[go: up one dir, main page]

JP3948490B2 - 鋳物の製造方法 - Google Patents

鋳物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3948490B2
JP3948490B2 JP2006510291A JP2006510291A JP3948490B2 JP 3948490 B2 JP3948490 B2 JP 3948490B2 JP 2006510291 A JP2006510291 A JP 2006510291A JP 2006510291 A JP2006510291 A JP 2006510291A JP 3948490 B2 JP3948490 B2 JP 3948490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
casting
aggregate
mixture
particulate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006510291A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2005080023A1 (ja
Inventor
裕介 加藤
敏彦 善甫
憲啓 浅野
政彦 長坂
和之 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sintokogio Ltd
Original Assignee
Sintokogio Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sintokogio Ltd filed Critical Sintokogio Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP3948490B2 publication Critical patent/JP3948490B2/ja
Publication of JPWO2005080023A1 publication Critical patent/JPWO2005080023A1/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C1/00Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds
    • B22C1/02Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds characterised by additives for special purposes, e.g. indicators, breakdown additives
    • B22C1/10Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds characterised by additives for special purposes, e.g. indicators, breakdown additives for influencing the hardening tendency of the mould material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C1/00Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds
    • B22C1/16Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds characterised by the use of binding agents; Mixtures of binding agents
    • B22C1/18Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds characterised by the use of binding agents; Mixtures of binding agents of inorganic agents
    • B22C1/186Compositions of refractory mould or core materials; Grain structures thereof; Chemical or physical features in the formation or manufacture of moulds characterised by the use of binding agents; Mixtures of binding agents of inorganic agents contaming ammonium or metal silicates, silica sols
    • B22C1/188Alkali metal silicates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/02Sand moulds or like moulds for shaped castings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/10Cores; Manufacture or installation of cores
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D29/00Removing castings from moulds, not restricted to casting processes covered by a single main group; Removing cores; Handling ingots
    • B22D29/001Removing cores
    • B22D29/005Removing cores by vibrating or hammering

