JP3934760B2 - 二次電池の電圧補正回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の電圧補正回路に係り、特に直列接続された複数個の二次電池の端子電圧のばらつきを補正するための電圧補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池などの非水溶媒系二次電池や鉛蓄電池は、放電や放置で端子電圧が低下し過ぎたり、あるいは逆に充電中に端子電圧が高くなり過ぎると、電池性能が劣化したり、安全性が損なわれることがある。このため、これらの二次電池では端子電圧を監視して、端子電圧が所定範囲内となるように充電や放電を制御して使用する必要があった。
【0003】
特に、リチウム二次電池の場合には、例えば端子電圧が2V以下となると、負極に使われている集電体の銅が電解液内に溶解し始めて電池性能が劣化し、また端子電圧が4.5V以上になると、電解液の分解によりガスが発生し、その結果電池内部の圧力が上昇して安全弁が作動し、漏液することがある。そのため、リチウム二次電池を使用する場合には、端子電圧が低下して予め設定した放電禁止電圧に達すると放電電流を遮断し、端子電圧が上昇して充電禁止電圧に達すると充電を遮断する機能を有する保護回路を介して充放電を行うようにすることが一般的である。放電禁止電圧は、負極の銅が溶解し始める電圧2Vより若干高い電圧(例えば2.3V)に設定され、充電禁止電圧は電解液の分解が始まる電圧より若干低い電圧(例えば4.35V)に設定される。
【0004】
また、従来の二次電池の保護回路では、複数個の二次電池を直列接続して用いる場合は、個々の端子電圧を検出して同様の保護動作を行っていた。すなわち、複数個の二次電池を直列接続して使用する場合、電池毎に端子電圧を検出し、いずれかの電池の端子電圧が放電禁止電圧以下に達すると放電を禁止し、また、いずれかの電池の端子電圧が充電禁止電圧以上に達すると充電を禁止することによって、二次電池を保護する方法をとっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の保護回路では、複数個の二次電池を直列接続して使用する場合に、各々の二次電池の充電量、自己放電量や容量が異なっていると、各二次電池の端子電圧がばらつきを生じる。
【0006】
このため、放電時には充電量の少ない電池の端子電圧が他の電池の端子電圧より早く低下して放電禁止電圧に達してしまい、二次電池の端子電圧は平均的に十分高くとも放電が停止してしまうことがある。また、充電時は逆に充電量の多い電池が充電禁止電圧に早く達してしまうことにより、満充電まで充電ができず、使用時間が短くなってしまう。さらに、このような不都合を避けようとすると、各電池をそれぞれの端子電圧を揃えてから直列接続して使用しなければならないという煩雑さがある。
【0007】
一方、パーソナルコンピュータのようにRAMなどの揮発性記憶装置を内蔵している機器では、電源に使用される二次電池の端子電圧が低下すると、揮発性記憶装置のデータをハードディスクなどの不揮発性記憶装置に転送してデータの消失を防止するようにしている。しかし、このような機器で従来の保護回路を使用した場合には、充電量の少ない、あるいは自己放電量の多い一部の二次電池の端子電圧が低下して放電禁止電圧に達してしまうと、その時点で二次電池の端子電圧が平均的に十分高くとも突然機器への放電が遮断してしまうことがあり、その結果、揮発性記憶装置のデータが消失してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、直列接続された複数個の二次電池の充電量や放電量のばらつきを補正して、放電時や充電時の上述した不都合を回避できる二次電池の電圧補正回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は直列接続された複数個の二次電池の端子電圧ばらつきを求め、このばらつきを補正するように二次電池を放電させるようにしたことを骨子とする。
【0010】
すなわち、本発明に係る二次電池の電圧補正回路は、直列接続された複数個の二次電池のそれぞれの両端に接続されたオン・オフ可能な放電手段と、複数個の二次電池の端子電圧のばらつき度合いを第1の設定値と比較して判定する第1の判定手段と、複数個の二次電池の容量のばらつき度合いを第2の設定値と比較して判定する第2の判定手段と、第1および第2の判定手段の判定結果に基づいて放電手段を制御する制御手段とを有する。
【0011】
