JP3968038B2 - 基板処理方法及び基板処理装置及び現像処理方法及び現像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平流し方式で被処理基板に現像処理等の処理を施す基板処理方法、基板処理装置、現像処理方法および現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、LCD(液晶表示ディスプレイ)製造におけるレジスト塗布現像処理システムでは、LCD基板の大型化に有利に対応できる現像方法あるいは洗浄方法として、搬送ローラや搬送ベルト等の搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上でLCD基板を搬送しながら現像処理あるいは洗浄処理を行うようにした、いわゆる平流し方式が知られている。
【0003】
一般に、このような平流し方式の基板処理システムでは、搬送路上で上流側の搬入部から下流側の搬出部まで1枚の被処理基板を一定の時間をかけて搬送し、搬送の途中で搬送路の上方または下方あるいは傍らに配置された複数の工程処理部が移動中または一時停止中の基板に対して各段階の工程処理を施すようにしている。そして、パイプライン方式で、多数の基板をタクトタイムの時間間隔で搬入部より搬送路上に次々と搬入して、各工程処理部をタクトタイムの時間間隔で次々と通過させ、各処理部はタクトタイムの時間間隔で同一の処理を繰り返し、搬出部より処理済の基板を搬送路からタクトタイムの時間間隔で次々と搬出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような平流し方式の基板処理システムにおいては、処理内容や品質、スループット、フットプリント等の様々な要求仕様に応じて搬送路上の基板搬送速度を最適制御することが求められている。たとえば、処理内容や品質の向上を図ろうとすると、搬送路上での処理工程の種類、数、処理時間等が増大し、搬送路上で基板を一時停止させたり搬送速度を変更する場面も増えてくるが、搬送速度の設定を誤ると停止中または減速時の基板に後から来る基板が追突する可能性が出てくる。また、スループット向上のためにタクトタイムを短くする場合にも、搬送速度の適確な設定ないし調整がなされないと、やはり搬送路上で基板の追突事故が起こる可能性は高くなる。基板の追突事故が起こると、当該基板は破損して廃棄するしかなく、生産効率または製品歩留まりが低下する。
【0005】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、平流し方式の搬送路上で基板の搬送速度の減速を効率的かつ安全に行えるようにした基板処理方法、基板処理装置、現像処理方法および現像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の基板処理方法は、搬送路上で複数の被処理基板を所望のタクトタイム(Tt)で順次搬送し、前記搬送路上の前記基板に所望の処理を施す基板処理方法であって、前記搬送路に搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間をこの順序で設けて、各々の前記区間の搬送速度を独立に設定または制御可能に構成し、前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に設定し、前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に設定し、前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換え、前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換え、前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える。
【0008】
また、上記の目的を達成するために、本発明の基板処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなり、搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間を有する搬送路と、前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記第1、第2、第3および第4の区間毎に独立して前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、所定のタクトタイム(Tt)で前記搬送路上に前記基板を搬入する搬入部と、前記搬送路上の前記基板に所定の処理を施すための処理部と、前記搬送路上から処理済みの前記基板を搬出する搬出部と、前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に制御する第1の速度制御手段と、前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に制御する第2の速度制御手段と、前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第3の速度制御手段と、前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第4の速度制御手段と、前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換える第1の速度切換手段と、前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第2の速度切換手段と、前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第3の速度切換手段とを有する。
【0009】
また、上記の目的を達成するために、本発明の現像処理方法は、搬送路上で複数の被処理基板を所望のタクトタイム(Tt)で順次搬送し、前記搬送路上の前記基板に現像処理を施す現像処理方法であって、前記搬送路に搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間をこの順序で設けて、各々の前記区間の搬送速度を独立に設定または制御可能に構成し、前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に設定し、前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に設定し、前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換え、前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換え、前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本発明の現像処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなり、搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間を有する搬送路と、前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記第1、第2、第3および第4の区間毎に独立して前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、所定のタクトタイム(Tt)で前記搬送路上に前記基板を搬入する基板搬入部と、前記搬送路上の前記基板に現像処理を施すための現像処理部と、前記搬送路上から処理済みの前記基板を搬出する基板搬出部と、前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に制御する第1の速度制御手段と、前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に制御する第2の速度制御手段と、前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第3の速度制御手段と、前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第4の速度制御手段と、前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換える第1の速度切換手段と、前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第2の速度切換手段と、前記基板の後端が前記第3の区間を抜けた後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第3の速度切換手段とを有する。
【0011】
上記基板処理方法、基板処理装置、現像処理方法または現像処理装置においては、基板の搬送速度を第1の区間における第1の速度から第4の区間における第2の速度(第1の速度>第2の速度)まで減速するに際して、第1の区間と第4の区間との間に設ける中間区間を各々独立した搬送駆動手段を有する第2の区間と第3の区間とに2分割し、第2および第3の区間の搬送速度をそれぞれ所定のタイミングで第1の速度または第2の速度のいずれかに選択的に切り換えることにより、最小限の搬送スペースで効率よく安全に減速動作を行うことができる。
【0012】
本発明の好適な一態様によれば、上記基板処理方法または基板処理装置において、タクトタイム(T t )と基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて基板の下限移動速度(V low )を決定し、第2の速度を下限移動速度(V low )以上の速度に設定する。この場合、下限移動速度(V low )は、下記の式のように、タクトタイムT t の間に基板長Dと基板最小間隔dとを足し合わせた距離(D+d)だけ移動する速度として与えられる。
Vlow=(D+d)/Tt ‥‥‥(1)
【0013】
