JP3964939B2 - 光学素子成形装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、加熱・軟化した光学素材を成形型により加圧成形する光学素子成形装置において上記光学素材を加圧成形可能な状態に加熱・軟化する光学素子の成形用加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学素子成形装置に用いられる光学素材加熱装置としては、例えば特開昭62−182120号公報に記載されている。この光学素材加熱装置40は、図10および図11に示すように円筒状の断熱部材41の内周壁に加熱用ヒーター42を円筒状に配置して構成されている。上記加熱装置40は、図10に示すように光学素材5を押圧成形する上下一対の成形型(上型11、下型12)を配置した成形室10へ光学素材5を搬送する搬送路14の途中に、加熱ヒーター42を配置した内径部が連通するようにして設けられており、搬送皿6に載せた光学素材5を搬送アーム8によって円筒状の加熱ヒーター42の内部に搬入し、光学素材5を成形面5aから直接および外周部から搬送皿6を通じて加熱し得るようになっている。
【0003】
また、特開平3−159926号公報には、図12に示すように下部を開口した円筒状の断熱材2の内壁に円筒状の加熱用ヒーター3を配置した加熱装置45が記載されている。この加熱装置45は搬送路14途中の上壁上に設置され、搬送アーム8によって搬送路14内で加熱装置45の下方に搬送された光学素材5を搬送皿6に載せたまま突き上げピン46で加熱用ヒーター3の内部に挿入することにより、光学素子5を周囲から加熱し得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭62−182120号公報に記載された加熱装置40にあっては、光学素材5の搬送路14の経路を取り巻くように円筒状に配置されており、挿入加熱される光学素材5の中心軸は、加熱装置40の中心軸に対して垂直であるため、光学素材5は成形面5a側からの加熱に加えて外周側からも加熱されるので、加熱装置40の中心軸に対して外周ほど高温に加熱されることになり、光学素材5内に、中心軸に対して非対称な温度分布が生じる。そのため、成形された光学素子に円周方向のアスやひけが発生する問題点があった。
【0005】
また、特開平3−159926号公報に記載された加熱装置45にあっては、光学素材5を周囲から均等に加熱するので、加熱された光学素材5の温度分布は光学素材5の中心軸に対して円心円状になるものの、加熱後の光学素材5は、突き上げピン46を下降させることによって搬送路14内の搬送アーム8に再び載せた後、搬送アーム8により上下両型11、12間に搬送する必要があるため、加熱した光学素材5を上下両型11,12間まで搬送するのに時間がかかるという問題点があった。さらに、この搬送中に加熱された光学素材5の温度が下がってしまうという問題点があった。また、光学素材5を加熱後、突き上げピン46の下降によって光学素材5が搬送皿6と共に載せられる搬送アーム8は加熱されていないので温度が低く、光学素材5から熱を奪うので、光学素材5が上下両型11,12によって押圧成形されるのに必要な温度を保てないことがあった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1の発明は、光学素材を被成形面側から加熱用ヒーターにより加熱することによって、光学素材の加熱を被成形面から均一に行うことができる光学素子の成形用加熱装置を用いた光学素子成形装置を提供することを目的とする。また、請求項2の発明は、光学素材の中心軸に対して均一あるいは同心円状の温度分布を持たせて光学素材を加熱することができる光学素子の成形用加熱装置を提供することを目的とする。さらに、請求項3の発明は、光学素材を加熱する際、光学素子の中心軸に対して同心円状の温度分布を光学素材に任意に生じさせることができる光学素子の成形用加熱装置を用いた光学素子成形装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成させるために、請求項1の発明は、光学素材を成形用加熱装置を用いて加熱・軟化し、光学素材の上下の被成形面側から一対の成形型により加圧して光学素子を成形する光学素子成形装置において、前記光学素材を支持して前記成形用加熱装置の上壁および下壁にそれぞれ配置した加熱用ヒーター間と前記一対の成形型間とに搬送する搬送アームと、前記成形用加熱装置の上壁および下壁にそれぞれ配置した各加熱用ヒーターの中心と前記光学素材の中心軸を一致させた位置で前記搬送アームに支持した前記光学素材を所要の時間で停止し得るようにその搬送方向での前記搬送アームの移動を制御する制御装置と、を有し、前記成形用加熱装置の各加熱用ヒーターは、光学素材の上下の被成形面に対向する前記成形用加熱装置の上壁および下壁にのみ配置すると共に、前記各加熱用ヒーターの中心と光学素材の中心軸を一致させた位置での前記光学素材の中心軸を中心にして同心円状の温度分布を生じさせるようにスパイラル状又は同心円状に設けて構成した。