JP3958560B2

JP3958560B2 - Mortise fixing device

Info

Publication number: JP3958560B2
Application number: JP2001339606A
Authority: JP
Inventors: 光輝齋藤
Original assignee: 光輝齋藤
Priority date: 2001-11-05
Filing date: 2001-11-05
Publication date: 2007-08-15
Anticipated expiration: 2021-11-05
Also published as: JP2003138656A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木材のほぞ及びほぞ穴の組み合わせに使用するもので、簡単に、しかも強固に締め付け、固定して耐震性を上げるほぞ固定装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
木造建築は、軽量で、加工ならびに施工が容易であるため、広く普及しており、施工において木材同士を接合するほぞ固定装置として、特許第３０４８５６２号公報に記載のものが知られている。この公報に記載のほぞ固定装置は、第１の木材のほぞ穴に第２の木材の端部に設けられたほぞを嵌入した状態で、第１の木材及びほぞを貫通して形成された断面円形の第１、第２の固定孔に嵌入して第１、第２の木材を固定するように構成されている。さらに、このほぞ固定装置は、ほぞの肉厚より短く半径方向外側に突出可能な肉厚部（厚さＴ₁
）、及び肉厚部と対向する外側半分に形成されてほぞの肉厚より長い外面切欠きを中央部にそれぞれ有し、第１の木材の幅と同一か又は第１の木材の幅より長く、第１、第２の固定孔に密着嵌入する固定用円筒体を備え、さらに、断面円形の固定用円筒体内に嵌入し、肉厚部を外側に押し出す断面円形のピンを有している。かかる構成により、ピンの嵌入により半径方向外側に突出可能な肉厚部を有しているので、第１、第２の木材を密着接合することができ、これによって耐震性を高めることができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のほぞ固定装置においては、解決すべき以下の問題があった。
ピンの後ろ側の有効部及び有効部に一体的に連結された先端テーパ部の断面形状が同一の軸心に対して円形であり、かつ先端テーパ部の先端は平坦に形成されているため、肉厚部を外側に押し出す長さ（突出ストローク）は精々、ピンの直径の半分以下であり、この結果、第１の木材と第２の木材との密着量（締め付け量）を大きく取れないため、接合強度を大きくできないという問題があった。
また、外面切欠き部分の固定用円筒体の外表面の断面形状は、第２の固定孔の外径と等しい円弧に形成され、しかも肉厚部の内表面の断面形状は断面円形のピンの外径と等しい円弧であって、ピンを挿入した場合には、第２の固定孔の上半分が固定用円筒体の外表面に密着当接し、肉厚部の内表面はピンに密着当接する構造となっており、しかも、固定用円筒体は厚さＴ₂が一定のパイプ状に形成されているので、外面切欠きの深さ（肉厚部の厚さＴ₁−固定用円筒体の厚さＴ₂）を大きく取ることができず、この結果、第１の木材と第２の木材との密着量を大きく取れないため、接合強度を大きくできないという問題があった。
【０００４】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、第１の木材と第２の木材との密着量（締め付け量）を大きく取ることによって、接合強度を大きくできるほぞ固定装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るほぞ固定装置は、第１の木材のほぞを第２の木材のほぞ穴に装着した状態で、第１及び第２の木材を貫通する連通孔に、一部に突出片が突出片と対向する側には切欠きが形成された固定用筒体を装着し、固定用筒体のピン孔に固定ピンを装着することによって、突出片を外側に押し出して、ほぞの一部を切欠きに嵌入させると共に、ほぞを締め付け方向に移動させて、第１及び第２の木材を締結するほぞ固定装置であって、突出片のピン孔から内側に突出する高さが、ピン孔の高さの１／２〜９／１０の範囲にあり、固定ピンのテーパ部の先端の位置は、突出片のピン孔から内側に突出する高さ位置より高い位置にある。これによって、ほぞを締め付ける方向に突出片を移動させるストロークが大きくできる。ここで、突出片の突出する高さをピン孔の高さの１／２〜９／１０の範囲に設定したのは、１／２未満であれば、充分な締め付けストロークが得られず、一方、９／１０を超えると突出片を外側に押し出すための機構が大きくなるので、実用的でないためである。
【０００６】
本発明に係るほぞ固定装置において、ピン孔の断面形状は、異形多角形、一部を欠落した部分円形、卵形等の非点対称形状であり、固定ピンの有効部はピン孔の断面形状に一致又は僅少の範囲で実質的に相似であるように構成する。これによって、固定ピンをピン孔に対して回転させることなく、一方向で嵌入できる。ここで、固定ピンの有効部とは突出片を外側に押し出すことができる部分を表している。
本発明に係るほぞ固定装置において、切欠きの有効深さは、突出片のピン孔から内側に突出する高さより小さくすることもできる。これによって、切欠き近傍の固定用筒体の肉厚を厚くすることができる。
【０００７】
本発明に係るほぞ固定装置において、切欠きは外側からピン孔に貫通する開口部であるように構成することもできる。これによって、ほぞを締め付け方向に移動させるストロークを、さらに大きくできる。
本発明に係るほぞ固定装置において、固定用筒体の有効部の外側断面形状は円形であるように構成することもできる。これによって、第１及び第２の木材を貫通する連通孔を容易に形成することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
図１は本発明の第１の実施の形態に係るほぞ固定装置の使用状態を示す斜視図、図２（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、同ほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の側断面図、図３（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、同ほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図、図４は同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図、図５（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第２の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図、図６は同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図、図７（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第３の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図、図８は同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図、図９（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第４の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図、図１０は同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図である。なお、図２（Ｂ）は、固定ピンの正面図も示している。
