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JP3903633B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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JP3903633B2
JP3903633B2 JP07968799A JP7968799A JP3903633B2 JP 3903633 B2 JP3903633 B2 JP 3903633B2 JP 07968799 A JP07968799 A JP 07968799A JP 7968799 A JP7968799 A JP 7968799A JP 3903633 B2 JP3903633 B2 JP 3903633B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスを利用した画像形成装置に係り、特に像担持体上に形成されるトナー像を中間転写体に転写した後、この中間転写体上のトナー像を記録材上に転写・ 定着して記録画像とする画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、離型性を有する中間転写体に像担持体上のトナーを一次転写し、この中間転写体上のトナー像を加熱・ 加圧手段により記録材上に溶融して二次転写と同時に定着させるものが知られている。この加圧・ 加熱手段として、中間転写体を介して圧接される加熱ロール及び加圧ロールが知られており、両者の圧接部で加熱ロールにより中間転写体上のトナーを溶融するとともに記録材に浸透させ、この記録材を中間転写体の離型効果を利用して該中間転写体から剥離するものである。
【0003】
このような画像形成装置において、中間転写体上のトナー像を記録材に転写すると同時に定着をも行うためには種々の厳しい条件があり、良好なトナー像の転写・ 定着を達成することは相当に困難である。このため、トナー像の転写・定着を向上させるための手段として、例えば、特公昭46−41679号公報、特開昭49−78559号公報、特開昭50−107936号公報、特開昭57−163264号公報、特公昭64−1027号公報、特開平10−63121号公報に記載の技術が提案されている。
【0004】
特公昭46−41679号公報に記載の技術は、中間転写体上のトナー像を加熱せずに記録材を加熱し、この記録材の熱によってトナー像を溶融して該記録材上に転写・ 定着させるものである。
【0005】
また、特開昭49−78559号公報、特開昭50−107936号公報に記載の技術は、記録材の加熱を行わずに、中間転写体上のトナーを放射加熱手段によってその融解温度まで選択的に加熱し、この中間転写体上のトナー像を記録材に圧接させて転写・ 定着させるものである。
【0006】
特開昭57−163264号公報に記載の技術は、中間転写体及びこれに転写されたトナー像を予め加熱するとともに、記録材を加熱した状態で両者を圧接し、トナー像を記録材上に転写・ 定着させるものである。
【0007】
特公昭64−1027号公報に記載の技術は、中間転写体上のトナー像を記録材に圧接するニップ部(転写定着領域)の手前で、トナーを予備的に加熱するものである。即ち、加熱ロールにベルト状の中間転写体を90°以上巻き付け、記録材とのニップ部手前側の加熱ロールの熱を利用してトナーを予備的に加熱し、トナーの溶融温度の付近までトナー温度を上昇させる。その後、ニップ部において、トナーを更に加熱して溶融し、トナー像を記録材に転写するとともに定着させるようにしたものである。
【0008】
特開平10−63121号公報に記載の技術は、無端ベルト状の中間転写体の内周面と接触するように加熱部材を配設し、この加熱部材と接触する領域で中間転写体上のトナー像をトナー軟化点温度の1.5倍以上2.5倍以下となるように加熱する。さらに、中間転写体の加熱部材と接触する領域の最下流部に加圧部材を配設し、この加圧部材と中間転写体との間に常温の記録材を送り込んでトナー像と圧接させ、該トナー像を記録材上に転写するとともに定着させるようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の技術では、以下に示すような問題点がある。
特公昭46−41679号公報に記載の技術は、中間転写体を過熱するおそれがなくて、像担持体に熱的悪影響を与えることが防止できる点では好ましいものであるが、熱の利用率が低く、通常紙よりなる記録材に相当多量の熱エネルギーを加える必要がある。さらに、トナー像の転写・定着を高速で行う場合には、記録材に更に多量の熱エネルギーを与える必要があり、その結果、消費エネルギーが増し、記録材の円滑な搬送が行われずジャムが起こった時には発火の危険性が大きいといった欠点を有する。
【0010】
