JP3956685B2 - ネットワーク間接続方法、仮想ネットワーク間接続装置およびその装置を用いたネットワーク間接続システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冗長性を確保することができるVRRP(Virtual Router Redundancy Protocol:RFC2338)を用いたネットワーク間接続方法、仮想ネットワーク間接続装置およびその装置を用いたネットワーク間接続システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
VRRPは、デフォルトルータによるデフォルトルートの設定のみを頼りにして動作するホスト装置を助けるために作られたプロトコルであり、同一ネットワーク上に設置されている複数台のネットワーク間接続装置(ルータ)を組み合わせ、ルータ同士の負荷分散およびバックアップ機能を実現するものである。すなわち、このVRRPは、グループ化された複数台のルータを、ネットワーク上に設置されたノード(例えばホスト装置や他のルータ)から一台の仮想ルータとして認識できるようにするものである。
【0003】
このようなグループ化されたルータは、インターフェースで設定された優先度やIPアドレスオーナーであるかなどを基準にしてそれぞれマスタルータ(仮想ルータ)とバックアップルータが決定されており、VRID(Virtual Router Identifier)毎にIPアドレスが設定され、該当VRIDのマスタルータのみがそのIPアドレスを用いて実際にパケットの中継処理を行っている。なお、このIPアドレスは、ルータ自身に設定されているIPアドレスとは別の仮想ルータとしてのIPアドレスである。
【0004】
マスタルータは、広告(Advertisement)パケットをLAN上に定期的に送信することによって正常に動作していることをバックアップルータに通知している。バックアップルータは、広告パケットを受信することによってマスタルータが動作していることを確認し、この確認ができている間はスタンバイ状態を維持する。また、バックアップルータは、一定時間に広告パケットを受信できなかった場合には、マスタルータや回線などに異常が生じ、経路上に障害が発生したと判断して、マスタルータに遷移してパケットの中継処理を行う。
【0005】
図21は、VRRPを用いた仮想ルータの従来のシステム構成の概念を示す構成図である。図において、ルータ10は、図示しないインターフェースに設けられた回線接続用の2つの物理ポート10a,10bを有しており、物理ポート10aは回線Aを介してホスト装置であるPC1と接続され、また物理ポート10bは回線Cを介してインターネット2と接続されている。ルータ11も、図示しないインターフェースに設けられた回線接続用の2つの物理ポート11a,11bを有しており、物理ポート11aは回線Bを介してPC1と接続され、また物理ポート11bは回線Dを介してインターネット2と接続されている。また、上述した基準に基づいて、例えばルータ10は予めマスタルータに設定されており、ルータ11は予めバックアップルータに設定されている。
【0006】
ルータ10は、IPアドレスが設定された仮想ルータZとして通信データの中継を行っている。また、ルータ10は、設定されたインターフェースに対して広告パケットを定期的に送出することにより、ルータ10自身が正常に動作していることをバックアップルータ11に知られている。これにより、PC1は、2台のルータ10,11を意識することなく、仮想ルータZに対して上記IPアドレスを指定して通信データを送出することができる。
【0007】
ここで、例えば回線Aが切断されてしまった場合、ルータ11の物理ポート11aには広告パケットが届かなくなるので、ルータ11が仮想ルータZとして機能し、通信データの中継動作を行う。したがって、PC1から送出された通信データは、回線Bを介してルータ11に入力し、物理ポート11bから回線Dを介してインターネット2に中継することが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、回線Aの断線状態からさらに回線Dが断線されてしまうと、ルータ11での中継動作が行えなくなり、仮想ルータZとして機能しなくなるので、PC1からインターネット2へのアクセスができなくなってしまう。このように、従来例では、仮想ルータZを構成している全てのルータに接続されている回線のうち、各ルータに接続されているそれぞれ1本でも回線が切断されてしまうとデータ中継ができなくなるという問題点があった。
【0009】
この発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、仮想ルータに接続されている回線のうち、経路障害が発生し複数の回線が切断されてもデータ中継を行うことができるネットワーク間接続方法、仮想ネットワーク間接続装置およびその装置を用いたネットワーク間接続システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、同一のネットワーク内に接続された複数のネットワーク間接続装置が、実装するVRRPによってマスタとバックアップの関係に設定されて仮想ネットワーク間接続装置を構築し、前記ネットワークまたは外部のネットワークから入力するパケットを、宛先のネットワークに送出するネットワーク間接続方法において、前記各ネットワーク間接続装置は、複数のインターフェースを有し、該インターフェース各々は、代替用ポートを少なくとも1つ有し、互いの該代替用ポート同士を接続させ、経路上の障害時に前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送することを特徴とするネットワーク間接続方法が提供される。
【0011】
この発明によれば、仮想ネットワーク間接続装置を構築する複数のネットワーク間接続装置に、インターフェースの代替用ポートを設け、これら代替用ポートを信号線で接続させ、経路上の障害、例えば伝送路の断線時にバックアップ状態をマスタ状態に遷移させ、さらにこれら代替用ポートを経由した経路でパケットを転送して、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0012】
上記発明において、ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定されており、前記経路上の障害に応じてバックアップ状態のネットワーク間接続装置がマスタ状態に切り替わるとともに、前記インターフェースの物理ポートを用いて前記パケットを転送することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、バックアップ状態に設定されたネットワーク間接続装置を、経路上の障害に応じてマスタ状態に切り替え、代替用ポートを用いてパケット転送を行い、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0014】
上記発明において、ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに代替用ポートが存在する複数のインターフェースを有し、該各インターフェースがマスタ状態またはバックアップ状態に設定されており、前記経路上の障害に応じてバックアップ状態のインターフェースのうち、少なくとも1つのインターフェースがマスタ状態に切り替わるとともに、前記代替用ポートを用いてパケットを転送することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、個々のインターフェースが経路上の障害に応じて状態を遷移させて、代替用ポートを用いてパケット転送を行い、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0016】
上記発明において、前記ネットワーク間接続方法では、前記ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定されており、前記バックアップ状態のネットワーク間接続装置は、前記経路上の障害時に、マスタ状態に遷移し、前記状態の遷移を通知する広告パケットを、前記代替ポートを介して先の前記マスタ状態のネットワーク間接続装置に送信し、該マスタ状態のネットワーク間接続装置は、転送するパケットのあて先と当該パケットの出力先であるインターフェースの物理ポートの情報が記憶されているブリッジテーブルをクリアすることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、例えば広告パケットが受信されず、マスタダウンタイマ満了による経路上の障害発生時に、バックアップ状態のネットワーク間接続装置は、自装置がマスタ状態になることを通知する遷移通知パケットを代替ポートから送信し、このパケットを受信したネットワーク間接続装置は、ブリッジテーブルをクリアすることで、代替ポートを含む全てのポートからのパケット送信を可能にする。
【0018】
上記発明において、前記マスタ状態のネットワーク間接続装置は、前記代替用ポートを介して前記遷移通知の広告パケットを受信することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、マスタ状態におけるネットワーク間接続装置が代替ポートを介して遷移通知のパケットを受信すると、ブリッジテーブルをクリアして、障害が発生した経路上でのパケット送信に代わり、代替ポートからの転送パケットの送受信を可能にする。
【0020】
上記発明において、前記ネットワーク間接続方法では、論理的に前記インターフェースにそれぞれ異なる物理ポートと代替ポートが存在するように設定するとともに、該物理ポート毎にマスタ状態またはバックアップ状態が設定され、経路上の障害時に前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、インターフェースに異なる複数の物理ポートと代替ポートが存在するように設定し、かつこの物理ポート毎に、マスタ状態またはバックアップ状態を設定し、このマスタ状態の物理ポートを用いてパケット転送を可能にするとともに、障害発生時には代替ポートを用いてパケット転送を可能にする。
【0022】
上記発明において、前記ネットワーク間接続方法では、前記物理ポートは、仮想ローカルエリアネットワークの論理ポートを識別できる識別子が付与され、かつ前記代替ポートは、前記物理ポートに付与された前記識別子と同じ番号が少なくとも1つ付与されることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、物理ポートには例えばVLANIDなどのVLANグループの識別用番号が付加されており、代替ポートにはこの識別用番号と同一の番号を付与することにより、経路上の障害時における切り替えを可能にしている。
【0024】
この発明によれば、代替用ポートを通常使用する物理ポートに論理的に設定することも、また通常使用する物理ポートとは別の物理ポートとすることも可能となる。
【0025】
上記発明において、ネットワーク間接続装置に存在する物理ポートのうちの少なくとも1つの物理ポートを、前記複数のインターフェースの代替用ポートとして割り当て、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる代替用ポートが存在するように設定し、該代替用ポート同士をそれぞれ接続させるとともに、前記パケットに仮想ローカルエリアネットワークを特定する識別子を付加し、前記パケットを振り分ける振分装置が前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属するインターフェースを特定し、該特定したインターフェースの物理ポートに前記パケットを転送することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、例えば1つの物理ポートを複数のインターフェースの代替用ポートとして割り当て、論理的に異なる代替用ポートが存在するようにすることで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0027】