別の好適な一態様によれば、上記基板処理方法、基板処理装置、現像処理方法または現像処理装置において、搬送路上で被処理基板を少なくとも1回一時停止させ、停止または移動中の基板に所望の処理を施し、タクトタイム(T t )と基板が一時停止する最大の停止時間(T s )と基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて基板の下限移動速度(V low )を決定し、第2の速度を下限移動速度(V low )以上の速度に設定する。この場合、下限移動速度(V low )は、下記の式のように、タクトタイムT t から停止時間T s を差し引いた時間(T t −T s )の間に基板長Dと基板最小間隔dとを足し合わせた距離(D+d)だけ移動する速度として与えられる。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts)
【0014】
また、好ましい一態様によれば、搬送路上の第1の区間内の所定位置から基板を下限移動速度(V low )で搬送した場合にタクトタイム(T t )経過時に基板の後端が第2の区間と第3の区間との境界付近に到達するように第2の区間の長さが設定される。また、速度切換のための搬送スペースを最小限にするために、好ましくは、搬送方向において第2の区間と第3の区間とを足し合わせた区間が基板の長さサイズとほぼ等しいサイズに構成されてよい。
【0027】
また、好適な一態様によれば、第1の区間内で現像停止部が現像停止を行い、第2の区間および/または第3の区間内でリンス処理部が基板にリンス液を供給してリンス処理を行い、第4の区間内で乾燥処理部が基板に乾燥用の気体流を吹き付けて乾燥処理を行う。現像停止部は、第2の停止位置で基板を傾斜させて基板から現像液を重力で流し落とす基板傾斜手段や、第2の停止位置で停止中の基板に対して、搬送路に沿って所定の速度で移動しながらリンス液を供給するリンス処理部を有してよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0029】
図1に、本発明の現像方法および現像装置を適用できる一構成例としての塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の各処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
【0030】
この塗布現像処理システム10は、中心部に横長のプロセスステーション(P/S)16を配置し、その長手方向(X方向)両端部にカセットステーション(C/S)14とインタフェースステーション(I/F)18とを配置している。
【0031】
カセットステーション(C/S)14は、システム10のカセット搬入出ポートであり、基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容可能なカセットCを水平方向たとえばY方向に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0032】
プロセスステーション(P/S)16は、システム長手方向(X方向)に延在する平行かつ逆向きの一対のラインA,Bに各処理部をプロセスフローまたは工程の順に配置している。より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24と、第1の熱的処理部26と、塗布プロセス部28と、第2の熱的処理部30とを横一列に配置している。一方、インタフェースステーション(I/F)18側からカセットステーション(C/S)14側へ向う下流部のプロセスラインBには、第2の熱的処理部30と、現像プロセス部32と、脱色プロセス部34と、第3の熱的処理部36とを横一列に配置している。このライン形態では、第2の熱的処理部30が、上流側のプロセスラインAの最後尾に位置するとともに下流側のプロセスラインBの先頭に位置しており、両ラインA,B間に跨っている。
【0033】
両プロセスラインA,Bの間には補助搬送空間38が設けられており、基板Gを1枚単位で水平に載置可能なシャトル40が図示しない駆動機構によってライン方向(X方向)で双方向に移動できるようになっている。
【0034】
上流部のプロセスラインAにおいて、洗浄プロセス部24は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42を含んでおり、このスクラバ洗浄ユニット(SCR)42内のカセットステーション(C/S)10と隣接する場所にエキシマUV照射ユニット(e−UV)41を配置している。スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内の洗浄部は、LCD基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でラインA方向に搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すようになっている。
【0035】
洗浄プロセス部24の下流側に隣接する第1の熱的処理部26は、プロセスラインAに沿って中心部に縦型の搬送機構46を設け、その前後両側に複数のユニットを多段に積層配置している。たとえば、図2に示すように、上流側の多段ユニット部(TB)44には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)50、脱水ベーク用の加熱ユニット(DHP)52,54およびアドヒージョンユニット(AD)56が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)50は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42側と基板Gの受け渡しを行うために用いられる。また、下流側の多段ユニット部(TB)48には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)60、冷却ユニット(CL)62,64およびアドヒージョンユニット(AD)66が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)60は、塗布プロセス部28側と基板Gの受け渡しを行うためのものである。
【0036】
図2に示すように、搬送機構46は、鉛直方向に延在するガイドレール68に沿って昇降移動可能な昇降搬送体70と、この昇降搬送体70上でθ方向に回転または旋回可能な旋回搬送体72と、この旋回搬送体72上で基板Gを支持しながら前後方向に進退または伸縮可能な搬送アームまたはピンセット74とを有している。昇降搬送体70を昇降駆動するための駆動部76が垂直ガイドレール68の基端側に設けられ、旋回搬送体72を旋回駆動するための駆動部78が昇降搬送体70に取り付けられ、搬送アーム74を進退駆動するための駆動部80が回転搬送体72に取り付けられている。各駆動部76,78,80はたとえば電気モータ等で構成されてよい。
【0037】
上記のように構成された搬送機構46は、高速に昇降ないし旋回運動して両隣の多段ユニット部(TB)44,48の中の任意のユニットにアクセス可能であり、補助搬送空間38側のシャトル40とも基板Gを受け渡しできるようになっている。
【0038】
第1の熱的処理部26の下流側に隣接する塗布プロセス部28は、図1に示すように、レジスト塗布ユニット(CT)82、減圧乾燥ユニット(VD)84およびエッジリムーバ・ユニット(ER)86をプロセスラインAに沿って一列に配置している。図示省略するが、塗布プロセス部28内には、これら3つのユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86に基板Gを工程順に1枚ずつ搬入・搬出するための搬送装置が設けられており、各ユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86内では基板1枚単位で各処理が行われるようになっている。
【0039】
塗布プロセス部28の下流側に隣接する第2の熱的処理部30は、上記第1の熱的処理部26と同様の構成を有しており、両プロセスラインA,Bの間に縦型の搬送機構90を設け、プロセスラインA側(最後尾)に一方の多段ユニット部(TB)88を設け、プロセスラインB側(先頭)に他方の多段ユニット部(TB)92を設けている。
【0040】
図示省略するが、たとえば、プロセスラインA側の多段ユニット部(TB)88には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上に冷却ユニット(COL)がたとえば1段重ねられ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば2段積みに重ねられてよい。
【0041】
第2の熱的処理部30における搬送機構90は、両多段ユニット部(TB)88,92のそれぞれのパスユニット(PASS)を介して塗布プロセス部28および現像プロセス部32と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40や後述するインタフェースステーション(I/F)18とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0042】
下流部のプロセスラインBにおいて、現像プロセス部32は、基板Gを水平姿勢で搬送しながら一連の現像処理工程を行う、いわゆる平流し方式の現像ユニット(DEV)94を含んでいる。
【0043】
現像プロセス部32の下流側には脱色プロセス部34を挟んで第3の熱的処理部36が配置される。脱色プロセス部34は、基板Gの被処理面にi線(波長365nm)を照射して脱色処理を行うためのi線UV照射ユニット(i−UV)96を備えている。
【0044】
第3の熱的処理部36は、上記第1の熱的処理部26や第2の熱的処理部30と同様の構成を有しており、プロセスラインBに沿って縦型の搬送機構100とその前後両側に一対の多段ユニット部(TB)98,102を設けている。
【0045】
図示省略するが、たとえば、上流側の多段ユニット部(TB)98には、最下段にパスユニット(PASS)が置かれ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、下流側の多段ユニット部(TB)102には、最下段にポストベーキング・ユニット(POBAKE)が置かれ、その上に基板受け渡しおよび冷却用のパス・クーリングユニット(PASS・COL)が1段重ねられ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)が2段積みに重ねられてよい。
