JP3917908B2 - パケット通信システムにおけるノード、通信ノード、モビリティアンカポイント、ホームエージェント及びパケット通信システム並びに経路mtu探索方法 - Google Patents
パケット通信システムにおけるノード、通信ノード、モビリティアンカポイント、ホームエージェント及びパケット通信システム並びに経路mtu探索方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおけるノード、通信ノード、モビリティアンカポイント、ホームエージェント及びパケット通信システム並びに経路MTU探索方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IP[Internet Protocol]ネットワークは、ノードとノード間を直接接続するリンクの集合からなる。ノードは、コンピュータやコンピュータ間の通信を中継するルータ等の総称である。リンクは、イーサネット(R)、FDDI[Fiber Distributed Date Interface]、ATM[Asynchronous Transfer Mode]等複数存在する。IPネットワークでは、これら複数のリンクが混在しているため、データ通信を行う際に送信元(通信相手)のノードから宛先のノードに至る経路上には異なる種類のリンクが存在している。
【0003】
データをパケット単位で通信するパケット通信システムでは、リンク毎にIPパケットにおける最大伝送単位であるMTU[Maximum Transmission Unit]が定められており、このリンク毎のMTUをリンクMTUと呼ぶ。リンクMTUはリンクによって異なるので、経路の途中で送信中のIPパケットのパケットサイズよりもリンクMTUが小さい場合には、そのパケットを転送できなくなるという問題がある。この問題を回避するために、IP層では、リンクMTUの小さいリンクには、IPパケットを分割してパケットを転送している。しかし、IPパケットを分割化した場合、その分割化したパケットが1つでも失われると、元のIPパケットを再生することができないので、IPパケット全てが失われたことになる。これを避けるために、TCP[Transmission Control Protocol]では、パケットが分割されないような小さなサイズでパケットを送信しているが、その結果、ネットワークの伝送効率が悪化してしまう。これに対処するために、IETF[Internet Engineering Task Force]では、送信元のノードから宛先のノードに至る経路上に存在するリンクの最小のリンクMTU(すなわち、経路MTU)でパケットを送信する方法及び経路MTUを探索するための方法がRFC[Request For Comments]で標準化されている。
【0004】
ノードがIPネットワーク内を移動するためのモビリティ制御機能を有する移動ノード(以下、MN[Mobile Node]と記載する)の場合、IPネットワークにはMNのグローバルな位置情報を管理するホームエージェント(以下、HA[Home Agent]と記載する)が存在し、さらに、MNのローカルな位置情報を管理するモビリティアンカポイント(以下、MAP[Mobility Anchor Point]と記載する)も設置されている。そして、MN宛に送信されるパケットは、HAやMAPを経由してMNまで転送される。HAは、MNがHA配下のリンクから離脱して他のリンクに接続している場合にMN宛にパケットが転送されてくると、そのパケットをHAに登録されているMNが現在一時取得しているアドレス宛に転送する。その際、HAでは、送信元をHA、宛先をMNが現在一時取得しているアドレスとしたIPヘッダを転送されてきたパケットに付加する。このIPヘッダを元のパケットに付加することをカプセル化と呼ぶ。このカプセル化を行うノードをトンネルの始点と呼ぶ。このパケットをカプセル化する方法も、IETFにおいてRFCで標準化されている。MAPは、MNがMAPが設置されている配下の領域でローカルに取得したアドレスを登録しており、MN宛にパケットが転送されてくると、そのパケットをMAPに登録されているMNのアドレス宛に転送する。その際、MAPでは、送信元をMAP、宛先を登録されているMNのアドレスとしたIPヘッダを転送されてきたパケットに付加する。そのため、MN宛のパケットは、HAやMAPを経由する毎にIPヘッダが付加される。したがって、送信元のノードからMNに至る経路上に存在するHAやMAPの数だけIPヘッダが付加される。このように、IPヘッダを多重に付加される際の送信元からMNに至る経路上でカプセル化を行うノードを多重トンネルの始点と呼ぶ。
【0005】
【課題を解決しようとする課題】
しかし、IETFで標準化されている経路MTU探索方法では、HAやMAPでIPヘッダが付加されることを認識できない。したがって、例えば、パケットサイズがこれらのノード(HAやMAP)に転送されてくる前のリンクでのリンクMTUのサイズと同じかつ転送前後のリンクでのMTUが同じ場合、ノード(HAやMAP)においてカプセル化が行われると、IPヘッダの付加分パケットサイズが増加する。そのため、パケットサイズが転送後のリンクのMTUを付加されたIPヘッダサイズ分超えてしまうので、パケットを転送できなくなる。
【0006】
また、MNが移動して経路が切り替わり、通信相手のノード(以下、CN[Correspondent Node]と記載する)からMNに至る経路上の多重トンネルの始点の数が移動前後で変化した場合、IETFで標準化されている経路MTU探索方法で探索を行うと、以下のように動作する。なお、多重トンネルの始点で行われているパケットをカプセル化する手順は、(RFC2473)「Generic Packet Tunneling in IPv6 Specification」で標準化されている方法に従い、経路MTU探索の手順は、(RFC1981)「Path MTU Discovery for IP version6」で標準化されている方法に従うものとする。
【0007】
図11を参照して、パケット通信システム101における動作について説明する。ここでは、パケット通信システム101において、CN102から宛先のノードとしてMN103にパケットを送信する場合について説明する。
【0008】
まず、MN103が移動して接続先としてアクセスルータ(以下、AR[Access Router]と記載する)121からAR122に変えたために、CN102からMN103に至る経路上のMAPの数が増加した場合について説明する。移動前の経路Aには1つのMAP111が存在するので、CN102からMN103宛のパケットは1回カプセル化される。移動後の経路Bには3つのMAP112,113,114が存在するので、CN102からMN103宛のパケットは3回カプセル化される。したがって、経路Bに切り替わった後、経路Aで送信する際のパケットサイズと同じサイズでパケットを送信した場合、経路Bの2番目に設置されているMAP113で行われるカプセル化によってパケットサイズがIPヘッダサイズ分増加して、次のホップにパケットを転送できなくなる。この際、MAP113では、ICMP[Internet Control Message Protocol] Packet Too Bigメッセージ(以下、ICMPPTBメッセージと記載する)をCN102に送信し、次のホップのリンクMTUをCNに通知する。ICMPPTBメッセージを受信したCN102では、通知されたリンクMTUに基づいて経路MTU探索を実行し、自身が保持している経路MTUを再探索した経路MTUに更新し、その経路MTUに基づいてパケットサイズを変更してパケットを再送する。MAP114でも同様の動作が繰り返され、結局、増加したMAPの数(2つ)分経路MTU探索回数が増加する。
【0009】
次に、MN103が移動して接続先としてAR122からAR121に変えたために、CN102からMN103に至る経路上のMAPの数が減少して経路MTUが増加した場合について説明する。移動前の経路Bには3つのMAP112,113,114が存在するので、CN102からMN103宛のパケットは3回カプセル化される。移動後の経路Aには1つのMAP111が存在するので、CN102からMN103宛のパケットは1回カプセル化される。したがって、経路Aでの実際の経路MTUは、経路Bでの経路MTUと比較して、経路Bでの2回多いカプセル化によって付加されるヘッダサイズ分(IPヘッダサイズ×2)増加している。しかし、IETFで標準化されている経路MTU探索方法では、前回の経路MTU探索終了後10分間経過した後に、CN102がMN103宛にパケットを送信する際の次のホップへの送信インタフェースが接続しているリンクのMTUを推定経路MTUとして再び経路MTU探索を行う。したがって、経路MTUが増加した場合、前回の経路MTU探索終了後10分間経過しないと、CN102が保持している経路MTUを更新することができない。
【0010】
つまり、IETFで標準化されている経路MTU探索方法では、CN102からMN103に至る経路上に多重トンネルの始点が存在する場合、以下の問題がある。その一つとして、多重トンネルの始点の数だけ、経路MTU探索回数が必要となる。また、MNが移動して経路上の多重トンネルの始点の数が増えた場合、増えた数だけ経路MTU探索回数が増加する。さらに、経路MTU探索終了後10分経過しないと新たに探索を行えないので、MNが移動して経路上の多重トンネルの始点の数が減って実際の経路MTUが増加した場合、その経路MTUの増加に迅速に対応できない。
【0011】
そこで、本発明は、効率的かつ経路MTUの変化に迅速に対応可能な経路MTU探索を行うことができるパケット通信システムにおけるノード、通信ノード、モビリティアンカポイント、ホームエージェント及びパケット通信システム並びに経路MTU探索方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るパケット通信システムにおけるノードは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、通信ノードが送信するパケットの宛先のノードであって、通信ノードから宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信手段と、多重トンネルの始点の数に基づいて通信ノードから宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定手段と、多重トンネルの始点の数に基づいて経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、経路MTU算出手段で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
