JP3950681B2 - 伝送線路基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の伝送線路と該第1の伝送線路に対して絶縁された第2の伝送線路とが形成された伝送線路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高速化を達成するために電子機器に使用されるプリント基板が小型化され、プリント基板に形成される伝送線路が微細化されるとともに、伝送線路により伝達される信号が高速化される傾向にある。
【0003】
上記のように微細化された伝送線路を用いて信号を高速に伝送する場合、伝送線路のインピーダンスの値を所望の値に設定するインピーダンス制御が重要になってくる。すなわち、インピーダンス制御が正確に行われない場合、高速信号を安定に伝送することができず、電子機器が動作しなくなる場合がある。
【0004】
ここで、伝送線路のインピーダンスは、伝送線路の幅及び高さ、伝送線路とグランド層との間の距離、伝送線路が形成されるプリント基板の絶縁層の誘電率等に依存し、一般的に、伝送線路の断面積(幅×高さ)に反比例するとともに、基板の誘電率にも反比例する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実現可能な伝送線路の幅及び高さにはプリント基板の製造技術による限界があり、ある一定値以上のインピーダンスを実現することは困難である。特に、ポリイミド等の誘電率が高い絶縁層を使用しなければならないフレキシブル基板では、インピーダンスの値を高くすることがより困難となっている。
【0006】
また、伝送線路の微細化に伴い、伝送線路等の加工精度のバラツキ等が伝送線路のインピーダンスの値に大きく影響し、伝送線路のインピーダンスの値を所望の値に正確に設定することも困難になってきている。
【0007】
本発明の目的は、伝送線路のインピーダンスの値をより高くすることができるとともに、所望の値に正確に設定することができる伝送線路基板を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
(1)第1の発明
第1の発明に係る伝送線路基板は、第1の伝送線路と第1の伝送線路に対して絶縁された第2の伝送線路とが形成された伝送線路基板であって、第1及び第2の伝送線路が連続して立体的に交差し、伝送線路基板は、第3の伝送線路と第3の伝送線路に対して絶縁された第4の伝送線路とをさらに含み、第1及び第2の伝送線路は、第1の間隔で立体的に交差し、第3及び第4の伝送線路は、第1及び第2の伝送線路に対して並列に配置されるとともに、第1の間隔と異なる第2の間隔で立体的に交差するものである。
【0009】
本発明に係る伝送線路基板においては、第1の伝送線路と第1の伝送線路に対して絶縁された第2の伝送線路とが連続して立体的に交差するように形成されているので、第1の伝送線路と第2の伝送線路との間の間隔及び第1及び第2の伝送線路の交差間隔を増大させることにより、第1及び第2の伝送線路のインピーダンスの値を高くすることができる。したがって、第1及び第2の伝送線路のパターン間隔及び交差間隔を調整することにより、伝送線路のインピーダンスの値をより高くすることができるとともに、所望の値に正確に設定することができる。また、第1及び第2の伝送線路が第1の間隔で立体的に交差し、第3及び第4の伝送線路が第1の間隔と異なる第2の間隔で立体的に交差しているので、第1及び第2の伝送線路により伝送される信号と第3及び第4の伝送線路により伝送される信号との間のクロストークを低減することができる。
【0010】
(2)第2の発明
第2の発明に係る伝送線路基板は、第1の発明に係る伝送線路基板の構成において、第1の伝送線路は、第1の伝送線路と第2の伝送線路とを絶縁するための絶縁層の一方側に形成され、第2の伝送線路は、絶縁層の他方側に形成され、第1及び第2の伝送線路は、所定間隔で立体的に交差する。
【0011】
この場合、第1の伝送線路が絶縁層の一方側に形成され、第2の伝送線路が絶縁層の他方側に形成されるので、所定間隔で立体的に交差する第1及び第2の伝送線路を絶縁層上に容易に形成することができる。
【0012】
(3)第3の発明
第3の発明に係る伝送線路基板は、第1の発明に係る伝送線路基板の構成において、第1の伝送線路は、第1の伝送線路と第2の伝送線路とを絶縁するための絶縁層の一方側に形成された複数の第1の導電部と、絶縁層の他方側に形成された複数の第2の導電部とを含み、第2の伝送線路は、絶縁層の他方側に形成された複数の第3の導電部と、絶縁層の一方側に形成された複数の第4の導電部とを含み、第1及び第2の導電部は、絶縁層を貫通する第1の接続部を介して電気的に順次接続され、第3及び第4の導電部は、絶縁層を貫通する第2の接続部を介して電気的に順次接続され、第1及び第2の伝送線路は、所定間隔で立体的に交差する。
【0013】
