JP3883044B2 - 荷受台昇降装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、貨物自動車の後部又は側部に装着され、荷物の積載や荷降ろしに用いられる荷受台昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開2001−39205号公報に記載された従来の荷受台昇降装置では、車体に左右一対設けられたアームを、左右一対の油圧シリンダによってそれぞれ回動させ、荷受台を昇降させる。アームの先端部間には連結部材が設けられており、昇降動作時に左右のアームが連動するようになっている。各アームは、車体に左右一対設けられた支持部材によって支持され、これらの支持部材間に固定された取付部材の中央部に、スペアタイヤを保持するためのスペアタイヤキャリアが取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなアーム構造の荷受台昇降装置とは別に、基部アームと先端部アームとの2段アーム構成を採用した荷受台昇降装置がある。かかる2段アーム構成を採用した荷受台昇降装置に、上記のような連結部材の取付形態を適用しようとすると、左右の先端部アーム間に連結部材を設けるか、又は、左右の基部アーム間に連結部材を設けることとなる。ところが、左右の先端部アーム間に連結部材を設けると、先端部アームが基部アームに対して折り重なるように折り畳まれたとき、連結部材が基部アームと干渉する。また、左右の基部アームの先端部間に連結部材を設けた場合も同様に、先端部アームとの干渉が生じる。一方、左右の基部アームの後端部間に連結部材を設けた場合には、スペアタイヤの取付スペース確保が困難になる。
【0004】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、基部アーム及び先端部アームの2段アーム構成を採用した荷受台昇降装置において、部材間の干渉を避けて左右のアームを連動させるとともに、スペアタイヤの取付スペースを確保することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体に左右一対設けられた基部アーム及び先端部アームの回動によって荷受台の昇降及び格納・展開が可能な荷受台昇降装置において、当該荷受台昇降装置を車体側に取り付けるための左右一対の支持部材と、前記一対の基部アームをそれぞれ駆動する一対のシリンダと、チャンネル形状の断面を有し、その開口部を下へ向けた状態で、前記一対の支持部材間に車幅方向へ設けられた取付部材と、前記取付部材の車幅方向における中間に取り付けられ、前記開口部を通して垂下させたチェーンによって、スペアタイヤを前記取付部材の下端面に押し当てた状態とすることによりこれを保持するスペアタイヤキャリアと、前記取付部材の内部を通って配置され、前記一対の基部アームの回動軸を互いに連結して、前記一対の基部アームと一体的にその回動軸を成す連結部材とを備えたものである。
【0006】
上記のように構成された荷受台昇降装置では、基部アームと一体的にその回動軸を成す連結部材により、左右一対の基部アームは互いに連動する。また、連結部材が基部アームの回動軸位置に存在することにより、荷受台の格納時に連結部材が基部アーム及び先端部アームと干渉することはない。また、内部に連結部材を通す取付部材を荷受台昇降装置の左右一対の支持部材間に設け、その車幅方向の中間にスペアタイヤキャリアが設けられたことにより、スペアタイヤの取付スペースが左右一対の基部アーム間に確保される。また、チャンネル形状の断面を有する取付部材の開口部を通して垂下させたチェーンによって、スペアタイヤを取付部材の下端面に押し当てた状態とすることにより保持する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態によるアーム構造を採用した荷受台昇降装置について図面を参照して説明する。図1及び図2はそれぞれ、貨物自動車の車体101の後部における荷箱102の下方に取り付けた荷受台昇降装置1を示す背面図及び側面図である。図2において、後輪103より後方の、シャーシ104の両側面の各々には、ブラケット2Aが取り付けられ、これに支持部材2Bが取り付けられている。荷受台昇降装置1は、この支持部材2Bに取り付けられている。図2に示す荷受台昇降装置1は、車体101の下部に格納された走行時の状態である。そして、使用時には、図2の状態から、図3、図4、図5の順に示すように車体101の後方に引き出されて展開される。