そして、制御手段は(a) 第1の判定手段により端子電圧のばらつき度合いが第1の設定値を越えたと判定され、かつ第2の判定手段により容量のばらつき度合いが第2の設定値以下と判定されたとき、複数個の二次電池のうち端子電圧が最大値を示す二次電池に接続された放電手段をオン状態とし、該端子電圧が所定値まで低下した時点で該放電手段をオフ状態として該最大値を示す二次電池の電圧補正を行い、(b) 第2の判定手段により容量のばらつき度合いが第2の設定値を越えたと判定されたときは、第1の判定手段の判定結果に関係なく放電手段をオフ状態に維持して該電圧補正を禁止する。
【0012】
このように構成される本発明による二次電池の電圧補正回路では、直列接続された複数個の二次電池の端子電圧が何らかの原因でばらつきを生じ、ばらつきが大きくなったとき、端子電圧が最大値を示す二次電池を放電させて、その端子電圧を例えば他の二次電池の端子電圧と略同一の電圧まで低下させて電圧補正を行うことにより、端子電圧のばらつきを小さくすることができる。すなわち、充電量や自己放電量の違いによる二次電池の端子電圧のばらつきが補正される。
【0013】
また、この電圧補正回路では、端子電圧のばらつきが大きい場合でも、容量のばらつきが大きいときは二次電池の放電を行わず、電圧補正を禁止する。こうすることにより、放電時に端子電圧が平均的に高い状態にもかかわらず、放電が遮断されてしまうことはない。
【0014】
すなわち、複数の二次電池それぞれの端子電圧のばらつきが大きい場合でかつ容量のばらつきも大きい場合に電圧補正が働くと、端子電圧が平均的に低い状態となり、使用時間が短くなる。そこで、本発明では容量のばらつきが大きいときには電圧補正を禁止することにより、このような弊害を防止している。
【0015】
従って、パーソナルコンピュータのように揮発性記憶装置を内蔵し、二次電池の端子電圧が低下すると揮発性記憶装置のデータを不揮発性記憶装置に転送してデータの消失を防止するような機器の電源として二次電池を使用する場合、一部の二次電池の端子電圧が早く低下して放電禁止電圧に達してしまうことにより放電が突然遮断してしまうことがなく、揮発性記憶装置のデータが確実に保存される。
【0016】
一方、充電時には全ての二次電池が均等に充電されるために、満充電まで確実に充電が行われ、使用時間が長くなる。しかも、従来のように複数個の二次電池の端子電圧を揃えてから直列接続するという煩雑な手間が不要となる。
【0017】
本発明において、放電手段は例えば複数個の二次電池のそれぞれの両端に直列接続されたスイッチ素子と抵抗素子によって構成され、制御手段によりスイッチ素子がオン/オフ制御されることにより放電状態のオン/オフが行われる。
【0018】
また、本発明における第1の判定手段は、具体的には例えば(a) 複数個の二次電池の端子電圧の最大値と最小値との電圧差、(b) 複数個の二次電池の端子電圧の最大値と平均値との電圧差、(c) 複数個の二次電池の端子電圧の最大値と端子電圧が最大値を示す二次電池を除いた他の二次電池の端子電圧の平均値との電圧差のいずれかと第1の設定値とを比較することによって、端子電圧のばらつき度合いを判定する。
【0019】
また、本発明における第2の判定手段は、具体的には例えば複数個の二次電池の放電終了時の端子電圧の最大値と最小値との電圧差をVcとし、複数個の二次電池の充電に際して電圧補正を行ったときと行わなかったときのVcの値をそれぞれVc1、Vc2としたとき、Vc1−Vc2の値を第2の設定値と比較することによって、容量のばらつき度合いを判定する。
【0020】
さらに、本発明における制御手段は、オン状態にある放電手段に接続された二次電池の端子電圧が(a) 他の二次電池の端子電圧のうちの最小値の電圧まで低下した時点、(b) 他の二次電池の端子電圧の平均値の電圧まで低下した時点、(c) 複数個の二次電池の端子電圧の平均値まで低下した時点のいずれかの時点でその放電手段をオフ状態とする。
【0021】
ただし、複数個の二次電池の直列接続した両端の電圧が所定値以下の場合、または複数個の二次電池の端子電圧の最大値が所定値以下の場合は、放電手段をオン状態としないようにすることが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池の電圧補正回路を示すブロック図である。同図において、二次電池群1は複数個(この例では、3個)の二次電池B1,B2,B3を直列接続して構成されている。二次電池B1の+端子は外部接続端子aに、二次電池B1の−端子と二次電池B2の+端子は外部接続端子bに、二次電池B2の−端子と二次電池B3の+端子は外部接続端子cに、二次電池B3の−端子は外部接続端子dにそれぞれ接続されている。
【0023】
SW1,SW2,SW3はスイッチ素子、R1,R2,R3は放電用抵抗であり、スイッチ素子SW1と抵抗R1とで第1の放電回路2を構成し、スイッチ素子SW2と抵抗R2とで第2の放電回路3を構成し、スイッチ素子SW3と抵抗R3とで第3の放電回路4を構成している。第1の放電回路2の両端は二次電池群1の外部接続端子a,bに、第2の放電回路3の両端は二次電池群1の外部接続端子b,cに、第3の放電回路4の両端は二次電池群1の外部接続端子c,dにそれぞれ接続されている。
