JP3953242B2 - 薄型大径回転電機およびこれを用いたエレベータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、周方向に分割が容易で且つトルク変動の少ない薄型大径回転電機、ならびにこの薄型大径回転電機をトラクションプーリの駆動用電動機に適用したエレベータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からの一般的なエレベータは、図14に示すように階上に設けられた機械室1内に電動機2およびトラクションプーリ3を、例えば減速ギヤ等の連結手段4を介して連結配置するとともに、トラクションプーリ3に巻回されたロープ5によって昇降路6内に配置された荷室7およびカウンタウェイト8を接続し、電動機2を駆動することによりトラクションプーリ3を回転させて、ロープ5を巻き上げることにより荷室7を上、下に移動させるように構成されている。
【0003】
しかしながら、上記のように構成されたエレベータでは、電動機2およびトラクションプーリ3を配置するための機械室1を階上に設けなければならないため、ビルの高さがその分だけ増長するという問題点がある。このため、図示はしないが昇降路6の側壁に電動機2とトラクションプーリ3を一体化して配置することも考えられるが、電動機2として一般的な3相電動機を適用した場合、モータ軸方向長が長く、昇降路6内のロープ5、荷室7、カウンタウェイト8等と干渉するため、実際に配置することは困難である。
【0004】
これらの問題を解決するものとして、特許第2647745号公報にはアキシャルギャップタイプのモータとして、コイルエンドを径方向に張り出させることにより薄型化し、昇降路上部のトラクションプーリ内に配置する方法が提示されている。
しかしながら、この種のアキシャルギャップ方式のモータでは、一般に軸方向に対して薄型化できるとはいうものの、電機子鉄心の内周径が短い場合には、3相巻線のピッチが小さくなるため巻線作業が困難となる。
【0005】
又、電機子鉄心の内、外周で周長差があるにもかかわらず、コイル断面積が径方向に一定で形成されるため、コイルが挿入されるスロット部断面積と鉄心の磁路の断面積の比率が、内周側ではコイル側の割合が大きく鉄心磁束密度が過大となり、外周側では鉄心側の割合が大きく鉄心磁束密度が低くなるので、モータ磁路設計の最適化が困難となり、さらに又、永久磁石モータとしてアキシャルギャップタイプモータを構成する場合には、軸方向にギャップを有して極めて大きな磁気吸引力がロータ、ステータ間に発生するため、これに十分耐え得るだけの機械強度を確保せねばならない等の問題点がある。
【0006】
これらの問題を解決する方法として、モータを一般的な円筒型とし、コイル巻線を1コイルが複数のテイースをまたがることなく、1テイースに集中して巻回する方式(以下集中巻方式)とすることで、コイルを小さくする方法が考えられるが、永久磁石磁極を回転子に用いる集中巻方式のモータにおいては、永久磁石磁極、固定子テイース間に働く磁気吸引力によって発生するコギングが問題となり、コギングが大きなモータはトルク脈動を生じる。
一般に、ロープ懸架式エレベータにおいて、モータがトラクションプーリを介して直接ロープを駆動する場合は、ロープ、荷室の関係においてロープがバネ定数をもつため共振系を構成し、モータにトルク脈動があると荷室に振動として伝わるので、極力低減することが求められる。
【0007】
永久磁石式モータにおけるトルク変動の一因となるコギングは、一般的な分布巻方式の3相モータではスロットピッチのスキューをすることで容易に低減できる。
しかしながら、永久磁石式集中巻方式のモータの場合、スロットピッチのスキューをするとトルクが発生しなくなるためこれを採用することはできない。又、スロット開口部を小さくすることもよく行われるが、これは巻線の作業性が低下するためテイース断面積に対するコイル断面積の割合が低下してモータ発熱等の問題を生じる。さらに又、スロット開口部を極端に小さくすると、ステータコイル発生起磁力がテイース内で短絡する漏れ磁束を生じて無駄な磁気飽和を生じたり、ロータ磁石発生磁束がコイルに鎖交することなく短絡するなどして、モータのトルクが低下し、ひいてはモータの大型化の要因となる。
【0008】
モータ1回転を1周期としたときのコギングトルクの発生次数は、磁極テイースの個数nと永久磁石磁極の個数mの最小公倍数であり、振幅はこの最小公倍数に反比例する。したがって、mとnの最小公倍数をなるべく大きくする組み合わせを選ぶことが、コギング低減のため望ましく、特許第2743918号公報においても、永久磁石磁極の個数mと磁極テイースの個数nとの組み合わせを適切に選ぶことにより、コギングトルクの低減を図ることが提示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、特許第2743918号公報においては、永久磁石磁極数Pと磁極テイース数Mとの関係を、(2/3)M<P<(4/3)M、且つM=3m(但しmは3以上の奇数)としている。
