JP3927073B2 - カメラ及びこれに用いる撮像素子ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子を有する撮像素子ユニットを備えたカメラに関し、より詳細には撮像素子の防塵構造を備えたカメラ及びこれに用いる撮像素子ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮影光学系(撮影レンズ)を透過した被写体からの光束(以下、被写体光束という)に基づいて形成される被写体像を所定の位置に配置した固体撮像素子等、例えば電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device。以下、単に撮像素子という)等の光電変換面上に結像させ、当該撮像素子等の光電変換作用を利用して所望の被写体像を表わす電気的な画像信号等を生成し、この画像信号等に基づく信号を、例えば液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)等の所定の表示装置等へと出力して画像等を表示させたり、撮像素子等によって生成した画像信号等を所定の形態の画像データとして所定の記録媒体の所定の記録領域に記録し、さらにこの記録媒体に記録された画像データを読み出して、その画像データに対して表示装置を用いて表示するのに最適な画像信号となるように変換処理した後、処理済の画像信号に基づいて、これに対応する画像を表示させ得るように構成した、いわゆるデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラ等(以下、デジタルカメラ又は単にカメラという)が、一般的に実用化され広く普及している。
【0003】
また、一般的なデジタルカメラにおいては、撮影動作に先立って撮影対象となる所望の被写体を観察し、当該被写体を含む撮影範囲を設定する等の目的で、光学的ファインダー装置を備えているのが一般である。
【0004】
この光学ファインダー装置としては、撮影光学系の光軸上に配設した反射部材等を用いて撮影光学系を透過した被写体光束の進行方向を折り曲げて観察用の被写体像を所定の位置に結像させる一方、撮影動作時には、撮影光学系の光軸上から反射部材を退避させることにより、被写体光束を撮像素子の受光面、即ち光電変換面へと導き、当該光電変換面上に撮影用の被写体像を形成させるように構成したいわゆる一眼レフレックス方式のファインダー装置等が一般的に利用されている。
【0005】
そして、近年においては、一眼レフレックス方式のファインダー装置を具備すると共に、カメラ本体に対して撮影光学系を着脱自在となるように構成し、使用者が所望するときに所望の撮影光学系を任意に着脱し交換することで、単一のカメラ本体において複数種類の撮影光学系を選択的に使用し得るように構成したいわゆるレンズ交換可能な形態のデジタルカメラが一般に実用化されつつある。
【0006】
このようなレンズ交換可能な形態のデジタルカメラにおいては、当該撮影光学系をカメラ本体から取り外した際に、カメラ本体の内部に空気中に浮遊する塵埃等が侵入する可能性がある。また、カメラ本体内部には、例えばシャッター・絞り機構等、機械的に動作する各種の機構が配設されていることから、これら各種の機構等からは、その動作中に塵埃等が発生する場合もある。
【0007】
一方、撮影光学系をカメラ本体から取り外した際には、当該撮影光学系の後方に配置される撮像素子の受光面(光電変換面とも言う)がカメラ内部の外気に露呈されることになることから、塵埃等が帯電作用等の要因によって撮像素子の光電変換面に付着することがある。
【0008】
そこで、従来の一眼レフレックス方式のデジタルカメラ等においては、帯電作用等に起因して撮像素子の受光面上に塵埃等が付着するのを抑制するための技術が、例えば特開2000−29132号公報等によって提案されている。
【0009】
上記特開2000−29132号公報に開示されている手段は、レンズ交換可能な形態の一眼レフレックス方式のデジタルカメラにおいて、カメラ内部に設けられる撮像素子の受光面を覆うカバー部材の表面に透明電極を設け、この電極に対して直流電圧若しくは数kHz〜20kHz程度の周波数の交流電圧を印加することによって、帯電作用によって撮像素子の受光面上に塵埃等が付着するのを抑制するようにしたものである。
【0010】
当該公報に開示されている手段によれば、撮像素子に生起する電荷を中和することによって静電気等に起因して撮像素子の受光面に塵埃等が付着するのを抑制することができるというものである。
【0011】
他方、従来のデジタルカメラにおける撮像素子としては、いわゆるパッケイジに封じられた形態の撮像素子(例えばパッケイジCCDという)が広く用いられているが、このような形態の撮像素子とは別に、近年においては、いわゆるベアチップCCDと呼ばれる裸の状態のCCDチップを市場に供給することが提案されている。
【0012】
このようなベアチップCCDにおいては、その光電変換面上に塵埃等が付着する可能性が多くなることから、ベアチップCCDとこれを載置する基板との間に圧電素子を設け、この圧電素子に対して所定の電圧を印加することによって当該ベアチップCCD自体を振動させ、これにより光電変換面上に付着した塵埃等を振り落とすようにする手段についての提案が、例えば特開平9−130654号公報等によって開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の特開2000−29132号公報に開示されている手段では、帯電した撮像素子の電荷を中和させることで塵等が付着するのを抑制するようにしていることから、例えば静電気に因らずに撮像素子の光電変換面上に単に付着したり堆積した状態の塵埃等を除去する手段としては、最適なものではないと考えられる。
【0014】
また、上述の特開平9−130654号公報に開示されている手段では、ベアチップCCDを念頭に入れて考案されている手段であるために、従来のデジタルカメラにおいて一般的に利用されているパッケイジCCDのような形態の撮像素子に対して適用するためには、最適な手段であるとは言えない。
【0015】
つまり、一般的な形態のパッケイジCCD等に対して上述の特開平9−130654号公報に開示されている手段を適用した場合には、例えば撮像素子自体又はそのパッケイジに対して振動を加えることになるので、この加振作用によって撮像素子及びその近傍に配設される各種の機構に対して、例えば機構的な劣化や狂い等の悪影響が波及する虞がある。
【0016】
一方、本出願人は、先に特願2000−401291号において、撮像素子の光電変換面の側を封止乃至保護する防塵部材を備えることで、当該撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、防塵部材の外面側に付着する塵埃等に対しては、所定の加振用部材によって防塵部材に所定の振幅の振動を与えることによって、これを除去する手段を提案している。
【0017】
この手段によれば、小型でかつ簡単な機構によって撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、防塵部材の外面側に付着する塵埃等を容易にかつ確実に除去し得るレンズ交換可能な形態のデジタルカメラを構成することができるというものである。
【0018】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、撮像素子の光電変換面の側を封止し保護する防塵部材を備えると共に、当該防塵部材に所定の振幅の振動を与える加振用部材を備えた撮像素子ユニットを用いるカメラであって、簡単な構成でより強い加振力を得ることのできる加振用部材の構成を提案し、これにより防塵部材の表面に付着する塵埃等を容易にかつ確実に除去し得るようにしたカメラ及びこれに用いる撮像素子ユニットを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明によるカメラは、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、上記撮像素子の光電変換面上に被写体像を入射せしめる撮影レンズと、上記撮影レンズから上記撮像素子に入射する有効光束を透過可能な透明部を有し、この透明部が上記撮像素子の前面側に所定の間隔を持って対向配設される防塵部材と、上記防塵部材の周縁部に配設され当該防塵部材に振動を与えるための加振用部材と、上記撮像素子と上記防塵部材との両者が対向して形成される部位に略密閉された空間部を構成すべく上記撮像素子及び上記防塵部材の周縁側で上記空間部を封止するように構成された封止構造部と、上記撮像素子の光電変換面上に結像された像に対応するものとして当該撮像素子から得られた画像信号を記録に適合する形態の信号に変換するための画像信号処理回路とを備えてなり、上記加振用部材は、多層構造によって構成したことを特徴とする。
