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JP3967171B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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JP3967171B2
JP3967171B2 JP2002096076A JP2002096076A JP3967171B2 JP 3967171 B2 JP3967171 B2 JP 3967171B2 JP 2002096076 A JP2002096076 A JP 2002096076A JP 2002096076 A JP2002096076 A JP 2002096076A JP 3967171 B2 JP3967171 B2 JP 3967171B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置及びその製造方法に係り、特に表示ムラを低減し得る液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時では、負の誘電率異方性を有する液晶を垂直配向させ、配向規制用構造物として基板に土手(線上突起)や電極の抜き部(例えば、微細ITO(Indium Tin Oxide)パターン)を設けたMVA(Multi-domain Vertical Alignment)型の液晶表示装置が提案されている。
【0003】
MVA型の液晶表示装置では、配向規制用構造物を設けているため、配向膜にラビング処理を施さなくても、電圧印加時の液晶配向方位を複数方位に制御することが可能である。MVA型の液晶表示装置は、従来のTN(Twisted Nematic、ねじれネマティック)型の液晶表示装置と比べて視角特性に優れている。
【0004】
しかしながら、従来のMVA方式の液晶表示装置は、透過率がTN型の液晶表示装置の場合より低く、表示が暗く感じるという課題があった。この主な原因は、突起上方や微細ITOパターン上方が配向分割の境界となって暗線が生じ、透過率が低くなるためである。透過率を向上するためには、突起や微細ITOパターンの配置間隔を十分に広くすればよいが、配向規制用構造物である突起や微細ITOパターンの数が少なくなるため、液晶に所定電圧を印加しても配向が安定するまでに時間がかかるようになり、応答速度が遅くなってしまうこととなる。
【0005】
そこで、高輝度且つ高速応答可能なMVA型の液晶表示装置を実現する技術として、高分子構造物によりプレチルト角を付与する方法が提案されている。この方法では、液晶にモノマやオリゴマ等の重合性成分を混合した液晶組成物を、基板間に例えば注入し封止する。重合性成分としては、熱や光で重合する材料が用いられる。封止後、例えば基板間に電圧を印加して液晶分子を傾斜させた状態で、重合性成分を重合してポリマ化させる。そうすると、所定のプレチルト角で傾斜する液晶層が得られ、液晶配向方位を決定することができる。このように、高分子構造物によりプレチルト角を付与する方法を用いれば、高輝度且つ高速応答可能なMVA型の液晶表示装置を提供することが可能となる。なお、詳細については、本出願人による特願2001−98455号明細書、及び特願2001−264117号明細書を参照されたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高分子構造物を用いてプレチルト角を付与する方法を用いたMVA型の液晶表示装置では、図17に示すように、中間調表示において液晶注入口120と反対側のコーナー部128の近傍に表示ムラ100が生じる場合があった。図17は、従来の液晶表示装置を示す概略図である。このため、表示ムラ100を低減する技術が待望されていた。
【0007】
本発明の目的は、表示ムラの少ない液晶表示装置及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有する液晶表示装置において、前記一対の基板間に前記液晶を注入する際における前記液晶の注入速度を、前記シール材の近傍において遅らせるための構造物が、前記シール材の近傍に設けられており、前記構造物により、前記シール材の近傍における前記液晶の厚さが、表示領域における前記液晶の厚さより薄くなっており、前記構造物と、液晶分子の配向方向を規制する配向規制用構造物とが前記一対の基板のいずれかに形成されており、前記構造物と前記配向規制用構造物とが、同一の層を用いて形成されていることを特徴とする液晶表示装置により達成される。
【0009】
また、対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有し、前記一対の基板間に前記液晶を注入する際における前記液晶の注入速度を、前記シール材の近傍において遅らせるための構造物が、前記シール材の近傍に設けられており、前記構造物により、前記シール材の近傍における前記液晶の厚さが、表示領域における前記液晶の厚さより薄くなっており、前記構造物と、液晶分子の配向方向を規制する配向規制用構造物とが、前記一対の基板のいずれかに形成されている垂直配向型の液晶表示装置の製造方法であって前記構造物と前記配向規制用構造物とを形成する工程では、前記構造物と前記配向規制用構造物とを同一の層を用いて形成し、前記一対の基板間に重合性成分を含んでいる前記液晶を注入する工程では、前記シール材の近傍領域における前記液晶の注入速度が、前記表示領域における前記液晶の注入速度より遅ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法により達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
[本発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
【0011】
本願発明者は、表示ムラが生じる原因について鋭意検討した結果、真空注入法により液晶セルに液晶を注入する際、シール材の近傍における液晶の注入速度が、表示領域における液晶の注入速度より速いことが関係していることが分かった。
【0012】
図18は、垂直配向型の液晶表示装置を示す概略図である。図18(b)は平面図であり、図18(a)は図18(b)のA−A′線断面図である。なお、ここでは、スペーサについては図示を省略している。
【0013】
