JP3916330B2 - 糖ベンジリデン誘導体から成るゲル化剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低分子化合物を用いるゲル化技術の分野に属し、詳述すれば、糖ベンジリデン誘導体から成る新規な溶媒ゲル化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゲルの特性に基づく応用開発が精力的に進められている。これらのほとんどのゲルに共通する点は、高分子ハイドロゲルと総称されるように、ゲル化剤が高分子(ポリマー)で、かつゲル化される溶媒が水であることである。低分子化合物をゲル化剤とし非水性溶媒(有機溶媒)を成分とするゲルの実用化は、僅かに、オイルゲル化剤として台所の廃油を固めてゲル化する場合や流出原油を固めて除去する例を見る程度である。このような例のほかには、水を含まないゲルについては、医薬、薬学などの種々の分野において利用が理論的には考えれるが、実際には、有機溶媒に対するゲル化剤となるような低分子化合物はきわめて少ない。
【0003】
また、有機溶媒用ゲル化剤として提示されているものは、低分子化合物とは言っても実際には長大で複雑なものが多く、したがって、調製や取扱の点では必ずしも満足すべきものではない。例えば、「R. J. H. Hafkamp他、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1997, 545」や「G. T. Crisp 他、Synthetic Commun., 27, 2203 (1997)」には、オイルゲル化剤の例が報告されているが、ゲル化剤として用いられるのは長鎖アルキル基を含む比較的複雑な化合物である。
【0004】
さらに、従来から知られているゲル化剤は、専ら特定の構造から成る特定の目的に向けられたものが多く、目的に応じて各種の溶媒に適用し得るように簡単に分子設計できるような融通性のあるゲル化剤は見られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、調製や取扱が簡単な低分子化合物から成り、溶媒、特に各種の有機溶媒のゲル化に適用することのできる新しいタイプのゲル化剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、単糖類の特徴的な構造に注目し、これから得られる糖誘導体を利用することによって上記の目的を達成した。
かくして、本発明に従えば、ピラノース環構造を有する単糖類とベンズアルデヒドとの脱水縮合反応によって得られる糖ベンジリデン誘導体から成ることを特徴とする溶媒のゲル化剤が提供される。
【0007】
本発明の溶媒のゲル化剤として使用される糖ベンジリデン誘導体として好ましい例は、メチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシドである。本発明に従うゲル化剤に用いられる糖ベンジリデン誘導体のその他の好ましい例は、メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド、メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシド、またはメチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−マンノピラノシドである。さらに、p−ニトロフェニル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシドのような糖ベンジリデン誘導体も本発明の溶媒ゲル化剤として使用し得る。
【0008】
【発明の実施の形態】
ゲル化は、ゲル化剤が溶媒に溶け込もうとする力(ゲル化剤どうしを引き離そうとする力)と、ゲル化剤どうしが凝集しあう力のバランスがとれているところで起こる現象と考えられている。
単糖類とベンズアルデヒドとの脱水縮合反応から得られる糖ベンジリデン誘導体から成る本発明のゲル化剤は、単糖類の種類を変えることにより簡単にゲル化能を変えることができるという特性を有する。これは、単糖類の構造の多様性に起因するものと考えられる。
【0009】
よく知られているように単糖類のピラノース環はきわめて多様な立体構造をとり、結合している水酸基の向きもさまざなの組み合わせが存する。ベンゼン環に糖骨格が結合した構造の本発明のゲル化剤は、ベンゼン環によって溶け込もうとしながら、水酸基を介して分子間の水素結合を形成することによりゲル化剤どうしの凝集力を得ているものと考えられる。ここで、本発明のゲル化剤は、糖骨格の水酸基の方向の相違、および糖骨格とベンジリデンとの結合角度の違いによるゲル化剤のパッキングのしやすさの違いによってゲル化能の差が生じるものと推測される。
【0010】
本発明のゲル化剤を構成する糖ベンジリデン誘導体は、ベンズアルデヒドと単糖類を室温において適当な脱水触媒(例えば、塩化亜鉛)の存在下に反応させることにより簡単に合成することができる。ここで、反応させる単糖類の種類を変えれば、立体構造の異なる、したがって、ゲル化能の異なる糖ベンジリデン誘導体を得ることができる(図1、図2および図3参照)。
【0011】