【0020】
また、第2の発明は、上記第1の発明によるカメラにおいて、上記加振用部材の層間に導電板を設けたことを特徴とする。
【0021】
そして、第3の発明は、上記第1の発明又は上記第2の発明によるカメラにおいて、上記加振用部材は、圧電素子と、この圧電素子に電圧を印加する電極とを交互に積層してなることを特徴とする。
【0022】
第4の発明は、上記第3の発明によるカメラにおいて、上記圧電素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする。
【0023】
第5の発明は、上記第1の発明によるカメラにおいて、上記撮影レンズを装着するための撮影レンズ装着部を、さらに有し、上記撮影レンズは、上記撮影レンズ装着部において着脱可能であることを特徴とする。
【0024】
第6の発明は、上記第1の発明によるカメラにおいて、上記加振用部材は、上記防塵部材の周縁部に環状に配置したことを特徴とする。
【0025】
第7の発明による撮像素子ユニットは、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、上記撮像素子の前面側に所定の間隔を持って対向配設される光学部材と、上記光学部材の周縁部に配設され当該光学部材に振動を与えるための加振用部材と、上記撮像素子と上記光学部材との両者が対向して形成される部位に空間部を構成すべく上記撮像素子及び上記光学部材の周縁側で上記空間部を略封止するように構成された封止構造部とを備えてなり、上記加振用部材は、多層構造によって構成したことを特徴とする。
【0026】
第8の発明は、上記第7の発明による撮像素子ユニットにおいて、上記加振用部材の層間に導電板を設けたことを特徴とする。
【0027】
第9の発明は、上記第7の発明又は上記第8の発明による撮像素子ユニットにおいて、上記加振用部材は、圧電素子と、この圧電素子に電圧を印加する電極とを交互に積層してなることを特徴とする。
【0028】
第10の発明は、上記第9の発明による撮像素子ユニットにおいて、上記圧電素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする。
【0029】
第11の発明は、上記第7の発明による撮像素子ユニットにおいて、上記加振用部材は、上記光学部材の周縁部に環状に配置したことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
まず、本発明の一実施形態のカメラについて、その概略的な構成を以下に説明する。
【0031】
図1・図2は、本発明の一実施形態のカメラの概略的な構成を示す図であって、図1は、本カメラの一部を切断して、その内部構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本カメラの主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図である。
【0032】
本実施形態のカメラ1は、それぞれが別体に構成されるカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12とからなり、両者(11・12)は、互いに着脱自在に構成されてなるものである。
【0033】
レンズ鏡筒12は、複数の撮影レンズやその駆動機構等からなる撮影光学系(撮影レンズ)12aを内部に保持して構成されている。この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させることで当該被写光束により形成される被写体の像を所定の位置(後述する撮像素子27の光電変換面上)に結像せしめるように例えば複数の光学レンズ等によって構成されるものである。そして、このレンズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に向けて突出するように配設されている。
【0034】
なお、このレンズ鏡筒12については、従来のカメラ等において一般的に利用されているものと同様のものが適用される。したがって、その詳細な構成についての説明は省略する。
【0035】
カメラ本体部11は、内部に各種の構成部材等を備えて構成され、かつ撮影光学系(撮影レンズ)12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するための連結部材である撮影光学系装着部(撮影レンズ装着部)11aをその前面に備えて構成されてなるいわゆる一眼レフレックス方式のカメラである。
【0036】
つまり、カメラ本体部11の前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11の内部へと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成されており、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11aが形成されている。
【0037】
カメラ本体部11の外面側には、その前面に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほか、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体部11を動作させるための各種の操作部材、例えば撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。これらの操作部材については、本発明とは直接関連しない部分であるので、図面の煩雑化を避けるために、レリーズボタン17以外の操作部材については、その図示及び説明を省略する。
【0038】
カメラ本体部11の内部には、図1に示すように、各種の構成部材、例えば、撮影光学系12aによって形成される所望の被写体像を撮像素子27(図2参照)の光電変換面上とは異なる所定の位置に形成させるべく設けられ、いわゆる観察光学系を構成するファインダー装置13と、撮像素子27の光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えたシャッター部14と、このシャッター部14を含み撮影光学系12aを透過した被写体光束に基づいて形成される被写体像に対応した画像信号を得る撮像素子27及びこの撮像素子27の光電変換面の前面側の所定の位置に配設され当該光電変換面への塵埃等の付着を予防する防塵部材である防塵フイルター21(詳細については後述する)等からなるアッセンブリである撮像素子ユニット(以下、撮像ユニットと略記する)15と、撮像素子27により取得した画像信号に対して各種の信号処理を施す画像信号処理回路16a(図2参照)等の電気回路を構成する各種の電気部材が実装される主回路基板16を始めとした複数の回路基板(図1では主回路基板16のみを図示している)等が、それぞれ所定の位置に配設されている。
【0039】
ファインダー装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導き得るように構成される反射鏡13bと、この反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aにより形成される像を拡大して観察するのに最適な形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成されている。