この場合、絶縁層の一方側に形成された複数の第1の導電部と絶縁層の他方側に形成された複数の第2の導電部とが絶縁層を貫通する第1の接続部を介して電気的に順次接続されるとともに、絶縁層の他方側に形成された複数の第3の導電部と絶縁層の一方側に形成された複数の第4の導電部とが絶縁層を貫通する第2の接続部を介して電気的に順次接続されるので、立体的に螺旋状に交差した第1及び第2の伝送線路を容易に形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態による伝送線路基板について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図であり、図2は、図1に示す伝送線路基板の断面構造を模式的に示すA−A’断面図である。
【0017】
図1及び図2に示す伝送線路基板10aは、フレキシブル基板であり、第1の伝送線路1a、第2の伝送線路2a、第1のカバーレイ3a、第2のカバーレイ4a及びベース5aを備える。なお、図1では、図示を容易にするために、基板となるベース5aの下に配置されている第2の伝送線路2aを実線で示すとともに、第1のカバーレイ3a、第2のカバーレイ4a及びベース5aは外形のみを実線で示している。
【0018】
絶縁層となるベース5aの一方側(図2において上側)に第1の伝送線路1aが形成され、第1の伝送線路1aの上に絶縁層となる第1のカバーレイ3aが形成される。一方、ベース5aの他方側(図2において下側)に第2の伝送線路2aが形成され、第2の伝送線路2aの上に絶縁層となる第2のカバーレイ4aが形成される。例えば、第1及び第2の伝送線路1a,2aは、厚さ約18μmの銅箔から構成され、第1及び第2のカバーレイ3a,4aは、厚さ約35μmの接着層及び厚さ約25μmのポリイミドから構成され、ベース5aは、厚さ約22μmの接着層、厚さ約25μmのポリイミド及び厚さ約22μmの接着層から構成される。
【0019】
なお、伝送線路基板10aの構成は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。また、第1及び第2の伝送線路1a,2aの材質は、上記の例に特に限定されず、他の導電性材料を用いてもよく、第1及び第2のカバーレイ3a,4a及びベース5aの材質及び構造も、上記の例に特に限定されず、他の絶縁性材料を用いてもよい。また、第1及び第2の伝送線路1a,2a、第1及び第2のカバーレイ3a,4a並びにベース5aの厚さも、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
【0020】
第1及び第2の伝送線路1a,2aは、線対称な配線パターンを有し、第1の伝送線路1aは、直線部P1と当該直線部P1に対して約45度屈曲された交差部P2とを順次連結した略波型パターンから構成され、第2の伝送線路2aは、直線部P1と略平行に配置された直線部P3と当該直線部P3に対して約45度屈曲された交差部P4とを順次連結した略波型パターンから構成される。
【0021】
上記の配線パターンにより、パターン幅Wの直線部P1とパターン幅Wの直線部P3とがパターン間隔Sを隔てて平行に配置され、交差部P3と交差部P4とが約90度で交差し、第1及び第2の伝送線路1a,2aは交差間隔Lで立体的に交差する。
【0022】
上記のように構成された伝送線路基板10aでは、例えば、第1及び第2の伝送線路1a,2aの一方により高速信号が伝送され、他方はグランド線として使用される。なお、第1及び第2の伝送線路1a,2aにより伝送される信号は、上記の例に特に限定されず、第1及び第2の伝送線路1a,2aにより差動信号等を伝送するようにしてもよい。
【0023】
次に、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZに対するパターン幅W、パターン間隔S及び交差間隔Lの影響について下記表1を用いて説明する。なお、表1において、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZの単位は(Ω)であり、パターン幅W、パターン間隔S及び交差間隔Lの単位は(mil)である。
【0024】
【表1】
【0025】
表1は、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZとパターン幅W、パターン間隔S及び交差間隔Lとの関係を示し、表1に示す実施例1〜5は、図1及び図2に示す伝送線路基板10aを表1に示すパターン幅W、パターン間隔S及び交差間隔Lで作成したものである。また、比較例1は、ベースの両面にパターン幅W=6(mil)の直線状の伝送線路をそれぞれ形成したものであり、比較例2は、ベースの一方側にパターン幅W=5(mil)の直線状の2本の伝送線路をパターン間隔S=19(mil)で形成したものであり、比較例1,2は、交差部を有しない2本の平行伝送線路である。なお、オーバーレイ等は実施例1〜5及び比較例1,2ともに同一のものを使用している。
【0026】