この場合、例えばP=16、M=15やP=8、M=9というように磁極数とテイース数の最大公約数が奇数となる組み合わせを選択した場合、径方向に大きな電磁力が偏心力として作用する。あるいは回転軸が回転子中心からずれて取り付けられている時、すなわち振れ回り偏心時には、機械角で180度対向する側の相が一致せず異なった相となるため比較的大きなトルク脈動を生じる。
【0010】
このようなトルク脈動のあるモータをエレベータに適用すると、上述したようにロープ、荷室間の機械共振系で脈動が増幅され、荷室搭乗者に不快な振動を伝える。又、モータ量産時において、偏心を防止してこのトルク脈動を抑制しようとすると、高い部品精度、組立精度が要求されるために、生産性が著しく低下して製作コストが増大し、又、磁極数とテイース数の最大公約数が奇数となる組み合わせを選択した場合、径方向磁気力が発生して軸受の損耗を早め、エレベータ用として昇降路内に配置した場合、この径方向磁気力によって生じる固定子の微小変形が振動騒音源となり、この騒音が直接荷室に進入したり、昇降路内で反響する等して荷室搭乗者に不快感を与える等の問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、安価で且つ振動騒音の小さな薄型大径回転電機、およびこの薄型大径回転電機を用いたエレベータを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る薄型大径回転電機は、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nを18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mを16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定したものである。
【0013】
又、この発明の請求項2に係る薄型大径回転電機は、請求項1において、n個の磁極テイースのうち9個を一組とし、これが4組以上となるように固定子を周方向に分割するとともに、各組の磁極テイースを周方向に連続する3個を1相1組とした3相3組にし、固定子巻線を同相同組の連続する3個の磁極テイースのうち2番目の磁極テイースへの巻方向が1番目および3番目の磁極テイースへの巻方向と逆になるように連続して巻回したものである。
【0014】
又、この発明の請求項3に係る薄型大径回転電機は、請求項2において、Zを1〜3に設定するとともに、固定子を周方向にmとnの最大公約数に相当する個数に分割したものである。
【0015】
又、この発明の請求項4に係る薄型大径回転電機は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、固定子を、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を積層一体化するとともに各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成したものである。
【0016】
又、この発明の請求項5に係るエレベータは、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nが18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の側壁に配置し、回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と一体に連結したものである。
【0017】
又、この発明の請求項6に係るエレベータは、請求項5において、固定子は周方向で且つ上下に2分割されエレベータロープと交差する側の分割部分はトラクションプーリから離れる方向にずらして配置したものである。
【0018】
又、この発明の請求項7に係るエレベータは、請求項6において、昇降路の側壁の、固定子のエレベータロープと交差する側の分割部分と対応する領域に、分割部分が嵌入可能な切り欠きを形成したものである。
【0019】
又、この発明の請求項8に係るエレベータは、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nが18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の天井壁に配置し、回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と連結したものである。
【0020】
