JP3885571B2 - 燃料電池の発電量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池と燃料電池で発電された余剰電力を蓄電する蓄電手段とを備えた燃料電池システムの発電量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、燃料極及び空気極にそれぞれ供給する燃料ガス(水素)及び空気の圧力及び流量によって発電量が制御される。燃料電池の外部負荷が急激に減少した場合、燃料電池の出力もそれに合せて低下させる必要がある。その場合に、燃料電池の出力の低下に合せ水素供給も減少させる必要があるが、一般に水素供給の減少にはある程度の遅れがあることは避けられない。よってこの場合、燃料電池の出力取出しを急激に減少させると水素供給の減少が遅れることで水素供給が過剰となり、水素系と空気系の圧力バランスが崩れて燃料電池が非常停止したり、燃料電池の反応膜が劣化してしまうことが考えられる。
【0003】
これを防止するものとして、特開平8−45527号公報記載の技術(以下、第1従来技術)が知られている。この第1従来技術は、発電停止時に水素供給の減少への遅れに対応させて空気供給を継続させることにより、水素系と空気系の圧力バランスを一定以内に保ち、電解質膜に圧力差による応力が掛かるのを防止するものである。
【0004】
また、特開2000−348748号公報には、電流目標値の減少率が所定の減少率を超えた時に、電流指令値は目標値の減少率よりもゆっくりと、目標値の減少率に応じて決定される減少率で減少させ、指令値の上限値である電流限界値は目標値に応じて定める、という技術(以下、第2従来技術)が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら第1従来技術では、水素系と空気系の圧力バランスを保持することができるが、既に供給された水素圧力の減少が早まるわけではなく、空気系のコンプレッサによる電力消費が継続し、エネルギーを無駄にしてしまうという問題点があった。
【0006】
また第2従来技術では、電流目標値の減少率から定める指令値の減少率は燃料電池に余剰水素が残存しない範囲内における減少率を意味する、と述べているが、目標値の減少率でこれが一意に定まるとは言えない。つまり、目標出力(電流)に対する目標圧力が線形とは限らず、その要求特性は燃料電池の種類によっても異なるので、目標出力電流を250[A]から200[A]まで1[s]で変化するのと、150[A]から100[A]まで1[s]で変化するのでは、圧力を下げるための指令値の減少率が同じとは言えない。従って、電流目標値の減少率から指令値の減少率を定めたとしても、常に圧力を十分に下げることができるとは限らない。ここで、同じ目標値の減少率に対して、指令値の減少率が最大となる時の値を全運転域で用いることもできるが、この場合は、ある運転域では圧力が急激に低下しすぎてしまう、という問題点がある。
【0007】
また、電流限界値を目標値に応じて定めると述べているが、これではバッテリ等のエネルギバッファの空き容量が十分あるか、無いかを考慮していないため、空き容量が不十分である場合は過充電等によりバッテリを劣化させる可能性があるという問題点がある。
【0008】
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、燃料電池の目標発電量低下時に水素ガス圧力と空気圧力との差圧が過大となって燃料電池を劣化させることを防止するとともに、燃料電池から蓄電手段に過充電して蓄電手段を劣化させることを防止できる燃料電池の発電量制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段と、燃料電池の発電量の一部を回収可能な蓄電手段と、該蓄電手段の回収可能量を算出する回収可能量算出手段と、燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段と、燃料電池から取出す出力の指令値を演算する発電制御手段と、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、燃料電池に供給するガスの圧力を目標運転点に制御する運転点制御手段と、燃料電池のガス圧力を検出する前記運転状態検出手段の出力に基づいて燃料電池から取出すべき出力の値である出力要求値を演算する出力要求値演算手段と、を備えた燃料電池の発電量制御装置であって、前記発電制御手段は、目標発電量低下時にガス圧力を低下させる間は、前記目標発電量と前記回収可能量との和と、出力要求値演算手段の出力とを比較し、これらの小さい方の値を燃料電池の出力指令値とする手段であることを要旨とする。
【0012】
上記目的を達成するために請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転点制御手段は、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、所定の関係から少なくともガスの圧力の目標値を演算し、前記出力要求値演算手段は、前記運転状態検出手段の出力に基づいて、前記運転点制御手段で用いた所定の関係と逆の関係から出力要求値を演算することを要旨とする。
【0016】
上記目的を達成するために請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、前記出力要求値演算手段の出力と、前記目標発電量と前記回収可能量との和の値との差が、所定値以上である場合に前記パージ弁を開とすることを要旨とする。
【0017】
上記目的を達成するために請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、前記出力要求値が、前記目標発電量と前記回収可能量の和の値に1より大きい所定の比率を掛けた値以上である場合に前記パージ弁を開とすることを要旨とする。
【0018】
上記目的を達成するために請求項5記載の発明は、請求項1記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転状態検出手段は、燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態か否かを検出する手段であり、運転停止時には、前記運転状態検出手段から燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態であると検出された場合には、前記蓄電手段に前記回収可能量に基づき燃料電池から取出す出力の指令値を演算し、発電を継続することを要旨とする。