【0046】
第3の熱的処理部36における搬送機構100は、両多段ユニット部(TB)98,102のパスユニット(PASS)およびパス・クーリングユニット(PASS・COL)を介してそれぞれi線UV照射ユニット(i−UV)96およびカセットステーション(C/S)14と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0047】
インタフェースステーション(I/F)18は、隣接する露光装置12と基板Gのやりとりを行うための搬送装置104を有し、その周囲にバッファ・ステージ(BUF)106、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108および周辺装置110を配置している。バッファ・ステージ(BUF)106には定置型のバッファカセット(図示せず)が置かれる。エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108は、冷却機能を備えた基板受け渡し用のステージであり、プロセスステーション(P/S)16側と基板Gをやりとりする際に用いられる。周辺装置110は、たとえばタイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とを上下に積み重ねた構成であってよい。搬送装置104は、基板Gを保持できる搬送アーム104aを有し、隣接する露光装置12や各ユニット(BUF)106、(EXT・COL)108、(TITLER/EE)110と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0048】
図3に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)14において、搬送機構22が、ステージ20上の所定のカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)16の洗浄プロセス部24のエキシマUV照射ユニット(e−UV)41に搬入する(ステップS1)。
【0049】
エキシマUV照射ユニット(e−UV)41内で基板Gは紫外線照射による乾式洗浄を施される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。紫外線洗浄の終了後に、基板Gは、カセットステーション(C/S)14の搬送機構22によって洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42へ移される。
【0050】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42では、上記したように基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でプロセスラインA方向に平流しで搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すことにより、基板表面から粒子状の汚れを除去する(ステップS3)。そして、洗浄後も基板Gを平流しで搬送しながらリンス処理を施し、最後にエアーナイフ等を用いて基板Gを乾燥させる。
【0051】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内で洗浄処理の済んだ基板Gは、第1の熱的処理部26の上流側多段ユニット部(TB)44内のパスユニット(PASS)50に搬入される。
【0052】
第1の熱的処理部26において、基板Gは搬送機構46により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASS)50から加熱ユニット(DHP)52,54の1つに移され、そこで脱水処理を受ける(ステップS4)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)62,64の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。しかる後、基板Gはアドヒージョンユニット(AD)56に移され、そこで疎水化処理を受ける(ステップS6)。この疎水化処理の終了後に、基板Gは冷却ユニット(COL)62,64の1つで一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。最後に、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)48に属するパスユニット(PASS)60に移される。
【0053】
このように、第1の熱的処理部26内では、基板Gが、搬送機構46を介して上流側の多段ユニット部(TB)44と下流側の多段ユニット部(TB)48との間で任意に行き来できるようになっている。なお、第2および第3の熱的処理部30,36でも同様の基板搬送動作を行えるようになっている。
【0054】
第1の熱的処理部26で上記のような一連の熱的または熱系の処理を受けた基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)48内のパスユニット(PASS)60から下流側隣の塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82へ移される。
【0055】
基板Gはレジスト塗布ユニット(CT)82でたとえばスピンコート法により基板上面(被処理面)にレジスト液を塗布され、直後に下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)84で減圧による乾燥処理を受け、次いで下流側隣のエッジリムーバ・ユニット(ER)86で基板周縁部の余分(不要)なレジストを取り除かれる(ステップS8)。
【0056】
上記のようなレジスト塗布処理を受けた基板Gは、エッジリムーバ・ユニット(ER)86から隣の第2の熱的処理部30の上流側多段ユニット部(TB)88に属するパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0057】
第2の熱的処理部30内で、基板Gは、搬送機構90により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(PREBAKE)の1つに移され、そこでレジスト塗布後のベーキングを受ける(ステップS9)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。しかる後、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)92側のパスユニット(PASS)を経由して、あるいは経由せずにインタフェースステーション(I/F)18側のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108へ受け渡される。
【0058】
インタフェースステーション(I/F)18において、基板Gは、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108から周辺装置110の周辺露光装置(EE)に搬入され、そこで基板Gの周辺部に付着するレジストを現像時に除去するための露光を受けた後に、隣の露光装置12へ送られる(ステップS11)。
【0059】
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると(ステップS11)、先ず周辺装置110のタイトラー(TITLER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS12)。しかる後、基板Gはエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108に戻される。インタフェースステーション(I/F)18における基板Gの搬送および露光装置12との基板Gのやりとりは搬送装置104によって行われる。
【0060】
プロセスステーション(P/S)16では、第2の熱的処理部30において搬送機構90がエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108より露光済の基板Gを受け取り、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)を介して現像プロセス部32へ受け渡す。
【0061】
現像プロセス部32では、該多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)から受け取った基板Gを現像ユニット(DEV)94に搬入する。現像ユニット(DEV)94において基板GはプロセスラインBの下流に向って平流し方式で搬送され、その搬送中に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理工程が行われる(ステップS13)。
【0062】
現像プロセス部32で現像処理を受けた基板Gは下流側隣の脱色プロセス部34へ搬入され、そこでi線照射による脱色処理を受ける(ステップS14)。脱色処理の済んだ基板Gは、第3の熱的処理部36の上流側多段ユニット部(TB)98内のパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0063】
第3の熱的処理部36において、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(POBAKE)の1つに移され、そこでポストベーキングを受ける(ステップS15)。次に、基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)102内のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)に移され、そこで所定の基板温度に冷却される(ステップS16)。第3の熱的処理部36における基板Gの搬送は搬送機構100によって行われる。
【0064】
カセットステーション(C/S)14側では、搬送機構22が、第3の熱的処理部36のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)から塗布現像処理の全工程を終えた基板Gを受け取り、受け取った基板Gをいずれか1つのカセットCに収容する(ステップS1)。
