JP3928861B2 - 液体封入式防振装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両においてデフマウントやメンバマウント等として好適に採用される液体封入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特許文献1等に開示されているように、車両においてデフマウントやメンバマウント等として用いられる液体封入式防振装置が知られている。このような液体封入式防振装置は、例えば図5及び図6に示すように、主軸部材101と、主軸部材101の外側に距離を隔てて同軸状に配置される外筒部材102と、主軸部材101の一端部と外筒部材102の一端部との間に配置されて両者を一体的に連結するゴム弾性体103と、リング状に形成されてその内周縁部を主軸部材101の他端部外周に保持されるとともにその外周縁部を外筒部材102の他端部内周に保持され、ゴム弾性体103との間に液体Lが封入される液体室を形成するダイヤフラム104と、外筒部材103の内周にその外周縁部を保持されて前記液体室を主液室151と副液室152とに仕切るとともに、その内周面と主軸部材101との間に主液室151と副液室152とを連通するオリフィス通路153を形成するリング状の仕切部材105とを備えている。
【0003】
この液体封入式防振装置は、防振連結されるべき二つの部材のいずれか一方の部材に主軸部材101が図示しない取付ボルト及びナット等により緊締固定されるとともに、そのいずれか他方の部材に設けられた取付孔内に外筒部材102が圧入固定されることにより取付けられて、その軸方向が荷重入力方向(主振動入力方向)となるように配設される。
【0004】
この液体封入式防振装置に対して、高周波領域の振動が入力すると、ゴム弾性体103が弾性変形することにより、その振動が効果的に吸収される。また、低周波領域の振動が入力したときには、主液室151及び副液室152の容積変化に伴ってオリフィス通路153を流動する液体Lの液柱共振作用により、その振動が効果的に吸収される。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−275129号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の液体封入式防振装置において、副液室152内に流入した液体Lの液圧を吸収するために設けられたリング状のダイヤフラム104は、軸対称位置となる2箇所の小部分に設けられた厚肉部141と、各厚肉部141の周方向両側の2箇所の大部分に設けられた円弧状の薄肉部142とを有する。薄肉部142は、副液室152側の面の内周縁部に円弧状に延びる内側すぐり143が形成されるとともに、副液室152と反対側の面の外周縁部に円弧状に延びる外側すぐり144が形成されることにより、薄肉化されている。このようにして形成された薄肉部142は、径方向における自由長が長くなり、容易に弾性変形することが可能とされている。
【0007】
しかし、このダイヤフラム104は、液体室に封入される液体Lの液圧が大気圧よりも高いことから、初期より薄肉部142が外方へ膨出する状態に取付けられている。そのため、その液体封入式防振装置に軸方向の振動(荷重)が入力して、液体Lの圧力変化に伴ってダイヤフラム104が膨出及び収縮を繰り返す際に、大きく弾性変形する薄肉部142の弱い部分に歪みが集中したり、薄肉部142が膨出したときに外筒部材102に当たって摩耗することにより、その部分に亀裂が発生し易く、耐久性が悪いという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、耐久性の向上を図り得る液体封入式防振装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段、発明の作用及び効果】
