述するモデルパラメータ同定器により、モデルパラメータa1,a2,b1と同時にモデルパラメータc1を同定することにより、デフォルト開度ずれや外乱を同定できるようにしている。
【0020】
図2は、ECU7により実現されるスロットル弁制御装置の機能ブロック図であり、この制御装置は、適応スライディングモードコントローラ21と、モデルパラメータ同定器22と、モデルパラメータスケジューラ25と、アクセルペダル踏み込み量ACCに応じてスロットル弁3の目標開度THRを設定する目標開度設定部24と、減算器26,27とからなる。
【0021】
適応スライディングモードコントローラ21は、検出したスロットル弁開度THが目標開度THRと一致するように、適応スライディングモード制御によりデューティ比DUTを算出し、該算出したデューティ比DUTを出力する。
適応スライディングモードコントローラ21を用いることにより、スロットル弁開度THの目標開度THRに対する応答特性を、所定のパラメータ(後述する切換関数設定パラメータVPOLE)を用いて適宜変更する(指定する)ことが可能となる。その結果、スロットル弁開度に応じて最適な応答特性を指定することができ、例えばスロットル弁3を開弁位置から全閉位置に移動させる際の衝撃(スロットル全閉ストッパへの衝突)の回避、及びアクセル操作に対するエンジンレスポンスの可変化が可能となる。また、スライディングモード制御により、モデルパラメータの誤差に対する安定性を確保することが可能となる。
【0022】
モデルパラメータ同定器22は、修正モデルパラメータベクトルθL(θLT=[a1,a2,b1,c1])を算出し、適応スライディングモードコントローラ21に供給する。より具体的には、モデルパラメータ同定器22は、スロットル弁開度TH及びデューティ比DUTに基づいて、モデルパラメータベクトルθを算出する。さらに、そのモデルパラメータベクトルθに対して第1リミット処理、オーバサンプリング及び移動平均化処理、並びに第2リミット処理を行うことにより修正モデルパラメータベクトルθLを算出し、該修正モデルパラメータベクトルθLを適応スライディングモードコントローラ21に供給する。このようにしてスロットル弁開度THを目標開度THRに追従させるために最適なモデルパラメータa1,a2,b1が得られ、さらに外乱及びデフォルト開度THDEFのずれを示すモデルパラメータc1が得られる。第1リミット処理、オーバサンプリング及び移動平均化処理、並びに第2リミット処理については、後述する。
【0023】
リアルタイムでモデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定器22を用いることにより、エンジン運転条件の変化への適応、ハードウエアの特性ばらつきの補償、電源電圧変動の補償、及びハードウエア特性の経年変化への適応が可能となる。
【0024】
モデルパラメータスケジューラ25は、下記式(3)により目標開度THR(n)とデフォルト開度THDEFとの偏差量として定義される目標値DTHRに応じて、基準モデルパラメータベクトルθbase(θbaseT=[a1base,a2base,b1base,c1base])を算出し、モデルパラメータ同定器22に供給する。基準モデルパラメータベクトルθbaseの算出は、同定周期ΔTID毎に実行される。
DTHR(n)=THR(n)−THDEF (3)
【0025】
減算器26及び27は、デフォルト開度THDEFと、スロットル弁開度TH及び目標開度THRとの偏差量を、スロットル弁開度偏差量DTH及び目標値DTHRとして算出する(式(2)及び式(3)参照)。
【0026】
次に適応スライディングモードコントローラ21の動作原理を説明する。
スロットル弁開度偏差量DTHと、目標値DTHRとの偏差e(k)を下記式(4)で定義すると、適応スライディングモードコントローラの切換関数値σ(k)は、下記式(5)にように設定される。
ここで、VPOLEは、−1より大きく1より小さい値に設定される切換関数設定パラメータである。
【0027】
縦軸を偏差e(n)とし、横軸を前回偏差e(n-1)として定義される位相平面上では、σ(n)=0を満たす偏差e(n)と、前回偏差e(n-1)との組み合わせは、直線となるので、この直線は一般に切換直線と呼ばれる。スライディングモード制御は、この切換直線上の偏差e(n)の振る舞いに着目した制御であり、切換関数値σ(n)が0となるように、すなわち偏差e(n)と前回偏差e(n-1)の組み合わせが位相平面上の切換直線上に載るように制御を行い、外乱やモデル化誤差に対してロバストな制御を実現するものである。その結果、スロットル弁開度偏差量DTHは、目標値DTHRに追従するように、良好なロバスト性を持って制御される。
【0028】
また式(5)の切換関数設定パラメータVPOLEの値を変更することにより、偏差e(n)の減衰特性、すなわちスロットル弁開度偏差量DTHの目標値DTHRへの追従特性を変更することができる。具体的には、VPOLE=−1とすると、全く追従しない特性となり、切換関数設定パラメータVPOLEの絶対値を小さくするほど、追従速度を速めることができる。このようにスライディングモードコントローラは、偏差e(n)の減衰特性を所望の特性に指定可能であるので、応答指定型コントローラと呼ばれる。
【0029】
スライディングモード制御によれば、切換関数設定パラメータVPOLEを変更することにより、容易に収束速度を変更できるので、本実施形態では、スロットル弁開度偏差量DTHに応じて、切換関数設定パラメータVPOLEを設定し、スロットル弁3の作動状態に適した応答特性を得られるようにしている。
【0030】
上述したようにスライディングモード制御では、偏差e(n)と前回偏差e(n-1)の組み合わせ(以下「偏差状態量」という)を切換直線上に拘束することにより、偏差e(n)を指定した収束速度で、かつ外乱やモデル化誤差に対してロバストに、「0」に収束させる。したがって、スライディングモード制御では、如何にして偏差状態量を切換直線に載せ、そこに拘束するかが重要となる。
【0031】
そのような観点から、制御対象への入力(コントローラの出力)DUT(k)(Usl(k)とも表記する)は、下記式(6)に示すように、等価制御入力Ueq(k)、到達則入力Urch(k)、適応則入力Uadp(k)、非線形入力Unl(k)、及びダンピング入力Udamp(k)の和として算出される。
【0032】
等価制御入力Ueq(k)は、偏差状態量を切換直線上に拘束するための入力であり、到達則入力Urch(k)は、偏差状態量を切換直線上へ載せるための入力であり、適応則入力Uadp(k)は、モデル化誤差や外乱の影響を抑制し、偏差状態量を切換直線へ載せるための入力である。
また非線形入力Unlは、スロットル弁3の弁体を駆動する減速ギヤのバックラッシなどの非線形モデル化誤差を抑制し、偏差状態量を切換直線上に載せるための入力である。ダンピング入力Udampは、スロットル弁開度偏差量DTHの目標値DTHRに対するオーバシュートを防止するための入力である。
以下各入力Ueq(k),Urch(k)、Uadp(k)、Unl(k)、及びUdamp(k)の算出方法を説明する。
【0033】
等価制御入力Ueq(k)は、偏差状態量を切換直線上に拘束するための入力であるから、満たすべき条件は下記式(7)で与えられる。
σ(n)=σ(n+1) (7)
式(1)並びに式(4)及び(5)を用いて式(7)を満たすデューティ比DUT(n)を求めると、下記式(8)が得られ、これが等価制御入力Ueq(n)となる。
【0034】
実際には目標値の未来値であるDTHR(n+1)を得ることは困難であるので、本実施形態では、目標値DTHRに関わる項を除き、さらに離散化時刻nを離散化時刻kに変換した下記式(8a)により、等価制御入力Ueq(k)が算出される。
ここで、k0は、同定周期ΔTIDと制御周期ΔTCTLの比(ΔTID/ΔTCTL、例えば「5」)である。
【0035】
また、到達則入力Urch(k)及び適応則入力Uadp(k)は、それぞれ下記式(9)及び(10)により算出する。
【0036】
【数1】
ここで、F及びGは、それぞれ到達則制御ゲイン及び適応則制御ゲインであり、偏差状態量が安定に切換直線上に載せられるように設定される。また、σ(k)は、前記切換関数値σ(n)を離散化時刻kを用いて表したものであり、下記式(5a)により算出される。
【0037】
非線形入力Unlは、下記式(11)により算出される。
Unl(k)=−Knl×sgn(σ(k))/b1 (11)
