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JP3937155B2 - ゴルフボール - Google Patents

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JP3937155B2
JP3937155B2 JP2002193209A JP2002193209A JP3937155B2 JP 3937155 B2 JP3937155 B2 JP 3937155B2 JP 2002193209 A JP2002193209 A JP 2002193209A JP 2002193209 A JP2002193209 A JP 2002193209A JP 3937155 B2 JP3937155 B2 JP 3937155B2
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信幸 片岡
裕之 永沢
昌司 南馬
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Bridgestone Sports Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業性よく製造することができ、かつ反発性に優れたゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、ゴルフボールに対しては、優れた反発性を付与するために、ゴム基材として使用されるポリブタジエンの配合を種々改良することが行われている。
【0003】
例えば、特開昭62−89750号公報には、ゴム基材として、Ni,Co触媒を用いて合成したムーニー粘度が70〜100のポリブタジエンと、ランタン系触媒で合成したムーニー粘度が30〜90のポリブタジエン又はNi,Co触媒を用いて合成したムーニー粘度が20〜50のポリブタジエンとを配合してなるソリッドゴルフボール用ゴム組成物が提案されている。
しかしながら、上記提案は、押出し時の作業性や、反発性の更なる改良が求められている。
【0004】
また、特開平2−268778号公報には、VIII族触媒で合成したムーニー粘度が50未満のポリブタジエンと、ランタニド触媒で合成したムーニー粘度が50未満のポリブタジエンとを配合して形成したゴルフボールが提案されているが、得られるゴルフボールの反発性が劣るものである。
【0005】
更に、特開平11−70187号公報には、低ムーニー粘度のポリブタジエンにて中間層が形成されたマルチピースソリッドゴルフボール、特開平11−319148号公報には、Ni,Co触媒を用いて合成したムーニー粘度が50〜69のポリブタジエンとランタノイド系触媒を用いて合成したムーニー粘度が20〜90のポリブタジエンとを配合したゴム組成物にて形成されたソリッドゴルフボール、特開平11−164912号公報には、1,2ビニル結合2.0%以下とし、重量平均分子量と数平均分子量との比Mw/Mnが3.5以下のゴム組成物にて形成されたソリッドゴルフボール、特開昭63−275356号公報には、高ムーニー粘度のポリブタジエンが配合されたゴム組成物にて形成されたゴルフボール、特開平3−151985号公報には、数平均分子量が高いポリブタジエンと低いポリブタジエンとを配合してなるゴム組成物にて形成されたゴルフボールが提案されているが、いずれも押出しの作業性が劣るか、得られるゴルフボールの反発性に劣るという欠点を有するものである。
【0006】
なおまた、特開昭61−71070号公報には、2種の有機過酸化物を用いることが、特開昭62−112574号公報には、少量の有機過酸化物を用いることが記載されているが、反発性が十分でなく、しかも架橋時間が遅くなってしまい、生産性が大きく低下してしまうという問題を有する。
【0007】
一般的に、希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンは反発性が高いとされているが、これは作業性が非常に悪いという課題が残る。
前記、先行技術で種々ポリブタジエンの配合比により、作業性改善の検討を実施しているが、作業性の良好なポリブタジエンを添加することは反発性を低下させてしまうという課題がある。
また、通常のVIII族触媒を用いたポリブタジエンにおいて、有機過酸化物添加量を減少させると、加硫時間が長くなり、生産性が低下してしまうという課題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、押出し性が良好で作業性よく製造することができ、しかも加硫時間も短縮し得て、生産性が向上する上、反発性に優れたゴルフボールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、シス−1,4−結合を60重量%以上含有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上である希土類元素系触媒を用いて合成されるポリブタジエンを主材としたゴム基材を用い、このゴム基材100重量部に対して、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸及びフマル酸の群から選択される不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩を15〜50重量部、上記不飽和カルボン酸金属塩とは異なり、RCOOHからなり、Rの炭素数が11以上31以下の高級脂肪酸亜鉛塩を主成分とする加工助剤を2重量部以上配合し、かつ2種以上の有機過酸化物を、そのうち155℃における半減期が一番短い有機過酸化物を(a)、一番長い有機過酸化物を(b)とし、(a)の半減期をat、(b)の半減期をbtとした場合、半減期の比bt/atが7以上であり、これら有機過酸化物の総含有量が上記ゴム基材100重量部に対して0.1〜0.9重量部であるように配合したゴム組成物の加硫成形物を構成要素とすること、特に、ソリッドゴルフボールのソリッドコアとすることにより、製造性に優れ、しかも反発性の良好なゴルフボールが得られることを知見した。