また、請求項2の発明は、請求項1における加熱用ヒーターを、加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして、前記成形用加熱装置の上壁の下面および下壁の上面を平面状、凹面状または凸面状とした面に、前記スパイラル状又は同心円状に設けて構成した。そして、請求項3の発明は、請求項1における加熱用ヒーターを、加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして平面状かつ同心円状に独立して配置した複数のヒーターからなり、複数のヒーターを個々に出力調整し得るように構成した。また、前記搬送アームは、その先端に前記光学素材を搬送皿に載せて支持する構成とした。また、前記成形用加熱装置は、前記光学素材の搬送方向の両外周壁に搬送路を設ける構成とした。
【0008】
【作用】
請求項1の発明にあっては、搬送皿に載せられた光学素材は、搬送アームによって成形用加熱装置内に搬送され、搬送皿および搬送アームと共に、加熱される。このとき、成形用加熱装置の加熱用ヒーターは光学素材の被成形面と対向した位置にあり、加熱は光学素材の被成形面から直接行われるのみで、光学素材の被成形面を重点的に加熱することができる。そして、所望の時間を加熱された光学素材は、同時に加熱された搬送皿上で同じく同時に加熱された搬送アームによって成形室内の成形型間にそのまま搬送できるため、搬送アームによって光学素材が冷却されることなく成形型で押圧成形することができる。
また、請求項2の発明にあっては、搬送皿に載せられた光学素材は、搬送アームによって成形用加熱装置内に搬送され、搬送皿および搬送アームと共に加熱される。加熱は光学素材の被成形面に対向して配置した、光学素材の中心軸に対して対称な形状の加熱用ヒーターで行うことで、光学素材の中心軸に対して同心円状で加熱でき、光学素材の温度分布は中心軸に対して同心円状になる。
さらに、請求項3の発明にあっては、搬送皿に載せられた光学素材は、搬送アームによって成形用加熱装置内に搬送され、搬送皿および搬送アームと共に加熱される。加熱は光学素材の被成形面に対向して、光学素材の中心軸に対して同心円状にかつ平面上に配置され、かつ個々に電気的出力を調整できる複数のヒーターによって行われる。このとき、複数のヒーターを個々に調整することで加熱用ヒーターは光学素材の中心軸に対して同心円状の温度分布をつくり出すことができ、加熱された光学素材は中心軸を中心に同心円状の温度分布で加熱される。
【0009】
【実施例1】
図1から図3は本発明の実施例1の光学素子の成形用加熱装置(以下、光学素材加熱装置という)を示し、図1は光学素材加熱装置を具備し、光学素材の中心軸を上下方向に設置して光学素子を成形する成形装置を示す概略断面図、図2は光学素材加熱装置の外観を示す斜視図、図3は光学素材加熱装置に備えた加熱用ヒーターの形状を説明するための平面図である。
まず、図1を用いて本実施例の光学素材加熱装置1を設けた成形装置の概略構成を説明する。
図において10は成形室で、成形室10内には光学素材5を押圧成形する成形型(上型11、下型12)が同一軸上で上下に対向して設けられている。上型11と下型12は図示を省略した駆動源により、相対的に接近・離反自在に設けられており、例えば上型11と下型12が移動自在あるいは上型11が成形室10の上壁面に固設され、下型12が上型11に対して移動し得るようになっている。成形室10の一側壁(図においては右側壁)には、光学素材5を上下両型11,12間に搬入しかつ押圧成形した後の光学素子を搬出する搬出入口13が設けられ、この搬出入口13に光学素材5等の搬送路14が取り付けられている。搬送路14の途中における成形室10に近接した位置には、光学素材加熱装置1が設けられている。また、光学素材5を載置した搬送皿6を支持する搬送皿支持部材7を先端に設けた搬送アーム8が設けられている。搬送アーム8は、エアシリンダ等の駆動源(図示省略)により搬送路14内を図1における左右方向の搬送方向に移動されるとともに、図示を省略した制御装置により光学素材加熱装置1の中心(詳しくは光学素材加熱装置1の加熱ヒーター3の中心)および上下両型11,12の軸線に対して光学素材5の中心軸Sを一致させる位置に光学素材5を搬送し、かつその位置で所要の時間を停止し得るようにその移動が制御されるようになっている。
【0010】