ここで、sgn(σ(k))は、σ(k)が正の値のとき「1」となり、σ(k)が負の値のとき「−1」となる符号関数であり、Knlはスロットル弁開度偏差量DTHに応じて設定される非線形入力ゲインである。
非線形入力Unl(k)を用いることにより、目標値DTHRが微小変化する場合において、定常偏差の収束が遅れることが防止される。
【0038】
ダンピング入力Udampは、下記式(13)により算出される。
Udamp=−Kdamp(DTH(k)−DTH(k-1))/b1 (13)
ここで、Kdampは、ダンピング制御ゲインであり、下記式(14)により算出される。
Kdamp=Kdampbs×Kkdamp (14)
ここで、Kdampbsは、スロットル弁開度偏差量DTHに応じて設定される基本値であり、Kkdampは、目標値DTHRの変化量の移動平均値DDTHRAVに応じて設定される補正係数である。
移動平均値DDTHRAVは下記式(15)により算出される。
【数2】
ここでiAVは、例えば「50」に設定される所定数である。
【0039】
以上のように、等価制御入力Ueq(k)、到達則入力Urch(k)、適応則入力Uadp(k)、非線形入力Unl(k)、及びダンピング入力Udamp(k)を算出し、それらの入力の総和として、デューティ比DUT(k)を算出することができる。
【0040】
次にモデルパラメータ同定器22の動作原理を説明する。
モデルパラメータ同定器22は、前述したように制御対象の入力(DUT(n))及び出力(TH(n))に基づいて、制御対象モデルのモデルパラメータベクトルを算出する。具体的には、モデルパラメータ同定器22は、下記式(16)による逐次型同定アルゴリズム(一般化逐次型最小2乗法アルゴリズム)により、モデルパラメータベクトルθ(n)を算出する。
θ(n)=θ(n-1)+KP(n)ide(n) (16)
θ(n)T=[a1”,a2”,b1”,c1”] (17)
【0041】
ここで、a1”,a2”,b1”及びc1”は、後述する第1リミット処理を実施する前のモデルパラメータである。またide(n)は、下記式(18)、(19)及び(20)により定義される同定誤差である。DTHHAT(n)は、最新のモデルパラメータベクトルθ(n-1)を用いて算出される、スロットル弁開度偏差量DTH(n)の推定値(以下「推定スロットル弁開度偏差量」という)である。KP(n)は、下記式(21)により定義されるゲイン係数ベクトルである。また、式(21)のP(n)は、下記式(22)により算出される4次の正方行列である。
【0042】
【数3】
【数4】
【0043】
式(22)の係数λ1,λ2の設定により、式(16)〜(22)による同定アルゴリズムは、以下のような4つの同定アルゴリズムのいずれかになる。
λ1=1,λ2=0 固定ゲインアルゴリズム
λ1=1,λ2=1 最小2乗法アルゴリズム
λ1=1,λ2=λ 漸減ゲインアルゴリズム(λは0,1以外の所定値)
λ1=λ,λ2=1 重み付き最小2乗法アルゴリズム(λは0,1以外の所定値)
【0044】
演算量の低減のために固定ゲインアルゴリズムを採用すると、式(21)は、下記式(21a)にように簡略化される。式(21a)においてPは、定数を対角要素とする正方行列である。
【数5】
【0045】
式(16)〜(20),及び(21a)により演算されるモデルパラメータは、所望値から徐々にずれていく場合がある。すなわち、モデルパラメータがある程度収束した後に、スロットル弁の摩擦特性などの非線形特性によって生じる残留同定誤差が存在したり、平均値がゼロでない外乱が定常的に加わるような場合には、残留同定誤差が蓄積し、モデルパラメータのドリフトが引き起こされる。このようなモデルパラメータのドリフトを防止すべく、モデルパラメータベクトルθ(n)は、上記式(16)に代えて、下記式(16a)により算出される。
【0046】
ここで、DELTAは下記式(23)で示すように、忘却係数δi(i=1〜3)及び「1」を対角要素とし、他の要素がすべて「0」である忘却係数行列である。
【数6】
忘却係数δiは、0から1の間の値に設定され(0<δi<1)、過去の同定誤差の影響を徐々に減少させる機能を有する。式(23)では、モデルパラメータc1”の演算にかかる係数が「1」に設定されており、過去値の影響が保持されるようになっている。このように、忘却係数行列DELTAの対角要素の一部、すなわちモデルパラメータc1”の演算にかかる係数を「1」とすることにより、目標値DTHRと、スロットル弁開度偏差量DTHとの定常偏差が発生することを防止することができる。また忘却係数行列DELTAの他の対角要素δ1,δ2及びδ3を「0」より大きく「1」より小さい値に設定することにより、モデルパラメータのドリフトが防止される。
【0047】
式(16a)を漸化式形式に書き直すと、下記式(16b)(16c)が得られる。前記式(16)に代えて下記式(16b)及び(16c)を用いてモデルパラメータベクトルθ(n)を算出する手法を、以下δ修正法といい、式(16c)で定義されるdθ(n)を「更新ベクトル」という。
θ(n)=θ(0)+dθ(n) (16b)
dθ(n)=DELTA・dθ(n-1)+KP(n)ide(n) (16c)
【0048】
δ修正法を用いたアルゴリズムによれば、ドリフト防止効果とともに、モデルパラメータの安定化効果も得られる。すなわち、初期値ベクトルθ(0)が常に保存され、更新ベクトルdθ(n)も忘却係数行列DELTAの働きにより、その要素のとりうる値が制限されるので、各モデルパラメータを初期値近傍に安定させることができる。
【0049】
さらに実際の制御対象の入出力データに基づいた同定により更新ベクトルdθ(n)を調整しつつモデルパラメータを算出するので、実際の制御対象に適合したモデルパラメータを算出できる。
さらに上記式(16b)の初期値ベクトルθ(0)に代えて、基準モデルパラメータベクトルθbaseを用いる下記式(16d)により、モデルパラメータベクトルθ(n)を算出することが望ましい。
θ(n)=θbase+dθ(n) (16d)
【0050】
基準モデルパラメータベクトルθbaseは、モデルパラメータスケジューラ25により目標値DTHRに応じて設定されるので、スロットル弁開度THの変化に対応する動特性の変化に適応させることができる。
【0051】
本実施形態では、さらに同定誤差ide(n)のローパスフィルタ処理を行う。ローパス特性(高周波成分が減衰する特性)を有する制御対象について、モデルパラメータ同定器22によりモデルパラメータを同定すると、同定されたモデルパラメータは高周波域阻止特性に大きく影響されたものとなるため、低周波域での制御対象モデルのゲインが実際の特性より低くなる。その結果、スライディングモードコントローラ21による制御入力の補正が過補正となる。
【0052】
そこで、ローパスフィルタ処理により、制御対象モデルの周波数特性を実際の周波数特性と一致させ、あるいは制御対象モデルの低域ゲインが実際の低域ゲインよりやや高くなるように修正することとした。これにより、コントローラ21による過補正を防止し、制御系のロバスト性を高めて制御系をより安定化させることができる。
【0053】
なお、ローパスフィルタ処理は、同定誤差の過去値ide(n-i)(例えばi=1〜10に対応する10個の過去値)をリングバッファに記憶し、それらの過去値に重み係数を乗算して加算することにより実行する。
【0054】
ローパスフィルタ処理を施した同定誤差を下記式(30)で示すように、idef(n)と表すこととすると、前記式(16c)に代えて、下記式(16e)を用いて更新ベクトルdθ(n)が算出される。
idef(n)=LF(ide(n)) (30)
dθ(n)=DELTA・dθ(n-1)+KP(n)idef(n) (16e)
【0055】
上述したように本実施形態では、適応スライディングモードコントローラ21,モデルパラメータ同定器22及びモデルパラメータスケジューラ25を同定周期ΔTIDをサンプリング周期(制御周期)とするモデルに基づいて構成され、適応スライディングモードコントローラ21は制御周期ΔTCTL毎に、制御入力を演算し、モデルパラメータ同定器22は、同定周期ΔTID毎にモデルパラメータベクトルθを同定し、モデルパラメータスケジューラ25は、同定周期ΔTID毎に基準モデルパラメータベクトルθbaseを算出するようにした。
【0056】
このような演算タイミングを採用すると、コントローラ21による制御入力DUTの更新周期より、制御入力DUTの演算に用いるモデルパラメータの更新周期の方が長くなるため、モデルパラメータの更新周期が制御入力DUTに影響し、制御系の共振が発生する可能性がある。
