JP3966390B2 - アントラピリドン化合物、水性インク組成物及び着色体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アントラピリドン化合物又はその塩、インク組成物及び着色体に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種カラー記録法の中で、その代表的方法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法については、インクの各種吐出方式が開発されているが、いずれもインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うものである。この記録方法は、記録ヘッドと被記録材料とが接触しない為音の発生がなく静かであり、また小型化、高速化、カラー化が容易という特長の為、近年急速に普及しつつあり、今後とも大きな伸長が期待されている。この中で、コンピューターのカラーディスプレー上の画像又は文字情報をインクジェットプリンターによりカラ−で記録するには、一般にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクによる減法混色で表現される。CRTディスプレー等のR、G、Bによる加法混色画像を減法混色画像でできるだけ忠実に再現するには、使用する色素の色相及びその鮮明性が重要な技術課題であり、更にインク組成物が長期の保存に対し安定であり、又プリントした画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性等の堅牢度に優れている事が求められる。今後、使用分野を拡大すべく、広告等の展示物に活用した場合、光(電灯、蛍光灯、日光等)に曝される場合が多くなり、殊に耐光性のあるインク組成物が求められることになる。これらの要求を満たすために種々の方法が提案されている(例えば特公平7-49543 、特公平6-4794、特開平6-228447、特公平5-79109 )。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェットカラープリンタ用インキに使用される色素のうちマゼンタについては、幅広い配合色を得るのに適する色相でかつ鮮明であるものは耐光レベルが低く、他方耐光レベルが高いものは色相的に幅広い配合色をだすのに不十分であったり鮮明性に欠けたりするという問題がある。
本発明は、インクジェットプリントをはじめとするカラーの記録に用いられる、幅広い配合色を得るのに適する色相と鮮明性を有し、且つそれによる記録物の耐光堅牢度が強いという特徴を有し、それによりカラ−ディスプレイ上のオリジナルに可能な限り忠実なハ−ドコピ−をとることを可能にするマゼンタ色素を提供する事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったものである。即ち本発明は、
(1)式(1)
【0005】
【化6】
【0006】
(式中、R1 ’はアルコキシカルボニル基、カルボキシ基又はベンゾイル基を、R2 は水素原子又はアルキル基を、R3 、R4 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基をそれぞれ表す。但し、R1 ’がエトキシカルボニル基、R2 がメチル基、R3 が水素原子、R4 が4位のクロル基、2位がスルホン酸基である組合せの場合を除く。)
で示されるアントラピリドン化合物のスルホン酸誘導体。
(2)式(2)
【0007】
【化7】
【0008】
(式中、R1 はアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ベンゾイル基又は3−スルホベンゾイル基を、R2 は水素原子又はアルキル基を、R3 、R4 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を、nは0〜3の整数をそれぞれ表す。但し、nが0である場合、R1 がアルコキシカルボニル基である場合及びnが1である場合、R1 がエトキシカルボニル基、R2 がメチル基、R3 が水素原子、R4 が4位のクロル基、スルホン酸基が2位である組合せの場合を除く。)
で示されるアントラピリドン化合物またはその塩、
(3)R1 はアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ベンゾイル基又は3ースルホベンゾイル基を、R2 は水素原子又はメチル基を、R3 は3位に結合した水素原子、メチル基又はクロル基を、R4 は水素原子をそれぞれ表し、nは1〜2の整数でありスルホン酸基が4位叉は4位と6位に結合している(2)のアントラピリドン化合物又はその塩、
(4)R1 はアルコキシカルボニル基を、R2 は水素原子又はメチル基をR3 は3位に結合した水素原子またはメチル基を、R4 は水素原子をそれぞれ表し、nは2でありスルホン酸基が4位と6位に結合している(2)のアントラピリドン化合物またはその塩、
(5)式(3)
【0009】
【化8】
【0010】
で示される化合物又はその塩、
(6)式(4)
【0011】
【化9】
【0012】
で示される化合物又はその塩、
(7)式(5)
【0013】
【化10】
【0014】
(式中、R11はアルキル基を、R2 は水素原子又はアルキル基を、R3 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。但し、R11がメチル基の場合、R2 がメチル基、R3 が水素原子である場合を除き、R11がエチル基の場合、R2 が2ーエチルヘキシル基、R3 が水素原子である場合を除く。)
で示されるアントラピリドン化合物、
(8)(1)乃至(6)のいずれか一項のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とする水性インク組成物、
(9)(1)乃至(6)のいずれか一項のアントラピリドン化合物又はその塩で着色された着色体、
(10)着色がプリンタによりなされた(9)の着色体、
に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