上記課題を解決する請求項1記載の発明に係る液体封入式防振装置は、主軸部材と、該主軸部材の外側に距離を隔てて同軸状に配置される外筒部材と、前記主軸部材の一端部と前記外筒部材の一端部との間に配置されて両者を一体的に連結するリング状のゴム弾性体と、リング状に形成されてその内周縁部を前記主軸部材の他端部外周に保持されるとともにその外周縁部を前記外筒部材の他端部内周に保持され、前記ゴム弾性体との間に液体が封入される液体室を形成するダイヤフラムと、前記外筒部材の内周にその外周縁部を保持されて前記液体室を主液室と副液室とに仕切るとともに、その内周面と前記主軸部材との間に前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路を形成するリング状の仕切部材と、を備え、前記ダイヤフラムは、厚肉のリング板状に形成された厚肉部と、該厚肉部の径方向外方で軸対称位置となる2箇所に該厚肉部の外周縁部に沿って周方向に延びるように形成されて前記厚肉部よりも小範囲に設けられた一対の薄肉部とを有するという手段を採用している。
【0010】
本発明の液体封入式防振装置では、ダイヤフラムは、厚肉部が薄肉部よりも大きい範囲に設けられていることから、ダイヤフラム全体としてのばね剛性が高められる。これにより、液体室に封入された液体の液圧により、初期からダイヤフラムが外方へ膨出してしまう恐れが低減される。そのため、振動入力時に、液体の圧力変化に伴ってダイヤフラムが膨出及び収縮を繰り返す際に、ダイヤフラムが外筒部材等に当たって摩耗する恐れが低減される。また、ダイヤフラムが弾性変形する際に薄肉部に集中する歪みも小さくなる。
【0011】
したがって、本発明によれば、ダイヤフラムに亀裂が発生する恐れを回避することができるので、耐久性を大幅に向上させることができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明における前記厚肉部が、その内周側が前記オリフィス通路の開口部と軸方向に距離を隔てて対向位置しているという手段を採用している。この手段によれば、本発明におけるダイヤフラムは、オリフィス通路と対向する位置となるダイヤフラムの内周側に厚肉部が設けられているため、厚肉部がピストン機能を発揮することにより、オリフィス通路における液体の流動を促進させることができるので、良好な防振特性を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明における前記薄肉部が、前記ダイヤフラムの少なくとも一方の面に軸方向に凹んだすぐりが設けられることにより形成されているという手段を採用している。
【0014】
この手段によれば、設けるすぐりの深さや大きさ、形状等を適宜設定することにより、任意の厚さや大きさ、形状等を有する薄肉部を容易に形成することができる。このすぐりは、ダイヤフラムの表裏のいずれか一方の面にのみ設けたり、その両方の面に対向するように設けることができる。このようにすぐりを設ける面を変えたり、すぐりの深さを変えることにより、薄肉部が厚肉部に連結する位置を自由に設定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0016】
図1は本実施形態に係る液体封入式防振装置の断面図であって図2のI−I線矢視断面図であり、図2はその液体封入式防振装置の底面図である。
【0017】
本実施形態の液体封入式防振装置は、図1及び図2に示すように、第1筒状部11と第1筒状部11の一端部に設けられた第1フランジ部12とを有する主軸部材1と、主軸部材1の外側に距離を隔てて同軸状に配置され、第2筒状部21と第2筒状部21の一端部に設けられた第2フランジ部22とを有する外筒部材2と、第1フランジ部12と第2フランジ部22の間に配置されて両者を一体的に連結するゴム弾性体3と、リング状に形成されてその内周縁部を第1筒状部11の他端部外周に保持されるとともにその外周縁部を第2筒状部21の他端部内周に保持されてゴム弾性体3との間に液体室を形成し、厚肉部41及び薄肉部42を有するダイヤフラム4と、第2筒状部21の内周にその外周縁部を保持されて前記液体室を主液室51と副液室52とに仕切るとともに、主液室51と副液室52とを連通するオリフィス通路53を形成するリング状の仕切部材5と、から構成されている。
【0018】