【0057】
そこで、本実施形態ではそのような共振を防止すべく、同定周期ΔTIDで同定されるモデルパラメータを、制御周期ΔTCTLでサンプリング(オーバサンプリング)してリングバッファに格納し、そのリングバッファに格納したデータを移動平均化処理して得られる値をモデルパラメータとして使用している。
【0058】
式(16d)により算出されるモデルパラメータベクトルθ(n)の要素a1”,a2”,b1”,及びc1”は、制御系のロバスト性を高めるために、以下に説明するリミット処理が施される。
【0059】
図3は、モデルパラメータa1”及びa2”のリミット処理を説明するための図であり、モデルパラメータa1”を横軸とし、モデルパラメータa2”を縦軸として定義される平面が示されている。モデルパラメータa1”及びa2”は、同図にハッチングを付して示す安定領域の外側にあるときには、安定領域の外縁部に対応する値に変更するリミット処理が行われる。
【0060】
またモデルパラメータb1”は、上限値XIDB1Hと下限値XIDB1Lの範囲外であるときは、上限値XIDB1Hまたは下限値XIDB1Lに変更するリミット処理が行われ、モデルパラメータc1”は、上限値XIDC1Hと下限値XIDC1Lの範囲外であるときは、上限値XIDC1Hまたは下限値XIDC1Lに変更するリミット処理が行われる。
【0061】
以上のリミット処理(第1リミット処理)を数式では下記式(31)のように表現する。θ*(n)は、リミット処理後のモデルパラメータベクトルであり、その要素は下記式(32)のように表す。
θ*(n)=LMT(θ(n)) (31)
θ*(n)T=[a1*(n),a2*(n),b1*(n),c1*(n)] (32)
【0062】
従来は、式(16e)により更新ベクトルdθ(n)を算出する際に用いる、前回の更新ベクトルdθ(n-1)と、式(19)により推定スロットル弁開度偏差量DTHHATを算出する際に用いる前回のモデルパラメータベクトルθ(n-1)とは、上記リミット処理を行う前のモデルパラメータを用いていたが、本実施形態では、前回の更新ベクトルdθ(n-1)としては、下記式(33)で算出されるものを用い、推定スロットル弁開度偏差量DTHHATの算出に使用する前回のモデルパラメータベクトルとしては、下記式(19a)に示すように、リミット処理後のモデルパラメータベクトルθ*(n-1)を用いることとした。
dθ(n-1)=θ*(n-1)−θbase(n-1) (33)
DTHHAT(n)=θ*(n-1)Tζ(n) (19a)
【0063】
次にその理由を説明する。
モデルパラメータa1”及びa2”で決まる座標(以下「モデルパラメータ座標」という)が図3(b)の点PA1にある場合には、リミット処理により、モデルパラメータ座標が安定領域の外縁に位置する点PALに移動する。このときスロットル弁開度偏差量DTHが変化し、モデルパラメータa1”及びa2”が収束すべきモデルパラメータ座標が、点PA2へ変化した場合には、点PA1から点PA2への移動は、点PALからPA2への移動に比べて遅くなる。つまり、適応スライディングモードコントローラ21による制御を、制御対象の動特性変化へ適応させる際にむだ時間が生じ、制御性が低下するおそれがある。
【0064】
そこで本実施形態では、リミット処理後のモデルパラメータベクトルθ*(n-1)を式(33)及び(19a)に適用して、今回のモデルパラメータベクトルθ(n)を算出するようにした。
第1リミット処理後のモデルパラメータベクトルθ*(n)を時刻kでオーバサンプリングすることにより得られるモデルパラメータベクトルθ*(k)は、下記式(32a)で表される。
【0065】
このオーバサンプリングしたモデルパラメータベクトルθ*(k)の移動平均化演算を行うことにより得られるモデルパラメータベクトルθ’(k)を下記式(32b)で表すこととすると、θ’(k)の要素a1’(k),a2’(k),b1’(k),及びc1’(k)は、下記式(34)〜(37)により算出される。
θ’(k)T=[a1’(k),a2’(k),b1’(k),c1’(k)]
(32b)
【0066】
【数7】
ここで(m+1)は、移動平均化演算を行うデータの数であり、「m」は例えば「4」に設定される。
【0067】
次に下記式(38)に示すように、モデルパラメータベクトルθ’(k)に対して、前述したリミット処理と同様のリミット処理(第2リミット処理)を行うことにより、修正モデルパラメータベクトルθL(k)(式(39))を算出する。移動平均化演算により、モデルパラメータa1’及び/またはa2’が、図3に示した安定領域から外れる場合があるからである。モデルパラメータb1’及びc1’については、移動平均化演算によりリミット範囲から外れることはないので、実質的にはリミット処理は行われない。
θL(k)=LMT(θ’(k)) (38)
θL(k)T=[a1,a2,b1,c1] (39)
【0068】
次に上述した適応スライディングモードコントローラ21、モデルパラメータ同定器22、及びモデルパラメータスケジューラ25の機能を実現するための、ECU7のCPUにおける演算処理を説明する。
【0069】
図4は、スロットル弁開度制御の全体フローチャートであり、この処理は所定時間(例えば2msec)毎にECU7のCPUで実行される。
ステップS11では、図5に示す状態変数設定処理を実行する。すなわち、式(2)及び(3)の演算を実行し、スロットル弁開度偏差量DTH(k)及び目標値DTHR(k)を算出する(図5,ステップS31及びS32)。なお、今回値であることを示す(k)または(n)は、省略して示す場合がある。
【0070】
ステップS12では、カウンタIDCOUNTの値が「0」であるか否かを判別する。カウンタIDCOUNTは、最初は「0」に設定されているので、ステップS12からステップS14に進み、図6に示すモデルパラメータの同定演算処理、すなわちモデルパラメータベクトルθ(n)の算出処理を実行する。次いで、図9に示す第1リミット処理を実行し、モデルパラメータベクトルθ*(n)を算出する(ステップS15)。具体的には、モデルパラメータベクトルθ(n)のリミット処理が実行され、モデルパラメータベクトルθ*(n)が算出される。算出されたモデルパラメータベクトルの要素a1*(n),a2*(n),b1*(n),及びc1*(n)は、オーバサンプリング処理のためにそれぞれ所定数Nずつリングバッファに格納される。すなわち、θ*(k),θ*(k+1),…,θ*(k+N-1)が、リングバッファに格納される。所定数Nは、制御周期ΔTCTLと同定周期ΔTIDとの比(ΔTID/ΔTCTL)であり、例えば「5」に設定される。
【0071】
ステップS16では、カウンタIDCOUNTに所定数Nが設定される。したがって、本処理の次の実行時には、ステップS12の答が否定(NO)となり、カウンタIDCOUNTの値が「1」だけデクリメントされ(ステップS13)、ステップS17に進む。すなわち、ステップS14〜S16の処理は、N回に1回の割合で実行される。
【0072】
ステップS17では、リミット処理後のモデルパラメータベクトルθ*(n)の移動平均化演算によりモデルパラメータベクトルθ’(k)を算出する。具体的には、前記リングバッファに格納されたモデルパラメータを式(34)〜(37)に適用して、モデルパラメータa1’(k),a2’(k),b1’(k),及びc1’(k)が算出される。
【0073】
ステップS18では、図14に示す第2リミット処理を実行する。すなわち、ステップS17で算出されたモデルパラメータa1’(k)及びa2’(k)のリミット処理が実行され、修正モデルパラメータベクトルθL(k)が算出される。尚、モデルパラメータb1’(k)及びc1’(k)は、それぞれそのまま修正モデルパラメータベクトルθL(k)の要素b1(k)及びc1(k)となる。
【0074】
ステップS19では、図15に示す制御入力Usl(k)の演算処理を実行する。すなわち、等価制御入力Ueq(k)、到達則入力Urch(k)、適応則入力Uadp(k)、非線形入力Unl(k)、及びダンピング入力Udamp(k)を算出し、それらの入力の総和として、制御入力Usl(k)(=デューティ比DUT(k))を算出する。
【0075】