【0008】
次に、上記荷受台昇降装置1の各部の構造について、展開中の状態の図4を参照して説明する。当該荷受台昇降装置1は、基本的に基部アーム(基部下アーム4,基部上アーム8)と先端部アーム(先端部下アーム13,先端部上アーム16)とを備えた2段アーム構造を有している。左右一対の基部アーム(4,8)間には、スペアタイヤ37が取り付けられている(詳細後述)。
図4において、基部下アーム4は、左端部に設けられたピン5を支点としてこれを中心に所定範囲で回動可能であり、このピン5は、支持部材2Bに支持されている。基部下アーム4の右端部は、作用点としてのピン6を介して基部連結部材7と接続されている。一方、基部上アーム8は、左端部に溶接により一体的に設けられたアーム軸部材9を支点としてこれを中心に所定範囲で回動可能である。このアーム軸部材9はパイプ状であり、支持部材2Bによって支持されている。基部上アーム8の右端部は、作用点としてのピン10を介して基部連結部材7と接続されている。ここで、上記アーム軸部材9及びピン5を上下一対の支点A及びBとし、ピン10及び6を支点A及びBにそれぞれ対応する作用点C及びDとすると、上記基部下アーム4、基部連結部材7及び基部上アーム8は、A,B,C及びDを4頂点とし、辺CDは辺ABより長く、かつ、辺BDは辺ACより長い不等辺四角形からなる基部リンク機構を構成している。
【0009】
上記基部上アーム8には、駆動装置としての油圧シリンダ30(図4にのみ図示)が接続されており、油圧の供給により基部上アーム8が回動すると、基部下アーム4もこれに従って回動する。基部上アーム8は、車体幅方向に並べた同じ形の2枚の鋼材を、チャンネル材11により相互に固定してなるものである。このチャンネル材11は、基部上アーム8の補強の役目をする他、先端部上アーム16に対する回動規制をも行う。すなわち、図2の格納状態において、先端部上アーム16の先部(ピン17側)がチャンネル材11の上面に当接して、先端部上アーム16がそれ以上反時計回り方向に回動することを規制している。
【0010】
次に、図4において先端部下アーム13は、ピン6によって基部下アーム4に軸着され、図示の位置から反時計回り方向に所定範囲で回動可能に取り付けられている。先端部下アーム13の右端部は、作用点としてのピン14を介して先端部連結部材15と接続されている。また、L字状の先端部上アーム16は、ピン10によって基部上アーム8に軸着され、所定範囲で反時計回り方向に回動可能であり、逆に、図示の位置から時計回り方向には回り止めを施されている。先端部上アーム16の右端部は、作用点としてのピン17を介して先端部連結部材15と接続されている。ここで、ピン17及び14をそれぞれ作用点E及びFとすると、上記先端部下アーム13、先端部連結部材15及び先端部上アーム16は、C,D,E及びFを4頂点とする平行四辺形からなる先端部リンク機構を構成している。
【0011】
上記基部リンク機構(ABCD)、先端部リンク機構(CDEF)及び、先端部リンク機構によって支持される荷受台18は、図5における実線の位置が下降端であり、二点鎖線に示す位置が上昇端である。
また、先端部リンク機構(CDEF)は、基部リンク機構(ABCD)に対して反時計回り方向に回動することにより、図3及び図2に示すように折り畳み可能である。
【0012】