主軸部材1は、円筒状に形成された第1筒状部11と、第1筒状部11の一端部内周に嵌合固定されて第1筒状部11の一端面に沿って径方向外方に延出するリング状の第1フランジ部12とからなる。これら第1筒状部11及び第1フランジ部12は、鉄系やアルミ系の金属により形成されている。なお、第1筒状部11の外周面は、ダイヤフラム4と一体に連結形成されるゴム被覆層13で覆われている。
【0019】
外筒部材2は、円筒状に形成された第2筒状部21と、第2筒状部21の一端から径方向外方に延出するリング状の第2フランジ部22とからなり、鉄系やアルミ系の金属により一体に形成されている。第2筒状部21は、主軸部材1の第1筒状部11の外径よりも所定寸法大きい内径を有し、第1筒状部11よりも所定寸法短い長さに形成されている。なお、第2筒状部21の内周面は、ゴム弾性体3と一体に連結形成されるゴム被覆層23で覆われている。この外筒部材2は、第2筒状部21が第1筒状部11の径方向外側で距離を隔てて同軸状となり、第2フランジ部22が第1フランジ部12と距離を隔てて対向する状態に配置されている。
【0020】
ゴム弾性体3は、主軸部材1の第1フランジ部12及び外筒部材2とともにゴム材料を一体加硫成形することにより厚肉の略円筒状に形成されている。このゴム弾性体3は、その一端部が第1フランジ部12の内側面に加硫接着され、その他端部が第2フランジ部22の外側面に加硫接着されて、第1フランジ部12と第2フランジ部22との間に介在している。これにより、ゴム弾性体3は、主軸部材1及び外筒部材2に対して軸方向の振動(荷重)が入力しときに、主として圧縮により弾性支持するように配置されている。このゴム弾性体3の内周面は、一端側から他端側に向かって次第に大径となるように傾斜しており、ゴム弾性体3の他端が第2筒状部21の内周面を覆うゴム被覆層23と連結されている。
【0021】
ダイヤフラム4は、主軸部材1の第1筒状部11及び金属により円筒状に形成された保持部材45とともにゴム材料を一体加硫成形することによりリング状に形成されている。このダイヤフラム4の内周面は、第1筒状部11の他端部(第1フランジ部12と反対側の端部)の外周面に加硫接着されている。なお、ダイヤフラム4の内周側の軸方向両端は、第1筒状部11の外周面を覆うゴム被覆層13と連結されている。また、ダイヤフラム4の外周面は、第2筒状部21の内周面を覆うゴム被覆層23の他端部(第2フランジ部22と反対側の端部)の内周面に圧接した状態で保持された保持部材45の内周面に加硫接着されている。これにより、ダイヤフラム4とゴム弾性体2の内周面との間には、密閉状の液体室が形成されている。この液体室には、水やアルキレングリコール、シリコンオイル等の非圧縮性液体Lが封入されている。
【0022】
このダイヤフラム4は、厚肉のリング板状に形成された厚肉部41と、厚肉部41の径方向外方で軸対称位置となる2箇所に厚肉部41の外周縁部に沿って周方向に延びるように円弧形状に形成された一対の薄肉部42、42とを有する。薄肉部42、42は、厚肉部41の外周縁部に沿って周方向に円弧状に延びるすぐり43、43を液体室と反対側の面に設けることにより形成されている。よって、各薄肉部42、42は、厚肉部41、41の厚さ方向における液体室側の端部で連結するように設けられている。各薄肉部42、42の周方向における中央部42a、42a(約45°の角度範囲の部分)は、すぐり43、43の深さと略同じで略一定の肉厚に形成されている。各薄肉部42、42の周方向における両端部42b、…、42b(各々約30°の角度範囲の部分)は、両端縁に近づくに連れて次第に厚肉となるように傾斜している。また、各薄肉部42、42の径方向における幅は、各薄肉部42、42の内周側に位置する厚肉部41、41の幅の30%程度である。
【0023】
このダイヤフラム4は、厚肉部41と薄肉部42との面積比が4:1〜5:1となるようにされ、厚肉部41が薄肉部42よりも多くされていることにより、ダイヤフラム4全体としてのばね剛性が高められている。そのため、液体室に封入された液体Lの液圧により、ダイヤフラム4が初期から外方へ膨出してしまう恐れは回避されている。
【0024】