ステップS20では、図23に示すスライディングモードコントローラの安定判別処理を実行する。すなわち、リアプノフ関数の微分値に基づく安定判別を行い、安定判別フラグFSMCSTABの設定を行う。この安定判別フラグFSMCSTABは、制御入力Usl(k)の演算実行時に参照される。
【0076】
ステップS21では、図24に示す異常判定処理を実行する。すなわち、スロットル弁3が固着して動かなくなる異常、リターンスプリング4の異常、及びデフォルトスプリング5の異常の有無を判定する。
【0077】
図6は、図4のステップS14においてモデルパラメータの同定演算を行う処理のフローチャートである。
ステップS41では、式(21a)によりゲイン係数ベクトルKP(n)を算出し、次いで式(19a)により推定スロットル弁開度偏差量DTHHAT(n)を算出する(ステップS42)。
【0078】
ステップS43では、図8に示すide(n)の演算処理を実行し、同定誤差ide(n)を算出する。ステップS44では、式(16e)及び(33)により更新ベクトルdθ(n)を算出し、次いで目標値DTHRに応じて図7に示すθbaseテーブルを検索し、基準モデルパラメータベクトルθbaseを算出する(ステップS45)。θbaseテーブルには、実際には基準モデルパラメータa1base及びa2baseが設定されており、基準モデルパラメータb1baseは、モデルパラメータb1の最小値XIDB1Lに設定される。また、基準モデルパラメータc1baseは、「0」に設定される。
ステップS46では、式(16d)によりモデルパラメータベクトルθ(n)を算出し、本処理を終了する。
【0079】
図8は、図6のステップS43で実行される同定誤差ide(n)の演算処理のフローチャートである。
ステップS51では、式(18)により同定誤差ide(n)を算出する。次いで、ステップS53でインクリメントされるカウンタCNTIDSTの値が、制御対象のむだ時間dに応じて設定される所定値XCNTIDST(本実施形態では、むだ時間dを「0」と近似しているので、「2」に設定される)より大きいか否かを判別する(ステップS52)。カウンタCNTIDSTの初期値は「0」であるので、最初はステップS53に進み、カウンタCNTIDSTを「1」だけインクリメントし、同定誤差ide(k)を「0」に設定して(ステップS54)、ステップS55に進む。モデルパラメータベクトルθ(n)の同定を開始した直後は、式(18)による演算で正しい同定誤差が得られないので、ステップS52〜S54により、式(18)による演算結果を用いずに同定誤差ide(n)を「0」に設定するようにしている。
【0080】
ステップS52の答が肯定(YES)となると、直ちにステップS55に進む。
ステップS55では、同定誤差ide(n)のローパスフィルタ処理を行う。すなわち、制御対象モデルの周波数特性を修正するための処理が実行される。
【0081】
ステップS56では、同定誤差ide(n)が所定上限値IDEMAX(例えば0.2)より大きいか否かを判別し、ide(n)>IDEMAXであるときは、同定誤差ide(n)をその所定上限値IDEMAXに設定する(ステップS57)。
ステップS56で同定誤差ide(n)が所定上限値IDEMAX以下であるときは、同定誤差ide(n)が所定下限値IDEMIN(例えば−0.15)より小さいか否かを判別する(ステップS58)。ide(n)<IDEMINであるときは、同定誤差ide(n)をその所定下限値IDEMINに設定する(ステップS59)。
ステップS58の答が否定(NO)であるときは、直ちに本処理を終了する。
【0082】
図9は、図4のステップS15で実行される第1リミット処理のフローチャートである。
ステップS71では、この処理で使用されるフラグFA1STAB,FA2STAB,FB1LMT及びFC1LMTをそれぞれ「0」に設定することにより、初期化を行う。そして、ステップS72では、図10に示すa1”及びa2”のリミット処理を実行し、ステップS73では、図12に示すb1”のリミット処理を実行し、ステップS74では、図13に示すc1”のリミット処理を実行する。
【0083】
図10は、図9のステップS72で実行されるa1”及びa2”のリミット処理のフローチャートである。図11は、図10の処理を説明するための図であり、図10とともに参照する。
図11においては、リミット処理が必要なモデルパラメータa1”とa2”の組み合わせが「×」で示され、また安定なモデルパラメータa1”及びa2”の組み合わせの範囲がハッチングを付した領域(以下「安定領域」という)で示されている。図10の処理は、安定領域外にあるモデルパラメータa1”及びa2”の組み合わせを、安定領域内(「○」で示す位置)に移動させる処理である。
【0084】
ステップS81では、モデルパラメータa2”が、所定a2下限値XIDA2L以上か否かを判別する。所定a2下限値XIDA2Lは、「−1」より大きい負の値に設定される。所定a2下限値XIDA2Lは、「−1」に設定しても、安定なモデルパラメータa1*,a2*が得られるが、下記式(40)で定義される行列Aのn乗が不安定となる(これは、a1”及びa2”が発散はしないが振動することを意味する)場合があるので、「−1」より大きな値に設定される。
【数8】
【0085】
ステップS81でa2”<XIDA2Lであるときは、モデルパラメータa2*を、この下限値XIDA2Lに設定するとともに、a2安定化フラグFA2STABを「1」に設定する(ステップS82)。a2安定化フラグFA2STABは「1」に設定されると、モデルパラメータa2*を下限値XIDA2Lに設定したことを示す。図11においては、ステップS81及びS82のリミット処理P1によるモデルパラメータの修正が、「P1」を付した矢線(矢印を付した線)で示されている。
【0086】
ステップS81の答が肯定(YES)、すなわちa2”≧XIDA2Lであるときは、モデルパラメータa2*はモデルパラメータa2”に設定される(ステップS83)。
ステップS84及びステップS85では、モデルパラメータa1”が、所定a1下限値XIDA1Lと所定a1上限値XIDA1Hできまる範囲内にあるか否かを判別する。所定a1下限値XIDA1Lは、−2以上且つ0より小さい値に設定され、所定a1上限値XIDA1Hは、例えば2に設定される。
【0087】
ステップS84及びS85の答がいずれも肯定(YES)であるとき、すなわちXIDA1L≦a1”≦XIDA1Hであるときは、モデルパラメータa1*はモデルパラメータa1”に設定される(ステップS88)。
一方a1”<XIDA1Lであるときは、モデルパラメータa1*を下限値XIDA1Lに設定するとともに、a1安定化フラグFA1STABを「1」に設定する(ステップS84,S86)。またa1”>XIDA1Hであるときは、モデルパラメータa1*を上限値XIDA1Hに設定するとともに、a1安定化フラグFA1STABを「1」に設定する(ステップS85,S87)。a1安定化フラグFA1STABは、「1」に設定されると、モデルパラメータa1*を下限値XIDA1Lまたは上限値XIDA1Hに設定したことを示す。図11においては、ステップS84〜S87のリミット処理P2によるモデルパラメータの修正が、「P2」を付した矢線で示されている。
【0088】
ステップS90では、モデルパラメータa1*の絶対値とモデルパラメータa2*の和が、所定安定判定値XA2STAB以下であるか否かを判別する。所定安定判定値XA2STABは、「1」に近く「1」より小さい値(例えば0.99)に設定される。
【0089】
図11に示す直線L1及びL2は、下記式(41)を満たす直線である。
a2*+|a1*|=XA2STAB (41)
したがって、ステップS90は、モデルパラメータa1*及びa2*の組み合わせが、図11に示す直線L1及びL2の線上またはその下側にあるか否かを判別している。ステップS90の答が肯定(YES)であるときは、モデルパラメータa1*及びa2*の組み合わせは、図11の安定領域内にあるので、直ちに本処理を終了する。
【0090】
一方ステップS90の答が否定(NO)であるときは、モデルパラメータa1*が、所定安定判定値XA2STABから所定a2下限値XIDA2Lを減算した値(XIDA2L<0であるので、XA2STAB−XIDA2L>XA2STABが成立する)以下か否かを判別する(ステップS91)。そしてモデルパラメータa1*が(XA2STAB−XIDA2L)以下であるときは、モデルパラメータa2*を(XA2STAB−|a1*|)に設定するとともに、a2安定化フラグFA2STABを「1」に設定する(ステップS92)。
【0091】
