JP3929635B2 - 露光方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置を用いてパターンを基板に転写する工程で、特に基板上のパターンの位置精度に高精度が要求される場合の露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露光装置を用いてパターンの転写を行う際、特に何も露光されていないブランクの基板に転写を行う場合、転写に使用するレチクルの倍率、直交度誤差、露光装置の光学系による倍率,直交度誤差、そして露光装置のステージの倍率,直交度誤差などの線型誤差は考慮されることはなかった。
【0003】
例えば1枚の被転写基板に1枚のレチクルを用いて複数のショットを境界同士が接するように露光を行う場合、線型誤差を含まない理想的な条件下においては図10に示すようにショット同士の境界が接し、ショット内の十字で示したパターンも直交座標系に載っている。
【0004】
しかし、実際の露光では転写されたパターンの位置誤差は前記誤差を全て含むため非常に大きいものになる。また、被転写基板上での位置誤差は前記複数の線型誤差の組み合わせとなるため、線型誤差ではなく非線型の誤差になってしまう。 図11は模式的にこれらの位置誤差を示したものである。理想的にはショットの境界同士が接するはずが、ショットとステージの基準となる長さが異なるため、境界が分離してしまう。また理想的には点線の交点にあるべき十字のパターンは所定の位置からずれてしまっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した位置誤差が許容されていたのは、今までは基板上で他の層との重ねあわせ精度を管理すればよく、位置誤差で問題になるのは、露光装置によって転写されるショット内のみであったことによる。ところが基板上でのパターンの位置精度自体が要求されるような局面、例えば基板上で他の層との重ね合わせ露光の精度を更に向上させたい場合、この転写基板をレチクルとして使用する場合、複数のレチクルを合わせることで目的のパターンとする場合等においては、上記のような露光方法では要求される位置精度を達成することができないという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、基板上でのパターンの位置を高精度に露光することができる露光方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、原版を複数回露光することで被転写基板上に複数個のショットによるパターンを形成する露光方法において、前記被転写基板上における各ショット内のパターン位置の倍率及び直交度などの線型誤差とショット毎の位置の倍率及び直交度などの線型誤差が各成分で等しくなるように、前記被転写基板を載せるステージの移動距離と方向を補正することにある。
【0010】
本発明の他の特徴は、露光装置のステージ上に設置された基板を少なくとも1つのマスクを用いて複数回露光することで前記基板上に複数個のパターンを形成する露光方法において、前記マスクによって形成されたパターンの第1の位置線型誤差および前記露光装置がパターン転写時に生ぜしめる第2の位置線型誤差および前記露光装置のステージが有する第3の位置線型誤差を求めるステップと前記第1、第2および第3の位置線型誤差が相互に等しくなるように前記露光装置の調整要素を調整する、あるいは前記ステージの移動を調整するステップとを有することである。
【0011】
本発明の他の特徴は、線型誤差の各成分を独立に補正可能で複数枚の原版を複数回露光することで被転写基板上に複数個のショットによるパターンを形成する露光方法において、各ショット内のパターン位置の倍率及び直交度などの線型誤差とショット毎の位置の倍率及び直交度などの線型誤差が各成分で等しくなるように使用する原版毎に露光条件を補正することにある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明の露光方法の第1の実施の形態を説明する。
【0013】
本例は、露光装置の光学系による一部の線型誤差を補正する機構を有する Nikon社製NSR-2005i11Dを使用し、被転写基板においては誤差の内で線型誤差は許される場合について述べる。
【0014】
