JP3891241B2 - 冷間圧延鋼板の清浄度判定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、広くは冷間圧延鋼板の品質特性や加工特性の評価方法に関し、特に冷間圧延鋼板内部に含まれる酸化物系介在物に着目した冷間圧延鋼板の清浄度判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷間圧延鋼板には、品質特性向上あるいはコスト低減の点から、加工性及び作業性の向上が要求されてきている。加工性及び作業性の向上を妨げている大きな原因の一つに、冷間圧延鋼板に内在する酸化物系介在物の存在がある。特に、板厚が0.2mmより薄くなると、加工性ならびに作業性の低下を招く原因のうち、酸化物系介在物によるものの割合が著しく増大する。
【0003】
例えば、缶用冷間圧延鋼板においては、薄板材に対して厳しい製缶加工を行なう場合、鋼板に内在する酸化物系介在物(精錬工程で生じる脱酸生成物)が起点となり、製缶加工時にピンホール状の欠陥や缶胴側壁部の破断などの製缶不良を引き起こし問題となる。
【0004】
また、電磁鋼板においては、客先が要望する磁気特性や作業特性に従って薄板材が製造される。この際、薄板材(コイル)を所定の板幅に高速でスリット加工する必要があるが、スリット加工に際しては、規定のバリ高さを得るためにスリット刃のクリアランスを小さくしなければならない。そのため、スリット刃は鋼板中に内在する酸化物系介在物との接触により著しく摩耗する。従って、規定のバリ高さを常に満足させるためには頻繁にスリット刃を交換しなければならず、これが作業性の低下を招くとともにコスト低減も妨げている。
【0005】
上記のように、酸化物系介在物が原因となって生じる問題を解決あるいは低減するためには、冷間圧延鋼板の清浄度を適正に判定することが不可欠となってくる。
【0006】
これまでに、鉄鋼材料の清浄度を判定する方法としては、
▲1▼ 不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法により鉄鋼試料中に含まれる全酸素量を測定する方法
▲2▼ 金属材母地を酸溶解等で溶解除去して介在物を抽出した後、光散乱法あるいは光透過法を用いて酸化物系介在物の粒度分布を測定する方法
▲3▼ ▲2▼の方法で得られた粒度分布曲線に基づき、未知の粒径の介在物の出現頻度を推定する方法(特開平5-346387号公報)
等が公知となっている。
【0007】
また、酸化物系介在物の粒度分布を測定する方法に限れば、スパーク放電発光分光分析法を応用して、ある特定の元素を含む酸化物系介在物の発光強度が、母材の発光強度と異なることを利用する方法が特開平9−43151号公報に開示されている。
【0008】
さらに、軸受用鋼の清浄度判定方法として、酸化物系介在物の平均粒径、介在物の数、その存在比、および鋼中酸素量を検討し、これらを組み合わせて清浄度の指標として定義し、これらの量をある範囲内に限定することにより、優れた品質特性の軸受鋼が得られることが特開平3−126839号公報に開示されている。
【0009】
また、介在物の総量を定量的に制限して、なおかつ、圧延方向に平行な垂直面における厚さ方向の断面を「圧延方向断面」とし、「圧延方向断面」において観察される複数の介在物のそれぞれの圧延方向の長さの総和を「介在物圧延方向総長さ」とし、これを清浄度判定の指標として使用して、この総長さを特定の量以下にすることで、エッチング穿孔性およびエッチング加工性に優れた製品が得られることが特開平5−311358号公報や特開平5−315495号公報に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来技術を、清浄度判定法として適応した場合、前述のような缶用冷間圧延鋼板や電磁鋼板に生じる問題の発生との間に、必ずしも相関関係のある結果が得られない。その理由は、清浄度判定の指標として、全酸素量あるいは酸化物系介在物の粒度分布やその量を用いているだけでは限界があり、酸化物系介在物の分布形態の情報を清浄度判定の指標として取り入れていないからである。
【0011】
すなわち、不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法は、金属試料中に含まれる全酸素量を測定する方法としては迅速な方法であるが、酸化物系介在物としての全体量は把握できるものの、冷間圧延鋼板に内在する酸化物系介在物の粒度分布や分布形態の情報までは把握できない。
【0012】
また、特開平5-346387号公報や特開平9−43151号公報に開示されている方法は、酸化物系介在物の粒度分布を測定でき、個々の粒度の個数あるいは頻度の情報が得られるが、酸化物系介在物の分布形態の情報までは把握できない。従って、前述のような缶用冷間圧延鋼板や電磁鋼板に生じる問題に清浄度判定法として適応しても相関関係のある結果が得られない。
【0013】