上記光学素材加熱装置1は、円筒状の断熱部材2に加熱ヒーター3(ニクロム線)を取り付けてなっており、図2に示すように断熱部材2の対向する両外周壁に上記搬送路14を取り付けて搬送路14中に設けられている。断熱部材2の内部には、搬送アーム8に支持された光学素材5を加熱するため空間部4が上記搬送路14と連通するように設けられている。上記空間部4の上下は、光学素材5の搬送方向と平行な上壁2a、下壁2bにより閉塞されており、上壁2aの下面および下壁2bの上面に加熱用ヒーター3が配置され、搬送アーム8に支持された光学素材5をその被成形面5aの方向から加熱し得るようになっている。
加熱用ヒーター3は、図1および図3に示すように平面状かつスパイラル状に配置され、その中心は搬送アーム8に支持した光学素材5の中心軸S上になるように設けられている。
【0011】
次に、上記構成からなる本実施例の作用を図1から図4を用いて説明する。
まず、所望する光学素子に近似する形状に研削・研磨加工された光学素材5をその被成形面5aが上下になるようにして搬送皿6に載せ搬送アーム8の先端に設けた搬送皿支持部7に載せて搬送アーム8で支持する。次に、図示を省略した駆動源により搬送アーム8を搬送路14内で光学素材加熱装置1の方向に移動し、光学素材5を載せた搬送皿6を光学素材加熱装置1内に搬送する。そして、光学素材5の中心軸Sと加熱用ヒーター3の中心とが合致した位置で搬送アーム8による光学素材5の搬送を停止し、所望する時間の加熱を行って、光学素材5を成形可能な状態にまで軟化する。このとき、光学素材5は、被成形面5aに対向して平面状かつスパイラル状に配置された加熱用ヒーター3によって、光学素材5の中心軸Sを中心として同心円状に加熱されるため、光学素材5の温度分布は中心軸Sに対して同心円状になるとともに、光学素材5の温度分布は図4に示すようになる。なお、図中Xは光学素材5の搬送方向、Yは搬送方向に直交する方向である。この光学素材5の加熱と同時に、光学素材5を搬送する搬送皿6および搬送アーム8先端の搬送皿支持部7も光学素材5と略同一温度に加熱される。この加熱が完了した後、再び駆動源を作動し、加熱された光学素材5を搬送皿6に載せたまま搬送アーム8によって光学素材加熱装置1内から搬送路14に連設した成形室10内に搬送する。そして、光学素材5の中心軸Sと上下両型11,12の軸心とが合致した位置で搬送アーム8を停止し、上下両型11,12を相対的に接近させ、上下両型11,12の成形面で光学素材5の被成形面5aを押圧して所望の光学素子を成形する。
【0012】
本実施例によれば、光学素材5の中心軸Sを中心にして同心円状の温度分布を生じさせるように光学素材5を加熱することができるので、円周方向におけるアスやひけの無い光学素子を成形することができる。また、光学素材5の加熱と同時に加熱される搬送皿6上で同じく同時に加熱される搬送皿支持部7に載せたまま搬送アーム8によって、加熱した光学素材5を成形室10内の上下両成形型11,12間に搬送することができるので、加熱された温度を上下両型11,12で押圧するまで保持することができる。
【0013】
なお、本実施例の加熱用ヒーター3は、ニクロム線を例示してあるが、カンタル線やシリコニットのように電気的な調整で出力を制御できるものならば例示したものに限られるものではない。
【0014】
【実施例2】
図5は本発明の実施例2の光学素子の成形用加熱装置(以下、光学素材加熱装置という)を示す縦断側面図、図6は本実施例の変形例を示す縦断側面図である。なお、以下の説明においては本実施例と変形例を一緒に説明する。
本実施例の光学素材加熱装置20は、断熱部材2の上壁2a下面および下壁2b上面を凸面状に形成し、この上壁2a下面、下壁2b上面に図4で示す実施例1における加熱用ヒーター3を配置して凸面状に設け、光学素材5の被成形面5aに対向するように搬送路14の上下に配置して構成した点が異なり、その他の構成は実施例1と同様であるので同一構成部分には同一番号を付してその説明を省略する。
また、変形例の光学素材加熱装置21は、本実施例の断熱部材2の上壁2a下面、下壁2b上面を凹面状に形成して加熱用ヒーター3(図4参照)を凹面状に設け、光学素材5の被成形面5aに対向するように搬送路14の上下に配置して構成されており、その他の構成は同一である。
【0015】
次に、上記構成からなる本実施例および変形例の作用を図5から図8を用いて説明する。
まず、所望する光学素子に近似する形状に研削・研磨加工された光学素材5をその被成形面5aが上下になるようにして搬送皿6に載せ、この搬送皿6を搬送アーム8の先端に設けた搬送皿支持部7に載せて搬送アーム8で支持する。次に、搬送アーム8を移動して光学素材5を光学素材加熱装置20、21内に搬送する。そして、光学素材5の中心軸Sと加熱用ヒーター3の中心とが合致した位置で搬送アーム8による光学素材5の搬送を停止し、光学素材5を成形可能な状態に加熱する。この加熱は光学素材5の上下にある被成形面5aにそれぞれ対向配置される加熱用ヒーター3によって行われ、光学素材5はその中心軸Sに対して同心円状に加熱される。このとき、本実施例の凸面状に配置した加熱用ヒーター3によって加熱される場合には、光学素材5は、その中心軸Sに対して中心部ほど加熱用ヒーター3との距離が短いためよく加熱され、外周部ほど加熱用ヒーター3との距離が長いため、あまり加熱されず、光学素材5の温度分布は図7に示すようになる。一方、変形例の凹面状に配置した加熱用ヒーター3による場合は、凸面状の加熱用ヒーター3とは逆に、光学素材5の中心軸Sに対して外周部ほどよく加熱され、中心部はあまり加熱されず、光学素材5の温度分布は図8に示すようになる。このように、光学素材5の温度分布は加熱用ヒーター3と被成形面5aの部分的な距離によって中心軸Sに対して同心円状で調整することができる。