上記発明において、前記インターフェースが使用する少なくとも2つの物理ポートを、複数のインターフェースの通常使用する物理ポートと代替用ポートとして割り当て、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる物理ポートと代替用ポートが存在するように設定し、前記パケットを振り分ける振分装置との間で前記通常使用している物理ポート同士および代替用ポート同士を接続させるとともに、前記振分装置が前記パケットに仮想ローカルエリアネットワークを特定する識別子を付加し、前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属するインターフェースを特定し、該特定したインターフェースの物理ポートに前記パケットを転送することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、通常使用する例えば2つの物理ポートを、複数のインターフェースの物理ポートと代替用ポートに割り当て、論理的に異なる物理ポートと代替用ポートが複数存在するようにすることで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0029】
この発明によれば、バックアップ状態で、かつ代替用ポートでのパケット受信の場合は、マスタ状態でのネットワーク間接続装置によるパケット受信のみが有効となり、パケットの輻輳を防ぐ。
【0030】
上記発明において、マスタ状態のネットワーク間接続装置は、前記物理ポートのダウンを検出し、当該物理ポートがダウンした場合には、優先度0の広告パケットを送信し、また前記バックアップ状態のネットワーク間接続装置は、前記優先度0の広告パケットを受信した場合には、自己の状態をマスタ状態に遷移することを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、回線の断線などによって物理ポートのダウンを検出した場合には、優先度0の広告パケットを送信することによって、バックアップ状態のネットワーク間接続装置に報知して、マスタ状態への迅速な遷移を促す。
【0032】
上記発明において、マスタ状態のネットワーク間接続装置は、前記優先度0の広告パケットを代替用物理ポートから送信することを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、基本的には広告パケットを送信しない代替用物理ポートから、優先度0の広告パケットを送信することで、迅速な報知を可能とする。
【0034】
同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築され、入力するパケットの転送を行う仮想ネットワーク間接続装置において、前記ネットワーク間接続装置は、複数のインターフェースと、前記インターフェース各々が有するインターフェースの少なくとも1つの代替用ポートと、自装置と他のネットワーク間接続装置の代替用ポート同士を接続させる接続手段と、経路上の障害に応じて前記ネットワーク間接続装置をバックアップ状態からマスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、経路上の障害、例えば伝送路の断線が発生すると、それに応じて状態切り替え手段がバックアップ状態のネットワーク間接続装置をマスタ状態に切り替え、転送手段が代替用ポートを用いてパケット転送を行い、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応する。
【0036】
同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築される仮想ネットワーク間接続装置において、ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定され、物理ポートを介してパケットの伝送を行うインターフェースと、前記インターフェース各々に存在するの少なくとも1つの代替用ポートと、自装置と他のネットワーク間接続装置の代替用ポート同士を接続させる接続手段と、経路上の障害に応じて前記インターフェースをバックアップ状態からマスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、経路上の障害、例えば伝送路の断線が発生すると、それに応じて状態切替手段がバックアップ状態のインターフェースをマスタ状態に遷移させて、転送手段が代替用ポートを用いてパケット転送を行い、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応する。
【0038】
上記発明において、前記仮想ネットワーク間接続装置は、前記経路上の障害時に状態の遷移を通知する広告パケットを送信する状態通知手段と、転送するパケットのあて先と当該パケットの出力先であるインターフェースの物理ポートの情報が記憶されているブリッジテーブルと、前記遷移通知の広告パケットを受け取ると、前記ブリッジテーブルをクリアするテーブルクリア手段とを、さらに備えたことを特徴とする。
【0039】
この発明によれば、経路上の障害が発生すると、バックアップ状態におけるネットワーク間接続装置の状態通知手段が送信する遷移通知のパケットを、マスタ状態におけるネットワーク間接続装置が受け取ると、そのテーブルクリア手段がブリッジテーブルをクリアすることで、代替ポートを含む全てのポートからのパケット送信を可能にする。
【0040】
上記発明において、前記マスタ状態におけるネットワーク間接続装置のテーブルクリア手段は、前記代替ポートを介して前記遷移通知の広告パケットを受け取ると、前記ブリッジテーブルをクリアすることを特徴とする。
【0041】
この発明によれば、テーブルクリア手段は、遷移通知のパケット受信によってブリッジテーブルをクリアして、代替ポートからの転送パケットの送受信を可能にする。
【0042】
上記発明において、前記ネットワーク間接続装置は、論理的に存在するように設定され、かつそれぞれ異なる前記インターフェースの物理ポートと代替ポートを有し、前記物理ポートは、当該ポート毎にマスタ状態とバックアップ状態が設定されることを特徴とする。
【0043】
この発明によれば、物理ポート自体にVRRP機能によるマスタ状態とバックアップ状態を設定し、このマスタ状態の物理ポートを介してパケット転送を行うとともに、障害発生時には代替ポートを介してパケット転送を行う。
【0044】
上記発明において、前記物理ポートは、仮想ローカルエリアネットワークのIPアドレスが付加され、かつ代替用ポートは、前記物理ポートに付与された論理ポートを認識できる識別子と同じ番号が少なくとも1つ付与されることを特徴とする。
【0045】
この発明によれば、物理ポートと代替ポートに同じVLANIDなどの同じ識別用番号を付与することにより、経路上の障害時における切り替えを可能にしている。
【0046】
代替用ポートは、インターフェースの通常使用する物理ポートを代替用ポートとして割り当て、論理的に前記物理ポートとは異なる代替用ポートが存在するように設定したポート、または前記通常使用する物理ポートとは別に設けられた物理ポートからなることを特徴とする。
【0047】
この発明によれば、代替用ポートを通常使用する物理ポートに論理的に設定することも、また通常使用する物理ポートとは別の物理ポートとすることも可能となる。
【0048】
同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築される仮想ネットワーク間接続装置において、ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定され、物理ポートを介してパケットの伝送を行う複数のインターフェースと、前記インターフェース各々の代替用ポートとして割り当てられ、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる代替用ポートが存在するように設定される少なくとも1つの代替用ポートと、自装置と他のネットワーク間接続装置の前記代替用ポート同士をそれぞれ接続させる接続手段と、経路上の障害に応じて前記インターフェースをバックアップ状態からマスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする。
【0049】
この発明によれば、例えば1つの物理ポートを複数のインターフェースの代替用ポートとして割り当て、各インターフェースに論理的に異なる代替用ポートが存在するように設定し、経路上の障害、例えば伝送路の切断時に、転送手段が代替用ポートを用いてパケットを転送することで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応する。
【0050】
同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築される仮想ネットワーク間接続装置において、前記ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定され、物理ポートを介してパケットの伝送を行う複数のインターフェースと、前記インターフェース各々のポートとして通常使用される物理ポートであって、前記インターフェースの通常使用する物理ポートと代替用ポートを共有し、論理的に当該各インターフェースにそれぞれ異なる物理ポートと代替用ポートが存在するように設定された物理ポートと、経路上の障害に応じて前記インターフェースをバックアップ状態からマスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする。
【0051】
この発明によれば、例えば通常使用する2つの物理ポートを、複数のインターフェースの物理ポートと代替用ポートに割り当て、論理的に異なる物理ポートと代替用ポートが複数存在するように設定し、経路上の障害、例えば伝送路の断線時に、転送手段が代替用ポートを用いてパケットを転送することで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応する。
【0052】
インターフェースは、バックアップ状態の時に前記代替用ポートからパケットが受信されると、当該パケットを破棄することを特徴とする。
【0053】
この発明によれば、インターフェースがバックアップ状態で、かつその代替用ポートがパケットを受信した場合には、そのパケットを破棄して、マスタ状態でのネットワーク間接続装置によるパケット受信のみを有効とし、パケットの輻輳を防ぐ。
【0054】
パケットは、仮想ローカルエリアネットワークを特定する識別子が付加され、前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの物理ポートに前記パケットが転送されることを特徴とする。
【0055】
この発明によれば、例えば識別子であるタグをパケットに付加するタグVLANを用いてVLANを認識させ、VLANが所属するインターフェースの物理ポートにパケットを転送することで、仮想ネットワーク間接続装置の汎用性を高める。
【0056】
仮想ネットワーク間接続装置は、前記物理ポートのダウンを検出する検出手段と、優先度0の広告パケットを送信する送信手段とをさらに備え、前記状態切替手段は、前記広告パケットが受信されると、前記ネットワーク間接続装置または前記インターフェースをバックアップ状態からマスタ状態に切り替えることを特徴とする。
【0057】
この発明によれば、回線の断線などによって物理ポートのダウンを検出した場合には、優先度0の広告パケットを送信することによって、バックアップ状態のネットワーク間接続装置に報知して、マスタ状態への迅速な遷移を促す。
【0058】