NSR-2005i11Dにおいて補正可能な線型誤差は光学的な倍率補正であり、X方向,Y方向を独立に補正することはできない。また、被転写基板において線型誤差が許される理由は、例えばこの基板を Nikon社製 NSR-S201Aにおいて使用するレチクルとする場合、全ての線型誤差が補正可能であるため、被転写基板上での線型誤差は問題とならないことによる。
【0015】
露光に使用するレチクルが1枚で、それぞれのショットの境界が重なるような場合の事例を以下で述べる。使用したレチクルによる被転写基板上で測定したショット内パターン位置の線型誤差は以下のような数値であった。
【0016】
倍率誤差においてX方向が−1.2[ppm]、Y方向が−0.8[ppm]、直交度誤差が−1.1[μrad]であった。これらの数値は露光装置のステージに何も補正を加えなかった場合で、露光装置のステージを基準とした相対的な誤差である。
【0017】
数値の導出にあたってはレチクルを被転写基板である8inchウェハに露光した後現像を行ってパターンを形成し、 Leica社製LMS IPROを用いて被転写基板を測定した。
【0018】
レチクルを従来のようにステージの精度のみで露光した結果を模式的に示したのが図1である。線型誤差の内で回転の成分を除去するために転写されたパターンと露光装置のステージとで、X方向の合わせはとられている。この時の線型成分を除いたパターン位置の残留誤差は3σでX、Y方向でそれぞれ64,52nmであった。
【0019】
前記の通りX方向で−1.2[ppm],Y方向で−0.8[ppm]の倍率誤差があり、露光ショットの大きさに比較してステージの動きが大きいため、ショットの境界が離れてしまった。20mm角大のショットを露光したため、X,Y方向のショット境界のずれ量Δx,Δyはそれぞれ24,16nmであった。
【0020】
このずれ量を補正すべく、ステージの移動距離に倍率補正を加えて露光を行った結果が図1である。補正数値はX,Y方向それぞれ−1.2[ppm],−0.8[ppm]であり、補正前の座標系を(X,Y)とし、補正後の座標系を(X´,Y′)とすると、その関係式は以下のようになる。
【0021】
X´=(1−1.2×10-6)×X
Y´=(1−0.8×10-6)×Y
その結果、ショットの境界が接するような露光結果を得ることができた。この時の線型成分を除いた残留誤差は3σで、X,Y方向でそれぞれ43,32nmであった。だが未だ露光ショットとステージとの直交度誤差が−1.1[μrad]残っているため、ショット境界で22nmのずれが生じてしまう。このずれを正すために、更にステージの移動方向に直交度の補正を加えた。
【0022】
上記倍率補正に加えてステージ座標系の直交度の補正も行った結果は図2のようになった。ここでショット境界は互いに完全に接し、ショットの位置とパターン位置の相対的な線型誤差がなくなっているため、被転写基板上でショットの線型誤差とステージの線型誤差を複合した誤差は線型誤差となっている。補正後の座標系を(X″,Y″)とした時の補正の関係式は以下のようになる。
【0023】
【数1】
X″=X′=(1−1.2×10-6)×X
Y″=Y′−1.1×10-6×X′=(1−0.8×10-6)×Y−1.1×10-6×(1−1.2×10-6)×X
本実施の形態によれば、ステージに補正を加えて露光した基板の位置誤差から線型成分を除くと、完全に線型誤差が除去可能で残留成分はランダムなものだけになる。線型誤差を取り除いた後の残留誤差は3σでX,Y方向でそれぞれ15,17nmと非常に良い結果を得ることができた。このようにレチクルによって露光されるパターンの線型成分と露光装置ステージの線型成分との相対的な誤差を無くすことで、被転写基板上のパターン位置を高精度に制御することができる。 本発明の露光方法の第2の実施の形態を説明する。上記第1の実施の形態においてはレチクルによって露光されるパターンの線型成分と露光装置ステージの線型成分との相対的な誤差を導出するにあたり、実際に基板に露光を行って基板上のパターンを測定することによって行っていた。本実施の形態では基板にパターンを転写すること無しに補正する方法について述べる。
【0024】