即ち、反発性の高い希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを用い、上記の脂肪酸金属塩を2重量部以上、かつ半減期が大きく異なる2種以上の有機過酸化物を0.1〜0.9重量部含むことで、作業性を改善し、加硫時間も短縮し、生産性の向上も出来る上に、更なる反発性の向上も達成することが出来ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
従って、本発明は下記のゴルフボールを提供する。
請求項1:
シス−1,4−結合を60重量%以上含有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上である希土類元素系触媒を用いて合成されるポリブタジエンを主材としたゴム基材100重量部に対して、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸及びフマル酸の群から選択される不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩を15〜50重量部、上記不飽和カルボン酸金属塩とは異なり、RCOOHからなり、Rの炭素数が11以上31以下の高級脂肪酸亜鉛塩を主成分とする加工助剤を2重量部以上、及び有機過酸化物を2種以上含み、そのうち155℃における半減期が1番短い有機過酸化物を(a)、1番長い有機過酸化物を(b)とし、(a)の半減期をat、(b)の半減期をbtとした場合、半減期の比bt/atが7以上であり、これら有機過酸化物の総含有量が上記ゴム基材100重量部に対して0.1〜0.9重量部であるゴム組成物の加硫成形物を構成要素とすることを特徴とするゴルフボール、
請求項2:
加工助剤の配合量がゴム基材100重量部に対し2〜30重量部である請求項1記載のゴルフボール、
請求項3:
有機硫黄化合物の配合量がゴム基材100重量部に対し0.2〜5重量部である請求項1又は2記載のゴルフボール、
請求項4: ゴム基材の50重量%以上が希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンである請求項1〜3のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項5:
ポリブタジエンの分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が2.0〜8.0である請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項6:
コアの100kg荷重負荷時のたわみ量が2.0〜6.0mmである請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール、
請求項7:
上記有機過酸化物において、b t /a t の値が7以上20以下である請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール、及び
請求項8:
上記加工助剤の最も高い融点が60℃以上115℃以下である請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、
(A)シス−1,4−結合を60重量%以上含有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上である希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを主材とするゴム基材、
(B)不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩、
(C)最も高い融点が115℃以下の加工助剤、
(D)有機過酸化物
を含有し、必要により(E)有機硫黄化合物を含有してもよいゴム組成物の加硫成形物を構成要素とするものである。
【0012】
ここで、まず、上記(A)成分のポリブタジエンは、シス−1,4−結合を60%(重量%、以下同じ)以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上有するものであることが必要である。シス−1,4−結合が少なすぎると反発性が低下する。
【0013】
上記ポリブタジエンは、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が、30以上、好ましくは38以上、更に好ましくは45以上、最も好ましくは55以上、特に好ましくは65以上であり、上限として140以下、好ましくは120以下、更に好ましくは100以下であることが好ましい。
【0014】