特開平3−126839号公報に開示されている方法は、軸受用鋼の転がり疲労寿命を評価するためのものであり、酸化物系介在物の平均粒径、介在物の数、その存在比、および鋼中酸素量を詳細に限定しているが、酸化物系介在物の分布形態の情報を取り入れるに至っていない。従って、前述のような缶用冷間圧延鋼板や電磁鋼板に生じる問題に清浄度判定法として適応しても相関関係のある結果が得られない。
【0014】
また、特開平5−311358号公報や、特開平5−315495号公報に開示される方法は、酸化物系介在物の分布形態を表す指標として、「介在物圧延方向総長さ」を定義して、清浄度判定法に取り入れているが、シャドウマスク材やリードフレーム材の清浄度判定法としてエッチング穿孔性およびエッチング加工性を評価することに限定しており、前述のような電磁鋼板や缶用冷間圧延鋼板の問題の発生の予測に十分に適応できるものではなかった。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、酸化物系介在物に起因して缶用冷間圧延鋼板や電磁鋼板のような冷間圧延鋼板に生じる問題に対して相関関係のある清浄度判定方法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、冷間圧延鋼板の圧延面に平行な任意断面を被検面とし、その被検面に観察される酸化物系介在物であって、酸化物系介在物のうち3個以上が、その長手方向が圧延方向に対して平行に、かつ互いに200μm未満の距離をおいて直線状に並んだものの被検面当たりの個数を計測することにより、清浄度を判定することを特徴とする冷間圧延鋼板の清浄度判定方法(請求項1)により解決される。
【0017】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、鋳片を熱間圧延ならびに冷間圧延することで微細に破砕された酸化物系介在物の分布形態を、新規に特定の規定のもとに点列状介在物群として定義し、さらにその点列状介在物群の単位面積当たりの個数を清浄度判定の指標とすれば、缶用冷間圧延鋼板の製缶不良や電磁鋼板のスリット刃寿命との間に良好な相関性が得られ、清浄度判定法として非常に有効であることを見出した。本発明の清浄度判定方法は、このような知見に基づいてなされたものである。
【0018】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明者らが、冷間圧延鋼板中に内在する酸化系介在物について調査した結果、冷間圧延鋼板中に内在する酸化物系介在物は、そのほとんどが、粒径20μm以下の微細な粒状で存在していることがわかった。これは、圧延工程において酸化物系介在物が破砕されるためである。また、これらの酸化物系介在物は、おもにAl2O3を主成分としたアルミナ系介在物であり、その長手方向が圧延方向に平行に互いに重なり合うことなく点列状に分布して存在していることが明らかとなった。これは、これら酸化物系介在物が、非常に硬くて塑性変形しにくいため、圧延工程では伸延することがないためと考えられる。また、板厚が薄いほど、より長く連なっている傾向が見られた。
【0019】
さらに調査を進めた結果、これら酸化物系介在物により製缶不良や、電磁鋼板スリット時のスリット刃の磨耗が発生するメカニズムが明らかとなった。
すなわち、缶用冷間圧延鋼板を使用して製缶を行う場合、製缶時には圧延方向と垂直方向に引張応力が集中する。そのため、点列状に分布している酸化物系介在物の一つが起点となり亀裂が発生して、引き続き、隣接の酸化物系介在物に亀裂が連続的に伝搬して母材の破断につながる。たとえれば、ミシン目を割くがごとく母材を切断して製缶不良に至っているものである。
【0020】
また、電磁鋼板をスリット加工する場合、圧延方向に平行に切断していく。そのため、圧延方向に平行に点列状に並んだアルミナ系介在物は、スリット刃に連続して接触し、研磨粉のごとく作用してスリット刃を摩耗していることがわかった。
【0021】
さらに、鋼中には、酸化物系介在物のほかに、窒化物系介在物、炭化物系介在物、硫化物系介在物も存在するが、これらの介在物は、製缶不良や電磁鋼板スリット時のスリット刃の磨耗には、ほとんど関与していないこともわかった。
【0022】
本発明者らは、上記知見をもとに微細な酸化物系介在物に限定して、さらにその分布形態に着眼し、缶用冷間圧延鋼板の製缶不良や電磁鋼板のスリット刃寿命との関連性を調査した。
まず、種々の条件で製造した冷間圧延鋼板コイルをサンプリングして、鋼板の圧延面に平行な任意断面を被検面とし、この被検面に観察される酸化物系介在物の分布形態を定量化する指標を検討した。
【0023】
圧延によって破砕された介在物の分布形態を考慮した清浄度判定法としては、JISG0555法がある。本発明者らは、この方法によって求めた清浄度判定結果と製缶不良発生率との関係を調査したが、両者間にはバラツキが大きく相関関係があるとはいえず、缶用冷間圧延鋼板の清浄度判定法としては適応できなかった。そこで独自に缶用冷間圧延鋼板の清浄度判定のための指標を確立すべく、種々の検討を行った結果、下記のような指標を設定するに至った。
【0024】