【０００９】
図１〜図４に示すように、本発明の第１の実施の形態に係るほぞ固定装置１０は、第１の木材の一例である柱１１に形成されたほぞ１２を第２の木材の一例である土台１３に形成されたほぞ穴１４に装着した状態で、柱１１及び土台１３を強固に締結し、接合する装置である。垂直に配置された柱１１の先端部（下端部）に突出した直方体形状のほぞ１２及び水平に配置された土台１３のほぞ穴１４の両側の側壁部１５、１６を貫通する断面円形状の連通孔１７〜１９が接合部には形成されている。連通孔１７〜１９には、その下端側の一部に突出片２０が形成されると共に、突出片２０と対向する上端側には切欠き２１が形成された外形断面が円形状の固定用筒体２２が装着されている。さらに、固定用筒体２２の軸中心部にはピン孔２３が形成されており、ピン孔２３に棒状の固定ピン２４を挿入することによって、突出片２０を半径方向外側に押し出すと共に、ほぞ１２の一部を切欠き２１に嵌入させた状態で、ほぞ１２を締め付け方向に移動させて固定するようになっている。なお、ほぞ固定装置１０は、固定用筒体２２と固定ピン２４とを備えている。以下、図を参照しながら詳細に説明する。
【００１０】
固定用筒体２２は、例えばプラスチック又は金属からなっている。図２（Ａ）、（Ｂ）に示すように、固定用筒体２２の嵌入部（有効部）の長さは、土台１３の幅Ｌ₂と略同一にしており、固定用筒体２２の一側の端部には環状の位置決め用ストッパ２５が設けられていて、嵌入時に側壁部１６の端面２６に当接して、軸方向の位置ずれを抑えている。
固定用筒体２２の有効部の長さを、土台１３の幅Ｌ₂より長くして、振動による固定用筒体２２の抜け落ちの恐れを無くすこともできる。固定用筒体２２の軸中心部には、有効部４３の断面が上側に小さな弓形２７を欠落した部分円形に形成された固定ピン２４が密着嵌入可能なピン孔２３（断面が固定ピン２４の外形断面に実質的に相当する部分円形状）が形成されている。なお、固定ピン２４における有効部とは、有効部４３の内で、実質的に突出片２０を押し出すことができる部分を意味している。
【００１１】
固定用筒体２２の先端部には、連通孔１７、１８、１９に挿通し易いように、テーパ部２８が形成されている。また、固定用筒体２２の外周には、固定用筒体２２の長さ方向に平行な直線状突起（図示せず）が設けられている。直線状突起の数は規定しないが、複数設けられているのが好ましい。これによって、固定用筒体２２の挿入時に固定用筒体２２が回転して切欠き２１の角度がずれることを防ぎ、作業を簡単に行えるようにしている。なお、固定ピン２４は先側に設けられたテーパ部４２と、テーパ部４２に一体的に設けられた有効部４３とを備えており、有効部４３の断面形状は図３（Ｂ）に示す通りとなっている。
【００１２】
図２（Ａ）、（Ｂ）及び図３（Ａ）、（Ｂ）に示すように、固定用筒体２２の長手方向の中央部には、ほぞ１２の肉厚Ｌ₁より短く、しかも半径方向外側（図面では下側）に突出可能な突出片２０が設けられている。図２（Ａ）、（Ｂ）に示すように、突出片２０の軸方向の両端部には傾斜部２９、３０が設けられ、固定ピン２４の両側からの挿入及び突出片２０の押し出しを容易にしている。さらに、図３（Ａ）に示すように、突出片２０の断面形状は、固定ピン２４の挿通による突出前の状態では、固定用筒体２２の肉厚Ｔ_Eと同じ厚さを備え、しかも固定用筒体２２と一体的に形成された円弧部３１と、円弧部３１の内側に一体的に設けられ、固定ピン２４の下部円弧３２に当接する当接部３３とを有している。
【００１３】
当接部３３の両側面３４、３５は略垂直で平行に形成されており、また、両側面３４、３５の両端をそれぞれ接続する円弧上、下面３６、３７の形状は固定用筒体２２の内形（内径Ｄ₁）の円弧と同じ形状に形成されている。なお、図２（Ａ）及び図３（Ａ）に示すように、突出片２０のピン孔２３から内側に突出する高さＨが、ピン孔２３の高さｈの１／２〜９／１０の範囲（本実施の形態では、４／５）になるように構成されている。これによって、突出片２０の突出ストロークを大きくでき、これにより、柱１１と土台１３との締結力を大きくすることができる。
【００１４】
突出片２０は、プラスチックで成形する場合には、円弧部３１の両側部３８、３９にミシン目又は、肉薄溝を形成して固定用筒体２２と一体的に成形することもできる。また、成形の手間を考慮して、固定用筒体２２を２分割、又は３分割にして成形し、これを接着等の固定手段によって固定することもできる。さらに、金属製の突出片２０の場合には、固定用筒体２２本体とは別に突出片２０を製作しておき、固定用筒体２２本体から分離可能な状態で接着等の固定手段、又は掛止爪による掛止手段によって固定用筒体２２本体に固定することができる。
【００１５】
図３（Ａ）、（Ｂ）に示すように、固定用筒体２２の中央部の上側に形成された切欠き２１の外表面４０の断面形状は、ほぞ１２の連通孔１７の外形の円弧と等しい形状に形成されており、突出片２０の円弧上面（内表面）３６の断面形状は固定ピン２４の外形の円弧と等しい形状に形成されている。固定用筒体２２の切欠き２１以外の外径は、使用時に連通孔１７〜１９に密着嵌入できる寸法に設定されている。本実施の形態では、切欠き２１の有効深さＦは突出片２０のピン孔２３から内側に突出する高さＨと同じ大きさとしている。しかし、突出片の移動ストロークをもっと大きくしたい場合には、有効深さＦを大きく取ることによって、切欠きにより固定用筒体の外側からピン孔に貫通する開口部を形成するように構成することもできる。
従って、図２（Ｂ）及び図３（Ｂ）に示すように、固定用筒体２２のピン孔２３に固定ピン２４を挿入した場合には、ほぞ１２の連通孔１７の上半分が固定用筒体２２の切欠き２１の外表面４０に密着当接し、突出片２０の円弧上面３６は固定ピン２４の下部円弧３２に密着当接する。
【００１６】
上側に弓形２７を欠落した断面が部分円形状の有効部４３を備えた固定ピン２４も、固定用筒体２２と同様にプラスチック、又は金属から構成されたり、場合によっては木材から構成される。図２（Ａ）、（Ｂ）及び図３（Ａ）、（Ｂ）に示すように、固定ピン２４は、固定用筒体２２のピン孔２３内に嵌入され、突出片２０を半径方向外側（図では下側）に押し出すが、この際ピン孔２３への挿入を容易にすると共に、突出片２０の傾斜部３０（逆方向の挿入時では、傾斜部２９）に当接し、傾斜部３０をガイドして突出片２０が突出できるように、先端部にはテーパ部４２が形成されている。テーパ部４２は、有効部４３の断面形状と同様に、上側に弓形を欠落した断面が部分円形状に形成されており、図２（Ａ）に示すように、テーパ部４２の先端４４の位置は、突出片２０のピン孔２３から内側に突出する高さＨ位置より高い位置になるようにしている。
【００１７】
次に、本発明の第１の実施の形態に係るほぞ固定装置１０を用いた柱１１と土台１３との接合方法について、図１〜図３を参照しながら説明する。
（１）図１に示すように、まず、土台１３の中央部に形成されたほぞ穴１４に柱１１の下端部に形成されたほぞ１２を下方（矢印で示す方向）に嵌入する。
（２）ほぞ１２をほぞ穴１４に嵌入した状態で、例えばドリル、又はきりを用いて土台１３及びほぞ１２を貫通する断面円形状の連通孔１７〜１９をそれぞれ形成する。連通孔１７〜１９は丸孔のため、容易に、しかも短時間に加工することができる。
（３）図１に示すように、半径方向外側に突出可能な突出片２０が中央部の下側に取付けられ、切欠き２１が中央部の上側に形成された固定用筒体２２のテーパ部２８を矢印で示す水平方向に向けて、固定用筒体２２を連通孔１７〜１９に密着嵌入する。
【００１８】
（４）位置決め用ストッパ２５が土台１３の端面２６に当接するまで固定用筒体２２を嵌入すると、図２（Ａ）及び図３（Ａ）に示すように、突出片２０がほぞ１２の連通孔１７の下面に当接する位置に、一方、切欠き２１がほぞ１２の連通孔１７の上面から下側に逃げた位置に設置される。なお、位置決め用ストッパ２５の外側面には図示しない矢印形状の目印が上方向を向けて設けられているので、この目印を嵌入前、後にそれぞれ確認することによって、突出片２０及び切欠き２１の位置を正確に配置することができる。また、固定用筒体２２の外周には図示しない直線状突起が長さ方向に平行に設けられているので、固定用筒体２２を嵌入するときに回転を防止することができる。