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

本発明は鋳物の製造方法に関し、特に従来のシェルモールドプロセスに代えて、除去が容易な鋳型を用いる鋳物の製造方法に関する。
従来の軽合金鋳物の製造方法としては、例えば特開平5−261478号公報に記載されたように、シェルモールドプロセスが公知である。このシェルモールドプロセスのバインダーとしては、フェノール−ホルムアルデヒド系の樹脂を含むものが採用されている。このバインダーで被覆した砂を加熱された造型用金型に吹き込み充填し、充填した砂に被覆されたバインダーを金型の熱により硬化させている。
しかしながら、このようなシェルモールドプロセスにおいては、注湯後の中子鋳型が比較的に硬いので、この中子鋳型を崩壊させて鋳物から除去するためには、中子鋳型に大きな衝撃力を付与するノックアウト工程を必要とする。このノックアウト工程をなすためには、鋳物の熱処理前に鋳物を充分に冷却する必要がある。また、1Mpa以上の比較的に大きな衝撃力を10Hz以上で10sec以上与えても70〜80%程度の砂落ししかできないので、熱処理期間中やその後にも、崩壊後の中子鋳型の残滓である中子砂及び中子塊が鋳物に残存してしまう。従ってそれらの再度の除去が要求されることもある。更に、鋳物から除去した中子塊を再生するためには、焙焼を必要とすることが多い。
更に、シェルモールドプロセスにおいては、金型の熱によりバインダーを硬化させる際には揮発ガスの発生を伴う。このような揮発ガスは、不快な臭気を伴い、特にホルムアルデヒド、フェノール、アンモニアなどのガスは人体に悪影響を及ぼす。
従って従来のシェルモールドプロセスに代えて、鋳型の除去が容易であり、揮発ガスの発生を抑制する鋳物の製造方法が望まれる。
本明細書において「粒子状骨材」とは、珪砂、ジルコン、砂、オリビン砂、クロマイト砂、アルミナ砂、ムライト砂、人工砂等のうちの1種或いは2種以上から成るものを意味する。
本明細書において「溶湯が凝固後」とは、溶湯が凝固し硬化した後をいう。この温度はプロセスや溶湯材質により異なっている。
本明細書において「鋳物の冷却期間中」とは、完成鋳型から鋳物を取り出しても変形しない程度に鋳物が冷却された温度よりも低く鋳物を冷やしている期間を示す。例えば、アルミニウム合金のT6処理では、溶体化処理温度である約520℃よりも低いが通常の冷却温度である70乃至111℃よりも高い温度、例えば、300℃まで鋳物を冷却している期間を示す。
本発明の一つの局面によれば鋳物の製造方法が与えられ、この方法は、鋳物の製造方法であって、
少なくとも1種類の粒子状骨材、少なくとも1種類の水溶性バインダー、及び水を混合することにより骨材混合物を形成し、この骨材混合物を攪拌して発泡させる工程と、
発泡させた骨材混合物を鋳型造型用空間に充填し、充填した骨材混合物中の水分を蒸発させて骨材混合物を固化させ、前記粒子状骨材により鋳型を造型する工程と、
この粒子状骨材により造型された造型鋳型に対して、相手方の鋳型を組み合わせて完成鋳型を製作する工程と、
前記完成鋳型に溶湯を注湯する工程と、
前記溶湯が凝固後の鋳物の冷却期間中に前記鋳物から前記造型鋳型を除去する工程と、
前記鋳物を熱処理する工程とを含む。
粒子状骨材により造型された造型鋳型は好ましくは中子鋳型である。この場合、相手方の鋳型(主型鋳型)は金型でもよく、砂型でもよい。
本明細書において「完成鋳型」とは、主鋳型と、粒子状骨材により造型された少なくとも1つの造型鋳型(中子鋳型)との組み合わせからなり、溶湯を注湯可能な鋳型を意味する。従って完成鋳型の構成要素は、主鋳型と中子鋳型の他に、注湯に必要な要素も含み得る。
本発明の鋳物の製造方法においては、粒子状骨材を回収工程と、その回収した粒子状骨材を再生する工程とを更に含んでもよい。回収して再生した粒子状骨材を鋳型の造型に再び使用することが好ましい。
本発明の一実施形態によれば、粒子状骨材を回収して再生する工程は機械的な再生である。
鋳物はアルミニウム合金鋳物としてもよく、又はマグネシウム合金鋳物、或いは銅合金鋳物その他としてもよい。
熱処理はT6処理若しくはT7処理としてもよい。
本発明の一実施形態によれば、鋳型を除去する工程は、鋳型に対して振動を加える工程である。これは例えば、注湯後5分乃至20分以内の時間において、鋳型に対して1Mpa以下の衝撃力を30Hz未満で30sec未満与えることを含む。
本発明の他の局面により与えられる鋳物の製造方法は、粒子状骨材、少なくとも1種類の水溶性バインダー、及び水を混合することにより骨材混合物を形成する工程と、