また、特開昭49−78559号公報、特開昭50−107936号公報に記載の技術は、トナーのみを選択的に加熱する手段として放射加熱を用いているため、実質的な熱効率は加熱ロールなどの伝導加熱手段に比べ低くなってしまう。また、放射加熱領域から記録材と当接させる転写定着領域に移るまでの間に、トナーが吸収した熱エネルギーの多くが温度の低い中間転写体に伝導してしまうため、予めその分余計にトナーを加熱しなければならず、トータルとしての熱エネルギー効率は低いものとなる。さらに、放射加熱手段を用いるめ、ジャムが発生したときに紙燃えといった危険を有している。
【0011】
一方、特開昭57−163264号公報に記載の技術は、中間転写体、トナー及び記録材の3者を共に加熱するため、中間転写体の温度を低く設定することができるという利点がある。また、圧接部における中間転写体上のトナー像と記録材との間の熱移動が少ないため、トナーの流動性の低下が少なく、トナーが充分に記録材に浸透して中間転写体から転写される。しかし、中間転写体から分離されたときのトナーの温度はトナー軟化点温度よりも高く、流動状態にあるため、トナーが分断されて中間転写体へオフセットしやすい傾向がある。また、中間転写体、トナー及び記録材の3者とも加熱する必要があるため、全消費エネルギーは大きくなってしまう。また、加熱ロールで加熱された中間転写体の周回移動により熱が像担持体側に伝わり、その周辺の温度が上昇して帯電機能に支障を来すという問題がある。このような機構を踏襲して、中間転写体の熱が像担持体側に伝わるのを防止しようとすると、かなり大型の冷却装置が必要であり、装置のコストアップを招くことになる。
【0012】
また特公昭64−1027号公報に記載の技術は、ニップ部(転写定着領域)の手前でトナーが予備加熱されるので、加熱ロールの設定温度を低くすることはできるが、転写定着ニップ部においてトナーと記録材とを再加熱するために、全消費エネルギーは前述の従来例と同様に大きくなってしまう。
【0013】
これらの問題点を解決したものとして、特開平10−63121号公報に記載の技術が挙げられるが、発熱部材が中間転写体の内周面と接触するように加熱部材を配設し、熱伝導により熱を供給しているため、常温から設定温度への移行時間(立ち上がり時間)がどうしても最低30秒程度必要とる。そこで、この点を補完するため、待機中も設定温度より低く常温よりも高い温度で常時暖めておけばよいのであるが、待機中の電力が必要となり、省エネルギーの観点から好ましくない。
また、中間転写体上のトナーを瞬間的にトナー溶融温度まで上昇させ、常温の記録材と接触させることにより熱を奪い、トナーを固化させるため、中間転写体に大きな熱容量があってはならず、必然的に薄いものでなくてはならない。このため、機械的強度が弱くしわが発生しやすくなり、画像欠陥が起きやすくなるとともに、長期的には破断したりして信頼性に乏しいものとなる。
【0014】
以上のように従来の定着方式を用いた画像形成装置では、必要電力量が多いという共通の問題があり、通常の電源が1.5kVAの電力であるため、定着システムでのエネルギー配分は限定されたものとなることから、高速機での電力低減は重要な課題となる。
【0015】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間転写体上のトナー像を記録材に確実に転写・定着することができるとともに、限られた電力で高速プリントが可能な画像形成装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、 無端状の周面に選択的にトナーが付着することによってトナー像が形成される像担持体と、 無端状周面の周回移動が可能に支持され、外周面が前記像担持体と対向する部分で前記トナー像が転写される中間転写体とを有し、 前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写すると同時に定着を行う画像形成装置において、 前記中間転写体は、無端ベルト状の基体とその内側に形成された発泡層とを有するものであり、
該中間転写体に前記記録材を押圧する加圧部材と、 該加圧部材が設けられた位置より、前記中間転写体の周回方向上流側で、該中間転写体を加熱する加熱手段と、が設けられ、 該加熱手段は、前記像担持体から前記中間転写体にトナー像が転写される本サイクルの直前に、前記中間転写体を周回駆動して該中間転写体の予備加熱を行い、前記本サイクルに入ってから、前記トナー像を前記記録材へ転写すると同時に定着を行う温度まで加熱するように設定されているものとする。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記中間転写体は、前記基体の外側に導電性材料からなる発熱層を有するものであり、前記加熱手段は、前記中間転写体の面とほぼ直交する交番磁界を形成し、電磁誘導加熱を行う励磁回路を有するものであり、 該加熱手段は、トナー像が担持された中間転写体を、トナーの軟化点温度以上に加熱するとともに、前記加圧部材によって記録材が該中間転写体に圧接されるニップ部を通り過ぎるまでに、前記中間転写体と記録材とに接触するトナーの温度が、トナーの軟化点温度未満となるように、該中間転写体の加熱を行うように設定されているものとする。