前記式(1)のR1 ’はアルコキシカルボニル基、カルボキシ基又はベンゾイル基であり、(2)のR1 はアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ベンゾイル基又は3−スルホベンゾイル基である。R1 ’、R1 のアルコキシカルボニル基の具体例としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等C1〜C6のアルコキシカルボニル基があげられる。
前記式(1)及び(2)においてR2 は水素原子又はアルキル基である。R2 のアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等C1〜C10のアルキル基があげられる。
【0016】
前記式(1)及び(2)においてR3 、R4 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。とり得るハロゲン原子の具体例としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等があげられる。同じくアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等C1〜C4のアルキル基があげられる。更にアルコキシ基の具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等C1〜C6のアルコキシ基があげられる。R3 、R4 の結合位置は、イミノ基の結合位置を1位とすると、R3 が2位または3位、R4 が3位または4位である。前記式(2)においてnは0〜3の整数である。nが1〜3の整数であるとき、スルホン酸基は、イミノ基の結合位置を1位とすると、2位、4位又は6位のいずれかに結合している。
【0017】
前記式(1)及び(2)において、R1 ’又はR1 、R2 、R3 、R4 及び式(2)におけるnの好ましい組み合わせとしては、例えばR1 ’又はR1 がアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ベンゾイル基又は3ースルホベンゾイル基、R2 が水素原子又はメチル基、R3 が3位に結合した水素原子、メチル基叉はクロル基、R4 が水素原子、nが1〜2の整数でありスルホン酸基が4位又は、4位と6位に結合している場合である。より好ましくは、R1 ’又はR1 がアルコキシカルボニル基、R2 が水素原子叉はメチル基、R3 が3位に結合した水素原子又はメチル基、R4 が水素原子、nが2でありスルホン酸基が4位と6位に結合している場合である。更に好ましくは、R1 ’又はR1 がエトキシカルボニル基、R2 がメチル基、R3 が3位に結合した水素原子又はメチル基、R4 が水素原子、nが2でありスルホン酸基が4位と6位に結合している場合である。
【0018】
本発明において、前記式(1)で示されるアントラピリドン化合物のスルホン酸誘導体としては、遊離のスルホン酸及びその塩が挙げられる。又、前記式(2)で示されるアントラピリドン化合物のスルホン酸誘導体の塩は、スルホン酸基における塩である。前記式(1)で示されるアントラピリドン化合物のスルホン酸誘導体(具体的には、例えば前記式(2)で示される化合物)の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、各種アミンの塩等があげられる。各種アミンの具体例としては、例えばモノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン等C1〜C4のアルカノールアミン等があげられる。
前記式(1)で示されるアントラピリドン化合物のスルホン酸誘導体の上記の各々の塩を得るには、例えば、得られたナトリウム塩の結晶を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、場合により濾過して得られるケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等のアルカノ−ルアミンを添加することにより、それぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩等のアルカノ−ルアミン塩とすることができる。
【0019】
次に前記式(1)又は(2)で示される化合物の具体例を示す。
【0020】
【表1】
表1
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
01 -COOC2H5 -CH3 H H 0
21 -COOC2H5 -CH3 H H 2(4,6位) Na
02 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(3位) 0
22 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
03 -COOC2H5 H H -CH3(3位) 0
23 -COOC2H5 H H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
04 -COOC2H5 H H H 0
24 -COOC2H5 H H H 2(4,6位) Na
34 -COOH H H H 2(4,6位) Na
05 -COPh H H -CH3(3位) 0
25 -COPh H H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
35 -3S-BENZOYL H H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
06 -COPh -CH3 H H 0
26 -COPh -CH3 H H 2(2,4位) Na
36 -3S-BENZOYL -CH3 H H 2(2,4位) Na
【0021】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
07 -COPh H H H 0
27 -COPh H H H 2(2,4位) Na
37 -3S-BENZOYL H H H 2(2,4位) Na
08 -COPh -CH3 H -CH3(3位) 0
28 -COPh -CH3 H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
31 -COOH -CH3 H H 2(4,6位) Na
09 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(4位) 0
