JP3925002B2 - 組電池の電圧調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の単位セルを直列に接続してなる組電池について、各単位セル間の端子電圧のばらつきを調整する組電池の電圧調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車や、或いは、電気自動車とガソリンエンジンとのメカニズムを組み合わせたハイブリッド電気自動車(以下、HEVと称す)のモータを駆動するためのバッテリとして、二次電池の単位セルを複数個直列に接続してなる組電池を用いるものが知られている。このような組電池では、各単位セル間において容量,内部抵抗,自己放電特性などにばらつきを生じることが避けられず、その結果、各単位セル間の端子電圧もばらつくことになる。
【0003】
また、斯様な組電池を使用する場合には、過充電状態や過放電状態に至ることを防止するため、各単位セルの端子電圧を一定の使用範囲内に維持するように制御する必要がある。従って、各単位セルの端子電圧にばらつきがあると、組電池全体としての使用電圧範囲が狭められてしまい、電池本来の性能を十分に発揮することができなくなるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題を解決するものとして、例えば、特開平6−253463号公報には、各単位セルに抵抗及びスイッチからなる放電回路(バイパス回路)を並列に接続し、単位セルの電圧にばらつきが生じると、電圧が高くなっている単位セルに対応する放電回路のスイッチを閉じて放電させたり、或いは、充電時における充電電流を分流させる所謂バランス充放電によって単位セル間の電圧差を縮小するという技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斯様な従来技術では、組電池を構成する各単位セルの端子電圧を、CPUを内蔵してなる制御回路などによって全て検出するようにしている。例えば、電気自動車やHEVに使用される駆動用バッテリを想定すると、そのバッテリ電圧は300V程度が必要とされる。例えば、平均電圧が3.6V程度のリチウム電池を用いた場合には、80個程度のセルを直列接続することでバッテリ電圧は288Vになる。
【0006】
そして、上記従来技術をHEV等の駆動用バッテリに適用する場合には、80個の電圧検出回路が必要であり、また、それらからの電圧検出信号をCPUが読み込むために、A/Dコンバータや複数のマルチプレクサなどが必要となる。従って、実際に装置全体を構成するためのコストがかなり高価となってしまう。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、組電池を構成する各単位セルの端子電圧のばらつきを、極力低コストの構成によって調整することができる組電池の電圧調整装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の組電池の電圧調整装置によれば、第1分圧手段は、組電池の端子電圧を単位セルの個数に応じた比によって分圧し、第2分圧手段は、複数の単位セル間における連結点と組電池の負側端子との間の電圧を、前記連結点までの単位セルの個数に応じた比によって分圧する。そして、電位比較手段は、第1及び第2分圧手段による各分圧点の電位を比較し、電圧制御手段は、その比較結果に基づいて前記連結点に対応する単位セルを充電または放電させるように制御する。
【0009】
即ち、第1分圧手段による分圧点の電位は、組電池を構成している複数の単位セルの各端子電圧を平均したものに等しく、第2分圧手段による分圧点の電位からは、何れかの単位セルの端子電圧を求めることができる。そして、何れかの連結点に対応する単位セルの端子電圧が平均電圧に等しくなるように調整して端子電圧のばらつき、即ち、残存容量のばらつきを調整することができ、過放電や過充電を防ぎながら組電池の使用効率を向上させることができる。
【0010】
また、電位比較手段や電圧制御手段は、従来とは異なり、CPUやA/Dコンバータなどを用いることなく低価格で構成することができる。更に、電位比較手段は、第1及び第2分圧手段によって分圧された電位を比較するので、低耐圧で安価な小形の部品によって構成することが可能である。
【0011】
請求項2記載の組電池の電圧制御装置によれば、電圧制御手段は、電位比較手段による比較結果に基づき、前記連結点に対応する単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断すると当該単位セルを放電させるので、単位セルの電位が平均電圧にほぼ等しくなるように調整することができる。
【0012】
請求項3記載の組電池の電圧制御装置によれば、電圧制御手段は、端子電圧が平均電圧よりも高いと判断される単位セルを蓄電手段に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧が平均電圧よりも低いと判断される単位セルを蓄電手段に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御する。即ち、第1,第2の接続状態を交互に切替えることより、端子電圧が平均電圧よりも高い単位セルの電荷を、蓄電手段を介して端子電圧が平均電圧よりも低い単位セルに移動させることで、各単位セル間の端子電圧のばらつきを調整して組電池の使用効率を向上させることができる。
【0013】
請求項4記載の組電池の電圧制御装置によれば、第1分圧手段を、組電池の端子間電圧を(n−1):1(nは単位セルの個数)で分圧する分圧抵抗によって構成するので、組電池を構成する単位セルの個数に応じて、各端子電圧の平均値を容易に得ることができる。
【0014】
請求項5記載の組電池の電圧制御装置によれば、第2分圧手段を、複数の単位セル間における何れかの連結点と組電池の負側端子との間の電圧を(m−1):1(mは、前記連結点までの単位セルの個数)で分圧する分圧抵抗によって構成するので、夫々の連結点までに接続されている単位セルの個数に応じて、分圧比を容易に設定することができる。
【0015】
請求項6記載の組電池の電圧制御装置によれば、第2分圧手段を、複数の連結点に対応して複数設けるので、複数の単位セルについて端子電圧のばらつきを調整することができる。
【0016】