図18に示すように、対向するように配置された一対の基板10、12の周縁には、シール材16が設けられている。基板10、12の互いに対向する面には、液晶分子を垂直配向させるための配向膜11、13がそれぞれ設けられている。
【0014】
このような液晶セル14に負の誘電率異方性を有する液晶22を注入すると、配向膜11、13が設けられている領域では、液晶分子22aは配向膜11、13により垂直配向させられつつ、液晶注入口20(図19参照)の反対側に向かって進行する。
【0015】
これに対し、シール材16の近傍では、配向膜11、13が設けられていないため、液晶分子22bの配向方向は基板10、12に対してほぼ水平となる。
【0016】
垂直配向された液晶分子22aは、配向方向が水平の液晶分子22bに比べて、注入速度が遅い傾向にある。このため、真空注入法により液晶セル14内に液晶22を注入する際、液晶22が液晶セル14内に全体として均一な速度で注入されていかず、シール材14の近傍では液晶22が速い速度で注入され、表示領域26においては比較的遅い速度で液晶22が注入される。
【0017】
図19及び図20は、液晶が注入されていく様子を表した概念図である。
【0018】
液晶セル14の内部を真空にし、液晶22を溜めた液晶皿24に液晶注入口20を浸した後、大気圧に戻す。そうすると、図19(a)乃至図20(a)に示すように、液晶22が、液晶注入口20を通って液晶セル14の内部に注入されていく。
【0019】
シール材16の近傍における液晶22の注入速度が、表示領域26における液晶22の注入速度より速いため、図20(a)に示すように、シール材16に沿って進行する液晶22は、表示領域26内を進行する液晶22に比べて、液晶注入口20と反対側のコーナー部28に達するのが速い。
【0020】
このため、図20(b)に示すように、シール材16に沿って速く進行した液晶がコーナー部28で折り返され、表示領域26内を進行した液晶22と衝突する。
【0021】
本願発明者が検討したところ、表示ムラは、コーナー部28で折り返された液晶22と、表示領域26内を進行した液晶22とが、互いに衝突する箇所で生じやすいことが分かった。
【0022】
表示ムラが生じる箇所、即ち、シール材16に沿って速い速度で進行してコーナー部28で折り返された液晶22と、表示領域26内を比較的遅い速度で進行した液晶22とが互いに衝突した箇所では、液晶22の組成比率がわずかながらも異なっている。このため、電気光学特性(電圧−透過率特性)に差異が生じ、表示ムラになるものと考えられる。
【0023】
なお、水平配向型の液晶表示装置では、表示ムラは生じにくい。
【0024】
図21は、水平配向型の液晶表示装置を示す概略図である。図21(b)は平面図であり、図21(a)は図21(b)のA−A′線断面図である。
【0025】
図21に示すように、基板10、12の互いに対向する面には、液晶分子を水平配向させる配向膜11a、13aがそれぞれ設けられている。
【0026】
このような液晶セル15に液晶23aを注入する際には、配向膜11a、13aが形成されている領域と配向膜11a、13aが形成されていない領域のいずれにおいても、液晶分子23aの配向方向はほぼ水平となる。液晶分子23aの配向方向がいずれの領域においてもほぼ水平であるため、液晶23は液晶セル15内にほぼ均一な速度で注入される。このため、水平配向型の液晶表示装置の場合には、コーナー部において液晶が折り返されるような現象は生じにくく、表示ムラは生じていない。
【0027】
なお、水平配向型の液晶表示装置においてこの表示ムラが生じないのは、水平配向型の液晶の方が垂直配向型の液晶と比べて材料の選択性が広く、良質な液晶材料が開発されていることにもよる。
【0028】
また、特に高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置において表示ムラが生じやすいのは、液晶材料に起因しているものと考えられる。特に、光又は熱により重合する重合性成分が液晶に含まれていることが影響しているものと考えられる。
【0029】
このような検討結果から、本願発明者は、シール材16の近傍における液晶の注入速度を遅くすれば、シール材16の近傍を進行した液晶と表示領域内を進行した液晶とが表示領域内で互いに衝突するのを防止することができ、液晶材料の組成が不均一になる箇所が生じるのを防止することができ、表示ムラを抑制し得ることに想到した。
【0030】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による液晶表示装置及びその製造方法を図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による液晶表示装置を示す概略図である。図1(b)は本実施形態による液晶表示装置を示す平面図であり、図1(a)は図1(b)のA−A′線断面図である。
【0031】
基板10には、TFT(図示せず)、ドレインバスライン(図示せず)、ゲートバスライン(図示せず)、画素電極(図示せず)等が形成されている。基板10としては、例えばガラス基板が用いられている。基板10には、液晶分子を垂直配向するための配向膜(図示せず)が形成されている。
【0032】
基板10上には、基板10と対向するように、基板12が設けられている。基板12には、カラーフィルタ層(図示せず)、共通電極(図示せず)等が形成されている。基板12としては、例えばガラス基板が用いられている。基板12には、液晶分子を垂直配向するための配向膜(図示せず)が形成されている。
【0033】
一対の基板10、12の周縁部には、液晶14を封止するためのシール材16が設けられている。
【0034】
液晶22が注入される方向に沿った辺におけるシール材16の近傍には、液晶22の注入速度を遅らせるための注入遅延用構造物18が複数設けられている。注入遅延用構造物18は、シール材16に対してほぼ垂直方向に突出している。注入遅延用構造物18は、液晶を注入する際に、液晶の流れを妨げる抵抗体として機能するため、シール材16の近傍では液晶の注入速度が遅くなる。なお、注入遅延用構造物18は、シール材16と同じ材料により一体に形成されている。
【0035】
こうして液晶セル14が構成されている。
【0036】