29 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(4位) 1(2位) Na
010 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(2位) 0
210 -COOC2H5 -CH3 H -CH3(2位) 1(4位) Na
011 -COOC2H5 -CH3 H -Cl(3 位) 0
211 -COOC2H5 -CH3 H -Cl(3 位) 2(4,6位) Na
【0022】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
012 -COOCH3 -CH3 H H 0
212 -COOCH3 -CH3 H H 2(2,4位) Na
013 -COOC2H5 -CH3 H -OCH3(4 位) 0
213 -COOC2H5 -CH3 H -OCH3(4 位) 1(2位) Na
014 -COOC2H5 -CH3 H -OCH3(2 位) 0
214 -COOC2H5 -CH3 H -OCH3(2 位) 1(4位) Na
015 -COOC2H5 -CH3 -CH3(2 位)-CH3(6 位) 0
215 -COOC2H5 -CH3 -CH3(2 位)-CH3(6 位) 1(4位) Na
016 -COOC2H5 -CH3 H -C4H9(4 位) 0
216 -COOC2H5 -CH3 H -C4H9(4 位) 1(2位) Na
017 -COOC2H5 -C2H5 H H 0
217 -COOC2H5 -C2H5 H H 2(2,4位) Na
018 -COOC2H5 -C4H9 H H 0
218 -COOC2H5 -C4H9 H H 2(2,4位) Na
【0023】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
019 -COOC2H5 H H -CH3(4位) 0
219 -COOC2H5 H H -CH3(4位) 1(2位) Na
319 -COOC2H5 H H -CH3(4位) 2(2,6位) Na
020 -COOC2H5 H H -CH3(2位) 0
220 -COOC2H5 H H -CH3(2位) 1(4位) Na
021 -COOC2H5 H H -Cl(3 位) 0
221 -COOC2H5 H H -Cl(3 位) 2(4,6位) Na
022 -COOC2H5 H H -Cl(4 位) 0
222 -COOC2H5 H H -Cl(4 位) 1(2位) Na
023 -COOC2H5 H H -OCH3(4 位) 0
223 -COOC2H5 H H -OCH3(4 位) 1(2位) Na
024 -COOC2H5 H H -CH3(2位) 0
224 -COOC2H5 H H -CH3(2位) 1(4位) Na
025 -COOC2H5 H H -C4H9-n(4 位) 0
225 -COOC2H5 H H -C4H9-n(4 位) 1(2位) Na
【0024】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
026 -COOCH3 H H H 0
226 -COOCH3 H H H 2(2,4位) Na
027 -COOC4H9 H H H 0
227 -COOC4H9 H H H 2(2,4位) Na
028 -COPh -CH3 H -CH3(4位) 0
228 -COPh -CH3 H -CH3(4位) 1(2位) Na
029 -COPh -CH3 H -CH3(2位) 0
229 -COPh -CH3 H -CH3(2位) 2(4,6位) Na
030 -COPh -CH3 H -Cl(3 位) 0
230 -COPh -CH3 H -Cl(3 位) 2(4,6位) Na
031 -COPh -CH3 H -Cl(4 位) 0
231 -COPh -CH3 H -Cl(4 位) 1(2位) Na
032 -COPh -CH3 H -OCH3(4 位) 0
232 -COPh -CH3 H -OCH3(4 位) 1(2位) Na
【0025】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
033 -COPh -CH3 H -OCH3(2 位) 0
233 -COPh -CH3 H -OCH3(2 位) 1(4位) Na
034 -COPh -CH3 -CH3(2 位)-CH3(6 位) 0
234 -COPh -CH3 -CH3(2 位)-CH3(6 位) 1(4位) Na
035 -COPh -CH3 H -C4H9-n(4 位) 0
235 -COPh -CH3 H -C4H9-n(4 位) 1(2位) Na
036 -COPh -C2H5 H H 0
236 -COPh -C2H5 H H 2(2,4位) Na
037 -COPh -C4H9 H H 0
237 -COPh -C4H9 H H 2(2,4位) Na
038 -COPh H H -CH3(4位) 0
238 -COPh H H -CH3(4位) 1(2位) Na
039 -COPh H H -CH3(2位) 0
239 -COPh H H -CH3(2位) 2(2,4位) Na
【0026】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
040 -COPh H H -Cl(3 位) 0
240 -COPh H H -Cl(3 位) 2(4,6位) Na
041 -COPh H H -Cl(4 位) 0
241 -COPh H H -Cl(4 位) 1(2位) Na
042 -COPh H H -OCH3(4 位) 0
242 -COPh H H -OCH3(4 位) 1(2位) Na
043 -COPh H H -OCH3(2 位) 0
243 -COPh H H -OCH3(2 位) 1(4位) Na
044 -COPh H -CH3(2 位)-CH3(6 位) 0
244 -COPh H -CH3(2 位)-CH3(6 位) 1(4位) Na
045 -COPh H H -C4H9-n(4 位) 0
245 -COPh H H -C4H9-n(4 位) 1(2位) Na
046 -COOC2H5 -C2H5 H H 0
246 -COOC2H5 -C2H5 H H 2(4,6位) Na
【0027】
化合物 R1 又はR1 ’ R2 R3 R4 n 塩
No.