一方、図5において、荷受台18も折り畳み可能な構造であり、メインプレート19と、サブプレート20とによって構成されている。サブプレート20は、メインプレート19に対して図示の位置から反時計回り方向に回動可能である(図4参照)。メインプレート19は、ピン17を支持点として図示の位置から反時計回り方向に回動可能に取り付けられている。また、メインプレート19に取り付けられたストッパ21は、先端部連結部材15の右端面に当接している。メインプレート19の左端から突設されたガイド板22は、荷物を積み降ろしする際に荷箱102の床面と荷受台18との隙間を埋める役目をする。ガイドローラ23は、荷受台昇降装置1の格納時に荷受台18と係合して、これを案内する。このガイドローラ23は、支持部材2Bに固定されたガイドローラ支持部材24によって回転自在に支持されている。
【0013】
次に、荷受台18の昇降メカニズムについて説明する。図6は、荷受台18と、これを昇降させる基部リンク機構及び先端部リンク機構からなるアーム構造とを原理的に示した側面図であり、各部の符号は図2〜図5と共通である。基部リンク機構は、不等辺四角形ABCDによって表され、A及びBは固定点、C及びDは可動点である。また、先端部リンク機構は平行四辺形CDEFによって表され、各頂点C,D,E,Fがすべて可動点である。基部下アーム4及び基部上アーム8が図示の範囲で回動すると、その回動端側に接続され、かつ、基部上アーム8に対して時計回り方向への回り止めを施されている先端部上アーム16が一体的に回動し、これに追随して先端部下アーム13も回動する。辺CDと辺EFとは常に互いに平行であり、辺EFに対して荷受台18は常に一定の姿勢を維持している。従って、辺CDの傾きにより荷受台18の傾きが決まる。逆に、辺CDの傾きが一定である限り、荷受台18の姿勢は一定であり、常に横向きである。例えば、図3に示す状態の荷受台18は、サブプレート20が折り畳まれている点では図5に示す状態とは異なるが、辺CDの傾きに関しては不変である。従って、荷受台18の姿勢(メインプレート19の傾斜)は、図3に示す状態と図5の実線に示す状態との範囲で、全く同一である。
【0014】
また、図6に示すように、上記先端部リンク機構(CDEF)は、基部上アーム8の上昇端においては基部上アーム8の傾斜角度より急な傾斜角度となって、辺CDに対して辺EF及び荷受台18をより一層押し上げる役目を果たしている。従って、基部リンク機構(ABCD)の回動範囲を抑制しつつ、荷受台18を所定の高さに押し上げることができる。また、荷受台上昇端において、基部アーム等と荷箱102との干渉を避けることができる。逆に、基部上アーム8の下降端においては、先端部リンク機構は、基部上アーム8の傾斜角度より緩い傾斜角度となって、辺CDに対して辺EF及び荷受台18の下降を抑制する役目を果たしている。
【0015】
本実施形態における上記基部リンク機構(ABCD)の辺AB,CD,AC及びBDの長さの関係は、AB<CDかつAC<BDとなるように構成されている。このような対向する2辺の大小関係は、それぞれリンク動作に影響を及ぼす。
図7は、図6に示した実際の配置とは別に、一般に不等辺四角形のリンク機構における辺AB,CDの大小関係がリンク動作にどのように影響するかを示す図である。(a)は、AC=BDとしてAB<CDとした場合のリンク動作を示し、(b)は、逆にAB>CDとした場合のリンク動作を示している。
【0016】
(a)において、実線で示す状態では、辺AB及びCDが共に垂直であるが、リンク機構の回動側が上昇することにより、辺CDは二点鎖線に示すように左方に傾斜する。また、リンク機構の回動側が下降することにより、辺CDは右方に傾斜する。一方、(b)において、実線で示す状態では、辺AB及びCDが共に垂直であるが、リンク機構の回動側が上昇することにより、辺CDは二点鎖線に示すように右方に傾斜する。また、リンク機構の回動側が下降することにより、辺CDは左方に傾斜する。すなわち、(a)と(b)とでは、リンク機構の回動に伴う辺CDの傾斜方向が逆の関係になる。
また、(a)においてさらに、AC>BDとすると、上昇時及び下降時における辺CDの垂直に対する傾斜角度が減少する。逆に、AC<BDとすると、上昇時及び下降時における辺CDの垂直に対する傾斜角度が増大する。(b)においてさらに、AC>BDとすると、上昇時及び下降時における辺CDの垂直に対する傾斜角度が増大する。逆にAC<BDとすると、上昇時及び下降時における辺CDの垂直に対する傾斜角度が減少する。
【0017】