仕切部材5は、鉄系金属により断面が矩形でリング状に形成されている。この仕切部材5は、第1筒状部11の外径よりも所定寸法大きい内径を有し、第2筒状部21の内径よりも所定寸法小さい外径を有する。この仕切部材5は、その外周面が第2筒状部21の内周面を覆うゴム被覆層23の内周面に圧接した状態で保持されている。即ち、この仕切部材5は、第2筒状部21の軸方向の略中央部でダイヤフラム4の保持部材45と隣接する位置に配置されている。これにより、仕切部材5は、液体室をゴム弾性体2側に形成される主液室51とダイヤフラム4側に形成される副液室52とに仕切っている。
【0025】
また、仕切部材5の内周面と第1筒状部11の外周面を覆うゴム被覆層13との間に形成される所定寸法の隙間によって、主液室51と副液室52を連通するリング状のオリフィス通路53が形成されている。即ち、このオリフィス通路53は、ダイヤフラム4の厚肉部41と対向するように設けられている。
【0026】
以上のように構成された本実施形態の液体封入式防振装置は、防振連結されるべき二つの部材のいずれか一方の部材に主軸部材1の第1筒状部11の内孔に挿通された図示しない取付ボルト及びナット等により緊締固定されるとともに、そのいずれか他方の部材に設けられた取付孔内に外筒部材2の第2筒状部21が圧入固定されることにより取付けられて、その軸方向が荷重入力方向(主振動入力方向)となるように配設される。
【0027】
そして、この液体封入式防振装置に対して、高周波領域の振動が入力すると、ゴム弾性体3が弾性変形することにより、その振動が効果的に吸収される。また、低周波領域の振動が入力したときには、主液室51及び副液室52の容積変化に伴ってオリフィス通路53を流動する液体Lの液柱共振作用により、その振動が効果的に吸収される。
【0028】
このとき、ダイヤフラム4は、オリフィス通路53と対向する位置となるダイヤフラム4の内周側に厚肉部41が設けられ、その厚肉部41の外側に薄肉部42が設けられているため、厚肉部42がピストン機能を発揮する。そのため、オリフィス通路53における液体Lの流動が促進されるので、防振特性が良好になる。また、ダイヤフラム4は、厚肉部41が薄肉部42よりも多くされていることにより全体としてのばね剛性が高められていることから、振動入力時に、液体Lの圧力変化に伴って膨出及び収縮を繰り返す際に、外筒部材2等に当たって摩耗する恐れは少なく、また、弾性変形する際に薄肉部42に集中する歪みも小さくなる。よって、ダイヤフラム4に亀裂が発生する恐れは回避され、耐久性が大幅に向上する。
【0029】
以上のように、本実施形態の液体封入式防振装置によれば、ダイヤフラム4は、厚肉のリング板状に形成された厚肉部41と、厚肉部41の外周縁部に沿って周方向に延びるように形成されて厚肉部よりも小範囲に設けられた薄肉部42とを有するため、ダイヤフラム4に亀裂が発生する恐れを回避することができ、耐久性を大幅に向上させることができる。
【0030】
また、ダイヤフラム4は、オリフィス通路53と対向する位置となるダイヤフラム4の内周側に厚肉部41が設けられ、その厚肉部41の外側に薄肉部42が設けられているため、厚肉部41がピストン機能を発揮することにより、液体Lの流動を促進させることができるので、良好な防振特性を得ることができる。
【0031】
また、本実施形態における薄肉部42は、ダイヤフラム4の液体室と反対の面にすぐり43を設けることにより形成されているため、すぐり43の深さや大きさ、形状等を適宜設定することにより、所望の厚さや大きさ、形状等を有する薄肉部42を容易に形成することができる。
【0032】
なお、本実施形態の液体封入式防振装置と図5及び図6に示す従来の液体封入式防振装置について、軸方向に荷重を負荷させて耐久試験を行ったところ、従来の場合は、8.1万回でダイヤフラム104に亀裂が発生したのに対して、本実施形態の場合には、41.9万回でダイヤフラム4に亀裂が発生した。この結果から、本実施形態の液体封入式防振装置は、従来のものに比べて耐久回数が約5倍になっており、耐久性が飛躍的に向上していることが確認された。
【0033】
〔変形例〕
図3は本変形例に係る液体封入式防振装置の断面図であって図4のIII −III 線矢視断面図であり、図4はその液体封入式防振装置の底面図である。
【0034】