又、この発明の請求項9に係るエレベータは、請求項8において、回転子とトラクションプーリの軸は傘歯車を介して連結するようにしたものである。
【0021】
又、この発明の請求項10に係るエレベータは、請求項5または8において、固定子を、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を積層一体化するとともに各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの構成を示す概略図、図2は図1におけるエレベータの電動機の固定子および回転子の中心軸が回転軸中心に一致した場合に機械角で180度対向する位置にそれぞれ配置された両磁極テイースが発生する回転力を比較して示す図、図3は図1におけるエレベータの電動機の固定子および回転子の中心軸が回転軸中心に一致しない場合に機械角で180度対向する位置に配置された両磁極テイースが発生する回転力を比較して示す図である。
【0023】
図において、11は昇降路、12はこの昇降路11の側壁に配置されたトラクションプーリ、13はこのトラクションプーリ12の軸と一体に連結された電動機、14はトラクションプーリ12に巻回されたロープ、15はこのロープ14の一端に連結された荷室、16はロープ14の他端に連結されたカウンタウェイトである。
【0024】
まず、上記のように構成されたエレベータに適した電動機13の条件について説明する。
径方向磁気吸引力をキャンセルし、且つ偏心によるトルク脈動の影響を除去するためには、機械角で180度対向する位置に同位相の巻線を配置することが望ましい。すなわち、固定子17および回転子18の各中心軸17a、18aが回転軸中心Xaに一致する場合は、図2に示すように対向する位置にそれぞれ配置される磁極テイースによって発生する回転力F1、F2は同一となる。
【0025】
しかしながら、固定子17および回転子18の各中心軸17a、18aが回転軸中心Xaと一致しない場合は、回転子18が振れ回り、図3に示すようにその時点で対向する位置にそれぞれ配置された磁極テイースによって発生する力でエアギャップが小さくなる側の回転力F1は増加し、エアギャップが大きくなる側の回転力F2は減少するが、対向する位置に配置された両磁極テイースに巻回された巻線同士が同相であると、回転力F1の増加分と回転力F2の減少分が相殺し合ってトルク脈動の発生が抑制される。
【0026】
したがって、180度対向する位置に同相の磁極テイースがあることが望ましい。その条件を考えると、180度対向する磁極テイース位置の電気角は180×m/2で表される。180×m/2=180k(但しkは1以上の整数)、すなわちm=2kが条件となる。しかしながら、ここでkが奇数の場合には巻線の巻回方向を逆にする必要があり、特に大径電動機で周方向に電機子鉄心を分割する場合には部品点数が増える。
したがって、分割を容易にすることをも考え併せた場合には、対向する位置の磁極テイースが同相、同じ位相であることが望ましく、その条件は180×m/2=360k(但しkは以上の整数)、すなわちm=4kとなりmが4の倍数のとき分割モジュール化しやすく、トルク脈動に対する偏心の影響を抑えることができる(条件1)。
又、電動機13は3相であるため、固定子17の磁極テイースの個数nは3つの倍数である(条件2)。
【0027】
又、コギング低減のためには、永久磁石磁極および磁極テイースの各個数m、nの最小公倍数は極力大きいことが望ましく、具体的には200以上程度とすることでエレベータ用として満足な性能を有する(条件3)。
一方、永久磁石磁極の個数mを大きくしたときに、各磁極テイースの巻線が直列に接続された場合、巻線のターン数が過大になりやすくその対策として、磁極テイース内での並列巻きや太い径の導線を用いると自動機での巻線が困難となるため、巻線設計の自由度からはmとnの最大公約数を大きくして、同一巻線パターンの周期を多くしてこれを並列巻きすることが望ましい(条件4)。
【0028】
又、エレベータ用等の大径電動機では円形状の薄板を一体でプレス打ち抜きするよりは、周方向に適当な数に分割モジュール化して組み立てることが望ましい。
すなわち、分割の個数に関しては、3相を一括して組む場合においては、mとnの最大公約数にモジュール分割することができるため、プレス装置の打ち抜き幅の小型化のためにはmとnの最大公約数が4以上であることが求められる。一方、分割数が多すぎる場合には各モジュール間の巻線の結線個所、もしくはモジュール間を跨ぐリード線が必要となり、コイルエンド部のスペースが増大する。したがって、エレベータ用として昇降路11内に配置する大きさを考えた場合には、分割数は4以上で10程度以下、すなわち、mとnの最大公約数については、4〜10程度がもっとも望ましい範囲となる(条件5)。
又、トルク定数の点からは、永久磁石磁極で発生する磁束が巻線に鎖交する割合(誘起電圧定数)は極力大きい値であることが望ましい(条件6)。