図3に示した表図はパターン位置の線型誤差の各成分を倍率X,倍率Y,直交度の順に示したものである。この線型誤差は Leica社製LMS IPROで測定した値であり、第1の実施の形態での線型誤差がショットの線型誤差と露光装置ステージの線型誤差との相対的なものであったのに対し、表図の値は絶対的な線型誤差である。Reticle の数値はレチクル単体での線型誤差で、 Patternとは露光装置を用いてこのレチクルを露光した基板上での線型誤差である。
【0025】
若しも露光装置で線型誤差に関して何の変動も受けない揚合は Reticleと Patternの項は全く等しくなるはずが、実際には露光装置自体が線型誤差成分を有するため、 Reticleと Patternとは異なった数値を示す。つまり、この数値の差が露光装置固有の線型誤差であり、この値は一定値を示す。
【0026】
それ故、レチクル単体での線型誤差と露光装置固有の線型誤差がわかっていれば、レチクルを変えて露光する場合でも、実際の露光を行わなうことなく、露光後の被転写基板上でのパターン位置の線型誤差が予測できる。また、露光装置ステージの線型誤差も一定値を示すため、実際の露光を行わずとも、転写されるパターン位置と露光装置ステージとの相対的な線型誤差がわかる。
【0027】
図4の表図は具体的に行った補正の数値を一覧として示したものである。ここで、レチクルをa、露光装置をb、パターンをc、ステージをd、補正値をeとすると、d,a、bは独立で、c=a+b,e=c−dの関係がある。
【0028】
本実施の形態では、上記差を補正値としてステージの座標系を補正することによって被転写基板上でパターン位置を高精度に制御することができる。
【0029】
本発明の露光方法の第3の実施の形態を説明する。
【0030】
上記した実施の形態においては使用するレチクルが1枚の揚合について述べたが、本実施の形態では2枚のレチクルを使用して位置精度を向上させる方法について述べる。使用するレチクルが1枚の場合と複数枚の場合との大きな違いは、レチクルが1枚の場合、ショット内でのパターン位置の線型誤差と露光装置ステージの線型誤差を相対的に合わせることで、線型誤差の各成分を0にすることが可能である。しかし、複数枚のレチクルを使用する場合では各レチクルがそれぞれ線型誤差を有しているため、完全に線型誤差を除去することはできない。
【0031】
図5は線型誤差の異なる2枚のレチクル、 ReticleAと ReticleBを使用して基板上で高精度のパターン位置を実現した場合の線形誤差成分を示した表図である。但し、レチクルAをa、レチクルBをb、レチクルB補正をc、レチクル平均をd、露光装置をe、パターンをf、ステージをg、補正値をhとすると、a,b,e,gは独立、cx=bx+{(ax+ay)/2−(bx+by)/2} cy=by+{(ax+ay)/2−(bx+by)/2} d=(a+c)/2の関係がある。
【0032】
まず、 ReticleA及び ReticleB単体での線型誤差を測定する。この結果、 ReticleAのX,Yの倍率誤差の平均値が−1.05[ppm]、 ReticleBの倍率誤差の平均値が0.6[ppm]であることがわかった。
【0033】
ReticleBの平均倍率を ReticleAの平均倍率に合わせるため平均倍率の差1.65[ppm]を ReticleBの露光時に補正することにした。その結果 ReticleAと ReticleBの平均倍率誤差は等しくなる。倍率誤差をX,Y方向の平均誤差として扱ったのは、今回使用したNSR12005111Dでは倍率誤差をX,Y別々に補正できないためである。今回は ReticleBを ReticleAに合わせたが、逆に ReticleAを ReticleBに合わせることも可能で、また両方のレチクルを補正してステージの倍率に合わせてしまうことも可能である。
【0034】
次に ReticleAと補正後の ReticleBの各成分を平均化したものが Reticle平均の項となる。平均を取る理由は、異なる線型誤差を有するものを合わせて補正する場合、補正値として各成分の平均値をとることによって最も誤差が小さくなることによる。この線型誤差の平均値をレチクルの代表値として第2の実施の形態で行ったのと同様に露光装置による定数分を加算したものが基板上での位置誤差の線型成分となる。
【0035】
本実施の形態によれば、露光装置のステージの線型誤差と上記パターンの線型誤差の差を補正するようにステージを制御することにより、線型誤差の少ないパターンが複数枚のレチクルを使用して露光可能となる。