以上のことから、ABとCDとの大小関係(等しい場合も含む。)を基にして、これに必要によりさらにACとBDとの大小関係(等しい場合も含む。)を加味した不等辺四角形のリンク機構を構成することにより、リンクの回動に伴って生じる辺ABに対する辺CDの傾きを所望の程度に調節することができる。本実施形態では、前述のようにAB<CDかつAC<BDの関係を採用している。
【0018】
図6に戻り、基部リンク機構(ABCD)の上昇端では、辺CD及び辺EFは左方すなわち鉛直線より荷受台18の格納側に傾斜している。この状態において、荷受台18はほぼ水平に支持されている。そして、この状態から基部リンク機構が下降動作すると、辺CD及び辺EFは緩やかに傾動する。そして、下降端では辺CD及び辺EFの傾斜角度が、上昇端のときより小さくなり、荷受台18はチルトした状態にある。但し、辺CD及び辺EFは下降端においても依然として鉛直線より格納側に傾斜している。
このようにして、荷受台18のチルト動作は昇降動作と別に行われるのではなく、昇降動作と一体的に行われる。従って、チルト動作のための専用の構造が不要であり、構造が簡素である。また、このチルト動作は極めて滑らかに行われ、衝撃を伴わない。従って、荷物の転倒や落下を防止することができる。逆に、下降端から上昇端へ移動する場合にも同様に、荷受台18はチルト状態から極めて滑らかにその姿勢を水平に変える。
【0019】
次に、上記アーム構造についてさらに詳細に説明する。図8は、アーム構造(左舷側、すなわち車体後方から見て左方側の例)の分解斜視図である。図において、基部上アーム8は前述のように2枚板からなり、その2枚板の端部間に、1枚板からなる先端部上アーム16が接続されている。一方、先端部下アーム13は2枚板からなり、その2枚板の端部間で、1枚板からなる基部下アーム4(但し、両端にはパイプ状の部材が溶接されている。)との接続がなされている。また、前述のように、基部連結部材7によって前述のC−D間が連結され、先端部連結部材15によってE−F間が連結されている。すなわち、上アーム(基部上アーム8及び先端部上アーム16)及び下アーム(基部下アーム4及び先端部下アーム13)が共に、2枚板のアームと1枚板のアームとを接続した構造になっている。
【0020】
図9は、車体の左右一対の支持部材2B間における詳細な構造と、スペアタイヤ37の取付位置を示す平面図(一部水平に破断した断面図を含む。)であり、図10は、図9におけるX−X線断面に相当する図である。図9において、油圧シリンダ30は、支持部材2Bを構成する一対の側面板2B1間に軸着されている。また、ピストンの先端部30aが、アーム軸部材9の外周に溶接された駆動アーム31に軸着されている。従って、ピストンの伸縮に応じて駆動アーム31が回動し、アーム軸部材9及びこれと溶接されている基部上アーム8が回動する。左右一対のアーム軸部材9間は、パイプ状の連結部材32によって相互に接続されている。従って、連結部材32及びアーム軸部材9は、基部上アーム8と一体的にその回動軸を成している。これにより、左右の基部上アーム8及びこれに従動する基部下アーム4は、互いに連動して等量回動する。また、連結部材32が基部上アーム8の回動軸となっていることにより、当該連結部材32と、荷受台格納時(図2)の基部アーム(4,8)及び先端部アーム(13,16)との干渉を避けることができる。
【0021】
一方、左右一対の基部アーム(4,8)間における一対の支持部材2B間には、取付部材33が車幅方向に横架され、両端部で支持部材2Bに溶接されている。この取付部材33はチャンネル形状の断面を有し(図10)、中空である。上記連結部材32及びアーム軸部材9の一部は、この取付部材33の内部を通って配置されている。