例えば、図1には、ピラノース環構造を有する単糖類として、メチル−α−D−グルコピラノシド(イ)、メチル−α−D−ガラクトピラノシド(ロ)、およびメチル−α−D−マンノピラノシド(ハ)をベンズアルデヒドと反応させる場合のスキームを示している。これらの単糖類は、4位と6位の水酸基がベンズアルデヒドのアルデヒド基と脱水縮合反応してベンジリデン誘導体を生成するが、各単糖類の水酸基の向きが互いに異なるため、分子式としては同一であるが、立体構造の全く異なる3種類の立体異性体(1:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド)、(2:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシド)および(3:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−マンノピラノシド)が形成され、これらは、後の実施例に記すように互いに異なるゲル化能を示す。
【0012】
また、同種の単糖から成るピラノース環には、C−1位の水酸基の立体配置に応じてα体とβ体が存在するが、この違いを利用することによってもゲル化能の異なる糖ベンジリデン誘導体を得ることができる。例えば、図2には、メチル−β−D−ガラクトピラノシドとベンズアルデヒドを反応させてメチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシド(4)を合成する反応スキームを示しているが、得られるβ体(メチル−4,6−0−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシド)は図1の(2)に示すα体(メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシド)と異なるゲル化能を示し、α体よりも有機溶媒に対するゲル化能が非常に優れている。
【0013】
さらに、各種の官能基や分子構造を含むピラノース型単糖類(ピラノシド配糖体)から糖ベンジリデン誘導体を調製して、付加的な機能を有するゲル化剤を得ることもできる。例えば、図3に示すように、p−ニトロフェニル−α−D−グルコピラノシドとベンズアルデヒドとから得られるp−ニトロフェニル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド(5)は、UVスペクトルや円二色性スペクトルによる分析が容易であり、ゲルの状態を判断することができるという利点を有する。
【0014】
本発明のゲル化剤を構成する糖ベンジリデン誘導体を調製するには、好ましい例として上述した単糖類の他、安定なピラノース環構造の化合物として入手できる各種の単糖類を使用することができる。使用できる単糖類の例としては、α−D−グルコース、β−D−グルコース、α−D−ガラクトース、β−D−ガラクトース、α−D−マンノース、β−D−マンノース、α−D−タロース、β−D−タロースなどが挙げられる。メチル−α−D−グルコピラノシド、メチル−β−D−グルコピラノシド、メチル−α−D−ガラクトピラノシド、メチル−β−D−ガラクトピラノシド、メチル−α−D−マンノピラノシド、メチル−β−D−マンノピラノシド、エチル−α−D−グルコピラノシド、エチル−β−D−グルコピラノシド、エチル−α−D−グルコフラノシド、エチル−β−D−グルコフラノシド、p−ニトロフェニル−α−D−グルコピラノシド、p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラノシドなどのピラノシド配糖体(グリコピラノシド)も本発明に使用されるピラノース環構造を有する単糖類の例として挙げることができる。
【0015】
本発明のゲル化剤は、各種の有機溶媒をゲル化する性能を有するが、特に、比較的極性の低い溶媒のゲル化に使用することができる。適用される溶媒の例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、p−キシレン、四塩化炭素、二硫化水素、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、n−オクタノール、トリエチルアミン、トリエチルシラン、テトラエトキシシランなどを挙げることが、単糖類の種類を変えることによりゲル化能を変えることができる。注目すべきは、本発明のゲル化剤は、水中でのゲル化も可能にすることができるということである。例えば、上述した式(3)で表される糖ベンジリデン誘導体は水中でゲルを形成することが見出されている。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の特徴をさらに明らかにするため実施例を示すが、本発明は、この実施例によって制限されるものではない。
実施例1:ゲル化剤の合成
1−1:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド(1)の合成
