JP3966597B2 - 合成樹脂製複合キャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャップ本体と、キャップ本体内に保持される密封用中栓とから成る合成樹脂製複合キャップに関するものであり、特にタンパーエビデント性に優れた合成樹脂製複合キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、円板状のパッキンを螺子式のキャップ内に保持せしめた容器蓋が公知である。この種の容器蓋は、キャップを容器口部に螺子締結すると、パッキンがキャップの頂板部により容器口部の上端に押しつけられ、これにより容器の密封性が確保されるというものであり、パッキンの成形が容易であり、また簡単に密封性を確保できるという利点がある。
ところで、キャップのスカート壁下端に破断可能な弱化部を介してタンパーエビデントバンド(TEバンド)が設けられたTEキャップは、容器の開封履歴を証明するものとして、イタズラ防止、内容物の品質保証等の点で現在広く使用されている。即ち、TEバンドには、容器の顎部と係合し得る突起等が設けられており、このキャップを開栓方向に回転させて開封を行なうと、キャップは容器口部から上昇するが、TEバンドは容器顎部での突起との係合により、その上昇が制限される。従って、キャップをそのまま開栓方向に回転させると、TEバンドを繋いでいる弱化部が破断する。この結果、一度開封がなされたものは、TEバンドがはぎ取られており、かかる事実によって容器の開封履歴が明らかにされるというものである。
【0003】
前述したパッキンがキャップ内に保持された容器蓋は、このようなTEキャップとしての適用が困難である。即ち、上記の様なTEバンドを設けたとしても、キャップのわずかな回転によりッキンが共回りしたり、或いはキャップと共に上昇してしまうため、TEバンドを繋ぐ弱化部が破断していないのに、密封性が損なわれてしまうからである。
【0004】
このような問題を解決したものとして、特開平8−48350号公報には、上記のパッキンに環状の中足を設け、これを密封材として用いた合成樹脂製ピルファープルーフ(タンパーエビデントと同じ意味である)が提案されている。
この先行技術のキャップでは、密封材であるパッキンはキャップに固着されておらず、単にキャップ内に保持されているに過ぎないが、環状の中足が容器口部内に嵌合密着するため、該パッキンが容器口部にしっかりと固定され、キャップの開栓に際して、該パッキンとキャップとの共回りやキャップと共に持ち上がる等の不都合が防止され、TEバンドを繋ぐ弱化部の破断前でのシール性の破壊を有効に回避できるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行技術のキャップは、特に内容物が熱間充填されたり、内容物充填後に加熱殺菌等の熱処理が行われるタイプの容器に用いる場合には、非常に優れたTE性を発揮し、極めて有意義である。即ち、このタイプの容器では、熱間充填や加熱殺菌等により容器が加熱された後の冷却により、容器内は減圧状態となるため、環状の中足付きのパッキンは、容器内側に吸引されているため、キャップが多少開栓方向に回転したとしても、パッキンはしっかりと容器口部に固定されており、従って、TEバンドを繋ぐ弱化部の破断前にシール性が損なわれることがないからである。
【0006】
然しながら、上記先行技術のキャップは、コーラ等の炭酸飲料のように、容器内がガス圧で加圧状態に保持されているものに対しては、TE性が不十分であり、未だ改善の余地がある。即ち、このような容器では、環状の中足付きのパッキンは、容器内から外方に常に押圧されているため、環状の中足と容器口部との密着のみでは、この圧力に耐えられず、キャップが多少開栓方向に回転して上昇すると、該パッキンもキャップと共に持ち上がってしまう。従って、炭酸飲料容器等に用いた場合には、TEバンドを繋ぐ弱化部の破断前にシール性が損なわれることがあり、十分なTE性を有しているとは言えないのである。
【0007】
