JP3905701B2 - 移動通信システムにおける情報送信制御方法及び基地局 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおける基地局での情報送信制御方法に係り、詳しくは、基地局から無線チャネルを介して複数の移動局に情報を配信する際の情報送信制御方法に関する。
【0002】
また、本発明は、そのような情報送信制御方法に従って移動局に対して情報の配信を行う基地局に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来の移動通信システム、例えば、PDC(Personal Digital Cellular)方式などの移動通信システムにおいて、基地局が複数の移動局に対して情報を送信する場合、その情報が同一であるか否かに係わらず、その移動局の数に応じた無線チャネルを個々に設定して情報の送信を行っている。具体的には、例えば、図8に示すように、7つの移動局a〜gに情報を配信する場合、基地局(BS)は、それら移動局a〜gとの間に合計7つの無線チャネルを設定することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の情報の送信制御方法では、基地局は、同一の情報(例えば、インターネットを介して提供されるニュース情報など)を複数の移動局に対して送信する場合にも移動局との間で個々的に無線チャネルを設定しなければならない。即ち、基地局では同一の情報を送信するにもかかわらず、移動局数分の無線チャネルを使用する必要がある。このため、周波数資源の有効利用という観点から更に改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明の第一の課題は、同一の情報を複数の移動局に配信する際にできるだけ無線資源を有効に利用できるようにした移動通信システムにおける情報送信制御方法を提供することである。
【0006】
また、本発明の第二の課題は、そのような情報送信制御方法に従って複数の移動局に情報の配信を行う基地局を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、基地局から無線チャネルを介して複数の移動局に情報を配信する移動通信システムにおける当該基地局での情報送信制御方法において、とまり木チャネルの所定のフィールドに、ファイルサーバより提供されるデータファイル一覧表またはコンテンツサーバより提供される情報のリストを載せて無線ゾーン内に在圏する移動局に対しブロードキャストを行い、移動局からの受信信号に含まれるアドレス情報を参照し、情報配信要求がユニキャスト送信かマルチキャスト送信であるかの判別を行い、マルチキャスト送信を行う場合に、同一の情報の配信を受ける移動局の数に基づいて決定される数の送信ビームが上記基地局のアンテナから各移動局に向かうように当該アンテナの指向性制御を行い、該指向性制御にて形成された送信ビームにて上記同一の情報を上記基地局から各移動局にマルチキャスト送信するように構成される。
【0008】
このような情報送信制御方法では、同一の情報の配信を受ける移動局の数に基づいて決定される数の送信ビームにて上記同一の情報が基地局から各移動局にマルチキャスト送信されるようになる。
【0009】
情報が基地局からマルチキャスト送信されることにより無線チャネルは、その情報の配信を受ける移動局との間で個々的に設定する必要がなくなる。また、その情報の送信に際して、その移動局の数に基づいて決定される数の送信ビームが各移動局に向けられるように基地局のアンテナの指向性制御がなされるので、送信ビームをより狭く絞った状態での情報送信が可能となる。その結果、それらの送信ビームと干渉しない領域では、上記のように使用される無線チャネルと同一の無線チャネルを他の情報の配信に利用することが可能となる。
【0010】
上記のような指向性制御により形成される送信ビームの数は、同一の情報の配信を受ける移動局の数以下であればよい。その送信ビームの数が移動局の数と同じ場合には各移動局に個々的に向かう送信ビームとなり、また、送信ビームの数が移動局の数より少ない場合には、各送信ビームは一または複数の移動局に向かうように形成される。
【0011】
できるだけ絞った送信ビームにて情報の送信がなされるようになるという観点から、本発明は、請求項2に記載されるように、上記情報送信制御方法において、同一の情報の配信を受ける移動局の数が上記アンテナにて形成できる送信ビームの最大数以下となるときに、各移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行うように構成することができる。
【0012】
また、本発明は、請求項3に記載されるように、上記各情報送信制御方法において、同一の情報の配信を受ける移動局の数が上記アンテナにて形成できる送信ビームの最大数以下の所定数を超えるときに、各移動局に向かう無指向性の単一の送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行うように構成することができる。