取付部材33の車幅方向における中間(本例ではほぼ中央)には、丸孔33aが設けられており、その両側にL形のブラケット34が取り付けられている。既知のユニットであるスペアタイヤキャリア35は、一対のブラケット34に取り付けられている。このスペアタイヤキャリア35は、チェーンを巻き上げてスペアタイヤ37を保持するギヤ機構を内蔵している。具体的には、チェーン36(図10)の下端部フックをスペアタイヤ37に引っかけて、車体後方側からハンドル(図示せず。)をスペアタイヤキャリア35に装着し、チェーン36を巻き上げてスペアタイヤ37を取付部材33の下端面に押し当てた状態とすることにより、スペアタイヤ37を保持する。前述のように、連結部材32は取付部材33の内部を通っているため、スペアタイヤ取付の邪魔にならない。また、スペアタイヤ37が上記取付部材33の下部に取り付けられることにより、荷受台格納時(図2)の先端部アーム(13,16)との干渉を避けることができる。
【0022】
こうして、部材間の干渉を回避しつつ左右一対のアームを連動させ、かつ、スペアタイヤの取付スペースを、左右一対の基部アーム(4,8)間に確保することができる。
なお、スペアタイヤキャリア35の取付位置は、取付部材33の上面に限らず、側面でもよい。また、取付部材33の断面形状は、チャンネル状に限らず、中空の種々の形状が可能である。但し、スペアタイヤ37が接する部分は、安定保持の観点から平面であることが好ましい。
【0023】
以上のように構成された荷受台昇降装置1における一連の通常動作(引出しから昇降及び格納)について説明する。
まず、車両を停止してパーキングブレーキを引いた後、図2に示す状態から油圧シリンダ30(図4)を駆動して基部上アーム8及び基部下アーム4を時計回り方向に下降端まで回動させる。これに伴い、荷受台18がガイドローラ23に押しのけられるようにして、先端部下アーム13及び先端部上アーム16はそれぞれピン6及びピン10を中心に時計回り方向へ少し開き、図3に示す状態に至る。
【0024】
次に、折り畳まれた状態の荷受台18を操作者が手で後方に引き出す。これにより、先端部下アーム13及び先端部上アーム16がそれぞれピン6及びピン10を中心に時計回り方向に回動する。この回動中、各ピン10,6,17,14によって構成される平行四辺形CDEFは形を変えながらも、辺CDと辺EFとは互いに平行の関係を維持する。従って、荷受台18は一定の姿勢を維持しながら降下し、図4に示すように床面近くに達する。その後、操作者が手で荷受台18のサブプレート20を起こして回動させ、図5に示すように展開する。
【0025】
荷物を降ろす場合は、ここで、油圧シリンダ30(図4)を駆動して基部上アーム8及び基部下アーム4を反時計回り方向に回動させる。これに従って、先端部上アーム16及び先端部下アーム13も回動し、荷受台18が上昇する。このとき、連結部材32の存在によって、左右一対の基部上アーム8が互いに連動する。また、基部上アーム8に従って回動する各アーム(4,13,16)も同様に左右一対で互いに連動して回動する。この上昇中において、基部リンク機構(ABCD)の辺CDが、辺ABに対して徐々に傾動することにより、先端部リンク機構(CDEF)の辺EFも同様に傾動し、荷受台18は、チルト状態から緩やかに水平になる。こうして、荷受台18と荷箱102の床面とが一致する図5の二点鎖線に示す上昇端まで、荷受台18が上昇する。ここで、操作者が荷物を荷箱102から荷受台18に移載する。移載後、油圧シリンダ30(図4)を駆動して基部上アーム8および基部下アーム4を時計回り方向に回動させる。これに従って、先端部上アーム16及び先端部下アーム13も回動し、荷受台18が下降する。この下降中において、基部リンク機構の辺CDが、辺ABに対して徐々に傾動することにより、辺EFも同様に傾動し、荷受台18は、略水平状態から緩やかにチルト状態に移行して下降端に達する。従って、荷物には衝撃が加わらず、荷物の転倒や落下を防止することができる。
荷物を荷箱102に積み込む場合は、上述の動作が逆の順序で行われる。
【0026】
次に、荷受台昇降装置1を格納する場合は、図5の実線に示す状態から、操作者がサブプレート20を折り畳み、図4に示す状態とした後、折り畳まれた荷受台18を持ち上げ、図3に示す状態に戻す。ここで、油圧シリンダ30(図4)を駆動し、基部上アーム8及び基部下アーム4を反時計回り方向に回動させる。これにより、荷受台18は、図2に示す状態となり、車体101の下部に格納される。
【0027】
