JP3909561B2 - 住宅のピロティ壁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、住宅本体に沿って立設されるピロティ壁に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の外観にアクセントを持たせるために、住宅本体の外側にピロティ壁を設置することがある。この種のピロティ壁は、住宅本体に沿って立設されていて、その上端部が住宅本体に連結されていることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、住宅の屋根付近までの高さを有するピロティ壁を設置する場合、ピロティ壁の上端部が住宅本体に連結されていると、特に陸屋根の住宅においては、その連結部分が住宅本体の屋根付近において外側へ張り出した状態となって、斜線制限を受け易くなるといった不具合があった。
【0004】
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、上端部を住宅本体側に連結しない腰壁部とすることで、斜線制限に対応し易くした住宅のピロティ壁の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明の住宅のピロティ壁は、住宅本体側の構造材に連結された基部と、住宅本体側に連結されることなく、基部の上端部分より上方に向かって延びる腰壁部とを備え、前記腰壁部は、構造体周りに複数の外壁材を取り付けることで構成され、前記構造体は、基部の構造柱を上方に延長してなる第1柱と、基部の構造梁に立設した第2柱と、これら第1柱と第2柱との間に跨る梁とを備えていることを特徴とする。
【0006】
また、腰壁部の上面開口部を覆うようにして、耐火材を取り付けるようにしている。さらに、腰壁部の外壁材を、基部の構造梁と腰壁部の梁との間に跨って取り付けるようにしている。さらにまた、基部の外壁材と腰壁部の外壁材とを、ほぼ面一で連続させている。そして、この発明のピロティ壁は、住宅本体の外階段用の壁として利用される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の一実施形態に係る住宅のピロティ壁(1)(2)は、図1に示すように、住宅本体(3)に沿って立設されており、その住宅本体(3)の外側に設けられる開放型の外階段(4)を、住宅本体(3)と一体化させるための壁として用いられている。
【0008】
住宅本体(3)は、例えば3階建てで、各階の正面側において横方向の外廊下(5)(5)…が設けられている。そして、2階及び3階の外廊下(5)(5)において、ピロティ壁(1)(2)に対向する部分が前方へ張り出して、張出し床部(6)(6)…を構成している。
【0009】
外階段(4)は、一対の階段ユニット(10)(11)を備えた直階段であって、第1の階段ユニット(10)が、住宅本体(3)の1階部分から2階外廊下(5)の一方の張出し床部(6)にわたって架設され、第2の階段ユニット(11)が、第1の階段ユニット(10)と平行になるようにして、2階外廊下(5)の他方の張出し床部(6)から3階外廊下(5)の張出し床部(6)にわたって架設されている。
【0010】
そして、第1のピロティ壁(1)は、地面から3階外廊下(5)の張出し床部(6)まで立ち上がった基部(20)と、この基部(20)の上端部分から住宅本体(3)の屋根(12)よりもやや低い3階廊下(5)の廊下手摺(13)付近まで立ち上がった腰壁部(21)とを備えている。
【0011】
基部(20)は、図2及び図3に示すように、一本の構造柱(22)と、この構造柱(22)に一端部が連結された構造梁(23)を備えている。構造柱(22)及び構造梁(23)の他端部には、2階及び3階外廊下(5)(5)の張出し床部(6)(6)における床梁(24)(24)が連結されている。そして、これら構造柱(22)及び構造梁(23)を囲むようにして、平板状やL型の外壁材(25)(25)…を取り付けることで、基部(20)が構成されている。なお、構造柱(22)は、例えば角形鋼管からなり、構造梁(23)及び床梁(24)は、例えばH形鋼からなる。
【0012】
腰壁部(21)は、構造体(30)周りに平板状やL型の外壁材(25)(25)…を取り付けることで構成されている。構造体(30)は、基部(20)の構造柱(22)を上方に延長してなる第1柱(31)と、基部(20)の上端部分における構造梁(23)のフランジ上に立設したH形鋼からなる第2柱(32)と、これら第1柱(31)の上端部側面と第2柱(32)の上端面との間に跨るH形鋼からなる梁(33)とを備えている。第2柱(32)は、そのフランジが鉛直方向に沿うようにして配置され、梁(33)は、そのフランジが水平方向に沿うようにして配置されている。
【0013】
外壁材(25)(25)…の取り付けに際しては、地震等による基部(20)の構造梁(23)の変形に合わせて腰壁部(21)の各外壁材(25)(25)…が個別に揺動するように、構造梁(23)と梁(33)との間に跨った状態で移動可能に取り付けてある。具体的には、図4に示すように、構造梁(23)の上側フランジに、外壁材(25)(25)…の荷重を受ける受けプレート(36)(36)…が要所要所に取り付けられており、これら受けプレート(36)(36)…上に載せた各外壁材(25)(25)…の上下端部が、取付け金具(40)(40)…を介して受けプレート(36)(36)…及び腰壁部(21)の梁(33)に夫々固定したファスナー(41)(41)…に取り付けられている。取付け金具(40)(40)…には、上下方向に沿った長孔(42)がそれぞれ形成されていて、各外壁材(25)(25)…は、取付け金具(40)(40)…の長孔(42)(42)…の範囲内で移動可能となっている。
【0014】