【0016】
本実施例および変形例によれば、前記実施例1の効果に加え、光学素材5の温度分布を成形の目的に合わせて作ることができ、例えば成形時の光学素材の流動量の大きい光学素材の成形では、凸レンズを押圧成形する場合、光学素材5の外周部の温度を高くし、凹レンズを押圧成形する場合、中心部の温度を高くすることによって薄肉部の流動性を高くさせることにより、変形量の大きい光学素子の成形を可能とすることができる。
【0017】
【実施例3】
図9は本発明の実施例3の光学素子の成形用加熱装置(以下、光学素材加熱装置という)を示し、図においては断熱部材の上壁下面(下壁上面)に設けた加熱用ヒーターの配置状態を表してある。
本実施例の光学素材加熱装置30は、断熱部材2の上壁2a下面および下壁2b上面に独立した複数(本実施例にあっては3個)の加熱用ヒーター31,32,33を平面状かつ同心円状に配置し、光学素材5の被成形面5a(図1等参照)に対向するように搬送路14の上下に設けてあるとともに、光学素材加熱装置30外で加熱用ヒーター31,32,33の出力を独立して調整するヒーター出力調整器34,35,36をそれぞれ導線37により加熱用ヒーター31,32,33に接続して構成した点が異なり、他の構成は実施例1と同様であるため同一部材には同一番号を付して、その説明を省略する。
【0018】
次に、本実施例の作用を図1および図9を用いて説明する。
まず、所望する光学素子に近似する形状に研削・研磨加工された光学素材5をその被成形面5aが上下になるようにして搬送皿6に載せ、この搬送皿6を搬送アーム8の先端に設けた搬送皿支持部7に載せて搬送アーム8で支持する。次に、搬送アーム8を移動して光学素材5を光学素材加熱装置30内に搬送する。そして、光学素材5の中心軸Sと加熱用ヒーター31,32,33の中心とが合致した位置で搬送アーム8による光学素材5の搬送を停止し、光学素材5を成形可能な状態に加熱する。この加熱は、光学素材5の上下にある被成形面5aにそれぞれ対向配置される加熱用ヒーター31,32,33によって加熱される。この時、加熱用ヒーター31,32,33はヒーター出力調整器34,35,36でそれぞれ独立して電圧を調整することによりヒーター出力が調整され、光学素材5の中心軸Sを中心にして光学素材5の温分布が同心円状に得られるように設定されている。これにより、加熱される光学素材5は、加熱用ヒーター31,32,33によって中心軸Sに対して同心円状で加熱され、光学素材5の温度分布は、加熱用ヒーター31,32,33の出力に応じて中心軸Sに対して同心円状になる。
【0019】
本実施例によれば、前記実施例1の効果に加え、成形品の形状・寸法に合わせて加熱される光学素材5の温度分布を、各部の加熱用ヒーター31,32,33の出力を電気的に調整することによって同心円状とすることができる。
【0020】
本発明にあっては、光学素子を加熱・軟化する加熱用ヒーターを光学素材の被成形面に対向する方向にのみ配置するとともに、上記加熱用ヒーターを加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして平面状かつ同心円状に独立して設けた複数のヒーターとし、上記複数のヒーターにそれぞれヒーター出力調整手段を連結し、上記複数のヒーターを個々に出力調整し得るように構成する。これにより複数のヒーターを個々に調整することで加熱用ヒーターは光学素材の中心軸に対して同心円状で温度分布を作り出すことができ、加熱された光学素材は中心軸を中心に同心円状の温度分布で加熱される。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、加熱用ヒーターを光学素子の被成形面に対向する成形用加熱装置の上壁および下壁にのみ配置したので、成形に必要な熱量を最低限に押さえることができ、また光学素材の中心軸を中心にして同心円状の温度分布を生じさせるように光学素材を加熱することができるので、円周方向におけるアスやひけの無い光学素子を成形することができる他、光学素材の搬送路中に加熱装置を設けたので、加熱完了後に直ちに光学素材を加熱後の温度を下げることなく加熱装置から成形型間まで搬送でき、成形に十分な温度を維持できる。