従って、本発明の目的は、キャップに固着されておらず、単にキャップ内に保持されているに過ぎない密封部材を設けた合成樹脂製複合キャップにおいて、容器内が減圧状態に保持されている容器に用いた場合は勿論のこと、炭酸飲料のように容器内が加圧状態に保持されている容器に用いた場合にも、TEバンドを繋ぐ弱化部の破断前にシール性が損なわれることがなく、十分なTE性を示し、内容物の品質保証機能に優れた複合キャップを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、キャップ本体と、キャップ本体内に保持される密封用中栓とから成る合成樹脂製複合キャップにおいて、
前記キャップ本体は、頂板部と、頂板部周縁部から垂下したスカート壁と、スカート壁下端に破断可能な弱化部を介して設けられたタンパーエビデントバンドとから成り、
前記スカート壁内面には、容器口部外面に設けられた螺条と螺子係合し得る第1の螺条が形成されており、
前記頂板部内面には、環状足部が設けられており、環状足部の外面には、密封用中栓と螺子係合し得る第2の螺条と、少なくとも第2の螺条よりも下側に位置する外側突起とが形成されており、
前記密封用中栓は、前記キャップ本体頂板部に設けられている環状足部が挿入される筒状側壁と、筒状側壁の下端を閉じるように形成されている底壁と、筒状側壁の上端から外方に広がっている水平フランジと、水平フランジの内面に形成されており且つ容器口部内面に密着する環状突起とから成り、
前記筒状側壁の内面には、前記環状足部に形成されている第2の螺条と螺子係合し得る第3の螺条と、少なくとも第3の螺条の下側に位置し且つ前記外側突起と係合し得るアンダーカットとが形成されており、
前記第2の螺条と第3の螺条とは、前記第1の螺条と容器口部外面に設けられている螺条との螺子係合に対して同方向に螺子係合するものであり、且つ該第2の螺条と第3の螺条との螺子係合ピッチPaは、前記第1の螺条と容器口部外面に設けられている螺条との螺子係合ピッチPbよりも大きく設定されていることを特徴とする合成樹脂製複合キャップが提供される。
【0009】
本発明の複合キャップにおいては、第2の螺条と第3の螺条との螺合を利用して密封用中栓をキャップ本体に装着するが、この状態で、キャップ本体頂板部の内面に設けられている環状足部は、密封用中栓の筒状側壁内部に侵入しており、環状足部外面の第2の螺条と、筒状側壁内面の第3の螺条とが螺合しているわけである。このようにキャップ本体と密封用中栓とが組み合わされた状態で、キャップ本体の第1の螺条と容器口部外面の螺条との螺合を利用し、この複合キャップを容器口部に装着する。即ち、キャップ本体1が完全に降下した状態で、密封用中栓の環状突起は、容器口部内に侵入し、容器口部内面に密着すると共に、密封用中栓の水平フランジ部の環状突起よりも外側部分は、キャップ本体1の頂板部内面により、容器口部上端に圧着され、かくして容器は密封される。
【0010】
このように密封された容器を開封するには、キャップ本体を開栓方向に回転するが、このとき、タンパーエビデントバンド(以下、TEバンドと呼ぶ)には、容器顎部と係合する突起が設けられているため、この係合により、TEバンドの上昇が制限され、キャップ本体のみが開栓方向への回転によって上昇する。この結果、キャップ本体スカート壁の下端とTEバンドとを繋ぐ弱化部が破断し、TEバンドはキャップ本体から剥ぎ取られる。従って、容器口部に装着されたキャップが一度でも容器口部から除去されて開封が行われたものでは、TEバンドが剥ぎ取られていることから、開封の事実を知ることができる。
【0011】
ところで、既に説明した通り、上記のようにしてTE性を発揮させる場合、弱化部の破断は、密封用中栓による容器口部の密封が解除される前に行われることが好ましい。本発明においては、第2の螺条と第3の螺条との螺子係合ピッチPa を、第1の螺条と容器口部外面の螺条との螺子係合ピッチPb よりも大きく設定したことにより、弱化部の破断は、確実に容器口部の密封が解除される前に行われる。
例えば、キャップ本体を開栓方向に回転すると、その回転角度α(度)に応じて容器口部から上昇し、その上昇距離d1 は(α/360)×Pb で表される。一方、キャップ本体は密封用中栓の筒状側壁にも螺合しているため、密封用中栓とキャップ本体との相対間隔もキャップ本体の回転に伴って大きくなり、キャップ本体の回転角度がαならば、この相対間隔d2 は、本来(α/360)×Pa であり、且つPa >Pb であるから、キャップ本体の容器口部に対する上昇距離をd1 よりも大きくなる。しかし、実際は、密封用中栓は容器口部に固定されているから、実際の相対間隔d2 は、上記の上昇距離d1 と同じになっている。即ち、密封用中栓とキャップ本体との相対間隔d2 は、