【0013】
上記所定値は、最大数以下であれば特に限定されないが、無指向性の単一の送信ビームにて情報を配信を行う状況をなるべく避けるという観点から、請求項4に記載されるように、上記所定数は上記アンテナにて形成できる送信ビームの最大数数と同数に設定される。
【0014】
基地局から情報のユニキャスト送信とマルチキャスト送信の双方が可能となる移動通信システムにおいて上述した情報送信制御方法を提供するという観点から、本発明は、請求項5に記載されるように、上記各移動通信システムにおける情報送信制御方法において、基地局から情報をマルチキャスト送信及びユニキャスト送信のいずれにて送信すべきであるかを判定し、マルチキャスト送信すべきであると判定された場合、上記指向性制御にて形成された送信ビームにて上記同一の情報を上記基地局から各移動局にマルチキャスト送信するように構成することができる。
【0015】
また、請求項6に記載されるように、そのような情報送信制御方法において、上記情報をユニキャスト送信すべきであると判定された場合、その情報を受信すべき移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御し、該指向性制御にて形成された送信ビームにて情報を上記基地局から上記移動局にユニキャスト送信するように構成することができる。
【0016】
上記第二の課題を解決するため、本発明は、請求項7に記載されるように、無線チャネルを介して複数の移動局に情報を配信する基地局において、とまり木チャネルの所定のフィールドに、ファイルサーバより提供されるデータファイル一覧表またはコンテンツサーバより提供される情報のリストを載せて無線ゾーン内に在圏する移動局に対しブロードキャストを行う手段と、移動局からの受信信号に含まれるアドレス情報を参照し、情報配信要求がユニキャスト送信かマルチキャスト送信であるかの判別を行い、マルチキャスト送信を行うと判別された場合に、同一の情報の配信を受ける移動局の数に基づいて決定される数の送信ビームが上記基地局のアンテナから各移動局に向かうように当該アンテナの指向性制御を行う指向性制御手段と、該指向性制御手段にて形成された送信ビームにて上記同一の情報を上記基地局から各移動局にマルチキャスト送信する送信制御手段とを有するように構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
本発明の実施の一形態に係る情報送信制御方法が適用される移動通信システムは、例えば、図1に示すように構成される。
【0019】
図1において、この移動通信システムは、例えば、PDC方式の移動通信システムであり、NW(ネットワーク)10、基地局20、移動局A30〜移動局D33、コンテンツサーバ40、ファイルサーバ50で構成される。NW10は、交換局装置などで構成され、コンテンツサーバ40では、様々なコンテンツ、例えば、株式相場やニュースフィードなどの情報コンテンツがコンテンツ業者から提供される。また、ファイルサーバ50は、FTPファイルサーバとして用いられる。基地局20は、NW10を介してコンテンツサーバ40又はファイルサーバ50から受信した情報を移動局A30〜移動局D33に対し送信する役割を担う。移動局A30〜移動局D33は、基地局20から受信した情報を所定のアプリケーションに従って処理する。
【0020】
上記基地局20は、コンテンツサーバ40又はファイルサーバ50からの情報をマルチキャストグループに属する移動局(ホスト)に対して送信を行う▲1▼「マルチキャスト送信(マルチポイント通信)」と、特定の移動局のみに対し情報送信(基地局と移動局とが1対1のセッションを行う)を行う▲2▼「ユニキャスト送信」と、2つの送信形態を有し、上記送信形態に従って該基地局20アンテナの送信指向性の制御処理を行う。
【0021】
この基地局20は、例えば、図2に示すように構成される。
【0022】
図2において、この基地局20は、送受分波部201、無線部202及びアンテナ指向性制御部203で構成され、無線部202は受信部21と送信部22とを有し、また、アンテナ指向性制御部203は、受信処理部23、到来方向推定処理部24、送信指向性制御部25及びグループ集中管理部26を有する。移動局から送信された無線周波数信号は、まず、基地局20の送受分波部201で受信帯域の信号に分波された後、無線部202の受信部21へと入力される。受信部21は、受信した無線周波数信号に周波数変換及び復調処理などを施して受信処理部23に出力する。受信処理部23は、この受信信号をA/D変換してディジタル信号に変換して到来方向推定処理部24及び送信指向性制御部25に出力する。
【0023】