なお、本発明でいうムーニー粘度とは、いずれも回転可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標(JIS−K6300)であり、単位記号としてML1+4(100℃)を用いる。また、Mはムーニー粘度、Lは大ロータ(L型)、1+4は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間は4分間を示し、100℃の条件下にて測定したことを示す。
【0015】
本発明で用いるポリブタジエンは、希土類元素系触媒で合成されたものであることが必要で、希土類元素系触媒としては、公知のものを使用することができる。
【0016】
例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルモキサン、ハロゲン含有化合物、更に、必要に応じルイス塩基の組み合わせよりなる触媒を挙げることができる。
【0017】
上記ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の金属ハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等を挙げることができる。
【0018】
上記有機アルミニウム化合物としては、例えば、AlR123(ここで、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素又は炭素数1〜8の炭化水素残基を表す)で示されるものを用いることができる。
【0019】
上記アルモキサンは、下記式(I)又は下記式(II)で示される構造を有する化合物を好適に挙げることができる。この場合、ファインケミカル,23,(9),5(1994)、J.Am.Chem.Soc.,115,4971(1993)、J.Am.Chem.Soc.,117,6465(1995)で示されるアルモキサンの会合体でもよい。
【0020】
【化1】
Figure 0003937155
(式中、R4は、炭素数1〜20の炭素原子を含む炭化水素基、nは2以上の整数である。)
【0021】
ハロゲン含有化合物としては、AlXn3-n(ここで、Xはハロゲンを示し、Rは、炭素数が1〜20の炭化水素残基であり、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基であり、nは、1、1.5、2又は3を示す)で示されるアルミニウムハライド、Me3SrCl、Me2SrCl2、MeSrHCl2、MeSrCl3などのストロンチウムハライド、その他、四塩化ケイ素、四塩化スズ、四塩化チタンなどの金属ハライド等が用いられる。
【0022】
ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯化するのに用いることができ、例えば、アセチルアセトン、ケトンアルコールなどを挙げることができる。
【0023】
本発明においては、特に、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジウム化合物を用いたネオジウム系触媒の使用が、1,4−シス結合が高含量、1,2−ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得られるので好ましく、これらの希土類元素系触媒の具体例は、特開平11−35633号公報に記載されているものを好適に挙げることができる。
【0024】
希土類元素系触媒の存在下でブタジエンを重合させる場合、溶媒を使用しても、溶媒を使用せずにバルク重合あるいは気相重合してもよく、重合温度は通常−30〜150℃、好ましくは10〜100℃とすることができる。
【0025】
本発明の(A)成分のポリブタジエンは、上記の希土類元素系触媒による重合に引き続き、ポリマーの活性末端に末端変性剤を反応させることにより得られるものであってもよい。
【0026】
ここで、末端変性剤は、公知のものを使用でき、例えば下記▲1▼〜▲6▼に記載した化合物を挙げることができる。
▲1▼ R5 nM′X4-n、M′X4、M′X3、R5 nM′(−R6−COOR74-n又はR5 nM′(−R6−COR74-n(式中、R5及びR6は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭素原子を含む炭化水素基、R7は炭素数1〜20の炭素原子を含む炭化水素基であり、側鎖にカルボニル基又はエステル基を含んでいてもよく、M′はスズ原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子又はリン原子、Xはハロゲン原子、nは0〜3の整数を示す)に対応するハロゲン化有機金属化合物、ハロゲン化金属化合物又は有機金属化合物、
▲2▼ 分子中に、Y=C=Z結合(式中、Yは炭素原子、酸素原子、チッ素原子又はイオウ原子、Zは酸素原子、チッ素原子又はイオウ原子を示す)を含有するヘテロクムレン化合物、
▲3▼ 分子中に下記結合を含有するヘテロ3員環化合物
【化2】
Figure 0003937155
(式中、Yは、酸素原子、チッ素原子又はイオウ原子を示す。)、
▲4▼ ハロゲン化イソシアノ化合物、
▲5▼ R8−(COOH)m 、R9(COX)m 、R10−(COO−R11m 、R12−OCOO−R13、R14−(COOCO−R15m 、又は下記式で示されるカルボン酸、酸ハロゲン化物、エステル化合物、炭酸エステル化合物又は酸無水物
【化3】
Figure 0003937155