(α/360)×(Pa −Pb )
の分だけ、本来の相対間隔よりも小さくなっている。従って、この差に相当する分だけ、キャップ本体の第2の螺条は、密封用中栓の第3の螺条を下方に押圧しているのである。即ち、キャップ本体を開栓方向に回転していくと、密封用中栓は、常に容器口部上端に押し付けられていることが理解される。
【0012】
このように、本発明の複合キャップは、開栓に際して密封用中栓が常に容器口部上端に押し付けられているため、特にコーラ等の炭酸飲料の様に、容器内が加圧状態に保持されている容器に適用した場合にも、TEバンドを繋ぐ弱化部が破断する前に密封用中栓が容器口部上端から持ち上げられて密封が損なわれることがないのである。
尚、弱化部が破断した後に、更にキャップ本体を開栓方向に回転させて上昇させると、キャップ本体の環状足部の外面に形成されている外側突起が、密封用中栓の筒状側壁内面のアンダーカットに当接し、従って、密封用中栓は、キャップ本体に保持されたまま、キャップ本体と共に引き上げられて容器口部から取り除かれる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を以下、添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の複合キャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図であり、図2は、図1の複合キャップのキャップ本体を開栓方向に回転させ、弱化部が破断したときの状態を示す半断面側面図であり、図3は、図2の状態からさらにキャップ本体を回転して上昇させた状態を示す図である。
【0014】
図1において、この複合キャップは、キャップ本体1と密封用中栓2とから成っている。
キャップ本体1は、頂板部5と、その周縁部から垂下したスカート壁6とから構成されており、スカート壁6の下端には、ミシン目等の破断可能な弱化部7を介してタンパーエビデントバンド(TEバンド)8が設けられている。
スカート壁6の内面には、容器口部50の外面に設けられている螺条51と螺合する第1の螺条10が形成されている。また、TEバンド8の内面には、容器口部50の顎部52と係合する突起11が形成されている。TEバンド8の内面に設けられるこの係合突起11は、それ自体公知のものでよく、例えば可撓性のフラップ片の様に上方を指向しているものでもよいし、また環状ビードのようなものであってもよい。
更に頂板部5の内面には、環状足部12が設けられており、環状足部12の外面には、第2の螺条13が形成されており、第2の螺条13の下方には外側突起14が形成されている。
【0015】
一方、密封用中栓2は、筒状側壁20と、筒状側壁20の下端を閉じている底壁21と、筒状側壁20の上端から外側に広がっている水平フランジ22とから成っており、水平フランジ22の内面には、環状突起23が形成されている。この環状突起23は、容器口部50内に嵌め込まれて容器口部内面に密着するものであるため、若干裾広がりに形成されている。
筒状側壁20は、その内部にキャップ本体1の環状足部12が挿入されるものであり、筒状側壁20の内面には、環状足部12の第2の螺条13と螺合する第3の螺条24が形成されており、第3の螺条24の下方には、環状足部12の外側突起14と係合し得るアンダーカット25が形成されている。
【0016】
かかる構造の複合キャップでは、図1に示されている様に、先ずキャップ本体1の環状足部12を密封用中栓2の筒状側壁20内に侵入させながら、キャップ本体1を密封用中栓に対して閉栓方向に回転させ、第2の螺条13と第3の螺条24とを螺合させ、両者を螺子固定しておく。
この状態で、キャップ本体1を容器口部50に被せ、閉栓方向に回転させることにより、キャップ本体1の第1の螺条10と容器口部50の螺条51とを螺合させ、キャップ本体1を容器口部50に螺子固定する。