このパケット通信システムにおけるノードによれば、経路上の多重トンネルの始点の情報を収集し、その多重トンネルの始点の情報に基づいて経路MTUを算出し、その経路MTUを通信ノードに通知する。この算出された経路MTUは、経路上に存在する多重トンネルの始点におけるカプセル化によるヘッダサイズの増減が考慮されている。そのため、通信ノードでは、その通知された経路MTUを用いれば、多重トンネルの始点の数に応じて経路MTU探索を行わなくてもよい。
【0014】
なお、多重トンネルの始点には、経路上のHAやMAPにおける複数回のカプセル化のみならず、経路上のHA又はMAPにおける一回のカプセル化も含むものとする。
【0015】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードは、パケット通信システム内を移動可能な移動ノードとし、多重トンネル始点通知受信手段を通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在するとともに移動ノードのローカルな移動を管理するMAPを多重トンネルの始点と判定するように構成してもよい。
【0016】
このパケット通信システムにおけるノードによれば、移動ノードが移動して経路を切り替えてMAP(多重トンネルの始点)の数が増減した場合、切り替わった経路上のMAPの情報を収集し、そのMAPの情報に基づいて経路MTUを算出し、その経路MTUを通信ノードに通知する。この算出された経路MTUは、経路上に存在するMAPにおけるカプセル化によるヘッダサイズの増減が考慮されている。そのため、通信ノードでは、その通知された経路MTUを利用すれば、切り替わった経路でMAPの数が増加しても経路MTU探索を行わなくてもよいし、また、切り替わった経路でMAPの数の減少によって経路MTUが増加しても迅速に経路MTUを更新できる。さらに、カプセル化を行うMAPでは、カプセル化に起因するICMPPTBメッセージを通信ノードに送信する必要もない。
【0017】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードは、経路MTU探索実行判定手段を通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在するMAPの数に基づいて経路MTUの探索を実行するか否かを判定するように構成してもよい。
【0018】
このパケット通信システムにおけるノードによれば、移動ノードが移動して経路が切り替わった場合でも、MAPの数に基づいて経路MTU探索を実行するか否かを簡単に判断できる。
【0019】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードは、多重トンネル始点通知受信手段を移動ノードが移動して経路を変えた際に選択したMAPを多重トンネルの始点と判定するようにし、経路MTU探索実行判定手段を移動ノードの移動前後における通信ノードから移動ノードに至る各経路上に存在するMAPの数を比較し、移動前後でMAPの数が異なる場合に経路MTUの探索を実行すると判定するようにし、経路MTU算出手段を(移動前の経路MTU−MAPで付加されるヘッダ長×(移動後のMAPの数−移動前のMAPの数))により経路MTUを算出するようにし、経路MTU通知手段を経路MTU算出手段で算出した経路MTUをバインディングアップデートメッセージ(以下、BU[Binding Update]メッセージと記載する)により通知するように構成してもよい。
【0020】
このパケット通信システムにおけるノードによれば、移動ノードが移動して経路が切り替わった場合、その移動前後のMAPの数に応じて経路MTU探索を実行するか否かを迅速に判断できる。さらに、このノードでは、その移動前後のMAPの数の差により、簡単に経路MTUを算出することができる。
【0021】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードは、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する任意層のMAPが、任意層の下位層のMAPに対して任意層の上位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を順次通知しており、多重トンネル始点通知受信手段を、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する最下位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報を接続先から受信し、MAPの情報に含まれる選択優先度に基づいて各階層からMAPを各々選択するように構成してもよい。
【0022】
このパケット通信システムにおけるノードによれば、通信ノードから移動ノードに至る様々な経路に存在する全階層のMAPの選択優先度や階層情報等を受信し、階層情報によってMAPを各階層に分類するとともにその各階層のMAPの選択優先度を比較することによって、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在するMAPを簡単に選択することができる。
【0023】
なお、MAPの階層は、通信ノードから移動ノードに至るネットワーク上の様々な経路において、各経路における通信ノード側が上位層であり、移動ノード側が下位層である。選択優先度は、同じ階層のMAPを選択するための優先度であり、各MAPに接続するリンクMTU等を考慮して設定される。階層情報は、MAPが経路上のどの階層であるかを示す情報であり、例えば、MNとMAP間のホップの数等である。
【0024】
本発明に係るパケット通信システムにおける通信ノードは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記宛先のノードにパケットを送信する通信ノードであって、経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新することを特徴とする。
【0025】
このパケット通信システムにおける通信ノードによれば、経路上に多重トンネルの始点が複数存在する場合、ノードから通知された経路MTUによって保持している経路MTUを更新すればよいので、多重トンネルの始点の数の応じて経路MTU探索を行わなくてもよい。なお、この経路MTUの更新には、通知された経路MTUをそのまま更新する場合及び通知された経路MTUを用いて経路MTU探索を行い、探索した経路MTUで更新する場合を含むものとする。
【0026】
本発明に係るパケット通信システムにおける通信ノードは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記移動ノードにパケットを送信する通信ノードであって、移動ノードが移動して接続先を変更した場合、経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて自身の保持する経路MTUを更新し、その更新した経路MTUに基づいてパケットサイズを変更し、変更したパケットサイズからなるパケットを移動ノード宛に送信することを特徴とする。
【0027】
このパケット通信システムにおける通信ノードによれば、移動ノードが移動して経路が切り替わった場合でも、移動ノードから通知された経路MTUにより自身の保持する経路MTUを更新するので、移動前後でのMAPの増減に応じて経路MTU探索を行わなくてもよい。
【0028】
本発明に係るパケット通信システムにおけるMAPは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記移動ノードのローカルな移動を管理するMAPであって、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する下位層のMAPに対して、経路上に存在する上位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を通知することを特徴とする。
【0029】
このパケット通信システムにおけるMAPによれば、通信ノードから移動ノードに至る経路上の上位層のMAPの情報を累積しながら自身の情報を下位層のMAPに順次通知していくので、最終的には、移動ノードに経路上に存在する全階層のMAPの情報を通知することができる。
【0030】
本発明に係るパケット通信システムにおけるHAは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記移動ノードのグローバルな移動を管理するHAであって、当該HAが通信ノードから移動ノードに至る経路上の多重トンネルの始点であるか否かを判定する多重トンネル始点判定手段と、当該HAにおける多重トンネルの始点の数に基づいて通信ノードから移動ノードに至る経路の経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、経路MTU算出手段で算出した経路MTUを通信ノードに通知する経路MTU通知手段とを備えることを特徴とする。
【0031】
このパケット通信システムにおけるHAによれば、自ノードが通信ノードから移動ノードに至る経路上の多重トンネルの始点の場合、自ノードにおける多重トンネルの始点の数に基づいて経路MTUを算出し、その経路MTUを通信ノードに通知する。この算出された経路MTUは、経路上に存在するHAにおけるカプセル化によるヘッダサイズの増減が考慮されている。そのため、通信ノードでは、経路上にHAが存在している場合でも、その通知された経路MTUによって、HAにおけるカプセル化に対して経路MTU探索を行わなくてもよい。
【0032】
本発明の上記パケット通信システムにおけるHAは、経路MTU算出手段を移動ノードから通知された経路MTUに基づいて経路MTUを再算出するようにし、経路MTU通知手段を経路MTU算出手段で算出した経路MTUをICMPPTBメッセージにより通知するように構成してもよい。
【0033】
このパケット通信システムにおけるHAによれば、移動ノードから通知された経路MTU及び自ノードにおける多重トンネルの始点の数に基づいて、簡単に経路MTUを算出することができる。
【0034】
本発明に係るパケット通信システムは、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムであって、通信ノードが送信するパケットの宛先のノードは、通信ノードから宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信手段と、多重トンネルの始点の数に基づいて通信ノードから宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定手段と、多重トンネルの始点の数に基づいて経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、経路MTU算出手段で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知手段とを備え、通信ノードは、経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新することを特徴とする。