【0065】
この塗布現像処理システム10においては、現像プロセス部32の現像ユニット(DEV)94に本発明を適用することができる。以下、図4〜図15を参照して本発明を現像ユニット(DEV)94に適用した一実施形態を説明する。
【0066】
図4および図5に、本発明の一実施形態による現像ユニット(DEV)94内の全体構成を模式的に示す。この現像ユニット(DEV)94は、プロセスラインBに沿って水平方向(X方向)に延在する連続的な搬送路112を形成する複数たとえば10台のモジュールM1〜M10を一列に連続配置してなる。
【0067】
これらのモジュールM1〜M10のうち、最上流端に位置する1番目のモジュールM1には搬入部114が設けられている。2番目のモジュールM2は導入部116を構成している。3番目、4番目および5番目のモジュールM3,M4,M5には現像部118が設けられている。6番目のモジュールM6には第1リンス部120が設けられ、7番目のモジュールM7には第2リンス部122が設けられている。8番目のモジュールM8には乾燥部124が設けられている。9番目のモジュールM9は送出部126を構成している。最後尾の10番目のモジュールM10には搬出部128が設けられている。
【0068】
搬入部114は、隣の基板搬送機構(図示せず)から手渡される基板Gを水平姿勢で受け取って搬送路112上に移載するための昇降可能な複数本のリフトピン130を有している。搬出部128も、基板Gを水平姿勢で持ち上げて隣の基板搬送機構(図示せず)へ手渡すための昇降可能な複数本のリフトピン132を有している。
【0069】
導入部116は、搬入部114と現像部118との間の緩衝領域を形成している。搬入部114から各基板Giを導入部116を介して現像部118まで高速で一気に搬送することにより、予め設定されたタクトタイムTt(たとえば60秒)の時間経過後に搬入部114に搬入されてくる後続の基板Gi+1との間に十分な空間的隔たり(距離間隔)を確保できるようになっている。また、現像部118から搬送上流側に現像液が飛散しても、導入部116で止まり、搬入部114へは届かない(汚染しない)ようになっている。
【0070】
現像部118は、より詳細には、モジュールM3,M4にそれぞれ第1現像液供給部134,第2現像液供給部136を設け、モジュールM5に液切り/リンス部138を設けている。
【0071】
第1現像液供給部134は、導入部116から搬送されてきた基板Gにパドル方式で現像液を供給(液盛り)するためのもので、搬送路112の上方に搬送方向(X方向)に移動可能な1本または複数本の現像液ノズル140を備えている。図示の例では、搬送方向に延在するガイドレール142に沿って移動可能に構成されたノズル搬送体144に現像液ノズル140を取り付け、駆動機構(図示せず)によってノズル搬送体144を搬送方向に移動させる構成としている。ノズル搬送体144に現像液ノズル140を昇降移動させるための昇降機構(図示せず)を取り付けてもよい。
【0072】
第2現像液供給部136は、搬送中の基板Gから現像液がこぼれ落ちる場合に新規の現像液を追加供給つまり補充するためのもので、搬送方向の適当な位置にて搬送路112の上方に定置型の現像液ノズル146を1本または複数本配置している。
【0073】
各部の現像液ノズル140,146は、搬送路112の左右幅方向(Y方向)において基板Gの端から端までカバーするような長尺状のノズル本体を有し、該ノズル本体に形成された無数の穴状吐出口あるいは1個または数個のスリット状吐出口より搬送路112上の基板Gに向けて現像液を略帯状またはスプレー状に吐出するようになっている。なお、必要に応じて、現像液ノズル146も搬送方向に移動可能にしてもよく、あるいは第2現像液供給部136を省くことも可能である。
【0074】
液切り/リンス部138は、基板Gから現像液を除去して現像停止を行うためのもので、搬送方向で基板Gを後向きまたは前向きに傾斜させて現像液を重力で流し落とすための基板傾斜機構(図示せず)と、基板Gにリンス液を吹き付けて現像液を洗い落とすための1本または複数本のリンス液ノズル148とを有している。
【0075】
図示の例では、リンス液ノズル148を可動型に構成している。より詳細には、搬送路112の上方でリンス液ノズル148をノズル搬送体150に取り付け、駆動機構(図示せず)によってノズル搬送体150を搬送方向に延在するガイドレール152に沿って移動させる構成としている。ノズル搬送体150にリンス液ノズル148を昇降移動させるための昇降機構(図示せず)を取り付けてもよい。リンス液ノズル148は、搬送路112の左右幅方向(Y方向)において基板Gの端から端までカバーするような長尺状のノズル本体を有し、該ノズル本体に形成された無数の穴状吐出口あるいは1個または数個のスリット状吐出口より搬送路112上の基板Gに向けてリンス液を略帯状またはスプレー状に吐出するようになっている。
【0076】
第1リンス部120および第2リンス部122は、基板Gから現像液や異物・汚れ等を十全に除去するためのもので、それぞれ搬送方向の適当な位置に長尺状のリンス液ノズル154,156を横掛で1本または複数本配置している。好ましくは、基板Gの上面(デバイス形成面)だけでなく下面または裏面も洗浄するように、搬送路112を挟んで上下にリンス液ノズル154,156を配置してよい。各リンス液ノズル154,156の構成は、上記リンス液ノズル148と同じであってもよく、異なってもよい。
【0077】
乾燥部124は、リンス処理後の基板Gに付着しているリンス液を気体流(たとえばエアー)で払い落として基板表面を乾かすためのもので、搬送路112に沿って適当な位置に長尺状のエアーナイフ158を横掛で1本または複数本配置している。エアーナイフ158も、基板Gの上下両面に気体流を当てるように、搬送路112の上下に配置されてよい。好ましくは、図5に示すように、エアーナイフ158は、搬送路112の幅方向(Y方向)において適当な角度だけ斜めに傾いて基板Gの端から端までカバーするように配置される。このようなエアーナイフ158の斜め配置により、基板Gの表面に付着しているリンス液を基板後端側の角隅部に集めて効率よく吹き飛ばせるようになっている。
【0078】
送出部126は、乾燥部124と搬出部128との間の緩衝領域を形成している。上記のような一連の現像処理を受けてきた基板Giを送出部126から搬出部128まで高速で一気に搬送することにより、搬出部128で搬出のため搬送方向において一時停止する該基板GiとタクトタイムTtの経過後に現像処理を終えてくる後続の基板Gi+1との間に十分な空間的隔たり(距離間隔)を確保できるようになっている。
【0079】
図4に示すように、現像部118およびリンス部120,122においては、搬送路112の下に落ちた液を受け集めるためのパン160,162がそれぞれ設けられている。これらのパン160,162の底に設けられている排液口には排液管164,166がそれぞれ接続されている。現像部118側の排液管164は現像液循環再利用システム(図示せず)に通じている。リンス部120,122側の排液管166は廃液処理部(図示せず)に通じている。
【0080】
図示の例では、現像部118側のパン160とリンス部120,122側のパン162との境界部が現像部118の液切り部/リンス部138の下に設定されている。この境界部付近には、液切り部/リンス部138で傾斜姿勢の基板Gから落ちてくる現像液またはリンス液を、現像液はパン160へ、リンス液はパン162へそれぞれ選択的に振り向けるための排液振分手段(図示せず)が設けられている。
【0081】
図6に、この現像ユニット(DEV)94における平流し搬送機構の構成を模式的に示す。搬送路112には、基板Gをほぼ水平に載置できる搬送ローラまたはコロ170がプロセスラインB(図4)に沿って一定間隔で敷設されている。
【0082】
この実施形態では、搬送路112上のコロ170が、たとえば各モジュールM1〜M10毎に複数の区間に分割され、各区間毎に独立して駆動されるようになっている。より詳細には、各モジュールMn(n=1〜10)の区間に属するコロ170は、個別の伝動機構172(n)を介して個別の搬送駆動部174(n)に駆動接続されている。各搬送駆動部174(n)は駆動源としてたとえば電気モータを有しており、電気モータの駆動力により伝動機構172(n)を介してコロ170を回転運動させ、搬送路112上でほぼ水平姿勢の基板Gをコロ搬送によってプロセスラインBの方向へ移動させるようになっている。
【0083】
搬送制御部176は、たとえばマイクロコンピュータからなり、搬送路112上の各部および全体の基板搬送動作を制御するために、全区間の搬送駆動部174(1)〜174(10)に個別の搬送制御信号を与える。搬送制御の精度を上げるために、好ましくは、搬送路112上の基板Gの位置を検出するための少なくとも1つのセンサ(図示せず)が設けられ、各センサの出力が搬送制御部176に接続されている。また、搬送制御部176はコントローラとして、ホストコンピュータ180(図12)等とも接続されている。
【0084】
次に、この現像ユニット(DEV)94において1枚の基板Giに対して行なわれる一連の処理工程を工程順に説明する。
【0085】
[ステップ▲1▼]
搬入部114は、隣の基板搬送機構(図示せず)から基板Giをほぼ水平にリフトピン130で受け取り、次いでリフトピン130を降ろして基板Giを搬送路112上に、つまりモジュールM1内のコロ170の上に移載する。この搬入動作の間、基板Giは搬送方向において一定位置(リフトピン130上)で予め設定された所定時間つまり搬入時間T1(たとえば15秒)だけ一時停止する。
【0086】
[ステップ▲2▼]
搬送路112上に基板Giが移載されると、モジュールM1,M2,M3の搬送機構により、直ちに基板Giは搬送下流側へ送り出され、予め設定された第1移動速度V1(たとえば200mm/s)で導入部116を通って現像部118へ搬送される。そして、基板Giが現像部118の第1現像液供給部134に搬入されると、モジュールM3の搬送機構が基板Giの搬送を停止する。
【0087】
[ステップ▲3▼]