この骨材混合物を攪拌して発泡させ、発泡させた骨材混合物を鋳型造型用空間に充填し、充填した骨材混合物中の水分を蒸発させて骨材混合物を固化させ、中子鋳型を造型する工程と、
中子鋳型と金型鋳型とを組み合わせて完成鋳型にする工程と、
完成鋳型にアルミニウム合金の溶湯を注湯する工程と、
溶湯が凝固後の鋳物の冷却期間中に鋳物から中子鋳型を除去する工程と、
アルミニウム合金鋳物をT6又はT7熱処理する工程とを含む。
少なくとも1種類の水溶性バインダーは、ポリビニルアルコールとその誘導体との少なくとも一方、或いは、澱粉とその誘導体との少なくとも一方である。
発明を実施するための好ましい形態
図1の工程図には本発明に係る鋳物の製造方法の各工程を概略的に示してある。この工程図に沿って先ず本発明の鋳物の製造方法の原理について説明する。
図1において、第1に、少なくとも1種類の粒子状骨材、少なくとも1種類の水溶性バインダー及び水を混合して骨材混合物を形成して、これを攪拌することにより発泡させる(第1(調製)工程1)。
第2に、前工程で発泡させた骨材混合物を鋳型造型用空間に充填して固化させて、粒子状骨材からなる鋳型を造型する(第2(造型)工程)2)。
第3に、この造型された少なくとも1つ以上の造型鋳型(中子鋳型)を相手方鋳型(主型)に組み合わせて、完成鋳型を製作する(第3(組立)工程3)。
第4に、この完成鋳型に溶湯を注湯する(第4(注湯)工程4)。
第5に、溶湯が凝固後の鋳物の冷却期間中に、この鋳物から中子鋳型を鋳物から除去して抜型する(第5(抜型)工程5)。
第6に、この鋳物を熱処理する(第6(熱処理)工程6)ことにより、完成品の鋳物が製造される。
図1の各工程について更に詳しく説明する。
第1(調製)工程1において、粒子状骨材としては、珪砂、ジルコン、砂、オリビン砂、クロマイト砂、アルミナ砂、ムライト砂、人工砂等のうちの少なくとも1種類以上を用いる。
水溶性バインダーとしては、常温にて水分可溶性を有するものを用いることが好ましい。常温で水分可溶性を有する水溶性バインダーは、加熱することなく骨材混合物を形成できるので、バインダー及び粒子状骨材を加熱するために要する時間やエネルギを節約できる。これは、従来のシェルモールドプロセスにおけるコーテッドサンド製造とは対照的な本発明の利点である。本発明に用いる水溶性バインダーは、水溶性バインダーであるポリビニルアルコール又はその誘導体と、澱粉又はその誘導体との何れか一方、又はその両方が好ましいが、これに限定されるものではない。この水溶性バインダーは容易に揮発または分解させることができるので、後の第5(抜型)工程5においては、溶湯の凝固した鋳物から中子鋳型を容易に除去できる。なお、水溶性バインダーは、粒子状骨材に対し0.1乃至5.0重量部含有されることが好ましい。
このような少なくとも1種類の水溶性バインダーと、少なくとも1種類の粒子状骨材と、水とを混合して骨材混合物を形成する。これを攪拌することにより発泡させると、骨材混合物はホイップクリーム状になる。
第2(造型)工程2においては、鋳型造型用空間に充填した骨材混合物中の水分を蒸発させて骨材混合物を固化させると、前工程における発泡に起因して、粒子状骨材からなる中空の中子鋳型(中子鋳型)が造型される。この中空鋳型は、空孔率が3%乃至60%である。また、中空鋳型の厚みが例えば約40mmの場合、水溶性バインダーは、鋳型の表面と10mm深さとの間の鋳型表面層に50%以上凝集している。即ち、発泡させた骨材混合物による中空鋳型では、骨材混合物中に分散した気泡及びバインダーの含有する水分が鋳型中心部に集まっているので、その水分を蒸発させることにより、鋳型中心部においては骨材の充填密度が低くなる。
第3(組立)工程3においては、粒子状骨材よりなる少なくとも1つの中子鋳型に、主型鋳型(相手方鋳型)を組み合わせて完成鋳型を構成することができる。主型鋳型は金型でもよく、或いは例えば粒子状骨材よりなる砂型でもよい。本実施形態においては、主型鋳型として金型を採用し、低圧鋳造を適用する。しかしながら、金型鋳型を採用する場合には、本発明の方法は、低圧鋳造に限らず、逆圧鋳造、ダイキャスト、重力金型鋳造などの他の処理にも適用可能である。
第4(注湯)工程4において、完成鋳型に注湯する溶湯材質は、本実施形態ではアルミニウム合金であるが、これに限定されるものではなく、他の軽金属合金又は非鉄合金(例えばマグネシウム合金又は銅合金)としてもよい。これに代えて、鋳鉄、鋳鋼、或いは鉄系金属合金を用いてもよい。但し鉄系金属を用いる場合には、中子鋳型に塗型材を塗布することが望ましいであろう。
