JP3881961B2 - 杭の埋設方法及びその方法に用いる掘削装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭の埋設方法及びその方法に用いる掘削装置に関する。詳しくは、無排土工法による杭の埋設方法及びその無排土工法に用いる土砂の掘削装置に関する。さらに詳しくは、鋼管を使用し、また外管(ケーシング)と内管を用い、「土砂の収容部を地中に設けた無排土工法」ともいうべき基礎杭の埋設方法及びその基礎杭の埋設方法に用いる土砂の掘削装置に関する。本発明は、既製杭の埋設だけでなく、鋼管杭や現場造成杭の施工にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−155531号公報
【0003】
既製杭(コンクリートパイル)の埋設には、通常はオーガーを使用する。この場合、掘削によって生じる土砂(礫を含む)は、ロッドに設けたスパイラルスクリューなどの土砂排出機構を伝って排出される。そして、計画深度まで掘削した後、杭を回転させながら所定の深度まで建て込む。したがって、オーガーを使用すると相当量の土砂の排出を避けることができない。
【0004】
近時、構造物の大型化と高層化に伴い、基礎杭も大口径のものに移行しつつある。このため、杭の埋設によって排出される土砂も大量となり、産業廃棄物としての土砂(残土)の処理が大きな社会問題となっている。
また、土砂の処理のための労力と経費も増大している。例えば、大きなビルを建築する場合、基礎工事に際して排出される土砂の量は、5千ないし1万立法メートル程度になるため、この場合の土砂処理費は7千万円ないし1億数千万円にも達する。これを全国規模で考えると、土砂処理のために年間1千億円程度の費用が投じられていることになる。
【0005】
このような事情から、土砂を排出させない、すなわち無排土による杭の埋設方法について多くの研究がなされており、特許出願も散見される。しかしながら、従来の無排土工法と称する工法は、杭の先端部に掘削用の金具を取り付けてこれによって掘削するか、或いはこれを少し改良した程度の装置を用いる工法が主となっており、いずれも未だ開発途上のもので、完成された無排土工法とは言いがたい。例えば、地盤が軟弱であるとか、埋設する杭が短いとか、杭径が小さいなどの場合は施工が可能であるが、硬い地盤、長い杭、大きな杭径などの場合には施工が困難となることが多い。また、土砂を掘削するために、オーガー先端には掘削刃を取り付けるが、この掘削刃は全て消耗品となるので、このための経済負担は極めて大きいものとなっている。
【0006】
また現在、既製杭の施工は、大半が「セメントミルク根固め拡大工法」(認定工法)である。全ての認定工法に共通している問題は、オーガーによって掘削した後、セメントミルクなどの硬化材を注入して周辺の固定をおこない、また、掘削された孔壁の崩壊を防止するためにベントナイトなどの固化材を注入し、その後、杭を回転させながら建て込み、埋設する工法を採っていることである。この方法では、セメントミルクやベントナイトなどの硬化材や固化材と掘削された土砂が混合して泥状化し、この泥状物が掘削孔内に充満し、杭頭部より溢流するという産業廃棄物の問題が生じている。このような状態になると、施工後に杭位置の確認が困難となるが、特に砂礫層をはじめ逃水層、或いは逸水の激しい層を有する地盤においては、施工終了時にはセメントミルクによって満杯であった掘削孔内が時間の経過と共に沈下現象を起こし、そのため、杭の水平力に関して最も重要部分である杭頭部に対し、十分な周辺固定が保たれているかどうか未確認のままで施工終了となっているのが現状である。杭の水平力は、その頭部近辺が最大であるため、杭頭部の周辺固定が不十分であると、非常時に問題を起こすことが懸念される。
【0007】