【0040】
反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移動自在に構成され、通常状態においては、撮影光学系12aの光軸上において当該光軸に対して所定の角度、例えば角度45度を有して配置されている。これにより、撮影光学系12aを透過した被写体光束は、当該カメラ1が通常状態にあるときには、反射鏡13bによってその光軸が折り曲げられて、当該反射鏡13bの上方に配置されるペンタプリズム13aの側へと反射されるようになっている。
【0041】
一方、本カメラ1が撮影動作の実行中において、その実際の露光動作中には、当該反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する所定の位置に移動するようになっている。これによって、被写体光束は、撮像素子27の側へと導かれ、その光電変換面を照射するようになっている。
【0042】
シャッター部14は、例えばフォーカルプレーン方式のシャッター機構や、このシャッター機構の動作を制御する駆動回路等、従来のカメラ等において一般的に利用されているものと同様のものが適用される。したがって、その詳細な構成についての説明は省略する。
【0043】
また、本カメラ1の内部には、上述したように複数の回路基板が配設され、各種の電気回路を構成している。本カメラ1の電気的な構成は、図2に示すように、例えば本カメラ1の全体を統括的に制御する制御回路であるCPU41と、撮像素子27によって取得した画像信号に基づいて記録に適合する形態の信号に変換する信号処理等、各種の信号処理を施す画像信号処理回路16aと、この画像信号処理回路16aによって処理済みの画像信号や画像データ及びこれに付随する各種の情報等を一時的に記録するワークメモリ16bと、この画像信号処理回路16aによって生成された所定の形態の記録用の画像データを所定の領域に記録する記録媒体43と、この記録媒体43と本カメラ1の電気回路とを電気的に接続すべく構成される記録媒体インターフェイス42と、画像を表示するための液晶表示装置(LCD)等からなる表示部46と、この表示部46と本カメラ1との間を電気的に接続し、画像信号処理回路16aによって処理済の画像信号を受けて表示部46を用いて表示するのに最適な表示用の画像信号を生成する表示回路47と、乾電池等の二次電池等からなる電池45と、この電池45又は所定の接続ケイブル等(図示せず)により供給される外部電源(AC)からの電力を受けて、本カメラ1を動作させるのに適するように制御し、各電気回路へと配電する電源回路44と、撮像ユニット15に含まれる防塵フイルター21を駆動させるための電気回路であって発振器等からなる防塵フイルター駆動部48等からなる。
【0044】
次に、本実施形態のカメラ1における撮像ユニット15の詳細について、以下に説明する。
図3・図4・図5は、本実施形態のカメラ1における撮像ユニットの一部を取り出して示す図であって、図3は、当該撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。図4は、組み立てた状態の当該撮像ユニットの一部を切断して示す斜視図である。図5は、図4の切断面に沿う断面図である。
【0045】
なお、本実施形態のカメラ1の撮像ユニット15は、上述したようにシャッター部14を含む複数の部材によって構成されるユニットであるが、図3から図5においては、その主要部を図示するに留め、シャッター部14の図示は省略している。また、各構成部材の位置関係を示すために、図3〜図5においては、当該撮像ユニット15の近傍に設けられ、撮像素子27が実装されると共に、画像信号処理回路16a及びワークメモリ16b等からなる撮像系の電気回路が実装される主回路基板16を合わせて図示している。なお、この主回路基板16、それ自体の詳細については、従来のカメラ等において一般的に利用されているものが適用されるものとして、その説明は省略する。
【0046】
撮像ユニット15は、CCD等からなり撮影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子27と、この撮像素子27を固定支持する薄板状の部材からなる撮像素子固定板28と、撮像素子27の光電変換面の側に配設され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除くべく形成される光学素子である光学的ローパスフイルター(Low Pass Filter;以下、光学LPFという)25と、この光学LPF25と撮像素子27との間の周縁部に配置され、略枠形状の弾性部材等によって形成されるローパスフイルター受け部材26と、撮像素子27を収納し固定保持すると共に光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持しかつ所定の部位を後述する防塵フイルター受け部材23に密に接触するように配設される撮像素子収納ケース部材24(後述する第2の部材;以下、CCDケース24という)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵フイルター21(防塵部材)をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する防塵フイルター受け部材23と、この防塵フイルター受け部材23によって支持されて撮像素子27の光電変換面の側であって光学LPF25の前面側において当該光学LPF25との間に所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される防塵部材である防塵フイルター21と、この防塵フイルター21の周縁部に環状に配設され当該防塵フイルター21に対して所定の振動を与えるための加振用部材22と、防塵フイルター21を防塵フイルター受け部材23に対して気密的に接合させ固定保持する弾性体からなる押圧部材20等によって構成されている。
【0047】
撮像素子27は、撮影光学系12aを透過した被写体光束を自己の光電変換面に受けて光電変換処理を行なうことによって、当該光電変換面に形成される被写体像に対応した画像信号を取得するものであって、例えば電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device)等が適用されている。
【0048】
この撮像素子27は、撮像素子固定板28を介して主回路基板16上の所定の位置に実装されている。この主回路基板16には、上述したように画像信号処理回路16a及びワークメモリ16b等が共に実装されており、撮像素子27からの出力信号、即ち光電変換処理により得られた画像信号が画像信号処理回路16a等へと電送されるようになっている。
【0049】
この画像信号処理回路16aにおいてなされる信号処理としては、例えば撮影光学系装着部11aに装着されたレンズ鏡筒12の内部に保持される撮影光学系12aによって撮像素子27の光電変換面上に結像された像に対応するものとして当該撮像素子27から得られた画像信号を記録に適合する形態の信号に変換する処理等、各種の信号処理である。このような信号処理は、電子的な画像信号を取り扱うように構成される一般的なデジタルカメラ等において通常になされる処理と同様である。したがって、当該カメラ1において実行される各種の信号処理についての詳細な説明は省略する。
【0050】
撮像素子27の前面側には、ローパスフイルター受け部材26を挟んで光学LPF25が配設されている。そして、これを覆うようにCCDケース24が配設されている。
【0051】
つまり、CCDケース24には、略中央部分に矩形状からなる開口24cが設けられており、この開口24cには、その後方側から光学LPF25及び撮像素子27が配設されるようになっている。この開口24cの後方側の内周縁部には、図4・図5に示すように断面が略L字形状からなる段部24aが形成されている。
【0052】