【0035】
このパケット通信システムによれば、宛先のノードで多重トンネルの始点の数に基づいて算出して通知した経路MTUによって、通信ノードが自身で保持している経路MTUを更新できるので、通信ノードでは多重トンネルの始点の数に応じて経路MTU探索を行わなくてもよい。
【0036】
本発明に係るパケット通信システムにおけるノードでの経路MTU探索方法は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、通信ノードが送信するパケットの宛先のノードでの経路MTU探索方法であって、通信ノードから宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信工程と、多重トンネルの始点の数に基づいて通信ノードから宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定工程と、多重トンネルの始点の数に基づいて経路MTUを算出する経路MTU算出工程と、経路MTU算出工程で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知工程とを含むことを特徴とする。
【0037】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードでの経路MTU探索方法は、宛先のノードをパケット通信システム内を移動可能な移動ノードとし、多重トンネル始点通知受信工程において移動ノードが移動して経路を変えた際に選択した、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在するとともに移動ノードのローカルな移動を管理するMAPを多重トンネルの始点と判定するようにし、経路MTU探索実行判定工程において移動ノードの移動前後における通信ノードから移動ノードに至る各経路上に存在するMAPの数を比較し、移動前後でMAPの数が異なる場合に経路MTUの探索を実行すると判定するようにし、経路MTU算出工程において(移動前の経路MTU−MAPで付加されるヘッダ長×(移動後のMAPの数−移動前のMAPの数))により経路MTUを算出するようにし、経路MTU通知工程において経路MTU算出工程で算出した経路MTUをBUメッセージにより通知するように構成してもよい。
【0038】
本発明の上記パケット通信システムにおけるノードでの経路MTU探索方法は、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する任意層のMAPが、任意層の下位層のMAPに対して、任意層の上位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を順次通知しており、多重トンネル始点通知受信工程において、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する最下位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報を接続先から受信し、MAPの情報に含まれる選択優先度に基づいて各階層からMAPを各々選択するように構成してもよい。
【0039】
本発明に係るパケット通信システムにおける通信ノードでの経路MTU探索方法は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能なノードにパケットを送信する通信ノードでの経路MTU探索方法であって、経路MTU通知工程から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新する経路MTU更新工程を含むことを特徴する。
【0040】
本発明に係るパケット通信システムにおける通信ノードでの経路MTU探索方法は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードにパケットを送信する通信ノードでの経路MTU探索方法であって、移動ノードが移動して接続先を変更した場合、経路MTU通知工程から通知された経路MTUに基づいて自身の保持する経路MTUを更新する経路MTU更新工程と、経路MTU更新工程で更新した経路MTUに基づいてパケットのサイズを変更するパケットサイズ変更工程と、パケットサイズ変更工程で変更したパケットサイズからなるパケットを移動ノード宛に送信するパケット送信工程とを含むことを特徴する。
【0041】
本発明に係るパケット通信システムにおけるMAPでの経路MTU探索方法は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードのローカルな移動を管理するMAPでの経路MTU探索方法であって、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在する下位層のMAPに対して、経路上に存在する上位層のMAPから通知された各階層のMAPの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を通知する情報通知工程を含むことを特徴とする。
【0042】
本発明に係るパケット通信システムにおけるHAでの経路MTU探索方法は、ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、上記経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードのグローバルな移動を管理するHAでの経路MTU探索方法であって、当該HAが通信ノードから移動ノードに至る経路上の多重トンネルの始点であるか否かを判定する多重トンネル始点判定工程と、移動ノードから通知された経路MTU及び当該HAにおける多重トンネルの始点の数に基づいて、通信ノードから移動ノードに至る経路の経路MTUを算出する経路MTU算出工程と、経路MTU算出工程で算出した経路MTUを通信ノードに通知する経路MTU通知工程とを含むことを特徴とする。
【0043】
上記した各経路MTU探索方法では、上記したパケット通信システムにおけるノード、通信ノード、MAP又はHAと同様の作用効果を奏する。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係るパケット通信システムにおけるノード、通信ノード、MAP、HA及びパケット通信システム並びに経路MTU探索方法の実施の形態を説明する。
【0045】
本発明は、効率的かつ経路MTUの変化に迅速に対応可能な経路MTU探索を実現するために、MNがCNとの経路上に存在する多重トンネルの始点(特に、MAP)の情報を収集し、その収集した多重トンネルの始点の情報に基づいて経路MTUを算出し、CNに通知する。そのために、本発明では、経路上に存在するMAPが上位層のMAPから通知されたMAPの情報及び自身の情報を下位層のMAPに順次通知することによって、MNが各経路に存在する全階層のMAPの情報を接続先から得る。特に、本発明では、HAがMNとCNとの経路上に存在する多重トンネルの始点の場合、HAが自ノードにおける多重トンネルの始点の数及びMNから通知された経路MTUに基づいて経路MTUを再算出し、CNに通知する。
【0046】
本実施の形態では、本発明を、パケット通信システムにおいてCNからMNにパケットを送信する際にMNが移動して経路が切り替わった場合の経路MTUの探索に適用する。本実施の形態には、2つの実施の形態があり、第1の実施の形態では経路Aから経路Bに切り替わって経路上に存在するMAPが増加した場合かつ経路A,B上にHAが存在しない場合であり、第2の実施の形態では経路Bから経路Aに切り替わって経路上に存在するMAPが減少して経路MTUが増加した場合かつ経路A,B上にHAが存在する場合である。
【0047】
まず、第1の実施の形態について説明する。図1を参照して、第1の実施の形態に係るパケット通信システム1の全体構成について説明する。図1は、第1の実施の形態に係るパケット通信システムの全体構成図である。
【0048】
パケット通信システム1には、多数のノードとリンクからなるIPネットワーク上に構成されている。ノードは、各種コンピュータ、固定電話、携帯電話、これらの装置間の通信を中継する中継装置等である。リンクは、ノード間を接続し、例えば、公衆電話回線、イーサネット(R)、FDDI、ATM等である。
【0049】
パケット通信システム1では、CN2がMN3に経路Aでデータを送信している際に、MN3が移動して接続先としてAR21からAR22に切り替え、経路Bに切り替わったとする。CN2からMN3に至る経路Aには1つのMAP11が存在し、MAP11より先ではCN2が保持している経路MTU1260バイトにMAP11でカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信されている。一方、CN2からMN3に至る経路Bには3つのMAP12,13,14が存在する。なお、MAP11〜14のリンクMTUを全て1300バイトとする。ちなみに、パケット通信システム1には、MN3のグローバルな位置情報を管理するHA4が存在するが、経路A、経路B上に存在していないとする。
【0050】
CN2は、MN3等とデータをパケット単位で送受信する通信装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ、電話等である。CN2では、データを送信する際、宛先のノードに至る経路の経路MTUを探索し、その経路MTUを記憶装置(図示せず)に保持している。そして、CN2では、その保持している経路MTUからなるパケットサイズでデータをパケットに分割し、パケット単位でデータを送信している。
【0051】
特に、CN2では、MN3等のデータの宛先のノードからICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを受信すると、そのICMPPTBメッセージに示されている経路MTUで経路MTUを更新し、記憶装置(図示せず)に保持する。
【0052】
図2及び図3を参照して、MAP11〜14について説明する。図2は、MAPの情報を送信するためのメッセージのフォーマットであり、(a)はルータ通知メッセージのフォーマットであり、(b)はルータ通知メッセージに付加されるMAP optionのフォーマットである。図3は、本実施の形態に係るMAPの情報の通知の説明図である。
【0053】