上記基礎杭の埋設方法の現状に鑑み、本発明者は、無排土による杭の埋設方法を開発すべく長年にわたって研究を続け、鋼管を使用し、そして外管(ケーシング)と内管を併用するという、従来とは全く発想を異にする工法によって完全な無排土を実現できる埋設方法を発明して、先に特願2000−354183として特許出願し、特開2002−155531号公報として開示されている。本発明は、この先願発明をさらに改良したもので、掘削した土砂の収容部を地中に設けることによって、いっそう完全な無排土工法を実現するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明は、既製杭、鋼管杭、現場造成杭など、杭の種類や大きさにかかわらず、どのような杭であっても、無排土の状態(土砂や礫を地表に残さない状態)で埋設できる新規な方法を提供することを第一の課題とする。また、本発明は、ベントナイトなどの固化材を必要とせず、かつセメントミルクなどの硬化材も使用しないか又は使用量を低減でき、もって環境汚染を回避できる杭の埋設方法を提供することを第二の課題とする。さらに、本発明は、施工終了後に杭頭の確認を確実におこなうことができ、杭の水平力を担保できる杭の埋設方法を提供することを第三の課題とする。さらに、本発明は、上記第一から第三までの各課題を解決するのに好適に使用できる新規な掘削装置を提供することを第四の課題とする。
【0009】
上記の諸課題を解決するために開発された本発明のうち請求項1に記載する発明は、鋼管製の外管と複数の排土口を設けてある鋼管製の内管を同心円上に配置し、外管の先端には掘削ヘッドを装着し、内管と外管の間隙には掘削した土砂を収容する収容部を設け、外管の下部は外管の上部に対し口径を絞り込んで縮小してあり、外管の上部と下部は下窄まりのテーパー状部を有する連結管で結続し、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置し、外管の上部と内管を固定し、内管の内方にオーガーを挿入して掘削を始め、土砂の大半を排土口から収容部へ収容しながら掘削を進め、所定の深度まで掘削した後、オーガーを引き揚げて内管の内方に杭を建て込み、内管と外管の固定を解除し、内管を引き揚げて収容部内の土砂で杭の周囲を埋め、次いで外管とそれに結続した全パーツを引き揚げて無用の土砂や礫を地表に残さないようにする杭の埋設方法である。
【0010】
また、本発明のうち請求項2に記載する発明は、下部の先端に掘削ヘッドを装着すると共に下部の口径を上部の口径に対して絞り込んで縮小してあり上部と下部の間は下窄まりのテーパー状部を有する連結管によって結続してある鋼管製の外管と、複数の排土口を設けてある鋼管製の内管とを同心円上に配置し、内管と外管の間隙には掘削した土砂を収容する収容部を設け、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置し、外管の上部と内管を固縛し、内管の内方にオーガーを挿入して掘削地点に立ち上げ、内管・外管の固縛体とオーガーとを互いに逆方向に回転させながら掘削を始め、掘削した土砂をオーガーのスクリューで上方へ運び、土砂の大半を排土口から収容部へ収容しながら掘削を進め、所定の深度まで掘削した後、オーガーを引き揚げて内管の内方に杭を建て込み、内管と外管の固縛を解除し、内管を地上に引き揚げて収容部内の土砂で杭の周囲を埋め、次いで外管とそれに結続した全パーツを引き揚げて、無用の土砂や礫を地表に残さないようにする杭の埋設方法である。
【0011】
また、本発明のうち請求項3に記載する発明は、外管の上部の下端を固定する外輪板と内管の下端に嵌合する内輪板とを有すると共に外輪板と内輪板の間は間隔をあけて配設した複数の鉄筋で連結してある連結板を、上端に取り付けてある連結管を用いる請求項1又は2に記載の杭の埋設方法である。
【0012】
さらに、本発明のうち請求項4に記載する発明は、下部の先端に掘削ヘッドを装着すると共に下部の口径を上部の口径に対して絞り込んで縮小してあり上部と下部の間は下窄まりのテーパー状部を有する連結管によって結続してある鋼管製の外管と、複数の排土口を設けてある鋼管製の内管とを同心円上に配置し、排土口からの土砂を収容する収容部を内管と外管の間隙に形成すると共に、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置してある掘削装置である。
【0013】
さらに、本発明のうち請求項5に記載する発明は、外管の上部の下端を固定する外輪板と内管の下端に嵌合する内輪板とを有すると共に外輪板と内輪板の間は間隔をあけて配設した複数の鉄筋で連結してある連結板を、連結管の上端に取り付けてある請求項4に記載の掘削装置である。
【0014】
【作用】
本発明に係る杭の埋設方法及びその方法に使用する掘削装置は、上記の構成からなり、外管と内管の間隙に土砂の収容部を形成してあるので、掘削された土砂の大半は、オーガーロッドを伝って上方に運ばれ、各排土口から収容部に収容される。したがって、掘削された土砂の大半は、いわば「地中の収容部」に収容されることとなり、地表に排出される土砂や礫を極めて少量にすることができる。
