JP3901072B2 - 映像表示装置、映像表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプロジェクタ装置としての映像表示装置、及びこのような映像表示装置に対応する映像表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
映像表示装置として、プロジェクタ装置が広く普及している。
このようなプロジェクタ装置として、1つには、反射型のスクリーンに対してその前面から画像光(映像光)を投射することにより表示を行う、いわゆるフロント投射型が知られている。また、1つには、透過型のスクリーンに対してその背面側から画像光を投射することにより表示を行う、いわゆる背面投射型が知られている。
【0003】
上記のようなプロジェクタ装置では、例えば、白色光源の光をリフレクタ等によりコリメートした光束が色分解ミラーで、赤、緑、青(R,G,B)の3色の光束に分解される。
そして、上記3色の光束は、赤、緑、青(R,G,B)の各色に対応した映像信号に応じて形成される各二次元画像表示素子(例えばLCD;Liquid Crystal Display)に入光される。これら赤、緑、青に対応する各二次元画像表示素子上に得られた像光は、色合成光学系にて白色に色合成され、投射レンズを介して反射型若しくは透過型のスクリーンに対して拡大投射される。
【0004】
そして、上記したプロジェクタ装置は、その用途の1つとして、いわゆる映写機として用いることが行われている。つまり、劇場の大きなスクリーンに、映画の画像を拡大投射するための画像表示装置として用いられるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映画などのコンテンツについての著作権を侵害する不正な行為として、いわゆる隠し撮りが行われている。つまり、劇場で上映されている実際の映画の画像/音声を、客席側から携帯型のビデオカメラによりこっそりと録画/録音するものである。そして、このようにして隠し撮りにより録画/録音した内容を、さらに無断で上映したり、ビデオテープなどの媒体にコピーして、この媒体の販売、貸し出しを行うものである。
このような行為によっては、正規でない映画の上映が行われたり、或いは、正規でない映画のパッケージメディアが出回ることになるから、著作権者側にとっては、深刻な問題となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、上記した課題を考慮して、プロジェクタ装置などによって実際に上映されている映画を隠し撮りするといった不正行為が防止されるようにすることを目的とする。
このために、映像表示装置として次のように構成することとした。
つまり、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する当該映像表示装置で表示される画像の画像部分として形状パターンとされた映像光を形成する第1の映像光形成手段と、少なくとも、第1の映像光形成手段により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成することにより第1の表示映像光を形成する表示映像光形成手段とを備えることとする。
そして、第1の映像光形成手段は、第1の色成分群とは色成分の組み合わせが異なる、赤、緑、青の3色の色成分からなる第2の色成分群の色成分ごとに対応する映像光を合成して形成されるべき第2の表示映像光と、人間が視覚的に見た場合ほぼ同色となるように同じ色度点及び輝度による第1の表示映像光が形成されるように、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとの色成分値を設定し、この設定された色成分値に基づいて、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成するように構成することにより、第2の色成分群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により第1の表示映像光を撮影して形成された撮像画像が第2の表示映像光と異なった色となるようにされていることとした。
【0007】
また、映像表示方法としては次のように構成することとした。
つまり、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する当該映像表示装置で表示される画像の画像部分として形状パターンとされた映像光を形成する第1の映像光形成手順と、少なくとも、第1の映像光形成手順により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成することにより第1の表示映像光を形成する表示映像光形成手順とを行うようにする。
そして、第1の映像光形成手順は、第1の色成分群とは色成分の組み合わせが異なる、赤、緑、青の3色の色成分からなる第2の色成分群の色成分ごとに対応する映像光を合成して形成されるべき第2の表示映像光と、人間が視覚的に見た場合ほぼ同色となるように同じ色度点及び輝度による第1の表示映像光が形成されるように、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとの色成分値を設定し、この設定された色成分値に基づいて、第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成することにより、第2の色成分群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により第1の表示映像光を撮影して形成された撮像画像が第2の表示映像光と異なった色となるように構成する。
これにより、例えば、第1の色成分光群によって表示される画像を、第2の色成分光群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により撮影した場合、その撮影される画像の色は、上記した色度点の相違に基づいて、第1の色成分光群によって表示される画像の色とは異なったものとなる。
【0008】
上記各構成によると、表示画像として、第1の色成分光群を成す複数の色成分光を合成した画像によりカラー画像を表示することが可能となっている。そして、第1の色成分光群によるカラー画像表示にあたっては、第2の色成分光群を成す複数の色成分光を合成して表現されるカラー画像の色と、視覚的に同じ色が得られるようにして、第1の色成分光群を成す各色成分光に対応する画像光を形成するようにされる。
ここで、第1の色成分光群と第2の色成分光群とでは、互いに色成分光の組み合わせが異なる。このため、上記のようにして視覚的に同じとされる色を表現しようとした場合、第1の色成分光群を成す各色成分光の色度点と、第2の色成分光群を成す各色成分光の色度点とは、異なるものが設定されることになる。
これにより、例えば、第1の色成分光群によって表示される画像を、第2の色成分光群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により撮影した場合、その撮影される画像の色は、上記した色度点の相違に基づいて、第1の色成分光群によって表示される画像の色とは異なったものとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本実施の形態としては、本発明をプロジェクタ装置に適用した場合を例に挙げる。
ここで、周知となっているプロジェクタ装置の基本的構成としては、次のようになる。
例えば、白色光源の光をリフレクタ等によりコリメートした光束を、色分解光学系によって、それぞれ異なる色成分による所定複数の色成分光に分解する。そして、これらの分解された色成分光の光束を、各色成分光に対応して設けられる二次元画像表示素子(光変調素子)に入光させる。ここで、二次元画像表示素子には、例えばLCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。各二次元画像表示素子では、各色成分光に対応した映像信号に基づいて、入光した光束について光変調を行い、これによって、各色成分光に対応する画像光を形成する。そして、これらの各色成分光に対応した画像光は、色合成光学系にて白色に合成し、例えば投射レンズを介して反射型若しくは透過型のスクリーンに対して拡大投射するようにされている。
【0010】
そして、上記した基本構成を採るプロジェクタ装置として、現状においては、いわゆるRGB3板方式が広く採用されている。
つまり、色分解光学系によって、白色光をR,G,B(赤、緑、青)の3つの色成分光に分解し、二次元画像表示素子としては、R,G,Bの3色に対応して3枚を設けるようにされる。そして、各二次元画像表示素子については、R,G,Bの各色成分光に対応した映像信号に基づいて駆動するようにされる。そして、R,G,Bの各色成分光に対応する二次元画像表示素子により得られた画像光を色合成光学系により合成して、投射レンズによりスクリーンに拡大投射するものである。これにより、スクリーンに投射される画像としては、R,G,Bの3つの色成分によるカラー画像が表示されることとなるものである。
【0011】
図1(a)は、R,G,Bにより表現可能な色の範囲を、色度図上で示しているものである。