本変形例の液体封入式防振装置は、図3及び図4に示すように、主軸部材1、外筒部材2、ゴム弾性体3及び仕切部材5の構成が上記実施形態のものと全く同じであって、ダイヤフラム4の薄肉部42の形成の仕方のみが異なる。よって、主軸部材1、外筒部材2、ゴム弾性体3及び仕切部材5の詳しい説明は省略し、ダイヤフラム4の異なる点を中心に説明する。
【0035】
本変形例のダイヤフラム4は、厚肉部41の径方向外方で軸対称位置となる2箇所に厚肉部41の外周縁部に沿って周方向に延びるように円弧形状に形成された一対の薄肉部42、42を有する。この薄肉部42、42は、ダイヤフラム4の副液室52側の面に設けられた第1すぐり43a、43aとその反対側の面に設けられた第2すぐり43b、43bとによって形成されている。第1すぐり43a、43aと第2すぐり43b、43bは、深さが同じで大きさも同じである。よって、各薄肉部42、42は、厚肉部41、41の厚さ方向における中央部で連結するように設けられている。なお、第1すぐり43a、43a及び第2すぐり43b、43bは、一端から他端まで同じ深さに形成されていることから、各薄肉部42、42の肉厚は一端から他端まで略一定になっている。
【0036】
以上のように、本変形例では、ダイヤフラム4の副液室52側の面にも薄肉部42、42を形成する第1すぐり43a、43aが設けられていることによって、副液室52の容積を大きくすることができるため、液体Lの流動に基づく振動低減効果を得る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液体封入式防振装置の断面図であって図2のI−I線矢視断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る液体封入式防振装置の底面図である。
【図3】本発明の変形例に係る液体封入式防振装置の断面図であって図4のIII −III 線矢視断面図である。
【図4】本発明の変形例に係る液体封入式防振装置の底面図である。
【図5】従来の液体封入式防振装置の断面図であって図6のV−V線矢視断面図である。
【図6】従来の液体封入式防振装置の底面図である。
【符号の説明】
1、101…主軸部材 2、102…外筒部材
3、103…ゴム弾性体 4、104…ダイヤフラム
5、105…仕切部材 11…第1筒状部
12…第1フランジ部 13…ゴム被覆層 21…第2筒状部
22…第2フランジ部 23…ゴム被覆層
41、141…厚肉部 42、142…薄肉部 42a…中央部
42b…端部 43…すぐり 43a…第1すぐり
43b…第2すぐり 45…保持部材 51、151…主液室
52、152…副液室 53、153…オリフィス通路
143…内側すぐり 144…外側すぐり L…液体
Claims (3)
- 主軸部材と、
該主軸部材の外側に距離を隔てて同軸状に配置される外筒部材と、
前記主軸部材の一端部と前記外筒部材の一端部との間に配置されて両者を一体的に連結するリング状のゴム弾性体と、
リング状に形成されてその内周縁部を前記主軸部材の他端部外周に保持されるとともにその外周縁部を前記外筒部材の他端部内周に保持され、前記ゴム弾性体との間に液体が封入される液体室を形成するダイヤフラムと、
前記外筒部材の内周にその外周縁部を保持されて前記液体室を主液室と副液室とに仕切るとともに、その内周面と前記主軸部材との間に前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路を形成するリング状の仕切部材と、を備え、
前記ダイヤフラムは、厚肉のリング板状に形成された厚肉部と、該厚肉部の径方向外方で軸対称位置となる2箇所に該厚肉部の外周縁部に沿って周方向に延びるように形成されて前記厚肉部よりも小範囲に設けられた一対の薄肉部とを有することを特徴とする液体封入式防振装置。 - 前記厚肉部は、その内周側が前記オリフィス通路の開口部と軸方向に距離を隔てて対向位置していることを特徴とする請求項1に記載の液体封入式防振装置。
- 前記薄肉部は、前記ダイヤフラムの少なくとも一方の面に軸方向に凹んだすぐりを設けることにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体封入式防振装置。
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