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JP3927370B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機の油圧制御装置に関し、詳しくは、油圧回路中に混入したエアーを排出させるための油圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、摩擦係合要素の締結・解放を油圧で制御する自動変速機の油圧制御装置において、非変速中にそのときの変速段の要求からは解放されるべき摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)に対して、ピストンがストロークしない範囲で油圧を周期的に供給することで、油圧回路中に混入したエアーを排出する構成が知られている(特開平10−169764号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のエアー排出制御においては、そのときの変速段の要求からは解放されるべき摩擦係合要素に対して油圧を供給するから、条件によっては、本来締結すべき摩擦係合要素、即ち、トルク伝達を行う摩擦係合要素に対して供給される油が不足して、滑りが生じてしまう可能性があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、本来の締結すべき摩擦係合要素に対する供給油量が、エアー排出制御のために不足することを回避できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することで、油圧回路中に混入したエアーを排出する自動変速機の油圧制御装置において、前記解放されるべき摩擦係合要素に対する強制的な油圧の供給を、周期的に繰り返し行わせるよう構成すると共に、前記周期的な油圧供給を行うときに、そのときの油量収支が油量不足であるときほど油圧供給状態の時間割合を小さくする構成とした。
【0007】
かかる構成によると、油量不足であるとき、即ち、本来の締結摩擦係合要素に供給する油量を確保した上でエアー排出を行う解放摩擦係合要素に供給できる油量の余裕分が少ないときほど、油圧供給状態の時間割合(1周期当たりの供給時間)を小さくし、エアー排出を行う解放摩擦係合要素に供給される油量を少なくする。
【0008】
請求項記載の発明では、油量不足であるときほど制御周期を短くする構成とした。かかる構成によると、制御周期を短くすると、油圧供給状態の時間割合が同じでも油圧供給状態の継続時間が短くなり、継続時間が短いと油圧供給の応答遅れの影響が大きくなって実際にエアー排出のために解放摩擦係合要素に供給される油量が少なくなる。
【0009】
請求項記載の発明では、前記自動変速機に油を供給するオイルポンプの吐出量に応じて油量収支を判断する構成とした。かかる構成によると、オイルポンプの吐出量が少ないときほど、本来解放されるべき摩擦係合要素に対して油圧を供給するだけの余裕が少なくなるから、吐出量が少ないときほど油量が不足すると判断する。
【0010】
請求項記載の発明では、オイルポンプが、自動変速機と組み合わされるエンジンによって駆動される構成であり、エンジンの回転速度に基づいてオイルポンプの吐出量を推定する構成とした。かかる構成によると、エンジンの回転速度とオイルポンプの回転速度とが一定の関係にあり、オイルポンプの回転速度に対応して吐出量が変化するので、エンジンの回転速度からオイルポンプの吐出量が推定される。
【0011】
請求項記載の発明では、現在の変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量に応じて油量収支を判断する構成とした。かかる構成によると、オイルポンプの吐出量が同じでも、本来の締結されるべき摩擦係合要素に供給する必要がある油量が多い場合には、相対的にエアー排出のために供給できる油量が少なくなるので、本来締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量によって、エアー排出のために供給できる油量(油量収支)を判断できる。
【0012】
請求項記載の発明では、前記締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量を、前記自動変速機と組み合わされるエンジンの負荷に応じて判断する構成とした。かかる構成によると、本来の締結されるべき摩擦係合要素に要求される油圧(換言すればトルク容量)は、入力トルクが大きいときほどより高く要求されることになり、入力トルクはエンジン負荷に対応するから、エンジン負荷から、現在の変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量が判断され、以って、エアー排出のために供給できる油量(油量収支)を判断できる。
【0013】
【発明の効果】
請求項1,2記載の発明によると、本来の締結されるべき摩擦係合要素に対して供給される油量を確保した上で、解放されるべき摩擦係合要素に対してエアー排出のために供給される油量を制御することができ、本来の締結されるべき摩擦係合要素の油量が不足して滑りが発生することを回避しつつ、エアー排出用として極力多くの油を供給でき、効率良くエアー排出を行わせることができるという効果がある。