ステップS91でモデルパラメータa1*が(XA2STAB−XIDA2L)より大きいときは、モデルパラメータa1*を(XA2STAB−XIDA2L)に設定し、モデルパラメータa2*を所定a2下限値XIDA2Lに設定するとともに、a1安定化フラグFA1STAB及びa2安定化フラグFA2STABをともに「1」に設定する(ステップS93)。
【0092】
図11においては、ステップS91及びS92のリミット処理P3によるモデルパラメータの修正が、「P3」を付した矢線で示されており、またステップS91及びS93のリミット処理P4によるモデルパラメータの修正が、「P4」を付した矢線で示されている。
【0093】
以上のように図10の処理により、モデルパラメータa1”及びa2”が図11に示す安定領域内に入るようにリミット処理が実行され、モデルパラメータa1*及びa2*が算出される。
【0094】
図12は、図9のステップS73で実行されるb1”のリミット処理のフローチャートである。
ステップS101及びS102では、モデルパラメータb1”が、所定b1下限値XIDB1Lと所定b1上限値XIDB1Hできまる範囲内にあるか否かを判別する。所定b1下限値XIDB1Lは、正の所定値(例えば0.1)に設定され、所定b1上限値XIDB1Hは、例えば「1」に設定される。
【0095】
ステップS101及びS102の答がいずれも肯定(YES)であるとき、すなわちXIDB1L≦b1”≦XIDB1Hであるときは、モデルパラメータb1*はモデルパラメータb1”に設定される(ステップS105)。
【0096】
一方b1”<XIDB1Lであるときは、モデルパラメータb1*を下限値XIDB1Lに設定するとともに、b1リミットフラグFB1LMTを「1」に設定する(ステップS101,S104)。またb1”>XIDB1Hであるときは、モデルパラメータb1*を上限値XIDB1Hに設定するとともに、b1リミットフラグFB1LMTを「1」に設定する(ステップS102,S103)。b1リミットフラグFB1LMTは、「1」に設定されると、モデルパラメータb1*を下限値XIDB1Lまたは上限値XIDB1Hに設定したことを示す。
【0097】
図13は、図9のステップS74で実行されるモデルパラメータc1”のリミット処理のフローチャートである。
ステップS111及びS112では、モデルパラメータc1”が、所定c1下限値XIDC1Lと所定c1上限値XIDC1Hできまる範囲内にあるか否かを判別する。所定c1下限値XIDC1Lは、例えば−60に設定され、所定c1上限値XIDC1Hは、例えば60に設定される。
【0098】
ステップS111及びS112の答がいずれも肯定(YES)であるとき、すなわちXIDC1L≦c1”≦XIDC1Hであるときは、モデルパラメータc1*はモデルパラメータc1”に設定される(ステップS115)。
【0099】
一方c1”<XIDC1Lであるときは、モデルパラメータc1*を下限値XIDC1Lに設定するとともに、c1リミットフラグFC1LMTを「1」に設定する(ステップS111,S114)。またc1”>XIDC1Hであるときは、モデルパラメータc1*を上限値XIDC1Hに設定するとともに、c1リミットフラグFC1LMTを「1」に設定する(ステップS112,S113)。c1リミットフラグFC1LMTは、「1」に設定されると、修正モデルパラメータc1を下限値XIDC1Lまたは上限値XIDC1Hに設定したことを示す。
【0100】
図14は、図4のステップS18で実行される第2リミット処理のフローチャートである。この処理は、図10の処理の「a1”」及び「a2”」をそれぞれ「a1’」及び「a2’」に置換し、「a1*」及び「a2*」をそれぞれ「a1」及び「a2」に置換したものであり、処理の内容は実質的に同一である。すなわち、移動平均化処理されたモデルパラメータa1’及びa2’について、図10と同様のリミット処理がステップS121〜S133で実行され、修正モデルパラメータa1及びa2が算出される。
【0101】
図15は、図4のステップS19で実行されるUsl算出処理のフローチャートである。
ステップS201では、図16に示す切換関数値σの演算処理を実行し、ステップS202では、前記式(8a)により、等価制御入力Ueqを算出する。ステップS203では、図19に示す到達則入力Urchの演算処理を実行し、ステップS204では、図20に示す適応則入力Uadpの演算処理を実行する。ステップS205では、図21に示す非線形入力Unlの演算処理を実行し、ステップS207では、図22に示すダンピング入力Udampの演算処理を実行する。
【0102】
ステップS208では、後述する図23の処理で設定される安定判別フラグFSMCSTABが「1」であるか否かを判別する。安定判別フラグFSMCSTABは、「1」に設定されると、適応スライディングモードコントローラ21が不安定となっていることを示す。
【0103】
ステップS208でFSMCSTAB=0であって適応スライディングモードコントローラ21が安定であるときは、ステップS202〜S207で算出された制御入力Ueq,Urch,Uadp,Unl,及びUdampを加算することにより、制御入力Uslを算出する(ステップS209)。
【0104】
一方FSMCSTAB=1であって適応スライディングモードコントローラ21が不安定となっているときは、到達則入力Urch及び適応則入力Uadpの和を、制御入力Uslとして算出する。すなわち、等価制御入力Ueq、非線形入力Unl,及びダンピング入力Udampを、制御入力Uslの算出に使用しないようにする。これにより、制御系が不安定化することを防止することができる。
【0105】
続くステップS211及びS212では、算出した制御入力Uslが所定上下限値XUSLH及びXUSLLの範囲内にあるか否かを判別し、制御入力Uslが所定上下限値の範囲内にあるときは、直ちに本処理を終了する。一方、制御入力Uslが所定下限値XUSLL以下であるときは、制御入力Uslを所定下限値XUSLLに設定し(ステップS211,S214)、制御入力Uslが所定上限値XUSLH以上であるときは、制御入力Uslを所定上限値XUSLHに設定する(ステップS212,S213)。
【0106】
図16は、図15のステップS201で実行される切換関数値σの演算処理のフローチャートである。
ステップS221では、図17に示すVPOLE演算処理実行し、切換関数設定パラメータVPOLEを算出する。次いで前記式(5a)により、切換関数値σ(k)を算出する(ステップS222)。
【0107】
続くステップS223及びS224では、算出した切換関数値σ(k)が所定上下限値XSGMH及びXSGMLの範囲内にあるか否かを判別し、切換関数値σ(k)が所定上下限値の範囲内にあるときは、直ちに本処理を終了する。一方、切換関数値σ(k)が所定下限値XSGML以下であるときは、切換関数値σ(k)を所定下限値XSGMLに設定し(ステップS223,S225)、切換関数値σ(k)が所定上限値XSGMH以上であるときは、切換関数値σ(k)を所定上限値XSGMHに設定する(ステップS224,S226)。
【0108】
図17は、図16のステップS221で実行されるVPOLE演算処理のフローチャートである。
ステップS231では、安定判別フラグFSMCSTABが「1」であるか否かを判別し、FSMCSTAB=1であって適応スライディングモードコントローラ21が不安定となっているときは、切換関数設定パラメータVPOLEを安定化所定値XPOLESTBに設定する(ステップS232)。安定化所定値XPOLESTBは、「−1」より大きく「−1」に非常に近い値(例えば−0.999)に設定される。
【0109】
FSMCSTAB=0であって適応スライディングモードコントローラ21が安定であるときは、スロットル弁開度偏差量DTHに応じて図18に示すVPOLEテーブルを検索し、切換関数設定パラメータVPOLEを算出する(ステップS234)。VPOLEテーブルは、スロットル弁開度偏差量DTHが0近傍の値をとるとき(スロットル弁開度THがデフォルト開度THDEF近傍の値をとるとき)、VPOLE値が増加し、0近傍以外の値ではスロットル弁開度偏差量DTHの変化に対してはほぼ一定の値となるように設定されている。したがって、スロットル弁開度THがデフォルト開度THDEF近傍にあるときは、切換関数設定パラメータVPOLEが比較的大きな値に設定され、デフォルト開度THDEF近傍における制御性を向上させることができる。
【0110】