第1現像液供給部134では、予め設定された所定の停止時間つまり液盛り時間T2(たとえば13.2秒)の間に、現像液ノズル140を搬送方向またはその逆方向に所定の速度で移動させながら現像液を吐出させ、基板Giの上面全体に現像液を塗布する(液盛りする)。この際、基板Giからこぼれた現像液は搬送路112の下に設置されている現像液パン160に受け集められる。なお、基板Gi上に現像液を重ね塗りするために現像液ノズル140を1回または複数回往復走査してもよく、レシピで任意の走査パターンを設定できる。
【0088】
[ステップ▲4▼]
第1現像液供給部134で上記液盛り時間T2が経過すると、モジュールM3,M4,M5の搬送機構により、基板Giは直ちに搬送下流側へ送り出され、予め設定された第2移動速度V2(たとえば50.5mm/s)で液切り/リンス部138まで搬送される。途中、第2現像液供給部136を通過する際には、現像液ノズル146より移動中の基板Gに現像液が補給される。基板Giが液切り/リンス部138に搬入されると、モジュールM5の搬送機構が基板Giの移動を停止する。
【0089】
[ステップ▲5▼]
液切り/リンス部138では、予め設定された所定の停止時間つまり液切り時間T3(たとえば20.2秒)の間に現像停止処理が行なわれる。先ず、基板傾斜機構が作動して、基板Giを水平姿勢から傾斜姿勢に変換して、基板Gi上の現像液を重力で流れ落とす。基板Giから流れ落ちた現像液は上記排液振分手段によって現像液パン160側に回収される。一方で、適当なタイミングで、好ましくは基板Giの傾斜角度が設定値に到達するとほぼ同時に、リンス液ノズル148を搬送方向またはその逆方向に所定の速度で移動させながら傾斜状態の基板Giに向けて上からリンス液を供給し、基板Gi上の液をリンス液に置換する。この際、基板Gから流れ落ちたリンス液は上記排液振分手段によってリンス液パン162側に回収される。最後に、基板傾斜機構が基板Giを傾斜姿勢から水平姿勢に戻す。
【0090】
なお、この実施形態では、第1現像液供給部134で基板Gi上に現像液の液盛りを開始してから液切り/リンス部138で液切りを開始するまでの時間を現像時間Tgとし、この現像時間Tgも予め設定するようになっている。
【0091】
[ステップ▲6▼]
液切り/リンス部138で上記液切り時間T3が経過すると、モジュールM5,M6の搬送機構により、基板Giは直ちに搬送下流側へ送り出され、予め設定された第3移動速度V3(たとえば50.5mm/s)で隣の第1リンス部120へ搬送される。この実施形態では、後に詳述するように、基板Giが第1リンス部120を通過する間にモジュールM6の搬送機構が移動速度を上記第3移動速度V3よりも低い予め設定された第4移動速度V4(たとえば36.7mm/s)に減速する。第1リンス部120では、搬送路112上を移動する基板Giの上下両面にリンス液ノズル154よりリンス液を吹き付けて、基板Giに残存または付着している現像液を洗い落とす。この際、基板Giから流れ落ちたリンス液はリンス液パン162に受け集められる。
【0092】
[ステップ▲7▼]
基板GiがモジュールM6を出た後も、モジュールM7,M8,M9の搬送機構により、基板Giを上記第4移動速度V4で第2リンス部122と乾燥部124を通過させ送出部126まで搬送する。第2リンス部122でも、搬送路112上を移動する基板Giに対して上記と同様のリンス処理を施す。もっとも、基板Gの移動速度V4が比較的遅いため、第1リンス部120よりも丁寧な仕上げ洗浄を行える。乾燥部124では、搬送路112上を移動する基板Giの上下両面にエアーナイフ158よりナイフ状の鋭利な気体流を当てることにより、基板Giに付着している液(主にリンス液)を基板後方へ払い落とす。やはり、基板Giの移動速度V4が遅めに設定されているため、気体流をそのぶん多量に基板Giに当てて、基板表面を十全に乾かすことができる。
【0093】
[ステップ▲8▼]
基板Giが送出部126まで来ると、モジュールM9,M10の搬送機構により、基板Giの移動速度をそれまでの第4移動速度V4から予め設定された高速の第5移動速度V5(たとえば200mm/s)に切り換えて、隣の搬出部128まで基板Giを一気に送る。
【0094】
[ステップ▲9▼]
搬出部128では、基板Giが着くと、搬送路112の下に待機していたリフトピン132を上方へ突き上げて基板Giを水平姿勢で持ち上げ、隣の基板搬送機構(図示せず)へ渡す。この搬出動作の間、基板Giは搬送方向の一定位置(リフトピン132上)で予め設定された所定時間つまり搬出時間T4(たとえば15秒)だけ滞在または一時停止することになる。
【0095】
この現像ユニット(DEV)94では、上記のような平流し式の一連の処理工程がパイプライン方式によりタクトタイムTtの時間間隔で多数の基板‥‥,Gi,Gi+1,Gi+2,‥‥に対して繰り返される。ここで求められるのは、搬送路112上で相前後する基板Gi,Gi+1同士の衝突(追突)を起こさずに、各段階の工程処理部における処理内容を最適化し、かつシステム全体のスループットを最大限に向上させることである。
【0096】
図7に、この現像ユニット(DEV)94において1枚の基板Giが上記一連の処理工程(▲1▼〜▲9▼)を受けるに際して搬送路112上を移動する軌跡を基板Giの前端位置と後端位置とで示す。同図には、後続の基板Gi+1についても同様の軌跡を点線で示す。なお、搬入位置(始点)から搬出位置(終点位置)までの搬送距離Jも所定の値(たとえば16900mm)に設定されている。
【0097】
上記したように、ステップ▲1▼で、基板Giは搬入部114で搬入時間T1(たとえば15秒)だけ搬送方向で一時停止する。ステップ▲2▼で、基板Giは搬入部114から導入部116を通って第1現像液供給部134まで高速の第1移動速度V1(たとえば200mm/s)で移動する。ステップ▲3▼で、基板Giは第1現像液供給部134で液盛り時間T2(たとえば13.2秒)だけ一時停止または滞在する。ステップ▲4▼で、基板Giは第1現像液供給部134から液切り/リンス部138まで中速の第2移動速度V2(たとえば50.5mm/s)で移動する。ステップ▲5▼で、基板Giは液切り/リンス部138で液切り時間T3(たとえば20.5秒)だけ一時停止または滞在する。ステップ▲6▼で、基板Giは液切り/リンス部138から第1リンス部120まで中速の第3移動速度V3(たとえば50.5mm/s)で移動し、第1リンス部120を通過する際に移動速度を第3移動速度V3から低速の第4移動速度V4(たとえば36.7mm/s)に変更する。ステップ▲7▼で、基板Giは第2リンス部122および乾燥部124を通って送出部126まで第4移動速度V4で移動する。ステップ▲8▼で、基板Giは送出部126から搬出部128まで高速の第5移動速度V5(たとえば200mm/s)で移動する。最後に、ステップ▲8▼で、基板Giは搬出部128で搬出時間T4(たとえば15秒)だけ搬送方向で一時停止してから現像ユニット(DEV)94の外へ搬出される。
【0098】
この例の搬送シーケンスにおいて、最も長い停止時間は液切り/リンス部138における液切り時間T3(20.5秒)であり、最も低い移動速度は第1リンス部120から送出部126にかけての第4移動速度V4(36.7mm/s)である。
【0099】
この実施形態では、各工程処理部の処理内容に応じて搬送路112上の各所で基板Giを一時停止させたり搬送速度を変更する場面が多々あり、比較的複雑な搬送シーケンスとなっている。ここで問題になるのは、搬送方向において移動速度に対する基板Giの長さサイズ(たとえば1200mm)が大きいため、基板Giの前端位置と後端位置との間に相当の移動時間差が生じる(移動速度が40mm/sの場合は20秒)ことと、同じ搬送路112上で別の基板Gi+1がタクトタイムTtの時間間隔(たとえば60秒)を置いて後から続いて来ることであり、搬送速度の設定を誤ると停止中または減速時の基板Giに後から来る基板Gi+1が追突する可能性がある。
【0100】
図7に示すように、この実施形態の例では、第1リンス部120で基板Giの移動速度を中速の第3移動速度V3(たとえば50.5mm/s)から最も低い第4移動速度V4(36.7mm/s)に切り換えた直後辺りで、基板Giの後端の直ぐ後に基板Gi+1の前端が接近してくるが、本発明にしたがって搬送速度が安全圏に制御されているため、追突するまでには至らない。
【0101】
ここで、図8〜図11につき、平流し方式における基板の搬送速度に係る本発明の基本原則を説明する。
【0102】
[基本原則1]
基板Gの搬送方向の長さをD、搬送路112上にタクトタイムTtの時間間隔で基板Gが投入されるとすると、本発明の第1の基本原則によれば、搬送路112上で基板Gを一度も止めずに連続移動で搬送する場合に追突を避けるための最低の移動速度つまり下限移動速度Vlowは下記の式(1)で与えられる。
Vlow=D/Tt ‥‥‥(1)
【0103】
図8につき、第1の基本原則を説明する。いま、搬送路112上で移動中の基板Giが時点taで任意の位置Paに位置しているとすると、この時点taからタクトタイムTtの経過後の時点tcには後続の基板Gi+1がこの位置Paまで移動してくるので、時点taから時点tcの間に基板Giが少なくとも基板長Dの距離だけ前方へ移動すれば、当該位置Paを去って基板Gi+1との追突を避けることができる。したがって、この条件が成立するための下限移動速度Vlowは、タクトタイムTtの間に基板長Dの距離だけ移動する速度として、上記の式(1)で与えられる。
【0104】
もっとも、通常の平流しシステムでは、追突の可能性を極力避けるため、搬送路112上に適当な最小基板間隔dを設定し、前の基板Giに後の基板Gi+1が最小基板間隔dよりも接近しないようにしている。この場合は、図9に示すように、実際の基板長Dに最小基板間隔dを足し合わせた長さD’(D+d)を搬送上の基板長とみなしてよく、上式(1)の代わりに下記の式(2)を用いてよい。
Vlow=(D+d)/Tt ‥‥‥(2)
【0105】
[基本原則2]
本発明の第2の基本原則によれば、搬送路112上で基板Gを任意の時間Tsだけ一時停止させる場合に追突を避けるための下限移動速度Vlowは下記の式(3)で与えられる。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts) ‥‥‥(3)
【0106】