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記発泡層の熱伝導率は、0.1W/mK以下であるものとする。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記加熱手段が行う予備加熱は、前記中間転写体の温度が常温以上でトナー軟化点温度未満となるように設定されているものとする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記加圧部材が設けられた位置より前記中間転写体の移動方向下流側に、該中間転写体を常温以上でトナーの軟化点温度未満に調整する冷却装置が設けられているものとする。
【0021】
上記のような画像形成装置では、中間転写体が無端ベルト状部材となっており、加熱手段で少なくともこの中間転写体を加熱することによってトナーを軟化させ、これを記録材に圧接することによって転写と定着とを同時に行うことができる。したがって熱容量の小さいベルト状部材の加熱は短い時間で行うことができ、ロール等熱容量が大きい部材に畜熱して定着する装置に比べて装置のスタート時における立ち上がり時間が短くなる。
【0022】
そして、この中間転写体の内側に発泡層が設けられていることにより、予備加熱によってこのベルト状部材に畜熱させ、トナー像の転写・定着時の使用電力量を低減することが可能となる。つまり、フーリエの法則
dq=−λ(dθ/ dx)dA
dq:熱移動量
λ:熱伝導率
dθ/ dx:温度変化率
dA:単位面積
より、温度変化率が小さければ、熱エネルギーの移動は小さくなるから、上記予備加熱によって発泡層の温度が高くなっていると発熱層からの熱エネルギーの散逸量は低減される。
【0023】
一般に、転写・定着を行う前にベルト状部材である中間転写体をトナーを軟化させる温度まで急激に加熱するためには使用電力量が大きくなるが、上記のようにベルト状部材を予備加熱しておくことによって、発熱層からの熱エネルギーの散逸を減少させ、定着時の使用電力量を低減することができる。なお、上記予備加熱を行う際に発泡層は畜熱層として機能するとともに、その断熱効果によって熱の散逸を低減する。
また、発泡層を設けることによって、中間転写体の機能的剛性が大きくなり、ベルト状の中間転写体にしわがでにくくなり、信頼性・耐久性が向上する。
【0024】
さらに、加熱手段でベルト状の中間転写体及びトナーを加熱し、これが終了した後に軟化したトナーを記録材に押圧するので、記録材と接触したトナーの温度が低下し、記録材に固化定着されることになる。したがって、良好な転写及び定着が行われる。
【0025】
上記のように、この画像形成装置は、少なくとも無端ベルト状の中間転写体を加熱すればよい構成とするとともに、ベルト状の中間転写体に畜熱させるものである。そして、ベルト状の中間転写体の熱容量が小さいことによって記録材が中間転写体に圧接されるニップ部内でトナー温度を低下させ、良好な転写・定着を行うものである。
このような構成により、定着に用いるエネルギーの低減及び定着時使用電力量の低減と、装置の立ち上がり時間の短縮とを両立させるものである。
【0026】
また請求項2に記載の発明では、基体の外側に発熱層を有する中間転写体を用い、これとほぼ直交する交番磁界を形成し、発熱層に渦電流を発生させて電磁誘導作用によりトナー像を加熱する方式を採用している。図6は、本発明に係る画像形成装置により予備加熱を行ったときの中間転写体とトナーとの界面温度(記録材によりトナーが中間転写体を離れた後は、中間転写体の表面温度)を時間の変化に対して見た模式図である。
【0027】
この加熱方式では、外部から中間転写体に非接触で電磁誘導により発熱層を瞬間的にトナー軟化点温度以上に自己発熱させることができ、これにより中間転写体上のトナー像が急激に加熱されて軟化する。ついで、トナー像を中間転写体と加圧部材との間に送り込まれる常温の記録材と接触させることにより、中間転写体上のトナーがトナー軟化点温度未満に冷却され、これによりトナーが記録材に固化定着されるようになる。このときトナー像の一次転写を行う本サイクルの以前に中間転写体が予備加熱されていることにより、図6に示すように中間転写体の初期温度が比較的高くなり、トナー像を急激に加熱するときの電力量を低減することができる。つまり、投入エネルギーは実質的には薄膜の中間転写体を加熱しトナーを溶融させるだけであり、発泡層および裏面の部材にはエネルギーを与えないで済むことから、非常に少ないエネルギーで転写定着を行うことができる。
【0028】
一方、図7に示すように、画像形成プロセスにおいて予備加熱を行わない場合には、転写定着工程でほぼ常温に近い中間転写体から急激に加熱することになり、常温からトナー最高温度までの間の消費エネルギーが大きくなる。したがって、本発明のように中間転写体の予備加熱を行う方式では、本サイクルにおける定着時の使用エネルギーを低減する効果が大きい。このため、限られた電力で高速の画像形成を行うことが可能となる。