047 -COOC2H5 -C3H7-n H H 0
247 -COOC2H5 -C3H7-n H H 2(4,6位) Na
048 -COOC2H5 -C4H9-n H H 0
248 -COOC2H5 -C4H9-n H H 2(4,6位) Na
049 -COOC2H5 -CH(CH3)C2H5 H H 0
249 -COOC2H5 -CH(CH3)C2H5 H H 2(4,6位) Na
050 -COOC2H5 -C(CH3)3 H H 0
250 -COOC2H5 -C(CH3)3 H H 2(4,6位) Na
051 -COOC2H5 -C6H13-n H H 0
251 -COOC2H5 -C6H13-n H H 2(4,6位) Na
052 -COOC2H5 -C8H17-n H H 0
252 -COOC2H5 -C8H17-n H H 2(4,6位) Na
053 -COOC2H5 -2EH H H 0
253 -COOC2H5 -2EH H H 2(4,6位) Na
054 -COOC2H5 -2EH H -CH3(3位) 0
254 -COOC2H5 -2EH H -CH3(3位) 2(4,6位) Na
055 -COOC2H5 -C10H21-n H H 0
255 -COOC2H5 -C10H21-n H H 2(4,6位) Na
(注)表中「Ph」はフェニル基を示す。又01〜09及び010〜055等0で始まる番号を持つ化合物は本発明の化合物を製造する為の原料(中間体)である。「2EH 」は2ーエチルヘキシル基(-CH2CH(C2H5)C4H9-n)を、「3S-BENZOYL」は3ースルホベンゾイル基を、「−n」は直鎖状であることを示す。
【0028】
これらの化合物のうち、R1 が−COOC2 H5 の化合物のスルホン酸誘導体が好ましく、より好ましくはNo.01又はNo.02の化合物のスルホン酸誘導体、具体的にはNo.21、No.22の化合物である。
【0029】
本発明の化合物は、例えば一般式(6)
【0030】
【化11】
【0031】
(式中、R2 、R3 、R4 は前記と同じ意味を表す。)
で示される化合物と、一般式(7)
【0032】
【化12】
【0033】
(式中、R1 ’は前記と同じ意味であり、R5 はアルキル基を表す。)
で示される化合物とを反応させることにより、前記式(1)の化合物を得、次いでこの化合物をスルホン化することにより、前記式(1)の化合物のスルホン酸誘導体(具体的には、例えば前記式(2)においてnが1〜3である化合物)が得られる。
【0034】
一般式(6)の化合物と一般式(7)の化合物の反応は、例えば触媒としての炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムのような塩基の存在下、オルソジクロロベンゼン、モノクロロベンゼン、ニトロベンゼン、キシレン等の溶媒中、反応温度100〜200℃、反応時間3〜30時間で行えばよい。反応終了後、冷却しメタノール、エタノ−ル、プロパノ−ル等の溶剤で希釈し濾過した後、必要により、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類で洗浄、更に湯で洗浄し、乾燥することにより前記式(1)で示される化合物が得られる。
【0035】
スルホン化反応は、前記式(1)で示される化合物を原料として、例えば発煙硫酸を含む硫酸中で行われる。硫酸中の発煙硫酸の濃度は好ましくは2〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%、さらに好ましくは7〜12重量%である。反応温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜50℃である。又、反応時間は反応温度により変わるが、通常5分〜20時間、好ましい態様においては15分〜5時間程度である。反応終了後、反応液を氷水中にあけ、塩析、濾過、乾燥する事により式(1)の化合物のスルホン酸誘導体(具体的には例えば一般式(2)においてnが1〜3である化合物)が得られる。
本発明の化合物の製造に用いられる前記一般式(6)で示される化合物の例としては、下記のものが挙げられる。
【0036】
【表2】
表2
化合物No. R2 R3 R4
2−1 -CH3 H H
2−2 -CH3 H -CH3(3 位)
2−3 -CH3 H -CH3(4 位)
2−4 -CH3 -CH3(2位) H
2−5 -CH3 H -Cl(3位)
2−6 -CH3 H -Cl(4位)
2−7 -CH3 H -OCH3(4位)
2−8 -CH3 -OCH3(2 位) H
2−9 -CH3 -CH3(2位) -CH3(6 位)
2−10 -CH3 H -C4H9-n(4位)
2−11 -C2H5 H H
2−12 -C4H9-n H H
2−13 H H H
2−14 H H -CH3(3 位)
2−15 H -CH3(2位) H
【0037】
化合物No. R2 R3 R4
2−16 H H -Cl(3位)
2−17 H H -Cl(4位)
2−18 H H -OCH3(4位)
2−19 H -OCH3(2 位) H
2−20 H -CH3(2位) -CH3(6 位)
2−21 H H -C4H9-n(4位)
2−22 -CH(CH3)C2H5 H H
2−23 -C(CH3)3 H H
2−24 -C6H13-n H H
2−25 -C8H17-n H H
2−26 -CH2CH(C2H5)C4H9-n H H
2−27 -C10H21-n H H
(注)表中「−n」は直鎖状であることを示す。
【0038】
本発明の化合物の製造に用いられる前記一般式(7)で示される化合物の例としては、下記のものが挙げられる。
【0039】
【表3】
表3
化合物No. R1 ’ R5
3−1 -COOC2H5 -C2H5
3−2 -COOCH3 -CH3
3−3 -COOC4H9 -C4H9
3−4 -COPh -C2H5
3−5 -COPh -CH3
注)表中「Ph」はフェニル基を示す。
【0040】
本発明の化合物は次のようにしても合成出来る。即ち、先ず1−アルキルアミノ−4−ブロモ−アントラキノン又は1−アミノ−4−ブロモ−アントラキノンとマロン酸ジアルキルエステル又はベンゾイル酢酸アルキルエステルとを反応させることによりアントラキノン核の4−位にブロム基を有するアントラピリドン化合物を得、次いでこの化合物と、例えばアニリン、m−トルイジン、p−トルイジン等のアニリン類との縮合反応を行なって、式(1)の化合物を得る。次いで前記同様にしてスルホン化することにより本発明の一般式(1)の化合物のスルホン酸誘導体(具体的には、例えば一般式(2)で示される化合物)が得られる。この方法は反応経路で示すと次のように表される。
【0041】
【化13】
【0042】