【0019】
上記目的を達成するために請求項6記載の発明は、請求項5記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、前記運転停止時に発電を継続する場合には、前記パージ弁を閉とし、前記運転停止時に発電を継続しない場合には、前記パージ弁を開とすることを要旨とする。
【0020】
上記目的を達成するために請求項7記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転状態検出手段は、燃料電池に供給するガスの圧力を検出するガス圧力検出手段を備え、前記ガスの圧力が発電に必要な最低圧力値に達しているか否かにより発電を継続できる状態か否かを検出することを要旨とする。
【0021】
上記目的を達成するために請求項8記載の発明は、請求項6記載の燃料電池の発電量制御装置において、酸化ガス極と燃料ガス極との間のガス圧力差を検出するガス圧力差検出手段を有し、前記運転停止時に発電を継続する場合であっても、前記ガス圧力差の増加時には限界値以上となる直前に、前記パージ弁を開とし、発電は継続することを要旨とする。
【0022】
上記目的を達成するために請求項9記載の発明は、請求項7または請求項8に記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記ガス圧力検出手段または前記ガス圧力差検出手段は、運転停止時のガス圧力を基にガス圧力またはガス圧力差を推定することを要旨とする。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段と、燃料電池の発電量の一部を回収可能な蓄電手段と、該蓄電手段の回収可能量を算出する回収可能量算出手段と、燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段と、燃料電池から取出す出力の指令値を演算する発電制御手段と、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、燃料電池に供給するガスの圧力を目標運転点に制御する運転点制御手段と、燃料電池のガス圧力を検出する前記運転状態検出手段の出力に基づいて燃料電池から取出すべき出力の値である出力要求値を演算する出力要求値演算手段と、を備えた燃料電池の発電量制御装置であって、前記発電制御手段は、目標発電量低下時にガス圧力を低下させる間は、前記目標発電量と前記回収可能量との和と、出力要求値演算手段の出力とを比較し、これらの小さい方の値を燃料電池の出力指令値とする手段であるようにしたので、燃料電池の運転状態と回収可能量に応じて最適な出力を取出すことができ、その結果、出力低下時に燃料ガス圧力が上昇して空気圧との差圧が過大となったり、出力を取出しすぎることでバッテリ等の蓄電手段を劣化することを防止できるという効果がある。
【0024】
なお、ここで目標発電量低下時というのは、運転中に発電量を低下させる時だけでなく、運転を停止させる場合も目標発電量が0となったとみなして本発明を適用することができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転点制御手段は、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、所定の関係から少なくともガスの圧力の目標値を演算し、前記出力要求値演算手段は、前記運転状態検出手段の出力に基づいて、前記運転点制御手段で用いた所定の関係と逆の関係から出力要求値を演算するようにしたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、燃料電池の運転状態に対応した最適な出力を取出すことができるという効果がある。
【0031】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記出力要求値演算手段の出力と、前記目標発電量と前記回収可能量との和の値との差が、所定値以上である場合に前記パージ弁を開とするようにしたので、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、簡単、確実に、出力指令値の出力とパージ弁開の両方を実行する判断を行うことができるという効果がある。
【0032】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記出力要求値が、前記目標発電量と前記回収可能量の和の値に1より大きい所定の比率を掛けた値以上である場合に前記パージ弁を開とするようにしたので、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、簡単、確実に、出力要求値の出力とパージ弁開の両方を実行する判断を行うことができるという効果がある。
【0033】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転状態検出手段は、燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態か否かを検出する手段であり、運転停止時には、前記運転状態検出手段から燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態であると検出された場合には、前記蓄電手段に前記回収可能量に基づき燃料電池から取出す出力の指令値を演算し、発電を継続するようにしたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、燃料ガス通路に余った燃料ガスを無駄に放出することを抑制し、かつ早期に燃料ガス圧力を低下させることができるという効果がある。
【0034】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、前記運転停止時に発電を継続する場合には、前記パージ弁を閉とし、前記運転停止時に発電を継続しない場合には、前記パージ弁を開とするようにしたので、請求項5記載の発明の効果に加えて、燃料ガスの無駄な放出を最小限に抑制し、燃費を改善することができるという効果がある。
【0035】
請求項7記載の発明によれば、請求項5または請求項6記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記運転状態検出手段は、燃料電池に供給するガスの圧力を検出するガス圧力検出手段を備え、前記ガスの圧力が発電に必要な最低圧力値に達しているか否かにより発電を継続できる状態か否かを検出するようにしたので、請求項6または請求項7記載の発明の効果に加えて、無理に発電を継続して燃料電池が劣化することを防止できるという効果がある。
