JP3928583B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発光素子を備えた発光装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発光装置の分野においては、同一基板(または基体)上に発光波長が異なる複数の発光部が形成されてなる半導体レーザ(LD;laser diode )(以下、多波長レーザという。)が活発に開発されている。このような多波長レーザの一例としては、例えば図16に示したように、1チップ内に発光波長が異なる複数の発光部を作り込んだもの(いわゆる、モノリシック型の多波長レーザ)がある。この多波長レーザは、例えば、気相成長法を用いてAlGaAs系の半導体材料を成長させることにより形成されたレーザ発振部201と、AlGaInP系の半導体材料を成長させることにより形成されたレーザ発振部202とが、分離溝211を介してGaAs(ガリウムヒ素)よりなる基板212の一面側に並列配置されたものである。この場合、レーザ発振部201の発振波長は700nm帯(例えば、780nm)であり、レーザ発振部202の発振波長は600nm帯(例えば、650nm)である。
【0003】
また、図16に示した構造のもの以外にも、図17に示したように、配設用の基体221の上に、発光波長が異なる複数の半導体レーザLD1 ,LD2 が並列に実装されたもの(いわゆる、ハイブリッド型の多波長レーザ)も提案されている。しかし、上述したいわゆるモノリシック型のものの方が、発光点間隔を高精度に制御することができる点で有効である。
【0004】
これらの多波長レーザは、例えば光ディスク装置のレーザ光源として用いられる。現在、一般に光ディスク装置では、700nm帯の半導体レーザ光がCD (Compact Disk)の再生に用いられると共に、CD−R(CD recordable ),CD−RW(CD Rewritable )あるいはMD(Mini Disk )などの記録可能な光ディスクの記録・再生に用いられている。また、600nm帯の半導体レーザ光がDVD(Digital Versatile Disk)の記録・再生に用いられている。従って、上述したような多波長レーザを光ディスク装置に搭載することにより、既存の複数種類の光ディスクのいずれに関しても、記録または再生が可能となる。しかも、各レーザ発振部201,202は、同一基板上(いわゆるハイブリッド型の各半導体レーザLD1 ,LD2 においては同一の配設用基体上)に並列に配置されているので、レーザ光源用のパッケージが1つで済み、種々の光ディスクを記録・再生するための対物レンズやビームスプリッタなどの光学系の部品点数を減らして光学系の構成を簡素化し、光ディスク装置の小型化および低コスト化を実現することができる。
【0005】
ところで、近年、更に短波長の光を発する半導体レーザを用いて更に光ディスクの高密度化を図ることが要請されている。このような要請に応える半導体レーザの構成材料としては、GaN,AlGaN混晶およびGaInN混晶に代表される窒化物系III−V族化合物半導体(以下、GaN系の半導体ともいう。)が知られている。このGaN系の半導体を用いた半導体レーザは、既存の光学系を使用して記録・再生が可能な光ディスクの限界波長とされている400nm前後の発振波長が得られることから、次世代の光ディスク用の記録・再生装置の光源として大いに注目されている。また、RGB三原色を用いたフルカラーのディスプレイの光源としても期待されている。そこで、GaN系のレーザ発振部を備えた多波長レーザの開発が望まれている。
【0006】
従来、GaN系のレーザ発振部を有する多波長レーザとしては、例えば図18に示したように、AlGaAs系のレーザ発振部201,AlGaInP系のレーザ発振部202およびGaN系のレーザ発振部203を、分離溝211a,211bを介してSiC(炭化ケイ素)基板231の一面側の並列に作り込んだ多波長レーザが提案されている(特開平11−186651号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いわゆるモノリシック型の多波長レーザを作製する場合には、GaN系の材料とAlGaAs系あるいはAlGaInP系の材料とでは格子定数が大きく異なるため等の理由により、同一基板上に1チップで集積することが困難であるという問題があった。
【0008】
また、いわゆるハイブリッド型の多波長レーザでは、既に述べたように、発光点間隔の制御性に劣るという問題があるため、3つ以上の半導体レーザを配設用の基体上に並列配置すると、より発光点間隔の制御性に劣ってしまうという不具合が生じてしまう。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、容易に製造することができると共に、光の出射位置を精度よく制御することができる発光装置の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による発光装置の製造方法は、絶縁性かつ可視領域において透明の第1の基板の表面に第1の発光素子を形成すると共に、第1の発光素子の上に、第1の発光素子の一方の電極および他方の電極をそれぞれ形成したのち、第1の基板側から一方の電極の位置を観察しつつ、第1の基板の裏面に第1の配線を形成する工程と、2つの第2の配線が形成された絶縁性の支持基体の上に、第1の配線が形成された第1の発光素子を、一方の電極および他方の電極がそれぞれ第2の配線に電気的に接続されるようにして接着する工程と、第1の発光素子を前記支持基体に接着したのち、第2の基板の表面に形成され、その上に一方の電極、第2の基板の裏面に他方の電極を有する第2の発光素子を、
一方の電極が第1の配線に電気的に接続されるようにして第1の基板に接着する工程とを含むものである。
【0015】
本発明による発光装置の製造方法では、第1の基板が可視領域において透明であるため、この第1の基板の表面に第1の発光素子を形成したのち、第1の基板側から第1の発光素子の一方の電極を観察しつつ、後工程において第2の発光素子の電極が接続される位置に第1の配線を精度よく形成することができ、よって第1の発光素子の発光領域および第2の発光素子の発光領域の位置が精確に制御される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発光装置10Aの断面構造を表すものである。この発光装置10Aは、支持基体11と、支持基体11の一面側に配設された第1の発光素子20と、第1の発光素子20の支持基体11と反対側に配設された第2の発光素子30とを備えている。
【0018】
支持基体11は、例えば銅(Cu)などの金属により構成されており、第1の発光素子20および第2の発光素子30において発生した熱を放散するヒートシンクの役割を有している。この支持基体11は、また、図示しない外部電源に対して電気的に接続されており、第1の発光素子20を外部電源に対して電気的に接続する役割も有している。
【0019】
第1の発光素子20は、例えば、400nm前後の波長の光を出射可能な半導体レーザである。この第1の発光素子20は、例えば窒化物系III−V族化合物半導体よりなる第1の基板21の支持基体11側に、例えば窒化物系III−V族化合物半導体よりなるn型クラッド層22,活性層23,劣化防止層24,p型クラッド層25およびp側コンタクト層26が第1の基板21の側からこの順に積層された構成を有している。ここにおいて、窒化物系III−V族化合物半導体とは、短周期型周期率表における3B族元素群のうちの少なくとも1種と、短周期型周期率表における5B族元素のうちの少なくとも窒素(N)とを含むもののことを指す。
【0020】