続くステップS235及びS236では、算出した切換関数設定パラメータVPOLEが所定上下限値XPOLEH及びXPOLELの範囲内にあるか否かを判別し、切換関数設定パラメータVPOLEが所定上下限値の範囲内にあるときは、直ちに本処理を終了する。一方、切換関数設定パラメータVPOLEが所定下限値XPOLEL以下であるときは、切換関数設定パラメータVPOLEを所定下限値XPOLELに設定し(ステップS236,S238)、切換関数設定パラメータVPOLEが所定上限値XPOLEH以上であるときは、切換関数設定パラメータVPOLEを所定上限値XPOLEHに設定する(ステップS235,S237)。
【0111】
図19は、図15のステップS203で実行される到達則入力Urchの演算処理のフローチャートである。
ステップS251では、切換関数値σが所定下限値−XSGMSL以下であるか否かを判別し、σ≦−XSGMSLであるときは、切換関数パラメータSGMSをその所定下限値−XSGMSLに設定する(ステップS252)。σ>−XSGMSLであるときは、切換関数値σが所定上限値XSGMSL以上であるか否かを判別する(ステップS253)。そして、σ≧XSGMSLであるときは、切換関数パラメータSGMSをその上限値XSGMSLに設定する(ステップS254)。また切換関数値σが所定下限値−XSGMSLと所定上限値XSGMSLとの間にあるときは、切換関数パラメータSGMSを切換関数値σに設定する(ステップS255)。
【0112】
ステップS251〜S255により、到達則入力Urchの算出に使用する切換関数値σのリミット処理が行われる。切換関数パラメータSGMSは、リミット処理後の切換関数値σに相当するパラメータである。このリミット処理により、目標値DTHRが急変した場合において、スロットル弁開度偏差量DTHの目標値DTHRに対するオーバシュートが発生することを防止することができる。
【0113】
続くステップS261では、安定判別フラグFSMCSTABが「1」であるか否かを判別する。安定判別フラグFSMCSTABが「0」であって適応スライディングモードコントローラ21が安定であるときは、切換関数値σに応じて制御ゲインFを設定する(ステップS262)。
【0114】
次いで、下記式(42)に、切換関数パラメータSGMS、制御ゲインFを適用して、到達則入力Urch(k)を算出する(ステップS263)。式(42)は、前記式(9)の切換関数値σ(k)を切換関数パラメータSGMSに置き換えたものである。
Urch=−F×SGMS/b1 (42)
一方安定判別フラグFSMCSTABが「1」であって適応スライディングモードコントローラ21が不安定となったときは、制御ゲインFを、所定安定化ゲインXKRCHSTBに設定し(ステップS264)、モデルパラメータb1を使わない下記式(43)により到達則入力Urchを算出する(ステップS265)。
Urch=−F×SGMS (43)
【0115】
続くステップS266及びS267では、算出した到達則入力Urchが所定上下限値XURCHH及びXURCHLの範囲内にあるか否かを判別し、到達則入力Urchが所定上下限値の範囲内にあるときは、直ちに本処理を終了する。一方、到達則入力Urchが所定下限値XURCHL以下であるときは、到達則入力Urchを所定下限値XURCHLに設定し(ステップS266,S268)、到達則入力Urchが所定上限値XURCHH以上であるときは、到達則入力Urchを所定上限値XURCHHに設定する(ステップS267,S269)。
【0116】
このように適応スライディングモードコントローラ21が不安定となったときは、制御ゲインFを所定安定化ゲインXKRCHSTBに設定するとともに、モデルパラメータb1を使用しないで到達則入力Urchを算出することにより、適応スライディングモードコントローラ21を安定な状態に戻すことができる。モデルパラメータ同定器22による同定が不安定となった場合に、適応スライディングモードコントローラ21が不安定となるので、不安定となったモデルパラメータb1を使わないことによって、適応スライディングモードコントローラ21を安定化することができる。
【0117】
図20は、図15のステップS204で実行される適応則入力Uadpの演算処理のフローチャートである。
ステップS271では、切換関数値σが所定下限値−XSGMSL以下であるか否かを判別し、σ≦−XSGMSLであるときは、切換関数パラメータSGMSをその所定下限値−XSGMSLに設定する(ステップS272)。σ>−XSGMSLであるときは、切換関数値σが所定上限値XSGMSL以上であるか否かを判別する(ステップS273)。そして、σ≧XSGMSLであるときは、切換関数パラメータSGMSをその上限値XSGMSLに設定する(ステップS274)。また切換関数値σが所定下限値−XSGMSLと所定上限値XSGMSLとの間にあるときは、切換関数パラメータSGMSを切換関数値σに設定する(ステップS275)。
【0118】
ステップS271〜S275により、適応則入力Uadpに使用する切換関数値σのリミット処理が行われる。切換関数パラメータSGMSは、リミット処理後の切換関数値σに相当するパラメータである。このリミット処理により、目標値DTHRが急変した場合において、スロットル弁開度偏差量DTHの目標値DTHRに対するオーバシュートが発生することを防止することができる。
【0119】
続くステップS276では、安定判別フラグFSMCSTABが「1」であるか否かを判別し、FSMCSTAB=0であって適応スライディングモードコントローラ21が安定であるときは、切換関数値σに応じて制御ゲインGを設定する(ステップS279)。
【0120】
次いで下記式(44)に切換関数パラメータSGMS、制御ゲインGを適用して、適応則入力Uadp(k)を算出する(ステップS280)。式(44)は、前記式(10)の切換関数値σ(k)を切換関数パラメータSGMSに置き換えたものである。
Uadp(k)=Uadp(k-1)−G×SGMS×ΔTCTL/b1 (44)
【0121】
一方ステップS276でFSMCSTAB=1であって適応スライディングモードコントローラ21が不安定であるときは、制御ゲインGを所定安定化ゲインXKADPSTBに設定し(ステップS277)、下記式(45)により、適応則入力Uadp(k)を算出する(ステップS278)。式(45)は式(44)のモデルパラメータb1を削除することにより得られる式である。
Uadp(k)=Uadp(k-1)−G×SGMS×ΔTCTL (45)
【0122】
続くステップS281及びS282では、算出した適応則入力Uadpが所定上下限値XUADPH及びXUADPLの範囲内にあるか否かを判別し、適応則入力Uadpが所定上下限値の範囲内にあるときは、直ちに本処理を終了する。一方、適応則入力Uadpが所定下限値XUADPL以下であるときは、適応則入力Uadpを所定下限値XUADPLに設定し(ステップS282,S284)、適応則入力Uadpが所定上限値XUADPH以上であるときは、適応則入力Uadpを所定上限値XUADPHに設定する(ステップS281,S283)。
【0123】
図21は、図15のステップS205で実行される非線形入力Unlの演算処理のフローチャートである。
ステップS301では、スロットル弁開度偏差量DTHに応じて非線形入力ゲインKnlを算出する。ステップS302では、切換関数値σが所定下限値−XNLTH以下であるか否かを判別し、σ>−XNLTHであるときは、切換関数値σが所定上限値XNLTH以上であるか否かを判別する(ステップS304)。切換関数値σが所定上限値XNLTHと所定下限値−XNLTHの間にあるときは、非線形入力パラメータSNLを切換関数値σに設定する(ステップS306)。
【0124】
切換関数値σが所定下限値−XNLTH以下であるときは、非線形入力パラメータSNLを「−1」に設定し(ステップS303)、切換関数値σが所定上限値XNLTH以上であるときは、非線形入力パラメータSNLを「1」に設定する(ステップS305)
続くステップS307では、下記式(46)により、非線形入力Unl(k)を算出する。
Unl(k)=−Knl×SNL/b1 (46)
【0125】
図21の処理では、前記式(11)の符号関数sgn(σ(k))に代えて、非線形入力パラメータSNLを用い、切換関数値σの絶対値が小さい所定範囲内では、切換関数値σをそのまま適用される。これにより、非線形入力Unlに起因する微少振動(チャタリング)を抑制することができる。
【0126】