上述したように、光学LPF25と撮像素子27との間には、弾性部材等からなるローパスフイルター受け部材26が配設されている。このローパスフイルター受け部材26は、撮像素子27の前面側の周縁部においてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ光学LPF25の背面側の周縁部近傍に当接するようになっている。そして、光学LPF25と撮像素子27との間を略気密性が保持されるようにしている。これにより、光学LPF25には、ローパスフイルター受け部材26による光軸方向への弾性力が働くことになる。
【0053】
そこで、光学LPF25の前面側の周縁部を、CCDケース24の段部24aに対して略気密的に接触させるように配置することで、当該光学LPF25をその光軸方向に変位させようとするローパスフイルター受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF25の光軸方向における位置を規制するようにしている。
【0054】
換言すれば、CCDケース24の開口24cの内部に背面側より挿入された光学LPF25は、段部24aによって光軸方向における位置規制がなされている。これにより、当該光学LPF25は、CCDケース24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないようになっている。
【0055】
このようにして、CCDケース24の開口24cの内部に背面側から光学LPF25が挿入された後、光学LPF25の背面側には、撮像素子27が配設されるようになっている。この場合において、光学LPF25と撮像素子27との間には、周縁部においてローパスフイルター受け部材26が挟持されるようになっている。
【0056】
また、撮像素子27は、上述したように撮像素子固定板28を挟んで主回路基板16に実装されている。そして、撮像素子固定板28は、CCDケース24の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによってスペーサ28aを介して固定されている。また、撮像素子固定板28には、主回路基板16がスペーサ16cを介してネジ16dによって固定されている。
【0057】
CCDケース24の前面側には、防塵フイルター受け部材23がCCDケース24のネジ孔24bに対してネジ23bによって固定されている。この場合において、CCDケース24の周縁側であって前面側の所定の位置には、図4・図5において詳細に示すように、周溝24dが略環状に形成されている。その一方で、防塵フイルター受け部材23の周縁側であって背面側の所定の位置には、CCDケース24の周溝24dに対応させた環状凸部23d(図3には図示出来ず)が全周にわたって略環状に形成されている。したがって、環状凸部23dと周溝24dとが嵌合することによりCCDケース24と防塵フイルター受け部材23とは、環状の領域、即ち周溝24dと環状凸部23dとが形成される領域において相互に略気密的に嵌合するようになっている。
【0058】
防塵フイルター21は、全体として円形乃至多角形の板状の光学部材によって形成されており、撮影光学系12aから撮像素子27に入射し画像を形成するのに寄与する有効光束を透過可能な透明部を有し、この透明部が光学LPF25の前面側に所定の間隔を持って対向配設されているものである。
【0059】
また、防塵フイルター21の一方の面(本実施形態では背面側)の周縁部には、当該防塵フイルター21に対して振動を与えるための加振用部材22が一体となるように、例えば接着剤による貼着等の手段により配設されている。
【0060】
この加振用部材22は、外部から所定の駆動電圧を印加することによって防塵フイルター21に所定の振動を発生させることができるように構成されているものであるが、当該加振用部材22の詳細については後述する(図12・図13参照)。
【0061】
そして、防塵フイルター21は、防塵フイルター受け部材23に対して気密的に接合するように板ばね等の弾性体からなる押圧部材20によって固定保持されている。
【0062】
防塵フイルター受け部材23の略中央部近傍には、円形状又は多角形状からなる開口23fが設けられている。この開口23fは、撮影光学系12aを透過した被写体光束を通過させて、当該光束が後方に配置される撮像素子27の光電変換面を照射するのに充分な大きさとなるように設定されている。
【0063】
この開口23fの周縁部には、前面側に突出する壁部23e(図4・図5参照)が略環状に形成されており、この壁部23eの先端側には、さらに前面側に向けて突出するように受け部23cが形成されている。
【0064】
一方、防塵フイルター受け部材23の前面側の外周縁部近傍には、所定の位置に複数(本実施形態では三箇所)の突状部23aが前面側に向けて突出するように形成されている。この突状部23aは、防塵フイルター21を固定保持する押圧部材20を固設するために形成される部位であって、当該押圧部材20は、突状部23aの先端部に対してねじ20a等の締結手段により固設されている。
【0065】
押圧部材20は、上述したように板ばね等の弾性体によって形成される部材であって、その基端部が突状部23aに固定され、自由端部が防塵フイルター21の外周縁部に当接することで、当該防塵フイルター21を防塵フイルター受け部材23の側、即ち光軸方向に向けて押圧するようになっている。
【0066】
この場合において、防塵フイルター21の背面側の外周縁部に配設される加振用部材22の所定の部位が受け部23cに当接することで、防塵フイルター21及び加振用部材22の光軸方向における位置が規制されるようになっている。したがってこれにより、防塵フイルター21は、加振用部材22を介して防塵フイルター受け部材23に対して気密的に接合するように固定保持されている。
【0067】
換言すれば、防塵フイルター受け部材23は、押圧部材20による附勢力によって防塵フイルター21と加振用部材22を介して気密的に接合するように構成されている。
【0068】
ところで、上述したように防塵フイルター受け部材23とCCDケース24とは、周溝24dと環状凸部23d(図4・図5参照)とが相互に略気密的に嵌合するようになっているのと同時に、防塵フイルター受け部材23と防塵フイルター21とは、押圧部材20の附勢力により加振用部材22を介して気密的に接合するようになっている。また、CCDケース24に配設される光学LPF25は、光学LPF25の前面側の周縁部とCCDケース24の段部24aとの間で略気密的となるように配設されている。さらに、光学LPF25の背面側には、撮像素子27がローパスフイルター受け部材26を介して配設されており、光学LPF25と撮像素子27との間においても、略気密性が保持されるようになっている。
【0069】
したがってこれにより、光学LPF25と防塵フイルター21とが対向する間の空間には、所定の空隙部51aが形成されている。また、光学LPF25の周縁側、即ちCCDケース24と防塵フイルター受け部材23と防塵フイルター21とによって、空間部51bが形成されている。この空間部51bは、光学LPF25の外側に張り出すようにして形成されている封止された空間である(図4・図5参照)。また、この空間部51bは、空隙部51aよりも広い空間となるように設定されている。そして、空隙部51aと空間部51bとからなる空間は、上述した如くCCDケース24と防塵フイルター受け部材23と防塵フイルター21と光学LPF25とによって略気密的に封止される封止空間51となっている。
【0070】
このように、本実施形態のカメラにおける撮像ユニット15では、撮像素子27と防塵フイルター21との両者が対向して形成される部位(空隙部51a)と、光学LPF25及び防塵フイルター21の周縁に略密閉された空間部51bとからなる封止空間51(空間部)を封止するように形成される封止構造部が構成されている。そして、この封止構造部は、光学LPF25の周縁乃至その近傍から外側の位置に設けられるようになっている。
【0071】