すなわち、冷間圧延鋼板の任意被検面に観察される
(1)少なくとも3個以上の酸化物系介在物が
(2)その長手方向が圧延方向に対して平行に且つ直線状に並び、
(3)隣接するすべての単一介在物間の距離が200μm未満、
である場合に、これらを独立した「点列状介在物群」と定義し、単位面積当たりの個数を計測することによって、清浄度を判定するものである。
【0025】
なお、「圧延方向に対して平行」というのは、検鏡観察に当たって目視により平行とみなされるような角度をいい、典型的には、圧延方向に対して±0.5°以内の傾きを有するようなものをいう。
【0026】
上記点列状介在物群の定義に関して、介在物群を構成する酸化物系介在物を2個以下とすると、製缶不良発生率との間にバラツキが大きく相関関係が得られなかった。また、介在物群を構成する酸化物系介在物が3個以上であっても、その長手方向が圧延方向に対して平行に且つ直線状に並んでいないものは、亀裂として伝搬する方向が圧延方向から外れるため、結果的に製缶不良発生率との間にバラツキが大きく相関関係がない。また、隣接するすべての単一介在物間の距離を200μm以上に設定すると、亀裂が酸化物系介在物間を連続的に伝搬する確率が著しく低下すると推定され、製缶不良発生率との間に相関関係がなくなる。従って、上記(1)〜(3)の定義を適応するに至った。
【0027】
図1に、鋼板の被検面に観察される酸化物系介在物の点列状介在物群と製缶不良発生率との関係を示した。図1に示すように上記(1)〜(3)の定義による点列状介在物群の個数と製缶発生不良率との間には良好な相関関係(直線回帰による相関係数r=0.98)が得られ、缶用冷間圧延鋼板の清浄度を判定する指標となりうることがわかった。
【0028】
比較として従来技術による清浄度との関係を示した。不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法で測定した鋼試料の全酸素量を指標とした場合を図2に、特開平5-346387号公報記載された方法による介在物総個数を指標とした場合を図3に、また、特開平5−311358号公報に記載された方法による「介在物圧延方向総長さ」を指標とした場合を図4に示した。いずれの従来技術も製缶発生不良率との間には良好な相関関係が得られなかった。(直線回帰による相関係数は、図2がr=0.18、図3がr=0.17、図4がr=0.18であった。)
また、図5に、酸化物系介在物の点列状介在物群と電磁鋼板をスリット加工する際のスリット刃寿命との関係を示した。スリット刃寿命の評価は、バリ高さが10μmになるまでのスリッター稼働時間で表した。スリット刃は通常JIS規格により、バリ高さが50μmになった時点で交換するが、薄板材の場合、客先規定によってはそれ以下での交換が実施されるためである。この場合でも点列状介在物群の個数とスリット刃寿命との間に良好な相関関係(直線回帰による相関係数r=0.94)が得られることがわかった。
【0029】
比較として従来技術による清浄度との関係を示した。不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法で測定した鋼試料の全酸素量を指標とした場合を図6に、特開平5-346387号公報に記載される方法による介在物総個数を指標とした場合を図7に、また、特開平5−311358号公報記載される方法による「介在物圧延方向総長さ」を指標とした場合を図8に示した。いずれの従来技術もスリット刃寿命との間には良好な相関関係が得られなかった。(直線回帰による相関係数は、図6がr=0.24、図7がr=0.18、図8がr=0.16であった。)
被検面を得る方法は特に限定するものではないが、酸化物系介在物が明確に認識できる方法であればよく、機械的研磨あるいは化学的研磨を用いることができる。また、被検面に存在する酸化物系介在物を観察する方法は、光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡が使用でき、さらに画像解析装置を組み込んだものでもよい。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
垂直曲げ型連続鋳造機で鋳造した、C:0.03〜0.05%、Si:0.01%、Mn:0.15〜0.25%、P:0.01〜0.02%、S:0.005〜0.02%、sol.Al:0.03〜0.06%を含むスラブを1200℃に再加熱して、1.8〜2.0mm厚に熱間圧延した。そして、酸洗したのち、冷間圧延、連続焼鈍を行い、最終的に板厚0.2mmの冷間圧延鋼板コイルを作製した。
【0031】
このようにして得られた冷間圧延鋼板コイルから、30mm×30mmの試料をサンプリングして、片面を対象に、研磨紙320番、600番、1000番の順で粗研磨した後、10%アセチルアセトン系電解液(アセチルアセトン10部、テトラメチルアンモニウムクロリド1部、残部メタノール)中において、0.5A、10分で定電流電解研磨して、被検面を作成した。その後、画像解析装置を備え付けた電子顕微鏡を使用して、被検面に観察された酸化物系介在物の特性X線像をカラー画像として取り込み、さらに画像解析処理により、点列状介在物群の単位面積当たりの個数を求めた。