【0029】
また請求項3に記載の発明のように、発泡層の熱伝導率は、0.1W/mK以下に設定することが望ましい。発泡層自体の熱伝導率が小さいものほど熱移動は少なくなるため、熱伝導率の小さいものを選択することでエネルギー低減効果がさらに高まる。また、発泡層は暖まりにくいがいったん暖まると冷めにくいことから、一定の投入エネルギーにより、常温より高い温度で飽和した状態となる。これにより冷却工程を極力必要としない装置が可能となり、冷却工程で必要なエネルギーも最小限にできることとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、周面が周回可能に支持された無端ベルト状の中間転写体5を備えており、この中間転写体5と対向する位置に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する4つの画像形成ユニット7Y,7M,7C,7Kが配設されている。各画像形成ユニットは、表面に静電潜像が形成される像担持体1を有しており、各像担持体1の周囲に、該像担持体1の表面をほぼ一様に帯電させる帯電装置2と、像担持体表面に像光を照射して潜像を形成する露光装置3と、像担持体上に形成された潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置4と、像担持体上のトナー像を中間転写体5上に転写する一次転写ロール6とを備えている。
【0031】
上記中間転写体5の内側には、二次転写ロール8と、駆動ロール9と、テンションロール10とが配置されており、これらによって中間転写体5が周回可能に張架されている。
また、中間転写体5の周回方向における二次転写ロール8との接触領域の最下流部には、該中間転写体5を二次転写ロール8に押圧する加圧ロール11を備えており、さらに中間転写体5の周回方向における加圧ロール11との圧接部の上流側には、中間転写体5上に転写されたトナー像を加熱する電磁誘導加熱装置12を備えている。
【0032】
さらに装置内には、加圧ロール11と中間転写体5との圧接部に記録材Pを送り込むペーパーガイド13と、該圧接部を通過した記録材を剥離する剥離爪14と、記録材を図示しない排紙部へ搬送する案内部材15とを備えている。
また、中間転写体5の周回方向における加圧ロール11との圧接部の下流側であって、画像形成ユニット7Yの上流側には、中間転写体5を冷却する冷却装置16が設けられている。
【0033】
上記中間転写体5は、図2に示すように、耐熱性の高い無端ベルト状の基材21の周面に、電磁誘導作用により自己発熱する導電層22と、その上にトナーとの離型性のよい表面層23とを備えており、さらに基材21の内側には発泡層24を備えている。この中間転写体5は、駆動ロール9の回転により、図1中に示す矢印方向に160mm/sの速度で周回移動するようになっている。
【0034】
上記基材21には、例えばポリエステル、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリバラバン酸等のフィルムを用いることが可能であるが、本実施形態では、作製の容易性および使用性から、周長800mm、幅320mmのポリイミドを採用している。このときの厚さとしては加工性と機械的強度とを考慮すれば厚い方がよいのであるが、記録材が熱を奪い去るときの熱容量を考慮すれば、薄い方がよいことになる。これらの点を鑑みて、厚さは15μmのものを採用している。
【0035】
上記導電層22には、透磁率の高い金属が用いられ、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、スチールなどが選択可能である。これらのうちコスト、発熱性能、及び加工性を考慮すれば、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄が適しており、特に銅が最適であるので、銅を採用している。
【0036】
上記表面層23は、耐熱性、離型性のよいコート層であることが好ましく、例えばフッ素樹脂、シリコーンゴム、又はフッ素ゴムが選択可能である。成形性、耐久性を考慮すれば、PFA(ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)が最適であると考えられることから、本実施形態ではこれを採用している。表面層の厚さは摩耗に対する長期的な信頼性を考慮し、また熱容量を極力少なくするために、5μmの厚さに調整している。
【0037】
上記発泡層24は、耐熱性を有することが必要であり、例えばPETなどの発泡体、スチレン系発泡体、シリコーンスポンジ、ゴム系のスポンジなどを用いることができ、本実施形態では発泡したPETを用いている。熱伝導率は0.1W/mK以下に設定することが望ましく、本実施形態では0.04W/mKに設定している。発泡層24の厚さは1mm以下であることが望ましく、本実施形態では200μmに設定している。