本発明の水性インク組成物は、前記の一般式(1)の化合物のスルホン酸誘導体(具体的には、例えば一般式(2)の化合物)(以下「本発明の染料」という)を水又は水性溶媒(後記する水溶性有機溶剤を含有する水)に溶解したものである。この水性インク組成物をインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合、本発明の染料としては金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機物の含有量が少ないものを用いるのが好ましく、その含有量の目安は例えば約1重量%以下である。無機物の少ない本発明の染料を製造するには、例えば逆浸透膜による方法等の通常の方法で脱塩処理すればよい。
【0043】
本発明の水性インク組成物は水を媒体として調製されるが、本発明の染料は該水性インク組成物中に好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%、更に好ましくは2〜8重量%含有される。本発明の水性インク組成物には、さらに水溶性有機溶剤0〜30重量%、インク調製剤0〜5重量%含有していても良い。
本発明のインク組成物は、蒸留水等不純物を含有しない水に、本発明の染料及び必要により、上記水溶性有機溶剤、インク調製剤を添加混合することにより調製される。又、水と上記水溶性有機溶剤、インク調製剤等との混合物に本発明の染料を添加、溶解してもよい。又、必要ならインク組成物を得た後で濾過を行い、狭雑物を除去してもよい。
【0044】
使用しうる水溶性有機溶剤の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム、尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のC2〜C6アルキレン単位を有するモノー、オリゴー又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのC1〜C4アルキルエーテル、γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等があげられる。
【0045】
これらの水溶性有機溶剤のうち、好ましいものは、N−メチルピロリジン−2−オン、C2〜C6アルキレン単位を有するモノ、ジ又はトリアルキレングリコール、特に、モノ、ジ又はトリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、特にN−メチルピロリジン−2−オン、ジエチレングリコール、ジメチルスルホキシドが好ましい。
【0046】
インク調製剤としては、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、界面活性剤などがあげられる。防腐防黴剤としては、例えばデヒドロ酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、2ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等があげられる。pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを8.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その例として、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグルコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどがあげられる。
【0047】
本発明の着色体は前記の本発明の染料で着色されたものである。着色されるべきものに特に制限無く、例えば紙、繊維や布(ナイロン製、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等が被着色物の具体例としてあげられる。着色法としては、例えば浸染法、捺染法、スクリーン印刷等の印刷法、インクジェットプリンタによる方法等があげられるが、インクジェットプリンタによる方法が好ましい。
【0048】
本発明の化合物は、適度の青味を有するマゼンタ色であり、また優れた耐光性を有し、イエロー、シアンのインクと共に用いる事により、広い可視領域の色調を色出しする事ができる。本発明の染料はインクジェット記録用、筆記具用等記録用インク組成物を調製するための色素あるいは種々の被染物又は被着色物を染色又は着色するための色素として有用である。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明する。尚、以下において部及び%とあるのは、特別の記載のない限り重量基準である。
【0050】
実施例1−1
(1)1−メチルアミノ−4−アニリノアントラキノン24.6部、炭酸ナトリウム0.75部、マロン酸ジエチルエステル30.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み170〜175℃に加熱し10時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLC(高速液体クロマトグラフィ−)にて確認後、反応液を冷却し、メタノール150部を加えて1時間攪拌後、濾過し、次いでメタノール100部で洗浄し次に湯300部で洗浄、乾燥することによりNo. 01の化合物25.2部が紫赤色の結晶として得られる。m.p.221℃
【0051】
(2)次に、96%硫酸26.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸36.2部を加えて10%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 01の化合物8.5部を加え、次いで昇温し40〜45℃の温度で3時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて攪拌下塩化ナトリウム30部を添加して塩析を行い、2時間攪拌後濾過、乾燥することにより本発明のNo. 01の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 21の化合物10.3部及びNo. 31の化合物1.7部から成る)12.0部が赤色粉末として得られた。このナトリウム塩のλmax は527nm(水溶液中)である。
(3)上記で得られたNo. 01の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 01の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0052】
実施例1−2
実施例1−1のスルホン化反応において、40〜45℃の温度で、3時間反応を行う代わりに、15〜20℃の温度で、4時間反応を行う以外は実施例1−1と同様に実施する事により、No. 01の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 21の化合物12.1部及びNo. 31の化合物0.2部から成る)12.3部が赤色粉末として得られた。このナトリウム塩のλmax は528nm(水溶液中)である。m.p.211℃
【0053】
実施例2