MAP11〜14は、IPネットワーク上を流れるデータを中継する装置である。また、MAP11〜14では、MN3のローカルな位置情報を管理しており、MN3がMAPが設置されている配下の領域でローカルに取得したアドレスを登録しており、MN3宛にパケットが転送されてくると、そのパケットをMAPに登録されているMN3のアドレス宛に転送する。その際、送信元をMAP、宛先を登録されているMN3のアドレスとしたIPヘッダを転送されてきたパケットに付加する。
【0054】
また、MAP11〜14を含むIPネットワーク上に存在する各MAPでは、経路上に存在するMAPの情報をMN3に通知するために、上位層のMAP(実際には、そのMAPにリンクを介して接続するルータ)から送信されたルータ通知メッセージを受信すると、そのルータ通知メッセージに自身のMAP optionを付加する。そして、MAPでは、下位層のMAPに順次通知するために、そのMAP optionを付加したルータ通知メッセージをルータが接続するリンクに送信する。最終的には、経路上に存在する最下位層のMAPがMAPoptionを付加したルータ通知メッセージをARが接続するリンクに送信し、このARからMN3がそのルータ通知メッセージを受信する。したがって、経路上の各階層においてMAPがルータ通知メッセージにMAP optionを各々付加するので、MN3では経路上に存在する全階層における各MAPのMAP optionが累積して付加されたルータ通知メッセージを受信することになる。例えば、経路BにはMAP12〜14の3つのMAPが存在するので、MN3で3つのMAP optionが累積付加されたルータ通知メッセージをAR22から受信することになる。
【0055】
図2(a)に示すように、ルータ通知メッセージは、IPv6で用いられるルータ通知メッセージである。MAP optionは、図2(b)に示すようなデータ構成であり、Distanceに階層情報としてホップ数が書き込まれ、Preferenceに選択優先度が書き込まれ、Global IP Adderss for MAPにグローバルIPアドレス及びサブネットプレフィックスが書き込まれる。ホップ数は、MN3とMAP間のホップの数である。ホップ数が同一のMAPは同階層であり、ホップ数が多いほど上位層である。選択優先度は、同じ階層のMAPの中から最適なMAPを選択するための優先度であり、正の整数で表され、小さい数ほど優先度が高い。グローバルIPアドレス及びサブネットプレフィックスは、MAPのIPネットワーク上の位置を示す。
【0056】
図3により、MAPの情報の通知の一例を説明する。図3の例では、MAPが2階層であり、上位層にMAP1が設置され、下位層にMAP2及びMAP3が設置されている。また、MAP1にはリンクを介してルータが接続されており、MAP2にはリンクを介してAR1が接続されており、MAP3にはリンクを介してAR2が接続されている。AR1はMN3Aの接続先であり、AR2はMN3Bの接続先である。
【0057】
MAP1では、MAP1の情報を書き込んだMAP optionを付加したルータ通知メッセージをルータに接続しているリンクに送信する。ルータでは、MAP1からルータ通知メッセージを受信すると、MAP1のMAP optionを付加したルータ通知メッセージをMAP2に接続しているリンク及びMAP3に接続しているリンクに送信する。
【0058】
MAP2では、MAP1のMAP optionを付加したルータ通知メッセージを受信すると、MAP1及びMAP2のMAP optionを付加したルータ通知メッセージをAR1に接続しているリンクに送信する。
【0059】
一方、MAP3でも、MAP1のMAP optionを付加したルータ通知メッセージを受信すると、MAP1及びMAP3のMAP optionを付加したルータ通知メッセージをAR2に接続しているリンクに送信する。
【0060】
AR1では、MAP1及びMAP2のMAP optionを付加したルータ通知メッセージを受信すると、MAP1及びMAP2のMAP optionを付加したルータ通知メッセージをMN3Aに接続しているリンクに送信する。そして、MN3Aでは、そのルータ通知メッセージを受信し、MAP1及びMAP2の情報を得る。
【0061】
一方、AR2でも、MAP1及びMAP3のMAP optionを付加したルータ通知メッセージを受信すると、MAP1及びMAP3のMAP optionを付加したルータ通知メッセージをMN3Bに接続しているリンクに送信する。そして、MN3Bでは、そのルータ通知メッセージを受信し、MAP1及びMAP3の情報を得る。
【0062】
図4及び図5も参照して、MN3について説明する。図4は、MNの構成図である。図5は、多重トンネル通知受信機能におけるMAP選択の説明図である。
【0063】
MN3は、CN2等とデータをパケット単位で送受信する通信装置であり、かつ、IPネットワーク内で移動可能な移動体であり、例えば、モバイルコンピュータ、携帯電話等である。MN3では、データを受信中に移動して経路を切り替えた場合、切り替えた経路上に存在するMAP(多重トンネルの始点)の情報を収集し、その収集したMAPの数に基づいて算出した経路MTUを通信相手(CN2)に通知する。そのために、MN3は、アンテナ3a,送受信機3b、記憶装置3c及び処理装置3dを備えている。特に、処理装置3dには、多重トンネル始点通知受信機能3e、経路MTU探索実行判定機能3f、経路MTU算出機能3g、経路MTU通知機能3hが構成されている。なお、処理装置3dにおける各機能3e〜3hは、専用プログラムをコンピュータで実行することによって構成される。
【0064】
多重トンネル始点通知受信機能3eでは、移動して接続先のARを切り替えて経路が切り替わった場合、接続先のARからMAP optionが付加されたルータ通知メッセージをアンテナ3a及び送受信機3bを介して受信する。そして、多重トンネル始点通知受信機能3eでは、各MAPのMAP optionから、通信相手(CN2)との経路上に存在するMAPを検出する。さらに、多重トンネル始点通知受信機能3eでは、各MAPのMAP optionに書き込まれているホップ数と選択優先度に基づいて、通信相手(CN2)との経路上における多重トンネルの始点として各層の最適なMAPを選択する。
【0065】
図5により、多重トンネル始点通知受信機能3eにおけるMAPの選択の一例を説明する。図5の例では、多重トンネル始点通知受信機能3eにおいて通信相手(CN2)との経路上に存在する6つのMAP1〜MAP6を検出している。MAP1は、ホップ数が6、選択優先度が1とする。MAP2は、ホップ数が4、選択優先度が1とする。MAP3は、ホップ数が4、選択優先度が8とする。MAP4は、ホップ数が2、選択優先度が15とする。MAP5は、ホップ数が2、選択優先度が1とする。MAP6は、ホップ数が2、選択優先度が12とする。
【0066】
多重トンネル始点通知受信機能3eでは、6つのMAP1〜MAP6を検出すると、各MAPのホップ数により、ホップ数が6のMAP1を上位層、ホップ数が4のMAP2及びMAP3を中位層、ホップ数が2のMAP4、MAP5及びMAP6を下位層と3つの階層に分類する。続いて、多重トンネル始点通知受信機能3eでは、各階層のMAPの選択優先度を比較することにより、上位層ではMAP1を必然的に選択し、中位層では選択優先度が1のMAP2を選択し、下位層では選択優先度が1のMAP5を選択する。つまり、MN3と通信相手(CN2)との経路上には、上位層からMAP1、MAP2、MAP5の順にMAPが設置されている。
【0067】
経路MTU探索実行判定機能3fでは、記憶装置3cに保持している切り替わる前の経路上に存在するMAPの数と多重トンネル始点通知受信機能3eで選択したMAPの数(すなわち、切り替わった後の経路上に存在するMAPの数)とを比較する。そして、経路MTU探索実行判定機能3fでは、経路が切り替わる前のMAPの数と切り替わった後のMAPの数とが異なる場合には経路MTU探索の実行が必要と判定し、同じ場合には経路MTU探索の実行が不要と判定する。
【0068】
経路MTU算出機能3gでは、経路MTU探索実行判定機能3fで経路MTUの探索が必要と判定した場合、切り替わった経路の経路MTUを算出する。経路MTU算出機能3gでは、(切り替わる前の経路の経路MTU−MAPにおいて1回のカプセル化で付加されるIPヘッダサイズ×(多重トンネル始点通知受信機能3eで選択したMAPの数−切り替わる前の経路上に存在するMAPの数))の算出式により、経路MTUを算出する。つまり、この算出式では、切り替わる前の経路の経路MTUに対して、切り替わった経路でMAPの数が増加した場合にはMAPが増加したことによるIPヘッダの増加に対処するために(IPヘッダサイズ×増加したMAPの数)分を減少させ、切り替わった経路でMAPの数が減少した場合にはMAPが減少したことによるIPヘッダの減少に対処するために(IPヘッダサイズ×減少したMAPの数)分を増加させる。なお、切り替わる前の経路の経路MTU及び切り替わる前の経路上に存在するMAPの数は記憶装置3cに保持されているもの使用し、1回のカプセル化で付加されるIPヘッダサイズは予め規定されているサイズを使用する。
【0069】
経路MTU通知機能3hでは、BUメッセージにICMPPTBメッセージを付加し、そのBUメッセージを送受信機3bを用いてアンテナ3aからCN2に送信する。この際、経路MTU通知機能3hでは、ICMPPTBメッセージに経路MTU算出機能3gで算出した経路MTUを書き込んでいる。
【0070】
なお、ICMPPTBメッセージは、経路上のノードにおいてパケットサイズが大きすぎてそのパケットを転送できない場合に送信するエラーメッセージであるが、ここでは経路MTUを通知するために用いるので、エラーメッセージとしての意味を持たない。
【0071】
それでは、パケット通信システム1において、CN2がMN3に経路Aでデータを送信している際に、MN3が移動して、接続先としてAR21からAR22に切り替えて経路Bに切り替わった場合の動作について説明する。
【0072】
前提として、CN2では、経路MTU探索によって経路Aの経路MTU1260バイトを求め、記憶装置(図示せず)に保持するとともにその経路MTUに基づいてパケットを送信している。さらに、MAP11より先では、CN2が保持している経路MTU1260バイトにMAP11でカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信されている。
【0073】
MAP11では、MAP11のルータとしての情報を近隣ノードに通知するために送信するルータ通知メッセージにMAP11のMAPとしての情報を載せたMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。AR21では、近隣ノードよりMAP11のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP11のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MN3では、AR21に接続している間、AR21より送信されたMAP11のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信することによってMAP11を検出している。