【0036】
請求項8記載の発明によれば、請求項6記載の燃料電池の発電量制御装置において、酸化ガス極と燃料ガス極との間のガス圧力差を検出するガス圧力差検出手段を有し、前記運転停止時に発電を継続する場合であっても、前記ガス圧力差の増加時には限界値以上となる直前に、前記パージ弁を開とし、発電は継続するようにしたので、請求項7記載の発明の効果に加えて、発電の継続によっても燃料ガス圧力の低下が思わしくなく差圧が大きくなってしまう場合にも、可能な限り発電を行いパージ弁からの無駄な燃料の放出を最小限にできるという効果がある。
【0037】
請求項9記載の発明によれば、請求項7または請求項8記載の燃料電池の発電量制御装置において、前記ガス圧力検出手段または前記ガス圧力差検出手段は、運転停止時のガス圧力を基にガス圧力またはガス圧力差を推定するようにしたので、請求項7または請求項8記載の発明の効果に加えて、ガス圧力検出手段が故障したことにより燃料電池の運転を非常停止させるような場合であっても酸化ガス極と燃料ガス極との間のガス圧力差が限界値を超えない範囲で発電を継続させることができるという効果がある。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る燃料電池の発電量制御装置の基本構成を示すブロック図であり、後述する第1実施形態ないし第5実施形態に共通である。図1において、燃料電池の発電量制御装置は、燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段101と、目標発電量演算手段101の出力に基づいて燃料ガス及び酸化剤ガスのガス圧力または流量の少なくとも一方を目標運転点に制御する運転点制御手段102と、燃料電池の出力を図示しない蓄電手段に回収可能な回収可能量を演算する回収可能量検出手段103と、ガス圧力等の燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段104と、運転状態検出手段104の出力に基づいて燃料電池から取出す出力の要求値を演算する出力要求値演算手段105と、酸化剤極(空気極)の圧力と燃料極の圧力との圧力差を検出するガス圧力差検出手段107と、目標発電量演算手段101と回収可能量演算手段103と運転状態検出手段104と出力要求値演算手段105とガス圧力差検出手段107との出力に基づいて燃料電池の発電を制御する指令値を出力する発電制御手段106と、を備えている。
【0039】
運転点制御手段102は、例えば図3(a)ないし図3(c)に示すような制御テーブルを内蔵し、目標発電量から目標水素圧力及び目標空気圧力である目標ガス圧力、目標空気流量、目標水素流量をそれそれ算出して、空気極201aおよび燃料極201bにおけるガス圧力、ガス流量をそれぞれ目標値となるように制御するものである。
【0040】
図2は、本発明に係る燃料電池の発電量制御装置が適用される燃料電池システムの構成例を示すシステム構成図である。図2において、本発明が適用される燃料電池システムは、空気極(酸化剤極)201a及び燃料極201bを備える燃料電池スタック201と、燃料極201b及び空気極201aにそれぞれ供給される燃料ガス及び空気を加湿する加湿器202と、加湿器202へ空気を供給するコンプレッサ203と、燃料である高圧水素ガスを貯蔵する高圧水素タンク215と、高圧水素タンク215から供給される高圧水素の流量を制御する可変バルブ204と、空気極201aの出口に設けられ空気極の空気の圧力、流量を制御するスロットル205と、燃料極201b出口から水素を外部に排気するパージ弁206と、加湿器202へ加湿用の純水を供給する純水ポンプ207と、燃料極201bから排出される未使用の水素を上流へ還流するためのイジェクタ208と、燃料電池から出力を取出す駆動ユニット209と、空気極201a入口の空気圧力を検出する空気圧力センサ210と、燃料極201b入口の水素圧力を検出する水素圧力センサ211と、空気極201aへ流入する空気流量を検出する空気流量センサ212と、燃料極201bへ流入する水素流量を検出する水素流量センサ213と、各センサの信号を取り込み、内蔵された制御ソフトウエアに基づいて各アクチュエータを駆動するコントローラ214と、駆動ユニット209を介して燃料電池スタック201から回収可能な電力を回収するとともに、必要時に放電する蓄電手段としてのバッテリ216と、を備えている。
【0041】
コントローラ214は、図1に示した燃料電池の発電量制御装置であるとともに、燃料電池システム全体を制御する。
【0042】
コンプレッサ203では空気が圧縮されて加湿器202へ送られ、加湿器202では純水ポンプ207で供給された純水で空気を加湿し、加湿された空気が燃料電池スタック201の空気極201aへ送り込まれる。高圧水素タンク215の高圧水素は、可変バルブ204で流量が制御されて、イジェクタ208で還流量と合流し、つぎに加湿器202へ送られ、加湿器202では空気と同様に純水ポンプ207で供給された純水で水素を加湿し、加湿された水素が燃料電池スタック201の燃料極201bへ送り込まれる。
【0043】
燃料電池スタック201では送り込まれた空気と水素を反応させて発電を行い、電流(電力)を駆動ユニット209へ供給する。燃料電池が電動車両の電源であれば、駆動ユニット209は、インバータ、車両駆動用モータ等を備える。
【0044】
駆動ユニット209が必要とする電力を全て燃料電池スタック201で賄うことができなければ、不足分はバッテリ216から放電することにより必要分を充足する。また、バッテリ216の充電可能容量があれば、運転状況により燃料電池スタック201で発電した電力の少なくとも一部によりバッテリ216を充電するようになっている。
【0045】
燃料電池スタック201で反応に使用した残りの空気は、燃料電池外へ排出され、スロットル205で圧力制御が行われた後、大気へ排出される。また、反応に使用した残りの水素は燃料電池外へ排出されるが、イジェクタ208によって加湿器202の上流へ還流されて発電に再利用する。
【0046】
燃料電池スタック201に供給されるガスの状態を検出する手段として、燃料電池スタック201の空気極201a入口の空気圧力を検出する圧力センサ210と空気流量を検出する流量センサ212、燃料極201b入口の水素圧力を検出する圧力センサ211と水素流量を検出する流量センサ213を備え、これらの検出値はコントローラ214へ読み込まれる。コントローラ214では、読み込んだ各値が、その時の目標発電量から決まる所定の目標値になるようにコンプレッサ203、スロットル205、可変バルブ204を制御するとともに、目標値に対して実際に実現されている圧力、流量に応じて燃料電池スタック201から駆動ユニット209へ取出す出力(電流値)を指令し制御を行う。