【0036】
本発明の露光方法の第4の実施の形態を説明する。
【0037】
上記第3の実施の形態では、使用する原版が2枚で原版間の線型誤差の成分が各レチクル毎で違う場合についての補正について述べた。補正の方法としては各レチクルでX倍率とY倍率の平均が等しくなろようにショット時に光学的な倍率補正を加える。
【0038】
ステージ動作の補正は、前記補正をした後のX倍率,Y倍率,直交度のレチクル間の平均値をもってレチクル全体の代表値とし、第2の実施の形態で説明したレチクルが1枚である時と同様の方法を用いる。
【0039】
この方法は線型誤差の異なるレチクルを使用して被転写基板上で高精度なパターン位置を得るのに最適な方法ではあるが、上記第3の実施の形態のようにReticleAとReticle Bとで線型誤差の各成分の値が大きく異なっていると、例え補正を行ったとしても、被転写基板で得られるパターン位置精度は限られたものになってしまう。これは使用する原版が1枚の時と複数枚の時を比較すれば容易に理解することができる。
【0040】
つまり、レチクルが1枚の場合はレチクル自体の線型誤差とレチクルの線型誤差の代表値は等しいのに対して、複数枚使用する場合は各レチクル自体の線型誤差とレチクルの線型誤差の代表値は異なる。それ故、各レチクルで完全には線型誤差を除去することができず、被転写基板で実現できるパターン位置精度も限られたものになってしまう。
【0041】
このようにレチクルを1枚使う場合と複数枚使う場合では必ず1枚のレチクルを使う方が、達成できるパターン位置精度が高くなる。そこで、複数枚のレチクルを使用してレチクルを1枚使用する場合と同等のパターン位置精度を達成するためには、複数枚のレチクル間で線型誤差の各成分が等しければ良い。しかし、実際の原版はX倍率,Y倍率,直交度共に基板間で大きく異なる。
【0042】
図6は基板間でX倍率,Y倍率,直交度がどの程度異なるかを示した図である。横軸にレーザ描画装置によって描画した原版を時系列的に並べ、左軸に倍率をとり、右軸に直交度をとり、各原版の値をプロットした。
【0043】
レーザ描画装置でこの30枚の原版を描画するのに5日間を必要とした。この30枚の原版間における線型誤差の各成分のばらつきを正規分布で仮定し、ばらつきをσで表すと、X倍率が0.20[ppm],Y倍率が0.26[ppm],直交度が0.07[μrad]であった。
【0044】
若しも、この30枚の原版から使用する原版を2枚ランダムに選択して、この原版間の線型誤差の差を30枚から2枚を選ぶ全ての場合で平均すると、差の平均値は2×σ/√πとなる。具体的にはX倍率が0.23ppm,Y倍率が0.30ppm,直交度が0.07[μrad]となり、線型誤差の差が原版間で残ることになる。
【0045】
本例では、この原版間での差を最小にするために、使用する原版を必ず連続して描画して原版を作製する。図6に示された通り、5日間の描画でX倍率,Y倍率,直交度ともにドリフトを起こしており、これが上記のようにランダムに使用する原版を選択した時に原版間の差が小さくならない原因であった。
【0046】
しかし、連続して描画した原版を使用することにより、この描画装置によるドリフトの影響を最小に食い止めることが可能で、連続した原版を使用した場合の線型誤差の差はX倍率が0.09[ppm],Y倍率が0.05[ppm],直交度が0.03[μrad]であった。
【0047】
本実施の形態によれば、原版を連続して描画することにより,ランダムに原版を描画するよりも原版間の差を小さくすることが可能である。
【0048】
本発明の露光方法の第5の実施の形態を説明する。
【0049】
本例は線型誤差を補正できる機能を有する露光装置を用いた場合について述べる。被転写基板への露光には Nikon社製 NSR-S201Aを使用した。この露光装置はレチクルから転写を行う際にX,Y方向の倍率誤差を各方向毎に補正可能であり、直交度の補正も同時に行うことができる。そのため、第3の実施の形態で述べたような複数枚のレチクルを使用する場合で、レチクル毎に線型誤差が異なっている場合でも補正が可能となる。
【0050】