【0038】
上記二次転写ロール8は、直径50mm、コア肉厚8mmの樹脂からなり、周面の約半分に中間転写体5が巻き回されている。
上記冷却装置16には、ファン、ヒートシンク、ヒートパイプ、ペルチェ素子などを選択できるが、ファンがコスト、スペース、及び構造の面から最適であるので本実施形態ではファンを用いている。
【0039】
上記電磁誘導加熱装置12は、励磁コイル31、励磁回路32等を備えており、中間転写体5の導電層22を電磁誘導作用により発熱させるようになっている。この電磁誘導作用による導電層22の発熱原理を以下に説明する。
励磁回路32により励磁コイル31に交流電流が印加されると、励磁コイル31の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束が中間転写体5の導電層22を横切るとき、その磁束の変化を妨げる磁界を生じるように導電層22中に渦電流が発生する。この渦電流と導電層22の固有抵抗によってジュール熱が発生する。
【0040】
渦電流は表皮効果のためにほとんど導電層22の励磁コイル31側の面に集中して流れ、導電層22の表皮抵抗RS に比例した電力で発熱を生じる。
ここで、角周波数をω、透磁率をμ、固有抵抗をρとすると、表皮深さδは次式で示される。
δ=(2ρ/ ωμ)1/2
さらに、表皮抵抗RS は次式で示される。
Rs=ρ/ δ=(ωμρ/ 2)1/2
【0041】
中間転写体5の導電層22に発生する電力Pは、中間転写体中を流れる電流をIhとすると、次式で表わされる。
P∝Rs∫|Ih|2 dS
【0042】
したがって、表皮抵抗RS を大きくするか、あるいは電流Ihを大きくすれば電力Pを増すことができ、発熱量を増すことが可能となる。
ここで表皮深さδ(m)は、励磁回路の周波数f(Hz)と、比透磁率μrと、固有抵抗ρ(Ωm)により次式で表わされる。
δ=503(ρ/(f μr) )1/2
【0043】
これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっており、逆に言うとほとんどのエネルギーはこの深さまで吸収されている。
【0044】
ここで、導電層22の厚みは、上の式で表わされる表皮深さより厚く(1 〜100μm)、かつ本実施形態による加熱工程、冷却工程での記録材との熱容量のバランスからすれば5μm以下にすることが好ましい。また、導電層22の厚みが1μmよりも小さいとほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。そこで本実施形態はこれらの点を鑑み、最良と考えられる2μmの厚さに調整している。
なお、この中間転写体5の熱容量はA4サイズの面積で約2.5joule/℃であり、記録材の熱容量の約40%に相当する。
【0045】
次に、上記画像形成装置で用いられるトナーについて説明する。
トナーは、従来の白黒複写機に多用されているワックス入りのオイルレストナーやカラー複写機に用られるシャープメルトトナーのいずれも使用することができるが、特に以下のようなカラー複写機用トナーと組み合わせることにより本願発明の特徴を更に引き出すことが可能となる。カラー画像又はフルカラー画像を形成する際には、シャープメルトトナーを使用することにより、複写機の色再現範囲を広め、原稿多色又はフルカラー像に忠実なカラーコピーを良好に得ることができる。カラートナーは発色性、定着性を考慮するとシャープメルトな結着樹脂として、例えばポリエステル樹脂を使用したものが好ましい。またトナーの軟化点は75〜150℃、好ましくは80〜125℃の低温の軟化点を有するものがよい。
【0046】
ここで、シャープメルト性を有するトナーとは、見掛けの溶融粘度が103 Pa・sを示す時の温度をT1 、見掛けの溶融粘度が5×102 Pa・sを示す時の温度をT2 としたときに、T1 =80〜140℃であり、T2 −T1 =5℃〜20℃の条件を満足するものをいう。これらの温度−溶融粘度特性を有するシャープメルト性樹脂は、加熱されることにより極めてシャープに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘度低下が中間転写体上の最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混合を生じ、さらにトナー層自体の透明性を急激に増加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0047】
また、このシャープメルトトナーの流動によって、粉体中に含んでいた空気が逃げてトナー層内の熱伝導率が上昇するため、各色トナーを重ね合わせた場合でも、トナー層全体を短い加熱時間で溶融することができ、本実施形態の画像形成装置では特に有効となる。さらに、このようなシャープメルト性のカラートナーは親和力が大きく、定着時にオフセットし易いが、本発明ではトナー軟化点以下の温度で中間転写体5から剥離するためオフセットはまったく発生しない。