【0047】
本実施形態におけるパージ弁206の開口面積は、燃料ガスとしての水素、酸化剤ガスとしての空気の供給を双方同時に停止し、かつ同時に酸化剤ガス通路を大気開放した場合の圧力低下時に、空気極201aと燃料極201bとの間のガス圧力差が限界値以上とならない面積に設定している。
【0048】
図5は、従来技術として説明したコンプレッサの運転継続により水素圧力と空気圧力の差圧が過大となるのを防止する技術を用いた場合の発電量減少時の(a)ガス圧力と、(b)出力指令値及び実出力と、(c)パージ弁の開閉の関係を示すタイムチャートである。いま、ドライバの減速動作等により、燃料電池の目標発電量が図5(b)のように急激に低下したとすると、その発電量を実現するためのガスの目標圧力は、例えば図3(a)の目標発電量に対する目標ガス圧力を求める制御テーブルに基づいて同様に低下する。
【0049】
いま、水素圧力及び空気圧力を目標ガス圧力に向けて制御を行うが、水素圧力を制御する可変バルブ204の応答には多少の遅れがある。このため、燃料電池から取出す出力の指令値を図5(b)のように目標発電量と同様に急減させると、出力の低下により消費される水素の量は急減するが、水素供給を低下させるには応答遅れがあるため、図5(a)のように水素ガス圧力が過大となる。このまま放置するとその後も、ガス圧力が目標値に対して過大な状態が継続し、水素圧力と空気圧力の差圧が過大となって非常停止したり、燃料電池スタック201の反応膜が劣化することなどが考えられる。
【0050】
この従来技術では、その対策として、水素圧力に空気圧力を追従させるようコンプレッサにより圧力制御を行っている。しかし、水素圧力の低下自体が促進されるわけではなく、空気系のコンプレッサ203での消費電力が大きくなり、エネルギーを無駄にしてしまうことになる。
【0051】
そこで、請求項1〜請求項4に対応する第1実施形態〜第4実施形態では、各時刻において、目標発電量と、バッテリで吸収可能な電力との総和の範囲内で十分な出力を取出すことにより、ガス圧力が過大となってシステムが非常停止したり、反応膜を劣化したり、エネルギーを無駄にすることを防止する。
【0052】
その様子を図6に(a)ガス圧力、(b)出力指令値、(c)パージ弁の開閉状態として示す。図5の場合と同様に、目標発電量が急減し、それに基づいて図3(a)のテーブルから求められた目標ガス圧力が急減した場合である。
【0053】
この場合、そのときの水素圧力から図3(a)の逆テーブル、即ちガス圧力からである図4に基づいて取出すべき出力要求値を算出する。ここで、図3(a)ではある目標発電量を発電するためのガス圧力には制御目標値とそれに対する変動の許容幅としての上下限値が設定されることがある。この場合は、図4の逆テーブルでは、その圧力のときに取出せる最大限の出力という意味で、図3(a)での同一目標発電量に対する圧力下限値に対応するデータに基づきテーブルデータを作成し、そのデータに基づいて、水素の実圧力に応じた出力要求値を算出するものとする。
【0054】
次いで、この出力要求値と、その時の目標発電量にバッテリで残水素回収可能分として吸収可能な電力である回収可能量を加えた総発電可能量(目標発電量と回収可能量との和)と、を比較し、出力要求値が総発電可能量より小さい時には出力要求値を出力指令値とし、出力要求値が総発電可能量より大きい時には総発電可能量を出力指令値とする。
【0055】
これにより、そのときに取出すべき(取出せる)最大限の出力を取り出せるようになり、図6(a)のように水素圧力が過大となることを防止でき、空気圧力も速やかに低下させることができる。このため、空気圧力の速やかな低下と同時にコンプレッサ203の駆動用消費電力を速やかに低下させることが可能となり、エネルギーを無駄にすることを抑制し、燃料電池の燃費を改善することができる。
【0056】
また、総発電可能量に対して出力要求値が所定値以上の差、または所定以上の比率で大きい場合は、総発電可能量分を出力として取出しても水素圧力が十分低下できないため、燃料極と空気極との差圧を限度内に維持すると、結局、目標発電量に対して空気圧力を過大にせざるを得ず、コンプレッサ203での消費電力分を捨てざるを得ない場合がある。
【0057】
その場合は総発電可能量分を取出しても下げきれない水素圧力分をパージ弁206を開として低下させる、あるいは、パージ弁206を開として水素を捨てながら圧力を低下し、これに見合って空気圧力も低下させる。そして、そのときの水素圧力に応じて最大限の出力を燃料電池から取出すことで、コンプレッサ203での無駄なエネルギーの消費を抑制することができる。
【0058】
この例を、図7に示す。図7は、本実施形態におけるパージ弁を開く場合の目標発電量減少時の(a)ガス圧力、(b)出力指令値及び実出力、(c)パージ弁の開閉状態を説明するタイムチャートであり、図5、図6の場合と同様に、目標発電量が急減し、それに基づいて図3(a)のテーブルから求められた目標ガス圧力が急減した場合である。
【0059】
この場合、目標発電量の低下が図6に比べてより急激であるため、総発電可能量よりも出力要求値が所定以上大きくなるので、パージ弁206を開とし、水素を外へ排出する。その上で、そのときの水素圧力から図3(a)の逆テーブルである図4に基づいて取出すべき出力要求値を算出し、その時の総発電可能量と比較し、出力要求値が総発電可能量より小さい時には出力要求値を出力指令値とし、出力要求値が総発電可能量より大きい時には総発電可能量を出力指令値とする。これにより、その時に取出すべき(取出せる)最大限の出力を取出すことで、図7(a)のように水素圧力が過大となるを防止でき、空気圧力も速やかに低下させることができる。このため、コンプレッサ203の回転を速やかに低下させることができるので、その消費電力を速やかに低下させることが可能となり、エネルギーを無駄にすることをより効果的に抑制できる。
【0060】
また、この方法の場合、総発電可能量と出力要求値との両者の差あるいは両者の比率を判定する所定値は、出力要求値が総発電可能量を上回る差、または出力要求値の総発電可能量に対する倍率が所定値以下ならば、圧力が多少高くてもパージ弁を開けずにコンプレッサでエネルギーを消費している方が効率がよく、所定値以上ならばコンプレッサでエネルギーを無駄にするよりはパージ弁を開けて水素を捨ててしまった方が効率がよい、という条件となる値を事前に調べて設定するものである。