【0014】
請求項記載の発明によると、オイルポンプの吐出量から、エアー排出のために供給できる油量(油量収支)を精度良く判断できるという効果がある。請求項記載の発明によると、オイルポンプの吐出量に基づく油量収支の判断を簡便に行わせることができるという効果がある。請求項記載の発明によると、本来の締結されるべき摩擦係合要素に供給する必要がある油量から、相対的にエアー排出のために供給できる油量を精度良く判断できるという効果がある。
【0015】
請求項記載の発明によると、本来の締結されるべき摩擦係合要素に供給する必要がある油量をエンジン負荷から判断して、相対的にエアー排出のために供給できる油量を容易に判断できるという効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における車両の駆動系を示すものであり、エンジン1の出力軸には、トルクコンバータ2を介して自動変速機3が接続され、該自動変速機3の出力軸によって図示しない車両の駆動輪が回転駆動される。
【0017】
図2は、前記自動変速機3の変速機構部を示すスケルトンである。
前記変速機構部は、2組の遊星歯車G1,G2、3組の多板クラッチ(ハイクラッチH/C,リバースクラッチR/C,ロークラッチL/C)、1組のブレーキバンド2&4/B、1組の多板式ブレーキ(ロー&リバースブレーキL&R/B)、1組のワンウェイクラッチL/OWCで構成される。
【0018】
前記2組の遊星歯車G1,G2は、それぞれ、サンギヤS1,S2、リングギヤr1,r2及びキャリアc1,c2よりなる単純遊星歯車である。
前記遊星歯車組G1のサンギヤS1は、リバースクラッチR/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、ブレーキバンド2&4/Bによって固定可能に構成される。
【0019】
前記遊星歯車組G2のサンギヤS2は、入力軸INに直結される。
前記遊星歯車組G1のキャリアc1は、ハイクラッチH/Cにより入力軸INに結合可能に構成される一方、前記遊星歯車組G2のリングギヤr2が、ロークラッチL/Cにより遊星歯車組G1のキャリアc1に結合可能に構成され、更に、ロー&リバースブレーキL&R/Bにより遊星歯車組G1のキャリアc1を固定できるようになっている。
【0020】
そして、出力軸OUTには、前記遊星歯車組G1のリングギヤr1と、前記遊星歯車組G2のキャリアc2とが一体的に直結されている。
尚、図2において、符号21は、エンジン1によって駆動され、自動変速機に作動油を供給するオイルポンプ(油圧ポンプ)を示す。
上記構成の変速機構部において、前進の1速〜4速及び後退Rは、図3に示すように、各クラッチ・ブレーキ(摩擦係合要素)の締結・解放状態の組み合わせによって実現される。
【0021】
尚、図3において、丸印が締結状態を示し、記号が付されていない部分は解放状態とすることを示すが、特に、1速におけるロー&リバースブレーキL&R/Bの黒丸で示される締結状態は、1レンジでのみの締結を示すものとする。
上記摩擦係合要素の締結・解放論理は、図1に示される変速制御用のコントロールバルブ4に挿置されるシフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6のON・OFFの組み合わせによって実現される(図4参照)。
【0022】
また、前記コントロールバルブ4には、ライン圧ソレノイド7が挿置され、該ライン圧ソレノイド7によりコントロールバルブ4のライン圧が制御される。
前記シフトソレノイド(A)5,シフトソレノイド(B)6及びライン圧ソレノイド7は、A/Tコントローラ11によって制御される。
前記A/Tコントローラ11には、ATF(オートマチック・トランスミッション・フルード(以下、ATFという)の温度を検出するATF温度センサ12,アクセルペダル(図示省略)に連動しエンジン1の吸気絞りを行なうスロットルバルブ8の開度TVOを検出するスロットル開度センサ13,車両の走行速度VSPを車速センサ14,エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転センサ15,シフトノブの操作で選択されるレンジ位置を検出するインヒビタースイッチ16、エンジン1の冷却水温度を検出する水温センサ17、外気温度センサ18などから検出信号が入力される。
【0023】
そして、前記A/Tコントローラ11は、上記の各種検出信号に基づいて、通常の変速制御を行なう一方、図5のフローチャートに示す制御プログラムを実行することで、車両が放置されている間に油圧回路に混入したエアー(気泡)を排出する制御を行なう。
以下に、上記エアー排出制御の詳細を、前記図5のフローチャートに従って説明する。
【0024】
ステップS1では、エアー排出制御の実行許可条件が成立しているか否かを判別する。
前記実行許可条件として、例えば、イグニッションスイッチがONされた後の最初のNレンジ(ニュートラルレンジ)からDレンジ(ドライブレンジ)への切り換え直後であって、かつ、変速要求がなく1速に安定している状態であるか否かを判別する。