【0029】
次に、上記各条件1〜6を満足する永久磁石磁極数mと磁極テイース数nの組み合わせについて検討する。
まず、(条件1)に対しては、mを16(1+Z)、nを18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)とすると、mが16の倍数であることから、mは4の倍数であることは自動的に満足される。
又、(条件2)に対しては、mを16(1+Z)、nを18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)とすると、nが18の倍数で3を約数にもつため満足される。
又、(条件3)に対しては、mを16(1+Z)、nを18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)とすると、16と18の最小公倍数が144であり、m、nの最小公倍数は、この144にさらに(1+Z)、すなわち2以上が積算されるため、288以上となり満足される。
【0030】
又、(条件4)に対しては、mを16(1+Z)、nを18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)とすると最大公約数が4以上となることは明らかである。すなわち、例えば(1+Z)が2の倍数のときは最大公約数が4以上、(1+Z)が3の倍数であるときは最大公約数が6以上、(1+Z)が5の倍数であるときは最大公約数が10以上になる。したがって、巻線の並列数が4、6以上と多くとれるため、巻線の自由度が高くなり作業性が向上する。
【0031】
又、(条件5)に対しては、mを16(1+Z)、nを18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)とし、Zを1、2、3、4、5、6と変化させた場合の永久磁石磁極の個数m、磁極テイースの個数n、モジュール分割数Mおよび電源線と巻線との結線個所Kを下記の表1に示す。
すなわち、Z=4、(1+Z)が5以上の素数を約数に持つ場合には、最大公約数が10以上、換言すればモジュール分割数Mが10以上となる。つまり各相の1モジュールの巻線は3相電源と中性点の各2端子ずつ計6端子を持つので、モジュール分割数が10となると、結線個所は60以上と多くなり、また、連続した線で巻線を行う場合は、モジュール間を接続するリード線が多相の巻線と交差するためコイルエンド部が増大する。
したがって、モジュール分割数Mおよび結線個所Kを考慮して量産性の点で選択すると、Z=1、2、3、すなわち表1中、上から3段のパターンが最適と考えられる。
【0032】
【表1】
【0033】
又、(条件6)に対しては、上記各条件を満足する構成としたことにより、1磁極テイースの磁極幅が永久磁石磁極のピッチに近くできるため、電動機効率の低下を抑制することが可能になる。
【0034】
このように上記実施の形態1によれば、巻線が集中巻きされたn個の磁極テイースを有する固定子と、m個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、mが16(1+Z)、nが18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)となるような組み合わせに設定したので、高い部品精度および組立精度を要することなくトルク脈動の発生を抑制して振動騒音を防止することができるため、コストの低減を図り安価な薄型大径電動機を提供することが可能となり、ひいてはこの電動機を適用することにより安価なエレベータをも提供することが可能となる。
【0035】
又、Zを1〜3の範囲に設定するとともに、固定子をmとnの最大公約数に相当する個数に分割するようにしたので、分割モジュール化しても結線個所を少なくすることができ生産性の向上を図ってさらに安価な薄型大径電動機およびこれを用いたエレベータを提供することができる。
【0036】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における薄型大径電動機の構成を示す概念図である。
この実施の形態2は、回転子の永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、固定子の磁極テイースの個数nが18(1+Z)、(但しZは1以上の整数)となるような組み合わせにおいて、Z=1に選定しm=32、n=36とした場合の構成に関するものである。
【0037】
図において、21は外周表面にNおよびS極に着磁された永久磁石磁極21a、21bが16対貼着された32極の回転子、22は回転子21の各永久磁石磁極21a、21bと対向する内周表面に磁極テイース22aが36個突設され、図示はしないが各磁極テイース22aにはそれぞれ固定子巻線が集中巻きされている。