第5(抜型)工程5において、冷却期間中(完成鋳型から鋳物を取り出しても変形しない程度に鋳物が冷却された温度よりも更に低い温度へ鋳物を冷却する期間)に鋳物から中子鋳型を除去する。ここで第4(注湯)工程4における溶湯材質がアルミニウム合金である場合の「冷却期間中」とは、アルミニウム合金のT6処理における溶体化処理温度である約520℃よりも低いが、通常の冷却温度である70乃至111℃よりも高い温度、例えば、300℃まで鋳物を冷却している期間である。
アルミニウム合金の場合には、第6(熱処理)工程6における熱処理は、T6処理、T7処理その他の熱処理である。
水溶性バインダーとして、ポリビニルアルコール若しくはその誘導体、又は澱粉若しくはその誘導体を用いることにより、バインダーを含む粒子状骨材混合物を混練して調整する調製工程1においても、中子鋳型を造型する造型工程2においても不快なガス臭は生じなかった。
また、造型された中子鋳型に溶湯を注湯する注湯工程4に際し、溶湯の熱でバインダーが加熱されても、中子鋳型からの不快な臭気や不所望な揮発性ガスの発生は認められなかった。
図1に示すように本発明の鋳物の製造方法には、第6(熱処理)工程6に続き、必要に応じて以下の工程を更に追加してもよい。即ち、中子鋳型の粒子状骨材(中子砂)及び中子塊を回収する回収工程7、中子塊を破砕する破砕工程8、及び、回収した粒子状骨材を機械的に再生する機械式再生工程9である。回収して再生した粒子状骨材は中子鋳型の造型に再び使用することができる。
図1の工程図を参照して、本発明の鋳物の製造方法の特定の実施形態について説明する。但し、ここに示した材料名は例示の目的のために示すものであり、本発明を限定するものではない。
本実施形態の第1工程(調製工程)1においては、以下のように二種類の骨材混合物A及びBを得た。
表1 骨材混合物A
粒子状骨材:珪砂(フラタリーサンド)100重量部
水溶性バインダー:ポリビニルアルコール(JP−05 日本酢ビ・ポバール製)0.8重量部
架橋剤:ブタンテトラカルボン酸(リカシッドBT−W 新日本理化製)0.2重量部
表1に示す組成からなる骨材混合物100重量部と水6重量部とを混合、攪拌、混練して発泡させ、ホイップクリーム状の骨材混合物Aを得た。
表2 骨材混合物B
粒子状骨材:珪砂(フラタリ−サンド)100重量部
水溶性バインダー:ポリビニルアルコール(JL−05 日本酢ビ・ポバール製)0.2重量部、澱粉(デキストリンND−S 日澱化学製)1.0重量部、及びクエン酸(扶桑化学製)0.4重量部
表2に示す組成からなる乾燥した骨材混合物100重量部と、水6重量部とを混合、攪拌、混練して発泡させ、ホイップクリーム状の骨材混合物Bを得た。
なお、本実施形態の調製工程1では、従来のシェルモールドプロセスのレジンコーテッドサンドを製造する工程で必要な加熱装置や、レジンの加熱によって生じる有害ガスを除去する脱臭装置は必要ない。
次いで、250℃に保持されている鋳型造型用金型(図示せず)のキャビティ(図示せず)内に、調製工程1で得られた2種類のホイップクリーム状の骨材混合物A及びBを別々に加圧充填し、1分間保持し、骨材混合物中の水分を気化し、固化させた後、鋳型造型用金型のキャビティ内から中子鋳型を取り出した(第2(造型)工程2)。
既に説明したように、この鋳型を他の鋳型と組み立て、完成鋳型にする(第3(組立)工程3)。ここで本実施形態の組立工程3においては、低圧鋳造装置の主型金型に中子鋳型を組み込んで、完成鋳型を製作し、注湯準備をなした。
この完成鋳型に溶湯を注湯した(第4(注湯)工程4)。本実施形態ではアルミニウム合金鋳物AC4Cの溶湯(温度720℃)を低圧鋳造装置(図示せず)を用いて下方から注湯した。溶湯の720℃の温度は、バインダーを揮発又は分解させるので、次工程の中子鋳型の除去が容易になる。
溶湯が凝固した後の鋳物の冷却期間中に、この鋳物から中子鋳型を除去した(第5(抜型)工程5)。従来のシェルモードプロセスにおいては、鋳物から中子鋳型を崩壊させて除去するためには、鋳物を充分に冷却した後に、鋳型に対して大きな衝撃力を与える必要があった。本発明の方法によれば、崩壊性が高い中子鋳型を用いているので、中子鋳型を鋳物から除去するために従来要求されていた充分な冷却及びその後の大きな衝撃力は必要としない。従って中子鋳型を簡単な方法、例えば以下に説明する軽振動で除去することができる。本実施形態の抜型工程5においては、注湯から約10分後に、凝固した溶湯を鋳物として取り出した。その直後に、温度350℃の鋳物に対して1Mpa以下の衝撃力を20Hz、20sec未満の軽振動によって与えて砂落しをなすことにより、中子鋳型を完全に除去できた。また実験によれば、抜型工程5では、注湯後5分乃至20分以内の時間において、1Mpa以下の衝撃力を30Hz未満で30sec未満与える砂落しとしても鋳物から中子鋳型を完全に除去できた。