【0024】
切替回路5は、切替接点e,f,gと共通接点kからなる第1の切替スイッチSW4と、切替接点h,i,jと共通接点lからなる第2の切替スイッチSW5とで構成され、スイッチSW4とSW5は連動している。すなわち、共通接点kが切替接点eに切り替えられたときは、共通接点lは切替接点hに切り替えられ、共通接点kが切替接点fに切り替えられたときは共通接点lは切替接点iに切り替えられ、共通接点kが切替接点gに切り替えられたときは共通接点lは切替接点jに切り替えられる。そして、切替回路5の第1の切替スイッチSW4の切替接点e,f,gは二次電池群1の端子a,b,cにそれぞれ接続され、第2の切替スイッチSW5の切替接点h,i,jは二次電池群1の端子b,c,dにそれぞれ接続されている。
【0025】
切替回路5の第1および第2の切替スイッチSW4,SW5の共通端子k,lは、差動増幅器6の入力端子m,nにそれぞれ接続される。差動増幅器6はオペアンプAと複数個の抵抗からなり、入力端子m,n間の電圧差に相当する電圧を出力端子Oに発生する。これら切替回路5と差動増幅器6によって、二次電池群1における二次電池B1,B2,B3の個々の端子電圧を測定する電圧測定回路が構成されている。
【0026】
差動増幅器6の出力端子Oは、マイクロコントローラ7の入力端子Pに接続される。マイクロコントローラ7はA/Dコンバータを内蔵しており、このA/Dコンバータによって入力端子Pに入力される差動増幅器6の出力電圧をディジタル値に変換する。このA/Dコンバータにより得られたディジタル値から、マイクロコントローラ7での内部のプログラムによるソフトウェア処理によって、切替回路5と差動増幅器6およびA/Dコンバータで測定された二次電池B1,B2,B3の端子電圧のばらつきの度合いを第1の設定値と比較して判定する第1の判定と、二次電池B1,B2,B3の容量のばらつき度合いを第2の設定値と比較して判定する第2の判定が行われる。
【0027】
マイクロコントローラ7は、切替スイッチ5の切替接点を選択するための制御信号を出力端子Qより出力する。この出力端子Qからの制御信号によって、共通端子kとlは切替接点eとh、切替接点fとi、切替接点gとjに順次切り替えられる。
【0028】
さらに、マイクロコントローラ7は上記第1および第2の判定結果に基づいて放電回路2,3,4のスイッチSW1,SW2,SW3のON/OFF制御を行う。すなわち、マイクロコントローラ7は、さらに3つの出力端子R,S,Tを備えており、出力端子Rを介して放電回路2のスイッチ素子SW1をON/OFF制御し、出力端子Sを介して放電回路3のスイッチ素子SW2をON/OFF制御し、出力端子Tを介して放電回路4のスイッチ素子SW3をON/OFF制御する。
【0029】
次に、このように構成された図1の二次電池の電圧補正回路の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
充電が開始すると、二次電池B1,B2,B3の端子電圧が検出される(ステップS10)。この場合、マイクロコントローラ7からの制御により切替回路5のスイッチSW4,SW5は二次電池B1を選択し、差動増幅器6は二次電池B1の端子電圧に相当する電圧を発生する。この差動増幅器6の出力電圧は、マイクロコントローラ7の入力端子Pに入力され、A/Dコンバータでディジタル値に変換された後、メモリに記憶される。以下、同様にして切替回路5のスイッチSW4,SW5は二次電池B2,B3を順次選択し、そのときの差動増幅器6の出力電圧がマイクロコントローラ7に入力され、ディジタル値に変換された後、メモリに記憶される。
【0030】
こうして、二次電池B1,B2,B3の端子電圧が全てディジタル値としてメモリに記憶されると、次に第1の判定、つまりB1,B2,B3の端子電圧のばらつき度合いの判定が行われる(ステップS11)。すなわち、ステップS11では、メモリに記憶された二次電池B1,B2,B3の端子電圧のうちの最大値Vmax と最小値Vmin が求められ、両者の差つまり端子電圧のばらつき度合いが第1の設定値Vaと大小比較される。ここで、通常は二次電池B1,B2,B3の端子電圧の差はほとんどなく、Vmax −Vmin ≦Vaであるため(ステップS11でNO)、ステップS10に戻って端子電圧の検出が続行される。
【0031】