請求項7または8記載の組電池の電圧制御装置によれば、第1電位比較手段は、複数の内任意の単位セルについて、当該単位セルの正極側の連結点に対応して設けられている第2分圧手段による分圧点の電位と第1分圧手段による分圧点の電位とを比較し、第2電位比較手段は、単位セルの負極側の連結点に対応して設けられている第2分圧手段による分圧点の電位と第1分圧手段による分圧点の電位とを比較する。そして、電圧制御手段は、第1及び第2電位比較手段による比較結果に基づいて単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いか否かを判断する(請求項7)。
【0017】
具体的には、電圧制御手段は、単位セルの正極側に対応する第2分圧手段による分圧点の電位をErp,単位セルの負極側に対応する第2分圧手段による分圧点の電位をErn,第1分圧手段による分圧点の電位をEm とすると、第1及び第2電位比較手段の比較結果が、
Erp≧Em 且つErn<Em ,または、Erp>Em 且つErn≦Em
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断し、
前記電位比較手段の比較結果が、
Erp≦Em 且つErn>Em ,または、Erp<Em 且つErn≧Em
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも低いと判断する(請求項8)。従って、単位セルの端子電圧と平均電圧との高低を確実に判断することができる。
【0018】
請求項9記載の組電池の電圧制御装置によれば、電位比較手段及び電圧制御手段は、組電池から動作用電源を得るように構成される。即ち、電位比較手段及び電圧制御手段は、消費電力の大なる電気的構成要素を用いずとも構成することが可能であるから、組電池から動作用電源を得ることが可能となる。
【0019】
請求項10記載の組電池の電圧制御装置によれば、高いエネルギ密度を有するが、より厳密な過充電,過放電対策が必要とされるリチウム電池を単位セルとする組電池に適用することによって、充放電を安全に制御した上でリチウム電池の性能を十分に引出して活用することができる。
【0020】
請求項11記載の組電池の電圧制御装置によれば、多数の単位セルが直列接続された組電池を駆動用バッテリとする電気自動車またはハイブリッド電気自動車に適用することで、駆動用バッテリの使用効率を十分向上させることができる。
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明を、ハイブリッド電気自動車(HEV)の駆動用バッテリを構成する組電池に適用した場合の第1実施例について図1乃至図6を参照して説明する。電気的構成を示す図1において、リチウム二次電池で構成される4個の単位セル1(1),1(2),1(3),1(4)は、直列に接続されて組電池2を構成している。
【0021】
組電池2には、抵抗3,3a,4を直列に接続してなる分圧回路(第1分圧手段)5が並列に接続されている。この内、抵抗3,3aの抵抗比は、例えば4000:1程度に設定されており、抵抗3,4の抵抗値は、1:3となるように設定されている。従って、抵抗3aの抵抗値は抵抗3,4に比較して無視できる程小さく、実質的には、組電池2の端子電圧を抵抗3,4により1:3に分圧していることになる。
【0022】
ここで、組電池2の負側端子をJc0,正側端子をJc4として、その間にある単位セル1(1)及び1(2)の連結点をJc1,単位セル1(2)及び1(3)の連結点をJc2,単位セル1(3)及び1(4)の連結点をJc3,とする。以下で、上記各接続点は端子と称する。
【0023】
端子Jc0とJc2との間には、抵抗6及び7を直列に接続してなる分圧回路(第2分圧手段)8が接続されており、これらの抵抗6及び7の抵抗値の比は、1:1となるように設定されている。また、端子Jc0とJc3との間には、抵抗9及び10を直列に接続してなる分圧回路(第2分圧手段)11が接続されており、これらの抵抗9及び10の抵抗値の比は、1:2となるように設定されている。これらの分圧回路8,11において、抵抗6及び7の共通接続点をJr2,抵抗9及び10の共通接続点をJr3とする。また、分圧回路5において、抵抗3及び3aの共通接続点をJr4a ,抵抗3a及び4の共通接続点をJr4b とする。
【0024】
コンパレータ12Hの反転入力端子及びコンパレータ12Lの非反転入力端子は、端子Jc1に共通に接続されており、コンパレータ13Hの反転入力端子及びコンパレータ13Lの非反転入力端子は、端子Jr2に共通に接続されている。また、コンパレータ14Hの反転入力端子及びコンパレータ14Lの非反転入力端子は、端子Jr3に共通に接続されている。そして、コンパレータ12H〜14Hの非反転入力端子は、端子Jr4a に共通に接続されており、コンパレータ12L〜14Lの反転入力端子は、端子Jr4b に共通に接続されている。これら6つのコンパレータ12H〜14Lは、電位比較手段15を構成している。
【0025】
そして、コンパレータ12Lの出力端子は、INV(インバータ)ゲート16を介してANDゲート17の一方の入力端子に接続されており、コンパレータ12Hの出力端子は、ANDゲート18の一方の入力端子に接続されている。また、コンパレータ13Lの出力端子は、ANDゲート17の他方の入力端子に接続されており、コンパレータ13Hの出力端子は、INVゲート19を介してANDゲート18の他方の入力端子に接続されている。ANDゲート17,18の出力端子は、ORゲート20の入力端子に夫々接続されている。
【0026】
また、コンパレータ13Lの出力端子は、INVゲート21を介してANDゲート22の一方の入力端子に接続されており、コンパレータ14Lの出力端子は、ANDゲート22の他方の入力端子に接続されている。コンパレータ14Hの出力端子は、INVゲート24を介してANDゲート23の他方の入力端子に接続されている。そして、ANDゲート22,23の出力端子は、ORゲート25の入力端子に夫々接続されている。尚、以上のNOTゲート16,21及び24,ANDゲート17,18,22及び23並びにORゲート20及び25は、論理回路部(電圧制御手段)26を構成している。
【0027】
放電回路27は、放電用の抵抗28及び常開型のスイッチ29を直列接続してなるものである。そして、4つの放電回路27(1)〜27(4)は、各単位セル1(1)〜1(4)に対応するように直列接続されて、組電池2の両端に並列に接続されている。また、放電回路27(1)及び27(2)の共通接続点は端子Jc1に接続され、放電回路27(2)及び27(3)の共通接続点は端子Jc2に接続され、放電回路27(3)及び27(4)の共通接続点は端子Jc3に接続されている。