【００１９】
（５）図２（Ｂ）及び図３（Ｂ）に示すように、固定用筒体２２のピン孔２３に密着嵌合する固定ピン２４を挿入して、固定ピン２４のテーパ部４２により突出片２０を固定用筒体２２の半径方向外側に押し出し、突出片２０をほぞ嵌入方向（締め付け方向）に突出させて、土台１３及び柱１１の密着接合を行う。この際、固定ピン２４はピン孔２３に対して回転することは無いので、テーパ部４２により突出片２０を確実に押し出すことができる。突出片２０を半径方向外側に押し出す時、連通孔１７の上面も下側に移動するが、固定用筒体２２に切欠き２１が形成されているので、ほぞ１２の移動の邪魔になることはない。こうして、ほぞ１２は下方向に引張られて柱１１と土台１３との接合面４５ａ、４６ａは密着接合される。
【００２０】
（６）図３（Ａ）に示すように、切欠き２１の外表面４０の断面形状は連通孔１７の外形の円弧と等しい形状に形成されており、突出片２０の円弧上面３６の断面形状は固定ピン２４の外形の円弧と等しい形状に形成されているので、図３（Ｂ）に示すように、固定ピン２４を挿入してほぞ１２が下方に移動したとき、ほぞ１２が局部的に当たって固定用筒体２２が破損することを避けることができ、また、突出片２０に加わる力を均一にして固定用筒体２２が変形し難くなっている。
ほぞ固定装置１０においては、かかる構成によって、木材の接合時における寸法精度を向上することができ、しかも、短時間で接合施工ができるようになった。
【００２１】
図５（Ａ）、（Ｂ）及び図６に示す本発明の参考例である第２の実施の形態に係るほぞ固定装置５０について説明する。なお、ほぞ固定装置１０と同じ構成要素については、同じ番号を付す。
ほぞ固定装置５０においては、ほぞ固定装置１０と同様、固定用筒体５１に形成される切欠き５２によって、固定用筒体５１の外側からピン孔５３に貫通する開口部は形成されていない。また、ピン孔５３の断面形状及びピン孔５３に嵌入する固定ピン５４の断面外形形状は、上側に大きな弓形を欠落した部分円形状に形成されている。突出片５５は、外周円弧５６及び内周円弧５７を備えており、内周円弧５７は、ピン孔５３の下面より内側に位置している。突出片５５は固定ピン５４の挿入前には、外周円弧５６がほぞ１２の連通孔１７の下面に当接し、固定ピン５４の挿入後には、内周円弧５７が固定ピン５４の有効部５８の下部円弧５９に当接する断面形状となっている。
【００２２】
さらに、図５（Ａ）に示すように、突出片５５のピン孔５３から内側に突出する高さＨ₁は、ピン孔５３の高さｈ₁の１／３程度としている。また、固定用筒体５１の切欠き５２の外表面４５とピン孔５３との間には周方向に不均一な厚さの薄肉部４６が形成されている。
図６に示すように、固定ピン５４は、テーパ部４７及び有効部５８の上面が一体となって矩形状に形成され、しかもテーパ部４７の先端４８は略上端に位置している。固定ピン５４はピン孔５３に対して、回転することなく一方向で嵌入することができる。なお、テーパ部４７は平面視して矩形状としたが、必要に応じて、先端に沿って細く絞った形状とすることもできる。
【００２３】
図７（Ａ）、（Ｂ）及び図８に示す本発明の第３の実施の形態に係るほぞ固定装置６０について説明する。なお、ほぞ固定装置１０、５０と同じ構成要素については、同じ番号を付す。
ほぞ固定装置６０においては、固定用筒体６１に形成されたピン孔６２及び固定ピン６３の有効部６４の断面形状を逆台形状にした構成となっている。従って、固定ピン６３の下面６５及び下面６５が当接する突出片６６の内面６７は直線状に形成されている。固定ピン６３もピン孔６２に対して回転することなく嵌入される。なお、テーパ部６８は平面視して矩形状としたが、必要に応じて、先端に沿って細く絞った形状とすることもできる。なお、図７（Ａ）、（Ｂ）中の符号６９は固定用筒体６１の中央部の上側に形成された切欠き４９の外表面を表している。
【００２４】
図９（Ａ）、（Ｂ）及び図１０に示す本発明の第４の実施の形態に係るほぞ固定装置７０について説明する。なお、ほぞ固定装置１０、５０、６０と同じ構成要素については、同じ番号を付す。
ほぞ固定装置７０においては、固定用筒体７１に形成されたピン孔７２、固定ピン７３の有効部７４の断面形状はそれぞれ、下側に弓形を欠落した部分円形の一側部に断面矩形状の溝部７５、突起部７６が形成された形状となっている。溝部７５、突起部７６はそれぞれ、固定用筒体７１の内周部、固定ピン７３の外周部に形成されており、溝部７５と突起部７６との掛合によって、固定ピン７３がピン孔７２に一方向で確実に嵌入するように構成されている。なお、図１０中の符号７７は、固定ピン７３の有効部７４の先端に一体的に設けられ、突出片６６を押し出すテーパ部を表しており、突起部７６の先側が取付けられている。
【００２５】
前記実施の形態に係るほぞ固定装置１０において、テーパ部が突出片２０を下側に押し出すようにガイドでき、有効部により最終的に突出片２０を所定の位置まで突出できる構造であれば、テーパ部はどの様な形状でも構わない。
【００２６】
固定ピンの有効部の断面形状は、一部を欠落した部分円形（固定ピン２４、５４）、台形（固定ピン６３）としたが、これに限定されず、状況に応じて、異形多角形、卵形等の非点対称形状とすることもできる。この非点対称形状によって、固定ピンはピン孔に対して一方向で挿入できる。また、固定ピンの有効部はピン孔の断面形状に一致又は僅少の範囲で実質的に相似とすることもできる。
切欠き２１の有効深さＦは、突出片２０のピン孔２３から内側に突出する高さＨと同じ大きさとしたが、これに限定されず、必要に応じて、有効深さＦを高さＨより小さくすることもできる。
ほぞ固定装置１０においては、固定用筒体２２に浅い切欠き２１を形成しているので、固定用筒体２２の外側からピン孔２３に貫通する開口部が形成されていないが、これに限定されず、状況に応じて、深い切欠きを形成することによって開口部を形成することもできる。これによって、突出片の突出ストロークを大きくでき、締め付け力、即ち接合力を大きくできる。
【００２７】
ほぞ固定装置１０、５０、６０、７０においては、固定用筒体の有効部の外側断面形状は円形として説明したが、これに限定されず、例えば、正方形等の正多角形（角形）とすることもできる。
柱１１のほぞ１２を土台１３のほぞ穴１４に上から下に嵌入したが、これに限定されず、横梁を構成する第１の木材のほぞを、縦梁を構成する第２の木材のほぞ穴に嵌入する場合にも、本発明は勿論適用できる。
【００２８】
【発明の効果】
請求項１〜４記載のほぞ固定装置においては、ほぞを締め付ける方向に突出片を移動させるストロークを大きくできるので、第１の木材と第２の木材との接合強度を大きくできる。
また、固定ピンをピン孔に対して回転させることなく、一方向で嵌入できるので、固定ピンの嵌入作業が容易になる。
特に、請求項２記載のほぞ固定装置においては、切欠き近傍の固定用筒体の肉厚を厚くすることができるので、この部分の変形を防止することができる。
【００２９】
請求項３記載のほぞ固定装置においては、ほぞを締め付け方向に移動させるストロークを、さらに大きくできるので、第１の木材と第２の木材との接合強度をさらに大きくできる。
請求項４記載のほぞ固定装置においては、第１及び第２の木材を貫通する連通孔を容易に形成することができるので、連通孔を形成する作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態に係るほぞ固定装置の使用状態を示す斜視図である。
【図２】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、同ほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の側断面図である。