液晶セル14内には、液晶22が封入されている。液晶22には、負の誘電率異方性を有する垂直配向型の液晶が用いられている。液晶22には、モノマやオリゴマ等の重合性成分が含まれている。重合性成分としては、熱や光で重合する材料が用いられる。このような液晶22を用いるのは、高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置を構成するためである。なお、高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置を形成するためのモノマ、オリゴマ等の詳細については、本出願人による特願2001−98455号明細書、及び特願2001−264117号明細書を参照されたい。
【0037】
液晶注入口20は、封止材16aを用いて封止されている。
【0038】
こうして、本実施形態による液晶表示装置が構成されている。
【0039】
次に、本実施形態による液晶表示装置の製造方法を図2を用いて説明する。図2は、本実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【0040】
本実施形態による液晶表示装置は、上述した液晶セル14に、真空注入法により、液晶22を注入することにより製造することができる。
【0041】
即ち、液晶セル14の内部を真空にし、液晶22を溜めた液晶皿24に液晶注入口20を浸した後、大気圧に戻す。そうすると、図2(a)に示すように、液晶22が、液晶注入口20を通って液晶セル14の内部に注入されていく。
【0042】
シール材16の近傍に注入遅延用構造物18が設けられているため、シール材16の近傍における液晶22の注入速度は遅くなる。一方、表示領域26には注入遅延用構造物18が設けられていないため、表示領域26においては比較的速い速度で液晶22が注入されていく(図2(b)及び図2(c)参照)。
【0043】
そして、液晶22は液晶セル14のコーナー部28で折り返されることなく、液晶セル14内全体に注入される(図2(d)参照)。
【0044】
こうして本実施形態による液晶表示装置が製造される。
【0045】
このように本実施形態によれば、シール材16の近傍に液晶22の注入速度を遅くするための注入遅延用構造物18が設けられているため、シール材16の近傍における液晶22の注入速度を遅くすることができる。このため、本実施形態によれば、液晶セル14のコーナー部28で液晶22が折り返されて、コーナー部28で折り返された液晶22が表示領域26内を進行した液晶22と衝突するのを防止することができる。従って、本実施形態によれば、液晶22の組成が不均一な箇所が生じるのを防止することができ、ひいては表示ムラの少ない液晶表示装置を提供することができる。
【0046】
(変形例(その1))
対に、本実施形態の変形例(その1)による液晶表示装置及びその製造方法を図3及び図4を用いて説明する。図3は、本変形例による液晶表示装置を示す概略図である。図4は、本変形例による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【0047】
まず、本変形例による液晶表示装置を図3を用いて説明する。
【0048】
本変形例による液晶表示装置は、液晶の注入速度を遅くするための注入遅延用構造物18aの突出方向が、液晶注入口20側に傾いていることに主な特徴がある。
【0049】
図3に示すように、本変形例では、注入遅延用構造物18aの突出方向が、液晶注入口20側に傾いている。即ち、注入遅延用構造物18aの突出方向が、液晶22が注入される方向に対して反対の方向に傾いている。注入遅延用構造物18aは、シール材16と同一の材料を用いて一体に形成されている。
【0050】
なお、ここでは、注入遅延用構造物18aの材料としてシール材16と同一の材料を用い、シール材16と一体に注入遅延用構造物18aを形成する場合を例に説明したが、シール材16と異なる材料を用いて注入遅延用構造物18aを形成してもよい。
【0051】
こうして、液晶セル14aが構成されている。
【0052】
液晶セル14a内には、液晶22が封入されている。液晶注入口20は、封止材16aを用いて封止されている。
【0053】
こうして、本変形例による液晶表示装置が構成されている。
【0054】
本変形例によれば、注入遅延用構造物18aの突出方向が液晶注入口20側に傾いているため、注入遅延用構造物18aは、液晶を注入する際に液晶の流れを妨げる抵抗体として更に強く機能する。このため、本変形例によれば、シール材16の近傍における液晶の注入速度をより遅くすることができる。
【0055】
また、本変形例によれば、注入遅延用構造物18aが、液晶が流れを妨げる抵抗体として更に強く機能するため、設ける注入遅延用構造物18aの数が少ない場合であっても、シール材16近傍における液晶の注入速度を遅くすることが可能となる。
【0056】
次に、本変形例による液晶表示装置の製造方法を図4を用いて説明する。
【0057】
本変形例による液晶表示装置は、上述した液晶セル14aに、真空注入法により、液晶22を注入することにより製造することができる。
【0058】
即ち、液晶セル14aの内部を真空にし、液晶22を溜めた液晶皿24に液晶注入口20を浸した後、大気圧に戻す。そうすると、図3(a)に示すように、液晶22が、液晶注入口20を通って液晶セル14aの内部に注入されていく。
【0059】
シール材16の近傍に注入遅延用構造物18aが設けられているため、シール材16の近傍における液晶22の注入速度は、図2に示す液晶表示装置の製造方法の場合より更に遅くなる。一方、表示領域26には注入遅延用構造物18aが設けられていないため、表示領域26においては比較的速い速度で液晶22が注入されていく(図2(b)及び図2(c)参照)。
【0060】
そして、液晶22は液晶セル14aのコーナー部28で折り返されることなく、液晶セル14a内全体に注入される(図2(d)参照)。
【0061】
こうして本実施形態による液晶表示装置が製造される。
【0062】
このように、注入遅延用構造物18aの突出方向を液晶注入口20側に傾けてもよい。
【0063】
(変形例(その2))
次に、本実施形態の変形例(その2)による液晶表示装置を図5を用いて説明する。図5は、本変形例による液晶表示装置を示す平面図である。
【0064】
本変形例による液晶表示装置は、注入遅延用構造物18bの形状がカギ状になっていることに主な特徴がある。
【0065】
図5に示すように、本変形例では、注入遅延用構造物18bの突出方向が液晶注入口20側に折れ曲がっている。即ち、本変形例では、注入遅延用構造物18bが、液晶22を注入する方向と反対の方向に折れ曲がっている。注入遅延用構造物18bは、シール材16と同一の材料を用いて一体に形成されている。