送信手段は、前記広告パケットを代替用物理ポートから送信することを特徴とする。
【0059】
この発明によれば、基本的には広告パケットを送信しない代替用物理ポートから、優先度0の広告パケットを送信することで、迅速な報知を可能とする。
【0060】
同一のネットワーク内に接続され、マスタとバックアップの関係が設定されるVRRPを用いた複数のネットワーク間接続装置からなる仮想ネットワーク間接続装置と、設定された1つのアドレスによって前記ネットワーク間接続装置にパケットを送信するノードと、これら各装置を接続させる伝送路とを有するネットワーク間接続システムにおいて、前記仮想ネットワーク間接続装置は、仮想ネットワーク間接続装置からなり、経路上の障害に応じて前記代替用ポートを介してパケットを伝送することを特徴とする。
【0061】
この発明によれば、各ネットワーク間接続装置の代替用ポート同士が接続された請求項14〜26の仮想ネットワーク間接続装置を備え、経路上の障害、例えば伝送路の断線時に、この代替用ポートを介してパケットを転送することで、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応する。
【0062】
パケットは、仮想ローカルエリアネットワークを特定する識別子が付加され、前記ネットワーク間接続システムは、前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの物理ポートに前記パケットを振り分ける振分装置をさらに備えたことを特徴とする。
【0063】
この発明によれば、例えばVLANを認識用のタグをパケットに付加して、タグVLAN用のスイッチングハブ(振分装置)によってVLANを認識させ、VLANが所属するインターフェースの物理ポートにパケットを転送することで、仮想ネットワーク間接続装置の汎用性を高める。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るネットワーク間接続方法、その装置およびその装置を用いたネットワーク間接続システムの好適な実施の形態を説明する。
【0065】
(実施例1)
図1は、この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例1の構成を示す構成図である。図において、このシステムでは、図21に示した各ルータ10,11に、回線接続用の物理ポート10a,10b,11a,11bとは別の代替用の物理ポート(以下、「代替ポート」という)10c,11cを設け、互いの代替ポート10c,11cを信号線3で接続する構成になっている。これら物理ポートの上位層には図示しないIPアドレスを持つインターフェースである論理ポートが存在しており、この論理ポートの代替用の物理ポートが上記代替ポートである。
【0066】
この実施例では、例えば物理ポート10aと11aを有する論理ポートの代替ポートを、代替ポート10c,11cとする。この上位層の論理ポートは、論理ポート毎にVRRPのマスタ状態とバックアップ状態が設定されている。この状態設定は、上述したごとく、予め設定された優先度やIPアドレスオーナーであるかなどを基準にしてそれぞれマスタの論理ポートとバックアップの論理ポートが決定されている。物理ポートは、このポートの上位層の論理ポートの状態に依存している。なお、その他の構成は、図21に示した仮想ルータのシステム構成と同じである。以下、同一構成部分には、同一符号を付すものとする。
【0067】
各ルータ10,11は、同一の構成からなり、その一例を図2のブロック図に示す。図2において、ルータ10,11は、回線接続用の物理ポート10a,10b(11a,11b)に繋がる物理インターフェース(以下、「物理I/F」という)20と、代替ポート10c(11c)と物理I/F20が接続されるレイヤ2のMACフレーム処理部21と、その上位層のレイヤ3のIP処理部22と、VRRP処理部23とから構成されている。
【0068】
MACフレーム処理部21は、図3に示すように、代替ポート10c(11c)または物理I/F20からのパケットを受信するパケット受信部21aと、代替ポート10c(11c)または物理I/F20へパケットを送信するパケット送信部21bと、VRRP状態のデータを記憶するVRRP状態テーブル21cと、IP処理部22との間でパケットの入出力を行うIP処理I/F21dとから構成されている。VRRP状態テーブル21cには、例えば各論理ポートに対するマスタ状態またはバックアップ状態を示すデータや優先度を示すデータなどが記憶されている。
【0069】
VRRP処理部23は、図4に示すように、IP処理部22からのパケットを受信するVRRPパケット受信部23aと、IP処理部22へパケットを送信するVRRPパケット送信部23bと、VRRP状態を管理するVRRP状態管理部23cと、広告タイマおよびマスタダウンタイマの所定時間毎のカウント処理を行うタイマ処理部23dとから構成されている。VRRP状態管理部23cは、それぞれの論理ポートまたは自ルータがマスタ状態であるかバックアップ状態であるかを管理するとともに、タイマ処理部23dの広告タイマおよびマスタダウンタイマのカウント状態を管理している。
【0070】
次に、このような構成におけるルータの動作を図5〜図9のフローチャートに基づいて説明する。ところで、ルータの動作には、大きく分けて3つのイベント、例えばパケット受信、バックアップ状態、マスタ状態のイベントでの動作がある。この実施例では、図5〜図7でパケット受信の動作を示し、図8でバックアップ状態からマスタ状態への遷移の動作を示し、図9でマスタ状態の動作を説明する。
【0071】
なお、ルータ10,11におけるマスタルータとバックアップルータの設定は、上述したように、優先度やIPアドレスオーナーなどの基準によって予め決まっており、この例では、上記基準に基づいてルータ10がマスタ状態、ルータ11がバックアップ状態にあるものとする。そして、マスタルータは、タイマ処理部23dのマスタダウンタイマを停止させ、かつ広告タイマをスタートさせるものとする。また、バックアップルータは、タイマ処理部23dの広告タイマを停止させ、かつマスタダウンタイマをスタートさせるものとする。
【0072】
まず、図5において、MACフレーム処理部21のパケット受信部21aは、パケットを受信すると(ステップ101)、VRRP状態テーブル21cを参照して、バックアップ状態でかつ代替ポートからの入力かどうかを判断する(ステップ102)。
【0073】
ここで、ルータがバックアップ状態でかつ代替ポートからのパケット受信の場合には、そのパケットを破棄して動作を終了する(ステップ103)。また、ルータがバックアップ状態でない場合、または代替ポートからの受信でない場合には、パケットの宛先アドレスであるMACアドレスを参照して自分宛てかどうか判断する(ステップ104)。
【0074】
ここで、自分宛てでない場合には、このパケットをパケット送信部21bに出力して(ステップ105)、ここでレイヤ2レベルのフォワーディング処理を行い、代替ポート以外の物理I/Fから物理ポートへ出力する(ステップ106)。また、自分宛ての場合には、IP処理I/F21dを介してIP処理部22へ上記パケットを出力し(ステップ107)、ここで上記パケットが広告パケットかどうかパケットのタイプから判断する(ステップ108)。
【0075】
ここで、上記パケットが広告パケットの場合には、図6に進んでこのルータの現在の状態がバックアップ状態かどうか判断し(ステップ109)、バックアップ状態の場合には、マスタダウンタイマをリスタートする(ステップ110)。また、このルータがバックアップ状態でない場合には、マスタルータと判断し(ステップ111)、次にマスタ状態を継続するかどうか判断する(ステップ112)。なお、ここでの判断は、受信した広告パケットの送信元IPアドレス、優先度、自己のIPアドレス、専制モードオンかどうかで判断する。なお、専制モードとは、優先度の低いルータが後からマスタ状態になれるかどうかを示すモードで、オンの場合はそれが可能となることを示している。
【0076】
ここで、マスタ状態を継続する場合には、その状態を維持し(ステップ113)、またマスタ状態をやめてバックアップ状態になった場合には、VRRPパケット受信部23aは、マスタダウンタイマをリスタートさせた後(ステップ114)、広告タイマを停止させる(ステップ115)。
【0077】
ステップ108において、上記受信したパケットが広告パケットではない場合には、図7に進んで現在の状態がバックアップ状態かどうか判断し(ステップ117)、バックアップ状態の場合には、受信したパケットを破棄する(ステップ118)。また、ルータがバックアップ状態でない場合には、IP処理部22によるレイヤ3レベルのIP中継処理を行った後(ステップ119)、MACフレーム処理部21のパケット送信部21bに出力して、パケット送信部21bによるMACヘッダの処理を行った後に(ステップ120)、物理I/Fへ送信する(ステップ121)。これにより、物理I/Fは、物理ポートを介して回線にパケットを送信することができる。
【0078】
次に、ルータがバックアップ状態からマスタ状態に遷移する場合の動作について図8のフローチャートを用いて説明する。図において、VRRPパケット送信部23bとVRRP状態管理部23cは、タイマ処理部23dのマスタダウンタイマをモニタしている。
【0079】
そして、マスタダウンタイマのカウント値が満了すると(ステップ201)、VRRP状態管理部23cは、もう一方のルータに故障が発生したか回線が断線したと判断して、ルータをマスタ状態に遷移する(ステップ202)。VRRPパケット送信部23bは、広告パケットを作成し、上記広告パケットをVRRPパケット送信部23bからIP処理部22およびMACフレーム処理部21を介して物理I/Fへ送信し、さらに物理I/Fから物理ポートへと送信する(ステップ203)。
【0080】
なお、IP処理部およびMACフレーム処理部21では、それぞれのヘッダの処理を行った後に広告パケットを出力している。
【0081】
次に、VRRPパケット送信部23bは、タイマ処理部23dを制御してマスタダウンタイマを停止させ(ステップ204)、広告タイマをリスタートさせる(ステップ205)。そして、広告タイマのリスタートから所定時間経過してカウントが満了すると(ステップ206)、再びステップ203に戻って、広告パケットを送信する。
【0082】
これにより、物理ポートから回線を介してもう一方のルータに広告パケットが送信される。なお、広告パケットは、基本的には代替ポートからは送信しない。
【0083】
次に、ルータがマスタ状態にある場合の動作について図9のフローチャートを用いて説明する。図において、VRRPパケット送信部23bは、上述したごとくタイマ処理部23dの広告タイマをモニタしている。
【0084】
そして、VRRPパケット送信部23bは、この広告タイマが満了すると(ステップ301)、広告パケットを作成してIP処理部22およびMACフレーム処理部21を介して物理I/Fへ送信する(ステップ302)。これにより、物理I/Fは、この広告パケットを物理ポートを介して回線に送信することができる。次に、VRRPパケット送信部23bは、広告タイマをリスタートさせ(ステップ303)、カウント値が満了するのを待つ。
【0085】
このような仮想ルータのシステムにおいて、例えば回線AとDが切断された場合、この実施例を用いると、ルータ10は、広告パケットを物理ポート10aから回線Aに送信するが、ルータ11には、回線Aの断線のために上記広告パケットは届かない。
【0086】
このため、ルータ11のマスタダウンタイマのカウント値は満了し、ルータ11のVRRP状態管理部23cは、ルータ10に故障が発生したか回線Aが断線したと判断する。この場合、ルータ11には、回線Bを介してPC1からパケットが届くので、それによって回線Bが正常であることを確認できる。そこで、VRRP状態管理部23cは、ルータの状態をバックアップ状態からマスタ状態にする。
【0087】