【図３】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、同ほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図である。
【図４】同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図である。
【図５】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第２の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図である。
【図６】同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図である。
【図７】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第３の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図である。
【図８】同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図である。
【図９】（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ、本発明の第４の実施の形態に係るほぞ固定装置における固定ピンの挿入前、挿入後の正断面図である。
【図１０】同ほぞ固定装置に使用する固定ピンの斜視図である。
【符号の説明】
１０：ほぞ固定装置、１１：柱（第１の木材）、１２：ほぞ、１３：土台（第２の木材）、１４：ほぞ穴、１５、１６：側壁部、１７〜１９：連通孔、２０：突出片、２１：切欠き、２２：固定用筒体、２３：ピン孔、２４：固定ピン、２５：位置決め用ストッパ、２６：端面、２７：弓形、２８：テーパ部、２９、３０：傾斜部、３１：円弧部、３２：下部円弧、３３：当接部、３４、３５：側面、３６：円弧上面（内表面）、３７：円弧下面、３８、３９：側部、４０：外表面、４２：テーパ部、４３：有効部、４４：先端、４５：外表面、４５ａ：接合面、４６：薄肉部、４６ａ：接合面、４７：テーパ部、４８：先端、４９：切欠き、５０：ほぞ固定装置、５１：固定用筒体、５２：切欠き、５３：ピン孔、５４：固定ピン、５５：突出片、５６：外周円弧、５７：内周円弧、５８：有効部、５９：下部円弧、６０：ほぞ固定装置、６１：固定用筒体、６２：ピン孔、６３：固定ピン、６４：有効部、６５：下面、６６：突出片、６７：内面、６８：テーパ部、６９：外表面、７０：ほぞ固定装置、７１：固定用筒体、７２：ピン孔、７３：固定ピン、７４：有効部、７５：溝部、７６：突起部、７７：テーパ部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a tenon fixing device that is used for a combination of a tenon and a tenon of a wood, and that is easily and firmly tightened and fixed to increase earthquake resistance.
[0002]
[Prior art]
Since wooden construction is lightweight and easy to process and construct, it is widely used. As a tenon fixing device that joins wood together in construction, the one described in Japanese Patent No. 3048562 is known. The tenon fixing device described in this publication has a cross section formed through the first wood and the tenon, with the tenon provided at the end of the second wood inserted in the tenon of the first wood. The first and second timbers are fixed by being fitted into circular first and second fixing holes. Further, the tenon fixing device has a thick portion (thickness T ₁ ) that is shorter than the tenon thickness and can protrude outward in the radial direction.
), And an outer half formed on the outer half facing the thick part and longer than the tenon thickness at the center part, and is equal to the width of the first wood or longer than the width of the first wood. The first and second fixing holes are closely fitted into the fixing cylinder, and the fixing cylinder has a circular cross section and is inserted into the fixing cylinder having a circular cross section to push the thick portion outward. With such a configuration, since the thick portion that can protrude outward in the radial direction by the insertion of the pin is provided, the first and second timbers can be tightly joined, thereby improving the earthquake resistance.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional tenon fixing device has the following problems to be solved.
Since the cross-sectional shape of the tip tapered portion integrally connected to the effective portion on the back side of the pin and the effective portion is circular with respect to the same axis, and the tip of the tip tapered portion is formed flat, The length (protruding stroke) that pushes the thick part outward is no more than half the diameter of the pin, and as a result, the amount of adhesion (tightening amount) between the first wood and the second wood cannot be increased. There was a problem that the bonding strength could not be increased.