【0066】
なお、ここでは、注入遅延用構造物18bの材料としてシール材16と同一の材料を用い、シール材16と一体に注入遅延用構造物18bを形成する場合を例に説明したが、シール材16と異なる材料を用いて注入遅延用構造物18bを形成してもよい。
【0067】
こうして、液晶セル14bが構成されている。
【0068】
液晶セル14b内には、液晶22が封入されている。液晶注入口20は、封止材16aを用いて封止されている。
【0069】
こうして、本変形例による液晶表示装置が構成されている。
【0070】
本変形例によれば、注入遅延用構造物18bが液晶注入口20側に折れ曲がっているため、注入遅延用構造物18bが、液晶を注入する際に、液晶の流れを妨げる抵抗体として更に強く機能する。このため、本変形例によれば、シール材16の近傍における液晶の注入速度を更に遅くすることができる。
【0071】
また、本変形例によれば、設ける注入遅延用構造物18bの数がより少ない場合であっても、シール材16近傍における液晶の注入速度を遅くすることが可能となる。
【0072】
(変形例(その3))
次に、本実施形態の変形例(その3)による液晶表示装置及びその製造方法を図6及び図7を用いて説明する。図6は、本変形例による液晶表示装置を示す平面図である。図7は、本変形例による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【0073】
まず、本変形例による液晶表示装置について図6を用いて説明する。
【0074】
本変形例による液晶表示装置は、液晶注入口20の反対側のコーナー部28の近傍においてのみ注入遅延用構造物18bが密に設けられており、液晶注入口20側では注入遅延用構造物18bが粗に設けられていることに主な特徴がある。
【0075】
図6に示すように、液晶注入口20の反対側のコーナー部28の近傍においては、注入遅延用構造物18bが密に設けられている。注入遅延用構造物18bは、シール材16と同一の材料を用いた一体に形成されている。
【0076】
なお、ここでは、注入遅延用構造物18bの材料としてシール材16と同一の材料を用い、シール材16と一体に注入遅延用構造物18bを形成する場合を例に説明したが、シール材16と異なる材料を用いて注入遅延用構造物18bを形成してもよい。
【0077】
一方、液晶注入口20側においては、注入遅延用構造物18bは粗に設けられている。
【0078】
液晶22の折り返しが生じやすいのは液晶注入口20の反対側のコーナー部28であるため、液晶注入口20の反対側のコーナー部28の近傍においてのみ注入遅延用構造物18bを密に設ければ、コーナー部28で液晶22の折り返しが生じるのを防止することが可能である。
【0079】
こうして、液晶セル14cが構成されている。
【0080】
液晶セル14c内には、液晶22が封入されている。液晶注入口20は、封止材16aを用いて封止されている。
【0081】
こうして、本変形例による液晶表示装置が構成されている。
【0082】
次に、本変形例による液晶表示装置の製造方法を図7を用いて説明する。
【0083】
本変形例による液晶表示装置は、上述した液晶セル14cに、真空注入法により、液晶22を注入することにより製造することができる。
【0084】
即ち、液晶セル14cの内部を真空にし、液晶22を溜めた液晶皿24に液晶注入口20を浸した後、大気圧に戻す。そうすると、図7(a)に示すように、液晶22が、液晶注入口20を通って液晶セル14cの内部に注入されていく。
【0085】
液晶注入口20側では設けられている注入遅延用構造物18bの数が少ないため、シール材16の近傍における液晶22の注入速度は、表示領域26における液晶の注入速度より速くなる(図7(b)、図7(c)参照)。
【0086】
しかし、液晶注入口20の反対側においては注入遅延用構造物18cが密に設けられているため、液晶注入口20の反対側においては、シール材16近傍における液晶22の注入速度は、表示領域26における液晶22の注入速度より遅くなる。
【0087】
そして、液晶22は液晶セル14cのコーナー部28で折り返されることなく、液晶セル14c内全体に注入される(図7(d)参照)。
【0088】
こうして本変形例による液晶表示装置が製造される。
【0089】
このように、液晶注入口20の反対側のコーナー部28の近傍にのみ注入遅延用構造物18cを密に設け、液晶注入口20側においては注入遅延用構造物18cを粗に設けてもよい。本変形例によれば、液晶注入口20の反対側のコーナー部28の近傍にのみ注入遅延用構造物18cを密に設ければよいため、設計の自由度を向上することができる。
【0090】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による液晶表示装置を図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による液晶表示装置を示す断面図である。図1乃至図7に示す第1実施形態による液晶表示装置と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0091】
本実施形態による液晶表示装置は、シール材16と別個に各基板10、12にそれぞれ構造物19、21が形成されており、各基板10、12に形成された構造物19、21を互いに組み合わせることにより注入遅延用構造物18cが構成されていることに主な特徴がある。
【0092】
図8に示すように、基板10には、例えば高さ2.0μmの柱状のスペーサ30が設けられている。スペーサ30は、例えば6画素に1つの割合で設けられている。
【0093】
基板10には、構造物19が設けられている。構造物19は、スペーサ30を形成する際に用いられる層と同一層を用いて形成されている。このため、構造物19の高さは、スペーサ30の高さと等しくなっている。
【0094】
基板12には、例えば高さ2.0μmの柱状のスペーサ32が形成されている。基板10と基板12とを互いに貼り合わせると、スペーサ30とスペーサ32とが互いに重なり合うようになっている。これらスペーサ30、32により、セル厚が例えば4.0μmに設定されている。
【0095】
基板12には、構造物21が設けられている。構造物21は、スペーサ32を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて構成されている。このため、構造物21の高さは、スペーサ32の高さと等しくなっている。
【0096】