つまり、本実施形態においては、防塵フイルター21及び加振用部材22と、この防塵フイルター21(及び加振用部材22)をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する防塵フイルター受け部材23と、光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持すると共に自己の所定部位で防塵フイルター受け部材23と密に接触するように配設されるCCDケース24と、防塵フイルター21(及び加振用部材22)を防塵フイルター受け部材23に押圧する押圧部材20等によって封止構造部が構成されている。
【0072】
上述のように構成された本実施形態のカメラにおいては、撮像素子27の前面側の所定の位置に防塵フイルター21を対向配設し、撮像素子27の光電変換面と防塵フイルター21との周縁に形成される封止空間51を封止するように構成したことによって、撮像素子27の光電変換面に塵埃等が付着するのを予防している。
【0073】
そして、この場合においては、防塵フイルター21の前面側の露出面に付着する塵埃等については、当該防塵フイルター21の周縁部に一体となるように配設される加振用部材22に周期電圧を印加して防塵フイルター21に対して所定の振動を与えることで、除去することができるようになっている。
【0074】
図6は、本カメラ1における撮像ユニット15のうち防塵フイルター21及びこれに一体に設けられる加振用部材22のみを取り出して示す正面図である。また、図7・図8は、図6の加振用部材22に対して駆動電圧を印加した際の防塵フイルター21及び加振用部材22の状態変化を示し、図7は図6のA−A線に沿う断面図、図8は図6のB−B線に沿う断面図である。
【0075】
ここで、例えば加振用部材22に負(マイナス;−)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21は、図7・図8において実線で示すように変形する一方、加振用部材22に正(プラス;+)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21は、同図において点線で示すように変形することになる。
【0076】
この場合において、図6〜図8の符号21aで示すような振動の節の位置では、実質的に振幅は零になることから、この節21aに対応する部位に防塵フイルター受け部材23の受け部23cを当接させるように設定する。これにより、振動を阻害することなく防塵フイルター21を効率的に支持し得ることになる。
【0077】
そして、この状態において、所定のときに防塵フイルター駆動部48を制御して、加振用部材22に対して周期的な電圧を印加することで防塵フイルター21は振動し、当該防塵フイルター21の表面に付着した塵埃等は除去される。
【0078】
なお、このときの共振周波数は、防塵フイルター21の形状や板厚・材質等により決まるものである。上述の図6〜図8に示す例では、1次の振動を発生させた場合を示しているが、これに限らず、高次の振動を発生させるようにしてもよい。
【0079】
図9〜図11に示す別の例示では、図6〜図8に示す例と全く同じ構成の防塵フイルターに対して2次振動を発生させた場合のようすを示している。
【0080】
この場合において、図9は、図6と同様に本カメラ1における撮像ユニット15のうち防塵フイルター21及びこれに一体に設けられる加振用部材22のみを取り出して示す正面図である。また、図10・図11は、図9の加振用部材22に対して印加した際の防塵フイルター21及び加振用部材22の状態変化を示し、図10は図9のA−A線に沿う断面図、図11は図9のB−B線に沿う断面図である。
【0081】
ここで、例えば加振用部材22に負(マイナス;−)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21は、図10・図11において実線で示すように変形する一方、加振用部材22に正(プラス;+)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21は、同図において点線で示すように変形することになる。
【0082】
この場合においては、図9〜図11に示す符号21a・21bのようにこの振動では二対の節が存在することになるが、節21aに対応する部位に防塵フイルター受け部材23の受け部23cを当接させるように設定することで、上述の図6〜図8に示す例と同様に、振動を阻害することなく防塵フイルター21を効率的に支持し得ることになる。
【0083】
そして、この状態において、所定のときに防塵フイルター駆動部48を制御して、加振用部材22に対して周期的な電圧を印加することで防塵フイルター21は振動し、当該防塵フイルター21の表面に付着した塵埃等は除去される。
【0084】
なお、図6〜図8に示すように1次の振動を発生させた場合には、防塵フイルター21の振幅によって封止空間51は、符号Cで示す分の容積変化が生じることになる。一方、図9〜図11に示すように2次の振動を発生させた場合には、防塵フイルター21の振幅によって生じる封止空間51の容積変化は、符号D1で示す領域から符号D2で示す領域×2を差し引いた分(D1−(D2×2))となる。
【0085】
封止空間51に対する容積変化が少ないほど、封止空間51の内部における内圧の変化は小さいことから、封止空間51の容積変化は少ないほど効率的な振動を得ることができることがわかる。したがって、電気機械変換の効率の点では、発生させる振動は、高次となるように設定するのが望ましいものと考えられる。
【0086】
なお、防塵フイルター受け部材23の受け部23cは、防塵フイルター21の振動の節となる部位に当接するように設定するのが望ましい。この防塵フイルター21の振動の節のとなる部位は、当該防塵フイルター21の大きさ(厚さ寸法や直径等)又はこれを振動させる加振用部材22の大きさ等によって、その位置が異なる。したがって、本実施形態で示されるような形態、即ち防塵フイルター受け部材23の受け部23cが加振用部材22に当接する設定になるとは限らず、例えば、当該防塵フイルター21の表面上の所定の位置となる場合もあり得る。
【0087】
ところで、本実施形態のカメラ1の撮像ユニット15においては、上述したように防塵フイルター21の周縁部に、当該防塵フイルター21に振動を与えるための加振用部材である加振用部材22が接着剤による貼着等の手段により配設されている。
【0088】
ここで、本撮像ユニット15における防塵フイルター21(防塵部材)及び加振用部材22の詳細について、以下に説明する。
【0089】
図12・図13は、本実施形態のカメラの撮像ユニットを構成する構成部材の一部を取り出して示す図であって、図12は、防塵部材(光学部材;防塵フイルター21)と加振用部材(圧電素子等)及び導電板とを取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図である。また図13は、図12のR−R線に沿う断面図である。
【0090】
本撮像ユニット15における加振用部材22は、例えば薄板状の電気機械変換素子である圧電セラミックス等が略円環形状となるように形成された圧電素子22nと、この圧電素子22nの両表面に形成され当該圧電素子22nに電圧を印加するための電極22m(図13参照)とが交互に積層されてなる多層構造によって構成されている。このように加振用部材22を多層構造とすれば、印加する電圧を変えずに加振力を強くすることができるという理由による。
【0091】
なお、図12においては、斜線で示す表面部位の電極22mのみを示しており、層間の各部位に設けられるべき電極(22m)についてはその図示を省略している。この層間の各部位に設けられる電極22mについては、図13において図示している。
【0092】
上述したように加振用部材22を多層構造としたことから、本実施形態における加振用部材22では、当該加振用部材22を構成する複数の圧電素子22nの各層間に、同様の円環形状の薄板部材からなる導電板66が設けられている。これにより当該導電板66は、加振用部材22の各電極22mに接触して配設されることになる。
【0093】
さらに、導電板66の外周縁部には、その一部が外部に向けて突出する切片66aがそれぞれに一体に形成されている。したがって、この切片66aにリード線63等の接続部材を接続すれば、圧電素子22nの層間に設けられる各電極22mへの導通が可能となる構成となっている。