図7に示した表図を用いて ReticleCと ReticleDの2枚のレチクルを1枚の基板に転写した場合の具体的な補正方法について述ベる。 ReticleCと ReticleDとのレチクル自体の線型誤差は成分ごとに異なっている。ここで行ったのは転写後のパターンの線型誤差が ReticleC, ReticleDともにステージの線型誤差と合致するような補正を行った。露光装置で転写することによる線型誤差はあらかじめ測定されているので、その分を差し引いた補正を行う。
【0051】
ここで、ReticleCをa、ReticleDをb、ReticleC補正をc、ReticleD補正をd、露光装置をe、パターンをf、ステージをgとすると、a,b,e,g独立、a→c、b→d c,dは補正後の係数、f=g…(1) f=c+e or f=d+e…(2)
(1),(2)を満たすように補正する。
【0052】
各々の線型誤差成分を、倍率X,倍率Y,直交度の順に括弧で括って表記すると、ステージの線型誤差は(0.4,0.2,−0.4)となり、転写後のパターンがこの数値を満たせば、被転写基板上の位置誤差で線型誤差が複合されることがなくなる。
【0053】
露光装置で加算される線型誤差が(0.2,0.5,0.1)であるため、ステージの線型誤差から露光装置の成分を差し引いたもの(0.2,−0.3,−0.5)をレチクルの線型誤差が満たせば良い。
【0054】
ReticleCのレチクル自体の線型誤差が(−0.8,−0.3,0.6)であるから、転写時の補正は(1.0,0,−1.1)となり、 ReticleDではレチクル自体の線型誤差が(0.1,0.5,−0.4)であるから転写時の補正は(0.1,−0.8,−0.1)となる。
【0055】
このようにして求めた補正係数で各レチクルを転写することにより、被転写基板上での線型誤差はステージの値に統−された。よって、被転写基板上のパターン位置誤差はショット内の線型誤差及びステージの線型誤差との複合となるが両誤差は同じ値であるため、この誤差も線型誤差となる。
【0056】
これらの補正過程を図8に模式的に示す。この図8では ReticleCと ReticleDを被転写基板上に各2ショットずつ互いの境界が接するように露光を行った。上段に示したように ReticleCと ReticleDはレチクル自体の線型誤差が成分毎に異なるため、そのままで露光を行うと、図11で示したのと同様に被転写基板上での位置誤差は大変大きいものとなる。
【0057】
しかし、 ReticleCと ReticleDを上記の方法により補正を加えて露光することにより、図8の下段に示したようなショット同士の境界が重なるような露光結果を得ることができた。このようにして被転写基板上での線型誤差を除いた後の残留誤差はX,Y方向でそれぞれ18,20nmであり、この基板をレチクルとして使用するのに問題がないことがわかった。
【0058】
上記実施の形態ではステージ動作のもつ線型誤差を残したままで被転写基板の露光を行った。そのため、被転写基板上に実現されるパターンもステージの線型誤差を引きずることになる。被転写基板に線型誤差が残留していても問題が生じない場合もあるが、線型誤差を極力抑えたい場合にはステージ動作の線型誤差を取り除いてやる必要がある。
【0059】
図9に示した表図のようなReticle C及びReticle Dを使用する場合、露光装置固有の線型誤差をキャンセルするように露光条件を設定することで、被転写基板上のショット内の線型誤差を排除することができる。ステージ動作の線型誤差を取り除くことで、ショット間の線型誤差はなくなっている。
【0060】
本実施の形態によれば、ショット内、ショット間ともに線型誤差を排除できたため、被転写基板上に転写されるパターンは線型誤差を持たず理想的なパターン位置を実現することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、被転写基板上でショット内のパターン位置の線型誤差とショット重心間の相対位置との線型誤差が等しくなり、複合された誤差も線型誤差となる。そのため、被転写基板上で線形誤差を除去できるような場合に残留するのはランダム誤差のみとなるため、高精度なパターン位置をもつ基板が作製可能となる。
【0062】
また、本発明によれば、使用する露光装置固有の線型誤差を把握することにより、レチクルを交換するたびに基板に転写、パターン位置の測定、補正値を導出、再度露光という煩雑な工程を経ず、1回の露光でパターン位置精度の高い基板を得ることができる。
【0063】