【0048】
次に上記のような画像形成装置の動作について説明する。
この画像記録装置では、本サイクルに入る前に、中間転写体5を1サイクル分周回移動させるとともに、本サイクルよりも低い電力(例えば100W)で電磁誘導加熱装置12により交番電界を形成し、中間転写体5の導電層22を電磁誘導作用により発熱させて中間転写体5の予備加熱を行う。これにより中間転写体5の温度を約50℃まで上昇させる。
【0049】
一方、画像情報はシアン(C)、 マゼンタ(M)、 イエロー(Y)、 ブラック(K)の4色の像に分解され、 各画像形成ユニット7Y,7M,7C,7Kにより、像担持体1上にそれぞれ異なる色のトナー像が形成される。予備加熱された中間転写体5は本サイクルに入って一定方向に循環移動しており、像担持体1からトナー像が一次転写ロール6の作用により転写される。4台の画像形成ユニットからトナー像が順次転写された後、重ね合わされた4色のトナー像は中間転写体5の移動により電磁誘導加熱装置12と対向する領域に搬送される。
【0050】
そして、この領域で中間転写体5上の4色のトナー像が、電磁誘導作用による導電層22の発熱により溶融する。溶融したトナーは加圧ロール11との対向位置で室温の記録材Pと圧接され、トナー像が記録材Pに瞬時に浸透して転写定着される。ニップの出口では、トナーの温度が記録材との接触により低下しており、トナーの凝集力が大きくなっているため、オフセットを生じることなくトナー像はそのままほぼ完全に記録材上に転写定着される。
トナー像が転写定着された後の中間転写体5は、冷却装置16との対向位置を通過し、中間転写体5の温度が約50℃まで冷却され、再び画像形成ユニットとの対向位置に搬送され、次のプロセスでトナー像の一次転写が行われる。
【0051】
次に、上記画像形成装置の効果を確認するために行った実験について説明する。
〈実験−1〉
上記画像形成装置を用いて予備加熱を行なったものと、行なわなかったものとの比較試験を行った。
予備加熱は、本サイクルの直前に、本サイクルよりも低い電力である100Wを投入し、1サイクル分だけ記録材なしで中間転写体5の加熱を行なった。ただし、発泡層22は暖まりにくいが逆に冷めにくい性質があるので、予備サイクルと本サイクルとの間は多少の時間(数秒)があいても特に問題はない。そこで、発泡層22の温度が以下に示す温度になるよう調整時間をとって本サイクルを始動することも可能であり、そのように予備加熱温度を調整して実験を行なった。
【0052】
また、実験では、記録材に定着されるトナーと記録材との剥離が容易であり、かつ、定着されたトナーの定着性が良好であったときの下限の電力を比較した。このときの結果を表1に示す。
なお、定着性能の評価は、1m2 あたりのトナー質量が1.8(g/ m2 )のベタ画像を定着させ、そのときの画像部を折った後、開いて、評価画像を白紙でこすっても非屈曲部、屈曲部ともに画像がしっかり残っているものを合格とした。
【0053】
また、プロセススピードは160mm/s、ニップ幅は10mmでおこなった。また、発泡層22は発泡したPETであり、その熱伝導率は0.04( W/ mK) である。
また、電力の測定は横河電機社製、電力計WT2010を用いて測定した。
また、発泡層の温度は、中間転写体の発泡層表面が露出している部分の表面温度をキーエンス社製放射温度計R2−D2で測定したものである。
【0054】
【表1】
Figure 0003903633
【0055】
表1に示すように、中間転写体の発泡層を予備加熱することで、必要電力量を約80%に落とすことができることがわかる。
【0056】
次に、発泡層の熱伝導率と必要電力量との関係を調査する実験を行った。
この実験では、発泡層の材料を変えることによって熱伝導率を変化させ、上記実験と同じ条件(予備加熱あり)で定着に必要な電力を測定した。その結果を図3に示す。
【0057】
図3に示すように、熱伝導率が約0.1(W/ mK)以下であれば、電力を低減する効果があることがわかる。これは、熱伝導率が0.1(W/ mK)より大きいと発泡層への熱流入量が多くなるためであると考えられる。
【0058】
次に、中間転写体の予備加熱温度を変化させたときの転写定着時における中間転写体及びトナーの温度変化を測定する実験を行った。
この実験では、一次元熱解析により中間転写体の予備加熱温度を変え、その時トナーが記録材と接触した時の温度が予備加熱してないときの温度とほぼ同じになるように投入電力(必要電力)を調整し、中間転写体及びトナーの各工程における温度を測定した。この実験の結果を表2に示す。
なお、このときの発泡層の熱伝導率は0.04(W/ mK)である。また、予備加熱の方法は、前記実験の予備加熱方法と同様に、1サイクル分だけ記録材なしで100W程度(中間転写体の設定温度によって多少異なる)の電力を投入して行った。
【0059】
【表2】