In addition, the cross-sectional shape of the outer surface of the fixing cylindrical body at the outer surface notch portion is formed in an arc that is equal to the outer diameter of the second fixing hole, and the cross-sectional shape of the inner surface of the thick portion is a pin with a circular cross-section. When the pin is inserted, the upper half of the second fixing hole is in close contact with the outer surface of the fixing cylinder, and the inner surface of the thick portion is in close contact with the pin when the pin is inserted. has a structure, moreover, since the fixing cylinder has the _second thickness T ₂ is formed in a predetermined pipe shape, the outer surface notch depth (thickness portion thickness T ₁ - fixing cylinder The thickness T ₂ ) cannot be increased, and as a result, the amount of adhesion between the first wood and the second wood cannot be increased, resulting in a problem that the bonding strength cannot be increased.
[0004]
The present invention has been made in view of such circumstances, and it is an object of the present invention to provide a tenon fixing device that can increase the bonding strength by increasing the amount of adhesion (tightening amount) between the first wood and the second wood. And
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The tenon fixing device according to the present invention that meets the above-mentioned object is partially provided in a communication hole that penetrates the first and second woods, with the tenon of the first woods being mounted in the tenon holes of the second woods. Attach a fixing cylinder with a notch to the side where the protruding piece faces the protruding piece, and attach the fixing pin to the pin hole of the fixing cylinder to push the protruding piece outward, 10 is a tenon fixing device for fastening a first and a second wood by moving a tenon in a tightening direction and inserting a part of the tenon into a notch, the height protruding inward from the pin hole of the protruding piece In the range of 1/2 to 9/10 of the height of the pin hole, the position of the tip of the taper portion of the fixed pin is higher than the height position protruding inward from the pin hole of the protruding piece. Thereby, the stroke which moves a protrusion piece in the direction which tightens a tenon can be enlarged. Here, the projecting height of the projecting piece is set to the range of 1/2 to 9/10 of the height of the pin hole. If the projecting piece is less than 1/2, a sufficient tightening stroke cannot be obtained. If it exceeds 9/10, the mechanism for extruding the protruding piece to the outside becomes large, which is not practical.
[0006]
In the tenon fixing device according to the present invention, the cross-sectional shape of the pin hole is an asymmetrical shape such as a deformed polygon, a partial circle lacking a part, or an oval shape, and the effective portion of the fixing pin is a cross-sectional shape of the pin hole To be substantially similar to each other. Accordingly, the fixing pin can be fitted in one direction without rotating with respect to the pin hole. Here, the effective portion of the fixing pin represents a portion that can push the protruding piece outward.
In the tenon fixing device according to the present invention, the effective depth of the notch can be made smaller than the height protruding inward from the pin hole of the protruding piece. Thereby, the thickness of the fixing cylinder in the vicinity of the notch can be increased.
[0007]
In the tenon fixing device according to the present invention, the notch may be configured to be an opening that penetrates the pin hole from the outside. Thereby, the stroke for moving the tenon in the tightening direction can be further increased.
In the tenon fixing device according to the present invention, the outer cross-sectional shape of the effective portion of the fixing cylinder may be circular. Thereby, the communication hole which penetrates the 1st and 2nd timber can be formed easily.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings to provide an understanding of the present invention.
FIG. 1 is a perspective view showing a use state of a tenon fixing device according to a first embodiment of the present invention, and FIGS. 2A and 2B are views of the tenon fixing device before and after insertion of a fixing pin, respectively. 3A and 3B are front sectional views of the tenon fixing device before and after the fixing pin is inserted, and FIG. 4 is a perspective view of the fixing pin used in the tenon fixing device. FIGS. 5A and 5B are front sectional views of the tenon fixing device according to the second embodiment of the present invention before and after the fixing pin is inserted, respectively, and FIG. 6 is used for the tenon fixing device. 7A and 7B are front sectional views of the tenon fixing device according to the third embodiment of the present invention before and after insertion of the fixing pin, and FIG. 9A and 9B are perspective views of a fixing pin used in the tenon fixing device, respectively. Prior to insertion of the fixing pin in the tenon fixing device according to the embodiment, front cross-sectional view after insertion, FIG. 10 is a perspective view of the fixing pin to be used in the tenon fixing device. FIG. 2B also shows a front view of the fixing pin.
[0009]
As shown in FIGS. 1-4, the tenon fixing apparatus 10 which concerns on the 1st Embodiment of this invention uses the tenon 12 formed in the pillar 11 which is an example of 1st wood as an example of 2nd wood. In this state, the column 11 and the base 13 are firmly fastened and joined in a state of being mounted in the mortise 14 formed in the base 13. A circular cross-section communicating through side walls 15 and 16 on both sides of a mortar 12 having a rectangular parallelepiped shape protruding from the tip (lower end) of the pillar 11 arranged vertically and a mortar 14 of a base 13 arranged horizontally. Holes 17 to 19 are formed in the joint. The communication holes 17 to 19 are formed with a protruding piece 20 on a part of the lower end side thereof, and a fixing cylinder having a circular outer cross section with a notch 21 formed on the upper end side facing the protruding piece 20. A body 22 is attached. Further, a pin hole 23 is formed in the axial center portion of the fixing cylinder 22, and by inserting a rod-like fixing pin 24 into the pin hole 23, the protruding piece 20 is pushed outward in the radial direction and the tenon 12 The mortise 12 is moved and fixed in the tightening direction in a state where a part of the mortar 12 is fitted in the notch 21. The tenon fixing device 10 includes a fixing cylinder 22 and a fixing pin 24. Hereinafter, it will be described in detail with reference to the drawings.
[0010]
The fixing cylinder 22 is made of, for example, plastic or metal. As shown in FIGS. 2A and 2B, the length of the fitting portion (effective portion) of the fixing cylinder 22 is substantially the same as the width L _{2 of the} base 13. An annular positioning stopper 25 is provided at the end on one side, and abuts against the end face 26 of the side wall 16 when fitted, thereby suppressing axial displacement.
The length of the effective portion of the fixing cylinder 22 can be made longer than the width L _{2 of the} base 13 to eliminate the possibility of the fixing cylinder 22 falling off due to vibration. A pin hole 23 (with a cross-section of the fixing pin 24 having a cross-section of the fixing pin 24) is formed in the axial center portion of the fixing cylinder 22 so that the fixing pin 24 formed in a partial circular shape in which the cross-section of the effective portion 43 lacks the small arcuate 27 on the upper side. A partial circular shape substantially corresponding to the outer cross section) is formed. The effective portion in the fixing pin 24 means a portion in the effective portion 43 where the protruding piece 20 can be substantially pushed out.