(式中、R8〜R16は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜50の炭素原子を含む炭化水素基、Xはハロゲン原子、mは1〜5の整数を示す。)、
▲6▼ R17 l M″(OCOR184-l 、R19 lM″(OCO−R20−COOR214-l、又は下記式で示されるカルボン酸の金属塩
【化4】
Figure 0003937155
(式中、R17〜R23は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭素原子を含む炭化水素基、M″はスズ原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子、lは0〜3の整数を示す。)等を挙げることができる。
【0027】
以上の▲1▼〜▲6▼に示される末端変性剤の具体例及び反応させる方法は、例えば、特開平11−35633号公報,特開平7−268132号公報等に記載されているもの及び方法を挙げることができる。
【0028】
本発明において、上記ポリブタジエンとしては、分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が、2.0以上、好ましくは2.2以上、更に好ましくは2.4以上、最も好ましくは2.6以上であり、上限としては8.0以下、好ましくは7.5以下、更に好ましくは4.0以下、最も好ましくは3.4以下であることが好ましく、Mw/Mnが小さすぎると作業性が低下し、大きすぎると反発性が低下する場合がある。
【0029】
本発明は、上記ポリブタジエンを主材としたゴム基材を用いるものであるが、この場合、この主材のポリブタジエンはゴム基材中、50重量%以上、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上であることがよい。また、ゴム基材の100重量%が上記ポリブタジエンであってもよく、95重量%以下、場合によったら90重量%以下の含有量とし得る。
【0030】
なお、上記ポリブタジエン以外のゴム成分としては、上記ポリブタジエン以外のポリブタジエン、例えばVIII族金属化合物触媒を用いて得られたポリブタジエン、その他のジエンゴム、例えばスチレンブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等が挙げられ、好ましくはVIII族触媒のポリブタジエンで、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が50未満のもの、更に好ましくはNi触媒のポリブタジエンで、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が50未満のものである。
【0031】
次に、(B)成分の不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。不飽和カルボン酸の金属塩としては、亜鉛塩、マグネシウム塩等が挙げられ、中でもアクリル酸亜鉛が好適に用いられる。
【0032】
上記(B)成分の不飽和カルボン酸/塩の配合量は、上記(A)成分のゴム基材100部(重量部、以下同じ)に対し、15部以上、より好ましくは18部以上、更に好ましくは21部以上、最も好ましくは24部以上であり、50部以下、より好ましくは45部以下、更に好ましくは40部以下、最も好ましくは37部以下とすることが好ましい。
【0033】
本発明においては、(C)成分として、最も高い融点が115℃以下、好ましくは110℃以下、より好ましくは108℃以下、更に好ましくは105℃以下の加工助剤を配合する。この場合、融点の下限は60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上、最も好ましくは90℃以上であることが好ましい。
【0034】
このような加工助剤としては、(i)高級脂肪酸金属塩が用いられる。
【0035】
加工助剤は、(i)高級脂肪酸金属塩が主成分となり、具体的には、アクチプラストGT、アクチプラストPP、アクチプラストM、アクチプラストT、アクチプラスト8、アクチプラストST、アフラックス12、アフラックス42等があり、好ましくは、アクチプラストGT、アクチプラストPP(いずれもRhein Chemie社製)が挙げられる。
【0036】
更に詳述すると、高級脂肪酸金属塩は、RCOOMからなり、Rの炭素数が11以上、より好ましくは13以上、更に好ましくは15以上であり、31以下、より好ましくは27以下、更に好ましくは24以下の高級脂肪酸が好ましく、高級脂肪酸として、具体的には、オレイン酸、なたね油脂肪酸、トール油脂肪酸、ステアリン酸、ラウリン酸、リノール酸、アビエチン酸、エルカ酸、ミリスチン酸、アラキン酸、リグノセリン酸が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して用いられる。なお、脂肪酸としては、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でも良いが、飽和脂肪酸を主成分とした方が好ましい。MはZn塩である。
【0042】
上記(C)成分は、(A)成分100部に対し、2部以上、好ましくは6部以上、より好ましくは8部以上、更に好ましくは10部以上、最も好ましくは12部以上で、好ましくは30部以下、特に好ましくは27部以下、より好ましくは24部以下、更に好ましくは20部以下、最も好ましくは15部以下である。
【0043】