【0061】
次に、上記構成による本発明の燃料電池の発電量制御装置の実施形態の動作をフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0062】
<第1実施形態>
第1の実施形態における燃料電池の発電量制御装置の動作を、図8、図9、図10、図11のフローチャートに示す。
【0063】
図8がゼネラルフローチャートであり、図2のコントローラ214によって、所定時間毎(例えば10[ms]毎]に実行される。
【0064】
まず、ステップS801ではドライバのアクセル操作量等のドライバ操作量を検出し、ステップS802ではドライバ操作量に基づいて燃料電池の目標発電量TPを演算する。ステップS803では目標発電量TPに基づいて、図3(a)〜(c)のテーブルデータから目標ガス圧力TPR、目標空気流量TQATR、目標水素流量TQH2を演算し、ステップS804ではコンプレッサ203,可変バルブ204、スロットル205を制御しガスの圧力、流量制御を実行する。ステップS805では圧力・流量が減少側の過渡状態であるかを表わすフラグFPDOWNを演算し、ステップS806ではフラグFPDOWNが1かどうかを判断する。
【0065】
ステップS806で圧力・流量が減少側の過渡である(FPDOWN=1)と判断した場合、ステップS807に進み出力要求値PDEMPH2を演算し、ステップS808で出力指令値TPMを演算し、ステップS810で燃料電池の出力制御を実行して終了する。
【0066】
ステップS806で圧力・流量が減少側の過渡でない(FPDOWN=0)と判断した場合、ステップS809で通常の制御を行い、ステップS810で燃料電池の出力制御を実行して終了する。
【0067】
図9には、図8のステップS805における圧力・流量が減少側の過渡状態であるか否かを判断してフラグFPDOWNを設定する手続の内容を示す。
【0068】
まずステップS901では、圧力・流量が減少側の過渡状態であるかを表わすフラグFPDOWNの前回値FPDOWNzと、目標発電量の前回値TPzを読み込み、ステップS902ではそのFPDOWNzが1かどうか判断する。ステップS902でFPDOWNzが1であった場合にはステップS903に進み、ステップS903では目標発電量前回値TPz−目標発電量TPが所定値dTP1より大きいかどうか判断する。ステップS903で大きいと判断した場合にはステップS906でフラグFPDOWN=1とし、ステップS903で大きいと判断しなかった場合にはステップS905でフラグFPDOWN=0とし、終了する。
【0069】
ステップS902でFPDOWNzが1でなかった場合にはステップS904に進み、ステップS904ではTPz−TPが所定値dTP2より大きいかどうか判断する。ステップS904で大きいと判断した場合にはステップS907でフラグFPDOWN=1とし、ステップS904で大きいと判断しなかった場合にはステップS908でフラグFPDOWN=0とし、終了する。ここで、dTP1<dTP2と設定し、この幅でフラグFPDOWNのON/OFFのヒステリシスを設定する。
【0070】
図10には、図8のステップS807における出力要求値PDEMPH2演算の手続の内容を示す。
【0071】
まずステップS1001では、図2の水素圧力センサ211が検出する燃料極入口の水素の実圧力PH2を読み込み、ステップS1002では、ステップS1001で読み込んだPH2に基づいて、図4のテーブルより実際の水素ガス圧力に対応した出力要求値PDEMPH2を演算し、終了する。
【0072】
図11には、図8のステップS808における出力指令値TPMの演算手続の内容を示す。
【0073】
まずステップS1101では、バッテリで吸収可能な電力PBATLMTを演算し、ステップS1102では目標発電量TPとバッテリ吸収可能電力PBATLMTとの和である総発電可能量TPALLを演算する。ステップS1103では総発電可能量TPALL>出力要求値PDEMPH2であるかどうかを判断し、ステップS1103でTPALL>PDENPH2であると判断した場合には、ステップS1104で出力指令値TPM=PDEMPH2とし、終了する。ステップS1103でTPALL>PDEMPH2であると判断しなかった場合には、ステップS1105で出力指令値TPM=TPALLとし、終了する。
【0074】
<第2実施形態>
第2の実施形態を、図8、図10、図11、図12のフローチャートに示す。
【0075】
図8、図10、図11は第1の実施形態と同様なので、図12についてのみ説明する。
【0076】
図12には、図8のステップS805における圧力・流量が減少側の過渡状態であるか否かを判断してフラグFPDOWNを設定する手続の内容を示す。
【0077】
第1実施形態の図9のステップS903では、目標発電量前回値と目標発電量の差(TPz−TP)と所定値とを比較したのに代えて、ステップS1203では、目標発電量前回値の目標発電量に対する比であるTPz/TPが所定値rTP1より大きいか否かを判断し、ステップS1204では、第1実施形態の図9のステップS904の代わりに、TPz/TPがrTP2より大きいかを判断する。その他のステップについては、図9と同様であるので説明は省略する。ここで、rTP1<rTP2と設定し、この幅でフラグFPDOWNのON/OFFのヒステリシスを設定する。
【0078】
<第3実施形態>
第3の実施形態を示す。本実施形態は、第1、第2の実施形態の図11の代わりに、図13を用いるものであるので、図13についてのみ説明する。
【0079】
図13には、図8のステップS808における出力指令値TPM演算の手続の内容を示す。
【0080】
ステップS1301では、バッテリで吸収可能な電力であるバッテリ吸収可能電力PBATLMTを演算し、ステップS1302では目標発電量TPとバッテリ吸収可能電力PBATLMTとの和である総発電可能量TPALLを演算し、ステップS1303では、実水素圧力に対応した出力要求値PDEMPH2>TPALL*α(α>1)であるかどうかを判断する。
【0081】
ステップS1303でPDEMPH2>TPALL*αであると判断した場合にはステップS1304へ進み、パージ弁206を開ける指令を出力し、ステップS1305へ進む。ステップS1305ではTPALL>PDEMPH2であるかどうかを判断し、TPALL>PDEMPH2であると判断した場合にはステップS1307で出力指令値TPM=PDEMPH2とし、終了する。ステップS1305でTPALL>PDEMPH2であると判断しない場合はステップS1308で出力指令値TPM=TPALLとし、終了する。