【0074】
MAP12では、MAP12のルータとしての情報を近隣ノードに通知するために送信するルータ通知メッセージにMAP12のMAPとしての情報を載せたMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MAP13では、近隣ノードよりMAP12のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP13のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MAP14では、近隣ノードよりMAP12及びMAP13のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP14のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。AR22では、近隣ノードよりMAP12、MAP13及びMAP14のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP12、MAP13及びMAP14のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。
【0075】
MN3での動作を図6のフローチャートに沿って説明する。図6は、第1の実施の形態に係るMNにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【0076】
MN3では、接続先をAR21からAR22に切り替えると、AR22からMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信する。そして、MN3では、各MAPのMAP optionに書き込まれている各MAPの情報に基づいて、経路B上に存在するMAP12〜14を選択する(S10)。
【0077】
続いて、MN3では、切り替え前の経路A上に存在したMAPの数と切り替え後の経路B上に存在するMAPの数とが異なるか否かを判定する(S11)。異なる数の場合、MN3では、経路MTU探索の実行を必要と判定し、ステップS12の処理に移行する(S11)。同じ数の場合、MN3では、経路MTU探索の実行を不必要と判定し、処理を終了する(S11)。この際、MN3では、切り替え前の経路AのMAP数1と切り替え後の経路BのMAP数3とで異なるので、経路MTU探索の実行が必要と判定する。
【0078】
経路MTU探索の実行を必要と判定した場合、MN3では、(切り替わる前の経路AのMTU−MAPでの1回のカプセル化で付加されるIPヘッダサイズ×(ステップS10で選択したMAPの数−切り替わる前の経路A上に存在するMAPの数))により経路BのMTUを算出する(S12)。この際、MN3では、経路AのMTU:1260バイト−IPヘッダサイズ:40バイト×(ステップS10で選択したMAPの数:3−経路A上に存在するMAPの数:1))により、経路BのMTUとして1180バイトを算出する。
【0079】
最後に、MN3では、算出した経路MTUを示したICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを生成し、そのBUメッセージをCN2に送信し、処理を終了する(S13)。この際、MN3では、ICMPPTBメッセージとして経路MTU1180バイトを示している。
【0080】
CN2での動作について説明する。CN2では、MN3からICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを受信すると、保持している経路MTUをICMPPTBメッセージに示されている経路MTUに更新し、記憶装置(図示せず)に保持する。そして、CN2では、更新した経路MTUに基づいて送信パケットサイズを変更してMN3宛にパケット送信する。この際、CN2では、MN3から通知された経路MTU1180バイトを経路MTUとして更新し、1180バイト単位でパケットを送信する。そのため、経路Aから経路Bに切り替わった後にMAPが2つ増加しているが、その2つのMAPにおけるカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)×2=80バイトがパケットに付加されても1260バイト(経路Aでの経路MTUに相当)である。したがって、MAP13では、カプセル化するとパケットサイズが1260バイトとなるがリンクMTUが1300バイトなので、パケットを次のホップに転送可能であり、ICMPPTBメッセージをCN2に送信しない。さらに、MAP14では、カプセル化するとパケットサイズが1300バイトとなるがリンクMTUが1300バイトなので、パケットを次のホップに転送可能であり、ICMPPTBメッセージをCN2に送信しない。そのため、CN2では、MAPが2つ増加したにもかかわらず、その分の経路MTU探索を行わないですむ。
【0081】
第1の実施の形態に係るパケット通信システム1によれば、MN3では通信相手(CN2)との経路上に存在するMAPの数を調べ、そのMAPの数により経路MTUを算出してCN2に通知するので、CN2では経路上でMAPが複数存在する場合でもMN3から通知された経路MTUを利用することによりMTUの探索回数を削減できる。特に、第1の実施の形態の例では、MN3が移動して経路が切り替わった場合に経路上に存在するMAPの数が増加しても、CN2では、その増加したMAPの数分の経路MTU探索を行わなくてもよく、MN3から通知された経路MTUにより速やかに経路MTUを更新できる。さらに、CN2では迅速に経路MTUを更新できるので、最適なパケットサイズによりデータを送信でき、ネットワーク上の伝送効率も向上する。
【0082】
また、第1の実施の形態に係るパケット通信システム1によれば、各MAPでは上位層から送信されたルータ通知メッセージにMAP自身の情報を書き込んだMAP optionを付加して下位層に順次送信するので、ルータ通知メッセージに累積付加されたMAP optionによって、MN3では確実に経路上のMAPを検出できるとともに簡単に経路上のMAPを選択することができる。
【0083】
次に、第2の実施の形態について説明する。図7を参照して、第2の実施の形態に係るパケット通信システム31の全体構成について説明する。図7は、第2の実施の形態に係るパケット通信システムの全体構成図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係るパケット通信システム1の構成と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0084】
パケット通信システム31は、第1の実施の形態に係るパケット通信システム1と同様に、多数のノードとリンクからなるIPネットワーク上に構成されている。パケット通信システム31では、CN2がMN3に至る経路Bでデータを送信している際に、MN3が移動して、接続先としてAR22からAR21に切り替えて経路Aに切り替わったとする。CN2からMN3に至る経路Bには3つのMAP12〜14及びHA4が存在し、経路MTUが1260バイトであったとする。したがって、CN2は、経路MTUとして1260バイトを保持しており、1260バイト単位でMN3に対してパケットを送信していた。さらに、HA4より先ではCN2が保持している経路MTU1260バイトにHA4でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP12より先ではHA4から転送されたパケットサイズ1300バイトにMAP12でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP13より先ではMAP12から転送されたパケットサイズ1340バイトにMAP13でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP14より先ではMAP13から転送されたパケットサイズ1380バイトにMAP14でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信されている。一方、CN2からMN3に至る経路Aには1つのMAP11及びHA4が存在する。なお、MAP11〜14のリンクMTUを全て1420バイトとする。
【0085】
CN2は、第1の実施の形態と同様の構成及び動作を有するが、特に、第2の実施の形態では以下の動作も行う。CN2では、MN3宛にパケットを送信後、HA4からのICMPPTBメッセージを受信すると、第1の実施の形態でMN3からICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを受信したときと同様の動作を行う。
【0086】
MN3は、第1の実施の形態と同様の構成及び動作を有するが、特に、第2の実施の形態では以下の動作も行う。MN3の経路MTU通知機能3hでは(図4参照)、経路上にHA4も存在する場合には、HA4にICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを送信する。
【0087】
図8も参照して、HA4について説明する。図8は、HAの構成図である。
【0088】
HA4は、MN3のグローバルな位置情報を管理する装置であり、例えば、ルータである。HA4では、MN3がHA4配下のホームネットワークから離脱して外部ネットワークに接続している場合にMN3宛にパケットが転送されてくると、そのパケットをHA4に登録されているMN3が現在一時取得しているアドレス宛に転送する。その際、HA4では、送信元をHA4、宛先をMN3が現在一時取得しているアドレスとしたIPヘッダを転送されてきたパケットに付加する。また、HA4は、MN3からICMPPTBメッセージが付加されたBUメッセージが送信された場合、自ノードが多重トンネルの始点であると判断し、経路MTUを再算出してCNに通知する。そのために、HA4は、アンテナ4a、送受信機4b、記憶装置4c及び処理装置4dを備えている。特に、処理装置4dには、多重トンネル始点判定機能4e、経路MTU算出機能4f及び経路MTU通知機能4gが構成されている。なお、処理装置4dにおける機能4e〜4gは、専用プログラムをコンピュータで実行することによって構成される。
【0089】
多重トンネル始点判定機能4eでは、MN3からICMPPTBメッセージが付加されたBUメッセージをアンテナ4a及び送受信機4bを介して受信すると、自ノード(HA4)がCN2とMN3との経路上に存在する多重トンネルの始点であると判定する。なお、ICMPPTBメッセージには、MN3で算出した経路MTUが示されている。