メチル−α−D−グルコピラノシド2.0g (10.3 mmol)にベンズアルデヒド5.0ml (過剰)および塩化亜鉛1.5g(11.0 mmol)を加えて、室温で6時間撹拌した。その後、この反応混合物に水50mlを加えて析出した沈殿物をろ取した。この沈殿物を水および石油エーテルで洗浄後、クロロホルム/n−ヘキサンにより再沈殿操作を行い、白色結晶(1)を得た(図1のイ参照)。
収量2.27g(78%)
融点165.4 〜166.8 ℃; 1H NMR (250 MHz, CDCl3, 27℃) δ 2.46 (bs, 1H, OH), 2.95 (bs, 1H, OH), 3.45 (s, 3H, OMe), 3.48-4.31 (m, 6H, 糖CH(H-2〜H-6)), 4.77 (d, J3.9 Hz, 1H, 糖H-1), 5.52 (s, 1H, PhCH), 7.35-7.38 (m, 3H, m, p-PhH) および7.47-7.51 (m, 2H, o-PhH) ; IR ( ν/cm-1, KBr ペレット) : 3650-3100 (νO-H ) および1030 (νC-O-C ); 元素分析測定値 : C, 58.21 ; H, 6.55%。理論値( C14H18O6・0.4H2O): C, 58.07 ; H, 6.56%。
【0017】
1−2:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシド(2)の合成
1−1においてメチル−α−D−グルコピラノシドの代わりに、メチル−α−D−ガラクトピラノシド2.0g(10.3 mmol) を用いて、同様の方法により、白色結晶(2)を得た(図1のロ参照)。
収量1.12g(39%)
融点168.9 〜170.5 ℃; 1H NMR (250 MHz, CDCl3, 27℃) δ 2.30 (bs, 1H, OH), 2.52 (bs, 1H, OH), 3.46 (s, 3H, OMe), 3.70-4.31 (m, 6H, 糖CH(H-2〜H-6)), 4.93 (d, J2.5 Hz, 1H, 糖H-1), 5.55 (s, 1H, PhCH), 7.36-7.38 (m, 3H, m, p-PhH) および7.48-7.52 (m, 2H, o-PhH) ; IR ( ν/cm-1, KBr ペレット) : 3640-3100 (νO-H ) および1030 (νC-O-C ); 元素分析測定値 : C, 58.09 ; H, 6.35%。理論値( C14H18O6・0.4H2O): C, 58.07 ; H, 6.56%。
【0018】
1−3:メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−マンノピラノシド(3)の合成
1−1においてメチル−α−D−グルコピラノシドの代わりに、メチル−α−D−マンノピラノシド2.0g (10.3 mmol)を用いて、同様の方法により、白色結晶(3)を得た(図1のハ参照)。
収量190mg(7%)
融点131.1 〜133.7 ℃; 1H NMR (250 MHz, CDCl3, 27℃) δ 2.78-2.82 (m, 2H, OH), 3.39 (s, 3H, OMe), 3.77-4.30 (m, 6H,糖CH(H-2〜H-6)), 4.73 (s, 1H, 糖H-1), 5.56 (s, 1H, PhCH), 7.36-7.39 (m, 3H, m, p-PhH) および7.47-7.51 (m, 2H, o-PhH) ; IR ( ν/cm-1, KBr ペレット) : 3650-3000 (νO-H ) および1020 (νC-O-C ); 元素分析測定値 : C, 54.89 ; H, 5.94%。理論値( C14H18O6・0.25CHCl3): C, 54.82 ; H, 5.90% 。
【0019】
1−4:メチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシドの合成
1−1においてメチル−α−D−グルコピラノシドの代わりに、メチル−β−D−ガラクトピラノシド2.0g(10.3 mmol) を用いて、同様の方法により、白色結晶(4)を得た(図2参照)。
収量530mg(19%)
融点232 〜233 ℃; 1H NMR (300 MHz, CDCl3, 20℃) δ 2.55-2.59 (m, 2H, OH), 3.49-4.38 (m, 10H, OMe, 糖CH(H1 〜H6)), 5.56 (s, 1H,Ph-CH), 7.26-7.37 (m, 3H, p-Ph-H) および7.49-7.52 (m, 2H, o-Ph-H) ; IR (ν/cm-1, KBr ペレット) : 3700-3200 (νO-H ) および1030 (νC-O-C ); 元素分析測定値 : C, 59.23 ; H, 6.48%。理論値( C14H18O6): C, 59.57 ; H, 6.43%。
【0020】
1−5:p−ニトロフェニル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラ ノシド(5)の合成