【0082】
ステップS1303でPDEMPH2>TPALL*αであると判断しない場合にはステップS1306へ進み、TPALL>PDEMPH2であるかどうかを判断し、TPALL>PDEMPH2であると判断した場合にはステップS1309で出力指令値TPM=PDEMPH2とし、終了する。ステップS1306でTPALL>PDEMPH2であると判断しない場合はステップS1310で出力指令値TPM=TPALLとし、終了する。
【0083】
ここで、α>1なる係数αは、パージ弁206を閉じたまま水素ガス圧力が高い状態で、これに対応した空気圧力を維持するためにコンプレッサ203の運転を続けてエネルギーを消費するのと、パージ弁206を開けて水素を捨てて圧力を低下させ、コンプレッサ203も回転を低下させるのと、どちらかが効率がよいかを判断する値であり、事前に求めておくものとする。本実施形態は、この効率の判断をTPALLの比率で判断するものである。
【0084】
<第4実施形態>
第4の実施形態を示す。本実施形態は、第3の実施形態の図13の代わりに、図14を用いるものであるので、図14についてのみ説明する。
【0085】
図14には、図8のステップS808における出力指令値TPM演算の手続の内容を示す。
【0086】
ステップS1403では、第3実施形態の図13のステップS1303の代わりに、PDEMPH2>TPALL+βであるかどうかを判断する。その他のステップについては、図13と同様であるので説明は省略する。ここでβ>0は、パージ弁206を閉じたまま圧力が高い状態でコンプレッサ203でエネルギーを消費するのと、パージ弁206を開けて水素を捨てて圧力を低下させるののどちらが効率がよいかを判断する値であり、事前に求めておくものとする。本実施形態は、この効率の判断をTPALLに対する差の値で判断するものである。
【0087】
これらの実施形態では、図9あるいは図12で圧力・流量の減少側過渡を判断する場合に、目標発電量TPとその前回値TPzを用いるものとしたが、これは、TPの変わりに目標水素圧力TPRH2、TPzの代わりに実水素圧力PRH2を用いるものとし、TPRH2とPRH2の差、あるいは比率で圧力・流量が減少側過渡を判断するものとしてもよい。
【0088】
また、これらの実施形態では、燃料電池の出力制御の指令値は出力TPMとしたが、これは従来例のように電流Iとしてもまったく同様に成立する。
【0089】
なお、本発明の発電量制御装置における制御方法でもまだ水素ガス圧と空気圧との差圧が残るようであれば、コンプレッサの運転を継続する従来技術を組合せて用いても構わない。
【0090】
<第5実施形態>
次に、燃料電池の運転を停止する際の制御について請求項5〜請求項9に対応する第5実施形態について説明する。
【0091】
この実施形態は、運転停止時にバッテリ216の充電状態等から回収可能量を算出し、充電の可否を判断して、パージ弁206の動作、燃料電池スタック201の発電状態を決定し、燃料ガス供給停止後もイジェクタ208の下流に残存する燃料ガスを用いて発電を継続し、燃料電池のガス圧力を速やかに低下させるものである。
【0092】
図15に運転停止時に、可変バルブ204を閉じて燃料ガス供給停止後に実行される第5実施形態の制御メインフローを示す。
【0093】
まず、ステップS1501において、バッテリ216の充電状態を検出し、ステップS1502でバッテリの充電状態に基づいて充電可能か否かを判定する。この判定は、バッテリの充電状態から、更に充電する余地が残っており(例えば充電状態SOC=80%未満)、かつ、充電系統に故障がない場合にはYESとなり、ステップS1503へ移行する。NOの場合、パージ弁を制御するためステップS1509へ移行する。
【0094】
次いで、ステップS1503でバッテリ充電可能電力値(回収可能量)を演算する。この詳細は図18で詳述する。ステップS1504で空気極201aのガス圧力及び燃料極201bのガス圧力値を求める。詳細は図19で詳述する。
【0095】
ステップS1505で空気極201aのガス圧力および、燃料極201bのガス圧力が発電に必要な圧力を維持しており、かつ発電系統あるいはバッテリ216へ送電系統に故障が無い場合にYESとなり、ステップS1506へ移行する。NOの場合、パージ弁を制御するためステップS1509へ移行する。
【0096】
ステップS1506およびステップS1507で、バッテリ充電可能電力値に基づき発電量を決めて発電し、バッテリへ充電する。なお、充電可能な電力の範囲内で最大値で運転すると、より速く燃料ガス圧力を低下させることができる。
【0097】
ステップS1508では、ステップS1504で求めた空気極のガス圧力値および燃料極のガス圧力値から、両極間の差圧を算出し、それが限界値を越えているか否かを判定する。
【0098】
ステップS1509のパージ弁制御では、バッテリでの電力回収が不可能な場合(ステップS1502)、燃料電池での発電が不可能な場合(ステップS1505)に、パージ弁206を開とするとともに、ステップS1508で推定差圧値が増加し限界値を上回る可能性のある場合も上回る直前にパージ弁を開とし、それ以外は閉として、リターンする。
【0099】
次に、図15のステップS1503におけるバッテリ充電可能電力値である回収可能量の演算の一例を説明する。まず、図16に示すように、バッテリ温度が常温で、劣化状態が限りなく0に近いものにおける充電状態SOC[%]と充電電力EP[kw]の関係を事前に求め、それを基準とした充電電力の基準式EP=f(SOC)を求めておく。
【0100】
次いで、図17(a)にあるようにバッテリ劣化状態と内部抵抗R[Ω]との関係を事前に調べ、それを元に内部抵抗Rと劣化係数α(≦1)との関係(図17(b)を求めておく。また、バッテリの温度がバッテリの充電に与える影響も事前に調べそれにより、それを温度係数β(≦1)として((図17(c))求めておく。これらより、回収可能量EP’は
【数1】
EP’=α×β×EP …(1)
式(1)により算出できる。
【0101】
上記のバッテリ充電可能電力値演算処理を図18のフローチャートを参照して説明する。図18において、まずステップS1801でバッテリ内部抵抗(R)を検出し、ステップS1802で内部抵抗(R)に基づいて図17(b)のようなテーブルを検索することにより劣化係数(α)を演算する。次いで、ステップS1803でバッテリ温度(T)を検出し、ステップS1804でバッテリ温度(T)に基づいて図17(c)のようなテーブルを検索することにより温度係数(β)を演算する。そして、ステップS1805で劣化係数(α)、温度係数(β)を読み込み、ステップS1806で式(1)によりバッテリ充電可能電力、即ち回収可能量EP’を演算して、リターンする。