(D)有機過酸化物としては、2種以上を使用し、この場合、155℃における半減期が一番短い有機過酸化物を(a)、155℃における半減期が一番長い有機過酸化物を(b)とし、(a)の半減期をat、(b)の半減期をbtとした場合、半減期の比bt/atが7以上、好ましくは8以上、より好ましくは9以上、更に好ましくは10以上で、20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、最も好ましくは14以下である。2種以上の有機過酸化物を用いても、上記範囲を逸脱した場合、反発性、コンプレッション、耐久性に劣ってしまう。
【0044】
この場合、(a)の155℃のおける半減期atは、5秒以上、より好ましくは10秒以上、更に好ましくは15秒以上で、120秒以下、より好ましくは90秒以下、更に好ましくは60秒以下が好ましい。(b)の155℃のおける半減期btは、300秒以上、好ましくは360秒以上、更に好ましくは420秒以上で、800秒以下、好ましくは700秒以下、更に好ましくは600秒以下が好ましい。
【0045】
また、上記(a),(b)成分を含む有機過酸化物の総配合量は、上記(A)成分100部に対して0.1部以上、好ましくは0.2部以上、より好ましくは0.3部以上、更に好ましくは0.4部以上であり、0.9部以下、好ましくは0.8部以下、より好ましくは0.7部以下、更に好ましくは0.6部以下である。配合量が少なすぎると、架橋に要する時間が長くなり、生産性の低下が大きく、コンプレッションも大きく低下してしまう。配合量が多すぎると、反発性、耐久性が低下してしまう。
【0046】
この場合、(a)の添加量としては、(A)成分100部に対し0.05部以上、より好ましくは0.08部以上、更に好ましくは0.1部以上で、0.5部以下、より好ましくは0.4部以下、更に好ましくは0.3部以下が好ましい。(b)の添加量としては、(A)成分100部に対し0.05部以上、より好ましくは0.15部以上、更に好ましくは0.2部以上で、0.7部以下、より好ましくは0.6部以下、更に好ましくは0.5部以下が好ましい。
【0047】
ここで、有機過酸化物として具体的には、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。これら有機過酸化物は市販品を用いることができ、例えば、パークミルD(日本油脂社製)、パーヘキサ3M(日本油脂社製)、Luperco 231XL(アトケム社製)等が挙げられる。この場合、上記(a)成分の有機過酸化物としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましく、(b)成分の有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
【0048】
(E)成分の有機硫黄化合物としては、例えば、チオフェノール、チオフトール、ハロゲン化チオフェノール又はそれらの金属塩が挙げられる。より具体的には、ペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、ペンタブロモチオフェノール、パラクロロチオフェノール又はそれらの亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィド、ジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド、アルキルフェニルジスルフィド類、フラン環を有する硫黄化合物類、チオフェン環を有する硫黄化合物類等が挙げられるが、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ジフェニルジスルフィドを好適に用いることができる。その配合量は、ゴム基材100部に対して0.2部以上、より好ましくは0.3部以上、更に好ましくは0.5部以上、特に好ましくは0.7部以上で、5部以下、より好ましくは4部以下、更に好ましくは3部以下、特に好ましくは2部以下であることが好ましい。
【0049】
本発明に係るゴム組成物には、無機充填剤を配合することが好ましい。具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、その配合量は(A)成分100部に対し、1部以上、より好ましくは3部以上、更に好ましくは5部以上、最も好ましくは7部以上で、130部以下、より好ましくは50部以下、更に好ましくは45部以下、最も好ましくは40部以下とすることが好ましい。
【0050】
なおまた、必要に応じ、老化防止剤を(A)成分100部に対し、0.05部以上、より好ましくは0.1部以上、更に好ましくは0.2部以上で、3部以下、より好ましくは2部以下、更に好ましくは1部以下、最も好ましくは0.5部以下を配合することができる。なお、老化防止剤としては市販品を用いることができ、例えば、ノクラックNS−6、同NS−30(大内新興化学工業(株)製、ヨシノックス425(吉富製薬(株)製)等が挙げられる。
【0051】
本発明の加硫成形物は、上述したゴム組成物を、公知のゴルフボール用ゴム組成物と同様の方法で加硫・硬化させることによって得ることができる。加硫条件は、例えば、加硫温度100〜200℃、加硫時間10〜40分にて実施することができる。
【0052】
本発明において、上記加硫成形物の硬度は、後述する各種ゴルフボールの使用態様に応じて適宜調整することができ、特に制限されるものではなく、断面硬度は、中心から成形物表面までが平坦であっても中心と成形物表面までに硬度差があってもいずれの場合であってもよい。