1−メチルアミノ−4−(3−メチル−アニリノ)アントラキノン25.7部、炭酸ナトリウム0.75部、マロン酸ジエチルエステル30.0部及びオルソジクロロベンゼン45部を反応器に仕込み、175〜180℃で5時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLCにて確認後、水冷しメタノール135部を加え更に氷冷攪拌を1時間行い析出する結晶を濾過、次いでメタノール180部で洗浄し湯180部で洗浄後、乾燥して、No. 02の化合物26.3部が紫赤色の結晶として得られる。
【0054】
次に、96%硫酸31.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸33.4部を加えて7%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 02の化合物8.8部を加え、20〜25℃の温度で3時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて攪拌下、塩化ナトリウム60部を添加して塩析を行い、2時間攪拌後濾過、乾燥してNo. 22の化合物(本発明の染料)のナトリウム塩12.2部が赤色粉末として得られた。本化合物のλmax は533nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 22の化合物を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 22のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0055】
実施例3
1−アミノ−4−(3−メチル−アニリノ)アントラキノン24.6部、炭酸ナトリウム0.75部、マロン酸ジエチルエステル30.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み、160〜170℃に加熱して2時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。水冷しメタノール150部を加えて2時間攪拌後、濾過、メタノール100部で洗浄し、次いで湯300部で洗浄、乾燥して、No. 03の化合物25.3部が赤色の結晶として得られる。
【0056】
次に、96%硫酸31.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸33.4部を加えて7%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 03の化合物8.5部を加え、40〜45℃の温度で1時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて攪拌下、25%苛性ソーダ水溶液200部を滴下して弱アルカリ性とし、次いで塩化ナトリウム100部を添加して塩析を行い、2時間攪拌後60〜65℃にて1時間加熱攪拌し、濾過、乾燥してNo. 23の化合物(本発明の染料)のナトリウム塩11.0部が赤色粉末として得られる。本ナトリウム塩のλmax は534nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 23の化合物を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 23のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0057】
実施例4
1−アミノ−4−アニリノアントラキノン23.6部、炭酸ナトリウム0.75部、マロン酸ジエチルエステル30.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み160〜170℃で2時間反応させる。反応は生成するメタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。水冷しメタノール150部を加えて1時間攪拌後、濾過、メタノール100部で洗浄し次いで湯300部で洗浄、乾燥して、No. 04の化合物24.3部が赤色の結晶として得られる。
【0058】
次に、96%硫酸26.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸36.2部を加えて10%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 04の化合物8.5部を加え、40〜45℃の温度で1時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて攪拌下、塩化ナトリウム100部を添加して塩析を行い、2時間攪拌後60〜65℃にて1時間加熱攪拌し、濾過、乾燥してNo. 04の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 24の化合物6.7部及びNo. 34の化合物5.0部から成る)11.7部が赤色粉末として得られた。このナトリウム塩のλmax は522nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 04の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、それぞれNo. 04の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩の代わりにカリウム塩、リチウム塩、アンモニム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0059】
実施例5−1
実施例1−1(1)で用いたオルソジクロロベンゼンの代わりにモノクロロベンゼン75部を用いて、反応温度130〜135℃にて窒素ガスをゆっくり通しながら20時間反応を行い、他は実施例1−1(1)と同様に処理して、実施例1−1(1)で得られるNo. 01の化合物と同じ化合物25.2部が赤色結晶として得られる。
【0060】
実施例5−2
実施例1−1(1)で用いた炭酸ナトリウム0.75部の代わりに無水酢酸ナトリウム1.2部を用い、オルソジクロロベンゼンの代わりにキシレン112部を用いて、反応温度143〜145℃にて8時間反応を行う他は実施例1−1(1)と同様に処理して、実施例1−1(1)で得られるNo.01の化合物とおなじ化合物27.7部の暗緑色の結晶が得られる。
【0061】
実施例6
1−アミノ−4−(3−メチル−アニリノ)アントラキノン24.6部、炭酸ナトリウム0.75部、ベンゾイル酢酸エチルエステル36.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み、170〜175℃に加熱して3時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLCにて確認後、水冷しメタノール150部を加え結晶を析出させ1時間攪拌後、濾過しメタノール200部で洗浄し次いで水洗、乾燥してNo. 05の化合物29.4部が赤色の結晶として得られる。
【0062】