【0028】
スイッチ29(1)〜29(4)は、例えばトランジスタやFETなどで構成されており、制御信号端子にハイレベルの制御信号が与えられると接点を閉じる(導通する)ようになっている。そして、スイッチ29(1)及び29(4)の制御信号端子は、コンパレータ12L及び14Hの出力端子に夫々接続されている。また、スイッチ29(2)の制御信号端子は、ORゲート20の出力端子に接続されており、スイッチ29(3)の制御信号端子は、ORゲート25の出力端子に接続されている。
【0029】
ところで、具体的には図示しないが、コンパレータ12H〜14L並びに論理回路部26の動作用電源は、組電池2から作成されて供給されるようになっている。また、以上の組電池2は、HEVの走行用モータを駆動するインバータに駆動用電源を供給する駆動用バッテリの一部として構成されている。
【0030】
次に、本実施例の作用について図2乃至図4をも参照して説明する。HEVが走行する場合には、その走行状態に応じて組電池2から供給される電源によって走行用モータが駆動されたり、制動時に回生電力が発生した場合やガソリンエンジンが動作している場合には、組電池2に対して充電が行われる。組電池2に対して充放電が繰り返されることにより各単位セル1の端子電圧にばらつきが生じた場合に、そのばらつきを調整して均等化する方式について以下述べる。
【0031】
分圧回路5は、4つの単位セル1(1)〜1(4)からなる組電池2の端子電圧を抵抗3,4により1:3に分圧している。従って、端子Jr4a の電位は、組電池2の端子電圧の1/4,即ち、4つの単位セル1(1)〜1(4)の平均電圧Vm に等しい。
【0032】
ここで、端子Jc0を基準とする端子Jc1〜Jc4の電位をEc1〜Ec4,端子Jr2,Jr3の電位をEr2,Er3として、6つのコンパレータ12H〜14Lの出力レベルが、夫々どの様な入力条件でハイ“H”になるかを検討すると、以下のようになる。尚、抵抗3aの端子電圧をVαとする。
コンパレータ12H: Ec1<Vm
コンパレータ12L: Vm +Vα<Ec1
コンパレータ13H: Er2<Vm …(1)
コンパレータ13L: Vm +Vα<Er2
コンパレータ14H: Er3<Vm
コンパレータ14L: Vm +Vα<Er3
【0033】
即ち、コンパレータ12Hは、端子電圧Ec1が平均電圧Vm よりも低い場合にハイレベルとなり、コンパレータ12Lは、端子電圧Ec1が平均電圧Vm に微小電圧Vαを加えたものよりも高くなった場合にハイレベルとなる。従って、端子電圧Ec1が、Vm ≦Ec1≦Vm +Vα,の範囲にあり平均電圧Vm にほぼ等しいとみなされる場合には、コンパレータ12H,12Lは何れもロウレベルとなる。また、コンパレータ13H及び13L,14H及び14Lについても、分圧電位Er2,Er3に関して同様である。
【0034】
そして、電位Er2は、2直列の単位セル1(1),1(2)の電位Ec2を1/2に分圧したものであり、電位Er3は、3直列の単位セル1(1)〜1(3)の電位Ec3を1/3に分圧したものである。従って、電位Er2,Er3は、各直列数毎の単位セル1の平均電圧に等しく、
Ec2=2×Er2
Ec3=3×Er3 …(2)
となっている。
【0035】
また、例えば、単位セル1(3)の端子電圧をVc3とすると、
Vc3=Ec3−Ec2 …(3)
で求められる。
【0036】
ところで、各単位セル1の端子電圧Vc のばらつきを調整し、均等化するためには、端子電圧Vc が平均電圧Vm を超えている場合に、対応する放電回路27のスイッチ29をONとすることにより、抵抗28を介して単位セル1を放電させるようにする。そして、以上(1)式〜(3)式の関係から、単位セル1の端子電圧Vc と平均電圧Vm との大小関係を比較することができる。即ち、例えば端子電圧Vc3については、
となる。
【0037】
(4)式より、
▲1▼Vc3>Vm と判定するための条件は、
▲2▼Vc3<Vm と判定するための条件は、
であり、
▲3▼Vc3=Vm と判定するための条件は、
(Er3=Vm )・(Vm =Er2) …(7)
となる。尚、(5)〜(7)式において、シンボル“・”は論理積を、シンボル“+”は論理和を示している。
【0038】
ここで、(1)式と(5)式とを対照すると、
条件(Er3≧Vm )→コンパレータ14H:“L”
条件(Vm >Er2)→コンパレータ13H:“H”
であり、
条件(Er3>Vm )→コンパレータ14L:“H”
条件(Vm ≧Er2)→コンパレータ13L:“L”
となっている。従って、Vc3>Vm と判定するための論理条件は、
となる。そして、単位セル1(2)の端子電圧Vc2については、上記条件(8)について、コンパレータ13を12に置き換え、コンパレータ14を13に置き換えれば良い。
【0039】
また、単位セル1(1)の端子電圧Vc1については、Vc1=Ec1であるから、コンパレータ12L:“H”がそのまま条件となる。また、単位セル1(4)の端子電圧Vc4については、
Vc4=Ec4−Ec3 …(9)
であり、Ec4=4×Vm ,Ec3=3×Er3であるから、
となる。従って、Vc4>Vm となる条件は、Vm >Er3であるから、
コンパレータ14H:“H”がそのまま条件となる。
【0040】
また、(4)式より、Vc3=Vm と判定するための条件は、
(Er3=Vm )・(Vm =Er2) …(11)
であり、コンパレータ13H,13L,14H,14Lが何れも“L”となれば良い。
【0041】
以上から、6つのコンパレータ12H〜14Lの出力レベルを論理合成することにより、4つのスイッチ29(1)〜29(4)を夫々オン状態“1”とする条件は、図2に示す真理値表のようになる。但し、“X”は任意のレベルを示す。
【0042】
次に、図1の回路構成を一般化して、n(nは自然数)直列構成の組電池に適用した場合を図3に示す。即ち、第i番目(1<i<n)の単位セルCi の正側,負側の連結点をJci,Jci-1,組電池の負極端子をJc0とする。Jci,Jci-1間を(i−1):1の比で分圧する抵抗をRia,Ribとし、その共通接続点をJriとする。
【0043】