【0025】
上記のような実行許可条件が成立していると判別されると、ステップS2へ進む。
ステップS2では、エンジンの回転速度Neを読み込む。
本実施形態におけるオイルポンプ21は、エンジン1によって駆動され、エンジン回転速度Neに応じて吐出量が変化するので、前記エンジン回転速度Neは、オイルポンプ21の吐出量を示すパラメータである。
【0026】
ステップS3では、予めエンジン回転速度Neに応じてエアー排出制御の制御デューティ比を記憶したテーブルを参照し、そのときのエンジン回転速度Neに対応する制御デューティ比を検索する。
本実施形態では、後述するように、そのときの変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対する強制的な油圧の供給を、周期的に繰り返し行わせることでエアーを排出させる構成であり、前記制御デューティ比は、前記周期的な油圧供給において1周期当たりに油圧供給を行う時間割合である。
【0027】
ここで、前記制御デューティ比は、エンジン回転速度Neが高く、オイルポンプ21の吐出量が多いときほど、大きくなるように設定される。
オイルポンプ21の吐出量が多いときには、前記吐出量から本来の締結されるべき摩擦係合要素に必要な油量を除いた余裕分が多いことになり、この余裕分をエアー排出制御に使用できるので、係る油量収支に基づき、エンジン回転速度Neが高くオイルポンプ21の吐出量が多いときほど、前記制御デューティ比を大きくする。
【0028】
ステップS4では、前記制御デューティ比に基づいて、そのときの変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対する周期的な油圧供給を行わせる。
具体的には、1速状態でエアー排出制御を行わせるものとすると、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を所定の周期で前記制御デューティ比に対応する時間だけ共にOFFに切り換える(図6参照)。
【0029】
1速では、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6は、共にON状態に制御され、ハイクラッチH/Cが解放され、ロークラッチL/Cが締結されるのに対し、前記シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6が共にOFFの状態は3速の状態に対応し、3速ではロークラッチL/C及びハイクラッチH/Cが締結される(図3,4参照)。
【0030】
従って、シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を周期的に共にOFFに切り換えることで、1速で解放されるべきハイクラッチH/Cに対して周期的に油圧の供給が繰り返されることになり、この油圧の供給によってハイクラッチH/Cの油圧回路に混入したエアーを排出させる。
ここで、オイルポンプ21の吐出量が少ないときには、前記制御デューティ比として比較的小さい値が設定されることで(図6「油量収支不足時」参照)、エアー排出用としてハイクラッチH/Cに供給される油量が制限され、本来の締結されるべきロークラッチL/Cに対して供給される油が不足することを防止する。
【0031】
一方、オイルポンプ21の吐出量が多いときには、前記制御デューティ比として比較的大きな値が設定されることで(図6「油量収支非不足時」参照)、ロークラッチL/Cに対して供給されるべき油量を確保しつつ、ハイクラッチH/Cに多くの油を供給して、エアー排出を効率良く行わせる。
上記エアー排出制御は、累積実行時間が所定時間以上になった時に中止させるようにするが、制御デューティ比によって同じ時間内でハイクラッチH/Cに供給される油量が変化するので、そのときの制御デューティ比に応じた補正を施して、所定時間と比較させると良い。
【0032】
ところで、上記実施形態では、オイルポンプ21の吐出量に相関するエンジン回転速度Neに応じて制御デューティ比(油圧供給状態の時間割合)を変化させる構成としたが、制御デューティ比に代えて、制御周期(制御周波数)を変化させる構成としても良い。
図7のフローチャートにおいて、ステップS11,12は前記ステップS1,2と同様な処理を行う。
【0033】
ステップS13では、予めエンジン回転速度Neに応じてエアー排出制御の制御周期を記憶したテーブルを参照し、そのときのエンジン回転速度Neに対応する制御周期を検索する。
ここで、前記制御周期は、エンジン回転速度Neが高く、オイルポンプ21の吐出量が多いときほど、長くなるようにしてある。
【0034】
オイルポンプ21の吐出量が多いときには、エアー排出量として使用できる余裕分が多いので、係る油量収支に基づき、エンジン回転速度Neが高くオイルポンプ21の吐出量が多いときほど、前記制御周期を長くする。
制御周期が短いと、油圧供給状態の時間割合が同じでも油圧供給状態の継続時間が短くなり、継続時間が短いと油圧供給の応答遅れの影響が大きくなって実際にエアー排出のために解放摩擦係合要素に供給される油量が少なくなる。
【0035】