Figure 0003903633
【0060】
表2から中間転写体の予備加熱温度を上げていくと、投入電力(必要電力)は減少していくことがわかる。また、この結果は上述した実機での結果とよく一致している。
【0061】
また、予備加熱温度を上げていった場合、ある温度になると投入電力(必要電力)は減少していき飽和していくようである。このことをより明確にするため、中間転写体の初期温度と必要電力との関係を図4に、中間転写体の初期温度と中間転写体のニップ後温度との関係を図5に示す。
【0062】
図4に示すように、中間転写体の予備加熱温度が55℃のとき、必要電力は480Wで済むことがわかる。また 図5に示すように予備加熱温度が55℃のときは、中間転写体のニップ後温度も約55℃となっている。このことは、中間転写体上のトナー像を記録材に転写定着した後、次の一次転写プロセスまでの間に中間転写体の発泡層を冷却しなくてもよいことになる。
【0063】
次に、この条件で画像形成装置を連続使用し、画像の状態を確認する実験を行なった。
この実験の条件として、中間転写体の予備加熱温度は55℃がよいのであるが、55℃という温度は画像形成装置内の他のシステムへの支障や、トナーの現像装置内でのブロッキング現象などを引き起こす懸念があるので、この実験での予備加熱温度は50℃とし、500Wの投入電力で行なった。また、トナー像が記録材に転写定着された後の中間転写体の温度を50℃にすべく、冷却装置であるファンを用いて温度調整を行なった。
この実験は富士ゼロックス社製用紙J紙A4を横送りで1000枚連続挿通し、トナーとして前記トナーを1.8g/ m2 の5×5cmのベタ画像を定着させた。その結果、すべて満足できる定着状態であることが確認された。
【0064】
〈実験−2〉
図1に示す画像形成装置の比較例として、中間転写体を赤外線ランプにより予備加熱する方式の画像形成装置を用い、そのときの投入電力を調査する実験を行った。
図8は、比較のために用いた画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、図1に示す画像形成装置の電磁誘導加熱装置12に変えて、赤外線ランプ112を二次定着ロール108と対向して配置し、中間転写体105を輻射熱によって加熱するものである。なお、この画像形成装置は、図1に示す装置と同様に、一次転写ロール106と、画像形成ユニット107Y,107M,107C,107Kと、駆動ロール109と、テンションロール110と、加圧ロール111と、ぺーバーガイド113と、剥離爪114と、案内部材115と、冷却装置116とを備えており、これらの構成は図1に示す装置と同じである。
【0065】
上記赤外線ランプ112による輻射加熱方式の画像形成装置を用い、中間転写体の予備加熱を行った場合と、予備加熱を行わない場合との投入電力を比較した。評価基準は実験−1と同じ条件である。この実験の結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
Figure 0003903633
【0067】
表3に示すように、予備加熱を行った場合は、行わない場合と比較して投入電力が減少し、電磁誘導作用による加熱方式によらず予備加熱の効果があることがわかる。一方、表3と前記表1の結果とを比較すると、電磁誘導加熱装置に比べて赤外線ランプで加熱する場合は著しく投入電力が大きくなっている。したがって、電磁誘導加熱方式を用いることにより、投入電力を低減する効果が非常に大きいことがわかる。
【0068】
なお、本実施形態の画像形成装置では、電磁誘導加熱装置12を中間転写体5の外側に配置しているが、中間転写体の内側に配置したり、あるいは、内側と外側の両方に配置して加熱してもよく、これにより同様の電力低減効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明に係る画像形成装置では、中間転写体裏面に発泡層を設け、これを予備加熱することで、本サイクルで中間転写体上のトナー像を加熱するときの使用エネルギーを低減することができる。また、この発泡層により、裏面側へ流出する無駄なエネルギーを激減できるため、エネルギーの高効率化を図ることができる。さらに、加熱工程で中間転写体上のトナー像を加熱し、この加熱工程を行う領域と連続した領域でトナー像を常温状態の記録材に圧接するので、記録材が冷却部材として作用し、トナー像を瞬時に記録材上に転写・定着することが可能となる。このため、記録材を中間転写体から剥離する時にトナーの温度を十分に低下させることができ、オフセットの発生を防止できるとともに、定着性の良い高品質な画像を得ることができる。
具体的には以下のようなメリットを有しており、その利用価値は大きい。
(1)全消費エネルギーが少なく、限られた電力で高速の画像形成が可能となる。
(2)中間転写体を予備加熱することで、中間転写体を冷却することが不要となるか、もしくは冷却する温度差を小さくすることができるので、廃熱が少なくてすみ効率的である。