また、組電池の両端子間には、抵抗Rnb,Rna′,Rnaの直列回路が接続されている。抵抗Rnb,Rnaの抵抗比は1:(n−1)であり、抵抗Rna′,Rnaの抵抗比は1:4000程度である。抵抗Rnb,Rna′の共通接続点をJrn′,抵抗Rna′,Rnaの共通接続点をJrnとする。
【0044】
そして、単位セルCi について、端子Jriの電位が端子Jrnの電位よりも高い時にハイレベルの信号を出力するコンパレータをCPi H,逆に、端子Jrnの電位が端子Jriの電位よりも高い時にハイレベルの信号を出力するコンパレータをCPi Lとする。各コンパレータの出力信号は論理回路部LCに入力され、論理回路部LCは、与えられた信号を論理合成することで出力信号BSi のレベルを決定する。論理回路部LCからの出力信号BSi がハイレベルの場合に放電回路のスイッチSWi がONとなり、単位セルCi の放電が行われる。
【0045】
端子Jc0を基準とする端子Jci,Jci-1の電位をEci,Eci-1,端子Jri,Jri-1の電位をEri,Eri-1,端子Jrnの電位をErnとする。更に、単位セルCの平均電圧をVm ,単位セルCi の端子電圧をVi とすると、各値には(12)〜(15)式の関係がある。
Vi =Eci−Eci-1 …(12)
Eci =i×Eri …(13)
Eci-1=(i−1)×Eri-1 …(14)
Vm =Ern …(15)
【0046】
即ち、
であるから、
▲1▼Vi >Vm と判定するための条件、即ち、単位セルCi に対応する放電回路のスイッチSWi をオン状態にする条件は、
となる。また、
▲2▼Vi <Vm と判定するための条件は、
であり、
▲3▼Vi =Vm と判定するための条件は、
(Eri=Ern)・(Ern=Eri-1) …(19)
である。
【0047】
そして、上記(17)の条件を満たすコンパレータCPの出力条件は、図3に示すように、
となる。
【0048】
例えば、(17),(18)式において、CPi-1 Hが“H”である、ということは条件(Eri>Ern)そのものであり、コンパレータCPi Hが“L”である、ということは、条件(Eri>Ern)の否定であるから条件(Eri≦Ern)を意味している。尚、コンパレータCPi H及びCPi Lが共に“L”である、ということは、条件(Eci=Eri)を意味する。この場合、分圧抵抗Rna′の一端側の端子Jrn′の電位をErn′とすると、
Vm −(Ern′−Ern)≦Vi ≦Vm +(Ern′−Ern) …(21)
となっている。従って、全ての単位セルCの端子電圧がこの電圧範囲内になると、各端子電圧のばらつきの調整、即ち均等化が終了する。
【0049】
この時の均等化電圧の誤差範囲は、±(Ern′−Ern)であり、
Rna:Rna′=4000:1,Vm =4.000Vであれば、
±(Ern′−Ern)=±1(mV)
となる。
【0050】
以上のように、nが例えば数10個(HEVなどであれば、例えば80個)であるような多直列構成の組電池であっても、第1番目,第n番目の単位セルC1 ,Cn については、コンパレータCP1 L,CPn-1 Hの出力レベルが夫々“H”の時に対応する放電回路のスイッチSW1 ,SWn をオン状態にするように、また、それらの中間にある負側から第i番目の単位セルCi については、コンパレータCPの出力条件が(17)式のように成立した時に、対応する放電回路のスイッチSWi をオン状態にするように論理回路部LCを構成すれば良い。
【0051】
ここで、単位セルCi については、コンパレータCPi H,CPi Lが第1電位比較手段に対応しており、コンパレータCPi-1 H,CPi-1 Lが第2電位比較手段に対応している。そして、図1の具体回路における例えば単位セル1(3)については、コンパレータ14H,14Lが第1電位比較手段に対応し、コンパレータ13H,13Lが第2電位比較手段に対応する。
【0052】
次に、コンパレータCPi H,CPi L,CPi-1 H,CPi-1 Lの出力信号に基づく論理回路部LCの動作について図4及び図5をも参照して説明する。Vi >Vm と判定される場合、論理回路部LCの出力端子BSi は“H”となり(図4▲1▼)、スイッチSWi がONすることで単位セルCi は放電され、端子電圧は低下する。それ以外の場合、出力端子BSi は“L”となり(図4▲2▼)、スイッチSWi はOFFのままである。
【0053】
図5は、単位セルCi の端子電圧Vi が平均電圧Vm よりも高い状態から端子電圧Vi を均等化する場合における、端子電圧Vi ,放電電流Ii の変化を示す。均等化の開始前(t≦0)は、Vi >Vm であり、0<t≦T1では、単位セルCi に対応する論理回路LCの出力端子BSi が“H”となる。すると、スイッチSWi がONして単位セルCi から抵抗Ri に電流Ii が流れ、端子電圧Vi は低下し、平均電圧Vm との差は縮小して行く。
【0054】
そして、T1<tでは、端子電圧Vi は平均電圧Vm を中心とする均等化電圧の誤差範囲内に入るため、論理回路LCの出力端子BSi は“L”となる。すると、スイッチSWi がOFFして単位セルCi の放電は停止し、端子電圧Vi は平均電圧Vm にほぼ等しくなる。
【0055】
また、図6は、4直列の組電池2について電圧調整を行う場合をシミュレーションした結果である。初期状態における単位セル1(1)〜1(4)の端子電圧は、3.990(V),4.000(V),4.010(V),4.020(V)であり、平均電圧Vm は4.005(V)となる。
【0056】
時間0(hr)より電圧調整動作を開始すると、単位セル1(3),1(4)の端子電圧が平均電圧Vm よりも高いが、論理回路26では、先ず、コンパレータ14H:“H”が成立するので、単位セル1(4)が放電を開始し、端子電圧が低下して行く。この時、コンパレータ14Lは必ず“L”であるから、単位セル1(3)の放電条件は成立せず放電は行われない(期間A)。
【0057】
続く期間Bにおいては、単位セル1(4)の端子電圧が平均電圧Vm にほぼ等しくなる。すると、単位セル1(3)の放電条件が成立してその端子電圧が低下して行く。この時、単位セル1(2)の端子電圧も平均電圧Vm より高いが、単位セル1(2)の放電条件は単位セル1(2)の放電条件と同時に成立しないので、放電は行われない。
【0058】
また、期間Bでは、見掛け上単位セル1(4)も同時に放電されているが、これは、単位セル1(3)が放電することにより平均電圧Vm も若干低下し、単位セル1(4)の端子電圧と差が生じると単位セル1(3)の放電条件が成立するからである。従って、実際には、期間Bにおいて、単位セル1(3),1(4)の放電が交互に行われている。
【0059】
期間Cにおいては、単位セル1(3)の端子電圧も平均電圧Vm にほぼ等しくなる。すると、単位セル1(2)の放電条件が成立してその端子電圧が低下して行く。この場合、期間Bと同様に、単位セル1(2)が放電することにより平均電圧Vm が若干低下すると、単位セル1(3),1(4)の端子電圧と差が生じるため、単位セル1(2),1(3),1(4)の放電が何れか1つずつ順に行われている。
【0060】
そして、調整開始後約23時間が経過した期間Dでは、単位セル1(1)〜1(4)の端子電圧が平均電圧Vm に対して全て±1mV以内に収まるため、電圧調整動作は終了する。
【0061】
以上のように本実施例によれば、4個の単位セル1(1)〜1(4)を直列接続してなる組電池2の端子電圧を分圧回路5により単位セル1の個数に応じた比によって分圧すると共に、分圧回路8,11により複数の単位セル1間における端子Jr2,Jr3と組電池2の負側端子Jc0との間の電圧を、端子Jr2,Jr3までの単位セル1の個数に応じた比によって分圧した。そして、論理回路部26は、コンパレータ12H乃至14Lの出力信号に基づいて、単位セル1(1)〜1(4)の内端子電圧が平均電圧Vm よりも高いものを自動的に放電させて、最終的に全ての単位セル1(1)〜1(4)の端子電圧を略等しくしてばらつきを解消するようにした。
【0062】
そして、例えば、単位セル1(3)については、論理回路部26は、分圧回路11の分圧点Jr3の電位をEr3,分圧回路8による分圧点Jr2の電位をEr2,分圧回路5による分圧点Jr4a の電位をVm とすると、コンパレータ13H乃至14Lの比較結果が、Er3≧Vm 且つEr2<Vm またはEr3>Vm 且つEr2≦Vm である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断し、比較結果がEr3≦Vm 且つEr3>Vm またはEr3<Vm 且つEr2≧Vm である場合に、単位セル1(3)の端子電圧Vc3が平均電圧Vm よりも低いと判断するようにした。
【0063】
従って、単位セル1の端子電圧と分圧回路5より得られる平均電圧Vm との高低を確実に判断して、各単位セル間の端子電圧、即ち、残存容量のばらつきを解消することができるので、過充電や過放電を防止すると共に組電池2の使用効率を向上させることができる。特に、高出力を得るために80個程度の単位セル1を直列接続して駆動用バッテリを構成するHEVに適用することで、駆動用バッテリの使用効率を十分向上させることができる。
【0064】
また、本実施例によれば、電圧調整装置を、CPUやA/Dコンバータなどを用いることなく、コンパレータや論理ゲートなどを用いて低価格で構成することができる。更に、コンパレータ12H〜14Lは、分圧回路5,8及び11によって分圧された電位を比較するので、低耐圧で安価な小形の部品によって構成することが可能である。また、多直列構成となるHEVの駆動用バッテリに適用することで、コストメリットをより大きく得ることができる。
【0065】
加えて、本実施例によれば、高いエネルギ密度を有するが、より厳密な過充電,過放電対策が必要とされるリチウム電池を単位セル1とする組電池2に適用することによって、充放電を安全に制御した上でリチウム電池の性能を十分に引出して活用することができる。
【0066】
ところで、従来の電圧調整装置はCPUを使用する構成であり、そのCPUに対して安定したレベルの動作用電源を供給する必要があった。そのため、従来は、その動作用電源を駆動用電源のバッテリとは別個に設けられている制御用電源(12Vバッテリ,所謂ガソリン自動車のバッテリに相当する)から供給するようにしていた。
【0067】
これに対して、本実施例によれば、コンパレータ12H〜14L及び論理回路部26の動作用電源を駆動用電源たる組電池2から得るようにした。即ち、論理回路部26は、従来とは異なり、CPUなどを用いることなしに論理ゲートの組合わせで構成することができるので、その消費電力は、従来に比して極めて僅かとなっている。そして、組電池2は4直列構成であるから、その端子電圧は3.6×4=14.4(V)程度であり、3.3〜5V程度の動作用電源の作成にも適している。加えて、これらの回路はCPUとは異なり、電源電圧が多少低下しても動作が可能であることから、これらの動作用電源を組電池2から得ることができるようになっている。従って、前記動作用電源に対しては相対的に容量が小さい制御用電源の電力消費を抑制することができる。
【0068】
(第2実施例)
図7乃至図11は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、論理回路部26に代わって論理回路部(電圧制御手段)30が配置されている。
【0069】
論理回路部30の内部は、8つの論理ブロック31H,31L,32H,32L,33H,33L,34H,34Lを中心として構成されている。但し、論理ブロック31H,31L及び34H,34Lは、夫々実質的にANDゲート1個のみからなっている。
【0070】
そして、コンパレータ12Hの出力端子は、ANDゲート31L,32Haの入力端子に接続されており、また、INV(インバータ)ゲート35を介してANDゲート32La,32Lb,33Hc,33La,33Lb,33Lc及び34Lの入力端子に接続されている。コンパレータ12Lの出力端子は、ANDゲート31H,32Laの入力端子に接続されており、また、INVゲート36を介してANDゲート32Ha,32Hb,33Ha,33Hb,33Hc,33Lc及び34Hの入力端子に接続されている。
【0071】
コンパレータ13Hの出力端子は、ANDゲート32Lb,33Ha及び33Hbの入力端子に接続されており、また、INVゲート37を介してANDゲート32Ha,33La,33Lb及び33Lcの入力端子に接続されている。コンパレータ13Lの出力端子は、ANDゲート32Hb,33La,33Lbの入力端子に接続されており、また、INVゲート38を介してANDゲート32La,33Ha,33Hb及び33Hcの入力端子に接続されている。
【0072】
コンパレータ14Hの出力端子は、ANDゲート33Lb,33Lc及び34Hの入力端子に接続されており、また、INVゲート39を介してANDゲート32Ha,32Hb,33Ha,33Hb及び33Hcの入力端子に接続されている。コンパレータ14Lの出力端子は、ANDゲート33Hb,33Hc及び34Lの入力端子に接続されており、また、INVゲート40を介してANDゲート32La,32Lb,33La,33Lb及び33Lcの入力端子に接続されている。
【0073】
クロック回路41によって出力されるクロック信号は、ANDゲート31H,32Ha〜32Hc,33Ha〜33Hc及び34Hの入力端子に与えられていると共に、INVゲート42を介して31L,32La,32Lb,33La〜33Lc及び34Lの入力端子に与えられている。クロック信号の周波数は、例えば数kHz程度である。
【0074】
尚、クロック信号は、後述するように、そのレベルが“H”の場合に端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高いものを検出して、そのレベルが“L”の場合に端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低いものを検出するように切替えを行うために用いられる。
【0075】
論理ブロック32LのANDゲート32La,32Lbの出力端子は、ORゲート32Lcの入力端子に夫々接続されており、論理ブロック32HのANDゲート32Ha,32Hbの出力端子は、ORゲート32Hcの入力端子に夫々接続されている。また、論理ブロック33LのANDゲート33La〜33Lcの出力端子は、ORゲート33Ldの入力端子に夫々接続されており、論理ブロック33HのANDゲート33Ha〜33Hcの出力端子は、ORゲート33Hdの入力端子に夫々接続されている。
【0076】
論理回路部30の出力段には、4つのORゲート43(1),43(2),43(3),43(4)が配置されている。そして、ANDゲート31H,31Lの出力端子は、ORゲート43(1)の入力端子に夫々接続されている。また、論理ブロック32H,32LのORゲート32Hc,32Lcの出力端子は、ORゲート43(2)の入力端子に夫々接続されており、論理ブロック33H,33LのORゲート33Hd,33Ldの出力端子は、ORゲート43(3)の入力端子に夫々接続されている。そして、ANDゲート34H,34Lの出力端子は、ORゲート43(4)の入力端子に夫々接続されている。以上が論理回路部30を構成している。また、論理回路部30の動作用電源は、第1実施例と同様に組電池2から作成されて供給されるようになっている。
【0077】
各単位セル1(1)〜1(4)夫々の両端子には、常開型のスイッチ44P(1)及び44N(1)〜44P(4)及び44N(4)(単位セル選択手段)を介して接続切替えを行うことにより、コンデンサ(蓄電手段)45が並列に接続可能となっている。即ち、単位セル1(1)〜1(4)の正側端子に対応するJc1〜Jc4とコンデンサ45の正側端子45Pとの間には、スイッチ44P(1)〜44P(4)が夫々介挿されており、単位セル1(1)〜1(4)の負側端子に対応するJc0〜Jc3とコンデンサ45の負側端子45Nとの間には、スイッチ44N(1)〜44N(4)が夫々介挿されている。尚、コンデンサ45の容量は、例えば0.01F程度である。
【0078】
論理回路部30のORゲート43(1)〜43(4)の出力端子は、スイッチ44P(1)及び44N(1)〜44P(4)及び44N(4)の制御端子に夫々接続されている。各スイッチ44は、第1実施例におけるスイッチ29と同様に例えばトランジスタやFETなどで構成されており、制御端子にハイレベルの制御信号が与えられると接点を閉じる(導通する)ようになっている。
【0079】
次に、第2実施例の作用について図8乃至図11をも参照して説明する。HEVが走行する場合には、その走行状態に応じて組電池から供給される電源によって走行用モータが駆動されたり、制動時に回生電力が発生した場合やガソリンエンジンが動作している場合には、組電池2に対して充電が行われる。
【0080】
ここで、以上の構成を一般化した図9に示す回路で説明する。第2実施例では、例えば、単位セルCi 6の端子電圧Vi が平均電圧Vm よりも高いと判定されると、SWi P及びSWi Nを介してコンデンサCreg を並列に接続して(第1の接続状態)放電させる。また、端子電圧Vi が平均電圧Vm よりも低いと判定されると、SWi P及びSWi Nを介してコンデンサCreg を並列に接続して(第2の接続状態)放電させるように切替えを行う。
【0081】
以下、単位セルCj の端子電圧Vj が平均電圧Vm よりも高く、単位セルCk の端子電圧Vk が平均電圧Vm よりも低いという初期条件において、コンデンサCreg により電荷を移動させて端子電圧Vj ,Vk のばらつきを調整する動作について図10を参照して説明する。尚、コンデンサCreg は、その端子電圧VC が平均電圧Vm に等しくなるように予め充電されているものとする。
【0082】
図10に示すように、t≦0において初期条件Vj >Vm >Vk であり、0<tで論理回路部LCの動作が開始する。先ず、0<t≦T/2(Tはクロック信号周期)ではクロック信号が“H”であり、単位セルCj に対応する論理回路部出力BSj が“H”となってSWj P及びSWj NがONとなり、単位セルCj にコンデンサCreg が並列に接続される。すると、単位セルCj からコンデンサCreg に充電電流Ij が流れて電荷が移動し、電圧Vj が下降して電圧VC が上昇する。
【0083】
次に、T/2<t≦Tではクロック信号が“L”であり、単位セルCk に対応する論理回路部出力BSk が“H”となってSWk P及びSWk NがONとなり、単位セルCj にコンデンサCreg が並列に接続される。すると、コンデンサCreg から単位セルCk に充電電流Ik が流れて電荷が移動し、電圧Vk が上昇して電圧VC が下降する。
【0084】
以降、上記動作をクロック信号レベルの変化に応じて交互に繰り返すことで電圧Vj ,Vk の電位差は次第に小さくなって行く。そして、8T<tでは、電圧Vj ,Vk は平均電圧Vm にほぼ等しいと判断されるので、クロック信号レベルにかかわらず論理回路部出力BSj ,BSk は何れも“L”となり、単位セルCj ,Ck とコンデンサCreg との間の充放電は行われなくなる。
【0085】
以上に基づいて、図7に示す6つのコンパレータ12H,12L,13H,13L,14H,14Lの出力レベルを論理合成することにより、4つのスイッチ44(1)〜44(4)を夫々ON状態“1”とする条件は、図8に示す真理値表のようになる。但し、“X”は任意のレベルを示す。
【0086】
また、この真理値表は、クロックが“H”の場合は基本的に第1実施例の図2に示すものと同様であるが、4つの単位セル1(1)〜1(4)の内で同時に2つ以上の単位セル1が平均電圧Vm を上回るか若しくは下回るかした場合に、常に1つの単位セル1のみを選択してコンデンサ45に接続するように優先順位を設定する論理も組み込まれている。その優先順位は、ここでは1(1)→1(4)→1(2)→1(3)に設定されている。
【0087】
優先順位の設定は、図2に示す基本条件に、1つの単位セル1について放電条件が成立している場合に、他の単位セル1についての放電条件が同時に成立しないように、コンパレータの出力レベルを任意“X”ではなく“H”または“L”に限定する条件を付加するか否かによって行う。
【0088】
即ち、図8においては、クロック信号レベルが“H”の場合にスイッチ44(1)がONになる条件は、コンパレータ12Lのレベルが“H”であるだけで、他のコンパレータのレベルは全て“X”であるから優先順位が最も高く設定されている。スイッチ44(4)がONになる条件は、コンパレータ14Hのレベルが“H”であると共に、コンパレータ12Lのレベルが“L”であることが要求されるので、単位セル1(1)に次ぐ優先順位が設定されている。
【0089】
スイッチ44(2)がONになる条件は、コンパレータ13H,12Hのレベルが“L”,“H”である条件と共にコンパレータ14H,12Lのレベルが“L”であることが要求され、また、コンパレータ13L,12Lのレベルが“H”,“L”である条件と共にコンパレータ14Hのレベルが“L”であることが要求されており、単位セル1(4)に次ぐ優先順位が設定されている。
【0090】
スイッチ44(3)がONになる条件は、コンパレータ14H,13Hのレベルが“L”,“H”である条件と共にコンパレータ13L,12Lのレベルが何れも“L”であることが要求され、また、コンパレータ14L,13Lのレベルが“H”,“L”である条件と共にコンパレータ14H,13H,12Lのレベルが“L”,“H”,“L”であること,またはコンパレータ14H,12H,12Lのレベルが何れも“L”であることが要求されており、単位セル1(2)に次ぐ優先順位が設定されている。尚、この場合、最後の2つのコンパレータ13H,12Hについて付加されている条件は、スイッチ44(2)のON条件の否定である。
【0091】
また、図2下段のクロック信号レベルが“L”である場合の条件は、コンパレータ12H・12L,13H・13L,14H・14Lのレベルの組み合わせで見ると、上段の組み合わせを以下のように入れ替えることによって論理合成されている。
“H”・“L”→“L”・“H”
“H”・“X”→“X”・“H”
“L”・“X”→“X”・“L”
【0092】
即ち、HEVが走行することにより、組電池を構成している何れかの組電池2において、各単位セル1の間に端子電圧のばらつきが発生すると、コンパレータ12H〜14Lにより各端子電圧Vがその時の組電池2の平均電圧Vm と比較され、その比較結果が論理回路部30において論理合成されることでコンデンサ45が第1,第2の接続状態に交互に切り替わり、各単位セル間で電荷の移動が行われて、夫々の端子電圧Vが平均電圧Vm に近付くようにばらつきが調整されることになる。
【0093】
ここで、図11は、図7に示すように4直列の単位セルについて端子電圧のばらつき調整を行った場合のシミュレーション結果を示すものである。初期条件として、単位セル1(1)〜1(4)の端子電圧を、夫々以下のように設定した。
単位セル1(1):4.020V
単位セル1(2):4.010V
単位セル1(3):4.000V
単位セル1(4):3.990V
従って、この時点での平均電圧Vm は、4.005Vである。
【0094】
先ず、設定された優先順位に従って、単位セル1(1),1(4)の間で調整が行われ、端子電圧V1 が低下して行き端子電圧V4 が上昇して行く。そして、7時間半程度経過した時点において端子電圧V1 がVm に達すると、端子電圧V1 の下降は停止し、次に単位セル1(2),1(4)の間で調整が行われる。すると、端子電圧V2 が下降を開始する。
【0095】
そして、9時間程度経過した時点において、端子電圧V4 が時点Aにおける平均電圧Vm (約4.003V)に達すると端子電圧V4 の上昇は停止し、次に単位セル1(2),1(3)の間で調整が行われる。そして、15時間程度経過した時点において、単位セル1(1)〜1(4)の各端子電圧V1 〜V4 のばらつきは、±1mV以内に収束している。
【0096】
以上のように第2実施例によれば、論理回路部30は、コンパレータ12H〜14Lによる比較結果に基づいて、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高いと判断される単位セル11をスイッチ44P(1)及び44N(1)〜44P(4)及び44N(4)によってコンデンサ45に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも低いと判断される単位セル1をコンデンサ45に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御する。
【0097】
従って、端子電圧Vが平均電圧Vm よりも高い単位セル1の電荷を、コンデンサ45を介して平均電圧Vm よりも低い単位セル1に移動させ、各端子電圧Vのばらつきを調整して組電池2の使用効率を向上させることができる。特に、高い電圧を得るために多数の単位セル1を直列接続する必要のあるHEVに適用することで、駆動用バッテリの使用効率を十分向上させることができる。また、第1実施例のように、端子電圧が平均電圧Vm よりも高い単位セル1を抵抗を介して放電させることがないので、組電池2の有効使用時間を長期化することも可能である。
【0098】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
単位セルは、リチウム電池に限らず、鉛電池やニッケル系電池であっても同様に適用が可能である。
必ずしも組電池を構成する全ての単位セルについて電圧調整を行う必要はなく、その内の特定の1個のみについて、或いは特定の複数個について電圧調整を行っても良い。
第2実施例において、複数の蓄電手段を設けて、それら複数の蓄電手段を、ばらつきが生じた単位セルに対して別個に接続するようにしても良い。
優先順位は、適宜変更して良い。
電気自動車やHEVに限ることなく、その他、ノート型パーソナルコンピュータや携帯用VTR等の小形民生機器や電力貯蔵用の二次電池設備などのように、複数の単位セルを直列に接続して構成されるバッテリを使用するものであれば適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をハイブリッド電気自動車の駆動用バッテリに適用した場合の第1実施例を示す電気的構成図
【図2】論理回路部の真理値を示す図
【図3】本発明をn直列構成の組電池に適用した場合の図1相当図
【図4】図2相当図
【図5】電圧調整動作時における単位セルの電圧,電流波形を示す図
【図6】4直列構成の組電池についてのシミュレーション結果を示す図
【図7】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図8】図2相当図
【図9】図3相当図
【図10】図5相当図
【図11】図6相当図
【符号の説明】
1は単位セル(リチウム電池)、2は組電池、5は分圧回路(第1分圧手段)、8,11は分圧回路(第2分圧手段)、12H,12L,13H,13L,14H及び14Lはコンパレータ(電位比較手段)、27は放電回路(放電制御手段)、26は論理回路部(電圧制御手段)、Jr2,Jr3,Jr4a ,Jr4b は分圧点、30は論理回路部(電圧制御手段)、44P及び44Nはスイッチ(単位セル選択手段)、45はコンデンサ(蓄電手段)を示す。
Claims (11)
- 二次電池からなる単位セルを複数個直列に接続して構成される組電池の端子電圧を、前記単位セルの個数に応じた比によって分圧する第1分圧手段と、
複数の単位セル間における連結点と前記組電池の負側端子との間の電圧を、前記連結点までの単位セルの個数に応じた比によって分圧する第2分圧手段と、
前記第1分圧手段による分圧点の電位と、前記第2分圧手段による分圧点の電位とを比較する電位比較手段と、
この電位比較手段による比較結果に基づいて、前記連結点に対応する単位セルを充電または放電させるように制御する電圧制御手段とを備えたことを特徴とする組電池の電圧調整装置。 - 前記電圧制御手段は、前記電位比較手段による比較結果に基づいて、前記連結点に対応する単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断すると、当該単位セルを放電させるように制御することを特徴とする請求項1記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記単位セルの夫々に対して接続可能に構成され、単位セルとの間で電荷を充放電するための蓄電手段と、
前記電圧制御手段は、この蓄電手段に接続される単位セルを選択する単位セル選択手段とを備え、
前記電圧制御手段は、前記電位比較手段による比較結果に基づいて、端子電圧が平均電圧よりも高いと判断される単位セルを前記単位セル選択手段によって前記蓄電手段に並列に接続する第1の接続状態と、端子電圧が平均電圧よりも低いと判断される単位セルを前記単位セル選択手段によって前記蓄電手段に並列に接続する第2の接続状態とを交互に切り替えるように制御することを特徴とする請求項1または2記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記第1分圧手段は、前記組電池の端子間電圧を、
(n−1):1(nは単位セルの個数)で分圧する分圧抵抗によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記第2分圧手段は、複数の単位セル間における何れかの連結点と前記組電池の負側端子との間の電圧を、(m−1):1(mは、前記連結点までの単位セルの個数)で分圧する分圧抵抗によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記第2分圧手段は、複数の連結点に対応して複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記複数の内任意の単位セルについて、当該単位セルの正極側の連結点に対応して設けられている第2分圧手段による分圧点の電位と前記第1分圧手段による分圧点の電位とを比較する第1電位比較手段と、
前記単位セルの負極側の連結点に対応して設けられている第2分圧手段による分圧点の電位と前記第1分圧手段による分圧点の電位とを比較する第2電位比較手段とを備え、
前記電圧制御手段は、前記第1及び第2電位比較手段による比較結果に基づいて、前記単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いか否かを判断するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記電圧制御手段は、単位セルの正極側に対応する第2分圧手段による分圧点の電位をErp,単位セルの負極側に対応する第2分圧手段による分圧点の電位をErn,第1分圧手段による分圧点の電位をEm とすると、前記第1及び第2電位比較手段の比較結果が、
Erp≧Em 且つErn<Em ,または、Erp>Em 且つErn≦Em
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも高いと判断し、
前記電位比較手段の比較結果が、
Erp≦Em 且つErn>Em ,または、Erp<Em 且つErn≧Em
である場合に、単位セルの端子電圧が平均電圧よりも低いと判断することを特徴とする請求項7記載の組電池の電圧調整装置。 - 前記電位比較手段及び前記電圧制御手段は、前記組電池から動作用電源を得るように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記単位セルは、リチウム電池であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
- 前記組電池は、電気自動車またはハイブリッド電気自動車の駆動用バッテリとして用いられることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の組電池の電圧調整装置。
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