【0090】
経路MTU算出機能4fでは、多重トンネル始点判定機能4eで自ノードがCN2とMN3との経路上に存在する多重トンネルの始点であると判定した場合、ICMPPTBメッセージに示されている経路MTU及び経路の切り替わり前後の自ノードでのカプセル化の有無(すなわち、経路の切り替わり前後でのHA4におけるカプセル化による多重トンネルの始点の数の増減)に基づいて経路MTUを算出する。
【0091】
この際、経路MTU算出機能4fでは、MN3がホームネットワーク(HA4配下のネットワーク)から外部ネットワーク(HA4配下でないネットワーク)への移動か、外部ネットワークからホームネットワークへの移動か、あるいは、外部ネットワークから外部ネットワークへの移動かを判定する。この判定では、記憶装置4cに記憶されているMN3の移動を管理しているバインディングキャッシュの登録内容を利用する。MN3がホームネットワークから外部ネットワークへ移動した場合、新規にMN3のバインディングが登録される。したがって、MN3のバインディングが新規に登録された場合、MN3がホームネットワークから外部ネットワークへ移動を行ったと判定する。MN3が外部ネットワークからホームネットワークへ移動した場合、バインディングキャッシュに登録されているMN3のバインディングが削除される。したがって、MN3のバインディングが削除された場合、MN3が外部ネットワークからホームネットワークへ移動を行ったと判定する。MN3が外部ネットワークから外部ネットワークへ移動した場合、バインディングキャッシュに登録されているMN3のバインディングが更新される。したがって、MN3のバインディングが更新された場合、MN3が外部ネットワークから外部ネットワークへ移動を行ったと判定する。
【0092】
MN3がホームネットワークから外部ネットワークへ移動を行ったと判定した場合、経路MTU算出機能4fでは、MN3から通知された経路MTUからカプセル化で付加されるIPヘッダサイズを減算し、その減算値を経路MTUとする。MN3が外部ネットワークからホームネットワークへ移動を行ったと判定した場合、経路MTU算出機能4fでは、MN3から通知された経路MTUにカプセル化で付加されるIPヘッダサイズを加算し、その加算値を経路MTUとする。MN3が外部ネットワークから外部ネットワークへ移動を行ったと判定した場合、経路MTU算出機能4fでは、MN3から通知された経路MTUをそのまま経路MTUとする。
【0093】
ちなみに、MN3がホームネットワークから外部ネットワークへ移動を行った場合、切り替えた後の経路においてHA4がカプセル化を行ってパケットにIPヘッダが付加されるので、経路MTUからIPヘッダサイズを減算している。MN3が外部ネットワークからホームネットワークへ移動を行った場合、切り替え前の経路においてHA4がカプセル化を行ってパケットにIPヘッダが付加されていたので、経路MTUにIPヘッダサイズを加算している。MN3が外部ネットワークから外部ネットワークへ移動を行った場合、切り替え前後の経路においてHA4がカプセル化を行うので、経路MTUにIPヘッダサイズを加減算しない。
【0094】
経路MTU通知機能4gでは、経路MTU算出機能4fで経路MTUを算出している場合、MN3宛のパケットが送信されてくると、そのパケットを破棄し、ICMPPTBメッセージを送受信機4bを用いてアンテナ4aからCN2に送信する。この際、経路MTU通知機能4gでは、ICMPPTBメッセージに経路MTU算出機能4fで算出した経路MTUを書き込んでいる。
【0095】
それでは、パケット通信システム31において、CN2がMN3に経路Bでデータを送信している際に、MN3が移動して、接続先としてAR22からAR21に切り替えて経路Aに切り替わった場合の動作について説明する。
【0096】
前提として、CN2では、経路MTU探索によって経路Bの経路MTU1260バイトを求め、記憶装置(図示せず)に保持するとともにその経路MTUに基づいてパケットを送信している。さらに、HA4より先ではCN2が保持している経路MTU1260バイトにHA4でカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP12より先ではHA4から転送されたパケットサイズ1300バイトにMAP12でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP13より先ではMAP12から転送されたパケットサイズ1340バイトにMAP13でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信され、MAP14より先ではMAP13から転送されたパケットサイズ1380バイトにMAP14でのカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズでパケットが送信されている。
【0097】
MAP12では、MAP12のルータとしての情報を近隣ノードに通知するために送信するルータ通知メッセージにMAP12のMAPとしての情報を載せたMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MAP13では、近隣ノードよりMAP12のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP13のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MAP14では、近隣ノードよりMAP12及びMAP13のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP14のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。AR22では、近隣ノードよりMAP12、MAP13及びMAP14のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP12、MAP13及びMAP14のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。MN3では、AR22に接続している間、AR22より送信されたMAP12、MAP13及びMAP14のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信することによってMAP12、MAP13及びMAP14を検出している。
【0098】
MAP11では、MAP11のルータとしての情報を近隣ノードに通知するために送信するルータ通知メッセージにMAP11のMAPとしての情報を載せたMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。AR21では、近隣ノードよりMAP11のMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信すると、自身が送信するルータ通知メッセージにMAP11のMAP optionを付加して近隣ノードに送信する。
【0099】
MN3での動作を図9のフローチャートに沿って説明する。図9は、第2の実施の形態に係るMNにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【0100】
MN3では、接続先をAR22からAR21に切り替えると、AR21からMAP optionが付加されたルータ通知メッセージを受信する。そして、MN3では、各MAPのMAP optionに書き込まれている各MAPの情報に基づいて、経路A上に存在するMAP11を選択する(S20)。
【0101】
続いて、MN3では、切り替え前の経路B上に存在したMAPの数と切り替え後の経路A上に存在するMAPの数とが異なるか否かを判定する(S21)。異なる数の場合、MN3では、経路MTU探索の実行を必要と判定し、ステップS22の処理に移行する(S21)。同じ数の場合、MN3では、経路MTU探索の実行を不必要と判定し、処理を終了する(S21)。この際、MN3では、切り替え前の経路BのMAP数3と切り替え後の経路AのMAP数1とで異なるので、経路MTU探索の実行が必要と判定する。
【0102】
経路MTU探索の実行を必要と判定した場合、MN3では、(切り替わる前の経路BのMTU−1回のカプセル化で付加されるIPヘッダサイズ×(ステップS20で選択したMAPの数−切り替わる前の経路B上に存在するMAPの数))により経路AのMTUを算出する(S22)。この際、MN3では、経路BのMTU:1260バイト−IPヘッダサイズ:40バイト×(ステップS20で選択したMAPの数:1−経路B上に存在するMAPの数:3))により、経路AのMTUとして1340バイトを算出する。
【0103】
最後に、MN3では、算出した経路MTUを示したICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージを生成し、そのBUメッセージをHA4に送信し、処理を終了する(S23)。この際、MN3では、ICMPPTBメッセージとして経路MTU1340バイトを示している。
【0104】
HA4での動作を図10のフローチャートに沿って説明する。図10は、第2の実施の形態に係るHAにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【0105】
HA4では、MN3からBUメッセージを受信すると、BUメッセージにICMPPTBメッセージが付加されているか否かを判定する(S30)。ICMPPTBメッセージが付加されている場合、HA4では、HA4自身が多重トンネルの始点であると判定し、経路MTUを算出するためにステップS31の処理に移行する(S30)。ICMPPTBメッセージが付加されていない場合、HA4では、HA4自身が多重トンネルの始点ではないと判定し、処理に終了する(S30)。
【0106】
HA4自身が多重トンネルの始点であると判定した場合、HA4では、MN3の移動がホームネットワークから外部ネットワークへの移動か否かを判別する(S31)。
【0107】
ホームネットワークから外部ネットワークへの移動と判別した場合、HA4では、MN3から通知された経路MTUからカプセル化で付加されるIPヘッダサイズを減算し、新たに経路MTUを算出する(S32)。
【0108】
一方、ホームネットワークから外部ネットワークへの移動ではないと判別した場合、HA4では、MN3の移動が外部ネットワークからホームネットワークへの移動か否かを判別する(S33)。
【0109】
外部ネットワークからホームネットワークへの移動と判別した場合、HA4では、MN3から通知された経路MTUにカプセル化で付加されるIPヘッダサイズを加算し、新たに経路MTUを算出する(S34)。
【0110】