このような鋳物の湯口を除去し、鋳物の鋳ばりを除去してから、この鋳物を熱処理した(第6(熱処理)工程6)。鋳物の湯口及び鋳ばりの除去は、本実施形態では鋳物の熱処理の前になしたが、熱処理後に実施してもよい。本実施形態においても、第6(熱処理)工程6に続き、図1に示す中子砂回収工程7、破砕工程8、及び機械式再生工程110を追加してもよい。
金型鋳型を用いた鋳造方法では、中子鋳型からのみ粒子状骨材及び中子塊が回収されるので、回収して再生した粒子状骨材を鋳型の造型に容易に再使用することができる。
比較のために示す図2(従来技術)は、先述の特開平5−261478号公報に記載されたシェルモールドプロセスを用いた従来の鋳物の製造方法の工程図である。
図2の従来方法においては、レジンコーテッドサンドを用いる。通常、レジンコーテッドサンドは鋳物製造業者とは別の業者によって製造販売されているので、レジンコーテッドサンドを製造する工程(11)は、鋳物製造現場とは別の場所でなされる。従って、レジンコーテッドサンドを回収して再生しても、本発明の方法とは対照的に、鋳型の造型に再使用することは困難である。
図2の従来方法によれば、鋳物製造業者は、市販のレジンコーテッドサンドを加熱して中子鋳型を造型し(12)、造型された中子鋳型を他の鋳型と組み立てて、完成鋳型を製造し(13)、この完成鋳型に注湯する(14)。次いで砂落し炉により中子鋳型を抜型し(15)、鋳物を充分に冷却した(16)後、ノックアウト工程により鋳物砂を完全に除去し(17)、この鋳物を熱処理する(18)。更に、ノックアウト工程17、熱処理工程18及びその後の工程から中子塊を含んだ中子砂を回収している(19)。この回収した中子砂には、この回収工程19をなす場所とは通常は別の場所であるレジンコーテッドサンド製造場において、中子塊の破砕20、焙焼21、機械的な再生22がなされる。
図1に示す本発明の鋳物製造方法では、図2に示す従来方法に比べて工程数が削減されることが明らかである。例えば本発明の方法(図1)では第5(鋳型除去)工程5は、鋳型の崩壊が容易であるので、簡単な工程、例えば軽振動による砂落としで達成することができる。ところが、鋳型を崩壊させにくい従来方法(図2)では、鋳型除去のために砂落し炉による除去15、鋳物の充分な冷却16、ノックアウト工程17を必要とする。また本発明の方法は従来方法の回収再生における焙焼21を必要としない。
図3は本発明の実施形態の第5(鋳型除去)工程5及び第6(熱処理)工程6における温度と時間との関係を示すグラフである。比較のために示す図4(従来技術)は、本発明の方法における鋳型除去及び熱処理工程に対応する従来工程についての同様なグラフである。
従来方法においては、上述のように鋳物の充分な冷却(図2の工程16)の後に、ノックアウト工程による砂落しをなし(図2の工程17)、その後、T6処理のために改めて昇温をしていた。このため、図4に示すように冷却に時間を要する上に、熱処理のための再加熱の時間及びエネルギが必要である。
図3に示す本発明の実施形態においては、720℃で注湯した後、鋳型除去工程5で溶湯が凝固後の鋳物を取り出した直後に、この鋳物から中子鋳型を除去している。従って、中子鋳型の除去のために、充分に鋳物製品を冷却した後に大きな衝撃を付与することが不要となり、溶体化処理(熱処理)を直ちに開始することができる。このため、冷却に要する時間を短縮でき、熱処理のための再加熱時間も短縮できるので、消費エネルギを省くことができ、工程数も削減できる。鋳物は必ずしも100℃まで冷却する必要は無く、300℃までの冷却でも省エネルギの効果が得られる。
上述の実施形態は本発明を単に例示するものであって、限定を意図するものではなく、当業者には添付の請求項に記載された目的及び要旨を逸脱することなく、様々な変更や変形をなせることが明らかである。
図1は本発明に係る鋳物の製造方法の工程図である。 図2はシェルモールドプロセスを用いた従来の鋳物の製造方法の工程図である。 図3は本実施形態の鋳型除去及び熱処理工程における鋳物の温度と時間との関係を示すグラフである。 図4は図3の工程に対応し、シェルモールドプロセスを用いる従来技術の工程について示す図3と同様なグラフである。