逆に、制御周期が長いと、油圧供給状態の継続時間が長くなって油圧供給の応答遅れの影響が小さくなって実際にエアー排出のために解放摩擦係合要素に供給される油量が多くなる。
ステップS14では、前記ステップS13で設定した制御周期に従って一定の制御デューティ比で、シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を周期的にOFFに切り換える。
【0036】
ここで、オイルポンプ21の吐出量が少ないときには、前記制御周期として比較的短い時間(高い周波数)が設定されることで(図8「油量収支不足時」参照)、エアー排出用としてハイクラッチH/Cに供給される油量が制限され、本来の締結されるべきロークラッチL/Cに対して供給される油が不足することを防止する。
【0037】
一方、オイルポンプ21の吐出量が多いときには、前記制御周期として比較的長い時間(低い周波数)が設定されることで(図8「油量収支非不足時」参照)、ロークラッチL/Cに対して供給されるべき油量を確保しつつ、ハイクラッチH/Cに多くの油を供給して、エアー排出を効率良く行わせる。
尚、上記油圧供給状態の時間割合の変更と、制御周期の変更とを組み合わせ、エンジン回転速度Neが低くオイルポンプ21の吐出量が少ないときに、時間割合を小さくし、かつ、制御周期を短くする一方、エンジン回転速度Neが高くオイルポンプ21の吐出量が多いときに、時間割合を大きくし、かつ、制御周期を長くする構成としても良い。
【0038】
また、上記実施形態では、油量収支を、オイルポンプ21の吐出量(エンジン回転速度Ne)に基づいて判断する構成としたが、例えばオイルポンプ21の吐出量が同じであっても、そのときに締結摩擦係合要素(ロークラッチL/C)に供給する必要がある油量によって、エアー排出のために解放摩擦係合要素(ハイクラッチH/C)に供給できる量が変化するので、締結摩擦係合要素(ロークラッチL/C)に供給する必要がある油量に基づいて油量収支を判断し、エアー排出制御における油圧供給状態の時間割合及び/又は制御周期を変更するようにしても良い。
【0039】
図9のフローチャートは、締結摩擦係合要素(ロークラッチL/C)に供給する必要がある油量に基づいて油量収支を判断する構成とした実施形態を示す。
ステップS21では、前記ステップS1と同様に、エアー排出制御の許可条件の判断を行い、許可条件が成立しているときには、ステップS22へ進む。
ステップS22では、スロットル開度TVOを読み込む。
【0040】
ステップS23では、スロットル開度TVOが所定値以下であるエンジン負荷のアイド状態と所定値を超えるエンジン負荷の非アイドル状態とに判別し、該判別結果に基づいて、油圧供給状態の時間割合を決定する。
具体的には、スロットル開度TVOが所定値以下であるエンジン負荷のアイドル状態では、前記油圧供給状態の時間割合を長くし、スロットル開度TVOが所定値を超えるエンジン負荷の非アイドル状態では、前記油圧供給状態の時間割合を短くする。
【0041】
エンジン負荷が非アイドル状態で自動変速機3の入力トルクが比較的大きいときには、該入力トルクを伝達するために、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素のトルク容量の要求が高くなり、高いトルク容量を確保するには、多くの油量を供給する必要がある。
即ち、スロットル開度TVOが所定値を超える状態は、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量が多いことを示し、相対的に、そのときの変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して供給できる油量が少ないことになる。
【0042】
そこで、スロットル開度TVOが所定値を超えるエンジン負荷の非アイドル状態では、前記油圧供給状態の時間割合を短くして、エアー排出のために使用される油量を制限し、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量が確保されるようにする。
尚、スロットルバルブの全閉位置でONとなるアイドルスイッチを備える場合には、該アイドルスイッチのON・OFFに基づいて油圧供給状態の時間割合を設定させることができる。
【0043】
また、スロットル開度TVOに応じて、徐々に時間割合を変化させる構成としても良い。
ステップS24では、前記ステップS23で設定された油圧供給状態の時間割合に基づいて、シフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を周期的にOFFに切り換える。
【0044】
尚、上記のように、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量を示すエンジン負荷に基づいて油量収支を判断する構成においても、時間割合に代えて、制御周期を変更する構成とすることができ、係る構成とした実施形態を、図10のフローチャートに示してある。
図10のフローチャートにおいて、ステップS33では、スロットル開度TVOが所定値以下であるエンジン負荷のアイドル状態では、前記制御周期を長くし、スロットル開度TVOが所定値を超えるエンジン負荷の非アイドル状態では、前記制御周期を短くする。