到来方向推定処理部24は、受信処理部23からの受信ディジタル信号から到来波の到来方向、電力レベル、伝搬遅延時間などの信号パラメータを抽出して、送信指向性制御部25に送出する。尚、上記信号パラメータは、送信指向性制御部25にて送信ビームを形成する際に用いられる。この到来方向推定処理部24で行われる移動局送信波の到来方向推定法には、例えば、メインビームを走査して到来波の到来方向をサーチするビーム走査法(例:Beamformer法)やヌルを走査して到来波の到来方向サーチを行うヌル走査法(例えば:アレー入力の相関行列の固有値展開に基づくMUSIC:MUltiple SIgnal Classification法)などを基本原理とする推定法が用いられる。
【0024】
送信指向性制御部25は、受信処理部23から出力される送信形態の種別情報(例えば、ユニキャスト通信やマルチキャスト通信などの送信形態の種別を表す)と、到来方向推定処理部24からの到来方向情報などを基にして該当の移動局に主ビームが向くよう送信指向性制御を行う。具体的には、該当の移動局に主ビームが向くようアンテナ素子のウェイト演算を行い、そのウェイトを送信部23に出力する。また、送信指向性制御部25は、移動局数に応じて無指向性送信を行う。
【0025】
送信部22は、所定の変調処理及び周波数変換処理を施すと共に、上記ウェイトに基づいて電力合成及び増幅などを行って送受分波部201に出力する。そして、送受分波部201で濾波(送信帯域)された送信電力がアンテナに給電されて空間に放射される。
【0026】
ここで、この移動通信システムの基地局20にて「ユニキャスト送信」ならびに「マルチキャスト送信」を移動局に行う場合の一例について、図1を参照して説明をする。
【0027】
1.ユニキャスト送信の場合
基地局20は、とまり木チャネルの所定のフィールドに、ファイルサーバ50より提供されるデータファイルなどの一覧表(データファイル一覧表)を載せて無線ゾーン内に在圏する移動局A30〜D33に対しブロードキャストする。移動局A30では、とまり木チャネルにより与えられるデータファイル一覧表を参照し、ダウンロードを希望するデータファイルがあると、そのデータファイルを取得するための選択操作が該移動局A30のユーザよりなされ、基地局20に対しデータ取得要求信号が送信される。基地局20は、データ取得要求信号を受信すると、当該移動局との間に個別に無線リンクを設定し、要求のあった情報を移動局A30に転送する。
【0028】
2.マルチキャスト送信の場合
基地局20は、とまり木チャネルの所定のフィールドに、コンテンツサーバ40より提供される情報のリスト、例えば、ニュース番組などに関する番組リストを載せて無線ゾーン内に在圏する移動局A30〜D33に対しブロードキャストする。基地局20は、番組リストの中に番組(経済ニュース、株関連ニュースなど)の情報配信に用いられる無線周波数を予め記載している。移動局では、受信したい番組、例えば、番組Aがユーザによって選択されると、該番組Aを配信している無線周波数に自動的に同調されて情報配信を受けることができる。基地局20では、この番組Aの配信を希望するグループ(マルチキャストグループA)に登録のある移動局B31〜移動局D33(図1参照)に対し該当する無線周波数を用いて同一の番組Aをマルチキャスト送信する。
【0029】
このように基地局は、「ユニキャスト送信」や「マルチキャスト送信」などの送信形態を有する。
【0030】
次に、上述した送信形態、すなわち、「ユニキャスト送信」ならびに「マルチキャスト送信」毎に基地局20アンテナの送信指向性制御を行う処理について説明する。
【0031】
この基地局20アンテナの送信指向性制御処理は、例えば、図3に示す処理手順に従って行われる。
【0032】
図3において、基地局20のアンテナ指向性制御部203の送信指向性制御部25は、受信処理部23からの受信信号を受信し、その受信信号に含まれるアドレス情報、例えば、IPアドレスを参照し、移動局からの情報配信要求が「ユニキャスト送信」か、「マルチキャスト送信」であるかの判別を行う(S1)。例えば、この(S1)でなされる判別処理は、IPv4のIPアドレスがクラスDなどマルチキャストアドレスを含むものであれば、「マルチキャスト送信」とし、それ以外、例えば、クラスA〜CのIPアドレスであれば、「ユニキャスト送信」とする。
【0033】
また、各々のマルチキャストグループに登録されている移動局数(M)は、基地局20のグループ集中管理部26で集中管理(図4参照)されるものとして説明を進めます。図4において、この集中管理テーブル54は、マルチキャストグループ(▲1▼)毎に提供される番組名(▲2▼)とその番組情報のIPアドレス(▲4▼)及び各マルチキャストグループに属する移動局ID(▲5▼)を表す。この移動局IDの欄に記載されておる移動局は、マルチキャストグループに参加している移動局を表す。例えば、マルチキャストグループAに参加している移動局は、5、11、25の3局が参加(図4の▲4▼)している。尚、図4の▲4▼の移動局ID欄にある( )内の移動局は、途中でマルチキャストグループAに参加した移動局を表す(後述のB.第二の実施形態に対応)。