具体的には、第1の基板21は、例えば、n型不純物としてケイ素(Si)が添加されたn型GaNにより構成されており、その積層方向における厚さ(以下、単に厚さという。)は例えば80〜100μmである。なお、GaNは、可視領域(380〜800nm程度)において透明の材料である。また、GaNは、約1.3W/(cm・K)と高い熱伝導率を有する熱伝導性に優れた材料であり、第1の基板21はこの特性を利用することにより、第2の発光素子30において発生した熱を放散するヒートシンクとして機能するようになっている。
【0021】
n型クラッド層22は、例えば、厚さが1μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型AlGaN(例えば、Al0.08Ga0.92N)混晶により構成されている。活性層23は、例えば、厚さが30nmであり、組成の異なるGax In1-x N(但し、x≧0)混晶によりそれぞれ形成された井戸層とバリア層との多重量子井戸構造を有している。なお、この活性層23は発光部として機能するものである。
【0022】
劣化防止層24は、例えば、厚さが20nmであり、p型不純物としてマグネシウム(Mg)が添加されたp型AlGaN(例えば、Al0.2 Ga0.8 N)混晶により構成されている。p型クラッド層25は、例えば、厚さが0.7μmであり、p型不純物としてマグネシウムが添加されたp型AlGaN(例えば、Al0.08Ga0.92N)混晶により構成されている。p側コンタクト層26は、例えば、厚さが0.1μmであり、p型不純物としてマグネシウムが添加されたp型GaNにより構成されている。
【0023】
p型クラッド層25の一部およびp側コンタクト層26は、共振器方向(図1においては紙面に対して垂直な方向)に延長された細い帯状に形成されており、いわゆるレーザストライプを構成することにより電流狭窄を行うようになっている。このp側コンタクト層26は、例えば共振器方向に対して垂直な方向(図1に示した矢印Aの方向)の中央部に設けられており、p側コンタクト層26の側面およびp型クラッド層25の劣化防止層24と反対側の面は二酸化ケイ素(SiO2 )などよりなる絶縁層27により覆われている。ちなみに、このp側コンタクト層26に対応する活性層23の領域が発光領域となっている。
【0024】
p側コンタクト層26のp型クラッド層25と反対側には、p側電極28が形成されている。このp側電極28は、例えば、p側コンタクト層26の側からパラジウム(Pd),白金(Pt)および金(Au)を順次積層したものであり、p側コンタクト層26と電気的に接続されている。このp側電極28は、また、接着層12を介して支持基体11と電気的に接続されている。接着層12は、例えば、金(Au)とスズ(Sn)との合金あるいはスズにより構成されている。
【0025】
また、第1の基板21の支持基体11と反対側には、n側電極29が後述するレーザ発振部50に対応して設けられている。n側電極29は、例えば、第1の基板21の側から、チタン(Ti)およびアルミニウムを順次積層して熱処理によりを合金化したものであり、第1の基板21と電気的に接続されている。このn側電極29は、また、レーザ発振部50を外部電源に対して接続する配線としての機能も兼ね備えている。第1の基板21の支持基体11と反対側には、また、第2の発光素子30の後述するレーザ発振部40に対して電気的に接続するための配線13が絶縁膜14を介して形成されている。配線13は、例えば金属により構成されている。
【0026】
更に、第1の発光素子20は共振器方向の端部に位置する一対の側面が共振器端面となっており、この一対の共振器端面には図示しない一対の反射鏡膜がそれぞれ形成されている。これら一対の反射鏡膜のうち、一方は活性層23において発生した光を高い反射率で反射するように設定され、他の一方はこれよりも低い反射率で反射するように設定されており、他の一方の側から光が出射するようになっている。
【0027】
第2の発光素子30は、例えば、第2の基板31と、第2の基板31の支持基体11側にバッファ層32を介して形成された700nm帯(例えば780nm)の光を出射可能なレーザ発振部40と、第2の基板31の支持基体11側にバッファ層32を介して形成された600nm帯(例えば650nm)の光を出射可能なレーザ発振部50とを有している。第2の基板31は、例えば、厚さが100μm程度であり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型GaAsにより構成されている。バッファ層32は、例えば、厚さが0.5μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型GaAsにより構成されている。レーザ発振部40およびレーザ発振部50は、例えば200μm程度以下の間を隔て、共振器方向を第1の発光素子20と揃えてそれらの間に第1の発光素子20のp側コンタクト層26が対応して位置するように配置されている。具体的には、レーザ発振部40の後述する発光領域とレーザ発振部50の後述する発光領域との間隔は約120μmとなっており、ちょうどその真ん中に第1の発光素子20の発光領域が対応して位置している。
【0028】
レーザ発振部40は、例えば、短周期型周期表における3B族元素のうちの少なくともガリウム(Ga)と短周期型周期表における5B族元素のうちの少なくともヒ素(As)とを含むIII−V族化合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層41,活性層42,p型クラッド層43およびp型キャップ層44が第2の基板31の側からこの順に積層された構成を有している。
【0029】
具体的には、n型クラッド層41は、例えば、厚さが1.5μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型AlGaAs混晶により構成されている。活性層42は、例えば、厚さが40nmであり、組成の異なるAlx Ga1-x As(但し、x≧0)混晶によりそれぞれ形成された井戸層とバリア層との多重量子井戸構造を有している。なお、この活性層42は、発光部として機能するものであり、その発光波長は例えば700nm帯である。p型クラッド層43は、例えば、厚さが1.5μmであり、p型不純物として亜鉛が添加されたp型AlGaAs混晶により構成されている。p型キャップ層44は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物として亜鉛が添加されたp型GaAsにより構成されている。
【0030】
なお、p型クラッド層43の一部およびp型キャップ層44は、共振器方向に延長された細い帯状となっており、電流狭窄をするようになっている。この帯状部分の両側には、電流ブロック領域45がそれぞれ設けられている。ちなみに、このp側キャップ層44に対応する活性層42の領域が発光領域となっている。
【0031】
p型キャップ層44のp型クラッド層43と反対側には、p側電極46が形成されている。このp側電極46は、例えば、p型キャップ層44の側からチタン,白金および金を順次積層して熱処理により合金化したものであり、p型キャップ層44と電気的に接続されている。このp側電極46は、また、接着層15を介して配線13と電気的に接続されている。接着層15は、例えば接着層12と同様の材料により構成されている。
【0032】
レーザ発振部50は、例えば、バッファ層51を介して、n型クラッド層52,活性層53,p型クラッド層54およびp型キャップ層55が第2の基板31の側からこの順に積層された構成を有している。これらの各層は、例えば、短周期型周期表における3B族元素のうちの少なくともインジウム(In)と短周期型周期表における5B族元素のうちの少なくともリン(P)とを含むIII−V族化合物半導体によりそれぞれ構成されている。
【0033】