図10に、一時停止の後の最低速度条件を示す。なお、説明を簡単にするために、最小基板間隔dを零(d=0)とする。いま、搬送路112上の任意の位置Paに時点taで基板Giが到着したものとする。この時点taからタクトタイムTtの経過する時点tcには後続の基板Gi+1がこの位置Paまで移動してくるところ、時点taから停止時間Ts後の時点tbまで基板Giは当該位置Paに止まっているため、時点tbから時点tcまでの残りの時間(Tt−Ts)の間に基板Giが少なくとも基板長Dの距離だけ前方へ移動すれば、当該停止位置Paを去って後続基板Gi+1との追突を避けることができる。したがって、この条件が成立するための下限移動速度Vlowは、タクトタイムTtから停止時間Tsを差し引いた時間(Tt−Ts)の間に基板長Dの距離だけ移動する速度として、上記の式(3)で与えられる。
【0107】
図11に、一時停止の前の最低速度条件を示す。上記と同様に、説明を簡単にするために、最小基板間隔dを零(d=0)とする。いま、時点taで、搬送路112上で移動中の基板Giが停止位置Pbよりも基板長Dだけ前(上流側)の位置Paに位置しているとする。この時点taからタクトタイムTtの経過後の時点tcに後続の基板Gi+1がこの位置Paに到着するので、この時に基板Giが少なくとも当該位置Paより基板長Dの距離だけ前方の位置つまり停止位置Pbまで移動していれば、追突を避けることができる。ところが、この場合は、基板Giが停止位置Pbで時間Tsだけ時間を潰す(停止する)ため、時点taから遅くても停止開始の時点tbまでに停止位置Pbに到着していなければならない。したがって、この条件が成立するための下限移動速度Vlowは、タクトタイムTtから停止時間Tsを差し引いた時間(Tt−Ts)の間に基板長Dの距離だけ移動する速度として、やはり上記の式(3)で与えられる。
【0108】
[基本原則3]
本発明の第3の基本原則によれば、搬送路112上で基板Gを一時停止する場合の停止時間TsはタクトタイムTtよりも短くなければならない。この原則は、上式(3)からも導かれる。すなわち、停止時間Tsを長くするほど下限移動速度Vlowが増大し、TsがTtに近づくとVlowが実現不可能なほど大きくなることから、自明な原則である。
【0109】
図12に、この実施形態における制御系の構成を示す。入力部178は、たとえばキーボードやディスプレイ等を有する操作盤からなり、基板Gの属性(特にサイズ)や処理条件に関する種々の設定値を入力する。ホストコンピュータ180は、入力された条件設定値および所定の演算処理によって求めた条件設定値その他のレシピ情報を内蔵のメモリに格納し、所定のプログラムおよび条件設定値ないしレシピ情報にしたがって現像ユニット(DEV)94内の各工程処理部、特に搬入部114、第1現像液供給部134、‥‥、搬出部128の動作と搬送制御部176の動作を統括制御する。図13に、この実施形態における条件設定値の例を示す。
【0110】
この実施形態の平流しシステムでは、上記のように搬送路112上で基板Gを少なくとも1回以上一時停止させることから、本発明の第2の基本原則が適用される。この場合、複数回の一時停止の中の最も長い停止時間Tsから求められる下限移動速度Vlowがシステム全体の最低速度条件を律則する。上記の例(図13)では、搬入部114、第1現像液供給部134、液切り/リンス部138および搬出部128の4箇所で一時停止が行なわれ、その中で最大の停止時間Tsは液切り/リンス部138における液切り時間T3(20.5秒)である。したがって、上式(3)より下限移動速度Vlowは以下のようにして求められる。
【0111】
この下限移動速度Vlowの値(36.7mm/s)は基板Gを第1リンス部120から送出部126まで移動させる際の第4移動速度V4の設定値に等しい。つまり、第4移動速度V4は本発明の第2基本原則の要件をぎりぎりにクリアしていることになる。したがって、上記のように第1リンス部120付近で基板Giの後端に基板Gi+1の前端が接近して来るにしても、その接近距離は最小基板間隔d(20mm/s)より小さくなることはない。
【0112】
ところで、この現像ユニット(DEV)94における処理条件の中でも、現像時間Tgは現像処理の仕様または品質に最も影響する条件であり、また現像液の種類やリサイクル回数等に応じて頻繁かつ広範囲に変更される条件でもある。かかる現像時間Tgは、上記ステップ▲5▼の説明の中で上述したように、たとえば第1現像液供給部134で基板Gi上に現像液の液盛りを開始してから液切り/リンス部138で液切りを開始するまでの時間としてよい。したがって、現像時間Tgの設定値が与えられると、現像中の移動速度つまり第2移動速度V2の仮設定値VDが下記の式(5)から求められる。
VD=L/(Tg−T2) ‥‥‥(5)
【0113】
ここで、T2は上記液盛り時間であり、Lは第1現像液供給部134の液盛り停止位置から液切り/リンス部138の液切り停止位置まで基板Gが移動する距離である。
【0114】
この現像ユニット(DEV)94において、上記移動距離Lがたとえば2868mmであるとすると、図13の設定例では、現像時間Tgが60秒、液盛り時間T2が13.2秒であるから、上式(5)より求められる第2移動速度V2の仮設定値VDは以下のようになる。
【0115】
この第2移動速度V2の仮設定値VDは、下限移動速度Vlow(36.7mm/s)よりも大きく、本発明の第2基本原則の要件を満たしている。したがって、ホストコンピュータ180において、この仮設定値VDを正規の設定値として登録し、実際の搬送制御に用いてよい。
【0116】
ところが、現像時間Tgを長めに、たとえば78秒に設定すると、上式(3)より求められる第2移動速度V2の仮設定値VDは36.5mm/sとなって下限移動速度Vlow(36.7mm/s)よりも低くなってしまい、本発明の第2基本原則の要件を満たさなくなる。この場合は、ホストコンピュータ180が、ディスプレイを通じてこの設定値VDが不適であることを警告して現像時間Tgの再設定入力を要求するか、あるいは下限移動速度Vlowに対応する現像時間Tgつまり本発明の第2基本原則の条件を満たす上限の現像時間を越える入力値は受け付けないようにインターロックをかけるようにしてもよい。もちろん、上限現像時間の値を表示出力してもよい。また、液盛り時間T2についても、上記と同様の設定入力処理を行うことができる。
【0117】
上記のように、この実施形態では、搬送路112上で複数の被処理基板‥‥,Gi,Gi+1,‥‥を所望のタクトタイムTtで少なくとも1回以上の一時停止を含めて順次搬送し、搬送路112上で停止または移動中の基板Gに対して一連の現像処理工程を行う現像ユニット(DEV)94において、タクトタイムTtと基板Gが一時停止する停止時間の中の最大停止時間Tsと基板の搬送方向の長さサイズDと搬送方向における所望の最小基板間隔dとに基づいて基板Gの下限移動速度Vlowを決定し、搬送路112上で基板Gを移動させる速度を下限移動速度Vlow以上の速度に設定する。かかる搬送速度制御によれば、基板長D、タクトタイムTt、最小基板間隔d、最大停止時間Tsの各条件についてワーク(基板)の仕様やスループット、フットプリント等の観点から所望の値が設定されると、それらの設定値に応じた適確な速度で基板Gを移動させ、相前後する基板Gi,Gi+1間の追突事故を確実に防止することができる。
【0118】
また、現像時間Tgと液盛り時間T2(現像液供給時間Ta)と現像中の移動距離Lとに基づいて現像中の移動速度つまり第2移動速度V2の仮設定値VDを求めて、仮設定値VDが下限移動速度Vlow以上である場合にこれを正規の設定値として採用するようにしているので、基板の追突事故を回避できる基板移動速度の下で所望の現像処理品質を得ることができる。
【0119】
次に、この実施形態において基板Gの移動速度を安全かつ効率的に減速するための機構および搬送制御方法を説明する。上述したように、現像ユニット(DEV)94では、基板Giが第1リンス部120を通過する間にモジュールM6の搬送機構が移動速度を第3移動速度V3(50.5mm/s)から第4移動速度V4(36.7mm/s)に減速する。その際には、当該基板Giに後続の基板Gi+1が追突するのを回避するだけでなく、両基板Gi,Gi+1にそれぞれの移動位置に応じた設定移動速度を与えなければならない。減速後の移動速度(V4)が下限移動速度Vlow付近まで低くなり、しかも最小基板間隔dが小さい場合は、両基板Gi,Gi+1が近接して移動するため、両基板Gi,Gi+1に異なる設定移動速度を同時に与えることは非常に難しくなる。この実施形態では、図14および図15に示すようにしてこの問題を解決している。
【0120】
図14に示すように、減速の速度切換を行うために、第1リンス部120が設けられるモジュールM6の搬送区間が、搬送方向において前段区間M6aと後段区間M6aとに2分割され、両搬送区間M6a,M6bに属するコロ170は図6に示す仕組みでそれぞれ個別の伝動機構172(6a),172(6b)を介して個別の搬送駆動部174(6a),174(6b)に接続されている。好ましくは、搬送方向において両搬送区間M6a,M6bを足し合わせた長さ、つまりモジュールM6の区間長が基板長Dとほぼ同じでよい。各搬送区間M6a,M6bの区間長Ea,Ebおよび両区間の境界の位置Hについては図15につき後に詳しく述べる。
【0121】
図14につき、この実施形態における減速のための速度切換制御方法を説明する。図14の(A)に示すように、搬送路112上で基板GiはモジュールM5の区間内の所定位置(液切り停止位置)P5から搬送速度V3でモジュールM6の区間に入ってくる。この時、モジュールM6の前段区間M6aおよび後段区間M6bの搬送機構は、図14の(A)に示すように、それぞれの区間M6a,M6bに入ってくる基板Giを搬送速度V3で順次迎える。こうして、基板GiはモジュールM6(M6a,M6b)の区間内にすっぽり入る切るまで搬送速度V3で移動してくる。そして、基板Giの全体がモジュールM6(M6a,M6b)の区間内にすっぽり入る切るとほぼ同時に、図14の(C)に示すように、両搬送区間M6a,M6bの搬送機構が搬送速度をそれまでの搬送速度V3から低速の搬送速度V4に同時に切り換える。一方、モジュールM7の区間では、遅くてもこの時には、あるいは定常的にこの区間内の搬送速度を搬送速度V4に保っている。こうして、モジュールM6(M6a,M6b)、M7の搬送機構により、基板GiはモジュールM6(M6a,M6b)の中から搬送速度V4でモジュールM7の区間へ送り出される。