[0011]
A tapered portion 28 is formed at the distal end portion of the fixing cylinder 22 so as to be easily inserted into the communication holes 17, 18, and 19. Further, a linear protrusion (not shown) parallel to the length direction of the fixing cylinder 22 is provided on the outer periphery of the fixing cylinder 22. The number of linear protrusions is not defined, but a plurality of linear protrusions are preferably provided. Thus, the fixing cylinder 22 is prevented from rotating when the fixing cylinder 22 is inserted, and the angle of the notch 21 is prevented from being shifted, so that the operation can be easily performed. The fixing pin 24 includes a taper portion 42 provided on the front side and an effective portion 43 provided integrally with the taper portion 42. The cross-sectional shape of the effective portion 43 is shown in FIG. It is street.
[0012]
As shown in FIGS. 2 (A), 2 (B) and 3 (A), 3 (B), the center portion in the longitudinal direction of the fixing cylinder 22 is shorter than the thickness L ₁ of the tenon 12 and has a radius. A protruding piece 20 that can protrude outward in the direction (lower side in the drawing) is provided. As shown in FIGS. 2A and 2B, inclined portions 29 and 30 are provided at both ends of the protruding piece 20 in the axial direction, so that insertion from both sides of the fixing pin 24 and extrusion of the protruding piece 20 are easy. I have to. Furthermore, as shown in FIG. 3 (A), the cross-sectional shape of the protruding piece 20 is in a state before protruding by insertion of the fixing pin 24, with the same thickness as the thickness T _E of the fixing cylindrical member 22, moreover An arc portion 31 formed integrally with the fixing cylinder 22 and an abutting portion 33 provided integrally inside the arc portion 31 and abutting against the lower arc 32 of the fixing pin 24 are provided.
[0013]
Both side surfaces 34 and 35 of the abutting portion 33 are formed substantially vertically and in parallel, and the shape of the upper and lower surfaces 36 and 37 on the arc connecting both ends of the both side surfaces 34 and 35 is that of the fixing cylinder 22. It is formed in the same shape as the arc of the inner shape (inner diameter D ₁ ). 2A and 3A, the height H protruding inward from the pin hole 23 of the protruding piece 20 is 1/2 to 9/10 of the height h of the pin hole 23. (In the present embodiment, 4/5). Thereby, the protruding stroke of the protruding piece 20 can be increased, and thereby the fastening force between the column 11 and the base 13 can be increased.
[0014]
When the protruding piece 20 is formed of plastic, it can also be formed integrally with the fixing cylinder 22 by forming perforations or thin grooves on both side portions 38 and 39 of the arc portion 31. Further, in consideration of molding effort, the fixing cylinder 22 can be formed in two or three parts and fixed by fixing means such as adhesion. Further, in the case of the metal protruding piece 20, the protruding piece 20 is manufactured separately from the fixing cylinder 22 main body, and fixing means such as adhesion in a state where it can be separated from the fixing cylinder 22 main body, or It can fix to the cylinder 22 main body for fixation by the latching means by a latching claw.
[0015]
As shown in FIGS. 3A and 3B, the cross-sectional shape of the outer surface 40 of the notch 21 formed on the upper side of the central portion of the fixing cylinder 22 is an arc of the outer shape of the communication hole 17 of the tenon 12. The cross-sectional shape of the arc upper surface (inner surface) 36 of the protruding piece 20 is formed to be equal to the arc of the outer shape of the fixing pin 24. The outer diameter of the fixing cylinder 22 other than the notch 21 is set to a dimension that allows the fixing cylinder 22 to be closely fitted into the communication holes 17 to 19 during use. In the present embodiment, the effective depth F of the notch 21 is the same as the height H protruding inward from the pin hole 23 of the protruding piece 20. However, when it is desired to further increase the movement stroke of the projecting piece, the effective depth F is increased to form an opening that penetrates the pin hole from the outside of the fixing cylinder by the notch. You can also.
Therefore, as shown in FIGS. 2B and 3B, when the fixing pin 24 is inserted into the pin hole 23 of the fixing cylinder 22, the upper half of the communication hole 17 of the tenon 12 is for fixing. The outer surface 40 of the notch 21 of the cylindrical body 22 is in close contact with the outer surface 40, and the arc upper surface 36 of the protruding piece 20 is in close contact with the lower arc 32 of the fixing pin 24.
[0016]
Similarly to the fixing cylinder 22, the fixing pin 24 provided with the effective portion 43 having a partially circular cross-section with the arcuate shape 27 on the upper side is also made of plastic or metal, and in some cases is made of wood. As shown in FIGS. 2 (A), 2 (B) and FIGS. 3 (A), (B), the fixing pin 24 is fitted into the pin hole 23 of the fixing cylinder 22 so that the protruding piece 20 is disposed radially outward. (In the figure, the lower side is pushed out.) At this time, the insertion into the pin hole 23 is facilitated, and the inclined portion 30 of the protruding piece 20 (the inclined portion 29 when inserted in the reverse direction) is brought into contact with the inclined portion 30. A taper portion 42 is formed at the tip so that the protruding piece 20 can protrude by guiding the above. As in the cross-sectional shape of the effective portion 43, the taper portion 42 has a partial circular shape with an arcuate portion on the upper side, and the position of the tip 44 of the taper portion 42 as shown in FIG. Is positioned higher than the height H position protruding inward from the pin hole 23 of the protruding piece 20.
[0017]
Next, a method of joining the column 11 and the base 13 using the tenon fixing device 10 according to the first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
(1) As shown in FIG. 1, first, the mortise 12 formed at the lower end of the column 11 is inserted downward (in the direction indicated by the arrow) into the mortise 14 formed in the center of the base 13.
(2) With the tenon 12 fitted into the tenon hole 14, the circular communication holes 17 to 19 penetrating the base 13 and the tenon 12 are formed using, for example, a drill or a drill. Since the communication holes 17 to 19 are round holes, they can be processed easily and in a short time.
(3) As shown in FIG. 1, a projecting piece 20 that can project outward in the radial direction is attached to the lower side of the central portion, and the tapered portion of the fixing cylinder 22 having a notch 21 formed on the upper side of the central portion. The fixing cylinder 22 is closely fitted into the communication holes 17 to 19 with 28 being directed in the horizontal direction indicated by the arrow.