具体的には、バッファ層51は、例えば、厚さが0.5μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型InGaP混晶により構成されている。n型クラッド層52は、例えば、厚さが1.5μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型AlGaInP混晶により構成されている。活性層53は、例えば、例えば、厚さが35nmであり、組成の異なるAlx Gay In1-x-y P(但し、x≧0かつy≧0)混晶によりそれぞれ形成された井戸層とバリア層との多重量子井戸構造を有している。なお、この活性層53は、発光部として機能するものである。p型クラッド層54は、例えば、厚さが1.0μmであり、p型不純物として亜鉛が添加されたp型AlGaInP混晶により構成されている。p型キャップ層55は、例えば、厚さが0.5μmであり、p型不純物として亜鉛が添加されたp型GaAsにより構成されている。
【0034】
なお、p型クラッド層54の一部およびp型キャップ層55は、細い帯状に形成となっており、共振器方向に延長された電流狭窄をするようになっている。この帯状部分の両側には電流ブロック領域56がそれぞれ設けられている。ちなみに、このp側キャップ層55に対応する活性層53の領域が発光領域となっている。
【0035】
p型キャップ層55のp型クラッド層54と反対側には、p型キャップ層55と電気的に接続され、例えばp側電極46と同様の構成を有するp側電極57が設けられている。このp側電極57は、また、接着層15と同様の材料により構成された接着層16を介して第1の発光素子20のn側電極29と電気的に接続されている。
【0036】
また、第2の基板31の支持基体11と反対側には、レーザ発振部40,50のn側電極33が形成されている。このn側電極33は、例えば、第2の基板31の側から金とゲルマニウム(Ge)との合金,ニッケルおよび金を順次積層して熱処理により合金化したものである。
【0037】
更に、第2の発光素子30は、共振器方向の端部に位置する一対の側面がそれぞれ共振器端面となっており、各レーザ発振部40,50それぞれにおいてこの一対の共振器端面に図示しない一対の反射鏡膜がそれぞれ形成されている。これら一対の反射鏡膜では、反射率の高低が第1の発光素子20に設けられた図示しない一対の反射鏡膜と対応するようにそれぞれ設定されており、第1の発光素子20および第2の発光素子30のレーザ発振部40,50は、それぞれ同一の側から光が出射するようになっている。
【0038】
このような構成を有する発光装置10Aは、例えば図2に示したように、パッケージ1の内部に収納されて用いられる。このパッケージ1は、例えば、円板状の支持体2と、この支持体2の一面側に設けられた蓋体3とを備えている。蓋体3の内部には、支持体2により支持基体11が支持されて発光装置10Aが収納されており、発光装置10Aから出射された光は、蓋体3の取り出し窓3aから取り出されるようになっている。
【0039】
また、このパッケージ1には、導電性を有する複数のピン4a〜4dが設けられており、ピン4aは支持基体11に対して電気的に接続されている。他のピン4b〜4dは、例えば絶縁リング5b〜5dを介して支持体2を貫通し、蓋体3の内部から外部に向かって設けられている。ピン4bにはワイヤ6bを介して配線13が電気的に接続され、ピン4cにはワイヤ6cを介してn側電極29が電気的に接続され、ピン4dにはワイヤ6dを介してn側電極33が電気的に接続されている。なお、ここでは、4本のピン4a〜4dを備えたパッケージ1を例に挙げて説明したが、ピンの数は適宜に設定することができる。例えば、配線13と支持基体11とをワイヤで接続するようにすれば、ピン4bが不要となり、ピンを3本にすることができる。
【0040】
このような発光装置10Aは次のようにして製造することができる。図3〜図5は、発光装置10Aの製造方法の各製造工程をそれぞれ表すものである。
【0041】
まず、図3(A)に示したように、例えば、厚さ400μm程度のn型GaNよりなる第1の基板21を用意し、この第1の基板21の表面に、MOCVD法により、n型AlGaN混晶よりなるn型クラッド層22,InGaN混晶よりなる活性層23,p型AlGaN混晶よりなる劣化防止層24,p型AlGaN混晶よりなるp型クラッド層25およびp型GaNよりなるp側コンタクト層26を順次成長させる。なお、これらの各層を成長させる際には、第1の基板21の温度を例えば750℃〜1100℃にそれぞれ調節する。
【0042】
次いで、図3(B)に示したように、p側コンタクト層26の上に図示しないマスクを形成し、p側コンタクト層26およびp型クラッド層25の上層部を選択的にエッチングしてこれらを細い帯状とし、p型クラッド層25を表面に露出させる。続いて、p側コンタクト層26上の図示しないマスクを利用して、p型クラッド層25の表面およびp側コンタクト層26の側面を覆うように絶縁層27を形成する。
【0043】
絶縁層27を形成したのち、p側コンタクト層26の表面およびその近傍に、例えば、パラジウム,白金および金を順次蒸着し、p側電極28を形成する。更に、後述する工程において第1の基板21の劈開を容易に行うために、第1の基板21の裏面側を例えばラッピングおよびポリッシングして第1の基板21の厚さを例えば100μm程度とする。
【0044】
続いて、第1の基板21の裏面側に、レーザ発振部40の配設位置に対応して絶縁膜14を形成し、その上に配線13を形成する。また、レーザ発振部50の配設位置に対応して、例えばチタンおよびアルミニウムを順次蒸着し、n側電極29を形成する。具体的には、配線13およびn側電極29を、p側コンタクト層26を中心として60μm程度それぞれ離間した位置に形成する。その際、本実施の形態では、第1の基板21を可視領域において透明なGaNにより構成すると共に、第1の基板21上に同じく可視領域において透明な窒化物系III−V族化合物半導体よりなる各層を積層しているので、第1の基板21側からp側電極28の位置を観察することができ、リソグラフィにおける位置合わせを高精度に行うことができるようになっている。すなわち、配線13およびn側電極29の形成位置を精確に制御できるようになっている。なお、ここでは、第1の基板21を構成するGaNの硬度が高いので、第1の基板21の厚さが100μm程度であっても、リソグラフィ工程において第1の基板21が割れてしまう等のおそれがない。
【0045】
配線13およびn側電極29を形成したのち、加熱処理を行い、n側電極29を合金化する。そののち、ここでは図示しないが、第1の基板21を例えばp側電極28の長さ方向に対して垂直に所定の幅で劈開し、その劈開面に一対の反射鏡膜を形成する。これにより、第1の発光素子20が作製される。
【0046】
また一方、図4(A)に示したように、例えば、厚さ350μm程度のn型GaAsよりなる第2の基板31を用意し、この第2の基板31の表面にMOCVD法により、n型GaAsよりなるバッファ層32,n型AlGaAs混晶よりなるn型クラッド層41,Alx Ga1-x As(但し、x≧0)混晶よりなる活性層42,p型AlGaAs混晶よりなるp型クラッド層43およびp型GaAsよりなるp型キャップ層44を順次成長させる。なお、これらの各層を成長させる際には、第2の基板31の温度を例えば750℃〜800℃にそれぞれ調節する。
【0047】
次いで、図4(B)に示したように、p型キャップ層44の上にレーザ発振部40の形成予定領域に対応してレジスト膜R1 を形成する。そののち、このレジスト膜R1 をマスクとして、例えば、硫酸系のエッチング液を用いてp型キャップ層44を選択的に除去し、フッ酸系のエッチング液を用いてp型クラッド層43,活性層42およびn型クラッド層41のレジスト膜R1 に覆われていない部分をそれぞれ選択的に除去する。そののち、レジスト膜R1 を除去する。