図22は、図15のステップS207で実行されるダンピング入力Udampの演算処理のフローチャートである。
【0127】
ステップS331では、前記式(15)により、目標値DTHRの変化量の移動平均値DDTHRAVを算出する。ステップS332では、スロットル弁開度偏差量DTHに応じてダンピング制御ゲインの基本値Kdampbsを算出する。ステップS333では、移動平均値DDTHRAVに応じてダンピング制御ゲインの補正係数Kkdampを算出する。
【0128】
ステップS334では、基本値Kdampbsに補正係数Kkdampを乗算することによりダンピング制御ゲインKdampを算出する。次いで下記式(13)(再掲)により、ダンピング入力Udamp(k)を算出する。
【0129】
図23は、図4のステップS20で実行されるスライディングモードコントローラの安定判別処理のフローチャートである。この処理では、リアプノフ関数の微分項に基づく安定判別を行い、安定判別結果に応じて安定判別フラグFSMCSTABの設定を行う。
【0130】
ステップS351では下記式(50)により、切換関数変化量Dσを算出し、次いで下記式(51)により、安定性判別パラメータSGMSTABを算出する(ステップS352)。
Dσ=σ(k)−σ(k-k0) (50)
SGMSTAB=Dσ×σ(k) (51)
【0131】
ステップS353では、安定性判別パラメータSGMSTABが安定性判定閾値XSGMSTAB以下か否かを判別し、SGMSTAB>XSGMSTABであるときは、コントローラ21が不安定である可能性があると判定して不安定検知カウンタCNTSMCSTを「1」だけインクリメントする(ステップS355)。また、SGMSTAB≦XSGMSTABであるときは、コントローラ21が安定であると判定して不安定検知カウンタCNTSMCSTのカウント値をインクリメントすることなく保持する(ステップS354)。
【0132】
ステップS356では、不安定検知カウンタCNTSMCSTの値が所定カウント値XSSTAB以下か否かを判別する。CNTSMCST≦XSSTABであるときは、コントローラ21は安定していると判定し、第1判定フラグFSMCSTAB1を「0」に設定する(ステップS357)。一方CNTSMCST>XSSTABであるときは、コントローラ21は不安定となっていると判定し、第1判定フラグFSMCSTAB1を「1」に設定する(ステップS358)。なお、不安定検知カウンタCNTSMCSTは、イグニッションスイッチオン時にそのカウント値が「0」に初期化される。
【0133】
続くステップS359では、安定判別期間カウンタCNTJUDSTを「1」だけデクリメントし、次いでその安定判別期間カウンタCNTJUDSTの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS360)。安定判別期間カウンタCNTJUDSTは、イグニッションスイッチオン時に所定判別カウント値XCJUDSTに初期化される。したがって、最初はステップS360の答は否定(NO)となり、直ちにステップS365に進む。
【0134】
その後安定判別期間カウンタCNTJUDSTが「0」となると、ステップS360からステップS361に進み、第1判定フラグFSMCSTAB1が「1」であるか否かを判別する。そして、第1判定フラグFSMCSTAB1が「0」であるときは、第2判定フラグFSMCSTAB2を「0」に設定し(ステップS363)、第1判定フラグFSMCSTAB1が「1」であるときは、第2判定フラグFSMCSTAB2を「1」に設定する(ステップS362)。
【0135】
続くステップS364では、安定判別期間カウンタCNTJUDSTの値を所定判別カウント値XCJUDSTに設定するとともに、不安定検知カウンタCNTSMCSTの値を「0」に設定し、ステップS365に進む。
ステップS365では、安定判別フラグFSMCSTABを、第1判定フラグFSMCSTAB1と第2判定フラグFSMCSTAB2の論理和に設定する。第2判定フラグFSMCSTAB2は、ステップS356の答が肯定(YES)となり、第1判定フラグFSMCSTAB1が「0」に設定されても、安定判別期間カウンタCNTJUDSTの値が「0」となるまでは、「1」に維持される。したがって、安定判別フラグFSMCSTABも、安定判別期間カウンタCNTJUDSTの値が「0」となるまでは、「1」に維持される。
【0136】
図24は、図4のステップS21で実行される異常判定処理のフローチャートである。この処理は、スロットル弁開度THが安定しているときに行われる。
ステップS401では、図25に示す固着判定処理を実行する。固着判定処理では、スロットル弁3を駆動できなくなる異常が判定される。ステップS402では、図27に示すリターンスプリング異常判定処理を実行する。ステップS403では、リターンスプリング異常判定処理と同様の手法でデフォルトスプリング異常判定処理(図示せず)を実行する。
【0137】
図25は、図24のステップS401で実行される固着判定処理のフローチャートである。
ステップS412では、モデルパラメータc1”の絶対値が固着判定閾値C1STICK(例えば0.03)より大きいか否かを判別する。その答が否定(NO)であるときは、タイマTSTICKを所定判定時間TMSTICK(例えば5秒)にセットしてスタートさせ(ステップS413)、本処理を終了する。
【0138】
ステップS412で|c1”|>C1STICKであるときは、タイマTSTICKの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS414)。TSTICK>0である間は直ちに本処理を終了し、TSTICK=0となると、スロットル弁3が固着している(駆動できなくなっている)と判定し、固着フラグFSTICKを「1」に設定する。固着フラグFSTICKが「1」に設定されると、運転者に異常を知らせるための警告ランプが点灯される。
【0139】
図26は、スロットル弁3の固着が発生したときのモデルパラメータc1”の推移を示すタイムチャートである。同図の実線L1がモデルパラメータc1”の推移を示し、実線L2がスロットル弁開度THの推移を示し、破線L3が目標開度THRの推移を示す。この図から明らかなように、スロットル弁開度THと目標開度THRの偏差が増加すると、モデルパラメータc1”が増加する傾向を示すので、スロットル弁3の固着を判定することができる。
【0140】
図27は、図24のステップS402で実行されるリターンスプリング異常判定処理のフローチャートである。
ステップS421では、スロットル弁開度THに応じて図28に示すC1RTNSPテーブルを検索し、リターンスプリング異常判定閾値C1RTNSPを算出する。ステップS422では、スロットル弁開度THが所定開度THRTSPNG以上であるか否かを判別する。所定開度THRTSPNGは、デフォルト開度THDEFを中心として、ヒステリシス特性を有するように設定される。すなわち、TH<THRTSPNGであるときは、所定開度THRTSPNGは、デフォルト開度THDEFより若干大きい値、例えば12度に設定され、TH>THRTSPNGであるときは、デフォルト開度THDEFより若干小さい値、例えば10度に設定される。
【0141】
ステップS422の答が否定(NO)であるときは、タイマTRTNSPNGを所定時間TMRTSPNG(例えば3秒)に設定してスタートさせ(ステップS427)、本処理を終了する。
ステップS422でTH≧THRTSPNGであるときは、下記式(52)により、平均切換関数値SGMABSAVEを算出する。
【0142】
ステップS424では、平均切換関数値SGMABSAVEが所定値SGMRTSPNG(例えば0.004)より小さいか否かを判別する。この答が肯定(YES)であって、制御偏差が小さいときは、モデルパラメータc1”がリターンスプリング異常判定閾値C1RTNSPより大きいか否かを判別する(ステップS425)。その答が肯定(YES)であるときは、さらにバッテリ電圧VBADが所定電圧VBRTSPNG(例えば10.53V)より高いか否かを判別する(ステップS426)。
【0143】