基板10と基板12とを互いに貼り合わせると、構造物19と構造物21とが重なり合うようになっている。これにより構造物19と構造物21とにより、注入遅延用構造物18cが構成されている。
【0097】
このように、スペーサ30、32を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて、構造物19、21を形成し、これら構造物19、21を互いに組み合わせることにより注入遅延用構造物18cを構成してもよい。
【0098】
実施形態によれば、スペーサ30、32を構成する際に用いられる層と同一の層を用いて構造物19、21が形成されているため、構造物19、21を組み合わせて構成された注入遅延用構造物18cは、液晶の注入速度を遅くするのみならず、スペーサとしても機能し得る。
【0099】
また、本実施形態によれば、スペーサ30、32を構成する際に用いられる層と同一の層を用いて構造物19、21が形成されているため、製造工程の増加を招くことなく、表示ムラの少ない液晶表示装置を安価に提供することができる。
【0100】
(変形例)
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例を図9を用いて説明する。図9は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【0101】
本変形例による液晶表示装置では、基板10に積層構造のスペーサ30aが形成されており、積層構造のスペーサを構成する積層膜と同一の積層膜を用いて注入遅延用構造物18dが構成されていることに主な特徴がある。
【0102】
図9に示すように、基板10上には、第1のスペーサ層31aと、第2のスペーサ層31bと、第3のスペーサ層31cとからなる積層構造のスペーサ31が形成されている。
【0103】
また、基板10上には、シール材16の近傍に、第1の構造物層19aと第2の構造物層19bと第3の構造物層19cとから成る積層構造の注入遅延用構造物18dが形成されている。第1の構造物層19aは、第1のスペーサ層31aを形成する際に用いられる層と同一層を用いて構成されている。第2の構造物層19bは、第2のスペーサ層31bを形成する際に用いられる層と同一層を用いて構成されている。第3の構造物層19cは、第3のスペーサ層31cを形成する際に用いられる層と同一層を用いて構成されている。即ち、注入遅延用構造物18dは、積層構造のスペーサ30aを形成する際に用いられる積層膜と同一の積層膜を用いて構成されている。
【0104】
このように、積層構造のスペーサ30aを形成する際に用いられる積層膜と同一の積層膜を用いて注入遅延用構造物18dを構成してもよい。
【0105】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による液晶表示装置を図10を用いて説明する。図10は、本実施形態による液晶表示装置を示す概略図である。図10(b)は平面図であり、図10(a)は図10(b)のA−A′線断面図である。図1乃至図9に示す第1又は第2実施形態による液晶表示装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0106】
本実施形態による液晶表示装置は、シール材16の近傍におけるセル厚d1を、表示領域26におけるセル厚d2より薄くすることにより、シール材16の近傍における液晶の注入速度を遅くすることに主な特徴がある。
【0107】
図10に示すように、基板10上には、例えば厚さ2.0μmの注入遅延用構造物18eが形成されている。注入遅延用構造物18eは、例えば面状、即ちベタ状に形成されている。
【0108】
シール材16の近傍に注入遅延用構造物18eが形成されているため、シール材16の近傍におけるセル厚d1は、表示領域26におけるセル厚d2より薄くなっている。具体的には、シール材16の近傍におけるセル厚d1は例えば2.0μmとなっており、表示領域26におけるセル厚d2は例えば4.0μmとなっている。
【0109】
このように本実施形態では、シール材16の近傍におけるセル厚d1が、表示領域26におけるセル厚d2より薄くなっているため、シール材16の近傍における液晶の注入速度を、表示領域26における液晶の注入速度より遅くすることができる。従って、本実施形態によっても、液晶セルのコーナー部28で液晶22が折り返されて表示領域26内を進行した液晶22と衝突するのを防止することができる。従って、本実施形態によっても、液晶22の組成が不均一な箇所が生じるのを防止することができ、ひいては表示ムラの少ない液晶表示装置を提供することができる。
【0110】
(変形例(その1))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その1)を図11を用いて説明する。図11は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【0111】
本変形例による液晶表示装置は、スペーサ30を形成する際に用いられる層と同一層を用いて注入遅延用構造物18fが形成されていることに主な特徴がある。
【0112】
図11に示すように、基板10には、スペーサ30が形成されている。
【0113】
また、基板10には、注入遅延用構造物18fが形成されている。注入遅延用構造物18fは、図10に示す注入遅延用構造物18eと同様に、ベタ状に形成されている。注入遅延用構造物18fは、スペーサ30を形成する際に用いられる層と同一層を用いて形成されている。このため、注入遅延用構造物18fの高さは、スペーサ30の高さと等しくなっている。
【0114】
このように、スペーサ30を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて、注入遅延用構造物18fを形成してもよい。
【0115】
本変形例によれば、スペーサ30を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18fが形成されているため、製造工程の増加を招くことなく、表示ムラの少ない液晶表示装置を安価に提供することができる。
【0116】
(変形例(その2))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その2)を図12を用いて説明する。図12は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【0117】