【0048】
続いて、図5(A)に示したように、例えばMOCVD法により、n型InGaP混晶よりなるバッファ層51,n型AlGaInP混晶よりなるn型クラッド層52,Alx Gay In1-x-y P(但し、x≧0かつy≧0)混晶よりなる活性層53,p型AlGaInP混晶よりなるp型クラッド層54およびp型GaAsよりなるp型キャップ層55を順次成長させる。なお、これらの各層を成長させる際には、第2の基板31の温度を例えば680℃程度にそれぞれ調節する。
【0049】
そののち、図5(B)に示したように、p型キャップ層55の上にレーザ発振部50の形成予定領域に対応してレジスト膜R2 を形成する。続いて、このレジスト膜R2 をマスクとして、例えば、硫酸系のエッチング液を用いてp型キャップ層55を選択的に除去し、リン酸系および塩酸系のエッチング液を用いてp型クラッド層54,活性層53およびn型クラッド層52をそれぞれ選択的に除去し、塩酸系のエッチング液を用いてバッファ層51を選択的に除去する。そののち、レジスト膜R2 を除去する。
【0050】
レジスト膜R2 を除去したのち、図6(A)に示したように、例えば、p型キャップ層44,55の上に図示しない細い帯状のマスクを形成し、p型キャップ層44,55およびp型クラッド層43,54の上層部にイオン注入法によりケイ素などのn型不純物を導入する。これにより、不純物が導入された領域は絶縁化され、電流ブロック領域45,56となる。なお、ここでは、リソグラフィ技術を用いてp型キャップ層44,55の位置を規定するようにしているので、それらの位置を精確に制御できるようになっている。
【0051】
電流ブロック領域45,56を形成したのち、図6(B)に示したように、p型キャップ層44,55の表面およびその近傍に、例えば、ニッケル,白金および金を順次蒸着し、p側電極46,57をそれぞれ形成する。更に、第2の基板31の裏面側を例えばラッピングおよびポリッシングすることにより、第2の基板31の厚さを例えば100μm程度とする。続いて、この第2の基板31の裏面側に、例えば、金とゲルマニウムとの合金,ニッケルおよび金を順次蒸着し、各レーザ発振部40,50に共通のn側電極33を形成する。そののち、加熱処理を行い、p側電極46,57およびn側電極33をそれぞれ合金化する。更に、ここでは図示しないが、第2の基板31を例えばp側電極46,57の長さ方向に対して垂直に所定の幅で劈開し、その劈開面に一対の反射鏡膜を形成する。これにより、第2の発光素子30が作製される。
【0052】
このようにして第1の発光素子20および第2の発光素子30をそれぞれ作製したのち、支持基体11を用意し、例えば接着層12により第1の発光素子20の絶縁層27およびp側電極28と支持基体11とを接着する。また、例えば接着層15により第2の発光素子30のp側電極46と配線13とを接着すると共に、例えば接着層16により第2の発光素子30のp側電極57と第1の発光素子20のp側電極29とを接着する。これにより、図1に示した発光装置10Aが完成する。
【0053】
なお、ここでは、高精度のリソグラフィ技術を用いて位置精度よく形成された配線13およびn側電極29と、同じく高精度のリソグラフィ技術を用いて位置精度よく形成されたp型キャップ層44,55とを対応させて、第1の発光素子20に第2の発光素子30を配設するので、それらの発光領域の位置も精確に制御される。
【0054】
ちなみに、支持基体11と第1の発光素子20、および第1の発光素子20と第2の発光素子30とを同時に接着する場合には、接着層12,14a,14bを同一の材料により形成することが好ましい。また、個別に接着する場合には、先に接着する接着層を、後に接着する接着層の形成材料よりも融点の高い材料により形成することが好ましい。具体的には、例えば、先に接着する接着層を金とスズとの合金により形成し、後に接着する接着層をスズにより形成する。これにより、必要以上に加熱しなくても両方において良好に接着させることができるからである。
【0055】
この発光装置10Aは、図2に示したようなパッケージ1に収納され、次のように動作する。
【0056】
この発光装置10Aでは、パッケージ1のピン4cおよびピン4aを介して第1の発光素子20のn側電極29とp側電極28との間に電圧が印加されると、活性層23に電流が注入され、電子−正孔再結合により発光が起こり、第1の発光素子20から400nm前後の波長の光が出射される。また、ピン4dおよびピン4bを介して第2の発光素子30のn側電極33とp側電極46との間に所定の電圧が印加されると、活性層42に電流が注入され、電子−正孔再結合により発光が起こり、レーザ発振部40から700nm帯の波長の光が出射される。更に、ピン4dおよびピン4cを介して第2の発光素子30のn側電極33とp側電極57との間に所定の電圧が印加されると、活性層53に電流が注入され、電子−正孔再結合により発光が起こり、レーザ発振部50から600nm帯の波長の光が出射される。これらの光は、パッケージ1の取り出し窓3aを介してパッケージ1の外部に取り出される。
【0057】
なお、発光の際には熱も発生するが、ここでは第1の基板21が比較的熱伝導率の高い材料により構成されているので、レーザ発振部40またはレーザ発振部50において発生した熱は、第1の基板21および支持基体11を介して速やかに放散される。また、第1の発光素子20において発生した熱は、支持基体11を介して速やかに放散される。
【0058】
このように本実施の形態に係る発光装置10Aによれば、第1の発光素子20と第2の発光素子30とを積層するようにしたので、窒化物系III−V族化合物半導体層とAlGaAs系およびAlGaInP系のIII−V族化合物半導体層とを同一基板上に成長させる必要がなく、容易に400nm前後の発光波長を有する多波長レーザを得ることができる。よって、この発光装置10Aを用いれば、例えば複数種類の光源により光ディスクの種類を問わず記録・再生が可能な光ディスク装置を容易に実現することができる。
【0059】
特に、第1の発光素子20が窒化物系III−V族化合物半導体層を有するように構成し、400nm前後の波長の光を出射可能としたので、この発光装置10Aを光ディスク装置などの光装置に搭載すれば、より高密度に情報が記録された光ディスクの記録・再生をすることができる。
【0060】
また、第1の基板21を可視領域において透明である材料により構成するようにしたので、リソグラフィ技術を用いて位置精度よくn側電極29および配線13を形成することができ、リソグラフィ技術を用いて位置精度よく形成された第2の発光素子30のp側電極46,57を接着させることにより、第1の発光素子20の発光領域および第2の発光素子30の発光領域の位置を精確に制御することができる。更に、これらの間隔を所望の微少の値とすることにより、各発光素子において発せられた光を微少の径の領域内からそれぞれ出射させることができる。
【0061】
加えて、第1の基板21を熱伝導率の高い材料により構成するようにしたので、レーザ発振部40,50において発光の際に発生した熱を第1の基板21を介して速やかに支持基体11に放散することができる。よって、第1の発光素子20の上に第2の発光素子30を配設しても、第2の発光素子30の温度上昇を防止でき、長時間に渡って安定に動作させることができる。
【0062】