Claims (15)

  1. 鋳物の製造方法であって、
    少なくとも1種類の粒子状骨材、少なくとも1種類の水溶性バインダー、及び水を混合することにより骨材混合物を形成し、この骨材混合物を攪拌して発泡させる工程と、
    発泡させた骨材混合物を鋳型造型用空間に充填し、充填した骨材混合物中の水分を蒸発させて骨材混合物を固化させ、前記粒子状骨材により鋳型を造型する工程と、
    この粒子状骨材により造型された少なくとも1つの造型鋳型に対して、相手方の鋳型を組み合わせて完成鋳型を製作する工程と、
    前記完成鋳型に溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固後の鋳物の冷却期間中に前記鋳物から前記造型鋳型を除去する工程と、
    前記鋳物を熱処理する工程とを含む鋳物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記粒子状骨材により造型された少なくとも1つの造型鋳型が中子鋳型であり、前記相手方の鋳型が主型鋳型である方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、前記主型鋳型が金型である方法。
  4. 請求項2に記載の方法において、前記主型鋳型が砂型である方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法において、前記粒子状骨材を回収する工程と、その回収した粒子状骨材を再生する工程とを更に含む方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、前記回収し再生した粒子状骨材を鋳型の造型に再び使用する方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法において、前記粒子状骨材を回収し再生する工程が機械的な再生である方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、前記鋳物がアルミニウム合金鋳物又はマグネシウム合金鋳物である方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、前記熱処理がT6処理若しくはT7処理である方法。
  10. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、前記鋳物が鋳鉄、鋳鋼、又は鉄系金属合金による鋳物である方法。
  11. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、前記鋳物が銅合金鋳物である方法。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の方法において、前記鋳型を除去する工程が、前記鋳型に振動を加える方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記鋳型に振動を加えることが、注湯後5分乃至20分以内の時間において、前記鋳型に対して1Mpa以下の衝撃力を30Hz未満で30sec未満与えることを含む方法。
  14. 鋳物の製造方法であって、
    少なくとも1種類の粒子状骨材、少なくとも1種類の水溶性バインダー、及び水を混合することにより骨材混合物を形成する工程と、
    この骨材混合物を攪拌して発泡させ、発泡させた骨材混合物を鋳型造型用空間に充填し、充填した骨材混合物中の水分を蒸発させて骨材混合物を固化させ、前記粒子状骨材による中子鋳型を造型する工程と、
    少なくとも1つの前記中子鋳型と金型鋳型とを組み合わせて完成鋳型にする工程と、
    前記完成鋳型にアルミニウム合金の溶湯を注湯する工程と、
    前記溶湯が凝固後の鋳物の冷却期間中に前記鋳物から前記中子鋳型を除去する工程と、
    前記アルミニウム合金鋳物をT6又はT7熱処理する工程とを含む鋳物の製造方法。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載の方法において、前記少なくとも1種類の水溶性バインダーが、ポリビニルアルコールとその誘導体との少なくとも一方、
    或いは、澱粉とその誘導体との少なくとも一方である方法。
JP2006510291A 2004-02-25 2005-02-23 鋳物の製造方法 Expired - Fee Related JP3948490B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004049428 2004-02-25
JP2004049428 2004-02-25
PCT/JP2005/002893 WO2005080023A1 (ja) 2004-02-25 2005-02-23 鋳物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3948490B2 true JP3948490B2 (ja) 2007-07-25
JPWO2005080023A1 JPWO2005080023A1 (ja) 2007-10-25