一方、外部ネットワークからホームネットワークへの移動ではないと判別した場合(すなわち、外部ネットワークから外部ネットワークへの移動の場合)、HA4では、MN3から通知された経路MTUをそのまま経路MTUをとする(S35)。
【0111】
最後に、HA4では、算出した経路MTUを示したICMPPTBメッセージを生成する。そして、HA4では、CN2からMN3宛にパケットが転送されてくると、そのパケットを破棄し、生成したICMPPTBメッセージをCN2に送信し、処理を終了する(S36)。なお、図7に示す例では、MN3が外部ネットワークから外部ネットワークへの移動を行っているので、HA4では、ICMPPTBメッセージとして経路MTU1340バイトを示している。
【0112】
CN2での動作について説明する。CN2では、MN3宛にパケットを送信した後、HA4からのICMPPTBメッセージを受信すると、保持している経路MTUをICMPPTBメッセージに示されている経路MTUに更新し、記憶装置(図示せず)に保持する。そして、CN2では、更新した経路MTUに基づいて送信パケットサイズを変更してMN3宛にパケット送信する。この際、CN2では、MN3から通知された経路MTU1340バイトを経路MTUとして更新し、1340バイト単位でパケットを送信する。したがって、経路Bから経路Aに切り替わった後にMAPが2つ減少しているが、その2つのMAPにおけるカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)×2=80バイトを経路MTUから差し引くと1260バイト(経路Bでの経路MTUに相当)である。つまり、CN2では、経路MTUを再探索しなくても、MAPの減少に伴う経路MTUの増加に対応できている。そのため、HA4より先ではCN2で更新した経路MTU1340バイトにHA4でカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズ1380バイトでパケットが送信され、さらに、MAP11より先ではHA4から転送されたパケットサイズ1380バイトにMAP11でカプセル化によるIPヘッダサイズ(40バイト)を加算したパケットサイズ1420バイトでパケットが送信され、そのパケットサイズ1420バイトはMAP11のリンクMTU1420バイトと同じサイズである。したがって、経路MTUの再探索を行うまでの10分間を待つことなく、増加した経路MTUに応じたパケットサイズによりパケットが送信されるので、ネットワーク上の伝送効率が良い。
【0113】
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態での効果に加えて、CN2とMN3との経路上にHA4が存在した場合でも、HA4でのカプセル化によるIPヘッダサイズの増減も考慮して経路MTUを再算出するので、CN2ではHA4の存在に応じて経路MTUを探索しなくてもよい。特に、第2の実施の形態の例では、CN2では、MN3が移動して経路が切り替わった場合にMAPの減少による実際の経路MTUの増加に対して、通知された経路MTUにより速やかに経路MTUを更新できる。そのため、最適なパケットサイズによりデータを送信でき、ネットワーク上の伝送効率も向上する。
【0114】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では経路Aと経路Bとの間で経路を1回切り替える場合に適用したが、MNが移動して接続先のARを次々と切り替えて経路が次々と切り替わった場合にも適用可能であり、その場合には切り替わる毎に経路MTUをCNに通知する。
また、本実施の形態ではARから経路上の全てのMAPの情報を収集できた場合について適用したが、経路上の一部のMAPの情報しか収集できない場合でも適用可能であり、その一部のMAPからICMPPTBメッセージが送信された場合にはCNではMNから通知された経路MTUとその経路上の収集できなかった一部のMAPのリンクMTUに基づいて経路MTUを探索すればよい。
また、本実施の形態ではHAではICMPPTBメッセージにより経路MTUを通知したが、ICMPPTBメッセージを付加したBUメッセージにより経路MTUを通知してもよい。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、宛先のノードで経路上に存在する多重トンネルの始点の情報を収集してその収集した情報に基づいて経路MTUを事前に推定し、通信ノードに通知するので、経路上に多重トンネルの始点が複数存在した場合でも、通信ノードではその通知された経路MTUにより経路MTU探索回数を削減できる。特に、宛先のノードが移動して経路が切り替わった場合、経路上の多重トンネルの始点が増加してもその増加に応じて経路MTU探索回数が増加せず、多重トンネルの始点の数が減少して経路MTUが増加しても経路MTUを速やかに更新できる。したがって、本発明では、従来と比較して、非常に効率的かつ経路MTUの変化に迅速に対応して経路MTU探索を行うことできる。
【0116】
また、本発明によれば、モビリティアンカポイントで経路上の上位層のモビリティアンカポイントの情報を累積しながら自身の情報を下位層のモビリティアンカポイントに順次通知していくので、最終的には、移動ノードに経路上に存在する全階層のモビリティアンカポイントの情報を通知することができる。そのため、移動ノードでは、その通知されたモビリティアンカポイントの情報に基いて、通信ノードから移動ノードに至る経路上に存在するモビリティアンカポイントを簡単に選択することができる。
【0117】
また、本発明によれば、ホームエージェントでホームエージェントでのカプセル化を考慮して経路MTUを事前に推定して通信ノードに通知するので、ホームエージェントが経路上に存在する場合でも、通信ノードでおいてホームエージェントにおけるカプセル化に応じて経路MTUの探索を行わなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るパケット通信システムの全体構成図である。
【図2】図1のMAPの情報を送信するためのメッセージのフォーマットであり、(a)はルータ通知メッセージのフォーマットであり、(b)はルータ通知メッセージに付加されるMAP optionのフォーマットである。
【図3】本発明の実施の形態に係るMAPの情報の通知の説明図である。
【図4】図1の移動ノードの構成図である。
【図5】図4の多重トンネル通知受信機能におけるMAP選択の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る移動ノードにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るパケット通信システムの全体構成図である。
【図8】図7のホームエージェントの構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る移動ノードにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るホームエージェントにおける経路MTU探索方法のフローチャートである。
【図11】従来のパケット通信システムの全体構成図である。
【符号の説明】
1,31…パケット通信システム、2…通信相手のノード(通信ノード)、3…移動ノード、3a…アンテナ、3b…送受信機、3c…記憶装置、3d…処理装置、3e…多重トンネル始点通知受信機能、3f…経路MTU探索実行判定機能、3g…経路MTU算出機能、3h…経路MTU通知機能、4…ホームエージェント、4a…アンテナ、4b…送受信機、4c…記憶装置、4d…処理装置、4e…多重トンネル始点判定機能、4f…経路MTU算出機能、4g…経路MTU通知機能、11,12,13,14…モビリティアンカポイント、21,22…アクセスルータ
Claims (18)
- ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、通信ノードが送信するパケットの宛先のノードであって、
前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信手段と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定手段と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、
前記経路MTU算出手段で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知手段と
を備えることを特徴とするパケット通信システムにおけるノード。 - 前記宛先のノードは、前記パケット通信システム内を移動可能な移動ノードであり、
前記多重トンネル始点通知受信手段では、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在するとともに前記移動ノードのローカルな移動を管理するモビリティアンカポイントを、前記多重トンネルの始点と判定すること
を特徴とする請求項1に記載するパケット通信システムにおけるノード。 - 前記経路MTU探索実行判定手段では、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在するモビリティアンカポイントの数に基づいて、経路MTUの探索を実行するか否かを判定すること
を特徴とする請求項2に記載するパケット通信システムにおけるノード。 - 前記多重トンネル始点通知受信手段では、前記移動ノードが移動して経路を変えた際に選択したモビリティアンカポイントを前記多重トンネルの始点と判定し、
前記経路MTU探索実行判定手段では、前記移動ノードの移動前後における前記通信ノードから前記移動ノードに至る各経路上に存在するモビリティアンカポイントの数を比較し、移動前後でモビリティアンカポイントの数が異なる場合に経路MTUの探索を実行すると判定し、
前記経路MTU算出手段では、(移動前の経路MTU−モビリティアンカポイントで付加されるヘッダ長×(移動後のモビリティアンカポイントの数−移動前のモビリティアンカポイントの数))により経路MTUを算出し、
前記経路MTU通知手段では、前記経路MTU算出手段で算出した経路MTUをバインディングアップデートメッセージにより通知すること
を特徴とする請求項3に記載するパケット通信システムにおけるノード。 - 前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する任意層のモビリティアンカポイントが、前記任意層の下位層のモビリティアンカポイントに対して、前記任意層の上位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を順次通知しており、