ここで、磁極テイース22aの間隔が機械角でθの場合、電気角はその極対数倍で配置されることとなる。したがって、上記構成では磁極テイース22aの間隔が機械角で10度であるため、電気角としては160度間隔となる。
【0038】
そして、36個の各磁極テイース22aにNo1、No2・・・No36というようにテイース番号を付し、これらNo1〜No36の各磁極テイース22aに対して、+、−、+、+、−、+、+、−、+の順に固定子巻線(図示せず)を巻回した場合、それぞれに誘起される電圧の電気角位相は下記表2に示すようになるため、表2の最下段に示す各接続相に3相インバータを接続すれば、3相正弦波モータとして成立する。
【0039】
【表2】
【0040】
このように上記実施の形態2によれば、永久磁石磁極21a、21bの個数m=32、磁極テイース22aの個数n=36となるように構成したので、m、nの最小公倍数は288と十分高次になるため、コギングを極めて小さくすることができ、又、コギングの低減により集中巻き方式を適用できるため、コイルエンドの軸方向長さを短縮して薄型化が可能になる。さらに又、スロットオープニングを比較的広くした場合にも、コギングを抑制することができるため巻線作業性の向上を図ることができる。
【0041】
又、1磁極テイース22aに鎖交する磁束の区間を電気角で示すと最大で160度となり、この場合の短節巻き係数は0.985である。また、各相に対して前後する磁極テイース22a間の電気角位相が20度ずつずれるため、その差によって生じる位相ずれの係数は分布巻き係数を適用して0.960となり、両係数の積によって得られる巻線係数は0.945となる。すなわち、永久磁石磁極21a、21bの磁束利用率はこの巻線係数で示されるため、各巻線には発生磁束の90%以上が鎖交しこれを利用することができるため、高効率を得ることができ小型化が可能になる。
さらに又、m、nの最大公約数が4となるため、各磁極テイース22aのNo1〜No9、No10〜No18、No19〜No27、No28〜No36の4組として、U、V、W各巻線を各組間で並列接続することにより、巻線の自由度が生じる。
【0042】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における薄型大径電動機に適用される一般的な3相Y結線を示す回路図、図6は図5における薄型大径電動機の固定子の概略構成を示す展開図、図7は図6における薄型大径電動機の固定子の組立の工程を示す斜視図である。
【0043】
図において、31は分割鉄心31a、31b、31c、31dに4分割された固定子、32は各分割鉄心31a〜31dの内周面にそれぞれ9個ずつ突出して形成された磁極テイース、33、34、35は各分割鉄心31a〜31dの各9個の磁極テイース32を3個ずつを1組とした3組にし、同組の連続する3個の磁極テイース32のうち2番目の磁極テイース32への巻方向が、1番目および3番目の磁極テイース32への巻方向と逆になるように連続して巻回された各U、V、W相の固定子巻線である。なお、図示はしないが回転子側には上記実施の形態2におけると同様に32極の永久磁石磁極が配置されている。
【0044】
次に、上記のように構成された固定子の組立方法を図7に基づいて説明する。まず、図7(A)に示すような薄板磁性鋼板36を、図7(B)に示すプレス打ち抜き装置37に挿入して、プレス打ち抜きにより図7(C)に示すような鉄心部材38を複数枚形成する。次いで、これら鉄心部材38を所定の枚数積層して、例えば抜きかしめ、リベット、溶接等で一体化することにより、図7(D)に示すような積層鉄心39を4個形成し分割鉄心31a〜31dが完成する。
【0045】
次に、各分割鉄心31a〜31dにそれぞれ各相の固定子巻線33、34、35を施して、図7(E)に示すような固定子モジュール40を構成する。そして、図7(F)に示すようにこの固定子モジュール40を4個組み合わせるとともに、図7(F)ではU相のみの接続しか示していないが、各相の固定子巻線33、34、35の両端を、各相端子U、V、Wの電源線41および中性点Xへ接続するリード線42とそれぞれ接続する。そして最後に、各固定子モジュール40同士を例えば溶接等で固定一体化することにより固定子31の組立が完了する。
【0046】
このように上記実施の形態3によれば、永久磁石磁極の個数m=32、磁極テイース32の個数n=36とした組み合わせにして最大公約数を4としているので、固定子31を4分割することができ、プレス打ち抜き装置37でプレス打ち抜きされる鉄心部材38の幅寸法(図7中Lで示す)を、固定子が一体であるものと比較して大幅に小さくすることができるため、大径の電動機の生産工程時に問題となるプレス打ち抜き装置の大型化を最小限に押さえることが可能になる。
【0047】