なお、この発光装置10Aは、例えば光装置としての光ディスク記録再生装置に用いられる。図7は、その光ディスク記録再生装置の構成を模式的に表すものである。この光ディスク記録再生装置は、波長の異なる光を用いて光ディスクに記録されている情報をそれぞれ再生し、また光ディスクに情報を記録するためのものである。この光ディスク記録再生装置は、本実施の形態に係る発光装置10A、および制御部111の制御に基づき発光装置10Aから出射させた所定の発光波長の出射光Lout を光ディスクDへ導くと共に、光ディスクDからの信号光(反射光Lref )読み取るための光学系、すなわち、ビームスプリッタ112,コリメータレンズ113,ミラー114,開口制限アパーチャ115,対物レンズ116,信号光検出用レンズ117,信号光検出用受光素子118および信号光再生回路119を備えている。
【0063】
この光ディスク記録再生装置では、発光装置10から出射した例えば強度の大きい出射光Lout は、ビームスプリッタ132で反射し、コリメータレンズ133で平行光にされ、ミラー134で反射する。このミラー134で反射した出射光Lout は、開口制限アパーチャ115を通過したのち、対物レンズ116により集光されて光ディスクDに入射する。これにより、光ディスクDに情報が書き込まれる。また、発光装置10から出射した例えば微弱な出射光Lout は、上述したように各光学系を経て光ディスクDに入射したのち、光ディスクDで反射する。この反射光Lref は、対物レンズ116,開口制限アパーチャ115,ミラー114,コリメータレンズ113およびビームスプリッタ112を経て、信号光検出用レンズ117を通過し、信号光検出用受光素子118に入射し、ここで電気信号に変換された後、信号光再生回路119において光ディスクDに書き込まれた情報の再生が行われる。
【0064】
なお、本実施の形態に係る発光装置10Aは、上述したように、1つのパッケージ内に収納され得ると共に、間隔が精確に規定された複数の発光領域から出射光Lout を発するようになっている。よって、この発光装置10Aを用いれば、波長の異なる複数の出射光Lout を共通の光学系を利用して所定の箇所に導くことができる。よって、光ディスク記録再生装置の簡略化,小型化および低コスト化を実現することができる。また発光点間隔の誤差が極めて小さいので、受光部(信号光検出用受光素子118)に結像する反射光Lref の位置が各光ディスク記録再生装置によって異なってしまうことを防止できる。すなわち、光学系の設計を容易に行うことができ、かつ光ディスク記録再生装置の歩留まりを向上させることができる。
【0065】
また、本実施の形態の発光装置10Aは、400nm前後,600nm帯および700nm帯の3波長の発光を得ることができるので、CD−ROM(Read Onry Memory),CD−R,CD−RW,MD,DVD−ROMなどの既存の各種光ディスクは勿論のこと、現在書き換え可能な大容量ディスクとして提唱されているいわゆるDVD−RAM(Random Access Memory),DVD+RWあるいはDVD−R/RWなどのほか、更に高い面記録密度(例えば20Gバイト以上)を有する次世代の記録可能な光ディスク(例えば、次世代の光ディスク装置として提唱されているDVR(Digital Video Recorder)またはVDR(Video Disk Recorder )に用いる光ディスク)についても、記録・再生を行うことが可能となる。このような次世代の記録可能な大容量ディスクを利用することができれば、映像データを録画することができると共に、録画したデータ(画像)を良好な画質で操作性よく再生することができる。
【0066】
なお、ここでは、発光装置10Aを光ディスク記録再生装置に適用した例について説明したが、光ディスク再生装置,光ディスク記録装置,光磁気ディスク (MO;Magneto-optical disk)などの記録・再生を行うための光磁気ディスク装置あるいは光通信装置などの光装置全般に適用できることは勿論、高温で動作する必要のある車載用の半導体レーザ装置を備えた機器などにも適用可能である。
【0067】
[第2の実施の形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る発光装置10Bの断面構造を表すものである。この発光装置10Bは、第1の実施の形態の発光装置10Aにおける第2の発光素子30に代えて第2の発光素子60を備えたことを除き、他は発光装置10Aと同一の構成,作用および効果を有している。よって、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0068】
本実施の形態における第2の発光素子60は、第1の実施の形態における第2の発光素子30のレーザ発振部40に代えて500mn帯(例えば、520nm)の光を出射可能なレーザ発振部70を備えたこと、およびバッファ層32を備えていないことを除き、他は第2の発光素子30と同一の構成を有している。
【0069】
レーザ発振部70は、第2の基板31の支持基体11側に、例えば、バッファ層71を介して、n型クラッド層72,ガイド層73,活性層74,ガイド層75,p型クラッド層76,第1のp型半導体層77,第2のp型半導体層78,p型超格子層79およびp側コンタクト層80が第2の基板31の側からこの順に積層された構成を有している。これらの各層は、例えば、亜鉛(Zn),カドミウム(Cd),水銀(Hg),ベリリウム(Be)およびマグネシウム(Mg)よりなる短周期型周期表における2Aまたは2B族元素群のうちの少なくとも1種と、硫黄(S),セレン(Se)およびテルル(Te)よりなる短周期型周期表における6B族元素群のうちの少なくとも1種とを含むII−VI族化合物半導体により構成されている。
【0070】
具体的には、バッファ層71は、例えば、n型不純物としてケイ素が添加されたn型GaAs膜,n型不純物として塩素(Cl)が添加されたZnSe膜およびn型不純物として塩素が添加されたZnSSe混晶膜が第2の基板31の側からこの順に成膜されたものであり、その厚さは例えば100nmである。n型クラッド層72は、例えば、厚さが1μmであり、n型不純物として塩素が添加されたn型ZnMgSSe混晶により構成されている。ガイド層73は、例えば、厚さが0.1μmであり、n型不純物として塩素が添加されたn型ZnSSe混晶あるいは不純物を添加しないundope−ZnSSe混晶により構成されている。活性層74は、例えば、厚さが20nmであり、組成の異なるZnx Cd1-x Se(但し、x≧0)混晶によりそれぞれ形成された井戸層とバリア層との多重量子井戸構造を有している。なお、この活性層74は、発光部として機能するものである。
【0071】
ガイド層75は、例えば、厚さが0.1μmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnSSe混晶あるいは不純物を添加しないundope−ZnSSe混晶により構成されている。p型クラッド層76は、例えば、厚さが1.0μmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnMgSSe混晶により構成されている。第1のp型半導体層77は、例えば、厚さが0.2μmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnSSe混晶により構成されている。第2のp型半導体層78は、例えば、厚さが0.2μmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnSeにより構成されている。p型超格子層79は、例えば、厚さが35nmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnSe膜とp型不純物として窒素が添加されたp型ZnTe膜とが交互に積層されることにより構成されている。p側コンタクト層80は、例えば、厚さが0.1μmであり、p型不純物として窒素が添加されたp型ZnTeにより構成されている。
【0072】