【0034】
また、「マルチキャスト送信」の実施形態として以下の2形態を想定して説明を進めます。
【0035】
A.第一の実施形態
コンテンツ提供業者が新たな情報コンテンツを配信するために、マルチキャストグループを新設し、そのグループに参加する移動局を対象にマルチキャスト送信を行う形態。
【0036】
B.第二の実施形態
既に存在するマルチキャストグループに新しい移動局を追加してマルチキャスト送信を行う形態。
【0037】
図3に戻って、送信指向性制御部25は、上記判定処理(S1)で、「ユニキャスト送信」との判定結果が得られる(S1で▲1▼)と、送信指向性制御部25は、指向性制御による送信処理(S2)を行う。具体的には、以下の通りである。
【0038】
送信指向性制御部25は、到来方向推定処理部24からの到来方向情報を基に、「ユニキャスト送信」の要求を行った移動局A30にメインビームが向くよう送信ビーム形成に必要なアンテナのウェイトの演算を行う。送信部22は、このウェイトを基にして電力合成及び増幅を行って無線周波数信号を形成して送受分波部201に出力する。そして、この無線周波数信号は、送受分波部201を介してアンテナに給電されて空間に放射される(図5参照)。
【0039】
上述したように、「ユニキャスト送信」の場合、移動局Aのみに送信ビームが向くよう送信アンテナの指向性制御が行われる。そのため、他ユーザ方向への送信を抑圧することができる。
【0040】
送信指向性制御部25は、上記判定処理(S1)で、実施形態1の「マルチキャスト送信」であるとの判定(S2で▲2▼)がなされると、次の処理(S3)に移行し、新設されたマルチキャストグループ(例えば、マルチキャストグループA)に登録要求を行った移動局の数(M)が基地局のアンテナで生成することのできる送信ビーム数(K)より多いか否か(式▲1▼ K>=M?)を判定する(S3)。送信指向性制御部25は、グループ集中管理部26より提供される集中管理テーブルを参照し、マルチキャストグループAに登録されている移動局数(M)の情報を取得する。この場合、マルチキャストグループAに登録のある移動局数が3局(移動局ID:5、11、25)であるとする(図4の▲4▼参照)。また、基地局20の送信アンテナで生成することのできる送信ビーム数(K)を「5」と定めると、上記処理は(S3)、アンテナで生成できる送信ビーム数(K)は「5」、マルチキャストグループAに属する移動局B31〜移動局D33の数(M)が「3」であるので、
式▲1▼は、5>=3となり、上記判定処理(S3)結果は「YES」となる。
【0041】
従って、送信指向性制御部25では、上記「ユニキャスト送信」の場合と同様に指向性制御による送信処理(S2)がなされる。この場合、到来方向推定処理部24では、移動局3局分の到来方向の情報が取得される。送信指向性制御部25は、これら3局分の移動局の到来方向情報を基に各々の移動局B31〜移動局D33に送信ビームが向くよう当該送信ビーム形成に必要なアンテナのウェイト演算を行う。そして、このようにして得られたウェイトは、送信部22に送られ、該ウエイトを基に電力合成及び増幅がなされた後、無線周波数信号となって送受分波部201を介してアンテナに給電される。アンテナでは、送信ビームが各移動局B31〜移動局D33の方向に絞られて放射される(図6参照)。
【0042】
また、マルチキャスト送信の実施形態2の場合において、マルチキャストグループAに他の4局の移動局(移動局ID:(28)、(42)、(56)、(71))からの参加要求があって該マルチキャストグループAにこの4局の移動局が追加登録されると、登録の移動局数は「7」となって基地局20の送信アンテナで生成することのできる送信ビーム数(K)「5」を超えてしまう(S3でNO)ことになる。このような場合、送信指向性制御部25は、アンテナの指向性制御を行わないで無指向性で送信(S4)を行うための処理、例えば、無指向性アンテナから送信が行われるように制御信号を生成し、送信部22に送出する。そして、送信部22がこの制御信号を基に無指向性アンテナを駆動させることにより、無指向性の電波が空間上に放射されて、移動局1〜移動局7では同一の情報を受信することができる(図7参照)。この場合、各移動局1〜7では、無指向性ビーム送信している無線周波数に同調される。
【0043】
上述したように、基地局20のアンテナが生成できる送信ビーム数以下の移動局に対してマルチキャスト送信を行う場合には、それぞれの移動局B31〜移動局33Dにビームが絞られた送信ビームが向くようアンテナの指向性制御がなされてマルチキャストによる情報の送信が行われる。その結果、他ユーザ(移動局)にとって干渉となる送信電波が該ユーザ方向に送信されるのを抑圧することができるので、送信ビームと干渉しない領域では、同一の無線チャネルを他の情報の配信に利用することが可能となる。