周知のように、色度図上において示される、いわゆる馬蹄形の領域Ar1は、その輪郭が単色光とされており、この世に存在するとされる色は、この馬蹄形の領域Ar1の範囲内に全て含まれるものとして扱われている。そして、上記したR,G,Bの3色により表現可能な色の範囲は、同じ図1(a)において、領域Ar2として示されている。つまり、色度表上において、単色光であるR,G,Bの各色の座標を取ると、これらの座標により、馬蹄形の領域Ar1内に三角形の領域Ar2が形成される。そして、この領域Ar2としての範囲が、R,G,Bの3色により表現可能な色の範囲を示すことになるものである。
【0012】
また、換言すれば、R,G,Bの3色により表現可能な色範囲は、三角形となる領域Ar2のみに限られ、馬蹄形の領域Ar1内において、領域Ar2の範囲外となる色については表現できないということがいえる。
【0013】
これに対して、例えば色成分として、R,G,Bに対して、例えばシアン(Cy)を加えると、図1(b)の領域Ar3に示すようにして、R,G,Bの3色の場合よりも、より広い色範囲を表現できることになる。
これをプロジェクタ装置に適用するのであれば、R,G,B,Cyの4色に対応した4板式を採用することになる。つまり、色分解光学系によっては、白色光をR,G,B,Cyの4つの色成分光に分解するようにし、二次元画像表示素子としても、R,G,B,Cyの4色に対応して4枚を設けることになる。そして、各二次元画像表示素子についても、R,G,B,Cyの各色成分光に対応した映像信号に基づいて駆動するようにされる。また、色合成光学系としても、R,G,B,Cyの各色成分光に対応する二次元画像表示素子の画像光を合成して、投射レンズに入射させる構成を採ることになる。なお、このような4板式のプロジェクタ装置として、具体的な色分解光学系及び色合成光学系の構成については後述する。
この場合、スクリーンに投射されるカラー画像としては、図1(b)の範囲Ar3として示す範囲の色が表現可能となる。つまり、R,G,B対応の3板方式によるプロジェクタ装置よりも、より色再現性の高いカラー画像を表示させることが可能となるものである。また、光源となる白色光の帯域を有効に利用することにもなるので、光源の利用効率が向上して、輝度も向上するというメリットがある。
但し、現状の技術によっては、R,G,Bの3板式によるプロジェクタ装置によっても、人間が視覚的に認識する画像としては、必要充分な程度の表示画像品質が得られているという状況にある。
【0014】
ここで、上記したR,G,B,Cyの4色に対応する4板式のプロジェクタ装置を構成した場合における色再現の仕方について、図2により考察してみる。
図2の色度図においては、馬蹄形の領域Ar1上において、各単色光としてのR,G,B,Cyの座標(色度点)が示されている。つまり、
R(RY,Rx,Ry)
G(GY,Gx,Gy)
B(BY,Bx,By)
Cy(CY,Cx,Cy)
がそれぞれ、馬蹄形の領域Ar1の輪郭上に示されている。
【0015】
そして、この4板式のプロジェクタ装置により表現できる最大限の色範囲としては、図1(b)によっても説明したように、R,G,B,Cyの各座標により形成される四角形の領域Ar3とされることになる。
また、人間の視覚的な観点から必要充分な色再現性が得られるとされる色範囲であることを前提とすれば、R,G,B,Cyの4色のうちから、R,G,Bの3色を選択してもよい。つまり、R,G,Bの各座標により形成される三角形の領域Ar2による色再現も可能とされる。さらには、R,G,B,Cyの4色のうちから、R,Cy,Bを選択して、これらR,Cy,Bの各座標により形成される三角形の領域Ar4による色再現を行っても、人間の視覚としては必要充分な色再現性が得られるものである。
【0016】
そして、馬蹄形の領域Ar1内において、R,G,Bの各座標により形成される三角形の領域Ar2と、上記R,Cy,Bの各座標により形成される三角形の領域Ar4とについては、互いに再現可能な色範囲の重複する三角形の重複領域Ar5(図2において網線で示される領域)が存在することになる。
【0017】
ここで、重複領域Ar5の範囲にある色について、色再現を行いたい目標色をTarget(Y,x,y)であるとする。すると、R,G,B,Cyの4板式のプロジェクタ装置によりこの目標色Target(Y,x,y)について色再現を行うには、次の3つの再現の方法が在ることになる。
(1)R,G,Bの3色により再現する
(2)R,Cy,Bの3色により再現する
(3)R,G,B,Cyの4色により再現する
つまり、R,G,B,Cyの4板式のプロジェクタ装置の場合には、在る色を再現するのにあたり、分解された色成分光の組み合わせによって、複数の方法による色再現が可能とされることになる。これに対して、R,G,Bの3板式のプロジェクタ装置では、R,G,Bの3色により再現する1つの方法しか採ることができない。
【0018】
このことを踏まえ、目標色Target(Y,x,y)について、(1)R,G,Bの3色により再現する場合と、(2)R,Cy,Bの3色により再現する場合とで、具体例を挙げて比較してみることとする。
先ず、ここでは、R,G,B,Cyと、目標色Targetの各座標値(色度点)について、図3(a)に示される値を取っていることとする。先ず、R,G,B,Cyの各単色光については、
R(Rx,Ry)=(0.68,0.3)
G(Gx,Gy)=(0.22,0,75)
B(Bx,By)=(0.11,0.07)
Cy(Cx,Cy)=(0.01,0.54)
により表されることとする。また、目標色Targetについては、
Target(x,y)=(0.31,0.32)
であるとする。
【0019】
そして、上記図3(a)に示すR,G,B,Cy及び目標色Targetの色度点が設定されている場合において、目標色TargetをR,G,Bの3色により再現する場合には、R,G,Bは図3(b)に示す値(色成分値)を取ることになる。つまり、
R=0.299476
G=0.266354
B=0.434171
となる。なお、このR,G,Bの各値は、いわゆる色空間変換(Color Space Conversion)に基づいた演算によって求められるものである。
【0020】
また、同じく、図3(a)に示すR,G,B,Cy及び目標色Targetの色度点が設定されている場合において、目標色TargetをR,Cy,Bの3色により再現するのであれば、R,Cy,Bは、色空間変換に基づいた演算によって、図3(c)に示すように、
R=0.409075
Cy=0.331729
B=0.259196
として表される。
【0021】
ここで、R,G,Bの3色の色成分光により色再現を行う場合と、R,Cy,Bの3色の色成分光により色再現を行う場合とでは、R,Bの色成分が共通に用いられている。しかしながら、図3(b)(c)におけるR,Bの値について比較してみると、同じ目標色Targetを再現するのにも、R,G,Bの3色による場合と、R,Cy,Bの3色による場合とでは、R,Bの値が互いに異なっていることが分かる。つまり、色再現として、R,G,Bの3色による場合と、R,Cy,Bの3色による場合とでは、たとえ色成分光としてR,Bが共通であっても、GとCyが異なっているから、同じ色度点を再現しようとした場合には、必然的にR,Bの値が異なってくるものである。
【0022】
そして、例えばここで、プロジェクタ装置により、或る1つの目標色Targetを、R,G,Bの3色により色再現して表示させた画像(R,G,B対応画像)と、同じ目標色TargetをR,Cy,Bの3色により色再現して表示させた画像(R,Cy,B対応画像)とが表示されていると仮定する。そして、この両者の画像をカメラにより撮影した場合には、次のような現象が得られる。
【0023】
上記のようにして表示されるR,G,B対応画像とR,Cy,B対応画像は、人間の視覚上では、同一の色に見える。しかしながら、例えば、一般にデジタルカメラ装置(ビデオカメラ等を含む)においては、R,G,B方式に基づいて撮像してカラー撮像画像を形成する構成が採られている。そして、このようなカメラ装置により、R,G,B対応画像を撮影した場合と、R,Cy,B対応画像を撮影した場合とでは、撮像画像形成処理に使用するR,B値が異なることとなる。この結果、カメラにより撮影されるR,G,B対応画像とR,Cy,B対応画像とでは、明らかに両者が異なる色となる。つまり、R,G,B対応画像は、人間が視覚的に見た場合とほぼ同様の色となるが、R,Cy,B対応画像では、人間が視覚的に見た場合とは、全く異なる色となる。このような相違は、R,B値が異なっている以上、カメラにより撮影される画像について、共通ではないGの値をどのように変更したとしても、同じ色とすることはできない。
【0024】
本実施の形態のプロジェクタ装置としては、この点に着目して、次のようにして隠し撮りを防止可能な構成を採るようにされる。
つまり、本実施の形態のプロジェクタ装置としては、基本的な投射表示画像(原画像)としては、R,G,B対応画像とする。そのうえで、このR,G,B対応画像としての画像領域内において、R,Cy,B対応画像としての画像部分を、隠し撮り防止画像部として埋め込む(インポーズさせる)ようにされる。
【0025】
例えば、ここで、プロジェクタ装置により、R,G,B対応画像として表示される原画像が、図4(a)に示す表示画像Pであるとする。
