JP3889819B2 - トルク変動吸収ダンパ - Google Patents
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- F16H55/00—Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
- F16H55/32—Friction members
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- F16H2055/366—Pulleys with means providing resilience or vibration damping
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンのクランクシャフトから無端ベルトを経由して各種の補機へトルクを伝達する際に、クランクシャフト側に生起されるトルク変動を吸収して無端ベルト側へ伝えず、無端ベルトないし補機を円滑に回転させるトルク変動吸収ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図5に示すように、ハブ21の外周側にカップリングゴム22を介してプーリ23を接続するとともに、このプーリ23の内周側に樹脂製のベアリング24を配置したトルク変動吸収ダンパが知られている(実開昭63−68540号公報参照)。
【0003】
しかしながら、このトルク変動吸収ダンパにおいては、ベアリング24の内周面およびこれと摺動するハブ21の外周面、ならびにベアリング24の外周面およびこれと摺動するプーリ23の内周面が全て完全な平滑面に成形されているために、これらが滑り過ぎる嫌いがあり、これによりカップリングゴム22が回転方向に捩れ過ぎる等の問題が生じることがある。このため、従来は、ベアリング24とハブ21の間に軸方向一方から複数の回り止めピン(図示せず)を等配状に圧入して回り止めすることが行なわれているが、この方法によると、回り止めピンが必要とされる分、当該ダンパの部品点数が多くなる問題がある。
また上記従来のトルク変動吸収ダンパにおいては、樹脂製のベアリング24が摺動発熱等によって熱膨張し、これを原因として摺動抵抗が大きくなることに対して、何ら対策が施されていない。したがって上記従来のトルク変動吸収ダンパによると、ベアリング24の熱膨張時に摺動抵抗が大きくなり過ぎて、必要とされる摺動回転が阻害される問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑み、回り止めピンがなくても回り止め作用を奏することが可能であり、もって回り止めピンを設けた場合と同じ機能を有しながら部品点数を減らすことができるトルク変動吸収ダンパを提供することを目的とする。
また併せて、樹脂製のベアリングの熱膨張時に摺動抵抗が大きくなり過ぎることがなく、もって必要とされる摺動回転が阻害されることがないトルク変動吸収ダンパを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のトルク変動吸収ダンパは、ハブの外周側にカップリングゴムを介してプーリを接続するとともに前記プーリの内周側に樹脂製のベアリングを配置したトルク変動吸収ダンパにおいて、前記プーリの内周面にキー溝状またはスプライン状の凹部を設け、前記凹部に前記ベアリングを係合し、前記樹脂製のベアリングは、環状に成形され、前記プーリの内周側に軸方向一方から圧入され、当該ベアリングの圧入部外径寸法を前記プーリの圧入部内径寸法より大きくすることにより設定された余分な樹脂が前記凹部に入り込むことによって前記プーリに対して円周方向に係合するとともに当該ベアリングが熱膨張したときに前記樹脂が前記凹部に益々入り込むことによって膨張分を吸収する構造とされていることを特徴とする。
【0006】
【作用】
上記構成を備えた本発明のトルク変動吸収ダンパにおいては、プーリの内周側に軸方向一方から樹脂製のベアリングを圧入し、余分な樹脂がキー溝状またはスプライン状の凹部に入り込むことによって、ベアリングが凹部に嵌合して円周方向に係合する。余分な樹脂は圧入代の設定によって作り出される。また樹脂製のベアリングが熱膨張すると、樹脂が益々凹部に入り込んで、膨張分を或る程度、吸収することになる。
【0007】
【実施例】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0008】
図1および図2に示すように、断面略L字形を呈するハブ1の外周側に第一スリーブ2が嵌着され、この第一スリーブ2の外周側にカップリングゴム3を介して第二スリーブ4が接続され、この第二スリーブ4の外周側に、プーリ溝5a,5bを備えたプーリ5が嵌着されている。またハブ1の外周側に第三スリーブ6が嵌着され、この第三スリーブ6の外周側にゴム状弾性材製の弾性体7を介して質量体(振動リングとも称する)8が接続され、この質量体8がプーリ5の内周側に配置され、この質量体8とプーリ5の間に、断面略L字形を呈する樹脂製のベアリング9が介装されている。またこのベアリング9の外周側に位置して、プーリ5の内周面に所要数のキー溝状の凹部5cが等配(例えば、四等配)に設けられ、プーリ5の内周側に軸方向一方からベアリング9が圧入されて余分な樹脂9aがこの凹部5cに入り込むことによって、ベアリング9が凹部5cに嵌合して円周方向に係合している。余分な樹脂9aは圧入代の設定によって作り出され、すなわちベアリング9の圧入部外径寸法をプーリ5の圧入部内径寸法より若干大きくすることによって設定される。また凹部5cは或る程度深めに形成されており、よって樹脂製のベアリング9が熱膨張すると、樹脂9aが益々凹部5cに入り込んで、膨張分を或る程度、吸収することができるようになっている。各部品は何れも環状であり、カップリングゴム3は第一および第二スリーブ2,4に加硫接着され、弾性体7は第三スリーブ6および質量体8に加硫接着されている。