次に、96%硫酸31.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸33.4部を加えて7%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 05の化合物9.1部を加え、40〜45℃の温度で1時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて攪拌下、塩化ナトリウム40部を添加して塩析を行い、2時間攪拌後濾過、乾燥してNo. 05の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 25の化合物12.0部及びNo. 35の化合物0.9部から成る)12.9部が赤色粉末として得られた。このナトリウム塩のλmax は534nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 05のスルホン酸誘導体のナトリウム塩を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 05のスルホン酸誘導体のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0063】
実施例7
1−メチルアミノ−4−アニリノアントラキノン23.6部、炭酸ナトリウム0.75部、ベンゾイル酢酸エチルエステル36.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み、170〜170℃に加熱して3時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLCにて確認後、水冷しメタノール150部を加え結晶を析出させ1時間後、濾過しメタノール200部で洗浄し次いで水洗、乾燥してNo. 06の化合物28.8部が赤色結晶として得られる。
【0064】
次に、96%硫酸24.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸39.6部を加えて12%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 06の化合物8.8部を加え、40〜45℃の温度で5時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて撹拌下、塩化ナトリウム80部を添加して塩析を行い、2時間撹拌後濾過、乾燥してNo. 06の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 36の化合物9.1部及びN0. 26の化合物3.2部から成る)12.3部が赤色粉末として得られた。本ナトリウム塩のλmax は532nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 06の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 06の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0065】
実施例8
1−アミノ−4−アニリノアントラキノン24.6部、炭酸ナトリウム0.75部、ベンゾイル酢酸エチルエステル36.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み、170〜170℃に加熱して3時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLCにて確認後、水冷しメタノール150部を加え結晶を析出させ1時間後、濾過しメタノール200部で洗浄し次いで水洗、乾燥して29.5部が赤色結晶として得られる。
【0066】
次に、96%硫酸26.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸36.2部を加えて10%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 07の化合物9.1部を加え、40〜45℃の温度で3時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて撹拌下、塩化ナトリウム80部を添加して塩析を行い、2時間撹拌後濾過、乾燥してNo. 07の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩(No. 37の化合物12.2部及びNo. 27の化合物2.7部から成る)14.9部が赤色粉末として得られた。本ナトリウム塩のλmax は532nm(水溶液中)である。
又、上記で得られる本発明のスルホン酸誘導体のナトリウム塩を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを添加することにより、それぞれNo. 07の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩の代わりにカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩及びトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0067】
実施例9
1−メチルアミノ−4−(3−メチル−アニリノ)アントラキノン25.7部、炭酸ナトリウム0.75部、ベンゾイル酢酸エチルエステル36.0部及びオルソジクロロベンゼン75部を反応器に仕込み、170〜170℃に加熱して4時間反応させる。反応は生成するエタノール及び水を反応系から追い出しながら行う。反応の完了をHPLCにて確認後、水冷しメタノール150部を加え結晶を析出させ1時間撹拌後、濾過しメタノール200部で洗浄し次いで水洗、乾燥してNo. 08の化合物27.1部が赤色結晶として得られる。
【0068】
次に、96%硫酸31.0部を反応器に仕込み氷冷下30%発煙硫酸33.4部を加えて7%発煙硫酸を調製する。次いで氷冷下20℃以下にて上記No. 08の化合物9.4部を加え、20〜25℃の温度で4時間スルホン化反応を行う。氷水400部中に、上記の反応液を加えて撹拌下、25%苛性ソーダ100部を滴下して弱アルカリ性とし、次いで塩化ナトリウム80部を添加して塩析を行い、2時間撹拌後濾過、乾燥してNo. 28の化合物(本発明の染料)のナトリウム塩9.2部が赤色粉末として得られた。本ナトリウム塩のλmax は536nm(水溶液中)である。
又、上記で得られるNo. 28の化合物を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、濾過して得られたケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンを添加することにより、No. 28のナトリウム塩の代わりにそれぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である化合物が得られる。
【0069】
実施例10
(A)インクの作成
下記組成の液体を調製し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより本発明のインクジェット用水性インク組成物を得た。