【0102】
次に、図15のステップS1504におけるガス圧力値の演算の一例を図19のフローチャートを参照して説明する。
【0103】
まずステップS1901で、空気極201a側の圧力を検出する空気圧力センサ210の運転停止直前の検出値を読み込み、ステップS1902で運転停止直前の空気極側の圧力とスロットル205の開度とに基づいて、空気極側の圧力低下状態を推定する。次いで、ステップS1903で燃料電池の出力電圧V[V]を検出し、ステップS1904でS1503で求めた充電電力EP’[kW]と燃料電池の出力電圧V[V]から取出し電流Ic[c/sec]を求めると、
【数2】
Ic=EP’/V[c/sec] …(2)
式(2)となる。このIc[c/sec]を燃料電池から取り出す時、燃料電池で消費する燃料ガス流量QH2[mol/sec]を求めると、次に示す(3)式となる。
【0104】
【数3】
QH2=Ic/2/F×Ncell[mol/sec] …(3)
ここで、F=96485[c/mol](ファラデー定数)、Ncell[個](燃料電池の総セル数)である。
【0105】
さらにこの燃料ガス流量QH2を燃料極201b内で消費した時の、燃料極内圧力Pk[kPa]を求める。まず、式(4)の気体の状態方程式
【数4】
PVH2=nRH2TH24 …(4)
より、VH2を燃料ガス系容積(一定)、RH2を燃料ガスのガス定数(一定)、TH2を燃料ガス極内の温度検出値とすると、状態方程式(4)の両辺をtで微分して、
【数5】
dP/dt=(RH2TH2/VH2)×dn/dt …(5)
式(5)となり、
dn/dt=QH2 …(6)
であるのでまとめて、
dP/dt=(RH2TH2/VH2)×QH2 …(7)
式(7)となる。燃料ガス極内圧力Pk[kPa]は前回推定値をPk-1とすると、
【数6】
Pk =Pk-1 +dP/dt×Δt[kPa] …(8)
式(8)となる。なお、前回推定値は初回は運転停止直前の検出値を用いる。
【0106】
また、温度検出値は、運転停止直前の燃料ガス極内の温度を検出し、それを一定値として使用することも可能であり、運転停止以降の燃料ガス極内の温度を温度センサなどにより常に検出し、それを使用することも可能である。
【0107】
図20に本第5実施形態の制御による(a)ガス圧力及び(b)パージ弁開閉状態の変化を示す。運転停止時でも、バッテリ216の充電状態に応じてイジェクタ208の下流に残存する燃料を用いて燃料電池スタック201の発電を継続し、コンプレッサ203を停止しスロットル205を開にした状態で、燃料極側の圧力を空気極側との差圧値が過大にならないようにすることにより、燃料電池の圧力を速やかに下げることが可能になり、コンプレッサ203の駆動によるエネルギーの無駄な消費、残燃料ガスの無駄な排気を抑制することができる。
【0108】
ガス圧力が発電に必要な圧力を下回る所で発電を停止し、必要以上に発電を継続することにより燃料電池に劣化を与えることを防ぐ。
【0109】
なお、この際燃料ガス極側の圧力をより効果的に低下させるためにはバッテリ216で充電可能である電力の最大値を燃料電池で発電すると良い。
【0110】
また、従来技術では、運転停止時に残存燃料ガスで燃料電池で発電しても、バッテリの充電中に、燃料極と空気極の極間の差圧値が上昇し、その結果、限界差圧値を上回ってしまい、燃料電池を劣化してしまう可能性があった。しかし本発明では差圧値を求めそれを限界差圧と比較し、限界を超える直前にパージ弁を開とすることでこれを防止している。
【0111】
この例を図21に示す。図21は、(a)ガス圧力、(b)パージ弁の開閉状態、(c)バッテリ充電状態をそれぞれ示すタイムチャートである。燃料電池の運転状態から、時刻t0で可変バルブ204を閉じるとともにコンプレッサ203を停止させて、ガス供給を停止したとする。時刻t0でバッテリ充電状態は上限ではないので、パージ弁を閉じた状態で、発電を継続し、可変バルブ204の下流に残存する水素ガスで発電を継続する。しかし、発電継続中に、燃料極圧力と空気極圧力との差が限界差圧値となると、反応膜保護のために、時刻t1でパージ弁206を開いて、発電を継続する。そして、空気極圧力が発電に必要な圧力の下限である必要下限値まで低下した時刻t2で発電を停止する。これにより、反応膜にかかる圧力差を限界差圧値以下に保持しながら、可能な限りの残存水素を電力としてバッテリへ回収することができる。
【0112】
また、バッテリの充電状態により、バッテリへの充電が不可能となることがある。その場合には発電を停止しパージ弁を開とし、以降はパージ弁の作用のみでガス圧力を低下させる。パージ弁の開口面積は、燃料ガス、酸化剤ガスの供給を双方同時に停止し、かつ同時に酸化剤ガス通路を大気開放した場合の圧力低下時に、酸化ガス極と燃料ガス極との間のガス圧力差が限界値以上とならない面積に設定しておくと、このような場合にも差圧が限界値を超えることはない。
【0113】
この例を図22に示す。図22は、(a)ガス圧力、(b)パージ弁の開閉状態、(c)バッテリ充電状態をそれぞれ示すタイムチャートである。時刻t0でガス供給を停止するのは、図21と同様である。時刻to以降もパージ弁を閉じた状態を継続しながら発電を継続し、残水素を電力としてバッテリへ回収するが、時刻t1でバッテリ充電状態が上限に達したとする。このため、時刻t1で発電を停止しバッテリへの充電を打ち切ると同時に、パージ弁206を開く。これにより、バッテリの過充電を回避しながら、可能な限りの残存水素を電力としてバッテリへ回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池の発電量制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る燃料電池の発電量制御装置が適用される燃料電池システムの例を説明するシステム構成図である。
【図3】図1の運転点制御手段102または図2のコントローラ214が使用する制御テーブルの例であり、(a)目標発電量に対する目標ガス圧力、(b)目標発電量に対する目標空気流量、(c)目標発電量に対する目標水素流量をそれぞれ示す。
【図4】ガス圧力検出値に対応する出力要求値を示すテーブルの例であり、図3(a)のテーブルの逆テーブルである。
【図5】従来例における発電量減少時の(a)ガス圧力、(b)出力指令値及び実出力、(c)パージ弁の開閉状態を説明するタイムチャートである。