本実施の形態では、このようにして表示される原画像上に対して、例えば図4(b)に示すようにして、R,Cy,B対応画像としての画像部分を、隠し撮り防止画像部分Pprとして埋め込むようにされる。この場合には、隠し撮り防止画像部分Pprとしては、×印の形状とされている。
【0026】
このようにして表示される図4(b)に示す表示画像P全体は、先の説明からも理解されるように、鑑賞者である人間にとっては、図4(a)に示す原画像(R,G,B対応画像)のみを表示させた状態と同様の画像状態として見える。つまり、鑑賞者が図4(b)に示す表示画像Pを鑑賞している限りは、何の問題もない正常な画像として鑑賞することができる。
しかしながら、この図4(b)に示す表示画像Pを、例えばカメラなどにより撮像した場合には、表示画像P内において、R,Cy,B対応画像により形成される隠し撮り防止画像部分Pprとしての×印の部分のみが、人間が見えていた色とは異なる色に変わることになる。
従って、例えば図4(b)に示す表示画像Pをビデオカメラにより撮影して録画を行ったとしても、この録画された画像は、隠し撮り防止画像部分Pprとしての×印の部分が、本来あるべき色とは異なっている、つまり、原画像に余計で邪魔なものものが表示されているというように見えるわけであり、品質のよくない画像とし扱われることになる。このようにして、品質の劣る画像が録画されてしまうことで、隠し撮りをして録画した画像を無断で上映したり、また、媒体に記録して頒布することなどは、できないことになる。つまりは、隠し撮りによる不正行為が防止されるものである。
【0027】
ここで、表示画像Pにおける隠し撮り防止画像部分Pprの埋め込み方としては、各種考えることができる。例えば図4(b)には、表示画像P上で、×印の隠し撮り防止画像部分Pprを埋め込むこととしているが、隠し撮り防止画像部分Pprとしての形状、デザインは、各種考えられるものである。例えば、×印以外の他の模様、デザインであってもよいし、また、何らかの文字が1以上埋め込まれるようにしてもよい。
【0028】
また、隠し撮り防止画像部分Pprは、表示画像P上において、1つの画像部分としての形状パターンが静止画的に表示されるようにしてもよいが、時間経過に応じて、周期的又はランダム的に何らかの変化が与えられるようにすることも考えられる。
具体例としては、例えば図4(b)に示す×印の隠し撮り防止画像部分Pprを、同じ形状で、同じ表示画像P上の位置にて静止するようにして、表示させてもよいのであるが、例えば、図5(a)→(b)→(c)の遷移として示すようにして、×印の隠し撮り防止画像部分Pprを、表示画像P上で、時間経過に応じて移動させるようにして表示させ、これを周期的に繰り返すようにすることが考えられる。この場合には、時間経過に応じて、表示画像Pの左から隠し撮り防止画像部分Pprが現れ、右に移動していく例を示している。
【0029】
また、隠し撮り防止画像部分Pprを文字とした場合には、例えば、図6(a)→(b)→(c)の遷移として示すように、複数の文字列を所定方向にスクロールさせ、これを例えば周期的に繰り返すようにして、隠し撮り防止画像部分Pprの埋め込みパターンに変化を与えるようにすることも考えられる。
さらに、図示は省略するが、隠し撮り防止画像部分Pprのサイズを、時間経過に応じて変えていくような変化を与えることも考えられる。
【0030】
このようにして、隠し撮り防止画像部分Pprの埋め込みパターンに変化を与えれば、隠し撮りによる不正行為の防止をより強いものにすることができる。つまり、隠し撮り防止画像部分Pprを表示画像Pに埋め込んだとしても、録画後のビデオデータについて画像処理を施すことで、隠し撮り防止画像部分Pprの色が本来の色に修正される可能性は無いとはいえない。このようなことを考えると、隠し撮り防止画像部分Pprを固定的(静止画的)に埋め込んだ場合のほうが、修正しやすいということがいえる。そこで、隠し撮り防止画像部分Pprの埋め込みパターンに変化を与えれば、上記した隠し撮り防止画像部分Pprの色の修正は、より困難となるものであり、それだけ、不正行為の防止が強化されるわけである。
従って、隠し撮り防止画像部分Pprの埋め込みパターンとしては、例えば、比較的複雑な形状の隠し撮り防止画像部分Pprを、時間経過に応じてランダムに出現させるなどして、できるだけ複雑であったり、また、ランダム性を有していることが好ましいということがいえる。
【0031】
続いては、上記のようにして、原画像であるR,G,B対応画像に、隠し撮り防止画像部分PprとしてのR,Cy,B対応画像を埋め込むことのできる、本実施の形態としてのプロジェクタ装置の構成について、説明を行っていくこととする。
【0032】
ここで、本実施の形態のプロジェクタ装置としては、R,G,B対応画像とR,Cy,B対応画像とを形成して投射表示可能な構成を採る必要がある。先にも述べたように、R,G,B,Cy対応の4板式のプロジェクタ装置であれば、同じ色をR,G,Bの3色の色成分光と、R,Cy,Bの3色の色成分光により再現することが可能である。従って、本実施の形態のプロジェクタ装置としては、R,G,B,Cy対応の4板式の構成を採ればよいことになる。
【0033】
そこで先ず、R,G,B,Cy対応の4板式のプロジェクタ装置の構成として、色分解光学系の構成例を図7に模式的に示す。
この図に示す色分解光学系においては、光源1として、例えばメタルハライドランプ等から成るランプ2とリフレクタ3(放物面鏡)が示されている。ランプ2は、リフレクタ3の焦点位置に配置される。ランプ2から照射された白色光は、リフレクタ3により反射されて光軸にほぼ平行となるようにコリメートされて、リフレクタ3の開口部から光束として出射される。
【0034】
この図では、上記リフレクタ2の開口部から出射された白色光としての光束は、先ず、R反射ダイクロイックミラー4に対して到達するようになっている。R反射ダイクロイックミラー4によっては、赤の色成分光である光束Rが反射されて分離し、残る帯域の光束が透過されることになる。
このR反射ダイクロイックミラー4を透過した光束は、G反射ダイクロイックミラー5に到達する。G反射ダイクロイックミラー5では、緑の色成分光である光束Gが反射されて分離し、残る帯域の光束が透過される。そして、G反射ダイクロイックミラー5を透過した光束は、Cy反射ダイクロイックミラー6に到達することで、ここで、シアンの色成分光の光束Cyが反射されて分離し、残る帯域の光束が透過することになる。このCy反射ダイクロイックミラー6を透過した光束が、青の色成分光である光束Bとされることになる。
【0035】
なお、上記図7に示した色分解光学系の構成は、あくまでも基本概念的なものである。従って、光源1から出射される光束の光軸に沿った、色分解のためのダイクロイックミラーの配置順などは、例えば後段の色合成光学系との位置関係などに応じて適宜変更されて構わない。
また、ここでは図示していないが、上記のようにして、色分解光学系により光源1からの白色光を分解して得られた各色成分の光束R,G,Cy,Bは、各色に対応した光変調素子(液晶パネル)、若しくは反射型の光変調素子に光を入射させるための偏光ビームスプリッタなどに対して、しかるべき方向から入射されるように、必要に応じてミラーなどによってその光路が変換される。
また、実際の色分離光学系内、及び色分離光学系から光変調素子(液晶パネル)又は色合成光学系に至るまでの光路においては、光源1からの白色光から、赤外領域及び紫外領域の不要光線を遮断するフィルタや、光束が効率よく光変調素子に入射するようにするためのマルチレンズアレイ、リレーレンズ、コンデンサレンズなどが、必要に応じて配置される。
【0036】
上記のようにして色分解光学系により分解された各色成分の光束R,G,Cy,Bは、それぞれの色成分に対応する光変調素子に対して入射され、この光変調素子により光変調される。本実施の形態における光変調素子は、例えば後述もするように、透過型又は反射型の液晶パネルとされる。これら液晶パネルは、R,G,Cy,Bの各色成分に対応する映像信号に基づいて駆動されることで光変調を行う。そして、これら液晶パネルによって光変調が行われることによって、各色成分に対応した画像光としての光束が得られる。そして、これらの光変調された各色の光束が、再度、色合成光学系により合成されて投射レンズに入射されることになる。
そこで続いては、本実施の形態としての色合成光学系の構成例を、各色に対応する液晶パネル、及び投射レンズの位置関係により示す。ここでは、色合成光学系の構成例として、第1例から第5例までの5例を挙げることとする。
【0037】
図8は、第1例としての色合成光学系の構成例を示している。この第1例の色合成光学系は、光変調素子である液晶パネルとして透過型を採用した場合に対応した構成とされる。図8においては、光束R,G,Cy,Bの各色用の透過型液晶パネルを、それぞれ、Rパネル11、Gパネル12、Cyパネル13、Bパネル14として示している。
この場合には、先ず、投射レンズ25の光軸上に、Rパネル11、G反射ダイクロイックミラー21、及びCy,B反射ダイクロイックミラー24を順次配置している。このRパネル11を透過することで光変調された光束R(色成分Rの映像光)は、G反射ダイクロイックミラー21とCy,B反射ダイクロイックミラー24をそれぞれ透過して、投射レンズ25に入射される。