また、ルータ10は、広告パケットを物理ポート10bから回線Cにも送信するが、ルータ11には、回線Dの断線のために上記広告パケットは届かない。このため、ルータ11のマスタダウンタイマのカウント値は満了し、ルータ11のVRRP状態管理部23cは、ルータ10に故障が発生したか回線CかDが断線したと判断する。
【0088】
このように、回線AとDが断線された場合、この実施例では、ルータ10,11ともにマスタ状態になり、PC1からのパケットは、ルータ11の物理ポート11aから論理ポートに入力し、MACフレーム処理部21、IP処理部22(図2参照)で中継処理がなされた後に、代替ポート11cを介して信号線3に出力される。
【0089】
そして、信号線3からのパケットは、ルータ10に取り込まれており、ここではスイッチング・リピータ動作が行われるので、パケットは代替ポート10c、論理ポート、物理ポート10bを通り、回線Cを介してインターネット2へ送信される。
【0090】
また、インターネット2からのパケットは、回線Cを介してルータ10の物理ポート10bから論理ポートに入力し、MACフレーム処理部21、IP処理部22で中継処理がなされた後に、代替ポート10cを介して信号線3に出力される。そして、信号線3からのパケットは、ルータ11に取り込まれており、ここではスイッチング・リピータ動作が行われるので、パケットは代替ポート11c、論理ポート、物理ポート11aを通り、回線Bを介してPC1へ送信される。
【0091】
このように、この実施例1に示した仮想ルータのシステムでは、仮想ルータを構築する両ルータに物理ポートとは別の代替ポートを設け、これら代替ポートを信号線で接続し、回線の断線時にバックアップ状態のルータをマスタ状態に遷移させ、さらにこれら代替ポートを介した経路でパケットを送信するので、各ルータのそれぞれ1本の回線が切断されても、良好にパケット通信を行うことが可能となり、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0092】
この実施例では、ルータ自体の状態をバックアップ状態からマスタ状態に遷移させる場合について説明したが、この発明はこれに限らず、論理ポートをそれぞれマスタ状態に遷移することも可能である。以下に、その実施例を説明する。
【0093】
(実施例2)
図10は、この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例2の構成を示す構成図である。図において、各ルータ10,11には、それぞれ2つの論理ポート10A,10B,11A,11Bが存在しており、それぞれの論理ポート10A,10B,11A,11Bには、VRID、代表アドレス、優先度および代替ポートが設定されている。
【0094】
これら論理ポート10A,10B,11A,11Bの下位層には、1つの物理ポートと代替ポートとが存在している。つまり、図10に示すように、ルータ10において、論理ポート10Aには物理ポート10eと代替ポート10fが、論理ポート10Bには物理ポート10gと代替ポート10hがそれぞれ存在している。また、ルータ11において、論理ポート11Aには物理ポート11eと代替ポート11fが、論理ポート11Bには物理ポート11gと代替ポート11hがそれぞれ存在している。
【0095】
また、このシステムにおいて、ルータ10,11は、各ポートを介してスイッチングハブ4,5とそれぞれ接続されている。すなわち、ルータ10では、物理ポート10eが回線Aを介してスイッチングハブ4と接続され、物理ポート10gが回線Cを介してスイッチングハブ5と接続されている。ルータ11では、物理ポート11eが回線Bを介してスイッチングハブ4と接続され、物理ポート11gが回線Dを介してスイッチングハブ5と接続されている。なお、スイッチングハブ4,5は、同一ネットワーク上の図示しないホスト装置と接続されている。
【0096】
また、ルータ10,11間においては、代替ポート10fと11fが信号線14で接続され、代替ポート10hと11hが信号線15で接続されている。
【0097】
このルータ10,11は、レイヤ3のスイッチとして動作するものとして構成する場合には、各論理ポート毎に異なるIPネットワークを持っている。また、ルータ10,11で仮想ルータを構築する場合には、論理ポート単位でグループ化を行い、それぞれの論理ポート毎にVRRP状態(マスタ状態またはバックアップ状態)を持つ。
【0098】
マスタ状態の論理ポートは、宛先が代表MACアドレスのパケットを受信した際に通常のデータ転送動作を行い、バックアップ状態の時には、上記パケットを受信しても全て破棄する。しかし、論理ポートは、他の論理ポートから受信したパケットをデータ転送できるように送信することは可能となっている。
【0099】
ここで、例えば初期状態として、ルータ10の論理ポート10A,10Bがマスタ状態で、ルータ11の論理ポート11A,11Bがバックアップ状態に設定されているものとし、この状態で回線Aが断線した場合を考える。この場合には、論理ポート10Aから回線Aに出力された広告パケットが、断線によってスイッチングハブ4および回線Bを経由して論理ポート11Aに到達されない。したがって、ルータ11は、マスタダウンタイマが満了すると、論理ポート11Aをマスタ状態に遷移させる。
【0100】
これにより、スイッチングハブ4から5へのパケット送信は、スイッチングハブ4から回線Bを介して物理ポート11eに転送(レイヤ2レベルの転送)され、次いで論理ポート11Aから論理ポート11Bに転送(レイヤ3レベルの転送)され、物理ポート11gから回線Dを介してスイッチングハブ5へ転送される。ここで、論理ポート11Bは、バックアップ状態ではあるが、送信を行うことはできる。ただし、バックアップ状態の論理ポートからマスタ状態の論理ポートへの送信はできないので、代替ポート11hから代替ポート10hへは送信されない。
【0101】
また、スイッチングハブ5から4へのパケット送信は、スイッチングハブ5から回線Cを介して物理ポート10gに至り、次いで論理ポート10Bから論理ポート10Aに転送(レイヤ3レベルの転送)され、ここで代替ポート10fから信号線14を介して代替ポート11fへ転送される。さらに物理ポート11eから回線Bを介してスイッチングハブ4へ転送(レイヤ2レベルの転送)される。
【0102】
この状態で、例えば回線Dが切断されると、スイッチングハブ4から5へのパケット送信は、スイッチングハブ4から回線Bを介して物理ポート11eに転送(レイヤ2レベルの転送)され、次いで論理ポート11Aから論理ポート11Bに転送(レイヤ3レベルの転送)され、ここで、代替ポート11hから信号線15を介して物理ポート10hへ転送される。さらに物理ポート10hから物理ポート10gに転送(レイヤ2レベルの転送)され、物理ポート10gから回線Cを介してスイッチングハブ5に転送される。
【0103】
また、スイッチングハブ5から4へのパケット送信は、回線Aのみが切断された場合と同様である。
【0104】
このように、この実施例2に示した仮想ルータのシステムでは、仮想ルータを構築する両ルータに物理ポートとは別の2つの代替ポートを設け、それぞれの代替ポートを接続させるとともに、論理ポートにマスタ状態とバックアップ状態を設定するので、論理ポート毎に状態の設定が可能となり、さらに仮想ルータの汎用性を高めることができる。
【0105】
また、この実施例2では、2つずつの代替ポートを接続することで2系統の代替ルートが設定できるので、一方の代替ルートが切断されても、もう一方の代替ルートを代用することが可能となり、さらに仮想ルータの汎用性を高めることができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0106】
(実施例3)
図11は、この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例3の構成を示す構成図である。図において、このシステムでは、各ルータ10,11には、例えば18個の物理ポートがあり、そのうちの1つの物理ポートP17を複数の論理ポート10A〜10D,11A〜11Dの代替用の代替ポートして用いる。そのために、この実施例3では、図12に示すように、MACのパケットに既存のVLANを識別するタグを付加して送信して、論理ポートの特定を可能にする。なお、図12中、DはMACヘッダ内の宛先アドレスで、Sは同じく送信元アドレスを示す。
【0107】
図11において、各ルータ10,11には、それぞれ4つの論理ポート10A〜10D,11A〜11Dが存在しており、それぞれの論理ポートには、実施例2と同様に、VRID、代表アドレス、優先度および代替ポートが設定されている。
【0108】
これらの論理ポートの下位層には、1つの物理ポートと代替ポートとが存在している。つまり、ルータ10において、論理ポート10Aには物理ポートP1と代替ポートP17が、論理ポート10Bには物理ポートP2と代替ポートP17が、論理ポート10Cには物理ポートP3と代替ポートP17がそれぞれ存在している。また、ルータ11において、論理ポート11Aには物理ポートP1と代替ポートP17が、論理ポート11Bには物理ポートP2と代替ポートP17が、論理ポート11Cには物理ポートP3と代替ポートP17がそれぞれ存在している。
【0109】
また、このシステムにおいて、ルータ10,11は、各ポートを介してスイッチングハブ4〜7とそれぞれ接続されている。すなわち、ルータ10では、物理ポートP1が回線Aを介してスイッチングハブ4と接続され、物理ポートP2が回線Cを介してスイッチングハブ5と接続され、物理ポートP3が回線Eを介してスイッチングハブ6と接続され、物理ポートP18が回線Gを介してスイッチングハブ7と接続されている。
【0110】
ルータ11では、物理ポートP1が回線Bを介してスイッチングハブ4と接続され、物理ポートP2が回線Dを介してスイッチングハブ5と接続され、物理ポートP3が回線Fを介してスイッチングハブ6と接続され、物理ポートP18が回線Hを介してスイッチングハブ7と接続されている。
【0111】
また、ルータ10,11間においては、代替ポートP17とP17が信号線16で接続されている。図11では、この接続を論理的に示しているので、ルータ10内の代替ポートP17も、ルータ11内の代替ポートP17も、信号線16も複数で示しているが、物理的にはそれぞれ1つの代替ポートであり、1本の信号線である。なお、ルータ10,11に関するその他の条件は、実施例2の場合と同様である。
【0112】
また、初期状態としては、ルータ10の論理ポート全てをマスタ状態とし、ルータ11の論理ポート全てをバックアップ状態として動作させ、インターネットなどが接続される上流側への経路もVRRPによるバックアップを行うものとする。この場合、パケットは全てルータ10を経由し、スイッチングハブ4〜7は、そのパケット内のタグの内容を解釈し、そのVLANが所属する適切なポートにフレームの中継処理を行う。
【0113】
この状態において、例えばスイッチングハブ4から5へは、ハブ4、ルータ10の物理ポートP1、論理ポート10A、論理ポート10B、物理ポートP2、ハブ5へとパケットが転送されることとなる。また、スイッチングハブ6から上流へは、ハブ6、ルータ10の物理ポートP3、論理ポート10C、論理ポート10D、物理ポートP18、ハブ7、上流へとパケットが転送されることとなる。
【0114】
ここで、例えば回線Aが切断され、広告パケットがルータ11の論理ポート11Aに届かなくなると、マスタダウンタイマの満了を待って、論理ポート11Aは、マスタ状態に遷移する。このため、ハブ4から5へは、ハブ4、ルータ11の物理ポートP1、論理ポート11A、論理ポート11B、物理ポートP2、ハブ5へとパケットが転送されることとなる。また、ハブ5から4へは、ハブ5、ルータ10の物理ポートP2、論理ポート10B、論理ポート10A、代替ポートP17、ルータ11の代替ポートP17、物理ポートP1、ハブ4へとパケットが転送されることとなる。
【0115】