これにより、図1に示される様に、TEバンド8の係合突起11は、容器口部50の顎部52の下側に入り込むと共に、密封用中栓2の環状突起23は、容器口部50内に嵌め込まれて容器口部50の内面に密着し、且つ水平フランジ22の内面(環状突起23よりも外側の部分)は、キャップ本体1の頂板部5により押圧されて容器口部50の上端に圧着し、かくして容器口部50は、密封用中栓2によってしっかりと密封される。
【0017】
図2を参照して、キャップ本体1を開栓方向に回転させると、キャップ本体1は上昇するが、TEバンド8は、係合突起11が容器顎部52に係合するため、その上昇は制限される。従って、ある程度キャップ本体1が上昇した時点で、TEバンド8を繋いでいる弱化部7は破断し、TEバンド8はキャップ本体1から分離される。従って、一旦開封されたキャップ本体1とTEバンド8は分離されているため、開封の事実を知ることができるわけである。また、TEバンド8に軸方向破断線と、該軸方向破断線の上部近傍にスカート部下端との(幅広の)連結部を設けておき、開栓時にTEバンド8をキャップ本体1と一体に容器口部から取り除かれるようにすることも可能である。
【0018】
ところで、本発明によれば、上述した第2の螺条13と第3の螺条24との螺子係合ピッチPa は、第1の螺条10と容器口部外面の螺条51との螺子係合ピッチPb よりも大きく設定されている。このため、図2に示されている様に、弱化部7が破断した状態においても、密封用中栓2は容器口部50に密着した状態に保持されている。
即ち、キャップ本体1の開栓方向への回転角度をαとした時、キャップ本体1の上昇距離d1 は(α/360)×Pb で表される。一方、この時のキャップ本体1と密封用中栓2との相対距離をd2 とすると、Pa >Pb であるから、本来はd1 <d2 =(α/360)×Pa となるはずであるが、容器口部50が存在しているため、密封用中栓2のキャップ本体1に対する相対移動は制限され、 d1 =d2 となっている。
このことから明らかな通り、密封用中栓2は、本来の相対距離と実際の相対距離との差:
(α/360)×(Pa −Pb )
に相当する分だけ、第2の螺条13による第3の螺条24に対する押圧力が加わっており、容器口部50の上端に押し付けられている。即ち、キャップ本体1を開栓方向に回転させると、密封用中栓2は、常時、容器口部50に押し付けられているのである。
従って、図2に示されている様に、弱化部7が破断した状態においても、密封用中栓2は、容器口部50に密着しており、この時点で密封性が損なわれることがないことが理解されよう。
【0019】
このように本発明によれば、Pa >Pb とすることにより、弱化部7の破断に先立って、密封用中栓2による容器口部50の密封が破壊されることはないのである。例えば、容器内がコーラ等の炭酸飲料であり、容器内のガス圧により密封用中栓2が外部に押圧されていても、この密封用中栓2は、第2の螺条により容器口部50の上端に押し付けられているため、弱化部7の破断に先立っての密封破壊が有効に防止される。また、容器内が減圧状態に保持されている容器に用いた場合にも、開栓時に中栓が容器口部を常時押しつけた状態となり、密封性の点で好ましい。
【0020】
かかる本発明において、第2の螺条13と第3の螺条24との螺子係合ピッチPa は、第1の螺条10と容器口部外面の螺条51との螺子係合ピッチPb に対して、1.01倍以上、特に1.01乃至2.00倍の大きさに設定されていることが好ましい。即ち、両者の差があまり大きくなると、キャップ本体1の開栓トルクが大きくなって開栓が困難となったり、或いは密封用中栓2がキャップ本体1の環状足部12と共回りするおそれがあり、その差があまり小さいと、第2の螺条13による押圧力が十分に大きくならず、弱化部7の破断に先立っての密封破壊を有効に防止することができないからである。
【0021】
図2の様にして弱化部7が破断された後に、更にキャップ本体1を開栓方向に回転していくと、図3に示されている様に、キャップ本体1は更に上昇し、環状足部12に設けられている外側突起14が、密封用中栓2の筒状側壁20に設けられている周状突起25に係合する。従って、容器口部50の上端に密着している密封用中栓2は、外側突起14とアンダーカット25との係合により、キャップ本体1と共に持ち上げられ、容器口部50から取り除かれる。
【0022】