組成
実施例1−1で得られたNo. 01の化合物のスルホン酸誘導体のナトリウム塩
(脱塩処理されたものを使用) 3.0部
水 77.5部
エチレングリコール 5.0部
グリセリン 5.0部
トリエタノールアミン 4.5部
1,3ージメチルイミダゾリジンー2ーオン 5.0部
【0070】
(B)インクジェットプリント
インクジェットプリンター(商品名 ENCAD社NOVAJET III )を用いて、普通紙(キャノンプリンターペーパーA4(TLB5A4S))、専用紙A(Color BJ PaperLC101(キャノン製))及び専用紙B(カラーイメージジェット用コート紙STX73A4(シャープ製))の3種の紙にインクジェット記録を行った。
(C)記録画像の耐光堅牢度試験
カーボンアークフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、記録紙に20時間照射した。
【0071】
比較例1、2、3
インクジェットプリントのマゼンタとして用いられているか提案されている三つの型の染料を採り上げ、比較例として試験した。
(1)比較例1
染料として本発明の染料の代わりにC.I.Acid Red 52(ローダミン型染料)を用いる他は実施例10の(A)(B)に準じてインクを作成しプリントした。
(2)比較例2
染料として本発明の染料の代わりにC.I.Direct Red 227(アゾ系染料)を用いる他は上記(1)に準じた。
(3)比較例3
C.I.Acid Red 82(アントラピリドン系染料)を用いる他は上記(1)に準じた。
評価結果を表4に記載した。
【0072】
【表4】
【0073】
表4より、本発明品の実施例10のインク組成物と従来のアントラピリドン系染料(比較例3)を比較すると耐光堅牢度においては両者ほぼ同等であるが、鮮明度においては本発明の化合物が優れていることがわかる。
【0074】
次に、本発明品の実施例10と比較例3のマゼンタ色素について、共通の黄色インク、シアンインクとを用いて配合色(赤色、青色)をプリンタ−を用いて色出しし、測色を実施してL* a* b* 値を測定した。参考までに黄色、シアン及びその配合色(緑色)ついても同様の測色を行った。その結果を表5に示す。尚、ここで用いた黄色インク、シアンインクは、実施例10の(A)に準じて製造した。染料は下記の染料を用いている。
黄色インク :C.I.Direct Yellow 86
シアンインク:C.I.Direct Blue 199
緑色インク:上記黄色インクとシアンインクを混合して緑色インクを調製した。
【0075】
【表5】
【0076】
表5より、本発明のマゼンタはb* 値が−7で比較例のマゼンタより−方向に14も寄っており、適度の青味を有する理想に近いマゼンタ色になっていることが判る。またシアンとの配合色である青色のb* 値も−41と青味がより強くなっている。表5のa* b* 値を色度図上へプロットすると、本発明のマゼンタは比較例のマゼンタよりa* 値が+でb* 値が−の領域で大きく広がっており、配合色としてこの部分の色相をより多く表現できることがわかる。即ち、この結果より、本発明の実施例10のインクを用いた場合の方が、色出し範囲が明らかに広く、特にB(青色)、M(マゼンタ色)で優位にある事が示されている。(添付の図1を参照)
【0077】
実施例11
インクの作成において、実施例10におけるNo. 21の代わりに、実施例2で得られたNo. 22の色素(脱塩処理されたもの)を用いてインクの作成を行う他は実施例10と同様に実施した。
評価結果を表6に記載した。
【0078】
【表6】
【0079】
表6より、本発明品の実施例11のインク組成物と従来のアントラピリドン系染料(比較例3)を比較すると耐光堅牢度においては両者同等であるが、鮮明度において本発明の化合物の方が優れていることがわかる。
【0080】
次に、本発明品の実施例11と比較例3のマゼンタ色素について、共通の黄色インク、シアンインクとを用いて配合色(赤色、青色)を色出しし、測色を実施してL* a* b* 値を測定した。参考までに黄色、シアン及びその配合色(緑色)ついても同様の測色を行った。その結果を表7に示す。尚、ここで用いた黄色インク、シアンインクは、実施例10の(A)に準じて製造した。染料は下記の染料を用いている。
黄色インク :C.I.Direct Yellow 86
シアンインク:C.I.Direct Blue 199
緑色インク:上記黄色インクとシアンインクを混合して緑色インクを調製した。
【0081】
【表7】
【0082】
表7より、本発明のマゼンタはb* 値が−14で比較例のマゼンタより−方向に21も寄っており、適度の青味を有する理想に近いマゼンタ色になっていることが判る。またシアンとの配合色である青色のb* 値も−43と青味がより強くなっている。表7のa* b* 値を色度図上へプロットすると、本発明のマゼンタは比較例のマゼンタよりa* 値が+でb* 値が−の領域で大きく広がっており、配合色としてこの部分の色相をより多く表現できることがわかる。即ち、この結果より、本発明の実施例11のインクを用いた方が、色出し範囲が明らかに広く、特にB(青色)、M(マゼンタ色)で優位にある事が示されている。(添付の図2を参照)
【0083】
【発明の効果】
本発明の化合物は、適度の青味を有するマゼンタ色であり、また優れた耐光性を有し、他のイエロー、シアンのインクと共に用いる事により、広い可視領域の色調を色出しする事ができる。これはインクジェット記録用、筆記具用等記録用インク組成物を得るための色素として価値が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は三原色による色出し範囲を説明する色度図である。実線は実施10で得られたインキ組成物を用いてえられる種々の配合色の色度図、又点線は比較例3のインキ組成物を用いて得られた配合色の色度図をそれぞれ表す。
【図2】図2は三原色による色出し範囲を説明する色度図である。実線は実施11で得られたインキ組成物を用いてえられる種々の配合色の色度図、又点線は比較例3のインキ組成物を用いて得られた配合色の色度図をそれぞれ表す。
【符号の説明】
図1及び図2においてX軸はL* a* b* 表色系におけるa* を、又Y軸は同じくb* をそれぞれ示す。(L* a* b* 表色系においてa* は赤方向、−a* は緑方向を、又b* は黄方向を、−b* は青方向を示す。)
Claims (8)
- R1はC1〜C6のアルコキシカルボニル基を、R2は水素原子又はメチル基を、R3は3位に結合した水素原子又はメチル基を、R4は水素原子をそれぞれ表し、nは2でありスルホン酸基が4位と6位に結合している請求項1のアントラピリドン化合物またはその塩。
- 請求項1乃至5のいずれか一項のアントラピリドン化合物またはその塩を含むことを特徴とする水性インク組成物。
- 請求項1乃至5のいずれか一項のアントラピリドン化合物またはその塩で着色された着色体。
- 着色がプリンタによりなされた請求項7の着色体。
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