ハブ4から上流へは、ハブ4、ルータ11の物理ポートP1、論理ポート11A、論理ポート11D、物理ポートP18、ハブ7、上流へとパケットが転送されることとなる。また、上流からハブ4へは、上流、ハブ7、ルータ10の物理ポートP18、論理ポート10D、論理ポート10A、代替ポートP17、ルータ11の代替ポートP17、物理ポートP1、ハブ4へとパケットが転送されることとなる。
【0116】
この状態で、例えば回線Gがさらに切断され、広告パケットがルータ11の論理ポート11Dに届かなくなると、マスタダウンタイマの満了を待って、論理ポート11Dは、マスタ状態に遷移する。このため、例えばハブ6から上流へは、ハブ6、ルータ10の物理ポートP3、論理ポート10C、論理ポート10D、代替ポートP17、ルータ11の代替ポートP17、物理ポートP18、ハブ7、上流へとパケットが転送されることとなる。また、上流からハブ6へは、上流、ハブ7、ルータ11の物理ポートP18、論理ポート11D、論理ポート11C、物理ポートP3、ハブ6へとパケットが転送されることとなる。
【0117】
また例えば、ハブ4から上流へは、ハブ4、ルータ11の物理ポートP1、論理ポート11A、論理ポート11D、物理ポートP18、ハブ7、上流へとパケットが転送されることとなる。さらに、上流からハブ4へは、上流、ハブ7、ルータ11の物理ポートP18、論理ポート11D、論理ポート11A、物理ポートP1、ハブ4へとパケットが転送されることとなる。
【0118】
このように、この実施例3に示した仮想ルータのシステムでは、仮想ルータを構築する両ルータに複数の論理ポートの代替用として1つの代替ポートを割り当て、ルータ間でこの代替ポート同士を接続させるとともに、論理ポートにVRRP状態を設定し、かつタグVLANを用いてVLANを認識できるようにしたので、論理ポート毎に状態の設定が可能となり、論理的には各論理ポートにそれぞれ異なる代替ポートが存在するように見せかけて1つの代替ポートを割り当てることができ、さらに仮想ルータの汎用性を高めることができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0119】
なお、この実施例3では、MACのパケットに付加されたタグによって、VLANを認識させて該当する論理ポートに上記パケットを転送していたが、この発明では、転送先の論理ポートを認識できる識別子であれば、特段これに限らずどのような識別子を用いても構わない。
【0120】
(実施例4)
図13は、この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例4の構成を示す構成図である。図において、各ルータ10,11には、5つの論理ポート10A〜10E,11A〜11Eが存在しており、これらのポート10A〜10E,11A〜11Eの下位層には、1つの物理ポートと代替ポートが存在している。
【0121】
つまり、ルータ10において、論理ポート10Aには物理ポートP1と代替ポートP2が、論理ポート10Bには物理ポートP3と代替ポートP4が、論理ポート10Cには物理ポートP5と代替ポートP6が、論理ポート10Dには物理ポートP7と代替ポートP8が、論理ポート10Eには物理ポートP8と代替ポートP7がそれぞれ存在している。また、ルータ11において、論理ポート11Aには物理ポートP1と代替ポートP2が、論理ポート11Bには物理ポートP3と代替ポートP4が、論理ポート11Cには物理ポートP5と代替ポートP6が、論理ポート11Dには物理ポートP7と代替ポートP8が、論理ポート11Eには物理ポートP8と代替ポートP7がそれぞれ存在している。
【0122】
ここで、ルータ10,11には、同一のポートP7,P8が2つの論理ポート11D,11Eに存在しているが、これは通常使用している物理ポートを代替ポートとして共有することを示している。これらのポートP7,P8は、同じように同一のポートP1,P2が2つの論理ポートに存在する上流X,Y側のスイッチングハブ8,9と接続されている。この場合にも、実施例3と同様に、MACパケットに既存のVLANを識別するタグを付加して送信することで、論理ポートを特定し、送信されるパケットが通常使っているオリジナルのパケットなのか、物理ポートを代替ポートとして使用するパケットなのかを識別可能にしている。
【0123】
この図13では、ルータ10においてポートP7は、回線Iを介してハブ8のポートP1に接続され、ポートP8は回線Jを介してハブ9のポートP1に接続されている。また、ルータ11においてポートP7は、回線Kを介してハブ8のポートP2に接続され、ポートP8は回線Lを介してハブ9のポートP2に接続されている。
【0124】
この構成において、論理ポート10D,11DにおけるポートP7は、物理ポートを、ポートP8は代替ポートを示し、論理ポート10E,11EにおけるポートP7は、代替ポートを、ポートP8は物理ポートを示している。なお、この図では、論理的な接続を示しているので、実際にはタグVLANによる論理的な接続は、図14に示すように、1本の物理的な回線によって共有されている。
【0125】
また、このシステムにおいて、ルータ10,11は、各ポートを介してスイッチングハブ4〜6,8,9とそれぞれ接続されている。すなわち、ルータ10では、物理ポートP1が回線Aを介してスイッチングハブ4と接続され、物理ポートP3が回線Cを介してスイッチングハブ5と接続され、物理ポートP5が回線Eを介してスイッチングハブ6と接続され、論理ポート10Dの物理ポートP7が回線Iを介してスイッチングハブ8と接続され、論理ポート10Eの物理ポートP7が回線と接続されている。
【0126】
また、ルータ10,11間においては、代替ポートP2間が信号線17で、代替ポートP4間が信号線18で、代替ポートP6間が信号線19でそれぞれ接続されている。なお、ルータ10,11に関するその他の条件は、実施例2の場合と同様である。
【0127】
このような構成において、初期状態としては、ルータ10の論理ポート全てをマスタ状態とし、ルータ11の論理ポート全てをバックアップ状態として動作させる。この場合、パケットは全てルータ10を経由し、スイッチングハブ8,9は、そのパケット内のタグの内容を解釈し、そのVLANが所属する適切なポートにフレームの中継処理を行う。
【0128】
この状態において、例えばスイッチングハブ4から上流Xへは、ハブ4、ルータ10の物理ポートP1、論理ポート10A、論理ポート10D、物理ポートP7、ハブ8の物理ポートP1、物理ポートP18、上流Xへとパケットが転送されることとなる。
【0129】
また、スイッチングハブ6から上流Yへは、ハブ6、ルータ10の物理ポートP5、論理ポート10C、論理ポート10E、物理ポートP8、ハブ9の物理ポートP1、物理ポートP18、上流Yへとパケットが転送されることとなる。
【0130】
ここで、例えば回線Iが切断され、広告パケットがルータ11の論理ポート11Dに届かなくなると、マスタダウンタイマの満了を待って、論理ポート11Dは、マスタ状態に遷移する。なお、この際には、論理ポート10Eの代替ポートP7とハブ8の代替ポートP1間の回線Iも同様に断線状態となるが、代替ポートからは、広告パケットが送信されないので、論理ポート11Eは、バックアップ状態を維持する。
【0131】
この状態において、スイッチングハブ4から上流Xへは、ハブ4、ルータ10の物理ポートP1、論理ポート10A、論理ポート10D、代替ポートP8、ハブ9の代替ポートP1、物理ポートP2、ルータ11(論理ポート11D)の代替ポートP8、物理ポートP7、ハブ8の物理ポートP2、物理ポートP18、上流Xへとパケットが転送されることとなる。
【0132】
また、上流Xからスイッチングハブ4へは、上流X、ハブ8の物理ポートP18、物理ポートP2、ルータ11(論理ポート11D)の物理ポートP7、論理ポート11D、論理ポート11A、物理ポートP1、ハブ4へとパケットが転送されることとなる。
【0133】
例えば、スイッチングハブ5から上流Yへは、ハブ5、ルータ10の物理ポートP3、論理ポート10B、論理ポート10E、物理ポートP8、ハブ9の物理ポートP1、物理ポートP18、上流Yへとパケットが転送されることとなる。
【0134】
また、上流Yからスイッチングハブ5へは、上流Y、ハブ5の物理ポートP18、物理ポートP1、ルータ10(論理ポート10E)の物理ポートP8、論理ポート10E、論理ポート10B、物理ポートP3、ハブ5へとパケットが転送されることとなる。
【0135】
このように、この実施例4に示した仮想ルータのシステムでは、通常使っているポートを代替ポートに共有し、この代替ポートをタグVLANのスイッチングハブに接続させるとともに、論理ポートにVRRPを設定し、かつタグVLANを用いてVLANを認識できるようにしたので、論理ポート毎に状態の設定が可能となり、VLANの設定がないオリジナルのパケットの中継と代替ポートを用いたVRRPパケットの中継を識別して実行することができる。
【0136】
(実施例5)
また、マスタ状態のルータは、上述したごとく広告パケットをバックアップ状態のルータに送信するが、その送信間隔は、例えば図10に示した仮想ルータのシステムの場合、1秒間隔であり、バックアップ状態のルータのマスタダウンタイマは、3秒に設定されている。すなわち、バックアップルータは、マスタダウンタイマをリスタートさせてから3秒以内に、この広告パケットを受信しないと、バックアップ状態からマスタ状態に遷移を行うこととなる。
【0137】
したがって、図10の回線Aが断線した場合に、ルータ11がマスタ状態になってデータ中継が切り替わるのに、最大3秒必要となり、その間データ中継が行われず、データ中継の信頼性が低下することとなる。
【0138】
そこで、この実施例5では、ルータがバックアップ状態からマスタ状態へ切り替わる時間を短縮してルータの状態の即時切り替えを可能とするために、各ルータ10,11の物理I/F20に(図2参照)、自身に繋がる物理ポートのダウンを検出する検出手段を設ける。この検出手段は、例えば物理ポートの物理的な信号レベル(例えば電圧レベル)を検出し、その信号レベルがある閾値を下回った場合に物理ポートのダウンと判断できるものであれば、どのようなものであっても構わない。
【0139】
そして、図10に示すルータ10の物理ポート10eで、回線Aの断線が発生した場合、ルータ10の物理I/F20は、物理ポート10eの信号レベルの低下から物理ポート10eのダウンを検出し、検出結果をVRRP処理部23に知らせる。VRRP処理部23は、この知らせを受け取ると、代替ポート10f上に優先度0の広告パケットを送信する。
【0140】
この優先度0の広告パケットは、上述したVRRPの勧告RFC2338で定義されており、マスタ状態のルータがVRRPへの参加をやめる場合の通知に使うといった例が示されている。
【0141】
この発明では、この広告パケットを受信したバックアップ状態のルータが即時マスタ状態に切り替わるために、この優先度が0の広告パケットを用いる。
【0142】
ルータ10から送信された優先度0の広告パケットは、論理ポート10fから信号線14を介してルータ11の物理ポート11fに入力する。この広告パケットは、ルータ11のMACフレーム処理部21、IP処理部22で各レイヤの処理がなされた後に、VRRP処理部23に取り込まれる。このVRRP処理部23は、優先度0の広告パケットを取り込むと、処理部内のVRRP状態テーブル21cの状態をバックアップ状態からマスタ状態に書き替える。
【0143】
なお、この書き替えでは、該当する論理ポート11Aの状態をマスタ状態に切り替えても良いし、またはルータ11全体の状態をマスタ状態に切り替えるように設定しても良い。
【0144】
上記書き替えが終了すると、ルータ11は、広告パケットを送信して自身がマスタルータとなったことを、ルータ10に報知する。
【0145】