また、投射レンズ25の光軸に対して90°の角度から、Gパネル12に入射して光変調された光束G(色成分Gの映像光)は、G反射ダイクロイックミラー21にて反射することで進行方向が90°変換され、Cy,B反射ダイクロイックミラー24を透過して、投射レンズ25に入射する。
また、図示する位置に配置されるCyパネル13を透過して光変調された光束Cy(色成分Cyの映像光)は、Cy反射ダイクロイックミラー23にて進行方向が90°変換されるようにして反射し、Cy,B反射ダイクロイックミラー24に到達する。この光束Cyは、Cy,B反射ダイクロイックミラー24にても進行方向が90°変換されるようにして反射して、投射レンズ25に入射する。また、光束Bは、図示する位置に配置されるBパネル14を透過して光変調される。そして、この光変調された光束B(色成分Bの映像光)は、Cy反射ダイクロイックミラー23を透過してCy,B反射ダイクロイックミラー24にて反射され、投射レンズ25に入射する。
これにより、光変調後の各光束R,G,Cy,Bを1つの光束に合成した状態で、表示映像光として投射レンズ25に入射させることが可能になる。そして、投射レンズ25では、入射された光束(表示映像光)を投射光に変換してスクリーンに対して拡大投射する。この結果、スクリーンには、拡大された表示映像光が画像として表示されることになる。
【0038】
図9は、第2例としての色合成光学系の構成例を示している。この図に示す構成においても、光変調素子としては透過型液晶パネルが採用されている。
この図に示す色合成光学系としては、図示するようにして、R,G,Cy,Bの各色に対応する液晶パネルである、Rパネル11、Gパネル12、Cyパネル13,Bパネル14と、クロスダイクロイックプリズム31、反射用プリズム32、ダイクロイックプリズム33を備えた構成となっている。
クロスダイクロイックプリズム31に対しては、3面にそれぞれ液晶パネルが配置される。つまり、図示するように、Rパネル11、Gパネル12、Bパネル14が配置される。残る1面に対しては、ダイクロイックプリズム33が配置される。また、反射用プリズム32は、ダイクロイックプリズム33を介してクロスダイクロイックプリズム31に対して90°となる位置関係により配置される。そして、反射用プリズム32の1面に対してCyパネル13を配置している。
【0039】
Rパネル11を透過して光変調された光束Rは、クロスダイクロイックプリズム31に入射し、反射面31aにより投射レンズ25の光軸に沿うようにして90°光路が変換され、ダイクロイックプリズム33に到達する。そして、ダイクロイックプリズム33内の反射面33aを透過して直進し、投射レンズ25に入射される。
また、Gパネル12を透過して光変調された光束Gは、クロスダイクロイックプリズム31内の反射面31a,31bにて反射することなくそのまま透過し、ダイクロイックプリズム33に到達する。そして、このダイクロイックプリズム33内の反射面33aを透過して投射レンズ25に入射する。
また、光束Rとは対向する方向からBパネル14を透過する光束Bも、クロスダイクロイックプリズム31に入射し、この場合には、反射面31bにより投射レンズ25の光軸に沿うようにして進路が90°変換され、ダイクロイックプリズム33に入射する。そして、ダイクロイックプリズム33内の反射面33aを透過して投射レンズ25に入射する。
また、Cyパネル13を透過して光変調された光束Cyは、反射用プリズム32に入射し、この反射用プリズム32内の反射面32aにて、進路がダイクロイックプリズム33への入射方向となるように90°変換される。そして、ダイクロイックプリズム33内では、反射面33aによって、さらに進路が90°変換されて投射レンズ25へ入射することになる。
従ってこの場合にも、光変調された各光束(映像光)R,G,Cy,Bを1つの光束(表示映像光)として合成した状態で投射レンズ25に入射させることが可能になる。
【0040】
図10は、第3例としての色合成光学系の構成例を示している。この第3例においては、光変調素子として反射型液晶パネルが採用される。ここでは、R,G,Cy,Bの各色に対応する反射型液晶パネルについて、Rパネル11A,Gパネル12A,Cyパネル13A,Bパネル14Aとして示している。
この図に示す色合成光学系としては、投射レンズ25の光軸上において、この投射レンズ25側に最も近い位置に、ダイクロイックプリズム44が配置される。 そして、ダイクロイックプリズム44に対しては、投射レンズ25の光軸と直交する面側に偏光ビームスプリッタ43を配置し、投射レンズ25の光軸に対して90°となる光軸と直交する面側に偏光ビームスプリッタ42を配置するようにしている。
【0041】
偏光ビームスプリッタ42の2面には、それぞれRパネル11A,Bパネル14Aが配置される。また、他の1面には、R位相差板41が配置される。
また、偏光ビームスプリッタ43の2面に対しては、それぞれGパネル12A、Cyパネル13Aが配置され、他の1面には、G位相差板42が配置される。
【0042】
この場合、色分解光学系により分解された各光束R,G,Cy,Bのうち、光束R,Bについては、図示するように、共にR位相差板41に対して入射されるようになっている。また、R位相差板41に対して入射される段階での光束R,Bは、P波又はS波の何れかによる同じ振動面(偏光方向)となるようにされている。
また、光束Cy,Gについては、共にG位相差板42に入射されるようになっている。また、これら光束Cy,Gについても、G位相差板42に入射される段階では、P波又はS波の何れかによる同じ偏光方向となるようにされている。説明上、ここでは、光束R,B、光束Cy,Gで共に、P波とされていることとする。
【0043】
R位相差板41は、入射された光束Rと光束Bのうち、光束Rについてのみ偏光方向をS波に変換し、光束Bについては、P波のまま偏光方向を変換せずに透過させる。つまり、偏光方向を変換するのにあたり、色選択性を有している。
R位相差板41を透過した光束R,光束Bは、偏光ビームスプリッタ42に入射して、その内部の反射面42aに到達する。この反射面42aは、S波を反射し、P波を透過させる。このため、反射面42aでは光束Rが反射され、光束Bは反射せずに透過して直進することになる。これにより、光束R,光束Bについての色及び進路の分離が行われる。
反射面42aにより反射された光束Rは、Rパネル11Aに入射する。Rパネル11Aに入射された光束Rは、光変調が行われると共に、P波に変換されて反射され、再び偏光ビームスプリッタ42に入射する。P波である光束Rは、反射面42aを透過してダイクロイックプリズム44に入射する。
また、反射面42aを透過して直進した光束Bは、Bパネル14Aに入射し、ここで光変調及びS波への変換が行われて反射され、偏光ビームスプリッタ42に入射する。このときS波である光束Bは、反射面42aにより進路が90°変換されるようにして反射することで、ダイクロイックプリズム44に入射する。このようにして、光変調された光束R,Bは、再び合成された状態で、ダイクロイックプリズム44に入射することになる。
【0044】
また、前述もしたように、光束Cy,G(共にP波であるとする)は、G位相差板42に対して入射される。このG位相差板42も、色選択性を有するものとされ、緑色(G)の光のみについて、偏光方向を変換する。
このため、G位相差板42では、P波として入射された光束Cy,Gのうち、光束Gについては偏光方向をS波に変換し、光束Cyについては、P波のまま偏光方向を変換せずに透過させる。
G位相差板42を透過した光束Cy,Gは、偏光ビームスプリッタ43に入射して、内部の反射面43aに到達する。この場合の反射面43aも、S波を反射し、P波を透過させるようにされている。これにより、反射面43aでは光束Gが反射され、光束Bは反射せずに透過して直進することとなり、光束Cy,Gについての色及び進路の分離が行われる。
【0045】
反射面43aにより反射された光束Gは、Gパネル11Aに入射し、光変調及びP波への変換が行われて反射される。そして、再び偏光ビームスプリッタ42に入射して、反射面43aを透過してダイクロイックプリズム44に入射する。また、反射面43aを透過して直進した光束Cyは、Cyパネル13Aに入射し、光変調及びS波への変換が行われて反射される。そして、偏光ビームスプリッタ42に再度入射して、反射面43aにより進路が90°変換されるようにして反射し、ダイクロイックプリズム44に入射する。
このようにして、光変調された光束Cy,Gについても、再び合成された状態で、ダイクロイックプリズム44に入射されることになる。
【0046】
ダイクロイックプリズム44の反射面44aは、赤色(R)及び青色(B)の光を反射し、シアン(Cy)及び緑色(G)の光は透過するようになっている。これにより、偏光ビームスプリッタ42側から、ダイクロイックプリズム44に入射する光束R,Bは、反射面44aにて反射して投射レンズ25に入射されることになる。
また、偏光ビームスプリッタ43側から入射する光束Cy,Gは、反射面44aを透過して直進して投射レンズ25に入射される。
つまり、ダイクロイックプリズム44から投射レンズ25に入射する光束としては、光変調された各光束R,G,B,Cyが1つに合成されたものとすることができている。