本変形例による液晶表示装置は、積層構造のスペーサ30aを構成する第1のスペーサ層31aと同一の層を用いて注入遅延用構造物18gが形成されていることに主な特徴がある。
【0118】
図12に示すように、基板10上には、第1のスペーサ層31aと、第2のスペーサ層31bと、第3のスペーサ層31cとからなる積層構造のスペーサ31が形成されている。
【0119】
また、基板10上には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18gが形成されている。注入遅延用構造物18gは、図10に示す注入遅延用構造物18eと同様に、ベタ状に形成されている。注入遅延用構造物18gは、第1のスペーサ層31aを形成する際に用いられる層と同一層を用いて形成されている。このため、注入遅延用構造物18gの高さは、第1のスペーサ層31aの高さと等しくなっている。
【0120】
このように、積層構造のスペーサを構成する第1のスペーサ層31を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて、注入遅延用構造物18gを形成してもよい。
【0121】
本変形例によれば、積層構造のスペーサを構成する第1のスペーサ層31を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18gが形成されているため、製造工程の増加を招くことなく、表示ムラの少ない液晶表示装置を安価に提供することができる。
【0122】
(変形例(その3))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その3)を図13を用いて説明する。図13は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【0123】
本変形例による液晶表示装置は、線状の配向規制用構造物33を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18hが形成されていることに主な特徴がある。
【0124】
図13に示すように、基板10には、配向規制用構造物33が形成されている。配向規制用構造物33は、液晶分子の配向方向を規制するためのものである。配向規制用構造物33は、例えば線状に形成されている。
【0125】
また、基板10には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18hが設けられている。注入遅延用構造物18hは、配向規制用構造物33を形成する際に用いられる層と同一層を用いて形成されている。
【0126】
基板12には、配向規制用構造物34が形成されている。
【0127】
こうして本変形例による液晶表示装置が構成されている。
【0128】
このように、配向規制用構造物33を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18hを形成してもよい。
【0129】
本変形例によれば、配向規制用構造物33を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18hが形成されているため、製造工程の増加を招くことなく、表示ムラの少ない液晶表示装置を安価に提供することができる。
【0130】
(変形例(その4))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その4)を図14を用いて説明する。図14は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【0131】
本変形例による液晶表示装置は、突起状の配向規制用構造物32を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18iが形成されていることに主な特徴がある。
【0132】
図14に示すように、基板10には、配向規制用構造物36が形成されている。配向規制用構造物36は、液晶分子の配向方向を規制するためのものである。配向規制用構造物36は、例えば突起状に形成されている。
【0133】
また、基板10には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18iが設けられている。注入遅延用構造物18iは、配向規制用構造物36を形成する際に用いられる層と同一層を用いて形成されている。
【0134】
こうして本変形例による液晶表示装置が構成されている。
【0135】
このように、配向規制用構造物36を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18iを形成してもよい。
【0136】
本変形例によれば、配向規制用構造物36を形成する際に用いられる層と同一の層を用いて注入遅延用構造物18iが形成されているため、製造工程の増加を招くことなく、表示ムラの少ない液晶表示装置を安価に提供することができる。
【0137】
(変形例(その5))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その5)を図15を用いて説明する。図15は、本変形例による液晶表示装置を示す概略図である。
【0138】
本変形例による液晶表示装置は、基板10側のみならず、基板12側にも注入遅延用構造物18jが設けられていることに主な特徴がある。
【0139】
図11に示すように、基板10には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18eが設けられている。
【0140】
基板12には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18jが設けられている。注入遅延用構造物18jも注入遅延用構造物18eと同様にベタ状に形成されている。
【0141】
本変形例ではいずれの基板10、12にも注入遅延用構造物18e、18jが設けられているため、シール材16の近傍のセル厚d3を更に薄くすることができる。従って、本変形例によれば、シール材16の近傍における液晶の注入速度を更に遅くすることができる。従って、本変形例によれば、液晶セルのコーナー部28で液晶22が折り返されて表示領域26内を進行した液晶22と衝突するのを更に効果的に防止することができる。従って、本変形例によれば、液晶22の組成が不均一な箇所が生じるのを更に防止することができる。
【0142】
(変形例(その6))