前記多重トンネル始点通知受信手段では、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する最下位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報を接続先から受信し、モビリティアンカポイントの情報に含まれる選択優先度に基づいて各階層からモビリティアンカポイントを各々選択すること
を特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載するパケット通信システムにおけるノード。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載するノードにパケットを送信する通信ノードであって、
前記経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新すること
を特徴とするパケット通信システムにおける通信ノード。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項2〜5のいずれか1項に記載する移動ノードにパケットを送信する通信ノードであって、
前記移動ノードが移動して接続先を変更した場合、前記経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて自身の保持する経路MTUを更新し、その更新した経路MTUに基づいてパケットサイズを変更し、変更したパケットサイズからなるパケットを移動ノード宛に送信すること
を特徴とするパケット通信システムにおける通信ノード。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項2〜5のいずれか1項に記載する移動ノードのローカルな移動を管理するモビリティアンカポイントであって、
前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する下位層のモビリティアンカポイントに対して、前記経路上に存在する上位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を通知すること
を特徴とするパケット通信システムにおけるモビリティアンカポイント。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項2〜5のいずれか1項に記載する移動ノードのグローバルな移動を管理するホームエージェントであって、
当該ホームエージェントが前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上の多重トンネルの始点であるか否かを判定する多重トンネル始点判定手段と、
当該ホームエージェントにおける多重トンネルの始点の数に基づいて、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路の経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、
前記経路MTU算出手段で算出した経路MTUを前記通信ノードに通知する経路MTU通知手段と
を備えることを特徴とするパケット通信システムにおけるホームエージェント。 - 前記経路MTU算出手段では、前記移動ノードから通知された経路MTUに基づいて、経路MTUを再算出し、
前記経路MTU通知手段では、前記経路MTU算出手段で算出した経路MTUをICMP Packet Too Bigメッセージにより通知すること
を特徴とする請求項9に記載するパケット通信システムにおけるホームエージェント。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムであって、
通信ノードが送信するパケットの宛先のノードは、
前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信手段と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定手段と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記経路MTUを算出する経路MTU算出手段と、
前記経路MTU算出手段で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知手段と
を備え、
前記通信ノードは、前記経路MTU通知手段から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新すること
を特徴とするパケット通信システム。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、通信ノードが送信するパケットの宛先のノードでの経路MTU探索方法であって、
前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路上の多重トンネルの始点の情報の通知を受信する多重トンネル始点通知受信工程と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記通信ノードから前記宛先のノードに至る経路の経路MTUの探索を実行するか否かを判定する経路MTU探索実行判定工程と、
多重トンネルの始点の数に基づいて前記経路MTUを算出する経路MTU算出工程と、
前記経路MTU算出工程で算出した経路MTUを通知する経路MTU通知工程と
を含むことを特徴とするパケット通信システムにおけるノードでの経路MTU探索方法。 - 前記宛先のノードは、前記パケット通信システム内を移動可能な移動ノードであり、
前記多重トンネル始点通知受信工程では、前記移動ノードが移動して経路を変えた際に選択した、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在するとともに前記移動ノードのローカルな移動を管理するモビリティアンカポイントを、前記多重トンネルの始点と判定し、
前記経路MTU探索実行判定工程では、前記移動ノードの移動前後における前記通信ノードから前記移動ノードに至る各経路上に存在するモビリティアンカポイントの数を比較し、移動前後でモビリティアンカポイントの数が異なる場合に経路MTUの探索を実行すると判定し、
前記経路MTU算出工程では、(移動前の経路MTU−モビリティアンカポイントで付加されるヘッダ長×(移動後のモビリティアンカポイントの数−移動前のモビリティアンカポイントの数))により経路MTUを算出し、
前記経路MTU通知工程では、前記経路MTU算出工程で算出した経路MTUをバインディングアップデートメッセージにより通知すること
を特徴とする請求項12に記載するパケット通信システムにおけるノードでの経路MTU探索方法。 - 前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する任意層のモビリティアンカポイントが、前記任意層の下位層のモビリティアンカポイントに対して、前記任意層の上位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を順次通知しており、
前記多重トンネル始点通知受信工程では、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する最下位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報を接続先から受信し、モビリティアンカポイントの情報に含まれる選択優先度に基づいて各階層からモビリティアンカポイントを各々選択すること
を特徴とする請求項13に記載するパケット通信システムにおけるノード。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項12〜14のいずれか1項に記載する経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能なノードにパケットを送信する通信ノードでの経路MTU探索方法であって、
前記経路MTU通知工程から通知された経路MTUに基づいて、自身の保持する経路MTUを更新する経路MTU更新工程
を含むことを特徴するパケット通信システムにおける通信ノードでの経路MTU探索方法。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項13又は14に記載する経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードにパケットを送信する通信ノードでの経路MTU探索方法であって、
前記移動ノードが移動して接続先を変更した場合、前記経路MTU通知工程から通知された経路MTUに基づいて自身の保持する経路MTUを更新する経路MTU更新工程と、
前記経路MTU更新工程で更新した経路MTUに基づいてパケットのサイズを変更するパケットサイズ変更工程と、
前記パケットサイズ変更工程で変更したパケットサイズからなるパケットを移動ノード宛に送信するパケット送信工程と
を含むことを特徴するパケット通信システムにおける通信ノードでの経路MTU探索方法。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項13又は14に記載する経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードのローカルな移動を管理するモビリティアンカポイントでの経路MTU探索方法であって、
前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上に存在する下位層のモビリティアンカポイントに対して、前記経路上に存在する上位層のモビリティアンカポイントから通知された各階層のモビリティアンカポイントの情報及び選択優先度と階層情報を含む自身の情報を通知する情報通知工程
を含むことを特徴とするパケット通信システムにおけるモビリティアンカポイントでの経路MTU探索方法。 - ノード及びリンクから構成されるパケット通信システムにおいて、請求項13又は14に記載する経路MTU探索方法により経路MTUを通知可能な移動ノードのグローバルな移動を管理するホームエージェントでの経路MTU探索方法であって、
当該ホームエージェントが前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路上の多重トンネルの始点であるか否かを判定する多重トンネル始点判定工程と、
前記移動ノードから通知された経路MTU及び当該ホームエージェントにおける多重トンネルの始点の数に基づいて、前記通信ノードから前記移動ノードに至る経路の経路MTUを算出する経路MTU算出工程と、
前記経路MTU算出工程で算出した経路MTUを前記通信ノードに通知する経路MTU通知工程と
を含むことを特徴とするパケット通信システムにおけるホームエージェントでの経路MTU探索方法。
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