(3)記録材が冷却部材として作用し中間転写体の温度が急激に低下するので、像担持体側に支障をきたすことがない。
(4)加熱手段を構成する部材の表面に断熱弾性体層を形成することにより、従来のソフトロールを用いた定着装置で定着した画質と同等の高品位の転写定着画像を得ることができる。
(5)シャープメルトのオフセットしやすいトナーでもオフセット現像が全く生じることがないため、白黒複写機だけでなくカラー複写機用にも十分に適用可能である。
(6)記録材の加熱量が非常に少ないため、記録材の厚みや熱容量に転写定着性がほとんど影響されず、さらにカールや紙しわの発生が少ない。
(7)ウォームアップタイムが大幅に短縮可能であり、その結果スタンバイ時に加熱手段を設定温度に維持しておくために投入していた電力を削除することができる。
(8)カラートナーの場合、従来、トナーを中間転写体から剥離するために必要であった、オイルなどの離型剤を使用することなく、定着画像を良好に剥離することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置で用いられる中間転写体を示す部分拡大図である。
【図3】図1に示す画像形成装置における中間転写体の熱伝導率と必要電力との関係を示すグラフである。
【図4】図1に示す画像形成装置における中間転写体の初期温度と必要電力との関係を示すグラフである。
【図5】図1に示す画像形成装置における中間転写体の初期温度と、転写定着後の中間転写体の温度との関係を示すグラフである。
【図6】中間転写体の予備加熱を行った場合の転写定着領域におけるトナー及び中間転写体の温度変化を示す図である。
【図7】中間転写体の予備加熱を行わない場合の転写定着領域におけるトナー及び中間転写体の温度変化を示す図である。
【図8】比較例である画像形成装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5、105 中間転写体
6、106 一次転写ロール
7、107 画像形成ユニット
8、108 二次転写ロール
9、109 駆動ロール
10、110 テンションロール
11、111 加圧ロール
12 電磁誘導加熱装置
13、113 ペーパーガイド
14、114 剥離爪
15、115 案内部材
16、116 冷却装置
21 基材
22 導電層
23 表面層
24 発泡層
31 励磁コイル
32 励磁回路
112 赤外線ランプ

Claims (5)

  1. 無端状の周面に選択的にトナーが付着することによってトナー像が形成される像担持体と、
    無端状周面の周回移動が可能に支持され、外周面が前記像担持体と対向する部分で前記トナー像が転写される中間転写体とを有し、
    前記中間転写体上のトナー像を記録材に転写すると同時に定着を行う画像形成装置において、
    前記中間転写体は、無端ベルト状の基体とその内側に形成された発泡層とを有するものであり、
    該中間転写体に前記記録材を押圧する加圧部材と、
    該加圧部材が設けられた位置より、前記中間転写体の周回方向上流側で、該中間転写体を加熱する加熱手段と、が設けられ、
    該加熱手段は、前記像担持体から前記中間転写体にトナー像が転写される本サイクルの直前に、前記中間転写体を周回駆動して該中間転写体の予備加熱を行い、前記本サイクルに入ってから、前記トナー像を前記記録材へ転写すると同時に定着を行う温度まで加熱するように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間転写体は、前記基体の外側に導電性材料からなる発熱層を有するものであり、
    前記加熱手段は、前記中間転写体の面とほぼ直交する交番磁界を形成し、電磁誘導加熱を行う励磁回路を有するものであり、
    該加熱手段は、トナー像が担持された中間転写体を、トナーの軟化点温度以上に加熱するとともに、前記加圧部材によって記録材が該中間転写体に圧接されるニップ部を通り過ぎるまでに、前記中間転写体と記録材とに接触するトナーの温度が、トナーの軟化点温度未満となるように、該中間転写体の加熱を行うように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記発泡層の熱伝導率は、0.1W/mK以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記加熱手段が行う予備加熱は、前記中間転写体の温度が常温以上でトナー軟化点温度未満となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記加圧部材が設けられた位置より前記中間転写体の移動方向下流側に、該中間転写体を常温以上でトナーの軟化点温度未満に調整する冷却装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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