実施例1〜5のインピーダンスZは、90〜130(Ω)であり、比較例1のインピーダンスZ=60(Ω)の約1.5〜2.17倍になり、比較例2のインピーダンスZ=85(Ω)の約1.06〜1.53倍になった。この結果、実施例1〜5のように第1及び第2の伝送線路1a,2aを所定間隔で互いに交差させることにより、インピーダンスZを向上できることがわかった。
【0027】
また、パターン幅W=10(mil)の実施例5のインピーダンスZは90(Ω)になり、パターン幅W=6(mil)の実施例1〜4のインピーダンスZは98〜130(Ω)になり、パターン幅Wを減少させることによりインピーダンスZを向上できることがわかった。
【0028】
また、パターン間隔S=4(mil)の実施例1のインピーダンスZは100(Ω)になり、パターン間隔S=9(mil)の実施例3のインピーダンスZは110(Ω)になり、パターン間隔S=14(mil)の実施例4のインピーダンスZは130(Ω)になり、パターン間隔Sを増加させることによりインピーダンスZを向上できることがわかった。
【0029】
交差間隔L=45.5(mil)の実施例2のインピーダンスZは98(Ω)になり、交差間隔L=90(mil)の実施例1のインピーダンスZは100(Ω)になり、交差間隔Lを増加させることによりインピーダンスZを向上できることがわかった。
【0030】
次に、伝送線路のインピーダンスに対するパターン幅の影響について説明する。一般の伝送線路のインピーダンスZ0は、近似的に次式により与えられる(STEPHEN H. HALL,et all:High-Speed Digital System Design,A Handbook of Interconnect Theory and Design Practices,pp318を参照)。
【0031】
Z0=(μ0ε0/εe)1/2・(1/Ca) …(1)
Ca=2πε0/ln(8H/W+W/4H) …(2)
εe=(εr+1)/2+((εr−1)/2)・(1+12H/W)-1/2+F−0.217(εr−1)・(T/(WH)1/2) …(3)
F=0.02(εr−1)・(1−W/H)2 …(4)
ここで、μ0は真空の透磁率であり、ε0は真空の誘電率であり、Hは伝送線路とグランド層との距離であり、Tは伝送線路の高さであり、Wは伝送線路のパターン幅であり、εrは絶縁層となるベースの誘電率である。
【0032】
上記の式(2)及び式(3)では、距離Hの係数(例えば、8,4,12)がパターン幅W及び高さTの係数より大きくなっており、距離Hのバラツキすなわちベースの厚さのバラツキはインピーダンスZ0の値に大きく影響するが、パターン幅Wのバラツキはあまり影響しないことがわかる。
【0033】
したがって、本実施の形態でも、製造バラツキ等によるパターン幅Wのバラツキは第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZにあまり影響しないので、第1及び第2の伝送線路1a,2aのパターン幅Wを減少させることにより、パターン幅Wのバラツキによる影響をあまり受けることなく、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZの値を高くすることができる。この結果、第1及び第2の伝送線路1a,2aのパターン幅Wを調整することにより、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZを所望の値に高精度に且つ容易に設定することができる。
【0034】
また、本実施の形態では、第1の伝送線路1aと第2の伝送線路2aとが連続して立体的に交差するように形成されているので、第1及び第2の伝送線路1a,2aのパターン間隔Sを増加させることにより第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZの値を高くすることができるとともに、第1及び第2の伝送線路1a,2aの交差間隔Lを増加させることによっても第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスZの値を高くすることができる。
【0035】
したがって、第1及び第2の伝送線路1a,2aのパターン間隔S及び交差間隔Lを調整することにより、第1及び第2の伝送線路1a,2aのインピーダンスの値をより高くすることができるとともに、所望の値に正確に設定することができる。この結果、第1及び第2の伝送線路1a,2aにより伝送される信号に発生するノイズを低減することができ、より高速に信号を伝送することができる。
【0036】
さらに、本実施の形態では、第1の伝送線路1aがベース5aの一方側に形成され、第2の伝送線路2aがベース5aの他方側に形成されるので、第1及び第2の伝送線路1a,2aをベース5a上に容易に形成することができる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態による伝送線路基板について説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図であり、図4は、図3に示す伝送線路基板の断面構造を模式的に示すB−B’断面図である。