なお、ダイクロイックプリズム44に代えて、偏光ビームスプリッタを備えた光学素子ブロックを配置してもよい。また、この第3例に関しては、色合成光学系に入射される光束は、光束R,Bが合成されたものと、光束Cy,Gが合成されたものとの2本となる。従って、この場合の色分離光学系は、図7に示したようにR,G,B,Cyの各光束ごとに色分離する構成に代えて、光束R+Bと、光束Cy+Gとの2本の光束に色分離する構成を採ってもよいものとされる。
【0047】
図11は、第4例としての色合成光学系の構成例を示している。この第4例においても、光変調素子として反射型液晶パネルが採用される。
ここでは先ず、クロスダイクロイックプリズム55が配置される。そして、このクロスダイクロイックプリズム55の3面に対して、偏光ビームスプリッタ51,52,53を配置する。そして、これらの偏光ビームスプリッタ51,52,53において、クロスダイクロイックプリズム55との対向面と反対側にある面には、それぞれ反射型液晶パネルを配置する。ここでは、偏光ビームスプリッタ51,52,53に対して、それぞれRパネル11A、Gパネル12A、Cyパネル13Aを配置している。そして、このクロスダイクロイックプリズム55の残る1面側と、投射レンズ25との間に対して、ダイクロイックプリズム57を配置する。クロスダイクロイックプリズム55とダイクロイックプリズム57は、投射レンズ25の光軸上に沿って配置されることになる。
【0048】
上記ダイクロイックプリズム57については、投射レンズ25の光軸と直交する光路上にあるとされる1面には、ダミープリズム56(または偏光ビームスプリッタ)を配置し、さらに、このダミープリズム56の1面に対して偏光ビームスプリッタ54を配置する。そして、偏光ビームスプリッタの1面対しては、残る1枚の反射型液晶パネルであるBパネル14Aを配置する。
ダミープリズム56は、Bパネル14Aから投射レンズ25に至るまでの光束Bの光路距離と、他の液晶パネル(Rパネル11A,Gパネル12A、Cyパネル13A)から投射レンズ25に至るまでの光束R,G,Cyの光路距離とを同一となるように調節するために配置されるものである。
【0049】
ここで、偏光ビームスプリッタ51,52,53,54に入射する光束R,G,CY,Bの各々は、P波又はS波の何れか一方の偏光方向が与えられているものとする。そして、偏光ビームスプリッタ51,52,53,54の各反射面51a,52a,53a,54aは、それぞれ、入射光束に与えられている偏光方向の光を反射するようにされている。
【0050】
光束Rは、偏光ビームスプリッタ51に入射することで反射面51aにより反射され、Rパネル11Aに入射する。Rパネル11Aでは、入射された光束Rについて変調及び偏光面の変換を行って反射させ、再度、偏光ビームスプリッタ51に入射させる。このとき偏光ビームスプリッタ51に入射した光変調後の光束Rは、反射面51aを透過して、クロスダイクロイックプリズム55に入射する。
【0051】
偏光ビームスプリッタ52に入射した光束Gも、上記と同様にして、反射面52aにて反射してGパネル12Aに入射し、光変調及び偏光面の変換が行われて反射され、再度、偏光ビームスプリッタ52に対して入射する。この偏光ビームスプリッタ52に再度入射した光束Gは、反射面52aを透過して、クロスダイクロイックプリズム55に入射する。
同様に、偏光ビームスプリッタ53に入射した光束Cyは、反射面53aにて反射してCyパネル13Aに入射し、光変調及び偏光面の変換が行われて反射され、この偏光ビームスプリッタ53に再度入射した光束Cyは、反射面53aを透過して、クロスダイクロイックプリズム55に入射する。
【0052】
クロスダイクロイックプリズム55には、2つの反射面55a,55bが交差するようにして形成されている。反射面55aは、シアン(Cy)の光を反射し、例えば赤(R)、緑(G)の光は透過するようにされている。反射面55bは、赤(R)の光を反射し、シアン(Cy)、緑(G)の光は透過するようにされている。
これにより、クロスダイクロイックプリズム55に入射した光束R、Cy、Gのうち、光束Rは、反射面55bにて反射してダイクロイックプリズム57に入射することになる。光束Cyは、反射面55aにて反射してダイクロイックプリズム57に入射する。光束Gは、反射面55a,55bを透過してダイクロイックプリズム57に入射する。
【0053】
また、偏光ビームスプリッタ54に入射した光束Bは、反射面54aにて反射してBパネル14Aに入射する。そして、Bパネル14Aでは、光束Bについて光変調及び偏光面の変換を行って反射させ、再度、偏光ビームスプリッタ54に対して入射させる。この偏光ビームスプリッタ54に再度入射した光束Bは、反射面54aを透過して、ダミープリズム56を介してクロスダイクロイックプリズム55に入射する。
【0054】
上記のようにして、ダイクロイックプリズム57には、投射レンズ25の光軸方向に沿って、光変調後の光束R,G,Cyが合成された光束が入射される。また、投射レンズ25の光軸に直交する方向からは、光変調後の光束Bが入射される。
ダイクロイックプリズム57の反射面57aは、青(B)の光を反射し、例えば赤(R)、緑(G)、シアン(Cy)の光を透過させるようになっている。これにより、ダイクロイックプリズム57に入射された光束R,G,Cyは、反射面57aを透過して直進して投射レンズ25に入射する。また、光束Bは、反射面57aにて反射されて90°進路が変更されることで投射レンズ25に入射することになる。このようにして、ダイクロイックプリズム57からは、光変調後の光束R,G,Cy,Bを1つに合成して投射レンズ25に入射させることができるようになっている。
【0055】
図12は、第5例としての色合成光学系の構成例を示している。この第5例も、光変調素子として反射型液晶パネルを採用している。
この構成では、3つのダイクロイックプリズム65,66,67が備えられている。
ダイクロイックプリズム65については、その2つの各面に対して偏光ビームスプリッタ61,62が配置される。また、他の1面側と投射レンズ25との間にダイクロイックプリズム67が配置される。この場合、ダイクロイックプリズム65,67は、投射レンズ25の光軸上に位置するようにして配置されることになる。
そして、偏光ビームスプリッタ61,62の各1面には、それぞれRパネル11A、Gパネル12Aが配置される。
【0056】
また、ダイクロイックプリズム67の面のうち、投射レンズ25の光軸と直交する光軸上に位置する面に対しては、図示するようにして、ダイクロイックプリズム66が配置される。そして、ダイクロイックプリズム66の2つの各面に対しても、2つの偏光ビームスプリッタ63,64が配置され、これら偏光ビームスプリッタ61,62に対しては、それぞれ、Cyパネル13A,Bパネル14Aが配置される。
【0057】
この場合にも、図11の場合と同様に、偏光ビームスプリッタ61,62,63,64に入射する光束R,G,CY,Bの各々は、P波又はS波の何れか一方の偏光方向が与えられているものとされる。そして、偏光ビームスプリッタ61,62,63,64の各反射面61a,62a,63a,64aは、それぞれ、入射光束に与えられている偏光方向の光を反射するようになっている。
【0058】
偏光ビームスプリッタ61に入射した光束Rは、反射面61aにより反射してRパネル11Aに入射し、ここで変調及び偏光面変換されて反射することで、再度偏光ビームスプリッタ61に入射する。そして、反射面61aを透過して、ダイクロイックプリズム65に入射する。
偏光ビームスプリッタ62に入射した光束Gは、反射面62aにより反射してGパネル12Aに入射し、ここで変調及び偏光面変換されて反射することで、再度偏光ビームスプリッタ62に入射する。そして、反射面62aを透過して、ダイクロイックプリズム65に入射する。
【0059】
ダイクロイックプリズム65の反射面65aは、赤(R)の光を反射し、緑(G)の光は透過させる。このため、ダイクロイックプリズム65に入射された、光変調後の光束R,Gは、合成された状態でダイクロイックプリズム67に入射される。
【0060】
また、偏光ビームスプリッタ63に入射した光束Cyは、反射面63aにより反射してCyパネル13Aに入射し、ここで変調及び偏光面変換されて反射することで、再度偏光ビームスプリッタ63に入射する。そして、反射面63aを透過して、ダイクロイックプリズム66に入射する。
偏光ビームスプリッタ64に入射した光束Bは、反射面64aにより反射してBパネル14Aに入射し、ここで変調及び偏光面変換されて反射することで、再度偏光ビームスプリッタ64に入射する。そして、反射面64aを透過して、ダイクロイックプリズム66に入射する。
ダイクロイックプリズム66の反射面66aは、シアン(Cy)の光を反射し、青(B)の光は透過させる。このため、ダイクロイックプリズム66に入射された光変調後の光束Cy,Bも、合成された状態でダイクロイックプリズム67に入射されることになる。
【0061】
ダイクロイックプリズム67には、上記のようにして光変調後の光束R,Gが合成された光束が、投射レンズ25の光軸に沿って入射される。また、投射レンズ25の光軸に直交する方向からは、光変調後の光束Cy,Bが合成された光束が入射される。