また、本発明によれば、線型誤差を独立に補正できない露光装置で複数枚の基板を使う場合、完全にショット内の線型誤差とショット自体の位置との線型誤差を無くすことはできないが、被転写基板上での残留誤差を最小にすることができる。
【0064】
また、本発明によれば、連続して描画したレクチルを使用することによりレクチル間の線形誤差を抑制し、請求項2記載の補正をより効果的なものにする。これにより複数枚のレクチルを使用する場合でも請求項1と同様にレクチルの線形誤差とステージ動作の線形誤差を合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光方法の第1の実施の形態を説明する模式図である。
【図2】本発明の露光方法の第1の実施の形態を説明する他の模式図である。
【図3】本発明の露光方法の第2の実施の形態における線型誤差成分表を示した表図である。
【図4】本発明の露光方法の第2の実施の形態における別の線型誤差成分表を示した表図である。
【図5】本発明の露光方法の第3の実施の形態における線型誤差成分表を示した表図である。
【図6】本発明の露光方法の第4の実施の形態における基板間でX倍率,Y倍率,直交度がどの程度異なるかを示した特性図である。
【図7】本発明の露光方法の第5の実施の形態における線型誤差成分表を示した表図である。
【図8】本発明の露光方法の第5の実施の形態の補正過程を説明する模式図である。
【図9】本発明の露光方法の第5の実施の形態における線型誤差成分表を示した表図である。
【図10】線型誤差を含まない理想的な条件下における露光方法を説明する模式図である。
【図11】従来の露光方法を説明する模式図である。
【符号の説明】
11 ショット境界
12 パターン
13 パターン座標系
14 ステージ座標系
Claims (6)
- 原版を複数回露光することで被転写基板上に複数個のショットによるパターンを形成する露光方法において、
前記被転写基板上における各ショット内のパターン位置の倍率及び直交度などの線型誤差とショット毎の位置の倍率及び直交度などの線型誤差が各成分で等しくなるように、前記被転写基板を載せるステージの移動距離と方向を補正することを特徴とする露光方法。 - 前記ステージの移動距離と方向の補正を露光装置固有の倍率誤差を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の露光方法。
- 使用する露光装置が倍率補正のみ可能で、且つ複数枚の原版を使用する場合、前記原版間のX、Y方向の平均倍率を合わせ、
この平均倍率を合わせた後の直交度、X倍率、Y倍率で表される線型誤差の各成分の平均値をレチクルの代表値として前記補正を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の露光方法。 - 使用する露光装置が倍率補正のみ可能で、且つ複数枚の原版を使用する場合、原版のパターン描画を連続して行うことにより作製した原版を使用することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の露光方法。
- 線型誤差の各成分を独立に補正可能で複数枚の原版を複数回露光することで被転写基板上に複数個のショットによるパターンを形成する露光方法において、
各ショット内のパターン位置の倍率及び直交度などの線型誤差とショット毎の位置の倍率及び直交度などの線型誤差が各成分で等しくなるように使用する原版毎に露光条件を補正することを特徴とする露光方法。 - 露光装置のステージ上に設置された基板を少なくとも1つのマスクを用いて複数回露光することで前記基板上に複数個のパターンを形成する露光方法において、
前記マスクによって形成されたパターンの第1の位置線型誤差および前記露光装置がパターン転写時に生ぜしめる第2の位置線型誤差および前記露光装置のステージが有する第3の位置線型誤差を求めるステップと
前記第1、第2および第3の位置線型誤差が相互に等しくなるように前記露光装置の調整要素を調整する、あるいは前記ステージの移動を調整するステップとを有することを特徴とする露光方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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