このように、この実施例5に示した仮想ルータのシステムでは、物理ポートのダウンを検出しており、上記ダウンが検出されると、マスタルータは優先度0の広告パケットを送信し、この広告パケットを受信したバックアップルータは即時にマスタ状態に切り替わるので、マスタダウンタイマのタイムアップを待つまでのなく、迅速に状態をマスタ状態に遷移でき、このためデータ中継の遅延を防ぐことができ、データ中継の信頼性を向上させることができる。
【0146】
なお、上述したごとく、基本的には、広告パケットは代替ポートから送信しないが、この実施例5のように、優先度0の広告パケットを送信する場合には、物理ポートがダウンしているので、代替ポートからの広告パケットの送信を可能としており、またバックアップ状態の時に代替ポートからのパケット受信も可能となっている。
【0147】
(実施例6)
ところで、図10に示した構成では、回線Aが断線した場合に、スイッチングハブ5からスイッチングハブ4へ転送されるパケットは、回線Cを介して物理ポート10g、論理ポート10B、論理ポート10Aと中継され、次に物理ポート10fに中継されるように学習されていることが必要になる。この物理ポート10fに中継される場合、実際にはレイヤ2のブリッジの中継処理機能になるので、MACフレーム処理部は、内部に備えたMACアドレスの学習テーブルを参照してあて先MACアドレスを検索して対応する物理ポートにパケットを中継することができる。
【0148】
しかし、回線Aが断線する前の状態では、このあて先MACアドレスは、学習によって物理ポート10eに対応づけられていたので、学習テーブルにこのエントリが残っていると、パケットは、物理ポート10eから回線Aへ送信されてしまう。
【0149】
例えば、物理的に断線がルータ10で検出できるケースでは、エントリされているデータは、学習機能によってクリアが可能であるが、障害の状態が断線ではなく、ルータ10の物理ポート10eとルータ11の物理ポート11eの間における何らかの問題の場合、例えば物理ポート10eとスイッチングハブ4の間に別のスイッチングハブが介在しているような場合には、問題がある。すなわち、このような場合には、VRRPの広告パケットがルータ11に届かなくなるので、ルータ11がマスタ状態に切り替わる状況になるが、ルータ10はこの状況を認識できずに物理ポート10eにパケットを送信してしまうので、通信が不可能になるという問題点があった。
【0150】
そこで、この発明では、図15の構成図に示すように、ルータ11の論理ポート11Aの状態がバックアップからマスタに切り替わった時点で、ルータ11の代替ポートP9からルータ10の代替ポートP9経由で、ルータ10にマスタ状態に遷移した旨の遷移通知パケットを通知して、ルータ10の学習テーブルをクリアさせるように構成する。
【0151】
図15において、ルータ10,11の物理ポートP1には、VLANの識別子V11が、物理ポートP2には、VLANの識別子V12が、また代替ポートP9には、VLANの識別子V11、V12がそれぞれ設定されている。
【0152】
なお、スイッチングハブ4とルータ10,11は、回線N,Oでそれぞれ接続され、スイッチングハブ5とルータ10,11は、回線Q,Rでそれぞれ接続されている。
【0153】
また、図16は、この実施例にかかるMACフレーム処理部の構成を示すブロック図である。図において、図3と異なる点は、この発明のブリッジテーブルを構成する学習テーブル21eが加わった点である。また、この実施例にかかるVRRP処理部は、図4に示した構成と同様である。
【0154】
パケット受信部21aは、物理I/Fから入力する各種パケットを受信するとともに、代替ポートP9から入力する状態通知パケットを受信しており、受信した各パケットをIP処理I/F21dを介してVRRP状態管理部23cに出力している。
【0155】
パケット送信部21bは、IP処理I/F21dを介したVRRP状態管理部23cからの指示によって、状態通知パケットを送信している。
【0156】
学習テーブル21eは、あて先MACアドレスやそれに対応する物理ポートのデータが格納されており、IP処理I/F21dは、この発明のテーブルクリア手段を構成し、この学習テーブル21eに対して、データの書き込み、読み出しを行うとともに、パケット受信部21aから状態通知パケットが入力すると該当するエントリをクリアしている。
【0157】
このような構成において、ルータ11がバックアップ状態からマスタ状態に遷移する場合の動作について図17のフローチャートを用いて説明する。図において、VRRPパケット送信部23bとVRRP状態管理部23cは、タイマ処理部23dのマスタダウンタイマをモニタしている。
【0158】
そして、マスタダウンタイマのカウント値が満了するイベントが発生すると(ステップ401)、VRRP状態管理部23cは、もう一方のルータに故障が発生したか回線が断線したと判断して、ルータをマスタ状態に遷移する(ステップ402)。VRRPパケット送信部23bは、障害が発生した物理ポート、この実施例では物理ポートP1の情報を含んだ遷移通知パケットを作成し、この遷移通知パケットをVRRPパケット送信部23bからIP処理部22およびMACフレーム処理部21を介して代替ポートP9へ送信する(ステップ403)。
【0159】
次に、VRRPパケット送信部23bは、広告パケットを作成し、この広告パケットをVRRPパケット送信部23bからIP処理部22およびMACフレーム処理部21を介して物理I/Fへ送信し、さらに物理I/Fから物理ポートへと送信する(ステップ404)。
【0160】
さらに、VRRPパケット送信部23bは、タイマ処理部23dを制御してマスタダウンタイマを停止させ(ステップ405)、広告タイマをリスタートさせる(ステップ406)。そして、広告タイマのリスタートから所定時間経過してカウントが満了するイベントが発生すると(ステップ407)、再びステップ404に戻って、広告パケットを送信する。
【0161】
これにより、代替ポートから回線を介してもう一方のルータ10に遷移通知パケットが送信される。なお、遷移通知パケットは、基本的には物理ポートからは送信しない。
【0162】
ルータ10では、図18に示すように、パケット受信部21aで代替ポートP9から遷移通知パケットを受信すると(ステップ501)、IP処理I/F21dは、このパケットに含まれる物理ポートP1の情報から、この物理ポートP1またはこの物理ポートに接続された経路に障害が発生したと判断して、学習テーブル21eのこの物理ポートP1に関わるエントリをクリアする(ステップ502)。
【0163】
この学習テーブル21eにおけるエントリのクリアによって、ルータ10では、次に中継を行うパケットが入力すると、例えばクリアされた物理ポートP1から送信するものに関しては、転送先のデータがないので、全ての物理ポートP1,P2と代替ポートP9からパケットの送信を行うように設定される。
【0164】
次に、学習テーブルにおけるエントリクリア後のパケット中継の動作を図19のフローチャートを用いて説明する。図において、ルータ10は、パケット受信部21aがパケットを受信すると(ステップ601)、IP処理I/F21dで、受信したパケットから送信元アドレスと受信ポートを学習する(ステップ602)。
【0165】
次に、ルータ10の学習テーブル21eからこのパケットの送信先を検索して、どのポートへフォワードするかを検索する(ステップ603)。そして、フォワードするポートを示したエントリがあるかどうか判断する(ステップ604)。
【0166】
ここで、該当するポートがエントリされている場合には、そのポートだけからパケットを送信し(ステップ605)、また該当するポートがエントリされていない場合には、代替ポートP9を含む全てのポートからこのパケットを送信する(ステップ606)。
【0167】
このパケット送信に対して、ルータ11からは、代替ポートP9から受信応答がなされるので、ルータ10は、当該代替ポートP9を学習テーブル21eにエントリして、次回のパケット中継に備えることができる。
【0168】
この結果、スイッチングハブ5からスイッチングハブ4へ送信されるパケットは、図15を参照すると、回線nを介してルータ10の物理ポートP2で受信されて、論理ポート10A、代替ポートP9から信号線30を介してルータ11に送信される。
【0169】
ルータ11では、このパケットは、信号線30を介して代替ポートP9で受信され、論理ポート11A、物理ポートP1から回線Qを介してスイッチングハブ4に送信される。
【0170】
このように、この実施例では、障害が発生すると、バックアップ状態のルータからマスタ状態のルータへ、代替ポートを介して状態遷移を示す遷移通知パケットを送信し、バックアップ状態からマスタ状態への遷移を通知するので、マスタ状態のルータは、学習テーブルをクリアさせることが可能となり、これによって代替ポートを介してパケットを中継することができるようになる。このため、この実施例では、仮想ルータに接続されている複数の回線のうち、経路障害が発生して切断された回線が発生しても良好にデータ中継を行うことができる。
【0171】
(実施例7)
なお、従来の仮想ルータでは、VRRPのマスタ状態とバックアップ状態の設定を、例えば論理ポート毎に行うものがあった。この場合を図15のシステム構成図を用いて説明すると、例えばルータ10の論理ポート10Aがマスタ状態に、またルータ11の論理ポート10Bがバックアップ状態に設定されているものとする。ここで、もし、物理ポートP2に接続されている回線Oが断線した場合でも、マスタルータ10の論理ポート10Aは、物理ポートP1から回線N、スイッチングハブ4、回線Qを介してバックアップルータ11にVRRPの広告パケットを送信し、バックアップルータ11は、物理ポートP1を介してこの広告パケットを受信することができるので、バックアップルータ11の論理ポート11Aはマスタ状態に遷移しなかった。
【0172】
従って、例えばスイッチングハブ4からスイッチングハブ5にパケットを送信する場合には、スイッチングハブ4、ルータ10の物理ポートP1、論理ポート10A、物理ポートP2までは中継されても、その先の回線Oが断線しているので、それ以降の中継が不可能であった。
【0173】
また、論理ポート10Aから代替ポートP9、信号線30を介してルータ11にパケットを送信しても、ルータ11の論理ポート11Aがバックアップ状態なので、ルータ11の代替ポートP9では、受信したパケットを廃棄してしまい、やはりそれ以降の中継が不可能となるという問題点があった。
【0174】
そこで、この実施例では、物理ポート毎にVRRPのマスタまたはバックアップ状態を設定して、この問題点を解決することとした。
【0175】
図20は、この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例7の構成を示す構成図である。図20におけるシステム構成は、図15と同様であるが、ルータ10の物理ポートP1,P2がこの実施例ではマスタ状態に設定されて構成されている。また、ルータの装置構成は、図2〜図4と同様であり、異なる点は、VRRPパケット送信部23bとVRRP状態管理部23cは、各物理ポートP1、P2毎に設けられたタイマ処理部23dのマスタダウンタイマをモニタしている点である。
【0176】
次に、このような構成において、物理ポートがバックアップ状態からマスタ状態に遷移する場合の動作を説明する。なお、フローチャートとしては、図8に示したフローチャートのステップをそのまま利用できるので、図8に基づいて動作説明を行う。
【0177】
ここでは、先程の回線Oが断線した場合を例にとって説明する。まず、回線Oの断線によって、ルータ11の物理ポートP2にはパケットが届かなくなるので、物理ポートP2用に設けられたマスタダウンタイマのカウント値が満了すると(ステップ201)、VRRP状態管理部23cは、もう一方のルータ10に故障が発生したか回線Oが断線したと判断して、物理ポートP2をマスタ状態に遷移する(ステップ202)。
【0178】