そして、ダイクロイックプリズム67の反射面67aは、赤(R)、緑(G)の光は透過させ、シアン(Cy)、青(B)の光を反射するようになっている。これにより、ダイクロイックプリズム67によっては、光束R,Gが反射面67aを透過して投射レンズ25に入射され、光束Cy,Bが反射面67aにより反射して進路が変換されることで、投射レンズ25に入射される。このようにして、第5例としても、投射レンズ25に対して、光束R,G,Cy,Bを1つに合成して入射させることができる構造となっている。
【0062】
本実施の形態のプロジェクタ装置としては、上記図8に例示した色合成光学系と、図9〜図12に示した色合成光学系を備えることで、R,G,B,Cyの4色に対応する4板式としての基本構成が得られることになる。そのうえで、本実施の形態のプロジェクタ装置は、図1〜図3により説明した原理に基づいて、図4〜図6に例示したように、R,G,Bの3色により表示される原画像上に対して、所定の表示態様によって、R,Cy,Bの3色から成る隠し撮り防止画像部分Pprを埋め込むための構成を採ることになる。
【0063】
図13は、本実施の形態のプロジェクタ装置における、光変調素子としての液晶パネルを駆動するための駆動回路系の構成を示している。この図に示す駆動回路系の構成を採ることにより、上記のようにして、R,G,Bの3色による原画像上にR,Cy,Bの3色から成る隠し撮り防止画像部分Pprを埋め込むことが可能となる。
なお、この図においては、液晶パネルとして、Rパネル11,11A、Gパネル12,12A、Cyパネル13,13A、Bパネル14,14Aの4つが示されている。つまり、先に図8〜図12に示した色合成光学系において備えられていた、透過型又は反射型のR,G,Cy,Bの各色に対応した液晶パネルである。
【0064】
この駆動回路系には、R,G,B方式に対応した映像信号が入力される。つまり、図示するように、R,G,Bごとの色成分に対応するR,G,B映像信号が入力されるようになっている。
【0065】
この駆動回路系に入力されてくる上記R,G,B映像信号は、第1色空間変換部71と、第2色空間変換部72に対して分岐して入力されるようになっている。
第1色空間変換部71及び第2色空間変換部72は、いわゆる色空間変換(Color Space Conversion)の原理に基づいて、現在或る色を表現している色空間を、他の異なる色空間に変換するものである。
第1色空間変換部71は、入力されたR,G,B映像信号を、R,G,Bの色空間による色が再現されるようにするためのR値,G値,B値を有するR,G,B映像信号に変換して、後述するスイッチ部73の所要のスイッチの端子に出力する。
なお、この場合には結果的に、R,G,Bの色空間を、同じR,G,Bの色空間に変換していることになるから、例えば、この色空間変換部71を省略した構成として、入力されたR,G,B映像信号の各々を、直接的に、スイッチ部73の所要のスイッチの端子に入力するようにしてもよい。
【0066】
また、第2色空間変換部72では、入力されたR,G,B映像信号に対応するR,G,Bの色空間を、R,Cy,Bから成る色空間に変換し、この変換されたR,Cy,Bの色空間に対応したR,Cy,B映像信号を生成して出力する。
つまり、入力されたR,G,B映像信号が有するR値、G値、B値を利用して、R,Cy,Bへの色空間変換のための所要の演算処理を実行することで、R値,Cy値,B値の各色成分値を得るようにされる。確認のために述べておくと、この色空間変換後のR値,Cy値,B値により表現される色度及び輝度は、色空間変換前のR値、G値、B値により表現される色度及び輝度と同じとなる。つまり、人間の視覚としては、同じ色及び明るさで見える色が再現されるべきものとなる。そして、図3によっても例示したように、或る同じ色度(及び輝度)を、R,G,Bによる色空間で再現する場合と、R,Cy,Bによる色空間で再現する場合とでは、相互に共通な色の要素であるR,Bの取る値は、互いに異なるものとなる。
そして、このようにして色空間変換により得られたR値,Cy値,B値に応じたR,Cy,B映像信号の各々を生成して出力する。つまり、第2色空間変換部72では、入力されたR,G,B映像信号と同じ色度及び明度により画像を再現するR,Cy,B映像信号を、スイッチ部73の所要のスイッチの端子に出力する。
【0067】
スイッチ部73は、4つのスイッチ73−1〜73−4から成る。各スイッチ73−1〜73−4は、端子Ta、端子Tb、及び端子Tcを備え、端子Tcが、端子Ta及び端子Tbに対して択一的に接続されるようにして切り換えが行われる。また、スイッチ73−1〜73−4における端子の切り換え制御は、後述する切り換え制御信号生成部74から出力される切り換え制御信号によって共通に行われるようにされている。つまり、端子Taを指示する切り換え制御信号が出力された場合には、スイッチ73−1〜73−4の全てにおいて、一斉に、端子Tcが端子Taに接続されるように切り換えを行うことになる。逆に、端子Tbを指示する切り換え制御信号が出力されたのであれば、スイッチ73−1〜73−4の全てにおいて、端子Tcが端子Tbに接続されるように切り換わる。
【0068】
スイッチ73−1の端子Taには、第1色空間変換部71から出力されるR映像信号が入力される。端子Tbには、第2色空間部72から出力されるR映像信号が入力される。また、端子Tcは、Rパネル11,11Aの映像信号入力端子と接続される。
また、スイッチ73−2の端子Taには、第1色空間変換部71から出力されるG映像信号が入力される。この場合、端子Tbは、オープンとされる。端子Tcは、Gパネル12,12Aの映像信号入力端子と接続される。
また、スイッチ73−3の場合は、端子Taがオープンとされ、端子Tbに対して、第2色空間変換部72から出力されるCy映像信号が入力される。端子Tcは、Cyパネル13,13Aの映像信号入力端子と接続される。
また、スイッチ73−1の端子Taには、第1色空間変換部71から出力されるB映像信号が入力される。端子Tbには、第2色空間部72から出力されるB映像信号が入力される。また、端子Tcは、Bパネル14,14Aの映像信号入力端子と接続される。
【0069】
このような各スイッチ73−1〜73−4の端子に対する接続態様によると、各スイッチ73−1〜73−4において端子Taが端子Tcと接続されているときには、Rパネル11,11Aに対しては、第1色空間変換部71から出力されるR映像信号が入力される。また、Gパネル12,12Aに対しては、第1色空間変換部71から出力されるG映像信号が入力され、Bパネル14,14Aに対しては、第1色空間変換部71から出力されるB映像信号が入力される。Cyパネル13,13Aに対しては、映像信号は入力されない。
この場合、Rパネル11,11A、Gパネル12,12A、及びBパネル14,14Aの3枚の液晶パネルは、それぞれ、第1色空間変換部71から出力されるR,G,B映像信号に基づいて駆動され、入射される光束R,G,Bについて光変調を行って出力することになる。
これに対して、Cyパネル13,13Aに対しては映像信号が入力されない。先の色分離/合成光学系の構成によると、Cyパネル13,13Aを含み、各液晶パネルに対しては、定常的に、光源1から分離された光束Cyが入射された状態にあるが、各液晶パネルの動作として、上記のようにして映像信号が入力されない場合は、光束が入射しているとしても、光変調された光束を出射しない。従って、この場合には、Cyパネル13,13Aからは、変調光が出射されないことになる。
【0070】
この結果、各スイッチ73−1〜73−4において端子Taが端子Tcと接続されている場合には、Rパネル11,11A、Gパネル12,12A、及びBパネル14,14Aの3枚の液晶パネルにより、R,G,Bの光束が光変調され、これらの各光束が合成された表示映像光が投射レンズ25に入射することになる。従って、この場合には、R,G,Bの色空間により色再現された映像光による画像(原画像)を表示する状態が得られる。
この各スイッチ73−1〜73−4において端子Taが端子Tcと接続されている場合のプロジェクタ装置の動作は、本発明としての第2の映像光形成手段に対応するものとなる。
【0071】
これに対して、各スイッチ73−1〜73−4において端子Tbが端子Tcと接続されているときには、次のようになる。
つまり、Rパネル11,11Aに対しては、第2色空間変換部72から出力されるR映像信号が入力される。Gパネル12,12Aに対しては映像信号は入力されない。Cyパネル13,13Aに対しては、第2色空間変換部72から出力されるCy映像信号が入力され、Bパネル14,14Aに対しても、第2色空間変換部72から出力されるB映像信号が入力される。
従って、この場合には、Gパネル12,12Aを除いた、Rパネル11,11A、Cyパネル13,13A、Bパネル14,14Aの各々が、第1色空間変換部72から出力されるR,Cy,B映像信号に基づいて、入射する光束R,Cy,Bについて光変調を行って出射し、Gの光束を除いた、光束R,Cy,Bが合成された表示映像光が、投射レンズ25から拡大投射されることになる。この結果、R,Cy,Bの色空間により色再現された映像光としての画像を表示する状態が得られる。
この各スイッチ73−1〜73−4において端子Tbが端子Tcと接続されている場合のプロジェクタ装置の動作は、本発明としての第1の映像光形成手段に対応するものとなる。