【0044】
一方、マルチキャスト送信を行うに際し、基地局20のアンテナが生成できる送信ビーム数より移動局の数が多い場合は、アンテナの指向性制御を行わずに無指向性アンテナを用いてマルチキャスト送信が行われる。すなわち、基地局20アンテナが生成できる送信ビーム数を超える移動局に対し同一の情報配信する場合であっても、無指向性アンテナによりマルチキャスト送信を行うことにより、個々の移動局との間に無線回線を使用しなくても済む。すなわち、同一の情報を受信している移動局に対しては1つの無線チャネルを割当てれば良い。その結果、基地局20が使用する無線チャネルを低減することができ周波数資源の有効利用が可能となる。
【0045】
また、実施形態2の「マルチキャスト送信」の場合におけるアンテナの送信指向性制御処理も上述した、実施形態1の「マルチキャスト送信」の場合と同様な手順で処理を行うことができる。この実施形態2の場合は、指向性制御により送信されているマルチキャストグループに新しい移動局が途中参加する場合であり、このような場合、まず、途中参加したい移動局から基地局に対しマルチキャストグループAに参加したい旨の信号、すなわち、参加要求信号を送出する。基地局20の送信指向性制御部25は、この参加要求信号を受信すると、集中管理テーブルに当該移動局のID{(28)、(42)、(56)、(71)}を順次追加する(図4の▲4▼参照)。送信指向性制御部25はこの集中管理テーブルを参照し、指向性制御送信を行うか、無指向性送信を行うかの判定を上記と同様に行う(S3)。以降は上述した手順に従って処理(S2又はS4)がなされる。
【0046】
尚、本実施形態の説明にはPDC方式の移動通信システムで用いられる基地局を想定したが、CDMA(Code Division Multiple Access)方式の基地局においても上述した処理(図3のフローチャート)を行うことによりアンテナの送信指向性制御が可能となる。尚、この場合、CDMA方式の基地局におけるアンテナの送信指向性制御を行うためのウェイトの演算は、例えば、移動局ユーザごとに得られる受信信号を受信処理部24で逆拡散した後の信号を基にして導出する方法がある。送信指向性制御部25は、このようにして導出されたウェイトを用いて基地局アンテナの送信指向性制御処理を行えば上述したPDC方式の基地局の場合と同様に該当する移動局方向にビームが絞られた送信ビームが向くようアンテナの送信指向性が制御されるので周波数資源を有効利用することが可能となる。
【0047】
上記例において、アンテナ指向性制御部203が指向性制御手段に対応し、無線部202の機能が送信制御手段に対応する。また、図3におけるS3での処理が判定手段に対応し、S1での処理が送信方式判定手段に対応する。
【0048】
【発明の効果】
以上、説明したようように、請求項1乃至6記載の本願発明によれば、情報が基地局からマルチキャスト送信されることにより無線チャネルは、その情報の配信を受ける移動局との間で個々的に設定する必要がなくなる。また、その情報の送信に際して、その移動局の数に基づいて決定される数の送信ビームが各移動局に向けられるように基地局のアンテナの指向性制御がなされるので、送信ビームをより狭く絞った状態での情報送信が可能となる。その結果、それらの送信ビームと干渉しない領域では、上記のように使用される無線チャネルと同一の無線チャネルを他の情報の配信に利用することが可能となる。従って、同一の情報を複数の移動局に配信する際により周波数資源を有効に利用できるようになる。
【0049】
また、請求項7乃至12記載の本願発明によれば、上述したような情報送信制御に従って同一の情報を複数の移動局に配信する基地局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る情報送信制御方法が適用される移動通信システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す移動通信システムにおける基地局の構成例を示す図である。
【図3】基地局アンテナの送信指向性制御を行う場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】基地局で管理されるマルチキャストグループの管理の一例を示す図である。
【図5】基地局アンテナの送信指向性が制御された送信ビーム状態(ユニキャスト送信したとき)の一例を示す図である。
【図6】基地局アンテナの送信指向性が制御された送信ビーム状態(マルチキャスト送信したとき)の一例を示す図である。
【図7】基地局アンテナにて無指向性ビームによる送信が行われた状態(マルチキャスト送信したとき)の一例を示す図である。
【図8】従来の通信方法に従って基地局と移動局との間で個別に無線回線を設定して通信を行う場合の模式を示す図である。