【0094】
本実施形態における加振用部材22は、図13に示すように二層の圧電素子22nによって構成された例であり、この加振用部材22が防塵フイルター21の外周縁部の表面に環状に配設されている。そして、その各層間には二枚の導電板66が設けられている。
【0095】
この場合において、二枚の導電板66のうちの一方は、防塵フイルター21と一方の圧電素子22nとによって挟持される位置に挟持され、他方の導電板66は、二層の圧電素子22nの層間に挟持されるように設けられている。そして、一方の導電板66の切片66aと外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側の電極22mとはリード線63を介して本体接地(GND)がなされており、他方の導電板66の切片66aは、防塵フイルター駆動部48に接続されている。
【0096】
このように構成された加振用部材22に対して所定のときに防塵フイルター駆動部48から所定の周期電圧を印加することにより防塵フイルター21に振動を与えることができるようになっている。
【0097】
以上説明したように上記一実施形態によれば、光学LPF25と防塵フイルター21(防塵部材)との両者が対向して形成される空隙部51aを含む略密閉された封止空間51を構成すべく光学LPF25及び防塵フイルター21の周縁側で空間部51bを封止するようにした封止構造部を、光学LPF25の周縁乃至その近傍から外側に設けるように構成したので、空間部の一定の容積を確保するについて、光学LPF25と防塵フイルター21(防塵部材)との間隔を短く設定することができる。
【0098】
一般に、光学LPF25と防塵フイルター21(防塵部材)との間隔を短く設定すると、空隙部51aの容積が少なくなることから加振用部材22によって防塵フイルター21に振動を与える際に封止空間51の内圧が高くなってしまうことは周知である。しかし、封止空間51の内圧が高い場合には、加振用部材22による防塵フイルター21の振動を阻害してしまう傾向がある。
【0099】
一方、封止空間51の容積を確保するために光学LPF25と防塵フイルター21(防塵部材)との間隔を長くなるように設定した場合には、撮像ユニット15の光軸方向における寸法も大きくなってしまうことになり、カメラ1の光軸方向における小型化を阻害する要因になる。
【0100】
そこで、本実施形態においては、光学LPF25の周縁乃至その近傍から外側に空間部51bを設けることで、封止空間51の充分な容積を確保して、加振用部材22による防塵フイルター21の振動を阻害することなく、撮像ユニット15の光軸方向における寸法の長大化を抑えることができる。したがって、カメラ1の光軸方向における小型化に寄与することが容易にできる。
【0101】
また、本実施形態においては、加振用部材22を多層構造としたので、印加する電圧を変えずに、より強い加振力を得ることができる。また、加振用部材22を多層構造としたことによって生じる問題点、即ち層間に位置する電極22mへの導通が得られ難くなる問題に対しては、各層間に切片66aを有する導電板66を配設することで、各層間の電極22mに対しても容易に導通を得ることができるようにしている。したがって、簡単な構成で容易に加振用部材22の多層構造を実現することができる。
【0102】
ところで、加振用部材22の層間に設けられる各電極22mへの導通を確保するための手段としては、上述の一実施形態による手段に限らず、その他の様様な手段が考えられる。以下に、層間の各電極22mへの導通を確保するための別の手段についての各変形例を説明する。
【0103】
図14・図15・図16は、上述の一実施形態の第1変形例を示す図であって、図14は、撮像ユニットを構成する構成部材の一部(防塵防塵フイルター21)と加振用部材(圧電素子等)及び導電板を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図である。また、図15は、図14のS−S線に沿う断面図、図16は、図14のT−T線に沿う断面図である。
【0104】
この第1変形例における加振用部材22は、同様に多層構造からなるものであるが、上述の一実施形態における導電板66を廃して構成されている。
【0105】
この加振用部材22は、圧電素子22nと、この圧電素子22nに電圧を印加する電極22mとが交互に積層して形成されており、本例では二層構造となっている。そして、複数在る電極22mのうち最も外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側に形成される電極22mと防塵フイルター21に接する側の電極22mとを導通状態とするために、当該加振用部材22の外周側縁部の一部において、例えば銀ペーストや導電性接着剤等からなる第1導電部材64aが設けられている。そして、この第1導電部材64aには、リード線63が接続されており、これを介して本体接地(GND)がなされるようになっている。
【0106】
なお、当該第1導電部材64aには、二つの圧電素子22nに挟持される位置に設けられる層間の電極22mについてのみ非導通状態となるように、図14・図15に示すように当該層間電極22mに接する部位に、エポキシ樹脂等の絶縁部材67が形成されている。
【0107】
一方、加振用部材22の内周側縁部においては、図16に示すように上述の層間電極22mに接する位置に、上述の第1導電部材64aと同様の材質からなる第2導電部材64bが設けられている。そして、この第2導電部材64bには、リード線63が接続されており、これを介して防塵フイルター駆動部48に電気的に接続されている。
その他の構成は、上述の一実施形態と同様である。
【0108】
このような構成の本変形例においても、上述の一実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
【0109】
図17は、上述の一実施形態の第2変形例を示し、図14のS−S線に沿う部位に相当する断面図である。
【0110】
この第2変形例は、上述の第1変形例と略同様の構成からなるものであるが、本変形例の加振用部材22においては、以下に示す点が異なる。
【0111】
即ち、この加振用部材22において、二つの圧電素子22nの層間に挟持されるように配設される電極22mは、外周側縁部に露出しないように所定の非露出領域67aを有して形成されている。
【0112】
つまり、上述の一実施形態及びその第1変形例においては、各電極22mは、それぞれ圧電素子22nの両表面の全面に形成されているのであるが、本変形例においては、層間電極22mのみに限って最外周縁部側の所定の範囲(符号67aで示す部位)を除いて形成するようにしている。
【0113】
これに伴って、本変形例においては、上述の第1変形例における第1導電部材64aに代わる第1導電部材64cを適用している。この第1導電部材64cは、上述の第1導電部材64aにおける絶縁部材67を廃することによって、より単純な形態に形成されている。
【0114】
つまり、本変形例においては、上述したように層間電極22mが外側縁部に露出しないような形態となっていることから、絶縁部材67を廃した第1導電部材64cを適用した場合にも、第1導電部材64cは、層間電極22mのみを非導通状態としながら、他の二つの電極22m同士を導通状態とすることができる。
【0115】
そして、第1導電部材64aにはリード線63が接続されており、これを介して本体接地(GND)がなされるようになっている。その一方で、第2導電部材(64b)は、図示しないが上述の第1変形例と同様に、リード線(63)が接続され、これを介して防塵フイルター駆動部48に電気的に接続されている。
その他の構成は、上述の一実施形態と同様である。
【0116】
このような構成の本変形例においても、上述の一実施形態及びその第1変形例と全く同様の効果を得ることができると共に、本変形例では、絶縁部材67を形成しなくて済むので、製造コストの低減に寄与することができる。
【0117】