【0038】
図3及び図4に示す伝送線路基板10bは、フレキシブル基板であり、第1の伝送線路1b、第2の伝送線路2b、第1のカバーレイ3b、第2のカバーレイ4b及びベース5bを備える。
【0039】
第1の伝送線路1bは、複数の第1及び第2の導電部D1,D2及び複数の第1のバイアホール6aから構成され、第1及び第2の導電部D1,D2は、第1の実施形態と同様に、直線部と当該直線部に対して約45度屈曲された交差部とを有する。第2の伝送線路2aは、複数の第3及び第4の導電部D3,D4及び複数の第2のバイアホール6bから構成され、第3及び第4の導電部D3,D4は、第1の実施形態と同様に、直線部と当該直線部に対して約45度屈曲された交差部とを有する。なお、図3では、図示を容易にするために、基板となるベース5bの下に配置されている第2の導電部D2及び第3及の導電部D3を実線で示すとともに、第1のカバーレイ3b、第2のカバーレイ4b及びベース5bは外形のみを実線で示している。
【0040】
絶縁層となるベース5bの一方側(図4において上側)に複数の第1の導電部D1が形成され、ベース5bの他方側(図4において下側)に複数の第2の導電部D2が形成され、第1及び第2の導電部D1,D2がベース5bを貫通する第1の接続部となるバイアホール6aを介して順次接続され、略螺旋状に第1の伝送線路1bが形成される。
【0041】
一方、ベース5bの他方側に複数の第3の導電部D3が形成され、ベース5bの一方側に複数の第4の導電部D4が形成され、第3及び第4の導電部D3,D4がベース5bを貫通する第2の接続部となるバイアホール6bを介して順次接続され、略螺旋状に第2伝送線路2bが形成される。
【0042】
第1及び第2のバイアホール6a,6bは、例えば、銅からなり、第1のバイアホール6aは第1及び第2の導電部D1,D2を電気的に接続し、第2のバイアホール6bは第3及び第4の導電部D3,D4を電気的に接続する。なお、第1及び第2のバイアホール6a,6bの材質は、上記の例に特に限定されず、他の導電性材料を用いてもよい。
【0043】
また、第1及び第3の導電部D1,D3上に絶縁層となる第1のカバーレイ3bが形成され、第2及び第4の導電部D1,D3の上に絶縁層となる第2のカバーレイ4bが形成される。なお、上記の点以外は、第1の実施の形態と同様である。
【0044】
上記のようにして、第1〜第4の導電部D1〜D4を第1及び第2のバイアホール6a,6bを介して順次接続することにより、螺旋状に立体的に交差した第1及び第2の伝送線路1b,2bが形成され、第1の実施の形態と同様にパターン幅W、パターン間隔S及び交差間隔Lの第1及び第2の伝送線路1b,2bを形成することができる。
【0045】
上記の構成により、本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるとともに、螺旋状に立体的に交差した第1及び第2の伝送線路1b,2bを伝送線路基板10bに容易に形成することができる。
【0046】
次に、本発明の第3の実施の形態による伝送線路基板について説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図である。
【0047】
図5に示す伝送線路基板10cは、フレキシブル基板であり、第1の伝送線路1c、第2の伝送線路2c、第3の伝送線路1d、第4の伝送線路2d及び第1のカバーレイ3c等を備える。なお、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様にベース及び第2のカバーレイを備えているが、図3では、図示を容易にするために、基板となるベースの下に配置されている第2の伝送線路2c及び第4の伝送線路2dを実線で示すとともに、第1のカバーレイ3c、第2のカバーレイ及びベースは外形のみを実線で示している。
【0048】
第1及び第2の伝送線路1c,2cと第3及び第4の伝送線路1d,2dとは、それぞれ第1の実施形態の第1及び第2の伝送線路1a,2aと同様に作成されるとともに、第1及び第2の伝送線路1c,2cの交差間隔はL1に設定され、第3及び第4の伝送線路1d,2dの交差間隔はL2(>L1)に設定されている。
【0049】
上記の構成により、本実施の形態では、第1及び第2の伝送線路1c,2cと第3及び第4の伝送線路1d,2dとでは、それぞれ第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるとともに、第1及び第2の伝送線路1c,2cが交差間隔L1で互いに交差し、第3及び第4の伝送線路1d,2dが交差間隔L1と異なる交差間隔L2で互いに交差しているので、第1及び第2の伝送線路1c,2cと第3及び第4の伝送線路1d,2dとにより伝送される信号間のクロストークを低減することができる。
【0050】