又、各相の固定子巻線33、34、35を、各固定子モジュール40の9個の磁極テイース32を周方向に連続する3個を1相1組とした3相分にして、各組の連続する3個の磁極テイース32のうち2番目の磁極テイース32への巻方向が、1番目および3番目の磁極テイース32への巻方向と逆になるように連続して巻回するようにしているので、各固定子巻線33、34、35の電源線41およびリード線42に対する結線個所の数は、各固定子モジュール40に6個所ずつ合計で24個所と比較的少なく、多相の固定子巻線33、34、35の接続端子同士が交錯することもないため、巻線の結線工程を少なくでき、作業性の向上を図ることができる。
【0048】
なお、図7(F)において、電源線41を右回りに環状に配置した場合には、リード線42を逆回りに環状に配置することにより、電源からみて並列する各固定子モジュール40の各固定子巻線33、34、35間のインピーダンスを等しくすることができる。
又、上記構成では各磁極テイース32の全てに固定子巻線33、34、35を施す場合について説明したが、磁極テイースの一部に巻線を施さずコギング低減のためだけの補助テイースを追加する場合においても、巻線が施された磁極テイースの個数mと永久磁石磁極の個数nとの組み合わせが、上記各実施の形態におけると同一の関係を有している限り、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0049】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4におけるエレベータの構成を示す概略図、図9は図8における線IX−IXに沿った断面を示す断面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。43は昇降路11の側壁に配置された薄型大径電動機で、上記実施の形態2における電動機と同様なものが適用され、回転子がトラクションプーリ12と一体に連結されている。
【0050】
このように上記実施の形態4によれば、実施の形態2で説明したようにトルクリップルの問題を改善して集中巻き方式を適用した薄型大径電動機43を昇降路11の側壁に配置するとともに、回転子をトラクションプーリ12に連結した構成としているので、固定子の巻線部とロープ14の干渉を避ける領域Xを著しく縮減し、薄型大径電動機43を昇降路11内に配置した際の張り出しYを大幅に短縮することができるため、昇降路11内への省スペース配置が可能となり、機械室を不要にすることは勿論のこと、振動騒音が少なく安価なエレベータを提供することができる。
【0051】
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態5におけるエレベータの要部の構成を示す断面図、図11は図10に示す薄型大径電動機の構成を示す平面図、図12は図10における線XII−XIIに沿って視た正面図である。
図において、上記実施の形態4におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。44は上記実施の形態2におけると同様の薄型大径電動機で、図11に示すように固定子45が上部固定子モジュール45aおよび下部固定子モジュール45bに分割され、下部固定子モジュール45bは軸方向にトラクションプーリ12から離れるようにずらして配置されるとともに、回転子46はトラクションプーリ12と一体に連結されている。47は下部固定子モジュール45bをずらしたことにより、コイルエンド部が昇降路11の側壁と干渉するのを避けるために、昇降路11の側壁のコイルエンド部と対応する領域に形成された円弧状の切り欠きである。
【0052】
上記のように構成された薄型大径電動機44においても、上記各実施の形態におけると同様に回転子の永久磁石磁極の個数n=32、固定子45の磁極テイースの個数m=36の組み合わせで構成され、各磁極テイースには固定子巻線が集中巻きされているので、極弧で2分した場合でも電気的に対称に2分割できる。例えば図11に示すように上、下部固定子モジュール45a、45b、磁極テイース18個ずつ2組に分割しても、それぞれ電気的に同条件で構成することができる。
【0053】
したがって、下部固定子モジュール45bを軸方向に、コイルエンド部分の高さxだけトラクションプーリ12から離れる方向にずらすとともに、昇降路11の側壁に形成された切り欠き47により、コイルエンド部と側壁とが干渉するのを避けるようにすれば、張り出しYをコイルエンド部分の高さxだけ短縮することができるので、さらに省スペース配置が可能となり、又、集中巻き方式を適用しているので、コイルエンド部分の高さxも極めて小さく構成でき、軸方向にずらす距離を最小限に抑えることができるため、軸方向のずれによる磁石磁束の利用率の低下を抑制することができるという効果もある。
【0054】
実施の形態6.