【0072】
切り換え制御信号生成部74には、原画像に埋め込むべき隠し撮り防止画像部分Pprの画像データとして、例えばフレーム画像上における水平/垂直位置(画素位置)を示すデータが入力される。そして、切り換え制御信号生成部74では、この入力されたデータに基づいて、切り換え制御信号を生成してスイッチ部73に出力する。
つまり、フレーム(又はフィールド)画像内において、原画像としての画素を表示させるタイミングでは、端子Tcに端子Taを接続させるための切り換え制御信号を出力する。これにより、原画像に対応するR,G,Bの色空間により色再現された画素を表示出力することができる。
これに対して、フレーム(又はフィールド)画像内において、隠し撮り防止画像部分Pprとしての画素を表示させるタイミングでは、端子Tcに端子Tbを接続させるための切り換え制御信号を出力することで、隠し撮り防止画像部分Pprに対応するR,Cy,Bの色空間により色再現された画素を表示出力することができる。
ここで、例えば切り換え制御信号生成部74に対して、図4(b)に示す隠し撮り防止画像部分Pprについてのデータを入力させれば、表示画像としては、実際に図4(b)に示すものが得られることになる。また、図5、図6に示したようにして、時間経過に応じて隠し撮り防止画像部分Pprが変化するような表示画像も、これらの図に示す隠し撮り防止画像部分Pprについてのデータを入力させることで、容易に実現可能である。さらには、前述したように、隠し撮り防止画像部分Pprのランダムな動きや変化に対応したのデータを入力させれば、これに応じた隠し撮り防止画像部分Pprが表示されることになるものである。
【0073】
ところで、上記図13に示したパネル駆動回路系に入力されるR,G,B映像信号は、原画像を表示するものであり、例えば図1(a)及び図2に示した、R,G,Bの色度点の座標により形成される領域Ar2の範囲で色再現を行うようにして、そのR値,G値,B値の範囲を取り得る。
これに対して、隠し撮り防止画像部分Pprは、原画像と同じとされる色度、輝度であるべきものとされている。従って、隠し撮り防止画像部分Pprとして色再現可能な範囲は、例えば図2に示したR,Cy,Bの色度点の座標により形成される領域Ar4内において、R,G,Bから成る色空間によっても、色再現可能な範囲であることとなる。これは即ち、上記領域Ar4と、R,G,Bの色度点の座標により形成される領域Ar2の範囲とが重複する、重複領域Ar5であることとなる。
【0074】
従って、本実施の形態としては、或る所定形状、パターンとして視覚的に認識される原画像上の隠し撮り防止画像部分Pprについて、実際には、入力されたR,G,B映像信号により再現すべき色度(及び輝度)が、上記重複領域Ar5の範囲内にあるとされる色度(及び輝度)となる画素部分についてのみ、各スイッチ73−1〜73−4について端子Tbに切り換えて、R,Cy,Bによる画素表示を行う。
これに対して、入力されたR,G,B映像信号により再現すべき色度(及び輝度)が、R,G,Bの色空間に対応する領域Ar2において、重複領域Ar5の範囲外である場合には、R,Cy,Bにより同じ色再現を行うことはできない。そこで、この場合には、視覚的に隠し撮り防止画像部分Pprの形状枠の範囲内に位置する画素だとしても、各スイッチ73−1〜73−4について端子Taに切り換えて、R,G,Bによる画素表示を行う。
このため、実際の隠し撮り防止画像部分Pprとしては、本来意図している形状パターンが完全に形成されない場合が起こり得る。
【0075】
具体例として、隠し撮り防止画像部分Pprが例えば図4(b)に示す×印のパターンであるとする。この図4(b)においては、×印のパターンの外形枠内の画素について、全て、R,Cy,Bによる表示が行われているようにして記載がされている。
しかし、実際には上記した表示動作が行われるから、この×印のパターンの外形枠内の画素のうちで、R,G,Bの色空間に対応する領域Ar2において、重複領域Ar5の範囲外に存在するとされるR,G,B値による画素については、スイッチ73−1〜73−4について端子Taに切り換えて、R,G,Bによる画素表示が行われることになる。
この結果、実際の図4(b)の隠し撮り防止画像部分Pprとしては、完全な×印ではなく、一部がR,G,Bによる画素表示とされることで欠けて、不完全な形になる。
【0076】
しかしながら、本発明における目的は、表示される画像上に、原画像とは異なる色空間により再現される画像を表示させることで、カメラにより撮影された際の原画像の品質を低下させて、隠し撮りを防止することにある。
従って、上記のようにして、隠し撮り防止画像部分Pprとして完全な形状パターンが得られないとしても、カメラにより撮影された際の隠し撮り防止画像部分Pprとしては、視覚的には、ほぼ×印として認識できる程度の形状は保たれている。つまり、充分に、隠し撮りを防止する機能を果たしていることになる。
【0077】
なお、隠し撮り防止画像部分Pprとして完全な形状パターンが得られるようにするためには、図13に示したパネル駆動回路系に入力すべきR,G,B映像信号として、図2に示す重複領域Ar5の範囲の色のみが表現できるR,G,B値の範囲に限定すればよい。しかしながら、この場合には、原画像としての色再現範囲も狭くなる。
【0078】
また、これまでに説明した本実施の形態としてのプロジェクタ装置は、通常のR,G,B,Cyに対応する4板式のプロジェクタ装置として使用することもできる。つまり、入力映像信号としても、R,G,B,Cyの各色の映像信号を入力させ、これらの映像信号によって、R,G,B,Cyの各液晶パネルを駆動し、R,G,B,Cyの各光束について光変調を施す。そして、これらの光変調された4本の光束R,G,B,Cyの全てを合成して投射レンズ25に対して入力させるものである。この場合には、前述したように、例えばR,G,B(又はR,Cy,B)の3色によって画像表示を行う場合よりも、高い色再現性と、高輝度が得られ、より高画質が画像を表示させることができる。
【0079】
また、本発明は、これまでに実施の形態として説明した構成に限定されるものではない。
例えば上記実施の形態では、隠し撮り防止画像部分Pprを形成する第1の色成分群についてR,Cy,Bの色成分の組み合わせとし、原画像を形成する第2の色成分群についてR,G,Bの色成分の組み合わせとしている。
しかしながら、上記第1の色成分群と第2の色成分群の各色成分の組み合わせ方としては、例えば第1の色成分群と第2の色成分群による色再現範囲の重複領域について、隠し撮り防止画像部分Pprを形成するのに必要充分とされる範囲さえ確保しているとされれば、上記した組み合わせに限定されるものではない。
【0080】
また、上記実施の形態では、原画像に対応する第2の色成分群(R,G,B)に対して、隠し撮り防止画像部分Pprを形成する第1の色成分群(R,Cy,B)として1つのみを設けているが、本発明の概念としては、この第1の色成分群としては、それぞれ異なる色の組み合わせによる複数を設けてよい。
この場合のプロジェクタ装置としては、これら複数の第1の色成分群を成す色成分に対応した色分離光学系、光変調素子(液晶パネル)、及び色合成系を設ける。また、第2色空間変換部72についても、これら複数の第1の色成分群に対応した複数を設けるようにする。
そして、隠し撮り防止画像部分Pprを形成する際には、適宜、所要のタイミングによって、複数の第1の色成分群の間で、1つの第1の色成分群に対応する色空間による画素表示が行われるように切り換えを行うようにすればよいものである。
【0081】
また、上記実施の形態では、第2の色成分群(R,G,B)による原画像を表示することを前提とした上で、この原画像に、第1の色成分群(R,Cy,B)による隠し撮り防止画像部分Pprを形成することとしている。
しかしながら、本発明の概念としては、第1の色成分群(R,Cy,B)によってのみ画像表示を行ってもよいものである。つまり、これを図13に示す構成に対応させれば、定常的に、スイッチ73−1〜73−4について端子Tbと端子Tcが接続された状態として、第1の色成分群(R,Cy,B)の色空間による画像表示が行われるようにするものである。
この場合には、表示される画像全体が、第1の色成分群(R,Cy,B)の色空間による画素の集合により形成される。つまり、隠し撮り防止画像部分Pprが、画面全体として表示されることになる。そして、この場合にも、表示画像は、人間の視覚上は、第2の色成分群(R,G,B)による原画像と同じ色彩(明るさ)で見える。そして、カメラで表示画像を撮影した場合には、画面全体が、正常でない色に変わることになる。つまり、切り換えを行わなくとも、カメラで撮影した画像の品質を劣化させることができているわけであり、隠し撮りを防止する効果が生じるものである。
補足的に述べておくと、実施の形態において、第2の色成分群(R,G,B)による原画像上に、第1の色成分群(R,Cy,B)による隠し撮り防止画像部分Pprを埋め込み、さらには、この隠し撮り防止画像部分Pprの形状パターンを変化可能としているのは、先にも述べたように、隠し撮りをより強固に防止するためである。