【0053】
また、本発明のゴルフボールは、後述する種々のゴルフボール態様を採ることができるが、特にゴルフボールがワンピースゴルフボール又はソリッドコア若しくはソリッドセンターを具備してなるゴルフボールのいずれかである場合、上記ワンピースソリッドゴルフボール、ソリッドコア又はソリッドセンターの980N(100kg)荷重負荷時のたわみ量が、通常2.0mm以上、好ましくは2.5mm以上、更に好ましくは2.8mm以上、最も好ましくは3.2mm以上、上限としては6.0mm以下、好ましくは5.5mm以下、更に好ましくは5.0mm以下、最も好ましくは4.5mm以下であることが推奨され、変形量が少なすぎると、打感が悪くなると共に、特にドライバーなどのボールに大変形が生じるロングショット時にスピンが増えすぎて飛ばなくなり、軟らかすぎると、打感が鈍くなると共に、反発が十分でなくなり飛ばなくなる上、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなる場合がある。
【0054】
本発明のゴルフボールは、上記加硫成形物を構成要素とするもので、ボールの態様は、特に制限されるものではなく、上記加硫成形物がゴルフボールに直接適用されるワンピースゴルフボール、加硫成形物をソリッドコアとし、その表面にカバーが形成されたツーピースソリッドゴルフボール、加硫成形物をソリッドコアとし、2層以上のカバーが形成された3ピース以上のマルチピースソリッドゴルフボール、上記加硫成形物がセンターコアとして適用された糸巻きゴルフボール等の種々の態様を採ることができる。特に、加硫成形物の特性を活かし、製造時の押出し性、製品ゴルフボールに対する反発性付与の観点から、本発明の加硫成形物をソリッドコアとして使用するツーピースソリッドゴルフボール、マルチピースソリッドゴルフボールであることが好適な使用態様として推奨される。
【0055】
本発明において、加硫成形物を上記ソリッドコアとする場合、ソリッドコアの直径は30.0mm以上、好ましくは32.0mm以上、更に好ましくは35.0mm以上、最も好ましくは37.0mm以上であり、上限として41.0mm以下、好ましくは40.5mm以下、更に好ましくは40.0mm以下、最も好ましくは39.5mm以下とすることが推奨され、特に、ツーピースソリッドゴルフボールの直径は、37.0mm以上、好ましくは37.5mm以上、更に好ましくは38.0mm以上、最も好ましくは38.5mm以上であり、上限として41.0mm以下、好ましくは40.5mm以下、更に好ましくは40.0mm以下、スリーピースソリッドゴルフボールの直径は、30.0mm以上、好ましくは32.0mm以上、更に好ましくは34.0mm以上、最も好ましくは35.0mm以上であり、上限として40.0mm以下、好ましくは39.5mm以下、更に好ましくは39.0mm以下とすることが推奨される。
【0056】
上記ソリッドコアの比重は、通常0.9以上、好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.1以上、上限として1.4以下、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.2以下であることが推奨される。
【0057】
本発明のゴルフボールをツーピースソリッドゴルフボール、マルチピースソリッドゴルフボールとする場合には、上記加硫成形物をソリッドコアとして公知のカバー材、中間層材を射出成形又は加圧成形して形成することができる。
【0058】
これらカバー材、中間層材の主材として、具体的には、熱可塑性又は熱硬化性のポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン系エラストマー又はこれらの混合物等を挙げることができる。これらは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、特に、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、アイオノマー樹脂を好適に挙げることができる。
【0059】
上記熱可塑性ポリウレタン系エラストマーとしては、市販品を用いることができ、例えばパンデックスT7298,同T7295,同T7890、同TR3080、同T8295(DIC・バイエルポリマー社製)などのジイソシアネートが脂肪族又は芳香族であるもの等が挙げられる。また、アイオノマー樹脂の市販品としては、サーリン6320、同8120(米国デュポン社製)、ハイミラン1706、同1605、同1855、同1601、同1557(三井・デュポンポリケミカル社製)等を例示できる。
【0060】
更に、上記カバー材又は中間層材の主材に対しては、任意成分として、上記以外の熱可塑性エラストマー等のポリマーを配合することができる。任意成分のポリマーとして、具体的には、ポリアミド系エラストマー、スチレン系ブロックエラストマー、水添ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル(EVA)共重合体等を配合し得る。
【0061】
この場合、ソリッドコアと2層以上のカバーとを備えたマルチピースソリッドゴルフボールにおいては、