VRRPパケット送信部23bは、広告パケットを作成し、上記広告パケットをVRRPパケット送信部23bからIP処理部22およびMACフレーム処理部21を介して物理I/Fへ送信し、さらに物理I/Fから物理ポートP1へと送信する(ステップ203)。
【0179】
次に、VRRPパケット送信部23bは、タイマ処理部23dを制御して物理ポートP2用に設けられたマスタダウンタイマを停止させ(ステップ204)、広告タイマをリスタートさせる(ステップ205)。そして、広告タイマのリスタートから所定時間経過してカウントが満了すると(ステップ206)、再びステップ203に戻って、広告パケットを送信する。
【0180】
これにより、この仮想ルータでは、上述した回線Oの断線に対して、ルータ10の論理ポート10Aから代替ポートP9、信号線30を介してルータ11に送信されたパケットは、ルータ11の物理ポートP2がマスタ状態なので、ルータ11の代替ポートP9で受信され、物理ポートP2、回線Rを介してスイッチングハブ5にフォワードされる。
【0181】
また、逆にスイッチングハブ5からスイッチングハブ4へのパケット中継では、パケットは、ルータ11の物理ポートP2、論理ポート11A、物理ポートP1から、回線Qを介してスイッチングハブ4へフォワードされる。
【0182】
なお、物理ポートP2に設定されているVLANの識別子はV12であり、代替ポートP9をこのV12の機能として使用するためには、tagVLANを用いて代替ポートP9が識別子V12で示されるVLANか、V11で示されるVLANか判断することができる。
【0183】
このように、この実施例では、物理ポート毎にVRRPの状態を設定できるので、障害の発生に対して各物理ポートのVRRPの状態を代えることで、パケットのフォワードが可能となり、経路障害が発生し回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0184】
この発明は、これら実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0185】
すなわち、これら実施例では、仮想ルータの場合について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば複数のブリッジを用いて仮想的に1台のブリッジを構築する場合にも、この実施例のシステムを用いることができる。
【0186】
また、この実施例のシステムでは、PCが接続されたLANにおける場合について説明したが、この発明はPCの代わりに中継装置であるルータが接続されたLAN間の中継システムにも用いることが可能である。
【0187】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明では、仮想ネットワーク間接続装置を構築する両ネットワーク間接続装置に、物理ポートとは別に、インターフェースの代替ポートを設け、これらネットワーク間接続装置の代替ポートを信号線で接続し、回線の断線時に、バックアップ状態のネットワーク間接続装置をマスタ状態に遷移させ、これら代替ポートを経由した経路でパケットを転送するので、仮想ルータに接続されている回線のうち、経路障害が発生し複数の回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0188】
また、この発明では、ネットワーク間接続装置に識別用のアドレスを付与させるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態を設定して、前記経路上の障害に応じてバックアップ状態のネットワーク間接続装置がマスタ状態に切り替わるとともに、前記インターフェースの物理ポートを用いて前記パケットを転送して、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応できるようにし、仮想ルータに接続されている回線のうち、経路障害が発生し複数の回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0189】
また、この発明では、ネットワーク間接続装置が識別用のアドレスが付与される代替用ポートが存在する複数のインターフェースを有し、該各インターフェースはマスタ状態またはバックアップ状態に設定されており、前記経路上の障害に応じてバックアップ状態のインターフェースのうち、少なくとも1つのインターフェースがマスタ状態に切り替わり、この代替用ポートを用いてパケットを転送して、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応できるようにし、仮想ルータに接続されている回線のうち、経路障害が発生し複数の回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0190】
また、この発明では、バックアップ状態のネットワーク間接続装置が経路上の障害時にVRRPの状態遷移を通知するパケットを、前記代替ポートを介して前記マスタ状態のネットワーク間接続装置に送信し、該マスタ状態のネットワーク間接続装置は、転送するパケットのあて先と当該パケットの出力先であるインターフェースの物理ポートの情報が記憶されているブリッジテーブルをクリアすることで、代替ポートを含む全てのポートからのパケット送信を可能とすることで、経路障害が発生して回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0191】
また、この発明では、インターフェースに異なる複数の物理ポートと代替ポートが論理的に存在するように設定し、かつこの物理ポート毎に、マスタ状態またはバックアップ状態を設定し、このマスタ状態の物理ポートを用いてパケット転送を可能にするとともに、障害発生時には代替ポートを用いてパケット転送を可能にすることで、経路障害が発生して回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【0192】
また、この発明では、前記物理ポートに仮想ネットワークの識別用アドレスが付与させ、かつ前記代替ポートに前記物理ポートに付与された前記識別用番号と同じ番号が少なくとも1つ付与させることで、経路上の障害時における切り替えを可能にする。
【0193】
また、この発明では、少なくとも1つの物理ポートを複数のインターフェースの代替用ポートとして割り当て、論理的に異なる代替用ポートが存在するようにするとともに、パケットに仮想ネットワークを特定する識別子を付加し、前記パケットを振り分ける振分装置が前記識別子に応じて前記仮想ネットワークが所属するインターフェースを特定し、該特定したインターフェースの物理ポートに前記パケットを転送することで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応させる。
【0194】
また、この発明では、少なくとも2つの物理ポートを、複数のインターフェースの物理ポートと代替用ポートに割り当て、論理的に異なる物理ポートと代替用ポートが複数存在するようにすることで、物理ポートを効率的に使用して各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路切断に対応する。
【0195】
また、この発明では、バックアップ状態の時に前記代替用ポートからパケットが受信されると、当該パケットを破棄すること、マスタ状態でのネットワーク間接続装置によるパケット受信のみが有効となり、パケットの輻輳を防ぐことができる。
【0196】
また、この発明では、回線の断線などによって物理ポートのダウンを検出した場合には、優先度0の広告パケットを送信して、バックアップ状態のネットワーク間接続装置にこのダウンを報知して、マスタ状態への迅速な遷移を促すことが可能となる。
【0197】
さらに、この発明では、優先度0の広告パケットを代替用物理ポートから送信することで、迅速な報知を可能とする。
【0198】
またさらに、この発明では、各ネットワーク間接続装置の代替用ポート同士が接続された請求項14〜26の仮想ネットワーク間接続装置を備えシステムにて、経路上の障害、例えば伝送路の断線時に、この代替用ポートを介してパケットを転送することで、各ネットワーク間接続装置のそれぞれ1本ずつの伝送路断線に対応させることで、経路障害が発生して回線が切断されても良好にデータ中継を行うことができて、パケット中継の伝送効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例1の構成を示す構成図である。
【図2】図1に示したルータの構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したMACフレーム処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示したVRRP処理部の構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示したルータのパケット受信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】同じく、パケット受信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】同じく、パケット受信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図1に示したルータのバックアップ状態からマスタ状態への遷移の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1に示したルータのマスタ状態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例2の構成を示す構成図である。
【図11】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例3の構成を示す構成図である。
【図12】図11に示した実施例3で用いるパケットの一例を示す構成図である。
【図13】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例4の構成を示す構成図である。
【図14】図13に示したシステムの物理的な接続の一例を示す概念図である。
【図15】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例6の構成を示す構成図である。
【図16】図15に示した実施例6のMACフレーム処理部の構成を示すブロック図である。
【図17】図15に示したルータがバックアップ状態からマスタ状態に遷移する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】同じく、マスタ状態のルータが学習テーブルをクリアする場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】同じく、学習テーブルがクリアされた後のマスタ状態のルータのパケット転送動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】この発明に係るVRRPを用いた仮想ルータのシステムにおける実施例7の構成を示す構成図である。
【図21】VRRPを用いた仮想ルータの従来のシステム構成の概念を示す構成図である。
【符号の説明】
1 PC
2 インターネット
3 信号線
4〜9 スイッチングハブ
10,11 ルータ
10A〜10E,11A〜11E 論理ポート
10a,10b,10e,10g,11a,11b,11e,11g,P1,P2,P9 物理ポート
10c,10f,10h,11c,11f,11h 代替ポート
14〜19,30 信号線
20 物理I/F
21 フレーム処理部
21a パケット受信部
21b パケット送信部
21c 状態テーブル
21d IP処理I/F
21e 学習テーブル
22 IP処理部
23 VRRP処理部
23a パケット受信部
23b パケット送信部
23d タイマ処理部
23c 状態管理部
A〜L,N,O,Q,R 回線