なお、第1のp型半導体層77の一部,第2のp型半導体層78,p型超格子層79およびp側コンタクト層80は、共振器方向に延長された細い帯状となっており、電流狭窄をするようになっている。この帯状部分の両側には電流ブロック領域81がそれぞれ設けられている。ちなみに、p側コンタクト層80に対応する活性層74の領域が発光領域となっている。
【0073】
p側コンタクト層80のp型超格子層79と反対側には、p側電極82が形成されている。このp側電極82は、例えば、p側コンタクト層80の側から、パラジウム(Pd),白金および金を順次積層して熱処理により合金化したものであり、p側コンタクト層80と電気的に接続されている。このp側電極82は、また、接着層15を介して配線13と電気的に接続されている。
【0074】
このような構成を有する発光装置10Bは、発光装置10Aの第2の発光素子30に代えて第2の発光素子60を形成することを除き、第1の実施の形態と同様にして製造することができる。
【0075】
すなわち、第2の発光素子60を作製する際には、まず図9(A)に示したように、第1の実施の形態と同様にして、例えば、n型GaAsよりなる第2の基板31の表面にn型InGaP混晶よりなるバッファ層51,n型AlGaInP混晶よりなるn型クラッド層52,Alx Gay In1-x-y P(但し、x≧0かつy≧0)混晶よりなる活性層53,p型AlGaInP混晶よりなるp型クラッド層54およびp型GaAsよりなるp型キャップ層55を順次成長させる。
【0076】
次いで、図9(B)に示したように、p型キャップ層55の上にレーザ発振部50の形成予定領域に対応して、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition )法により二酸化ケイ素あるいは窒化ケイ素(Si3 N4 )よりなるマスクMを形成する。続いて、このマスクMを利用して、例えば、RIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)などのエッチングを行い、p型キャップ層55,p型クラッド層54,活性層53,n型クラッド層52およびバッファ層51を選択的に除去する。
【0077】
続いて、図10(A)に示したように、第2の基板31の表面に、例えばMBE(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法により、n型GaAs膜とn型ZnSe膜とn型ZnSSe混晶膜とがこの順に積層されたバッファ層71,n型ZnMgSSe混晶よりなるn型クラッド層72,n型ZnSSe混晶よりなるガイド層73,Znx Se1-x Cd(但し、x≧0)混晶よりなる活性層74,p型ZnSSe混晶よりなるガイド層75,p型ZnMgSSe混晶よりなるp型クラッド層76,p型ZnSSe混晶よりなる第1のp型半導体層77,p型ZnSeよりなる第2のp型半導体層78,p型ZnSe膜とp型ZnTe膜とが交互に積層されたp型超格子層79およびp型ZnTeよりなるp側コンタクト層80を順次成長させる。なお、これらの各層を成長させる際には、第2の基板31の温度を例えば280℃程度にそれぞれ調節する。そののち、マスクMを除去する。
【0078】
マスクMを除去したのち、図10(B)に示したように、例えば、電流ブロック領域56の形成予定領域に対応して開口が設けられた図示しないマスクを形成し、イオン注入法により塩素などのn型不純物を導入して、電流ブロック領域56を形成する。また、全面に電流ブロック領域81の形成予定領域に対応して開口が設けられた図示しないマスクを形成し、p側コンタクト層80,p型超格子層79,第2のp型半導体層78および第1のp型半導体層77の上層部にイオン注入法により塩素などのn型不純物を導入して、電流ブロック領域81を形成する。ここでは、第1の実施の形態と同様に、リソグラフィ技術を用いているのでレーザ発振部50,70の発光領域の位置を精確に規定できるようになっている。
【0079】
電流ブロック領域56,81を形成したのち、図11に示したように、p型キャップ層55の表面およびその近傍に、例えば、チタン,白金および金を順次蒸着してp側電極57を形成する。また、p側コンタクト層80の表面およびその近傍に、例えば、パラジウム,白金および金を順次蒸着してp側電極82を形成する。続いて、レーザ発振部50,70の形成予定領域に対応して図示しないマスクを形成し、p側コンタクト層80からバッファ層71までを選択的に除去する。
【0080】
p側コンタクト層80からバッファ層71までを選択的に除去したのち、第1の実施の形態と同様にして、第2の基板31の裏面側を例えばラッピングおよびポリッシングし、この第2の基板31の裏面側にn側電極33を形成する。続いて、加熱処理を行い、p側電極57,82およびn側電極33をそれぞれ合金化する。最後に、第2の基板31を例えばp側電極57,82の長さ方向に対して垂直に所定の幅で劈開し、その劈開面に一対の図示しない反射鏡膜を形成する。これにより、第2の発光素子60が作製される。
【0081】
このように本実施の形態に係る発光装置10Bによれば、400nm帯の光を発光可能な第1の発光素子20と、500nm帯の光を発光可能なレーザ発振部70および700nm帯の光を発光可能なレーザ発振部50を有する第2の発光素子60とを備えるようにしたので、赤(Red =R),緑(Green =G)および青(Blue=B)の3原色の光をそれぞれ出射する発光装置とすることができる。よって、この発光装置10Bは、光ディスク装置以外にも、フルカラー表示装置の光源としても利用することができる。
【0082】
なお、発光装置10Bをフルカラー表示装置の光源として利用するする場合には、各活性層23,53,74を構成する材料の組成を適宜に調整することにより、各発光部から出射する光を所望の色相とすることができる。
【0083】
図12は、本実施の形態に係る発光装置10Bを用いた表示装置120の概略構成を表すものである。この表示装置120は、配設基板121と、配設基板121の一面側に設けられた本実施の形態に係る複数の発光装置10Bとを備えている。これらの発光装置10Bは、例えば、それぞれ図2に示したようなパッケージ1に収納されており、M行×N列(但し、M,Nは自然数)のマトリクス状に配列されている。配設基板121には、また、図12においては図示しないが、列方向の共通配線122,123および行方向の共通配線124,125がそれぞれ形成されている。
【0084】
図13は、この表示装置120の駆動回路の概略構成を表すものである。このように、各発光装置10Bの支持基体11はワイヤにより列方向の共通配線122に接続されており、第2の発光素子60のn側電極33はワイヤにより列方向の共通配線123に接続されている。また、配線13は行方向の共通配線124に接続されており、第1の発光素子20のn側電極29はワイヤにより列方向の共通配線125に接続されている。これらの共通配線122〜125は、図示しない制御部に接続されており、この制御部からの信号に応じて所望のカラー表示がなされるようになっている。
【0085】
なお、本実施の形態の発光装置10Bは、パッケージ1(図2)のピン4dおよびピン4bを介してn側電極33とp側電極82との間に電圧が印加されると、活性層74に電流が注入され、電子−正孔再結合により発光が起こり、レーザ発振部70から500nm帯の波長の光が出射されることを除き第1の実施の形態の発光装置10Aと同様に作用する。
【0086】
[第3の実施の形態]
図14は、本発明の第3の実施の形態に係る発光装置10Cの断面構造を表すものである。この発光装置10Cは、第1の実施の形態の発光装置10Aにおける第1の発光素子20に代えて第1の発光素子90を備えたこと、および支持基体11に代えて支持基体17を備えたことを除き、他は第1の実施の形態の発光装置10Aと同一の構成,作用および効果を有している。よって、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0087】