図18・図19・図20は、上述の一実施形態の第3変形例を示す図であって、図18は、撮像ユニットを構成する構成部材の一部(防塵防塵フイルター21)と加振用部材(圧電素子等)及び導電板を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図である。また、図19は、図18のU−U線に沿う断面図、図20は、図18のV−V線に沿う断面図である。
【0118】
この第3変形例は、上述の第1変形例と略同様の構成からなるものであるが、本変形例においては、以下に示す点が異なる。
【0119】
即ち、本変形例では、上述の第1変形例における第1導電部材64aに代えて異なる形状の第1導電部材64dが適用されている。上述の第1変形例の第1導電部材64aは、加振用部材22の外周側縁部のみに配設されていたが、本変形例においては、第1導電部材64dを、さらに外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側にまで延出させて形成している。
【0120】
つまり、この第1導電部材64dは、図19に示すように断面が略L字形状に形成されており、その短椀部の内側壁面が圧電素子22nの外表面側の電極22mに接触するようになっており、これによって、さらに確実な導通を得ることができるようになっている。そして、外表面側の電極22mにはリード線63が接続され、これを介して本体接地(GND)されている。
【0121】
また、本変形例では、上述の第1変形例における第2導電部材64bに代えて異なる形状の第2導電部材64eが適用されている。上述の第1変形例の第2導電部材64bは、加振用部材22の内周側縁部のみに配設されていたが、本変形例においては、第2導電部材64eを、さらに外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側にまで延出させて形成している。つまり、この第2導電部材64eは、図20に示すように断面が略L字形状に形成されている。
【0122】
これに伴って、本変形例においては、最も外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側に形成される電極22mの一部に絶縁部65を設けるようにしている。そして、この絶縁部65の範囲内には、さらに電極22maが形成されている。つまり、この電極22maと、同一表面上に形成される電極22mとの間には、絶縁部65が設けられ、この絶縁部65によって両者は隔絶され非導通状態となっている。
【0123】
そして、上述の第2導電部材64eの短椀部の内側壁面が電極22maに接触するように形成されている。これによって、さらに確実な導通を得ることができるようになっている。なお、この電極22maには、リード線63を介して防塵フイルター駆動部48が電気的に接続されている。
その他の構成は、上述の一実施形態と同様である。
【0124】
このような構成の本変形例においても、上述の一実施形態及びその各変形例と全く同様の効果を得ることができる。また、この第3変形例では、各電極22mへの導通を最も外側(撮像素子側)の圧電素子22nの外表面側にまで引き出したので、配線の簡略化に寄与することができ、製造工程の簡略化や製造コストの低減化に寄与することができる。
【0125】
図21は、上述の一実施形態の第4変形例を示し、図18のU−U線に沿う部位に相当する断面図である。
【0126】
この第4変形例は、上述の第3変形例と略同様の構成からなるものであり、かつこの第3変形例に対して上述の第2変形例と同様の応用を施したものである。
【0127】
即ち、本変形例における加振用部材22は、上述の第2変形例と同様に、二つの圧電素子22nの層間に挟持されるように配設された電極22mが外周側縁部に露出しないように所定の非露出領域67aを有して形成されている。
【0128】
これに伴って、本変形例においては、上述の第3変形例における第1導電部材64dに代わる第1導電部材64fを適用している。この第1導電部材64fは、上述の第1導電部材64dにおける絶縁部材67を廃することによって、より単純な形態に形成されている。
【0129】
これにより、第1導電部材64fは、層間電極22mのみを非導通状態としながら、他の二つの電極22m同士を導通状態とすることができる。その他の構成は、上述の第3変形例と全く同様である。
【0130】
このような構成の本変形例においても、上述の一実施形態及びその各変形例と略全く同様の効果を得ることができると共に、第1導電部材64fの形状を単純化することにより、製造コストの低減に寄与することができる。
【0131】
ところで、上述の一実施形態においては、加振用部材22の多層構造化の例として、例えば二層構造とした場合(一実施形態及びその第1〜第4変形例;図12〜図21参照)を例に挙げて説明しているが、これに限らず、さらに多くの圧電素子を用いた多層構造とすることは容易である。
【0132】
例えば、図22・図23は、加振用部材を三層構造で構成した場合の例であって、上述の一実施形態の第5変形例を示している。このうち、図22は、図14のS−S線に沿う部位に相当する断面図である。また、図23は、図14のT−T線に沿う部位に相当する断面図である。
【0133】
本変形例の基本的な構成は、上述の第1変形例と略同様であるが、加振用部材22を三層構造で構成し、これに伴って第1導電部材64gと第2導電部材64hとを適する形状で形成するようにした点が異なる。
【0134】
この場合において、第1導電部材64gは、図22に示すように防塵フイルター21との接触面に設けられる電極22mと、これと同極性の電極22mとを導通状態にしている。また、この第1導電部材64gには絶縁部材67が形成されており、必要以外の電極との間で非導通状態となるようにしている。そして、この第1導電部材64gはリード線63を介して本体接地(GND)されている。
【0135】
一方、第2導電部材64hは、図23に示すように上述の第1導電部材64gによって導通状態とされる電極以外の複数の電極22mを導通状態にしている。また、この第2導電部材64hにも絶縁部材67が形成されており、必要以外の電極との間で非導通状態となるようにしている。そして、この第2導電部材64hはリード線63を介して防塵フイルター駆動部48と電気的に接続されている。
その他の構成は、上述の第1変形例と同様である。
【0136】
このような構成とすることにより、さらなる多層構造の加振用部材22を容易に形成することができる。
【0137】
なお、上述の一実施形態の各変形例においては、第1導電部材を主に外周縁部に配設し、第2導電部材を主に内周縁部に設けるようにした場合を例示しているが、その配置位置についての制限はないので、適宜自由に組み合わせた構成をとることができるのは当然である。
【0138】
ところで、上述の一実施形態及びその各変形例においては、防塵フイルター21を略円形の板状の光学部材によって形成しているが、これに限らず、例えば図24・図25の符号21Aに示すような多角形状の板状光学部材によって構成してもよい。
【0139】
ここで、図24は、撮像ユニットの構成部材の一部である防塵部材(防塵防塵フイルター21A)及び加振用部材(圧電素子等)とを取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の概略構成を示す斜視図である。また、図25は、図24の矢印V2方向から見た際の正面図を示している。
【0140】
上述したように、この例では、多角形状の板状光学部材によって防塵フイルター21Aを形成するようにしているので、これに伴って加振用部材22の形状も合わせて形成し、外周縁部の近傍の一表面に貼着するようにしているのは同様である。
【0141】
また、加振用部材22の形状は、上述の一実施形態及びその各変形例において示されるような円環形状等に限ることはなく、例えば防塵フイルター21の周縁部に複数の矩形状の小片を当該防塵フイルター21の透明部を囲むように配置するような構成としてもよい。