ステップS424〜S426の何れかの答が否定(NO)であるときは前記ステップS427に進む。一方、ステップS426の答が肯定(YES)であって、制御偏差が小さく、かつモデルパラメータc1”がリターンスプリング異常判定閾値C1RTNSPより大きく、かつバッテリ電圧VBADが正常レベルにあるときは、タイマTRTNSPNGの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS428)。TRTNSPNG>0である間は、直ちに本処理を終了し、TRTNSPNG=0となると、リターンスプリング4が異常である判定し、リターンスプリング異常フラグFRETSPRGNGを「1」に設定するとともに(ステップS429)、異常検出フラグFFSD40H及びリターンスプリングチェック終了フラグFSPRGCHKENDをともに「1」に設定する(ステップS430,S431)。
【0144】
図27の処理によれば、スロットル弁開度THをデフォルト開度THDEFより大きい目標開度への制御する状態が継続しているときに、制御偏差が小さく、かつモデルパラメータc1”がリターンスプリング異常判定閾値C1RTNSPを超えた状態が、所定時間TMRTSPNG以上継続したときは、リターンスプリング4が異常と判定される。リターンスプリング4が切断してスプリングとして機能していないときには、モデルパラメータc1”が増加する傾向があることが実験的に確認されているので、図27の処理により、リターンスプリング4の異常(切断)を判定することができる。
リターンスプリング異常フラグFRETSPRGNGが「1」に設定されると、運転者に異常を知らせるための警告ランプが点灯される。
【0145】
なお、デフォルトスプリング5の異常判定処理は、図27のステップS422を、スロットル弁開度THが所定開度THRTSPNGより小さいか否かを判別するステップに変更し、TH<THRTSPNGであるときにステップS423に進むようにしたものである。これにより、リターンスプリング4の異常判定処理と同様に、デフォルトスプリング5の異常判定を行うことができる。
【0146】
以上のように本実施形態では、制御入力及び制御出力に関わらないモデルパラメータc1”に基づいて、スロットル弁3の固着判定、並びにリターンスプリング4及びデフォルトスプリング5の異常判定を行うようにしたので、スロットル弁駆動装置10の監視が常時行われ、異常判定を迅速に行うことができる。
【0147】
本実施形態では、ECU7が制御手段、同定手段、及び異常判定手段を構成する。より具体的には、図4のステップS19(図15の処理)が制御手段に相当し、図4のステップS12〜S18が同定手段に相当する。さらに、図25の処理及び図27の処理が異常判定手段に相当する。
【0148】
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば制御対象の出力を目標値に一致させるフィードバック制御を実行し、その制御偏差の減衰特性を指定可能な応答指定型コントローラは、適応スライディングモードコントローラに限らず、スライディングモード制御と同様な制御結果を実現するバックステッピング制御を行うコントローラであってもよい。
【0149】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、同定手段により同定される、スロットル弁駆動装置に加わる外乱を示す第2のモデルパラメータの値が所定値を超えたとき、スロットル弁駆動装置が異常であると判定される。したがって、スロットル弁の通常動作中に異常判定を実行し、異常が発生した場合に迅速に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態にかかるスロットル弁駆動装置及びその制御装置の構成を示す図である。
【図2】図1の電子制御ユニット(ECU)により実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図3】モデルパラメータ(a1”,a2”)のリミット処理を説明するための図である。
【図4】スロットル弁開度制御処理の全体構成を示すフローチャートである。
【図5】図4の処理で実行される状態変数設定処理のフローチャートである。
【図6】図4の処理で実行されるモデルパラメータの同定演算処理のフローチャートである。
【図7】θbaseテーブルを示す図である。
【図8】図6の処理で実行される同定誤差(ide)の演算処理のフローチャートである。
【図9】図4の処理で実行される第1リミット処理のフローチャートである。
【図10】図9の処理で実行されるモデルパラメータ(a1”,a2”)のリミット処理のフローチャートである。
【図11】図10の処理を説明するための図である。
【図12】図9の処理で実行されるモデルパラメータ(b1”)のリミット処理のフローチャートである。
【図13】図9の処理で実行されるモデルパラメータ(c1”)のリミット処理のフローチャートである。
【図14】図4の処理で実行される第2リミット処理のフローチャートである。
【図15】図4の処理で実行される制御量(Usl)の算出処理のフローチャートである。
【図16】図15の処理で実行される切換関数値(σ)の演算処理のフローチャートである。
【図17】図16の処理で実行される切換関数設定パラメータ(VPOLE)の演算処理のフローチャートである。
【図18】図17の処理で使用されるテーブルを示す図である。
【図19】図15の処理で実行される到達則入力(Urch)の演算処理のフローチャートである。
【図20】図15の処理で実行される適応則入力(Uadp)の演算処理のフローチャートである。
【図21】図15の処理で実行される非線形入力(Unl)の演算処理のフローチャートである。
【図22】図15の処理で実行されるダンピング入力(Udamp)の演算処理のフローチャートである。
【図23】図4の処理で実行されるスライディングモードコントローラの安定判別処理のフローチャートである。
【図24】図4の処理で実行される異常判定処理のフローチャートである。
【図25】図24の処理で実行される固着判定処理のフローチャートである。
【図26】図25の処理を説明するためのタイムチャートである。
【図27】図24の処理で実行されるリターンスプリング異常判定処理のフローチャートである。
【図28】図27の処理で参照されるテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
3 スロットル弁
7 電子制御ユニット(制御手段、同定手段、異常判定手段)
10 スロットル弁駆動装置
21 適応スライディングモードコントローラ(制御手段)
22 モデルパラメータ同定器(同定手段)
24 目標開度設定部
Claims (3)
- 内燃機関のスロットル弁と、該スロットル弁を駆動する駆動手段とを有するスロットル弁駆動装置の制御装置において、
前記スロットル弁駆動装置をモデル化した制御対象モデルのモデルパラメータを前記スロットル弁駆動装置の制御入力を示す入力パラメータ及び前記スロットル弁の開度を示す出力パラメータに基づいて同定する同定手段と、
該同定手段により同定されたモデルパラメータを用いて、前記スロットル弁の開度を目標開度に一致させるように制御する制御手段とを備え、
前記制御対象モデルは、前記入力パラメータまたは出力パラメータに乗算される第1のモデルパラメータと、前記スロットル弁駆動装置に加わる外乱を示す第2のモデルパラメータとを用いて定義されており、
前記同定手段は、前記第1及び第2のモデルパラメータを逐次型同定アルゴリズムにより同定し、
前記第2のモデルパラメータの値が所定値を超えたとき、前記スロットル弁駆動装置が異常であると判定する異常判定手段がさらに設けられていることを特徴とするスロットル弁駆動装置の制御装置。 - 前記スロットル弁駆動装置は、前記スロットル弁を閉弁方向に付勢する第1付勢手段と、前記スロットル弁を開弁方向に付勢する第2付勢手段とを備え、前記駆動手段により前記スロットル弁を駆動しないときは、前記スロットル弁開度が所定保持開度に保持されるように構成され、
前記異常判定手段は、前記スロットル弁開度の制御偏差を示すパラメータが所定偏差より小さく、かつ前記第2のモデルパラメータの値が前記所定値を超えたとき、前記第1付勢手段または第2付勢手段が異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載のスロットル弁駆動装置の制御装置。 - 前記所定値は、前記スロットル弁開度に応じて設定されることを特徴とする請求項1または2に記載のスロットル弁駆動装置の制御装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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