ベンズアルデヒド(1.0 ml, 9.9mmol)とp−ニトロフェニル−α−D−グルコプラノシド(500mg, 1.66mmol)の混合物を窒素雰囲気下で塩化亜鉛(240mg, 1.77mmol)とともに攪拌した。室温下で20時間反応を行った。反応混合物を水(15 ml)に添加した後、得られた沈殿をろ過した。ろ紙の生成物を水およびヘキサンで洗浄後、THF/ヘキサンにより再沈殿させ、白色結晶(5)を得た(図3参照)。
収率46%
融点158 〜159 ℃; 1H NMR (DMSO-d6)δ 3.54-4.06および5.47-5.56 (m, 8H, 糖-CH (H-2〜H-6)およびOH)), 5.62 (s, 1H, PhCH), 5.82(d, 1H, 糖 H-1)), 7.30-7.43 (m, 7H, Phおよびp-ニトロフェニル-o-H中), 8.25 (d, 2H, p-ニトロフェニルm-H); IR (KBr)3670-3000 ( νO-H )1340 および1510 (νN-O ) , 1060 (νC-O-C )cm -1 ; 元素分析測定値 : C, 58.29 ; H, 4.87 ; N, 3.56%。理論値( C19H19O8N ): C, 58.61 ; H, 4.92 ; N, 3.60 % 。
【0021】
実施例2:ゲル化実験(その1)
実施例1で合成したゲル化剤を用い、各種の溶媒に対するゲル化能を調べた。ゲル化試験は次のように行った:ゲル化剤(3.0mg)をキャップ付試験管内で溶媒(0.1ml) と混合し、固形分が溶解するまでを加熱した。得られた溶液を室温に冷却し、1時間放置してゲルの形成を観察した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
G:gel(1重量%以上でゲル化する);SG:supergel(1重量%以下でもゲル化する);Gp:partial gel(部分的にゲル化する);P:precipitation(沈殿);S:solution(溶ける)。
【0023】
これらの結果から、糖ベンジリデン誘導体から成る本発明のゲル化剤は、各種の有機溶媒をゲル化する性能を有し、ゲル化剤を構成している単糖類を変えることによりゲル化能が変化し、ゲル化剤(3)に見られるように水中でのゲル化も可能となることが理解される。
【0024】
実施例3:ゲル化実験(その2)
実施例1で合成した糖ベンジリデン誘導体(1)〜(4)をゲル化剤として、溶媒(ジフェニルエーテルまたはトルエン)に対してゲルを保持できる温度を測定した。その結果を図4に示す。いずれのゲル化剤もその濃度[Gelator] を増加させるとゲルを保持できる温度Tgelが上昇しているが、(4)の糖ベンジリデン誘導体(メチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシド)は特に優れたゲル化能を有しジフェニルエーテルおよびトルエンのいずれに対してもかなりの高温までゲルを保持できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のゲル化剤は、糖とベンズアルデヒドとから得られる低分子化合物から成り、合成や取扱はきわめて簡単であり、また、使用中に分解されることがあっても糖とベンズアルデヒド等になるだけであるので環境にやさしい安全な物質である。
【0026】
本発明のゲル化剤は、構成成分である単糖類の種類を変えることによりゲル化能を随時変更できる。かくして、本発明のゲル化剤は、単独または複数の糖ベンジリデン誘導体を組み合わせて使用することにより各種の有機溶媒、さらには、水系溶媒もゲル化し得るので、油の凝固剤、いろいろな用途における溶媒粘度の調節剤等の各分野での応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゲル化剤として、ピラノース環構造を有する単糖類のα体から糖ベンジリデン誘導体を合成する例を示す。
【図2】本発明のゲル化剤として、ピラノース環構造を有する単糖類のβ体から糖ベンジリデン誘導体を合成する例を示す。
【図3】本発明のゲル化剤として、p−ニトロフェニル基を有するグリコピラノシドから糖ベンジリデン誘導体を合成する例を示す。
【図4】本発明糖ベンジリデン誘導体から成るゲル化剤の溶媒ゲル化能を示すグラフである。
Claims (1)
- ピラノース環構造を有する単糖類とベンズアルデヒドとの脱水縮合反応によって得られる糖ベンジリデン誘導体から成る溶媒のゲル化剤であって、該糖ベンジリデン誘導体が、メチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−ガラクトピラノシド、メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド、メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシド、メチル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−マンノピラノシド、または、p−ニトロフェニル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシドであることを特徴とするゲル化剤。
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