【符号の説明】
10 NW(ネットワーク)
20 基地局
201 送受分波部
202 無線部
203 アンテナ指向制御部
21 受信部
22 送信部
23 受信処理部
24 到来方向推定処理部
25 送信指向性制御部
26 グループ集中管理部
30〜33 移動局A〜移動局D
40 コンテンツサーバ
50 ファイルサーバ
Claims (7)
- 基地局から無線チャネルを介して複数の移動局に情報を配信する移動通信システムにおける当該基地局での情報送信制御方法において、
とまり木チャネルの所定のフィールドに、ファイルサーバより提供されるデータファイル一覧表またはコンテンツサーバより提供される情報のリストを載せて無線ゾーン内に在圏する移動局に対しブロードキャストを行い、
前記移動局からの受信信号に含まれるアドレス情報を参照し、情報配信要求がユニキャスト送信かマルチキャスト送信であるかの判別を行い、
マルチキャスト送信を行う場合に、該マルチキャスト送信を行うマルチキャストグループに登録されている移動局の情報により取得される同一の情報の配信を受ける移動局の数が自基地局のアンテナにて形成できる送信ビームの最大数以下の所定数を超えるときに、各移動局に向かう無指向性の単一の送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行い、
前記最大数以下の所定数以下となるときに、各移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行い、
上記情報をユニキャスト送信すべきであると判定された場合、その情報を受信すべき移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行い、
該制御にて形成された送信ビームにて上記情報を上記基地局から各移動局に送信するようにした情報送信制御方法。 - 請求項1記載の移動通信システムにおける情報送信制御方法において、
上記所定数は上記アンテナにて形成できる送信ビームの最大数と同数に設定された情報送信制御方法。 - 請求項1又は2記載の移動通信システムにおける情報送信制御方法において、
自基地局から情報をマルチキャスト送信及びユニキャスト送信のいずれにて送信すべきであるかを判定し、
マルチキャスト送信すべきであると判定された場合、上記指向性制御にて形成された送信ビームにて上記同一の情報を自基地局から各移動局にマルチキャスト送信するようにした情報送信制御方法。 - 無線チャネルを介して複数の移動局に情報を配信する基地局において、
とまり木チャネルの所定のフィールドに、ファイルサーバより提供されるデータファイル一覧表またはコンテンツサーバより提供される情報のリストを載せて無線ゾーン内に在圏する移動局に対しブロードキャストを行う手段と、
前記移動局からの受信信号に含まれるアドレス情報を参照し、情報配信要求がユニキャスト送信かマルチキャスト送信であるかの判別を行い、マルチキャスト送信を行うと判別された場合に、同一の情報の配信を受ける移動局の数が自基地局のアンテナにて形成できる送信ビームの最大数以下の所定数を超えるときに、各移動局に向かう無指向性の単一の送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行い、前記最大数以下の所定数以下となるときに、各移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行い、上記情報をユニキャスト送信すべきであると判定された場合、その情報を受信すべき移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御を行う指向性制御手段と、
該指向性制御手段にて形成された送信ビームにて上記情報を上記基地局から各移動局に送信する送信制御手段と
を有する基地局。 - 請求項4記載の基地局において、
上記所定数は上記アンテナにて形成できる送信ビームの最大数と同数に設定された基地局。 - 請求項4又は5記載の基地局において、
情報をマルチキャスト送信及びユニキャスト送信のいずれにて送信すべきであるかを判 定する送信方式判定手段を有し、
該送信方式判定手段がマルチキャスト送信すべきであると判定した場合、送信制御手段は、上記指向性制御手段にて形成された送信ビームにて上記同一の情報を自基地局から各移動局にマルチキャスト送信するようにした基地局。 - 請求項6記載の基地局において、
上記送信方式判定手段が情報をユニキャスト送信すべきであると判定した場合、上記指向性制御手段は、その情報を受信すべき移動局に個別的に向かう送信ビームが形成されるように上記アンテナの指向性制御し、
該指向性制御手段にて形成された送信ビームにて情報を上記移動局にユニキャスト送信するようにした基地局。
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