【0045】
そして、ステップS34では、前記設定された制御周期に従って一定のデューティ比でシフトソレノイド(A)5及びシフトソレノイド(B)6を周期的にOFFに切り換える。
尚、ここでも、時間割合の変更と制御周期の変更とを組み合わせるようにしても良い。
【0046】
更に、上記では、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量を示すパラメータとして、エンジン負荷(エンジン負荷を示すスロットル開度)を用いたが、各摩擦係合要素の油圧を個別に制御する場合には、そのときの変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する指示油圧に基づいて、油量収支を判断させることができる。
【0047】
また、エンジン回転速度Neに基づくオイルポンプ21の吐出量の判別と、エンジン負荷又は指示油圧に基づく締結摩擦係合要素に対する油の要求供給量の判別とを組み合わせて、油量収支を判断するようにしても良い。
即ち、オイルポンプ21の吐出量が多いときには、時間割合及び/又は制御周期を長くするが、そのときの締結摩擦係合要素に対する油の要求供給量が多いとき(エンジン負荷大、指示油圧大のとき)には、前記吐出量に基づき設定した時間割合及び/又は制御周期を減少補正する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における車両駆動系を示すシステム図。
【図2】実施形態における変速機構を示すスケルトン図。
【図3】実施形態における各変速段における各摩擦係合要素の締結状態の組み合わせを示す図。
【図4】実施形態における各変速段におけるシフトソレノイドA,BのON・OFFの組み合わせを示す図。
【図5】エアー排出制御の第1実施形態を示すフローチャート。
【図6】制御デューティ比と油量収支との相関を示すタイムチャート。
【図7】エアー排出制御の第2実施形態を示すフローチャート。
【図8】制御周期と油量収支との相関を示すタイムチャート。
【図9】エアー排出制御の第3実施形態を示すフローチャート。
【図10】エアー排出制御の第4実施形態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…トルクコンバータ
3…自動変速機
4…コントロールバルブ
5…シフトソレノイド(A)
6…シフトソレノイド(B)
7…ライン圧ソレノイド
11…A/Tコントローラ
12…ATF温度センサ
13…スロットル開度センサ
14…車速センサ
15…エンジン回転センサ
16…インヒビタースイッチ
17…水温センサ
18…外気温度センサ
21…オイルポンプ
G1,G2…遊星歯車
H/C…ハイクラッチ
R/C…リバースクラッチ
L/C…ロークラッチ
2&4/B…ブレーキバンド
L&R/B…ロー&リバースブレーキ
L/OWC…ワンウェイクラッチ

Claims (6)

  1. 非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することで、油圧回路中に混入したエアーを排出する自動変速機の油圧制御装置において、前記解放されるべき摩擦係合要素に対する強制的な油圧の供給を、周期的に繰り返し行わせるよう構成すると共に、前記周期的な油圧供給を行うときに、そのときの油量収支が油量不足であるときほど油圧供給状態の時間割合を小さくすることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 非変速中に現在の変速段で解放されるべき摩擦係合要素に対して強制的に油圧を供給することで、油圧回路中に混入したエアーを排出する自動変速機の油圧制御装置において、前記解放されるべき摩擦係合要素に対する強制的な油圧の供給を、周期的に繰り返し行わせるよう構成すると共に、前記周期的な油圧供給を行うときに、そのときの油量収支が油量不足であるときほど制御周期を短くすることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記自動変速機に油を供給するオイルポンプの吐出量に応じて油量収支を判断することを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記オイルポンプが、前記自動変速機と組み合わされるエンジンによって駆動される構成であり、前記エンジンの回転速度に基づいて前記オイルポンプの吐出量を推定することを特徴とする請求項記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 現在の変速段で締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量に応じて油量収支を判断することを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 前記締結されるべき摩擦係合要素に対する油の要求供給量を、前記自動変速機と組み合わされるエンジンの負荷に応じて判断することを特徴とする請求項記載の自動変速機の油圧制御装置。
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