【0122】
そして、図14の(D)に示すように、基板Giの後端がモジュールM6の前段区間M6aを抜け出ると、この時点または直後に前段区間M6aの搬送速度が搬送速度V4から搬送速度V3に切り換えられる。これにより、図14の(E)に示すように、モジュールM5の区間からモジュールM6の前段区間M6aに入ってくる後続の基板Gi+1を前の基板Giに対するのと同じ搬送速度V 3 で迎えることができる。一方、基板Giの後端がモジュールM6の後段区間M6bを出ると、この時点または直後に後段区間M6bの搬送速度が第4搬送速度V4から第3搬送速度V3に切り換えられる。これにより、図14の(E)に示すように、モジュールM6の前段区間M6aから後段区間M6bに入ってくる後続の基板Gi+1を前の基板Giに対するのと同じ第3搬送速度V 3 で迎えることができる。以後も、前の基板Giに対するのと同じ動作が各部で繰り返される。
【0123】
このように、この実施形態では、基板長Dにほぼ等しい区間長に設定されたモジュールM6の搬送区間を搬送方向において独立に速度制御の可能な前段区間M6aと後段区間M6bとに2分割し、両区間M6a,M6bの搬送速度をそれぞれ所定のタイミングで第3搬送速度V3または第4搬送速度V4のいずれかに選択的に切り換えることにより、最小限の搬送スペースで効率よくかつ追突無しに基板の搬送速度を下限移動速度Vlow以上の所望の値に減速させることができる。
【0124】
このような減速の速度制御に際しては、両区間M6a,M6bのいずれか(通常は前段区間M6a)で前の基板Giを第4移動速度V4で送り出している最中に当該区間内に後続の基板Gi+1が第3移動速度V3で入ってくる、いわば同時乗り入れの事態を避ける必要がある。そのような同時乗り入れの事態が生じるときは、後続の基板Gi+1が基板前部が第4移動速度V4で搬送されると同時に基板後部が第3移動速度V3で搬送されることになり、安定したコロ搬送は行えなくなる。この実施形態では、モジュールM6における前段区間M6aと後段区間M6bとの間の境界位置Hを以下のようにして設定することにより、上記の問題を解決している。
【0125】
すなわち、図15に示すように、基板GiがモジュールM6の区間内にすっぽり入った状態から第4移動速度V4で移動してその基板後端がモジュールM6の前段区間M6aから出るまでに後続の基板Gi+1がまだ前段区間M6aに入ってこなければよい。この条件が成立する最も厳しい局面は、減速後の第4移動速度V4が下限移動速度Vlowにほぼ等しく、しかも減速前の第3移動速度V3が第4移動速度V4より僅かに高い場合である。この場合、基板Giの後端が第4移動速度V4で前段区間M6aから出るのと同時に、基板Gi+1の前端が最小基板間隔dを挟んで第3移動速度V3で前段区間M6aに入ってくるので、この瞬間に前段区間M6aの搬送速度を第4移動速度V4から第3移動速度V3に切り換えればよい。この時の基板Giの後端位置は、後続基板Gi+1の現在位置つまりモジュールM5の区間内の基板停止位置P5から基板Giが近似的に下限移動速度Vlowに等しい移動速度でタクトタイムTtの時間をかけて移動した時点における基板Giの後端位置として求めることができ、この位置を両区間M6a,M6bの境界位置Hと決定することができる。上記の設定例の場合、基板長D=1250mm、最小基板間隔d=20mm、タクトタイムTt=60秒、下限移動速度Vlow=36.7mm/sであるから、モジュールM6の前段区間M6aおよび後段区間M6bのそれぞれの区間長Ea,EbはEa=932mm、Eb=318mmと決定される。
【0126】
上記した実施形態の現像ユニット(DEV)92における各部の構成は一例であり、現像液供給部、リンス部、乾燥部等の各工程処理部について種々の変形が可能である。上記した実施形態では搬送路112をコロ搬送型に構成したが、一定の間隔を空けて一対のベルトを水平方向に敷設してなるベルト搬送型等に構成することも可能である。
【0127】
上記した実施形態は現像ユニットまたは現像処理装置に係るものであったが、本発明は現像処理装置以外の基板処理装置にも適用可能であり、たとえば上記のような塗布現像処理システムにおいてはスクラバ洗浄ユニット(SCR)42の平流し装置にも適用可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、半導体ウエハ、CD基板、ガラス基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板処理方法、基板処理装置、現像処理方法または現像処理装置によれば、平流し方式の搬送路上で基板の搬送速度の減速を効率的かつ安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用可能な塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。
【図2】上記塗布現像処理システムにおける熱的処理部の構成を示す側面図である。
【図3】上記塗布現像処理システムにおける処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】実施形態における現像ユニットの全体構成を示す正面図である。
【図5】実施形態における現像ユニットの全体構成を示す平面図である。
【図6】実施形態の現像ユニットにおける搬送機構の構成を模式的に示す図である。
【図7】実施形態の現像ユニットにおいて1枚の基板が搬送路上を移動する軌跡を示す図である。
【図8】本発明の第1の基本原則を説明するための図である。
【図9】搬送路上で相前後する基板間に最小基板間隔を設定する例を示す図である。
【図10】本発明の第2の基本原則(一時停止後の移動速度)を説明するための図である。
【図11】本発明の第2の基本原則(一時停止前の移動速度)を説明するための図である。
【図12】実施形態の現像ユニットにおける制御系のシステム構成を示す平面図である。
【図13】実施形態の現像ユニットにおける各種設定条件の設定例を示す図である。
【図14】実施形態における減速の速度切換制御を説明するための図である。
【図15】減速区間の設定方法を示す図である。
【符号の説明】
10 塗布現像処理システム
16(P/S) プロセスステーション
94(DEV) 現像ユニット
114 搬入部
116 導入部
118 現像部
120 第1リンス部
122 第2リンス部
124 乾燥部
126 送出部
128 搬出部
134 第1現像液供給部
136 第2現像液供給部
138 液切り/リンス部
140,146 現像液ノズル
148,154,156 リンス液ノズル
158 エアナイフ
170 コロ
172 伝動機構
174 搬送駆動部
176 搬送制御部
178 入力部
180 ホストコンピュータ
Claims (28)
- 搬送路上で複数の被処理基板を所望のタクトタイム(Tt)で順次搬送し、前記搬送路上の前記基板に所望の処理を施す基板処理方法であって、
前記搬送路に搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間をこの順序で設けて、各々の前記区間の搬送速度を独立に設定または制御可能に構成し、
前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に設定し、
前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に設定し、
前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、
前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、
前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換え、
前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換え、
前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える基板処理方法。 - 前記タクトタイム(Tt)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を決定し、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)以上の速度に設定する請求項1に記載の基板処理方法。 - 前記下限移動速度(Vlow)が下記の式(1)で求められる請求項2に記載の基板処理方法。
Vlow=(D+d)/Tt ‥‥‥(1) - 前記搬送路上で前記被処理基板を少なくとも1回一時停止させ、停止または移動中の前記基板に所望の処理を施し、
前記タクトタイム(Tt)と前記基板が一時停止する最大の停止時間(Ts)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を決定し、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)以上の速度に設定する請求項1に記載の基板処理方法。 - 前記下限移動速度(Vlow)が下記の式(2)で求められる請求項4に記載の基板処理方法。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts) ‥‥‥(2) - 前記搬送路上の前記第1の区間内の所定位置から前記基板を前記下限移動速度(Vlow)で搬送した場合に前記タクトタイム(Tt)経過時に前記基板の後端が前記第2の区間と前記第3の区間との境界付近に到達するように前記第2の区間の長さを設定する請求項2〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 搬送方向において前記第2の区間と前記第3の区間とを足し合わせた区間が前記基板の長さサイズとほぼ等しいサイズに構成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなり、搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間を有する搬送路と、
前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記第1、第2、第3および第4の区間毎に独立して前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、