次に、本実施形態による液晶表示装置の変形例(その6)を図16を用いて説明する。図16は、本変形例による液晶表示装置を示す概略図である。図16(a)は、本変形例による液晶表示装置を示す断面図である。図16(b)は注入遅延用構造物のパターンを示す平面図(その1)である。図16(b)は注入遅延用構造物のパターンを示す平面図(その2)である。
【0143】
本変形例による液晶表示装置は、基板10側に設けられた注入遅延用構造物18eの平面形状と基板12側に設けられた注入遅延用構造物18kの平面形状とが対称的でないことに主な特徴がある。
【0144】
図16に示すように、基板10には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18eが形成されている。注入遅延用構造物18eはベタ状に形成されている。
【0145】
基板12には、シール材16の近傍に、注入遅延用構造物18kが形成されている。注入遅延用構造物18kは、所定のパターンを繰り返すような形状になっている。
【0146】
このように、基板10側に設けられた注入遅延用構造物18eの平面形状と基板12側に設けられた注入遅延用構造物18kの平面形状とが対称的でなくてもよい。
【0147】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0148】
例えば、上記実施形態では、本発明の原理を、高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置に適用する場合を例に説明したが、必ずしも高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置に限定されるものではなく、あらゆる液晶表示装置に適用することができる。但し、垂直配向型の液晶表示装置、特に高分子構造物によりプレチルト角を付与する方式の液晶表示装置では、上記のような表示ムラが生じやすい傾向にあるため、本発明を適用することが特に有効である。
【0149】
(付記1) 対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有する液晶表示装置において、
前記一対の基板間に前記液晶を注入する際における前記液晶の注入速度を、前記シール材の近傍において遅らせるための構造物が、前記シール材の近傍に設けられている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0150】
(付記2) 付記1記載の液晶表示装置において、
前記構造物は、前記液晶を注入する方向に沿った辺における前記シール材の近傍に形成されている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0151】
(付記3) 付記2記載の液晶表示装置において、
前記構造物は、前記液晶を注入する方向に沿った辺に対してほぼ垂直方向に突出している
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0152】
(付記4) 付記3記載の液晶表示装置において、
前記構造物の突出する方向が、前記液晶を注入する方向と反対の方向に傾いている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0153】
(付記5) 付記3記載の液晶表示装置において、
前記構造物の突出する方向が、前記液晶を注入する方向と反対の方向に折れ曲がっている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0154】
(付記6) 付記1乃至5のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記構造物により、前記シール材の近傍における前記液晶の厚さが、表示領域における前記液晶の厚さより薄くなっている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0155】
(付記7) 付記3乃至5のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記構造物は、前記シール材と一体に形成されている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0156】
(付記8) 付記3乃至6のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記構造物と、前記液晶の厚さを設定するためのスペーサとが前記一対の基板のいずれかに形成されており、
前記構造物と前記スペーサとが、同一の層を用いて形成されている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0157】
(付記9) 付記3乃至6のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記構造物と、液晶分子の配向方向を規制する配向規制用構造物とが前記一対の基板のいずれかに形成されており、
前記構造物と前記配向規制用構造物とが、同一の層を用いて形成されている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0158】
(付記10) 対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有する液晶表示装置の製造方法において、
前記一対の基板間に前記液晶を注入する工程では、前記シール材の近傍領域における前記液晶の注入速度が、表示領域における前記液晶の注入速度より遅くなるように、前記一対の基板間に前記液晶を注入する