また、請求項2の発明によれば、加熱用ヒーターを加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして前記成形用加熱装置の上壁の下面および下壁の上面を平面状、凹面状または凸面状とした面に、前記スパイラル状又は同心円状に配置したので、光学素材の加熱を、光学素材の中心軸に対して同心円状で均一あるいは温度分布を持つように加熱することができるため、光軸(中心軸)に対して円周方向のアスやひけのない光学素子の成形ができる。さらに、請求項3の発明は、複数のヒーターを同心円状に配置するとともに、複数のヒーターを個々に出力調整し得るようにしたので、光学素材の中心軸に対して同心円状に任意の温度分布を光学素材を生じさせることができ、光学素材を押圧成形する際の流動性を成形する光学素子の形状に合わせて調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の成形用加熱装置を装備した成形装置を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施例1の成形用加熱装置の外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例1の成形用加熱装置に備えた加熱用ヒーターの形状を説明するための平面図である。
【図4】本発明の実施例1の成形用加熱装置により加熱した光学素材の温度分布を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例2の成形用加熱装置を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2の変形例を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例2の成形用加熱装置により加熱した光学素材の温度分布を示す説明図である。
【図8】本発明の実施例2の変形例により加熱した光学素材の温度分布を示す説明図である。
【図9】本発明の実施例3の成形用加熱装置における加熱用ヒーターの配置状態を示す説明図である。
【図10】従来技術の加熱装置を装備した成形装置を示す断面図である。
【図11】図10における加熱装置の端面図である。
【図12】従来技術の加熱装置を装備した成形装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1,20,21,30 光学素材加熱装置
3,31,32,33 加熱用ヒーター
5 光学素材
11 上型
12 下型
34,35,36 ヒーター出力調整器
Claims (5)
- 光学素材を成形用加熱装置を用いて加熱・軟化し、光学素材の上下の被成形面側から一対の成形型により加圧して光学素子を成形する光学素子成形装置において、
前記光学素材を支持して前記成形用加熱装置の上壁および下壁にそれぞれ配置した加熱用ヒーター間と前記一対の成形型間とに搬送する搬送アームと、
前記成形用加熱装置の上壁および下壁にそれぞれ配置した各加熱用ヒーターの中心と前記光学素材の中心軸を一致させた位置で前記搬送アームに支持した前記光学素材を所要の時間で停止し得るようにその搬送方向での前記搬送アームの移動を制御する制御装置と、
を有し、前記成形用加熱装置の各加熱用ヒーターは、光学素材の上下の被成形面に対向する前記成形用加熱装置の上壁および下壁にのみ配置すると共に、前記各加熱用ヒーターの中心と光学素材の中心軸を一致させた位置での前記光学素材の中心軸を中心にして同心円状の温度分布を生じさせるようにスパイラル状又は同心円状に設けたことを特徴とする光学素子成形装置。 - 前記加熱用ヒーターは、加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして、前記成形用加熱装置の上壁の下面および下壁の上面を平面状、凹面状または凸面状とした面に、前記スパイラル状又は同心円状に設けたことを特徴とする請求項1記載の光学素子成形装置。
- 加熱用ヒーターは、加熱・軟化する光学素材の中心軸を中心にして平面状かつ同心円状に独立して配置した複数のヒーターからなり、複数のヒーターを個々に出力調整し得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学素子成形装置。
- 前記搬送アームは、その先端に前記光学素材を搬送皿に載せて支持することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子成形装置。
- 前記成形用加熱装置は、前記光学素材の搬送方向の両外周壁に搬送路を設けていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子成形装置。
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