(A)上記ゴム組成物を用いて形成されたソリッドコアの100kg荷重負荷時のたわみ量を2.5mm以上、特に3.0mm以上で、6.0mm以下、特に5.5mm以下とし、またカバー最内層をショアD硬度50以上、特に55以上で、70以下、特に65以下にすると共に、カバー最外層をショアD硬度40以上、特に43以上で、55以下、特に50以下とし、カバー最外層より最内層を硬く形成することが好ましく、これにより、更に高反発でコントロール性に優れたゴルフボールが得られる。
【0062】
この場合、コアの直径を30mm以上、特に34mm以上で、40mm以下、特に39mm以下とし、最内層カバーの厚さを0.5mm以上、特に1.0mm以上で、3.0mm以下、特に2.0mm以下とし、最外層カバーの厚さを0.5mm以上、特に1.0mm以上で、2.5mm以下、特に2.0mm以下とし、更にカバー総厚さを1.0mm以上、特に1.5mm以上で、5.5mm以下、特に4.5mm以下とすることが好ましい。
【0063】
あるいは、
(B)上記ゴム組成物を用いて形成されたソリッドコアの100kg荷重負荷時のたわみ量を3.0mm以上、特に3.5mm以上で、6.0mm以下、特に5.5mm以下とし、またカバー最内層をショアD硬度8以上、特に30以上で、49以下、特に45以下にすると共に、カバー最外層をショアD硬度56以上、特に59以上で、70以下、特に65以下とし、カバー最内層より最外層を硬く形成することにより、打感が良好で飛び性能に優れたゴルフボールが得られる。
【0064】
この場合、コアの直径は30mm以上、特に34mm以上で、40mm以下、特に39mm以下とし、最内層カバーの厚さを0.5mm以上、特に1.0mm以上で、5.0mm以下、特に2.5mm以下とし、最外層カバーの厚さを1.0mm以上、特に1.3mm以上で、3.0mm以下、特に2.2mm以下とし、更にカバー総厚さを1.5mm以上、特に2.5mm以上で、8.0mm以下、特に6.0mm以下とすることが好ましい。
【0065】
更に、ツーピースゴルフボールの場合は、上記ゴム組成物にて形成されたコアの100kg荷重負荷時のたわみ量を2.0mm以上、特に2.8mm以上で、5.0mm以下、特に4.5mm以下とし、カバーのショアD硬度を30以上、特に40以上で、65以下、特に62以下とすることが好ましく、これにより飛距離が優位で、かつフィーリングも軟らかいゴルフボールが得られる。
【0066】
この場合、コアの直径は37〜41mm、特に39.5〜40.5mmとすることが好ましい。
【0067】
本発明のゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則に従うものとすることができ、直径42.67mm以上、重量45.93g以下に形成することができる。直径の上限として好ましくは44.0mm以下、更に好ましくは43.5mm以下、最も好ましくは43.0mm以下、重量の下限として好ましくは44.5g以上、特に好ましくは45.0g以上、更に好ましくは45.1g以上、最も好ましくは45.2g以上であることが推奨される。
【0068】
【発明の効果】
本発明のゴルフボールは、作業性よく製造することができ、また加硫時間も短く、生産性が高い上、反発性に優れたものである。
【0069】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0070】
[実施例、比較例]
表1〜3に示すゴム組成物を用いて、ツーピースゴルフボールのコアを作成した。この場合、コアを外径は38.9mm、コアの重量は36.0gであった。このコアにハイミラン1601とハイミラン1557との重量比1:1の混合物からなるカバー材を射出して、ディンプルを有するゴルフボールを形成し、更にその表面をペイントで被覆し、外径42.7mm、重量45.3gのツーピースソリッドゴルフボールを得た。
【0071】
上記コアの100kg荷重たわみ量、反発性、押出し作業性及びゴルフボールの飛び性能を下記方法により評価した。結果を表1〜3に示す。
100kg荷重たわみ量
得られたソリッドコアに対し、100kg(980N)荷重負荷時の変形量(mm)を計測した。
反発性
公認機関USGAと同タイプの初速度計で初速度を測定し、実施例1〜13、比較例2〜10について、比較例1を基準にしたときの初速度の差を表した。
押出し作業性
押出し作業性については、押出し後のスラグ形状について、下記基準にて評価した。
5:スラグ肌がきれいで非常に良好
4:スラグ肌にややざらつきがあるが良好
3:スラグ肌に毛羽立ちがあるが、押出し可能
2:スラグ肌の毛羽立ちが非常に目立つが、押出し可能
1:スラグ肌の形状不良が起こり、所定量の押出しが困難
飛び性能
打撃マシンにてドライバー(W#1,Tour Stage X500,ロフト9°、シャフトX,ブリヂストンスポーツ社製)にて、ヘッドスピード45m/sで打撃したときの飛び性能を測定した。
【0072】
【表1】
Figure 0003937155
【0073】
【表2】
Figure 0003937155
【0074】
【表3】
Figure 0003937155
【0075】
ポリブタジエンBR18:JSR社製、Cis1,4量96%、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))60、分子量分布Mw/Mn4.2、触媒Ni
ポリブタジエンBR01:JSR社製、Cis1,4量95%、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))44、分子量分布Mw/Mn4.2、触媒Ni