一方、何らかの原因、例えば充電量や自己放電量の違いにより二次電池B1,B2,B3の端子電圧に大きなばらつきが発生すると、Vmax −Vmin >Vaとなり(ステップS11でYES)、この場合はステップS12に進んで第2の判定、つまりB1,B2,B3の容量のばらつき度合いの判定が行われる。すなわち、ステップS12では、予めメモリに記憶保持されていたVc1とVc2の差が第2の設定値Vbと大小比較される。但し、
Vc:放電終了時のVmax −Vmin の値
Vc1:充電に際して、電圧補正が行われたときのVcの値
Vc2:充電に際して、電圧補正が行われなかったときのVcの値
であり、Vc1−Vc2は二次電池B1,B2,B3の容量のばらつき度合いを表している。
【0032】
ここで、通常は二次電池B1,B2,B3の容量はほぼ同じなので、後述する電圧補正が行われれば、B1,B2,B3のそれぞれの充電量が調整され、放電時の端子電圧のばらつきも、電圧補正が行われなかったときと比較すると小さいので、B1,B2,B3の端子電圧が平均的に高くとも、放電時に放電が遮断されることはない。
【0033】
これに対し、二次電池B1,B2,B3の容量のばらつきが大きくなると、容量の少ない二次電池は容量の多い二次電池に比較して、充電時には過充電、放電時には過放電となる傾向があるため、電圧補正が行われると容量の少ない二次電池を放電させることになり、放電時にさらに過放電となってしまう。この結果、電圧補正を行うと、放電時に二次電池B1,B2,B3の端子電圧が平均的に高くとも放電が遮断され、電圧補正動作が逆効果となる可能性がある。
【0034】
そこで、二次電池B1,B2,B3の容量のばらつきが小さく、Vc1−Vc2≦Vbのとき(ステップS12でNO)には、ステップS13に進んで電圧補正を行うが、容量のばらつきが大きくVc1−Vc2>Vbのとき(ステップS12でYES)には、電圧補正を行わず、ステップS10に戻って端子電圧の検出を続行する。このようにすれば、容量のばらつきが大きい場合に電圧補正を行うことによる上記のような弊害を避けることができる。
【0035】
ステップS13の電圧補正においては、二次電池B1,B2,B3のうち端子電圧が最大値を示す電池に接続されている放電回路のスイッチをON状態としてその二次電池の放電を開始させ、この端子電圧が二次電池B1,B2,B3の端子電圧のうちの最小値まで低下した時点でそのスイッチをOFF状態として放電を終了させる。
【0036】
このように、本発明では直列接続した複数の二次電池B1,B2,B3の端子電圧が何らかの原因でばらつきが生じても、最大の端子電圧を示す二次電池を放電させて端子電圧を下げて電圧補正を行うことにより、端子電圧のばらつきを小さくすることができる。
【0037】
また、本発明では特に二次電池B1,B2,B3の容量のばらつきが大きい場合には、端子電圧のばらつきが大きくとも電圧補正を禁止することにより、このような場合の電圧補正の弊害を避けることができる。
【0038】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、次のように種々変形して実施することができる。
(1)上記実施形態では、二次電池を3個直列接続した例で説明したが、2個あるいは4個以上の二次電池を直列接続した場合にも本発明の電圧補正回路を適用することができる。
【0039】
(2)上記実施形態では、複数個の二次電池B1,B2,B3の端子電圧のばらつき度合いとして最大値と最小値との電圧差を求め、これを第1の設定値と比較したが、端子電圧のばらつき度合いとして最大値と平均値の電圧差、あるいは最大値と最大値を除いた他の端子電圧の平均値との電圧差を求めて第1の設定値と比較してもよい。
【0040】
(3)上記実施形態では、電圧補正に際して端子電圧が最大値を示す二次電池を端子電圧が最小値を示す電池の端子電圧となるまで放電させるようにしたが、全ての二次電池の端子電圧の平均値、あるいは端子電圧が最大値を示した二次電池を除く二次電池(すなわち、電圧補正を行っていない二次電池)の端子電圧の平均値にまで低下したら放電を停止するようにしてもよい。
【0041】
(4)上記実施形態では、充電中の端子電圧のみを監視しているが、充電開始直後は、端子電圧が安定しないことがあるため、充電開始から一定時間は端子電圧の監視動作を禁止するようにしてもよい。
【0042】
(5)上記実施形態では、充電時に電圧補正を行った場合についして説明したが、放電時または休止時に電圧補正を行う場合にも本発明を適用することができる。
その他、本発明は要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば直列接続された複数個の二次電池の端子電圧が何らかの原因でばらつきを生じた場合、最大の端子電圧を示す二次電池を放電させ、他の二次電池の端子電圧とほぼ同一の電圧まで低下させて電圧補正を行うことにより、端子電圧のばらつきを小さく抑えることができる。すなわち、充電量や自己放電量のばらつきがあっても、それらを自動的に補正することができる。