【0142】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、撮像素子の光電変換面の側を封止し保護する防塵部材を備えると共に、当該防塵部材に所定の振幅の振動を与える加振用部材を備えた撮像素子ユニットを用いるカメラであって、簡単な構成でより強い加振力を得ることのできる加振用部材の構成を提案し、これにより防塵部材の表面に付着する塵埃等を容易にかつ確実に除去し得るようにしたカメラ及びこれに用いる撮像素子ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカメラの一部を切断して、その内部構成を概略的に示す斜視図。
【図2】図1のカメラの主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図。
【図3】図1のカメラにおける撮像ユニットの一部を取り出して示す図であって、当該撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図。
【図4】図1のカメラにおける撮像ユニットを組み立てた状態において一部を切断して示す斜視図。
【図5】図4の切断面に沿う断面図。
【図6】図1のカメラにおける撮像ユニットのうち防塵フイルター及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを取り出して示す正面図。
【図7】図6の圧電素子に対して印加した際の防塵フイルター及び圧電素子の状態変化を示し、図6のA−A線に沿う断面図。
【図8】図6の圧電素子に対して印加した際の防塵フイルター及び圧電素子の状態変化を示し、図6のB−B線に沿う断面図。
【図9】図1のカメラにおける撮像ユニットのうち防塵フイルター及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを取り出して示す正面図。
【図10】図9の圧電素子に対して印加した際の防塵フイルター及び圧電素子の状態変化の別の例を示し、図9のA−A線に沿う断面図。
【図11】図9の圧電素子に対して印加した際の防塵フイルター及び圧電素子の状態変化の別の例を示し、図9のB−B線に沿う断面図。
【図12】図1のカメラの撮像ユニットを構成する構成部材の一部(防塵部材と加振用部材及び導電板等)を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図。
【図13】図12のR−R線に沿う断面図。
【図14】本発明の一実施形態の第1変形例を示し、撮像ユニットを構成する構成部材の一部(防塵防塵フイルターと加振用部材及び導電板等)を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図。
【図15】図14のS−S線に沿う断面図。
【図16】図14のT−T線に沿う断面図。
【図17】本発明の一実施形態の第2変形例を示し、図14のS−S線に沿う部位に相当する断面図。
【図18】本発明の一実施形態の第3変形例を示し、撮像ユニットを構成する構成部材の一部(防塵防塵フイルターと加振用部材及び導電板等)を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図。
【図19】図18のU−U線に沿う断面図。
【図20】図18のV−V線に沿う断面図。
【図21】本発明の一実施形態の第4変形例を示し、図18のU−U線に沿う部位に相当する断面図。
【図22】本発明の一実施形態の第5変形例を示し、図14のS−S線に沿う部位に相当する断面図。
【図23】本発明の一実施形態の第5変形例を示し、図14のT−T線に沿う部位に相当する断面図。
【図24】本発明の一実施形態の第6変形例を示し、撮像ユニットの構成部材の一部(防塵部材及び加振用部材)を取り出して、その背面側(撮像素子側)から見た際の概略構成を示す斜視図。
【図25】図24の矢印V2方向から見た際の正面図。
【符号の説明】
1……カメラ
11……カメラ本体部
11a……撮影光学系装着部(撮影レンズ装着部)
12……レンズ鏡筒
12a……撮影光学系(撮影レンズ)
13……ファインダー装置
13a……ペンタプリズム
13b……反射鏡
13c……接眼レンズ
14……シャッター部
15……撮像ユニット(撮像素子ユニット)
16……主回路基板
16a……画像信号処理回路
16b……ワークメモリ
17……レリーズボタン
20……押圧部材
21・21A……防塵フイルター(防塵部材;光学部材)
22……加振用部材
22n……圧電素子
22m……電極
23……防塵フイルター受け部材(封止構造部)
24……CCDケース(撮像素子収納ケース部材)
23d……環状凸部
24d……周溝
25……光学LPF(光学的ローパスフイルター)
26……ローパスフイルター受け部材
27……撮像素子(CCD)
28……撮像素子固定板
48……防塵フイルター駆動部
51……封止空間部
51a……空隙部
51b……空間部
63……リード線
64a・64c・64d・64f・64g……第1導電部材
64b・64e・64h……第2導電部材
65……絶縁部
66……導電板
66a……切片(導電板)
67……絶縁部材
67a……非露出領域
Claims (11)
- 自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、
上記撮像素子の光電変換面上に被写体像を入射せしめる撮影レンズと、
上記撮影レンズから上記撮像素子に入射する有効光束を透過可能な透明部を有し、この透明部が上記撮像素子の前面側に所定の間隔を持って対向配設される防塵部材と、
上記防塵部材の周縁部に配設され当該防塵部材に振動を与えるための加振用部材と、
上記撮像素子と上記防塵部材との両者が対向して形成される部位に略密閉された空間部を構成すべく上記撮像素子及び上記防塵部材の周縁側で上記空間部を封止するように構成された封止構造部と、
上記撮像素子の光電変換面上に結像された像に対応するものとして当該撮像素子から得られた画像信号を記録に適合する形態の信号に変換するための画像信号処理回路と、
を備えてなり、
上記加振用部材は、多層構造によって構成したことを特徴とするカメラ。 - 上記加振用部材の層間に導電板を設けたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 上記加振用部材は、圧電素子と、この圧電素子に電圧を印加する電極とを交互に積層してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラ。
- 上記圧電素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする請求項3に記載のカメラ。
- 上記撮影レンズを装着するための撮影レンズ装着部を、さらに有し、上記撮影レンズは、上記撮影レンズ装着部において着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 上記加振用部材は、上記防塵部材の周縁部に環状に配置したことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、
上記撮像素子の前面側に所定の間隔を持って対向配設される光学部材と、
上記光学部材の周縁部に配設され当該光学部材に振動を与えるための加振用部材と、
上記撮像素子と上記光学部材との両者が対向して形成される部位に空間部を構成すべく上記撮像素子及び上記光学部材の周縁側で上記空間部を略封止するように構成された封止構造部と、
を備えてなり、
上記加振用部材は、多層構造によって構成したことを特徴とする撮像素子ユニット。 - 上記加振用部材の層間に導電板を設けたことを特徴とする請求項7に記載の撮像素子ユニット。
- 上記加振用部材は、圧電素子と、この圧電素子に電圧を印加する電極とを交互に積層してなることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の撮像素子ユニット。
- 上記圧電素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする請求項9に記載の撮像素子ユニット。
- 上記加振用部材は、上記光学部材の周縁部に環状に配置したことを特徴とする請求項7に記載の撮像素子ユニット。
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