第1の発光素子90が第1の発光素子20と大きく異なる点は第1の基板91の構成材料が異なることであり、例えば厚さが80μm程度のサファイアにより構成されている。なお、サファイアは、絶縁性材料であると共に、GaNと同様に可視領域において透明の材料である。また、第1の発光素子90は、第1の基板91の例えばc面に、例えば、バッファ層92を介して、n側コンタクト層93,n型クラッド層22,活性層23,劣化防止層24,p型クラッド層25およびp側コンタクト層26が第1の基板21の側からこの順に積層された構成を有している。p型クラッド層の表面およびp側コンタクト層26の側面には絶縁層27が形成されていると共に、p側コンタクト層26のp側クラッド層25と反対側にはp側電極28が形成されている。
【0088】
バッファ層92は、例えば、厚さが30nmであり、不純物を添加しないundope−GaNあるいはn型不純物としてケイ素が添加されたn型GaNにより構成されている。n側コンタクト層93は、例えば、厚さが5μmであり、n型不純物としてケイ素が添加されたn型GaNにより構成されている。
【0089】
このn側コンタクト層93には、n型クラッド層22,活性層23,劣化防止層24,p型クラッド層25およびp側コンタクト層26が形成されていない露出部が部分的に設けられており、この露出部には、例えば、n側コンタクト層93の側からチタンおよびアルミニウムを順次積層して熱処理により合金化したn側電極94が形成されている。なお、絶縁膜27は、本実施の形態では、p型クラッド層25,劣化防止層24,活性層23およびクラッド層22の側面も覆うように設けられている。
【0090】
支持基体17は、窒化アルミニウム(AlN)などの高い熱伝導率を有する絶縁材料により構成されている。この支持基体17の一面側には、第1の発光素子90のp側電極28に対応して金属よりなる配線17aが設けられると共に、n側電極94に対応して金属よりなる配線17bが設けられている。p側電極28と配線17a、およびn側電極94と配線17bとはそれぞれ、接着層12,18を介して互いに接着されている。
【0091】
なお、第1の基板91の支持基体17と反対側には、第1の実施の形態と同様に配線13が設けられると共に、第1の実施の形態のn側電極29に代えてレーザ発振部50を外部電源に対して接続するための金属よりなる配線19が設けられている。
【0092】
なお、この発光装置10Cは、第1の実施の形態と同様に例えばパッケージの内部に収納されて用いられる。このパッケージでは、支持体の一面側に載置台が設けられており、載置台の上に支持基体17を載置すると共に、例えば5本のピンが設けられ、各ピンと各配線13,17a,17b,19およびn側電極33とがワイヤによってそれぞれ電気的に接続されるようになっている。この場合も、第1の実施の形態と同様に、ピンの数を適宜に設定することができる。
【0093】
この発光装置10Cは、次のようにして製造することができる。
【0094】
まず、図15(A)に示したように、例えば、厚さ400μm程度のサファイアよりなる第1の基板91を用意し、MOCVD法により第1の基板91のc面に、不純物を添加しないundope−GaNあるいはn型GaNよりなるバッファ層92を成長させる。その際、第1の基板91の温度を例えば500℃とする。次いで、バッファ層92の上に、n型GaNよりなるn側コンタクト層93,n型AlGaN混晶よりなるn型クラッド層22,InGaN混晶よりなる活性層23,p型AlGaN混晶よりなる劣化防止層24,p型AlGaN混晶よりなるp型クラッド層25およびp型GaNよりなるp側コンタクト層26を順次成長させる。これらの各層を成長させる際には、第1の基板91の温度を例えば750〜1100℃の適宜の温度にそれぞれ調節する。
【0095】
続いて、図15(B)に示したように、p側コンタクト層26,p型クラッド層25,劣化防止層24,活性層23およびn型クラッド層22を順次エッチングして、n側コンタクト層93の一部を表面に露出させる。そののち、図示しないマスクを形成し、このマスクを利用して例えばRIE法によりp型クラッド層25の上層部およびp側コンタクト層26を細い帯状とする。
【0096】
次いで、一部を選択的にエッチングした各層の側面とp型クラッド層25の表面とに例えば蒸着法により二酸化ケイ素よりなる絶縁層27を形成する。そののち、第1の基板91の裏面側を例えばラッピングおよびポリッシングして第1の基板91の厚さを例えば100μm程度とする。
【0097】
第1の基板91を薄くしたのち、第1の基板91のバッファ層92と反対側に所定の位置に配線13,19をそれぞれ形成する。ここでは、第1の実施の形態と同様に、第1の基板91を可視領域において透明な材料により構成しているので、第1の実施の形態と同様に配線13,19の形成位置を精確に制御できるようになっている。
【0098】
続いて、p側コンタクト層26の表面およびその近傍に、例えば、ニッケル,白金および金を順次蒸着し、p側電極28を形成する。また、n側コンタクト層93の表面に例えばチタンおよびアルミニウムを順次蒸着し、n側電極94を形成する。更に、加熱処理を行い、p側電極28およびn側電極94をそれぞれ合金化する。そののち、ここでは図示しないが、第1の基板91を例えばp側電極28の長さ方向と垂直に所定の幅で劈開し、その劈開面に一対の反射鏡膜を形成する。これにより、第1の発光素子90が作製される。
【0099】
次いで、第1の実施の形態と同様にして、第2の発光素子30を作製する。
【0100】
そののち、表面に配線17a,17bをそれぞれ形成した支持基体17を用意し、接着層12により第1の発光素子90のp側電極28と配線17aとを接着すると共に、接着層18によりn側電極94と配線17bとを接着する。また、接着層15により第2の発光素子30のp側電極46と配線13とを着すると共に、接着層16によりp側電極57と配線19とを接着する。これにより、発光装置10Cが完成する。
【0101】
このように本実施の形態に係る発光装置10Cによれば、第1の基板91を可視領域において透明であるサファイアにより構成するようにしたので、第1の実施の形態と同様に、第1の発光素子90の発光領域および第2の発光素子30の発光領域の位置を精確に制御することができる。
【0102】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、第1の発光素子20,90および第2の発光素子30,60について、具体的な積層構造の一例を挙げて説明したが、本発明は第1の発光素子20,90または第2の発光素子30,60が他の構造を有している場合についても同様に適用することができる。例えば、第1の発光素子を第2の発光素子30,86と同様に電流ブロック領域により電流狭窄する構成としてもよいし、第2の発光素子を第1の発光素子20,90と同様に二酸化シリコンなどよりなる絶縁層により電流狭窄する構成としてもよい。また、上記実施の形態では、利得導波型と屈折率導波型を組み合わせたリッジ導波型の半導体レーザを例に挙げて説明したが、利得導波型の半導体レーザおよび屈折率導波型の半導体レーザについても同様に適用することができる。
【0103】
更に、上記実施の形態では、GaN系,AlGaAs系およびAlGaInP系の化合物よりなる各層をMOCVD法により形成する場合について説明したが、MBE法やハイドライド気相成長法などの他の気相成長法により形成するようにしてもよい。なお、ハイドライド気相成長法とは、ハロゲンが輸送または反応に寄与する気相成長法のことをいう。また、上記第2の実施の形態では、ZnSe系の化合物よりなる各層をMBE法により形成する場合について説明したが、MOCVD法などの他の気相成長法により形成するようにしてもよい。