【図6】本発明におけるパージ弁を開かない場合の発電量減少時の(a)ガス圧力、(b)出力指令値及び実出力、(c)パージ弁の開閉状態を説明するタイムチャートである。
【図7】本発明におけるパージ弁を開く場合の発電量減少時の(a)ガス圧力、(b)出力指令値及び実出力、(c)パージ弁の開閉状態を説明するタイムチャートである。
【図8】第1実施形態ないし第4実施形態に共通の概略フローチャートである。
【図9】第1実施形態における詳細フローチャートである。
【図10】第1実施形態における詳細フローチャートである。
【図11】第1実施形態における詳細フローチャートである。
【図12】第2実施形態における詳細フローチャートである。
【図13】第3実施形態における詳細フローチャートである。
【図14】第4実施形態における詳細フローチャートである。
【図15】第5実施形態におけるメインフローチャートである。
【図16】第5実施形態におけるバッテリ充電状態〔SOC〕に対する充電電力を示すグラフである。
【図17】(a)バッテリの劣化状態に対するバッテリの内部抵抗値の例を示すグラフ、(b)バッテリの内部抵抗値に対するバッテリの劣化係数の例を示すグラフ、(c)バッテリの温度に対するバッテリ回収可能電力の温度係数の例を示すグラフである。
【図18】第5実施形態におけるバッテリ吸収(充電)可能電力電力値を演算する詳細フローチャートである。
【図19】第5実施形態におけるガス圧力値を演算する詳細フローチャートである。
【図20】第5実施形態における発電量減少時の(a)ガス圧力、(b)パージ弁の開閉を示すタイムチャートである。
【図21】第5実施形態における発電量減少時に、ガス圧力の差圧値は限界値に達する場合の(a)ガス圧力、(b)パージ弁の開閉、(c)バッテリ充電状態を示すタイムチャートである。
【図22】第5実施形態における発電量減少時に、バッテリ充電状態が上限に達する場合の(a)ガス圧力、(b)パージ弁の開閉、(c)バッテリの充電状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
101…目標発電量演算手段
102…運転点制御手段
103…回収可能量検出手段
104…運転状態検出手段
105…出力要求値演算手段
106…発電制御手段
107…ガス圧力差検出手段
Claims (9)
- 燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段と、
燃料電池の発電量の一部を回収可能な蓄電手段と、
該蓄電手段の回収可能量を算出する回収可能量算出手段と、
燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
燃料電池から取出す出力の指令値を演算する発電制御手段と、
前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、燃料電池に供給するガスの圧力を目標運転点に制御する運転点制御手段と、
燃料電池のガス圧力を検出する前記運転状態検出手段の出力に基づいて燃料電池から取出すべき出力の値である出力要求値を演算する出力要求値演算手段と、
を備えた燃料電池の発電量制御装置であって、
前記発電制御手段は、目標発電量低下時にガス圧力を低下させる間は、前記目標発電量と前記回収可能量との和と、出力要求値演算手段の出力とを比較し、これらの小さい方の値を燃料電池の出力指令値とする手段であることを特徴とする燃料電池の発電量制御装置。 - 前記運転点制御手段は、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて、所定の関係から少なくともガスの圧力の目標値を演算し、
前記出力要求値演算手段は、前記運転状態検出手段の出力に基づいて、前記運転点制御手段で用いた所定の関係と逆の関係から出力要求値を演算することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、
前記出力要求値演算手段の出力と、前記目標発電量と前記回収可能量との和の値との差が、所定値以上である場合に前記パージ弁を開とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、
前記出力要求値が、前記目標発電量と前記回収可能量の和の値に1より大きい所定の比率を掛けた値以上である場合に前記パージ弁を開とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記運転状態検出手段は、燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態か否かを検出する手段であり、
運転停止時には、
前記運転状態検出手段から燃料電池が発電を継続し前記蓄電手段へ電力を供給できる状態であると検出された場合には、
前記蓄電手段に前記回収可能量に基づき燃料電池から取出す出力の指令値を演算し、発電を継続することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記発電制御手段は、出力指令値を演算する機能に加えて、燃料電池から排出される燃料ガスの通路と大気とを連通するパージ弁を開閉する機能を備え、
前記運転停止時に発電を継続する場合には、前記パージ弁を閉とし、
前記運転停止時に発電を継続しない場合には、前記パージ弁を開とすることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記運転状態検出手段は、燃料電池に供給するガスの圧力を検出するガス圧力検出手段を備え、前記ガスの圧力が発電に必要な最低圧力値に達しているか否かにより発電を継続できる状態か否かを検出することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の燃料電池の発電量制御装置。
- 酸化ガス極と燃料ガス極との間のガス圧力差を検出するガス圧力差検出手段を有し、
前記運転停止時に発電を継続する場合であっても、
前記ガス圧力差の増加時には限界値以上となる直前に、前記パージ弁を開とし、発電は継続することを特徴とする請求項7に記載の燃料電池の発電量制御装置。 - 前記ガス圧力検出手段または前記ガス圧力差検出手段は、運転停止時のガス圧力を基にガス圧力またはガス圧力差を推定することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の燃料電池の発電量制御装置。
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