この場合において、外側突起14は、弱化部7の破断が行われた後にアンダーカット25と係合するように、図1の状態で、アンダーカット25からある程度離れた部分に位置するように設定される。即ち、外側突起14とアンダーカット25との間隔があまり小さいと、弱化部7の破断が行われる前に両者が係合し、密封用中栓2が持ち上げられて密封破壊を生じてしまうからである。
【0023】
本発明において、上述した複合キャップは、種々のプラスチックにより形成され、例えばポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン1共重合体等のオレフィン樹脂;アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン(ABS)樹脂;耐衝撃性スチレン樹脂;アクリル樹脂;ナイロン樹脂等、特に好ましくは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等を使用し、キャップ本体1及び密封用中栓2を、それぞれ射出成形、圧縮成形等により成形することにより製造される。
【0024】
【発明の効果】
本発明の複合キャップは、キャップ本体の第2の螺条と密封用中栓の第3の螺条24との螺子係合ピッチPa が、キャップ本体の第1の螺条10と容器口部外面の螺条との螺子係合ピッチPb よりも大きく設定されていることから、タンパーエビデント性に極めて優れ、例えば各種のジュース、果汁等の熱間充填や加熱殺菌が行われる飲料容器に適用した場合は勿論のこと、炭酸飲料の様に、容器内がガス圧で加圧されている様な飲料容器等に適用した場合にも、弱化部の破断に先立って密封破壊が生じることがなく、優れた品質保証機能を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合キャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図。
【図2】図1の複合キャップのキャップ本体を開栓方向に回転させ、弱化部が破断したときの状態を示す半断面側面図。
【図3】図2の状態からさらにキャップ本体を回転して上昇させた状態を示す半断面側面図。
【符号の説明】
1:キャップ本体 2:密封用中栓
5:頂板部 6:スカート壁
7:弱化部 8:タンパーエビデントバンド
10:第1の螺条 11:係合突起
12:環状足部 13:第2の螺条
14:外側突起 20:筒状側壁
21:底壁 22:水平フランジ
23:環状突起 24:第3の螺条
25:アンダーカット 50:容器口部
51:螺条 52:顎部
Claims (2)
- キャップ本体と、キャップ本体内に保持される密封用中栓とから成る合成樹脂製複合キャップにおいて、
前記キャップ本体は、頂板部と、頂板部周縁部から垂下したスカート壁と、スカート壁下端に破断可能な弱化部を介して設けられたタンパーエビデントバンドとから成り、
前記スカート壁内面には、容器口部外面に設けられた螺条と螺子係合し得る第1の螺条が形成されており、
前記頂板部内面には、環状足部が設けられており、環状足部の外面には、密封用中栓と螺子係合し得る第2の螺条と、少なくとも第2の螺条よりも下側に位置する外側突起とが形成されており、
前記密封用中栓は、前記キャップ本体頂板部に設けられている環状足部が挿入される筒状側壁と、筒状側壁の下端を閉じるように形成されている底壁と、筒状側壁の上端から外方に広がっている水平フランジと、水平フランジの内面に形成されており且つ容器口部内面に密着する環状突起とから成り、
前記筒状側壁の内面には、前記環状足部に形成されている第2の螺条と螺子係合し得る第3の螺条と、少なくとも第3の螺条の下側に位置し且つ前記外側突起と係合し得るアンダーカットとが形成されており、
前記第2の螺条と第3の螺条とは、前記第1の螺条と容器口部外面に設けられている螺条との螺子係合に対して同方向に螺子係合するものであり、且つ該第2の螺条と第3の螺条との螺子係合ピッチPaは、前記第1の螺条と容器口部外面に設けられている螺条との螺子係合ピッチPbよりも大きく設定されていることを特徴とする合成樹脂製複合キャップ。 - 前記ピッチPaは、ピッチPbの1.01倍以上に設定されている請求項1に記載の合成樹脂製複合キャップ。
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