Family

ID=34879546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006510291A Expired - Fee Related JP3948490B2 (ja) 2004-02-25 2005-02-23 鋳物の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20070137825A1 (ja)
EP (1) EP1721689B1 (ja)
JP (1) JP3948490B2 (ja)
CN (1) CN1921969B (ja)
AT (1) ATE509714T1 (ja)
TW (1) TW200533436A (ja)
WO (1) WO2005080023A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9789533B2 (en) 2012-11-19 2017-10-17 Sintokogio, Ltd. Sand for casting mold, manufacturing method for sand casting-mold, and core for metal casting

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11501911B2 (en) * 2007-04-05 2022-11-15 Grant A. MacLennan Method of forming a cast inductor apparatus
DE102007042506B4 (de) * 2007-09-07 2010-06-17 Norbert Gatzweiler Verfahren zur Abschreckung von Aluminiumbauteilen
JP5024733B2 (ja) * 2008-10-15 2012-09-12 新東工業株式会社 鋳包まれた砂中子の砂落し方法
CN101956121B (zh) * 2010-10-13 2013-03-13 江苏万恒铸业有限公司 高压临氢不锈钢阀门铸件制造工艺
US10371686B2 (en) 2012-11-15 2019-08-06 Heraeus EIectro-Nite International N.V. Detection device for molten metal
CN103601465B (zh) * 2013-11-06 2015-04-29 安庆帝雅艺术品有限公司 一种铜器填充材料
AT517384A1 (de) * 2015-06-15 2017-01-15 Fill Gmbh Verfahren zur Herstellung eines gegossenen Werkstückes
MX2019002260A (es) * 2016-08-31 2019-07-04 Asahi Yukizai Corp Metodo de fabricacion de molde de fundicion.
AT520370B1 (de) 2017-09-07 2020-08-15 Fill Gmbh Verfahren zur Herstellung eines gegossenen Werkstückes
DE102017131255A1 (de) 2017-12-22 2019-06-27 HÜTTENES-ALBERTUS Chemische Werke Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren zur Herstellung eines metallischen Gussstücks oder eines ausgehärteten Formteils unter Verwendung aliphatischer Polymere umfassend Hydroxygruppen
JP7309405B2 (ja) * 2018-03-30 2023-07-18 株式会社巴川製紙所 鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法
TWI789125B (zh) * 2021-11-19 2023-01-01 財團法人金屬工業研究發展中心 低壓鑄造金屬發泡系統及中間發泡裝置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH470922A (de) * 1965-07-23 1969-04-15 Tsnii T I Mash Flüssiges selbsthärtendes Gemisch für Gussformen und Formkerne
GB1193952A (en) * 1966-06-02 1970-06-03 British Cast Iron Res Ass Foundry Moulding Materials
FR2096863B1 (ja) * 1970-07-07 1973-02-02 Ctre Tech Ind Fonderie
NO142944L (ja) * 1975-08-14 1900-01-01
JPS57115942A (en) * 1981-01-06 1982-07-19 Sintokogio Ltd Method for forming mold
JPS5832540A (ja) * 1981-08-21 1983-02-25 Sintokogio Ltd ダイカスト用中子の製造方法
JPH05261478A (ja) * 1992-03-19 1993-10-12 Ube Ind Ltd 崩壊性砂中子の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9789533B2 (en) 2012-11-19 2017-10-17 Sintokogio, Ltd. Sand for casting mold, manufacturing method for sand casting-mold, and core for metal casting