[0018]
(4) When the fixing cylinder 22 is inserted until the positioning stopper 25 comes into contact with the end face 26 of the base 13, as shown in FIGS. 2 (A) and 3 (A), the protruding piece 20 communicates with the tenon 12. On the other hand, the notch 21 is installed at a position where it contacts the lower surface of the hole 17 and escapes downward from the upper surface of the communication hole 17 of the tenon 12. In addition, since an arrow-shaped mark (not shown) is provided on the outer surface of the positioning stopper 25 so as to face upward, by checking the mark before and after insertion, the protruding piece 20 and the notch 21 The position can be accurately arranged. Moreover, since the linear protrusion which is not shown in figure is provided in the outer periphery of the fixing cylinder 22 in parallel with the length direction, rotation can be prevented when the fixing cylinder 22 is inserted.
[0019]
(5) As shown in FIGS. 2 (B) and 3 (B), a fixing pin 24 that fits closely into the pin hole 23 of the fixing cylinder 22 is inserted, and protrudes by the taper portion 42 of the fixing pin 24. The piece 20 is pushed out to the outside of the fixing cylinder 22 in the radial direction, the protruding piece 20 is protruded in the tenon insertion direction (tightening direction), and the base 13 and the column 11 are closely bonded. At this time, since the fixing pin 24 does not rotate with respect to the pin hole 23, the protruding piece 20 can be reliably pushed out by the tapered portion 42. When the projecting piece 20 is pushed outward in the radial direction, the upper surface of the communication hole 17 also moves downward. However, since the notch 21 is formed in the fixing cylinder 22, it may interfere with the movement of the tenon 12. Absent. In this way, the tenon 12 is pulled downward, and the joint surfaces 45a and 46a between the column 11 and the base 13 are tightly joined.
[0020]
(6) As shown in FIG. 3A, the cross-sectional shape of the outer surface 40 of the notch 21 is formed to be the same as the circular arc of the outer shape of the communication hole 17, and the cross-sectional shape of the arc upper surface 36 of the protruding piece 20 Is formed in the same shape as the arc of the outer shape of the fixing pin 24. Therefore, as shown in FIG. 3 (B), when the fixing pin 24 is inserted and the tenon 12 moves downward, the tenon 12 hits locally. The fixing cylinder 22 can be prevented from being damaged, and the force applied to the protruding piece 20 is made uniform so that the fixing cylinder 22 is hardly deformed.
In the tenon fixing device 10, with such a configuration, it is possible to improve the dimensional accuracy at the time of joining the wood, and it is possible to perform the joining work in a short time.
[0021]
A tenon fixing device 50 according to a second embodiment which is a reference example of the present invention shown in FIGS. 5 (A), 5 (B) and 6 will be described. In addition, the same number is attached | subjected about the same component as the tenon fixing apparatus 10. FIG.
In the tenon fixing device 50, similarly to the tenon fixing device 10, an opening penetrating from the outside of the fixing cylinder 51 to the pin hole 53 is not formed by the notch 52 formed in the fixing cylinder 51. Further, the cross-sectional shape of the pin hole 53 and the cross-sectional outer shape of the fixing pin 54 fitted into the pin hole 53 are formed in a partial circular shape with a large arcuate shape on the upper side. The protruding piece 55 includes an outer circumferential arc 56 and an inner circumferential arc 57, and the inner circumferential arc 57 is located inside the lower surface of the pin hole 53. Before the insertion of the fixing pin 54, the outer peripheral arc 56 contacts the lower surface of the communication hole 17 of the tenon 12, and after the fixing pin 54 is inserted, the inner peripheral arc 57 of the protruding piece 55 becomes the effective portion 58 of the fixing pin 54. The cross-sectional shape is in contact with the lower arc 59.
[0022]
Further, as shown in FIG. 5A, the height H ₁ protruding inward from the pin hole 53 of the protruding piece 55 is about _{１／} of the height h ₁ of the pin hole 53. Further, a thin portion 46 having a nonuniform thickness in the circumferential direction is formed between the outer surface 45 of the notch 52 of the fixing cylinder 51 and the pin hole 53.
As shown in FIG. 6, the fixing pin 54 is formed in a rectangular shape with the upper surfaces of the taper portion 47 and the effective portion 58 being integrated, and the tip 48 of the taper portion 47 is positioned substantially at the upper end. The fixing pin 54 can be fitted into the pin hole 53 in one direction without rotating. The tapered portion 47 has a rectangular shape in plan view, but may be a shape narrowed along the tip as necessary.
[0023]
A tenon fixing device 60 according to a third embodiment of the present invention shown in FIGS. 7A, 7B and 8 will be described. In addition, the same number is attached | subjected about the same component as the tenon fixing apparatuses 10 and 50. FIG.
In the tenon fixing device 60, the cross-sectional shape of the pin hole 62 formed in the fixing cylinder 61 and the effective portion 64 of the fixing pin 63 is an inverted trapezoid. Therefore, the lower surface 65 of the fixing pin 63 and the inner surface 67 of the protruding piece 66 with which the lower surface 65 abuts are formed in a straight line. The fixing pin 63 is also inserted into the pin hole 62 without rotating. The tapered portion 68 has a rectangular shape in plan view, but may be shaped narrowly along the tip as necessary. 7A and 7B, reference numeral 69 represents the outer surface of the notch 49 formed on the upper side of the central portion of the fixing cylinder 61.
[0024]
A tenon fixing device 70 according to a fourth embodiment of the present invention shown in FIGS. 9A, 9B and 10 will be described. In addition, the same number is attached | subjected about the same component as the tenon fixing apparatus 10, 50, 60.
In the tenon fixing device 70, the cross-sectional shape of the pin hole 72 formed in the fixing cylinder 71 and the effective portion 74 of the fixing pin 73 are respectively rectangular in cross section on one side of a partial circle lacking an arcuate shape on the lower side. The groove 75 and the protrusion 76 are formed. The groove portion 75 and the projecting portion 76 are formed on the inner peripheral portion of the fixing cylinder 71 and the outer peripheral portion of the fixing pin 73, respectively, and the fixing pin 73 is brought into the pin hole 72 by the engagement between the groove portion 75 and the projecting portion 76. It is configured to securely fit in one direction. In addition, the code | symbol 77 in FIG. 10 is integrally provided at the front-end | tip of the effective part 74 of the fixing pin 73, represents the taper part which pushes out the protrusion piece 66, and the front side of the projection part 76 is attached.