Z 仮想ルータ
Claims (21)
- 同一のネットワーク内に接続された複数のネットワーク間接続装置が、実装するVRRPによってマスタとバックアップの関係に設定されて、仮想ネットワーク間接続装置を構築し、前記ネットワークまたは外部のネットワークから入力するパケットを、宛先のネットワークに送出するネットワーク間接続方法において、前記各ネットワーク間接続装置は、複数のインターフェースを有し、該インターフェース各々は、代替用ポートを少なくとも1つ有し、互いの該代替用ポート同士を接続させ、経路上の障害時に前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送することを特徴とするネットワーク間接続方法において、前記ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、前記各インターフェースがマスタ状態またはバックアップ状態に設定されており、前記経路上の障害に応じてバックアップ状態の前記インターフェースのうち、少なくとも1つのインターフェースが前記マスタ状態に切り替わるとともに、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送することを特徴とするネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記ネットワーク間接続装置は、前記IPアドレスが付与されるとともに、前記マスタ状態または前記バックアップ状態に設定されており、前記バックアップ状態の前記ネットワーク間接続装置は、前記経路上の障害時に、前記マスタ状態に遷移し、前記状態の遷移を通知する広告パケットを、前記代替用ポートを介して先の前記マスタ状態の前記ネットワーク間接続装置に送信し、該マスタ状態のネットワーク間接続装置は、転送する前記パケットのあて先と当該パケットの出力先である前記インターフェースの物理ポートの情報が記憶されているブリッジテーブルをクリアすることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク間接続方法。
- 前記マスタ状態の前記ネットワーク間接続装置は、前記代替用ポートを介して前記遷移通知の広告パケットを受信することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記物理ポートは、仮想ローカルエリアネットワークを識別できる識別子が付与され、かつ前記代替用ポートは、前記物理ポートに付与された前記識別子と同じ番号が少なくとも1つ付与されることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記代替用ポートは、インターフェースの通常使用する物理ポートを前記代替用ポートとして割り当て、論理的に異なる代替用ポートが存在するように設定したポート、または前記通常使用する物理ポートとは別に設けられたポートからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記ネットワーク間接続装置に存在する前記物理ポートのうちの少なくとも1つの前記物理ポートを、前記複数のインターフェースの前記代替用ポートとして割り当て、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる前記代替用ポートが存在するように設定し、該代替用ポート同士をそれぞれ接続させるとともに、前記パケットに仮想ローカルエリアネットワークを特定する前記識別子を付加し、前記パケットを振り分ける振分装置が前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの前記物理ポートに前記パケットを転送することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記インターフェースが使用する少なくとも2つの物理ポートを、前記複数のインターフェースの通常使用する前記物理ポートと前記代替用ポートとして割り当て、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる前記物理ポートと前記代替用ポートが存在するように設定し、前記パケットを振り分ける振分装置との間で前記通常使用している物理ポート同士および前記代替用ポート同士を接続させるとともに、前記パケットに仮想ローカルエリアネットワークを特定する前記識別子を付加し、前記振分装置が前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの前記物理ポートに前記パケットを転送することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続装置は、前記バックアップ状態の時に前記代替用ポートから前記パケットが受信されると、当該パケットを破棄することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のネットワーク間接続方法。
- 前記ネットワーク間接続方法では、前記マスタ状態のネットワーク間接続装置は、前記物理ポートのダウンを検出し、当該物理ポートがダウンした場合には、優先度0の広告パケットを送信し、また前記バックアップ状態のネットワーク間接続装置は、前記優先度0の広告パケットを受信した場合には、自己の状態を前記マスタ状態に遷移することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のネットワーク間接続方法。
- 前記マスタ状態のネットワーク間接続装置は、前記優先度0の広告パケットを代替用物理ポートから送信することを特徴とする請求項9に記載のネットワーク間接続方法。
- 同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築され、入力するパケットの転送を行う仮想ネットワーク間接続装置において、前記ネットワーク間接続装置は、複数のインターフェースと、前記インターフェースの各々が有する少なくとも1つの代替用ポートと、自装置と他のネットワーク間接続装置の該代替用ポート同士を接続させる接続手段と、経路上の障害に応じて前記ネットワーク間接続装置をバックアップ状態からマスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする仮想ネットワーク間接続装置において、前記経路上の障害時に状態の遷移を通知する広告パケットを送信する状態通知手段と、転送する前記パケットのあて先と当該パケットの出力先であるインターフェースの物理ポートの情報が記憶されているブリッジテーブルと、前記遷移通知の広告パケットを受け取ると、前記ブリッジテーブルをクリアするテーブルクリア手段とを、備えたことを特徴とする仮想ネットワーク間接続装置。
- 前記マスタ状態における前記ネットワーク間接続装置の前記テーブルクリア手段は、前記代替用ポートを介して前記遷移通知の広告パケットを受け取ると、前記ブリッジテーブルをクリアすることを特徴とする請求項11に記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 前記物理ポートは、仮想ローカルエリアネットワークの識別できる識別子が付加され、かつ前記代替用ポートは、前記物理ポートに付与された前記識別子と同じ番号が少なくとも1つ付与されることを特徴とする請求項11に記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築される仮想ネットワーク間接続装置において、前記ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定され、物理ポートを介してパケットの伝送を行う複数のインターフェースと、前記インターフェース各々の代替用ポートとして割り当てられ、論理的に前記各インターフェースにそれぞれ異なる代替用ポートが存在するように設定される少なくとも1つの前記代替用ポートと、自装置と他のネットワーク間接続装置の前記代替用ポート同士をそれぞれ接続させる接続手段と、経路上の障害に応じて前記インターフェースを前記バックアップ状態から前記マスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする仮想ネットワーク間接続装置。
- 同一のネットワーク内に接続され、VRRPを用いてマスタとバックアップの関係が設定される複数のネットワーク間接続装置によって構築される仮想ネットワーク間接続装置において、前記ネットワーク間接続装置は、IPアドレスが付与されるとともに、マスタ状態またはバックアップ状態に設定され、物理ポートを介してパケットの伝送を行う複数のインターフェースと、前記インターフェース各々のポートとして通常使用される物理ポートであって、前記インターフェースの通常使用する物理ポートと代替用ポートを共有し、論理的に当該各インターフェースにそれぞれ異なる前記物理ポートと前記代替用ポートが存在するように設定された少なくとも2つの前記物理ポートと、経路上の障害に応じて前記インターフェースを前記バックアップ状態から前記マスタ状態に切り替える状態切替手段と、前記経路上の障害時に、前記代替用ポートを用いて前記パケットを転送する転送手段とを備えたことを特徴とする仮想ネットワーク間接続装置。
- 前記インターフェースは、前記バックアップ状態の時に前記代替用ポートから前記パケットが受信されると、当該パケットを破棄することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一つに記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 前記パケットは、仮想ローカルエリアネットワークを特定する前記識別子が付加され、前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの前記物理ポートに前記パケットが転送されることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一つに記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 仮想ネットワーク間接続装置は、前記物理ポートのダウンを検出する検出手段と、優先度0の広告パケットを送信する送信手段とをさらに備え、前記状態切替手段は、前記広告パケットが受信されると、前記ネットワーク間接続装置または前記インターフェースを前記バックアップ状態から前記マスタ状態に切り替えることを特徴とする請求項11〜17のいずれか一つに記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 前記送信手段は、前記広告パケットを代替用物理ポートから送信することを特徴とする請求項18に記載の仮想ネットワーク間接続装置。
- 同一のネットワーク内に接続され、マスタとバックアップの関係が設定されるVRRPを用いた複数のネットワーク間接続装置からなる仮想ネットワーク間接続装置と、設定された1つのアドレスによって前記ネットワーク間接続装置に前記パケットを送信するノードと、これら各装置を接続させる伝送路とを有するネットワーク間接続システムにおいて、前記仮想ネットワーク間接続装置は、請求項11〜19のいずれか一つに記載の仮想ネットワーク間接続装置からなり、経路上の障害に応じて前記代替用ポートを介して前記パケットを伝送することを特徴とするネットワーク間接続システム。
- 前記パケットは、仮想ローカルエリアネットワークを特定する前記識別子が付加され、前記ネットワーク間接続システムは、前記識別子に応じて前記仮想ローカルエリアネットワークが所属する前記インターフェースを特定し、該特定したインターフェースの前記物理ポートに前記パケットを振り分ける振分装置をさらに備えたことを特徴とする請求項20に記載のネットワーク間接続システム。
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