【0044】
さらに、複数個の二次電池の容量のばらつきが大きいときは、端子電圧のばらつきが大きくとも電圧補正を行わないようにしたことにより、電圧補正により容量の少ない二次電池を放電させて過放電としてしまったり、充電時の端子電圧のばらつきを逆に電圧補正によって大きくしてしまうことがなく、これによって端子電圧が平均的に高くとも放電が遮断され電圧補正が逆効果となるような弊害を避けることができる。
【0045】
従って、放電時に二次電池の端子電圧が平均的に高い状態で放電が遮断されることはないので、パーソナルコンピュータのように電源である二次電池の端子電圧が低下したとき揮発性記憶装置のデータを不揮発性記憶装置に転送してデータの消失を防止するような機器の場合、一部の二次電池の端子電圧が早く低下して放電禁止電圧に達してしまい、放電が突然遮断してしまうことによる揮発性記憶装置のデータの消失を避けることが可能となる。
【0046】
一方、複数個の二次電池の充電時には、全ての二次電池が均等に充電されるために、満充電まで確実に充電を行うことができ、二次電池全体としての使用時間を長くすることができ、さらに従来のように複数個の二次電池の端子電圧を揃えてから直列接続するという煩雑な手間が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る二次電池の電圧補正回路の構成を示すブロック図
【図2】同実施形態の動作を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
1…二次電池群
B1,B2,B3…二次電池
2,3,4…放電回路
5…切替回路
6…差動増幅器
7…マイクロコントローラ
Claims (5)
- 直列接続された複数個の二次電池のそれぞれの両端に接続されたオン・オフ可能な放電手段と、
前記複数個の二次電池の端子電圧のばらつき度合いを第1の設定値と比較して判定する第1の判定手段と、
前記複数個の二次電池の容量のばらつき度合いを第2の設定値と比較して判定する第2の判定手段と、
前記第1および第2の判定手段の判定結果に基づいて前記放電手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
(a) 前記第1の判定手段により前記端子電圧のばらつき度合いが第1の設定値を越えたと判定され、かつ前記第2の判定手段により前記容量のばらつき度合いが第2の設定値以下と判定されたとき、前記複数個の二次電池のうち端子電圧が最大値を示す二次電池に接続された前記放電手段をオン状態とし、該端子電圧が所定値まで低下した時点で該放電手段をオフ状態として該最大値を示す二次電池の電圧補正を行い、
(b) 前記第1の判定手段により前記端子電圧のばらつき度合いが第1の設定値を越えたと判定され、かつ前記第2の判定手段により前記容量のばらつき度合いが第2の設定値を越えたと判定されたときは、前記放電手段をオフ状態に維持して該電圧補正を禁止する
ことを特徴とする二次電池の電圧補正回路。 - 前記放電手段は、前記複数個の二次電池のそれぞれの両端に直列接続されたスイッチ素子と抵抗素子からなることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の電圧補正回路。
- 前記第1の判定手段は、
(a) 前記複数個の二次電池の端子電圧の最大値と最小値との電圧差、(b) 前記複数個の二次電池の端子電圧の最大値と平均値との電圧差、(c) 前記複数個の二次電池の端子電圧の最大値と端子電圧が最大値を示す二次電池を除いた他の二次電池の端子電圧の平均値との電圧差のいずれかと第1の設定値とを比較して前記端子電圧のばらつき度合いを判定することを特徴とする請求項1記載の二次電池の電圧補正回路。 - 前記第2の判定手段は、前記複数個の二次電池の放電終了時の端子電圧の最大値と最小値との電圧差をVcとし、前記複数個の二次電池の充電に際して前記電圧補正を行ったときと行わなかったときのVcの値をそれぞれVc1、Vc2としたとき、Vc1−Vc2の値を第2の設定値と比較して前記容量のばらつき度合いを判定することを特徴とする請求項1記載の二次電池の電圧補正回路。
- 前記制御手段は、オン状態にある前記放電手段に接続された二次電池の端子電圧が(a) 他の二次電池の端子電圧のうちの最小値の電圧まで低下した時点、(b) 他の二次電池の端子電圧の平均値の電圧まで低下した時点、(c) 前記複数個の二次電池の端子電圧の平均値まで低下した時点のいずれかの時点で該放電手段をオフ状態とすることを特徴とする請求項1項記載の二次電池の電圧補正回路。
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