[0025]
In the tenon fixing device 10 according to the above-described embodiment, if the taper portion can be guided to push the protruding piece 20 downward, and the protruding portion 20 can be finally protruded to a predetermined position by the effective portion, the taper portion is tapered. The portion may have any shape.
[0026]
The cross-sectional shape of the effective portion of the fixed pin is a partial circle (fixed pins 24 and 54) and a trapezoid (fixed pin 63) with a part missing, but is not limited to this, and depending on the situation, an irregular polygon, An astigmatic shape such as an egg shape can also be used. With this astigmatic shape, the fixing pin can be inserted in one direction with respect to the pin hole. In addition, the effective portion of the fixing pin may be substantially similar to the cross-sectional shape of the pin hole or in a slight range.
The effective depth F of the notch 21 is the same as the height H protruding inward from the pin hole 23 of the protruding piece 20, but is not limited to this, and the effective depth F is increased as necessary. It can also be made smaller than H.
In the tenon fixing device 10, since the shallow cutout 21 is formed in the fixing cylinder 22, an opening that penetrates the pin hole 23 from the outside of the fixing cylinder 22 is not formed. Alternatively, the opening can be formed by forming a deep notch depending on the situation. Accordingly, the protruding stroke of the protruding piece can be increased, and the tightening force, that is, the joining force can be increased.
[0027]
In the tenon fixing devices 10, 50, 60, and 70, the outer cross-sectional shape of the effective portion of the fixing cylinder has been described as circular, but is not limited thereto, and is, for example, a regular polygon (square) such as a square. You can also.
The tenon 12 of the column 11 is inserted into the mortise 14 of the base 13 from the top to the bottom. However, the tenon is not limited to this, and the tenon of the first wood constituting the transverse beam is replaced with the tenon of the second wood constituting the longitudinal beam. Of course, the present invention can also be applied to the case of fitting into a hole.
[0028]
【The invention's effect】
In the tenon fixing device according to any one of the first to fourth aspects, since the stroke for moving the protruding piece in the direction of tightening the tenon can be increased, the bonding strength between the first wood and the second wood can be increased.
Further, since the fixing pin can be inserted in one direction without rotating with respect to the pin hole , the fixing pin can be easily inserted.
In particular, in the tenon fixing device according to the second aspect , since the thickness of the fixing cylinder in the vicinity of the notch can be increased, deformation of this portion can be prevented.
[0029]
In the tenon fixing device according to the third aspect, since the stroke for moving the tenon in the tightening direction can be further increased, the bonding strength between the first wood and the second wood can be further increased.
In the tenon fixing device according to the fourth aspect , since the communication hole penetrating the first and second woods can be easily formed, the workability of forming the communication hole is improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a use state of a tenon fixing device according to a first embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are side cross-sectional views before and after insertion of a fixing pin in the tenon fixing device, respectively.
FIGS. 3A and 3B are front sectional views before and after insertion of a fixing pin in the tenon fixing device, respectively.
FIG. 4 is a perspective view of a fixing pin used in the tenon fixing device.
FIGS. 5A and 5B are front sectional views before and after insertion of a fixing pin in a tenon fixing device according to a second embodiment of the present invention, respectively.
FIG. 6 is a perspective view of a fixing pin used in the tenon fixing device.
FIGS. 7A and 7B are front sectional views, respectively, before and after insertion of a fixing pin in a tenon fixing device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a perspective view of a fixing pin used in the tenon fixing device.
FIGS. 9A and 9B are front sectional views before and after insertion of a fixing pin in a tenon fixing device according to a fourth embodiment of the present invention, respectively.
FIG. 10 is a perspective view of a fixing pin used in the tenon fixing device.
[Explanation of symbols]
10: Tenon fixing device, 11: Pillar (first wood), 12: Tenon, 13: Base (second wood), 14: Tenon, 15, 16: Side wall, 17-19: Communication hole, 20 : Projecting piece, 21: notch, 22: fixing cylinder, 23: pin hole, 24: fixing pin, 25: positioning stopper, 26: end face, 27: arcuate, 28: taper part, 29, 30: inclined Portion, 31: arc portion, 32: lower arc, 33: contact portion, 34, 35: side surface, 36: arc upper surface (inner surface), 37: arc lower surface, 38, 39: side portion, 40: outer surface, 42: taper part, 43: effective part, 44: tip, 45: outer surface, 45a: joint surface, 46: thin part, 46a: joint surface, 47: taper part, 48: tip, 49: notch, 50: Tenon fixing device, 51: fixing cylinder, 52: notch, 53: pin hole, 54: fixing pin, 55: Protruding piece, 56: outer circular arc, 57: inner circular arc, 58: effective portion, 59: lower circular arc, 60: tenon fixing device, 61: fixing cylinder, 62: pin hole, 63: fixing pin, 64: effective Part, 65: lower surface, 66: protruding piece, 67: inner surface, 68: taper part, 69: outer surface, 70: tenon fixing device, 71: fixing cylinder, 72: pin hole, 73: fixing pin, 74: Effective portion, 75: groove portion, 76: protrusion, 77: taper portion

Claims

In a state where the tenon of the first wood is mounted in the tenon of the second wood, a part of the projecting piece on the side facing the projecting piece is formed in the communication hole penetrating the first and second woods. A fixing cylinder having a notch is attached, and a fixing pin is attached to a pin hole of the fixing cylinder, thereby pushing the protruding piece outward and a part of the tenon to the notch. A tenon fixing device for inserting and moving the tenon in a tightening direction to fasten the first and second woods,
The height of the protruding piece protruding inward from the pin hole is in the range of 1/2 to 9/10 of the height of the pin hole, and the tip of the taper portion of the fixed pin is positioned at the protruding piece. the height position higher near the position projecting from the pin holes on the inside of the is, the cross-sectional shape of the pin hole is point-asymmetrical shape, the effective portion of the fixing pins match or slight to the cross-sectional shape of the pin hole tenon fixing apparatus characterized substantially similar der Rukoto in the range of.

The tenon fixing apparatus according to claim 1 , wherein an effective depth of the notch is smaller than a height protruding inward from the pin hole of the protruding piece.

The tenon fixing apparatus according to claim 1 , wherein the notch is an opening that penetrates the pin hole from the outside.

The mortise fixing apparatus according to any one of claims 1 to 3 , wherein an outer cross-sectional shape of the effective portion of the fixing cylinder is circular.