【0032】
次に、前記冷間圧延鋼板コイルに表面処理を施し、実験室において製缶試験を実施した。点列状介在物群の単位面積当たりの個数と製缶不良発生率を直線回帰をもとに相関係数rを求めた。その結果を表1に示す。相関係数rは、|r|=1に近いほど、明確な相関関係が認められ、|r|=0に近いほど、相関関係がなくなる。
【0033】
比較例6〜10は、点列状介在物群の存在状態が本発明の定義範囲から外れているため、相関係数rが小さく(相関係数r<0.5)、清浄度を判定する指標としては適応できない。
また、従来技術の比較例11〜13も、相関係数rが小さく(相関係数r<0.5)、清浄度を判定する指標としては適応できない。
【0034】
それに比べて、本発明の実施例1〜5は、相関係数rが大きく(相関係数r>0.9)、清浄度を判定する指標として十分に適応できる。
【0035】
【表1】
【0036】
(実施例2)
C:0.03%、Si:0.1%、Mn:0.2%、P:0.07%、S:0.003%、sol.Al:0.01%を含むスラブを1180℃に再加熱後、熱間圧延した。そして、酸洗したのち、冷間圧延、750℃×2時間の焼鈍を行い、絶縁被膜コーティングして板厚0.2mmの電磁鋼板コイルを作製した。
【0037】
このようにして得られた電磁鋼板コイルから、20mm×20mmの試料をサンプリングして、片面を対象に、絶縁被膜を完全に取り除いたのちに、研磨紙320番、600番、1000番の順で粗研磨した後、10%アセチルアセトン系電解液(アセチルアセトン10部、テトラメチルアンモニウムクロリド1部、残部メタノール)中において、0.5A、10分で定電流電解研磨して、被検面を作成した。その後、画像解析装置を備え付けた電子顕微鏡を使用して、被検面に観察された酸化物系介在物の特性X線像をカラー画像として取り込み、さらに画像解析処理により、点列状介在物群の単位面積当たりの個数を求めた。
【0038】
次に、前記電磁鋼板コイルを、ドライブカット方式のシートスリッターを使用して、ライン速度200m/minで剪断した。スリット刃寿命は、バリ高さ10μmになるまでのスリッター稼働時間とした。点列状介在物群の単位面積当たりの個数とスリット刃寿命(バリ高さ10μmになるまでのスリッター稼働時間)を直線回帰をもとに相関係数rを求めた。結果を表2に示した。
【0039】
比較例6〜10は、点列状介在物群の存在状態が本発明の定義範囲から外れているため、相関係数rが小さく(相関係数r<0.5)、清浄度を判定する指標としては適応できない。
また、従来技術の比較例11〜13も、相関係数rが小さく(相関係数r<0.5)、清浄度を判定する指標としては適応できない。
【0040】
それに比べて、本発明の範囲内である実施例1〜5は、相関係数rが大きく(相関係数r>0.9)、清浄度を判定する指標として十分に適応できる。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、製缶不良率や電磁鋼板のスリット時のスリット刃寿命と相関の高い指標として冷間圧延鋼板の清浄度を適正に判定でき、この清浄度を使用することにより、冷間圧延鋼板の加工技術の大幅な向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】缶用冷間圧延鋼板の被検面に観察される酸化物系介在物の点列状介在物群個数と製缶不良発生率との関係を示すグラフである。
【図2】缶用冷間圧延鋼板の不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法で測定した全酸素量と製缶不良発生率との関係を示すグラフである。
【図3】缶用冷間圧延鋼板の介在物総個数と製缶不良発生率との関係を示すグラフである。
【図4】缶用冷間圧延鋼板の「介在物圧延方向総長さ」と製缶不良発生率との関係を示すグラフである。
【図5】電磁鋼板の被検面に観察される酸化物系介在物の点列状介在物群個数とスリット刃寿命との関係を示すグラフである。
【図6】電磁鋼板の不活性ガス搬送溶解ー赤外線吸収法で測定した全酸素量とスリット刃寿命との関係を示すグラフである。
【図7】電磁鋼板の介在物総個数とスリット刃寿命との関係を示すグラフである。
【図8】電磁鋼板の「介在物圧延方向総長さ」とスリット刃寿命との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 冷間圧延鋼板の圧延面に平行な任意断面を被検面とし、その被検面に観察される酸化物系介在物であって、酸化物系介在物のうち3個以上が、その長手方向が圧延方向に対して平行に、かつ互いに200μm未満の距離をおいて直線状に並んだものの被検面当たりの個数を計測することにより、清浄度を判定することを特徴とする冷間圧延鋼板の清浄度判定方法。
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