図13はこの発明の実施の形態6におけるエレベータの要部の構成を示す概略図である。
図において、上記実施の形態4におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。48は昇降路11の天井壁に配置された薄型大径電動機43の回転子に連結された第1の傘歯車、49は両端が昇降路11の側壁に支承され、一端側にトラクションプーリ12が取り付けられた軸、50はこの軸49に取り付けられ第1の傘歯車48と噛合する第2の傘歯車である。
【0055】
このように上記実施の形態6によれば、薄型大径電動機43を昇降路11の天井壁に配置し、第1および第2の傘歯車48、50を介してトラクションプーリ12を駆動させるようにしているので、昇降路11の天井近傍の極めてわずかなスペースでの配置ができるため、さらに省スペース配置が可能になる。
なお、上記各実施の形態ではエレベータに適用される薄型大径電動機の場合を例に説明したが、勿論これに限定されるものではなく、薄型大径化が要求される回転電機全般に適用しても同様の効果を発揮し得ることは言うまでもない。
【0056】
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7における薄型大径電動機の固定子の概略構成を示す展開図、図15は図14における分割固定子の要部を形成するコア部材の構成を示す平面図である。
図において、上記実施の形態3において図6に示したと同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
51は図15に示すように内側に突出して形成された9個の磁極テイース52と、これら各磁極テイース52間を連結し例えば薄肉部等で形成され屈曲可能な連結片53とでなる板状のコア部材、54はこのコア部材51を所定の枚数積層して例えば抜きかしめ、リベット、溶接等で一体化し、各磁極テイース52に各U、V、W相の固定子巻線55、56、57を図6におけると同様に巻回した後、各連結片53を内側に屈曲させて弧状に形成される分割固定子で、図14に示すように4個組み合わせて環状に配置し、図示はしないが例えば溶接等で固定一体化することにより固定子58が構成される。
【0058】
このように上記実施の形態7によれば、コア部材51を所定の枚数積層して一体化し、各固定子巻線55、56、57を各磁極テイース52に巻回した後、各連結片53を内側に屈曲させて分割固定子54を形成し、この分割固定子54を4個組み合わせ固定一体化することにより固定子58を構成するようにしているので、巻線作業が容易となり、各固定子巻線55、56、57の占積率を向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nを18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mを16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定したので、安価で且つ振動騒音の小さい薄型大径回転電機を提供することができる。
【0060】
又、この発明の請求項2によれば、請求項1において、n個の磁極テイースのうち9個を一組とし、これが4組以上となるように固定子を周方向に分割するとともに、各組の磁極テイースを周方向に連続する3個を1相1組とした3相3組にし、固定子巻線を同相同組の連続する3個の磁極テイースのうち2番目の磁極テイースへの巻方向が1番目および3番目の磁極テイースへの巻方向と逆になるように連続して巻回するようにしたので、プレス打ち抜き装置の大型化を抑えるとともに、巻線の結線の作業性の向上を図ることが可能な薄型大径回転電機を提供することができる。
【0061】
又、この発明の請求項3によれば、請求項2において、Zを1〜3に設定するとともに、固定子を周方向にmとnの最大公約数に相当する個数に分割したので、さらに巻線の結線の作業性の向上を図ることが可能な薄型大径回転電機を提供することができる。
【0062】
又、この発明の請求項4によれば、請求項1ないし3のいずれかにおいて、固定子を、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を積層一体化するとともに各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成したので、巻線作業が容易で巻線の占積率を向上させることが可能な薄型大径回転電機を提供することができる。
【0063】
又、この発明の請求項5によれば、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nが18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の側壁に配置し、回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と一体に連結したので、ビル高さを増やすことなく電動機を配置することが可能なエレベータを提供することができる。
【0064】
又、この発明の請求項6によれば、請求項5において、固定子は周方向で且つ上下に2分割されエレベータロープと交差する側の分割部分はトラクションプーリから離れる方向にずらして配置したので、ビル高さを増やすことなく電動機を配置することができるのは勿論のこと、昇降路内の省スペース配置が可能なエレベータを提供することができる。
【0065】
又、この発明の請求項7によれば、請求項6において、昇降路の側壁の、固定子のエレベータロープと交差する側の分割部分と対応する領域に、分割部分が嵌入可能な切り欠きを形成したので、さらに昇降路内の省スペース配置が可能なエレベータを提供することができる。
【0066】
又、この発明の請求項8によれば、円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、磁極テイースの個数nが18(1+Z)、永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の天井壁に配置し、回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と連結したので、ビル高さを増やすことなく電動機を配置することが可能なエレベータを提供することができる。
【0067】
又、この発明の請求項9によれば、請求項8において、回転子とトラクションプーリの軸は傘歯車を介して連結するようにしたので、ビル高さを増やすことなく電動機を配置することができるのは勿論のこと、昇降路内の省スペース配置が可能なエレベータを提供することができる。
【0068】