所定のタクトタイム(Tt)で前記搬送路上に前記基板を搬入する搬入部と、
前記搬送路上の前記基板に所定の処理を施すための処理部と、
前記搬送路上から処理済みの前記基板を搬出する搬出部と、
前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に制御する第1の速度制御手段と、
前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に制御する第2の速度制御手段と、
前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第3の速度制御手段と、
前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第4の速度制御手段と、
前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換える第1の速度切換手段と、
前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第2の速度切換手段と、
前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第3の速度切換手段と
を有する基板処理装置。 - 前記タクトタイム(Tt)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を求める下限移動速度演算手段と、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)以上の速度に制御する移動速度制御手段と
を有する請求項8に記載の基板処理装置。 - 前記下限移動速度演算手段が下記の式(3)を演算して前記下限移動速度(Vlow)を求める請求項9に記載の基板処理装置。
Vlow=(D+d)/Tt ‥‥‥(3) - 前記搬送路上に設定された1つまたは複数の停止位置で前記基板をそれぞれ所定の停止時間だけ一時停止させる停止手段と、
前記タクトタイム(Tt)と前記基板が一時停止する最大の停止時間(TS)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を求める下限移動速度演算手段と、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)以上の速度に制御する移動速度制御手段と
を有する請求項8に記載の基板処理装置。 - 前記下限移動速度演算手段が下記の式(4)を演算して前記下限移動速度(Vlow)を求める請求項11に記載の基板処理装置。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts) ‥‥‥(4) - 前記搬送路上の前記第1の区間内の所定位置から前記基板を前記下限移動速度(Vlow)で搬送した場合に前記タクトタイム(Tt)経過時に前記基板の後端が前記第2の区間と前記第3の区間との境界付近に到達するように前記第2の区間の長さが設定されている請求項9〜12のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 搬送方向において前記第2の区間と前記第3の区間とを足し合わせた区間が前記基板の長さサイズとほぼ等しいサイズに構成されている請求項8〜13のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 搬送路上で複数の被処理基板を所望のタクトタイム(Tt)で順次搬送し、前記搬送路上の前記基板に現像処理を施す現像処理方法であって、
前記搬送路に搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間をこの順序で設けて、各々の前記区間の搬送速度を独立に設定または制御可能に構成し、
前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に設定し、
前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に設定し、
前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、
前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御し、
前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換え、
前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換え、
前記基板の後端が前記第3の区間を出た後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える現像処理方法。 - 前記タクトタイム(Tt)と前記搬送路上で前記基板が一時停止する最大の停止時間(TS)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を決定し、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)よりも高い速度に設定する請求項15に記載の現像処理方法。 - 前記下限移動速度(Vlow)が下記の式(5)で求められる請求項16に記載の現像処理方法。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts) ‥‥‥(5) - 前記搬送路上の前記第1の区間内の所定位置から前記基板を前記下限移動速度(Vlow)で搬送した場合に前記タクトタイム(Tt)経過時に前記基板の後端が前記第2の区間と前記第3の区間との境界付近に到達するように前記第2の区間の長さを設定する請求項15〜17のいずれか一項に記載の現像処理方法。
- 搬送方向において前記第2の区間と前記第3の区間とを足し合わせた区間長を前記基板の長さサイズとほぼ等しいサイズに設定する請求項15〜18のいずれか一項に記載の現像処理方法。
- 前記第1の区間内で前記現像停止の処理が行われ、前記第2の区間および/または前記第3の区間内で前記基板に洗浄用のリンス液を供給する処理が行われ、前記第4の区間内で前記基板に乾燥用の気体を噴き付ける処理が行われる請求項15〜19のいずれか一項に記載の現像処理方法。
- 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなり、搬送方向に沿って連続する第1、第2、第3および第4の区間を有する搬送路と、
前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記第1、第2、第3および第4の区間毎に独立して前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、
所定のタクトタイム(Tt)で前記搬送路上に前記基板を搬入する基板搬入部と、
前記搬送路上の前記基板に現像処理を施すための現像処理部と、
前記搬送路上から処理済みの前記基板を搬出する基板搬出部と、
前記第1の区間の搬送速度を第1の速度に制御する第1の速度制御手段と、
前記第4の区間の搬送速度を前記第1の速度よりも低い第2の速度に制御する第2の速度制御手段と、
前記基板の搬送方向における先端が前記第2の区間に入った時から前記基板の搬送方向における後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第2の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第3の速度制御手段と、
前記基板の先端が前記第3の区間に入った時から前記基板の後端が前記第2の区間に入るまでの間は前記第3の区間の搬送速度を前記第1の速度に制御する第4の速度制御手段と、
前記基板の後端が前記第2の区間に入った時またはその直後から前記第2の区間および前記第3の区間のそれぞれの搬送速度を同時に前記第1の速度から前記第2の速度に切り換える第1の速度切換手段と、
前記基板の後端が前記第2の区間を出た後に前記第2の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第2の速度切換手段と、
前記基板の後端が前記第3の区間を抜けた後に前記第3の区間の搬送速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り換える第3の速度切換手段と
を有する現像処理装置。 - 前記タクトタイム(Tt)と前記搬送路上で前記基板が停止する最大の停止時間(TS)と前記基板の搬送方向の長さサイズ(D)と搬送方向における所望の最小基板間隔(d)とに基づいて前記基板の下限移動速度(Vlow)を求める下限移動速度演算手段と、
前記第2の速度を前記下限移動速度(Vlow)以上の速度に制御する移動速度制御手段と
を有する請求項21に記載の現像処理装置。 - 前記下限移動速度演算手段が下記の式(6)を演算して前記下限移動速度(Vlow)を求める請求項22に記載の現像処理装置。
Vlow=(D+d)/(Tt−Ts) ‥‥‥(6) - 前記搬送路上の前記第1の区間内の所定位置から前記基板を前記下限移動速度(Vlow)で搬送した場合に前記タクトタイム(Tt)経過時に前記基板の後端が前記第2の区間と前記第3の区間との境界付近に到達するように前記第2の区間の長さが設定されている請求項21〜23のいずれか一項に記載の現像処理装置。
- 搬送方向において前記第2の区間と前記第3の区間とを足し合わせた区間が前記基板の長さサイズとほぼ等しいサイズに構成されている請求項21〜24のいずれか一項に記載の現像処理装置。
- 前記現像停止部が前記第1の区間内で前記現像停止を行う請求項21〜25のいずれか一項に記載の現像処理装置。
- 前記第2の区間および/または前記第3の区間内で前記基板にリンス液を供給するリンス処理部を有する請求項21〜26のいずれか一項に記載の現像処理装置。
- 前記第4の区間内で前記基板に乾燥用の気体流を吹き付ける乾燥処理部を有する請求項21〜27のいずれか一項に記載の現像処理装置。
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