【0104】
加えて、上記実施の形態では、第1の発光素子20,90の第1の基板21,91を構成する材料について具体例を挙げて説明したが、他の材料により構成するようにしてもよい。但し、可視領域において透明な材料を用いるようにすれば、上記実施の形態で説明した効果が得られるので好ましく、高い熱伝導性を有する材料であればより好ましい。そのような材料としては、例えば窒化アルミニウムまたは炭化ケイ素(SiC)が挙げられる。
【0105】
更にまた、上記第3の実施の形態では、AlGaAs系のレーザ発振部40とAlGaInP系のレーザ発振部50とを有する第2の発光素子30を備える場合について説明したが、第2の発光素子として、第2の実施の形態で説明したもの(第2の発光素子60)を備えるようにしてもよい。
【0106】
加えてまた、上記実施の形態では、第1の発光素子20,90と第2の発光素子30,60とが互いに異なる波長の光を出射するように構成した場合について説明したが、支持基体11,17の一面側に第1の発光素子20,90を複数積層することも可能である。更に、特性あるいは構造が異なる複数の発光素子を積層することも可能である。その場合、発光波長は同一であってもよいし、異なっていてもよい。特性が異なる複数の発光素子を積層する場合には、例えば低出力のものと高出力のものとを混載することができる。
【0107】
更にまた、上記実施の形態では、第1の発光素子20,90の発光部が1つである場合について説明したが、第1の発光素子20,90は複数の発光部を有していてもよい。具体的には、第2の発光素子30と同様に複数のレーザ発振部を有するように構成してもよい。その場合には、各レーザ発振部の発光波長は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、特性あるいは構造についても同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0108】
更にまた、上記実施の形態では、第2の発光素子30,60が2つのレーザ発振部を有する場合を例に挙げて説明したが、第2の発光素子のレーザ発振部の数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。これらの各レーザ発振部の発光波長,特性および構造については、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0109】
加えてまた、上記実施の形態では、第2の発光素子30,60がいわゆるモノリシック型の多波長レーザよりなる場合について説明したが、本発明は、第2の発光素子が図17に示したようないわゆるハイブリッド型の多波長レーザである場合にも適用することができる。
【0110】
更にまた、上記実施の形態では、支持基体11,17を構成する材料について具体例を挙げて説明したが、他の材料により構成するようにしてもよい。但し、高い熱伝導性を有する材料であることが好ましい。例えば第1および第2の実施の形態では、金属により支持基体11を構成するようにしたが、第3の実施の形態と同様に、絶縁性を有する材料により支持基体を構成し、その上に配線を設けるようにしてもよい。
【0111】
加えてまた、上記実施の形態では、パッケージ1に収納する際に、支持体2により直接支持基体11,17を支持するようにしたが、支持体2に載置台を設け、その載置台の上に支持基体11,17を載置するようにしてもよい。
【0112】
更にまた、上記実施の形態では、発光素子として半導体レーザを具体例に挙げて説明したが、本発明は、発光ダイオード(light emitting diode;LED)などの他の発光素子を備えた発光装置についても適用することができる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の発光装置の製造方法によれば、第1の発光素子の第1の基板を可視領域において透明であるものとしたので、第1の発光素子の発光領域および第2の発光素子の発光領域の位置が精確に制御される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した発光装置が収納されたパッケージの構成を表す部分分解斜視図である。
【図3】図1に示した発光装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図6】図5に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図7】図1に示した発光装置を用いた光ディスク記録再生装置を表す構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【図9】図8に示した発光装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図10】図9に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図11】図10に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図12】図8に示した発光装置を用いた表示表示の概略構成を表す平面図である。
【図13】図12に示した表示装置の駆動回路の要部を表す構成図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【図15】図14に示した発光装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図16】従来の発光装置の一構成例を表す断面図である。
【図17】従来の発光装置の他の構成例を表す断面図である。
【図18】従来の発光装置の更に他の構成例を表す断面図である。
【符号の説明】
1…パッケージ、2…支持体、3…蓋体、4a〜4d…ピン、5a〜5d…絶縁リング、6b〜6d…ワイヤ、10A,10B,10C…発光装置、11,17…支持基体、12,15,16,18…接着層、14…絶縁膜、13,17a,17b,19…配線、20,90…第1の発光素子、21,91…第1の基板、22,41,52,72…n型クラッド層、23,42,53,74…活性層、25,43,54,76…p型クラッド層、26,80…p側コンタクト層、27…絶縁層、28,46,57,82…p側電極、29,33,94…n側電極、30,60…第2の発光素子、31…第2の基板、32,51,71,92…バッファ層、40,50,70…レーザ発振部、44,55,77…p型キャップ層、45,56,81…電流ブロック領域、93…n側コンタクト層
Claims (1)
- 絶縁性かつ可視領域において透明の第1の基板の表面に第1の発光素子を形成すると共に、前記第1の発光素子の上に、前記第1の発光素子の一方の電極および他方の電極をそれぞれ形成したのち、前記第1の基板側から前記一方の電極の位置を観察しつつ、前記第1の基板の裏面に第1の配線を形成する工程と、
2つの第2の配線が形成された絶縁性の支持基体の上に、前記第1の配線が形成された第1の発光素子を、前記一方の電極および他方の電極がそれぞれ前記第2の配線に電気的に接続されるようにして接着する工程と、
前記第1の発光素子を前記支持基体に接着したのち、第2の基板の表面に形成され、その表面に一方の電極、前記第2の基板の裏面に他方の電極を有する第2の発光素子を、前記一方の電極が前記第1の配線に電気的に接続されるようにして前記第1の基板に接着する工程と
を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
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