ただし、第1の色成分群(R,Cy,B)により隠し撮り防止画像部分Pprを表示することのできる色の範囲は、前述もしたように図2の重複領域Ar5となる。従って、第1の色成分群(R,Cy,B)により全画面を表示する場合には、表示画像として再現可能な色範囲も、図2の重複領域Ar5に対応するものとなる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、第1の映像光形成手段により形成された第1の色成分群(R、Cy、B)を成す色成分ごとの映像光を形成し、これらの映像光を合成した映像光を表示するようにされている。ここで、この第1の映像光形成手段により形成される、第1の色成分群(R、Cy、B)としての色空間により再現される色度点及び輝度は、第2の色成分群(R、G、B)としての色空間により再現される色度点及び輝度と同じとなるように、各色の色成分値が設定されている。
上記のようにして、第1の映像光形成手段により形成された第1の色成分群(R、Cy、B)を成す色成分ごとの映像光を合成して表示させる表示画像としては、第2の色成分群(R、G、B)を成す色成分ごとの映像光を合成して表示したとされる表示画像と、人間の視覚上は同じ色に見えることになる。しかしながら、第1の色成分群(R、Cy、B)と第2の色成分群(R、G、B)とでは同じ色度点を再現するのに、互いに同じ色成分の色成分値が異なる。このため、第2の色成分群に対応した方式を採るカメラ装置により撮影した場合には、異なった色として見える。つまりカメラ装置により撮影して例えば録画を行った場合には、正常な色とはならない品質が劣化したものとなる。
これにより、例えばいわゆる隠し撮りによって表示画像を撮影録画したとしても、録画された表示画像は、上記のようにしてその画像品質が劣化したものとなっていることになる。このために、隠し撮りなどの不正行為が防止されることになる。
また、上記もしたように、第1の色成分群(R、Cy、B)による表示画像は、人間の視覚的には正常な色に見えている。つまり、隠し撮り防止のための画像でありながら、通常に鑑賞者が表示画像を見る限りには、この隠し撮り防止による画質劣化の影響が全くないということも利点となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】R,G,Bの3色、及びR,G,Cy,Bの4色により再現可能な色範囲が示される色度図である。
【図2】R,G,B,Cyの4色に対応する4板式のプロジェクタ装置を構成した場合における色再現性を説明するための色度図である。
【図3】目標色Targetを、R,G,Bの3色、及びR,Cy,Bの3色により再現する場合の色成分値を示す説明図である。
【図4】原画像に対して埋め込まれる隠し撮り防止画像部分の形状パターン例を示す図である。
【図5】原画像に対して埋め込まれる隠し撮り防止画像部分の変化のパターン例を示す図である。
【図6】原画像に対して埋め込まれる隠し撮り防止画像部分の変化のパターン例を示す図である。
【図7】本実施の形態のプロジェクタ装置の色分解光学系の構成例を示す図である。
【図8】本実施の形態のプロジェクタ装置の色合成光学系の構成(第1例)を示す図である。
【図9】本実施の形態のプロジェクタ装置の色合成光学系の構成(第2例)を示す図である。
【図10】本実施の形態のプロジェクタ装置の色合成光学系の構成(第3例)を示す図である。
【図11】本実施の形態のプロジェクタ装置の色合成光学系の構成(第4例)を示す図である。
【図12】本実施の形態のプロジェクタ装置の色合成光学系の構成(第5例)を示す図である。
【図13】本実施の形態のプロジェクタ装置のパネル駆動回路系の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源、2 ランプ、3 リフレクタ、4 R反射ダイクロイックミラー、5,21 G反射ダイクロイックミラー、6,23 Cy反射ダイクロイックミラー、11,11A Rパネル、12,12A Gパネル、13,13A Cyパネル、14,14A Bパネル、24(Cy,B反射ダイクロイックミラー)、25 投射レンズ、31,55 クロスダイクロイックプリズム、32 反射用プリズム、33,44,57,65,66,67 ダイクロイックプリズム、41 R位相差板、42 G位相差板、43,51,52,53,54,61,62,63,64 偏光ビームスプリッタ、56 ダミープリズム、71 第1色空間変換部、72 第2色空間変換部、73 スイッチ部、73−1〜73−4 スイッチ、74 切り換え制御信号生成部
Claims (6)
- 第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する当該映像表示装置で表示される画像の画像部分として形状パターンとされた映像光を形成する第1の映像光形成手段と、
少なくとも、上記第1の映像光形成手段により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成することにより第1の表示映像光を形成する表示映像光形成手段とを備え、
上記第1の映像光形成手段は、上記第1の色成分群とは色成分の組み合わせが異なる、赤、緑、青の3色の色成分からなる第2の色成分群の色成分ごとに対応する映像光を合成して形成されるべき第2の表示映像光と、人間が視覚的に見た場合ほぼ同色となるように同じ色度点及び輝度による上記第1の表示映像光が形成されるように、上記第1の色成分群を成す複数の色成分ごとの色成分値を設定し、この設定された色成分値に基づいて、上記第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成するように構成することにより、上記第2の色成分群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により上記第1の表示映像光を撮影して形成された撮像画像が上記第2の表示映像光と異なった色となるようにされている
ことを特徴とする映像表示装置。 - 上記第2の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成する第2の映像光形成手段を備え、
上記表示映像光形成手段は、上記第2の映像光形成手段により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成して上記第2の表示映像光を形成するようにもされていると共に、
上記表示映像光形成手段により合成すべき映像光について、上記第1の映像光形成手段により形成される映像光と、上記第2の映像光形成手段により形成される映像光とで、所要のタイミングにより切り換えを行う切り換え手段を設ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。 - 上記切り換え手段は、
表示画像全体における、上記第1の表示映像光による画像部分について、所定の態様による変化が与えられるようにして、所要のタイミングにより切り換えを行うように構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。 - 第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する当該映像表示装置で表示される画像の画像部分として形状パターンとされた映像光を形成する第1の映像光形成手順と、
少なくとも、上記第1の映像光形成手順により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成することにより第1の表示映像光を形成する表示映像光形成手順とを行うものとされ、
上記第1の映像光形成手順は、上記第1の色成分群とは色成分の組み合わせが異なる、赤、緑、青の3色の色成分からなる第2の色成分群の色成分ごとに対応する映像光を合成して形成されるべき第2の表示映像光と、人間が視覚的に見た場合ほぼ同色となるように同じ色度点及び輝度による上記第1の表示映像光が形成されるように、上記第1の色成分群を成す複数の色成分ごとの色成分値を設定し、この設定された色成分値に基づいて、上記第1の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成することにより、上記第2の色成分群に対応した方式により撮像光を得る撮像装置により上記第1の表示映像光を撮影して形成された撮像画像が上記第2の表示映像光と異なった色となるようにされている
ことを特徴とする映像表示方法。 - 上記第2の色成分群を成す複数の色成分ごとに対応する映像光を形成する第2の映像光形成手順を行い、
上記表示映像光形成手順によっては、上記第2の映像光形成手順により形成された各色成分ごとの映像光を1つに合成して上記第2の表示映像光を形成するようにもされていると共に、
上記表示映像光形成手順により合成すべき映像光について、上記第1の映像光形成手順により形成される映像光と、上記第2の映像光形成手順により形成される映像光とで、所要のタイミングにより切り換えを行う切り換え手順を行うようにされる、
ことを特徴とする請求項4に記載の映像表示方法。 - 上記切り換え手順は、
表示画像全体における、上記第1の表示映像光による画像部分について、所定の態様による変化が与えられるようにして、所要のタイミングにより切り換えを行う、
ことを特徴とする請求項5に記載の映像表示方法。
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