なお、上記実施形態においては、左右一対の基部上アーム8の回動軸を連結した構成としたが、必要に応じて、これに代えて、左右一対の基部下アーム4の回動軸を連結することも可能である。
また、上記実施形態における油圧シリンダ30(図9)は、支持部材2Bすなわち車体側に取り付けられ、ピストンが基部上アーム8側に接続されているが、これとは逆に、油圧シリンダ30のシリンダ側を基部上アーム8等に取り付け、ピストンを車体側に接続してもよい。
また、上記実施形態において荷受台昇降装置1は、車体101の後方に引き出されるものとして説明したが、側方に引き出される構成であっても、同様に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の荷受台昇降装置によれば、基部アームと一体的にその回動軸を成す連結部材を設けたので、左右一対の基部アームを互いに連動させることができる。また、連結部材が基部アームの回動軸位置に存在することにより、荷受台の格納時に連結部材と、基部アーム及び先端部アームとの干渉を回避することができる。さらに、内部に連結部材を通す取付部材を荷受台昇降装置の左右一対の支持部材間に設け、その車幅方向の中間にスペアタイヤキャリアを設けたので、左右一対の基部アーム間にスペアタイヤの取付スペースを確保することができる。また、チャンネル形状の断面を有する取付部材の開口部を通して垂下させたチェーンによって、スペアタイヤを取付部材の下端面に押し当てた状態とすることにより保持するので、取付部材に直接、スペアタイヤを保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるアーム構造を含む荷受台昇降装置が、貨物自動車の車体後部における荷箱の下方に取り付けられた状態の背面図である。
【図2】上記荷受台昇降装置の側面図であり、車体に格納された状態を示している。
【図3】上記荷受台昇降装置の側面図であり、展開又は格納途中の状態を示している。
【図4】上記荷受台昇降装置の側面図であり、先端部リンク機構が基部リンク機構に対して展開され、荷受台が折り畳まれている状態を示している。
【図5】上記荷受台昇降装置の側面図であり、先端部リンク機構及び荷受台が展開され、昇降する状態を示している。
【図6】上記荷受台昇降装置における荷受台と、これを昇降させる基部リンク機構及び先端部リンク機構からなるアーム構造とを原理的に示した側面図である。
【図7】一般に不等辺四角形のリンク機構における辺AB,CDの大小関係がリンク動作にどのように影響するかを示す図である。
【図8】図2〜図6に示すアーム構造(車体後方から見て左方側の例)の分解斜視図である。
【図9】車体の左右一対の支持部材間における詳細な構造と、スペアタイヤの取付位置を示す平面図(一部水平に破断した断面図を含む。)である。
【図10】図9におけるX−X線断面に相当する図である。
【符号の説明】
1 荷受台昇降装置
2B 支持部材
4 基部下アーム
8 基部上アーム
9 アーム軸部材
13 先端部下アーム
16 先端部上アーム
18 荷受台
30 油圧シリンダ
32 連結部材
33 取付部材
35 スペアタイヤキャリア
37 スペアタイヤ
Claims (1)
- 車体に左右一対設けられた基部アーム及び先端部アームの回動によって荷受台の昇降及び格納・展開が可能な荷受台昇降装置において、
当該荷受台昇降装置を車体側に取り付けるための左右一対の支持部材と、
前記一対の基部アームをそれぞれ駆動する一対のシリンダと、
チャンネル形状の断面を有し、その開口部を下へ向けた状態で、前記一対の支持部材間に車幅方向へ設けられた取付部材と、
前記取付部材の車幅方向における中間に取り付けられ、前記開口部を通して垂下させたチェーンによって、スペアタイヤを前記取付部材の下端面に押し当てた状態とすることによりこれを保持するスペアタイヤキャリアと、
前記取付部材の内部を通って配置され、前記一対の基部アームの回動軸を互いに連結して、前記一対の基部アームと一体的にその回動軸を成す連結部材と
を備えたことを特徴とする荷受台昇降装置。
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