なお、交差間隔L1と交差間隔L2との関係は、単に異なるだけでなく、所定の距離L0に対する第1及び第2の伝送線路1c,2cの交差数n(=L0/L1)と第3及び第4の伝送線路1d,2dの交差数m(=L0/L2)との差(=n−m、図5に示す例では、n=10,m=9)が1になることが好ましい。この場合、第1及び第2の伝送線路1c,2cと第3及び第4の伝送線路1d,2dとにより伝送される信号間のクロストークをより低減することができる。
【0051】
なお、上記の説明では、直線部と交差部とを交互に構成することにより伝送線路を立体的に交差させたが、この例に特に限定されず、直線部を省略して交差部のみから三角波状のパターンを形成したり、サイン波等の曲線パターンを形成するようにしてもよい。また、直線部と交差部との角度も、上記の45度に特に限定されず、30度、60度等の他の角度を用いて交差部を形成するようにしてもよい。
【0052】
また、ベースの両側の導体層を用いて一対の伝送線路を形成したが、この例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、ベースの両側の導体層を用いてベースの主面方向に一対の伝送線路を3つ以上形成するようにしてもよい。また、導体層を4層以上にして基板の厚み方向に一対の伝送線路を2つ以上形成してもよく、この場合、一対の伝送線路と他の一対の伝送線路との間の絶縁層としては、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂FR4、絶縁処理されたアルミニウム基板等を用いることができる。
【0053】
また、上記の各実施の形態では、本発明をフレキシブル基板に適用した例について説明したが、この例に特に限定されず、硬質プリント基板、フレックスリジッド基板等の他のプリント基板、IC(集積回路)内部の配線等にも本発明を同様に適用することができる。
【0054】
また、上記の各実施の形態では、伝送線路のみを設ける例について説明したが、抵抗、コンデンサ、IC等の電気部品等を伝送線路とともに各基板に設けるようにしてもよいし、本発明の伝送線路以外に通常の直線状の伝送線路を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図である。
【図2】図1に示す伝送線路基板の断面構造を模式的に示すA−A’断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図である。
【図4】図3に示す伝送線路基板の断面構造を模式的に示すB−B’断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態による伝送線路基板の構成を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1a〜1c 第1の伝送線路
1d 第3の伝送線路
2a〜2c 第2の伝送線路
2d 第4の伝送線路
3a〜3c 第1のカバーレイ
4a,4b 第2のカバーレイ
5a,5b ベース
6a,6b バイアホール
10a〜10c 伝送線路基板
P1,P3 直線部
P2,P4 交差部
D1 第1の導電部
D2 第2の導電部
D3 第3の導電部
D4 第4の導電部
Claims (3)
- 第1の伝送線路と前記第1の伝送線路に対して絶縁された第2の伝送線路とが形成された伝送線路基板であって、
前記第1及び第2の伝送線路が連続して立体的に交差し、
前記伝送線路基板は、第3の伝送線路と前記第3の伝送線路に対して絶縁された第4の伝送線路とをさらに含み、
前記第1及び第2の伝送線路は、第1の間隔で立体的に交差し、
前記第3及び第4の伝送線路は、前記第1及び第2の伝送線路に対して並列に配置されるとともに、前記第1の間隔と異なる第2の間隔で立体的に交差することを特徴とする伝送線路基板。 - 前記第1の伝送線路は、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路とを絶縁するための絶縁層の一方側に形成され、
前記第2の伝送線路は、前記絶縁層の他方側に形成され、
前記第1及び第2の伝送線路は、所定間隔で立体的に交差することを特徴とする請求項1記載の伝送線路基板。 - 前記第1の伝送線路は、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路とを絶縁するための絶縁層の一方側に形成された複数の第1の導電部と、前記絶縁層の他方側に形成された複数の第2の導電部とを含み、
前記第2の伝送線路は、前記絶縁層の他方側に形成された複数の第3の導電部と、前記絶縁層の一方側に形成された複数の第4の導電部とを含み、
前記第1及び第2の導電部は、前記絶縁層を貫通する第1の接続部を介して電気的に順次接続され、
前記第3及び第4の導電部は、前記絶縁層を貫通する第2の接続部を介して電気的に順次接続され、
前記第1及び第2の伝送線路は、所定間隔で立体的に交差することを特徴とする請求項1記載の伝送線路基板。
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