Also Published As

Publication number Publication date
EP1721689B1 (en) 2011-05-18
JPWO2005080023A1 (ja) 2007-10-25
EP1721689A4 (en) 2007-05-02
ATE509714T1 (de) 2011-06-15
CN1921969B (zh) 2015-03-18
CN1921969A (zh) 2007-02-28
EP1721689A1 (en) 2006-11-15
US20070137825A1 (en) 2007-06-21
WO2005080023A1 (ja) 2005-09-01
TW200533436A (en) 2005-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3948490B2 (ja) 鋳物の製造方法
JPH0734970B2 (ja) 水分散可能な型その型の製造方法及びその型を使用する鋳造方法
JP4403072B2 (ja) 鋳型除去鋳造法および装置
CN102489670B (zh) 支板成型用陶瓷型芯及其制备方法
US5126089A (en) Method for easy removal of sand cores from castings
US3019497A (en) Making fine grained castings
CN103056302A (zh) 航空发动机机匣类环形铸件空心支板成型用陶瓷型芯
CN103286273A (zh) 机匣类环形铸件空心支板成型用陶瓷型芯的制备方法
JPH01154846A (ja) 流動し易く堅固に硬化された砂型の空隙部で金属を鋳造する方法
JP2000504278A (ja) 熱可逆性を有する材料を用いたセラミックモールド形成法
US6673141B2 (en) Foundry sand with oxidation promoter
JP7202238B2 (ja) コーテッドサンド及びそれを用いた鋳型の製造法
Deore et al. A study of core and its types for casting process
JP2005502473A (ja) 鋳物の製造方法、鋳型砂、および該製造方法への該鋳型砂の使用
JP2001179393A (ja) 鋳型造型方法およびその鋳型
JPS6015421B2 (ja) 精密鋳造用鋳型の製造法
JP4397040B2 (ja) コア材料
JP2017077570A (ja) 鋳物砂の再生方法
JPH09174194A (ja) 鋳型製造方法及びその方法によって得られた鋳型の崩壊方法
CN103073319A (zh) 支板成型用氧化铝基陶瓷型芯
JPH08155584A (ja) 鋳型成形方法
JP3189911B2 (ja) 鋳型成形用砂組成物
CN103056303A (zh) 一种支板成型用陶瓷型芯
JP2000117415A (ja) 鋳型材の除去方法および網目構造金属体の製造方法
JP2025030201A (ja) 鋳型及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3948490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110427

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110427

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120427

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120427

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130427

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140427

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees