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JP3918404B2 - バリア包装材及びそれを用いた包装袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品やトイレタリー品、医薬品等を収容するガスバリア包装材に関するものであり、特に浸透性や揮発性の物質を含む液状、練り状の食品等を包装する透明なバリア包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品や洗剤等トイレタリー品、医薬品等を収容するガスバリア性包装材として、例えばポリ塩化ビニルデン樹脂が塗布されたポリエチレンテレフタレートフィルムに、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂でなるシーラントフィルムをドライラミネーション用接着剤を介してラミネートしたものがあった。
【0003】
しかし、上記構成の包装材では、バリア層に用いられているポリ塩化ビニルデンは、使用後の焼却処理で塩素ガスやダイオキシン等有害ガスの発生等、廃棄物に係わる環境問題から忌避されるようになった。
【0004】
上記有害ガスの発生等の問題のないものとして、このポリ塩化ビニルデンに代わりアルミニウム箔がラミネートされたものもあったが、透明でないこともあるが、使用後の廃棄物の焼却処理でアルミニウムの残差が焼却炉を傷めたり、その焼却灰が埋立処分場で有害ガスの発生等があり、ポリ塩化ビニルデンと同様廃棄物に係わる環境問題があり、これも忌避されるようになってきた。
【0005】
そこで近年では、これらガスバリア層に代わって無機酸化物、例えば酸化珪素や酸化アルミニウム等をポリエチレンテレフタレートフィルムや延伸ナイロンフィルムに蒸着したものが透明なガスバリアフィルムとして多用されるようになってきた。
【0006】
そこで上記ガスバリアフィルムを用いた包装材の一例として、酸化珪素が蒸着されたポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面にドライラミネーション用接着剤からなる接着層を介して、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂でなるシーラントフィルムをラミネートした透明なガスバリア包装材があり、その包装材を用いて、例えば揮発性物質を含む和からし(香辛料)用の包装袋としたものがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術のガスバリア包装材においては、特に内容物が浸透性、揮発性あるいは油等の物質を含む液状、練り状の食品、トイレタリー品等を包装するガスバリア包装材では、経時によりガスバリアフィルムとシーラントフィルムとの密着強度が低下し、破袋したりあるいは引裂性が悪くなったりするという問題点があった。
【0008】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、廃棄物に係わる環境問題がなく、経時による密着強度の低下のない透明なバリア包装材と、そのバリア包装材を用いて、破袋強度や引裂き性に優れた包装袋を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、プラスチックフ
ィルムに無機酸化物からなる蒸着層が設けられたセラミック蒸着フィルムの蒸着層面に接着剤あるいはアンカーコート剤からなる接着層を介してシーラント層がラミネートされた透明なバリア包装材において、前記蒸着層面と接着層との間に、ウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなる密着メジウム層を設けてなることを特徴とするバリア包装材としたものである。
【0011】
上記請求項1の発明によれば、セラミック蒸着フィルムの蒸着層面にウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなる密着性に優れる密着メジウム層を設けることによって、蒸着層面と接着層との密着性を良くし、経時による密着強度の低下のないバリア包装材とすることができる。
【0012】
また、請求項の発明では、前記密着メジウム層と接着層との間に印刷インキ層を設けてなることを特徴とする請求項1記載のバリア包装材としたものである。
【0013】
また、請求項の発明では、前記印刷インキ層と接着層との間にもう1層の密着メジウム層を設けてなることを特徴とする請求項記載のバリア包装材としたものである。
【0014】
また、請求項の発明では、前記セラミック蒸着フィルムの蒸着層と密着メジウム層との間に印刷インキ層を設けてなることを特徴とする請求項1記載のバリア包装材としたものである。
【0016】
上記請求項、またはの発明によれば、各層間あるいは表面に印刷インキ層を設けることによって宣伝やデザイン効果あるいは内容物の隠蔽効果を付与したバリア包装材とすることができ、さらに請求項の発明によれば、この印刷インキ層の上にもう1層の密着メジウム層を設けることによって、この印刷インキ層と接着層との密着性をより良くし、経時による密着強度の低下のないバリア包装材とすることができる。
【0017】
また、請求項の発明では、前記印刷インキ層を構成するバインダーは、ウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなることを特徴とする請求項2または3に記載のバリア包装材としたものである。
【0018】
上記請求項の発明によれば、印刷インキ層を構成するバインダー樹脂を密着性に優れるウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなる樹脂とすることによって、各層との密着性を良くし、経時による密着強度の低下のないバリア包装材とすることができる。
【0019】
また、請求項の発明では、前記シーラント層は、メタロセン系触媒を用いて製造される直鎖状低密度ポリエチレンでなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のバリア包装材としたものである。
【0020】
上記請求項の発明によれば、シーラント層に低温ヒートシール性と耐ブロッキング性に良好な、メタロセン触媒で重合した直鎖状低密度ポリエチレンを用いることによって、特に内容物が液状物あるいは練り状物の場合、内容物を充填し開口部を閉封(シール)する充填機の高速充填、夾雑シールに対応が可能なバリア包装材とすることができる。
【0021】
また、請求項の発明では、前記請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバリア包装材を用いたことを特徴とする包装袋としたものである。
【0022】
上記請求項の発明によれば、経時による密着強度の低下のないバリア包装材を用いて包装袋とすることによって、その包装袋の破袋強度や引裂き性に優れた透明なバリア包装袋とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面により説明する。
本発明のバリア包装材は、例えば、図1の積層側断面図に示すように、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の基材フィルム(10)に無機酸化物からなる蒸着層(12)が設けられたセラミック蒸着フィルム(15)の蒸着層(12)面に、ウレタン樹脂等でなる密着メジウム層(20)が施され、その上にドライラミネーション用の接着剤等の接着層(30)が塗布され、直鎖状低密度ポリエチレン等のシーラント層(40)がラミネートされた透明なバリア包装材(1)である。
【0024】
上記の接着層(30)として接着剤に代えてアンカーコート剤とし、その上に溶融された直鎖状低密度ポリエチレン等を押し出してラミネートし、シーラント層(40)とすることもできる。
【0025】
また、本発明のバリア包装材(1)は、図2の積層側断面図に示すように、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム等基材フィルム(10)にアンカーコート層(11)を施し、その上に無機酸化物からなる蒸着層(12)を設け、さらに被覆層(13)を設けたセラミック蒸着フィルム(15)としてその蒸着層(12)を揉み等によるクラック発生を防止し、その被覆層(13)面に、ウレタン樹脂等でなる密着メジウム層(20)が施され、その上にドライラミネーション用等の接着剤でなる接着層(30)が塗布され、直鎖状低密度ポリエチレン等のシーラント層(40)がラミネートされたものである。
【0026】
この場合も上記の接着層(30)として接着剤に代えてアンカーコート剤とし、その上に溶融された直鎖状低密度ポリエチレン等を押し出してラミネートし、シーラント層(40)とすることもできる。また、上記積層構成から被覆層(13)を除いた構成とすることもできる。
【0027】
また、本発明では、図3の積層側断面図に示すように、例えば密着メジウム層(20)と接着層(30)との間に印刷インキ層(50)を設けて、広告やデザイン効果あるいは内容物の隠蔽効果を付与したバリア包装材(1)とするものである。
【0028】
また、図4の積層側断面図に示すように、例えば上記の印刷インキ層(50)と接着層(30)との間にもう1層の密着メジウム層(22)を設けて、より密着性に優れ、経時による密着強度の低下のないバリア包装材(1)とするものである。
【0029】
さらにまた、本発明では、図5の積層側断面図に示すように、例えばセラミック蒸着フィルム(15)の蒸着層(12)面と密着メジウム層(20)との間に印刷インキ層(50)を設けて、あるいは図6の積層側断面図に示すように、その印刷インキ層(50)をセラミック蒸着フィルム(15)のプラスチックフィルム(10)面に設けて、広告やデザイン効果あるいは内容物の隠蔽効果を付与したバリア包装材(1)とするものである。
【0030】
以下に本発明のバリア包装材(1)を構成する材料や製法等について詳細に説明する。
まず図1〜図6に示すセラミック蒸着フィルム(15)の基材フィルム(10)としては、例えば厚さ12μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルムあるいは二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどが挙げられ、内容物や用途に応じて適宜選定できる。
【0031】
また、図1〜図6に示すセラミック蒸着フィルム(15)を構成する無機酸化物の蒸着層(12)としては、例えばSiO2 、SiOなど珪素酸化物、Al2 3 などアルミニウム酸化物等が好ましく、その積層方法としては、物理蒸着法や化学蒸着法により、透明でガスバリア性に優れたバリアフィルムとすることができる。
【0032】
また、図2に示すセラミック蒸着フィルム(15)を構成するアンカーコート層(11)として、例えば少なくともアクリルポリオール、イソシアネート化合物、および一般式:R’SI(OR)3 (式中R’はアルキル基、ビニル基、グリシオキシプロピル基の一種、Rはアルキル基)で表される3官能オルガノシランあるいはオルガノシランの加水分解物を含む組成物、または前記組成物に一般式:M(OR)n (式中Mは金属元素、RはCH3 、C2 5 等のアルキル基、nは金属元素の酸化数)で表せる金属アルコキシド、あるいは金属アルコキシドの加水分解物を含む組成物を用いることができる。
【0033】
また、図2に示すセラミック蒸着フィルム(15)を構成する被覆層(13)として、例えば水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物、(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水/アルコール混合液を主剤とするコーティング剤からなるものを用いることができ、上記無機酸化物の蒸着層(12)をアンカーコート層(11)とこの被覆層(13)とで挟むように覆うことによって、この蒸着層(12)の揉みなどでできるクラック等を防止するためのものである。
【0034】
また、本発明のバリア包装材(1)を構成する密着メジウム層(20)としては、比較的柔軟で接着力のあるウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂のブレンド樹脂が好適で、これら樹脂を適性な溶剤に溶解させて、グラビア法、ロールコート法などで厚さ0.05〜5.0μmに、より好ましくは0.5〜3.0μmになるように塗布して得ることができる。
【0035】
上記密着メジウム層(20)は、上記組成の1液硬化タイプでも2液硬化タイプでもよいが、2液硬化タイプの場合、硬化剤としてポリイソシアネートを使用することが望ましい。具体的には、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(ピュアMDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)などの芳香族ポリイソシアネート、またはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)などの脂肪族ポリイソシアネートが挙げられ、特に内容物が食品の場合、後者の脂肪族ポリイソシアネートが好適に用いられる。
【0036】
また、密着メジウム層(20)に他の機能性を付与するために、上記樹脂類に添加剤を含ませてもよい。例えば耐摩擦性の向上、ブロッキング防止、スリップ性、発色性助剤、流動性、耐熱性向上、帯電防止、印刷適性付与などのために、天然ワックス(蝋など)、合成ワックス(ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドなど)、その他分散剤、静電防止剤、表面改質などが挙げられ、適宜選定して使用できる。
【0037】
また、図1から図6に示す最内層のシーラント層(40)としては、例えば厚さ40μm程度の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルムあるいは無延伸ポリプロピレンフィルムなどをドライラミネーション用接着剤を介してラミネートされて得られるか、あるいは、溶融された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂をアンカーコート剤を介して押し出しラミネートされて得られるものである。
【0038】
本発明では、特に内容物が液状物あるいは練り状物の場合の最内層のシーラント層(40)として、低温ヒートシール性、耐ブロッキング性に優れているので、高速充填、夾雑シールに対応できるメタロセン触媒を用いて重合した直鎖状低密度ポリエチレンが好適に用いられる。また、このシーラント層(40)は、コア層とシール層でシール性能が異なる複数層、つまり共押出しあるいはタンデム押出しの層であってもよい。
【0039】
また本発明では図3〜図6に示す印刷インキ層(50)のバインダーとして、比較的柔軟で接着力のあるウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂のブレンド樹脂が好適で、これら樹脂に白色及び各色の顔料を分散させ、それを適性な溶剤に溶解させてグラビアインキとし、グラビア印刷法で印刷インキ層(50)を形成する。この印刷インキ層(50)は、一般には、先ず白色インキで全面あるいは部分的にベタ(印刷用語で、印刷面に濃淡の差や抜けた部分がなく、印刷インキで完全に覆われている部分をいう)部を形成し、その上(外側から見て)に文字、絵柄等を各色インキで印刷されて印刷インキ層(50)とするものである。
【0040】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に説明する。
参考例1〉
図1の積層側断面図に示すように、基材フィルム(10)として、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その片面にアルミニウム酸化物が蒸着されたセラミック蒸着フィルム(15)の蒸着層(12)面に、ウレタン樹脂をメチルエチルケトン/エタノール/トルエンの混合溶剤で溶解した密着メジウムをグラビア法で塗布して厚さ0.5μmの密着メジウム層(20)を得た。
【0041】
次いでこのメジウム層(20)面にドライラミネーション用接着剤:A969V/A5(武田薬品工業社製)を接着層(30)として、厚さ40μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルム(密度:0.905g/cc、MFR:4.0g/10min)をシーラント層(40)としてラミネートしてバリア包装材(1)を得た。
【0042】
上記で得られたバリア包装材(1)を用いて、シール温度150℃程度で内寸100mm×100mmの四方シールの包装袋とし、和からしを充填後閉封して試験用のバリア包装袋を得た。
【0043】
参考例2〉
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基材フィルム(10)とし、その片面に下記組成でなるアンカーコート層(図2に示す(11))を設け、その上にアルミニウム酸化物でなる蒸着層(12)とした以外は、参考例1と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
<アンカーコート層の成分>:希釈溶媒中で、2−(エポキシシクロヘキサン)エチルトリメチルシラン(以下EETMSとする)にアクリルポリオールを2.5倍量(重量比)を混合し、さらに塩化錫/メタノール溶液(0.003mol/gに調整)をEETMSに対して1/135molとなるように添加し、次いでトリレンジイソシアネートを前記アクリルポリオールのOH基に対して、NCO基が等量となるように混合してアンカーコート層の塗布液とした。
【0044】
参考例3〉
ドライラミネーション用接着剤に代えて、ポリエステル系のアンカーコート剤:LX63F(大日本インキ化学社製)を介して、溶融された直鎖低密度ポリエチレン樹脂(密度:0.905g/cc、MFR:8.0g/10min)を厚さ40μmに押し出してシーラント層(40)とした以外は、参考例2と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0045】
参考例4〉
図2の積層側断面図に示すように、蒸着層(12)の上に下記組成からなる被覆層(13)を設けてセラミック蒸着フィルム(15)とした以外は、参考例3と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
<被覆層の成分>:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)を89.6gを加え、30分攪拌し、加水分解した固形分3wt%(SiO2 換算)の溶液と、ポリビニルアルコール溶液を混合して被覆層の塗布液とした。
【0046】
参考例5〉
蒸着層(12)を珪素酸化物とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0047】
参考例6〉
基材フィルム(10)を厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムとした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0048】
参考例7〉
基材フィルム(10)を厚さ15μmの延伸ナイロンフィルムとした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0049】
〈実施例
密着メジウム層(20)の液組成をウレタン樹脂80部と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂20部のブレンド樹脂とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0050】
〈実施例
密着メジウム層(20)の液組成をウレタン樹脂20部と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂80部のブレンド樹脂とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0051】
参考
密着メジウム層(20)の液組成を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂単体とした以外
は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0052】
参考
密着メジウム層(20)の液組成をウレタン樹脂単体とし、厚さを1.0μmとした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0053】
〈比較例1〉
図2に示す密着メジウム層(20)を除いた包装材とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0054】
〈比較例2〉
図2に示す密着メジウム層(20)を硝化綿とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0055】
〈比較例3〉
図2に示す密着メジウム層(20)をアクリル樹脂とした以外は、参考例4と同様にして和からし入りのバリア包装袋を得た。
【0076】
上記実施例1〜2、参考例1〜9および比較例1〜3で得られた和からし入りのバリア包装袋を40℃、70%雰囲気下に1週間保存の後、その包装材の酸素バリア性(単位cc/m2 /day)、密着強度(単位g/15mm)および下記の方法による引裂き性、破袋強度を測定・評価した結果を表1に示した。
〔引裂き性〕:袋のシール部分を引き裂き、その時のシーラント層に伸びがなく裂けた場合を○、伸びがあり裂け難い場合を×とした。
〔破袋強度〕:内容物を充填した袋を、毎分5mmの一定速度で5分間押圧し、980Nの荷重で破袋しないを○、破袋したを×とした。
【0077】
【表1】
Figure 0003918404
【0078】
上記表1より、ウレタン樹脂と塩酢ビ樹脂のブレンド樹脂でなるメジウムを密着メジウム層として蒸着層(12)とシーラント層(40)の間に設けることによって、密着強度の低下を防止することができ、またセラミック蒸着フィルム(15)として蒸着層(12)を挟むようにアンカーコート層(11)と被覆層(13)を設けることによって、より密着強度の低下を抑制する和からし入りバリア包装袋であった。すなわち引裂き性や破袋強度に優れたバリア包装材であった。それに対し、密着メジウム層を施さない比較例1で
は、密着強度が極端に低下し、密着メジウム層に硝化綿やアクリル系のメジウムとしたものでは、密着強度の低下を抑制することができなかった。すなわち引裂き性や破袋強度に劣る和からし入りバリア包装材であった。
【0083】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、プラスチックフィルムに無機酸化物からなる蒸着層が設けられたセラミック蒸着フィルムの蒸着層面に接着剤あるいはアンカーコート剤を介してシーラント層がラミネートされた透明なバリア包装材において、前記蒸着層面と接着剤あるいはアンカーコート剤との間に、ウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体でなる密着メジウム層を設けたので、蒸着層面と接着剤あるいはアンカーコート剤との密着性を良くし、経時による密着強度の低下のないバリア包装材とすることができる。
【0084】
また、最外層あるいは密着メジウム層と接着層等の間に、バインダーがウレタン樹脂などでなる印刷インキ層を施すことによって、広告宣伝やデザイン効果あるいは内容物の隠蔽効果を付与し、かつ密着メジウム層や蒸着層面と接着剤あるいはアンカーコート剤との密着性を良くし、経時による密着強度の低下のないバリア包装材とすることができる。
【0085】
また、最内層のシーラント層にメタロセン系触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレンを用いることによって、液状や練り状物の高速充填と夾雑シールに優位なバリア包装材とすることができる。
【0086】
また、上記の経時による密着強度の低下のないバリア包装材を用いて包装袋とすることによって、その包装袋の破袋強度や引裂き性に優れた透明なバリア包装袋を提供することができる。
【0087】
従って本発明は、特に浸透性や揮発性等の物質を含有する食品(香辛料、調味料等)、洗剤等トイレタリー品、化粧料の如き液状、練り状の内容物を収容する透明なバリア包装袋として、しかも廃棄物に係わる環境問題のない包装袋として、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリア包装材の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【図2】本発明のバリア包装材の他の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【図3】本発明のバリア包装材のさらに他の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【図4】本発明のバリア包装材のさらに他の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【図5】本発明のバリア包装材のさらに他の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【図6】本発明のバリア包装材のさらに他の一実施の形態を積層側断面で表した説明図である。
【符号の説明】
1‥‥バリア包装材
10‥‥基材フィルム
11‥‥アンカーコート層
12‥‥無機酸化物の蒸着層
13‥‥被覆層
15‥‥セラミック蒸着フィルム
20‥‥密着メジウム層
22‥‥もう一層の密着メジウム層
30‥‥接着層
40‥‥シーラント層
50‥‥印刷インキ層

Claims (7)

  1. プラスチックフィルムに無機酸化物からなる蒸着層が設けられたセラミック蒸着フィルムの蒸着層面に接着剤あるいはアンカーコート剤からなる接着層を介してシーラント層がラミネートされた透明なバリア包装材において、前記蒸着層面と接着層との間に、ウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなる密着メジウム層を設けてなることを特徴とするバリア包装材。
  2. 前記密着メジウム層と接着層との間に印刷インキ層を設けてなることを特徴とする請求項1記載のバリア包装材。
  3. 前記印刷インキ層と接着層との間にもう1層の密着メジウム層を設けてなることを特徴とする請求項記載のバリア包装材。
  4. 前記印刷インキ層をセラミック蒸着フィルムのプラスチックフィルム面に設けてなることを特徴とする請求項1記載のバリア包装材。
  5. 前記印刷インキ層を構成するバインダーは、ウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の混合体からなることを特徴とする請求項2または3に記載のバリア包装材。
  6. 前記シーラント層は、メタロセン系触媒を用いて製造される直鎖状低密度ポリエチレンでなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のバリア包装材。
  7. 前記請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバリア包装材を用いたことを特徴とする包装袋。
JP2000162589A 2000-01-21 2000-05-31 バリア包装材及びそれを用いた包装袋 Expired - Fee Related JP3918404B2 (ja)

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