又、この発明の請求項10によれば、請求項5または8において、固定子を、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を積層一体化するとともに各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成したので、巻線作業が容易で巻線の占積率の向上が可能な薄型大径回転電機を有するエレベータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるエレベータの構成を示す概略図である。
【図2】 図1におけるエレベータの電動機の固定子および回転子の中心軸が回転軸中心に一致した場合に機械角で180度対向する位置にそれぞれ配置された両磁極テイースが発生する回転力を比較して示す図である。
【図3】 図1におけるエレベータの電動機の固定子および回転子の中心軸が回転軸中心に一致しない場合に機械角で180度対向する位置にそれぞれ配置された両磁極テイースが発生する回転力を比較して示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における薄型大径電動機の構成を示す概念図である。
【図5】 この発明の実施の形態3における薄型大径電動機に適用される一般的な3相Y結線を示す回路図である。
【図6】 図5における薄型大径電動機の固定子の概略構成を示す展開図である。
【図7】 図6における薄型大径電動機の固定子の組立の工程を示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態4におけるエレベータの構成を示す概略図である。
【図9】 図8における線IX−IXに沿った断面を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態5におけるエレベータの要部の構成を示す断面図である。
【図11】 図10に示す薄型大径電動機の構成を示す平面図である。
【図12】 図10における線XII−XIIに沿って視た正面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6におけるエレベータの要部の構成を示す断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態7における薄型大径電動機の固定子の概略構成を示す展開図である。
【図15】 図14における分割固定子の要部を形成するコア部材の構成を示す平面図である。
【図16】 従来のエレベータの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
11 昇降路、12 トラクションプーリ、13 電動機、14 ロープ、
15 荷室、16 カウンタウェイト、17,22,31,45 固定子、
18,21,46 回転子、21a,21b 永久磁石磁極、
22a,32 磁極テイース、31a〜31d 分割鉄心、
33,55 U相固定子巻線、34,56 V相固定子巻線、
35,57 W相固定子巻線、37 プレス打ち抜き装置、
40 固定子モジュール、41 電源線、42 リード線、
43,44 薄型大径電動機、47 切り欠き、48 第1の傘歯車、
50 第2の傘歯車、51 コア部材、52 磁極テイース、53 連結片、
58 固定子。
Claims (10)
- 円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、上記各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、上記各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、上記磁極テイースの個数nを18(1+Z)、上記永久磁石磁極の個数mを16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定したことを特徴とする薄型大径回転電機。
- n個の磁極テイースのうち9個を一組とし、これが4組以上となるように固定子を周方向に分割するとともに、上記各組の磁極テイースを周方向に連続する3個を1相1組とした3相3組にし、固定子巻線を同相同組の連続する3個の磁極テイースのうち2番目の磁極テイースへの巻方向が1番目および3番目の磁極テイースへの巻方向と逆になるように連続して巻回したことを特徴とする請求項1記載の薄型大径回転電機。
- Zを1〜3に設定するとともに、固定子を周方向にmとnの最大公約数に相当する個数に分割したことを特徴とする請求項2記載の薄型大径回転電機。
- 固定子は、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を、積層一体化するとともに上記各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の薄型大径回転電機。
- 円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、上記各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、上記各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、上記磁極テイースの個数nが18(1+Z)、上記永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の側壁に配置し、上記回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と一体に連結したことを特徴とするエレベータ。
- 固定子は周方向で且つ上下に2分割されエレベータロープと交差する側の分割部分はトラクションプーリから離れる方向にずらして配置したことを特徴とする請求項5記載のエレベータ。
- 昇降路の側壁の、固定子のエレベータロープと交差する側の分割部分と対応する領域に、上記分割部分が嵌入可能な切り欠きを形成したことを特徴とする請求項6記載のエレベータ。
- 円周状にほぼ等間隔に配列されたn個の磁極テイースを有する固定子と、上記各磁極テイースにそれぞれ集中巻きされ且つ3相接続される固定子巻線と、上記各磁極テイースと対向する外径側全周にわたってほぼ等間隔に配列されたm個の永久磁石磁極を有する回転子とを備え、上記磁極テイースの個数nが18(1+Z)、上記永久磁石磁極の個数mが16(1+Z)、(但しZは1以上の整数)にそれぞれ設定された薄型大径電動機を昇降路の天井壁に配置し、上記回転子をエレベータロープが巻回されるトラクションプーリの軸と連結したことを特徴とするエレベータ。
- 回転子とトラクションプーリの軸は傘歯車を介して連結されていることを特徴とする請求項8記載のエレベータ。
- 固定子は、屈曲可能な連結片によって連結される多数の磁極テイースでなる板状のコア部材を、積層一体化するとともに上記各連結片を内側に屈曲させて環状に形成することにより構成されていることを特徴とする請求項5または8記載のエレベータ。
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