【0009】
上記構成を備えたトルク変動吸収ダンパは、ハブ1をもってクランクシャフト(図示せず)に固定されるとともにプーリ5の各プーリ溝5a,5bに無端ベルト(図示せず)を巻架され、クランクシャフトから当該ダンパおよび無端ベルトを経由して各種の補機へトルクを伝達する際に、クランクシャフト側に生起されるトルク変動を吸収して無端ベルト側へ伝えず、無端ベルトないし補機を円滑に回転させる。また弾性体6および質量体7からなるトーショナルダンパ部によって共振系を構成し、クランクシャフト側に生起される捩り振動を吸収抑制する。
【0010】
上記構成のトルク変動吸収ダンパにおいては、プーリ5の内周面に設けられた凹部5cに樹脂製のベアリング5が嵌合して円周方向に係合しているために、これによってプーリ5とベアリング9との回り止めがなされている。したがって従来のように回り止めピンがなくても回り止め作用を奏することが可能であり、もって回り止めピンを設けた場合と同じ機能を有しながら部品点数を減らすことができる。また樹脂製のベアリング9が熱膨張すると、樹脂9aが益々凹部に入り込んで、膨張分を或る程度、吸収する。したがって樹脂製のベアリング9の熱膨張時に摺動抵抗が大きくなり過ぎることがなく、もって必要とされる摺動回転が阻害されるのを未然に防止することができる。
【0011】
尚、上記実施例では、プーリ5の内周面にキー溝状の凹部5cが設けられているが、凹部5cの形状は、樹脂製のベアリング5が嵌合して円周方向に係合するものであれば、特に限定されない。図3はその一例として、スプライン状の凹部5cを示している。
また上記実施例では、ベアリング9の内周側に質量体8が配置されているが、質量体8に代えて、図5に示したように、ハブが配置されても良い。
また上記実施例では、ベアリング9が断面略L字形に成形されているが、ベアリング9の形状は、図4に示すように、単純な円筒体であっても良い。
また同図に示したように、樹脂製のベアリング9に、所要数のスリット9bを設けると、このスリット9bによって、内径方向ないし周方向への熱膨張を吸収抑制することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0013】
すなわち、上記構成を備えた本発明のトルク変動吸収ダンパにおいては、ハブの外周側にカップリングゴムを介してプーリを接続するとともに前記プーリの内周側に樹脂製のベアリングを配置したトルク変動吸収ダンパにおいて、前記プーリの内周面にキー溝状またはスプライン状の凹部を設け、前記凹部に前記ベアリングを係合したために、これによってプーリとベアリングとの回り止めがなされている。したがって従来のように回り止めピンがなくても回り止め作用を奏することが可能であり、もって回り止めピンを設けた場合と同じ機能を有しながら部品点数を減らすことができる。また樹脂製のベアリングが熱膨張すると、樹脂が益々凹部に入り込んで、膨張分を或る程度、吸収する。したがって樹脂製のベアリングの熱膨張時に摺動抵抗が大きくなり過ぎることがなく、もって必要とされる摺動回転が阻害されるのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るトルク変動吸収ダンパの半裁断面図
【図2】 図1におけるA方向矢視拡大図
【図3】 凹部の他の例を示すトルク変動吸収ダンパの要部断面図
【図4】 ベアリングの斜視図
【図5】 従来例に係るトルク変動吸収ダンパの半裁断面図
【符号の説明】
1 ハブ
2,4,6 スリーブ
3 カップリングゴム
5 プーリ
5a,5b プーリ溝
5c 凹部
7 弾性体
8 質量体
9 ベアリング
9a 樹脂
9b スリット
Claims (1)
- ハブ(1)の外周側にカップリングゴム(3)を介してプーリ(5)を接続するとともに前記プーリ(5)の内周側に樹脂製のベアリング(9)を配置したトルク変動吸収ダンパにおいて、
前記プーリ(5)の内周面にキー溝状またはスプライン状の凹部(5c)を設け、前記凹部(5c)に前記ベアリング(9)を係合し、
前記樹脂製のベアリング(9)は、環状に成形され、前記プーリ(5)の内周側に軸方向一方から圧入され、当該ベアリング(9)の圧入部外径寸法を前記プーリ(5)の圧入部内径寸法より大きくすることにより設定された余分な樹脂(9a)が前記凹部(5c)に入り込むことによって前記プーリ(5)に対して円周方向に係合するとともに当該ベアリング(9)が熱膨張したときに前記樹脂(9a)が前記凹部(5c)に益々入り込むことによって膨張分を吸収する構造とされていることを特徴とするトルク変動吸収ダンパ。
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JP10705495A Expired - Fee Related JP3889819B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | トルク変動吸収ダンパ |
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