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【0159】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、シール材の近傍に液晶の注入速度を遅くするための注入遅延用構造物が設けられているため、シール材の近傍における液晶の注入速度を遅くすることができる。このため、本発明によれば、液晶セルのコーナー部で液晶が折り返されて、コーナー部で折り返された液晶が表示領域内を進行した液晶と衝突するのを防止することができる。従って、本発明によれば、液晶の組成が不均一な箇所が生じるのを防止することができ、ひいては表示ムラの少ない液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による液晶表示装置を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態の変形例(その1)による液晶表示装置を示す概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例(その1)による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【図5】本発明の第1実施形態の変形例(その2)による液晶表示装置を示す平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の変形例(その3)による液晶表示装置を示す平面図である。
【図7】本発明の第1実施形態の変形例(その3)による液晶表示装置の製造方法を示す概略図である。
【図8】本発明の第2実施形態による液晶表示装置を示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の変形例による液晶表示装置を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による液晶表示装置を示す概略図である。
【図11】本発明の第3実施形態の変形例(その1)による液晶表示装置を示す断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態の変形例(その2)による液晶表示装置を示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態の変形例(その3)による液晶表示装置を示す断面図である。
【図14】本発明の第3実施形態の変形例(その4)による液晶表示装置を示す断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態の変形例(その5)による液晶表示装置を示す概略図である。
【図16】本発明の第3実施形態の変形例(その6)による液晶表示装置を示す概略図である。
【図17】従来の液晶表示装置を示す概略図である。
【図18】垂直配向型の液晶表示装置を示す概略図である。
【図19】液晶が注入されていく様子を表した概念図(その1)である。
【図20】液晶が注入されていく様子を表した概念図(その2)である。
【図21】水平配向型の液晶表示装置を示す概略図である。
【符号の説明】
10…基板
11、11a…配向膜
12…基板
13、13a…配向膜
14、14a〜14c…液晶セル
15…液晶セル
16…シール材
16a…封止材
18、18a〜18k…注入遅延用構造物
19…構造物
19a…第1の構造物層
19b…第2の構造物層
19c…第3の構造物層
21…構造物
20…液晶注入口
22…液晶
22a、22b…液晶分子
23…液晶
23a…液晶分子
24…液晶皿
26…表示領域
28…コーナー部
30、30a…スペーサ
31a…第1のスペーサ層
31b…第2のスペーサ層
31c…第3のスペーサ層
32…スペーサ
33…配向規制用構造物
34…配向規制用構造物
36…配向規制用構造物
100…表示ムラ
120…液晶注入口
128…コーナー部

Claims (8)

  1. 対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有する液晶表示装置において、
    前記一対の基板間に前記液晶を注入する際における前記液晶の注入速度を、前記シール材の近傍において遅らせるための構造物が、前記シール材の近傍に設けられており、
    前記構造物により、前記シール材の近傍における前記液晶の厚さが、表示領域における前記液晶の厚さより薄くなっており、
    前記構造物と、液晶分子の配向方向を規制する配向規制用構造物とが、前記一対の基板のいずれかに形成されており、
    前記構造物と前記配向規制用構造物とが、同一の層を用いて形成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項 1 記載の液晶表示装置において、
    前記構造物は、前記液晶を注入する方向に沿った辺に沿うように連続的に形成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項1又は2記載の液晶表示装置において、
    前記構造物は、前記液晶を注入する方向に沿った辺における前記シール材の近傍にのみ形成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    垂直配向型である
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記液晶は重合性成分を含んでい
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記配向規制用構造物が突起状である
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  7. 対向して配置された一対の基板と、前記一対の基板間に封入された液晶と、前記一対の基板の周縁を封止するシール材とを有し、前記一対の基板間に前記液晶を注入する際における前記液晶の注入速度を、前記シール材の近傍において遅らせるためのベタ状の構造物が、前記シール材の近傍に設けられており、前記構造物により、前記シール材の近傍における前記液晶の厚さが、表示領域における前記液晶の厚さより薄くなっており、前記構造物と、液晶分子の配向方向を規制する配向規制用構造物とが、前記一対の基板のいずれかに形成されている垂直配向型の液晶表示装置の製造方法であって
    前記構造物と前記配向規制用構造物とを形成する工程では、前記構造物と前記配向規制用構造物とを同一の層を用いて形成し、
    前記一対の基板間に重合性成分を含んでいる前記液晶を注入する工程では、前記シール材の近傍領域における前記液晶の注入速度が、前記表示領域における前記液晶の注入速度より遅
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  8. 請求項7記載の液晶表示装置の製造方法において、
    前記配向規制用構造物が突起状である
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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