このようなロッキング方式を採用することで、地震で構造梁(23)が変形すると、取付け金具(40)(40)…を支点に外壁材(25)(25)…が1枚1枚回転運動して、その力をうまく受け流し、外壁材(25)(25)…の脱落やひび割れを防止することができる。なお、住宅本体(3)の外壁材及び基部(20)の外壁材(25)(25)…も、腰壁部(21)と同様に、取付け金具を介して基礎や構造梁に固定したファスナーに取り付けられている。従って、腰壁部(21)では、基部(20)や住宅本体(3)における外壁施工のときと同じファスナー(41)(41)…や取付け金具(40)(40)…を用いて、同じ方式で外壁材(25)(25)…を施工することができ、施工の単純化、省力化を実現することができる。
【0015】
基部(20)の外壁材(25)(25)…及び腰壁部(21)の外壁材(25)(25)…としては、住宅本体(3)の外壁材と同じ材質のものを用いて、住宅本体(3)との一体感を高めるようにしている。また、基部(20)の外壁材(25)(25)…と腰壁部(21)の外壁材(25)(25)…を、その取り付け状態においてほぼ面一に連続させて、ピロティ壁(1)全体としての統一感を持たせている。
【0016】
また、ピロティ壁(1)の上端部には、上面開口部を覆うようにして、板状の耐火材(46)が取り付けられている。さらに、耐火材(46)の上方には、笠木(47)が取り付けられている。
【0017】
第2のピロティ壁(2)は、地面から2階外廊下(5)の張出し床部(6)まで立ち上がった基部(50)と、この基部(50)の上端部分から2階廊下(5)の廊下手摺(13)付近まで立ち上がった腰壁部(51)とを備え、第1のピロティ壁(1)よりも低くなっている。それ以外の構成は、第1のピロティ壁(1)と同様である。
【0018】
このようなピロティ壁(1)(2)を、開放型の外階段(4)に隣接して設けることによって、住宅本体(3)とその外側に露出した外階段(4)との一体化を図ることができる。しかも、ピロティ壁(1)は、住宅本体(3)の屋根(12)付近までの高さを有していても、その上端部が住宅本体(3)側に連結されることのない腰壁部(21)となっていることから、住宅本体(3)の屋根(12)付近における外側へ張り出しがなく、斜線制限を受け難くなっている。
【0019】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、図5に示すように、住宅本体(3)の妻面側に設けた回り階段(60)に隣接させて、基部(61)及び腰壁部(62)からなるピロティ壁(63)を設けるようにしても良い。また、外階段に関係なく、ピロティ壁を設けるようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明のピロティ壁は、住宅本体側の構造材に連結された基部の上端部分に、住宅本体側に連結されることのない腰壁部を設けた構造となっているため、斜線制限に対応し易く、このため斜線制限の厳しい市街地に建築する集合住宅等に対しても適用し易くなっている。
【0021】
さらに、基部の構造柱を上方に延長してなる第1柱と、基部の構造梁に立設した第2柱と、これら第1柱と第2柱との間に跨る梁とを備えた構造体周りに外壁材を取り付けて、腰壁部を構成していることから、基部と腰壁部とが一体に連続した強度的に強い構造となっており、補強用のプレート類を設けなくても、良好な耐震性や耐風性を確保することができる。
【0022】
しかも、腰壁部の下地部分をこのような柱梁構造として、その外壁材を基部の構造梁と腰壁部の梁とに跨って取り付けているので、構造柱や構造梁を備えた基部と同様の施工が可能となり、これら基部と腰壁部において使用する各種部材の共通化を実現できる。このため、部品点数の削減、施工の簡略化、省力化を図ることができる。
【0023】
また、腰壁部の上面開口部を覆うようにして、耐火材を取り付けることで、耐火性に優れたピロティ壁とすることができる。さらに、基部の外壁材と腰壁部の外壁材をほぼ面一に連続させることで、基部と腰壁部を違和感なく連続させて、ピロティ壁全体としての統一感を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るピロティ壁を設けた集合住宅の斜視図である。
【図2】腰壁部の構造体を示す概略斜視図である。
【図3】腰壁部の縦断面図である。
【図4】取付け金具を用いた外壁材のファスナーへの取付け状態を示す斜視図である。
【図5】妻面側の回り階段に隣接させてピロティ壁を設けた場合の集合住宅の斜視図である。
【符号の説明】
(1)(2)(63) ピロティ壁
(3) 住宅本体
(4)(60) 外階段
(20)(50)(61) 基部
(21)(51)(62) 腰壁部
(22) 構造柱
(23) 基部の構造梁
(24) 住宅本体側の構造材(床梁)
(25) 外壁材
(30) 構造体
(31) 第1柱
(32) 第2柱
(33) 梁
(46) 耐火材
Claims (5)
- 住宅本体に沿って立設されるピロティ壁であって、住宅本体側の構造材に連結された基部と、住宅本体側に連結されることなく、基部の上端部分より上方に向かって延びる腰壁部とを備え、前記腰壁部は、構造体周りに複数の外壁材を取り付けることで構成され、前記構造体は、基部の構造柱を上方に延長してなる第1柱と、基部の構造梁に立設した第2柱と、これら第1柱と第2柱との間に跨る梁とを備えていることを特徴とする住宅のピロティ壁。
- 腰壁部の上面開口部を覆うようにして、耐火材を取り付けるようにした請求項1記載の住宅のピロティ壁。
- 腰壁部の外壁材を、基部の構造梁と腰壁部の梁との間に跨って取り付けるようにした請求項1又は2記載の住宅のピロティ壁。
- 基部の外壁材と腰壁部の外壁材とを、ほぼ面一で連続させた請求項1乃至3のいずれかに記載の住宅のピロティ壁。
- 住宅本体の外階段用の壁とした請求項1乃至4のいずれかに記載の住宅のピロティ壁。
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