ポリブタジエンCB22:バイエル社製、Cis1,4量98%、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))62、分子量分布Mw/Mn7.1、触媒Nd
ポリブタジエンHCBN−13:JSR社製、Cis1,4量96%、ムーニー(ML1+4(100℃))粘度54、分子量分布Mw/Mn3.2、触媒Nd
ポリブタジエンSR8510:ファイヤーストンポリマーズ社製、Cis1,4量96%、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))45、分子量分布Mw/Mn2.5、触媒Nd
パーヘキサ3M−40:1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、日本油脂社製、155℃における半減期、40sec
パークミルD:ジクミルパーオキサイド、日本油脂社製、155℃における半減期 8min
アクチプラストGT:Rhein Chemie社製、融点/約103℃、飽和脂肪酸の亜鉛塩を主剤とした混合物
アクチプラストMS:Rhein Chemie社製、融点/約105℃、高分子の飽和脂肪酸の亜鉛塩を主剤とした活性混合物に、硫黄化合物を加えたもの
アクチプラストPP:Rhein Chemie社製、融点/約101℃、飽和脂肪酸の亜鉛塩の混合物
アクチプラストF:Rhein Chemie社製、融点/約85℃、不飽和脂肪酸の亜鉛塩と活性剤との混合物
ステアリン酸亜鉛:融点/約124℃
【0076】
上記の結果より、下記の点が認められる。
比較例1、2:
Ni系触媒を用いたポリブタジエンであり、加工助剤を添加しないため、反発性、飛距離が低下する。
比較例3:
Nd系触媒を用いたポリブタジエンであり、加工助剤を添加しないため、作業性が非常に悪い。
比較例4:
加工助剤の添加量が少ないため、反発性、飛距離が低下する。
比較例5:
加工助剤を添加し過ぎたため、たわみ量が大きくなり過ぎ、反発性、飛距離が低下する。
比較例6:
ステアリン酸亜鉛を添加しても、押出し作業性は向上せず、たわみ量が小さく、硬くなり、反発性、飛距離も低下する。
比較例7:
有機過酸化物を単独で使用しているため、反発性が大きく低下してしまう。
比較例8:
Ni系触媒を用いたポリブタジエンであり、加工助剤を添加しないため、反発性、飛距離が低下する。
比較例9:
ステアリン酸亜鉛を添加しても、押出し作業性は向上せず、たわみ量が小さく、硬くなり、反発性、飛距離も低下する。
比較例10:
有機過酸化物を単独で使用しているため、反発性が大きく低下してしまう。
【0077】
これに対し、実施例のものは、押出し作業性が良好である上、反発性、飛び性能が良好なものであった。

Claims (8)

  1. シス−1,4−結合を60重量%以上含有し、ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上である希土類元素系触媒を用いて合成されるポリブタジエンを主材としたゴム基材100重量部に対して、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸及びフマル酸の群から選択される不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩を15〜50重量部、上記不飽和カルボン酸金属塩とは異なり、RCOOHからなり、Rの炭素数が11以上31以下の高級脂肪酸亜鉛塩を主成分とする加工助剤を2重量部以上、及び有機過酸化物を2種以上含み、そのうち155℃における半減期が1番短い有機過酸化物を(a)、1番長い有機過酸化物を(b)とし、(a)の半減期をat、(b)の半減期をbtとした場合、半減期の比bt/atが7以上であり、これら有機過酸化物の総含有量が上記ゴム基材100重量部に対して0.1〜0.9重量部であるゴム組成物の加硫成形物を構成要素とすることを特徴とするゴルフボール。
  2. 加工助剤の配合量がゴム基材100重量部に対し2〜30重量部である請求項1記載のゴルフボール。
  3. 有機硫黄化合物の配合量がゴム基材100重量部に対し0.2〜5重量部である請求項1又は2記載のゴルフボール。
  4. ゴム基材の50重量%以上が希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンである請求項1〜3のいずれか1項記載のゴルフボール。
  5. ポリブタジエンの分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が2.0〜8.0である請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール。
  6. コアの100kg荷重負荷時のたわみ量が2.0〜6.0mmである請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール。
  7. 上記有機過酸化物において、b t /a t の値が7以上20以下である請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール。
  8. 上記加工助剤の最も高い融点が60℃以上115℃以下である請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。
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