【0015】
また、本発明に係る杭の埋設方法及びその方法に使用する掘削装置は、内管の下端を固定させることなく連結管の上に載置してあるので、杭を建て込んだ後、内管を地上に引き揚げることによって土砂の収容部の容量を容易に拡大することができる。したがって、一見すると土砂の収容量が不足するように思えても、最終的には、地表に排出された土砂や礫を含めて掘削した土砂や礫の全量を掘削孔の内方に収容できるので、完全な無排土による杭の埋設を実現できる。
【0016】
以下、本発明に係る杭の埋設方法及びその方法に使用する土砂の掘削装置について、実施例及び図面に基づいてさらに詳細に説明する。
図1は、本発明に係る杭の埋設方法の一実施例(実施例1)に使用する土砂の掘削装置の側面断面図であり、図2は、その装置を3つのパーツに分解した状態を示す側面断面図である。また、図3は、実施例1で用いる連結板Pの平面図である。さらに、図4は、実施例1の土砂の掘削装置を使用して杭aを埋設する方法の施工過程を示す説明図である。
【0017】
【実施例1】
<土砂の掘削装置の説明>
本実施例では、杭径、杭長に応じ、外管(ケーシング)に使用するオーガー容量は100HP〜200HP、また、オーガーマシンに装着されるオーガー容量は80HP〜160HPの装置であり、併せて180HP〜360HP程度の容量である。これに相当する杭打機は70トン〜120トン級のものを使用する。
また、本実施例の土砂の掘削装置の施工能力は、地盤から見た場合、N値は200前後、礫径は400mmまで掘削可能であり、杭から見た場合、杭径1000mm、杭長50mまでは施工可能である。
【0018】
本実施例の土砂の掘削装置は、使用しないときは、図2に示すように、外管上部11と内管2からなる二重管部A、連結板Pを取り付けた連結管B、外管下部12と掘削ヘッド10(図1に示す)からなる掘削管部Cの3つのパーツに分解できるが、掘削に使用するときは、これらの全パーツを一体的に結続して 図1のように構成し、掘削地点の地表に立ち上げて、内管2の内方にオーガー5を挿入し、いわゆるダブルオーガーの状態で土砂を掘削する。
【0019】
図1及び図2において、1は、掘削孔径に相当する外径を有する鋼管製の外管であり、外管上部11と外管下部12とで構成されていて、外管下部12の先端には掘削ヘッド10を装着してある。また、外管下部12の口径は外管上部11の口径に対して絞り込んで縮小してあり、外管上部11と外管下部12の間は、下窄まりのテーパー状の連結管B(鋼管製)によって結続してある。
2は、側壁に複数の排土口H2・H3・H4・・を形成してあり、外管1の同心円上に配置した鋼管製の内管である。外管1と内管2の間隙には、連結管Bの排土口H1や内管2の排土口H2・H3・H4・・・から送り込まれた土砂を収容する収容部3を設けてある。内管2の下端は、固定させることなく、連結管Bに取り付けた連結板Pの上に載置してある。
【0020】
連結板Pは、連結管Bの上端に取り付けてあり、図3に示すように、外管上部11の下端に結続・固定する外輪板1’と内管2の下端に嵌合する内輪板2’とを有し、外輪板1’と内輪板2’の間は、間隔をあけて配設した複数の鉄筋R・R・・で連結して固定してある。
【0021】
連結管Bは、下窄まりのテーパー状の鋼管であり、図2に示すように、連結板Pの外輪板1’を支持し、連結管Bの側壁を兼ねる支持管B1と内輪板2’を支持し、やや上窄まりのテーパー状にしてある支持管B2を備えている。また、支持管B2には、排土口H1が設けられている。連結板Pの下面と連結管Bの上端とは、外輪板1’と支持管B1、内輪板2’と支持管B2とをそれぞれ溶接など適宜の方法により連結して固定してある。さらに、連結板Pの内輪板2’の上面には、内管2の下端に嵌合する切り込み部が設けてある。
すなわち、連結管Bの支持軸は外管1であり、そのため、内管2を引き抜いても何らの問題は生じない。また、連結管Bの下端は、支持管B1・B2が一体化して、外管下部12の上端に結続して固定している。
【0022】
なお、本実施例の連結管Bは、側壁全体の形状(すなわち支持管B1の形状)を「下窄まりのテーパー状」にしてあるが、本発明で用いる連結管はこの形状に限るものではなく、側壁の一部を「下窄まりのテーパー状」に形成したものでもよい、要は、本発明の連結管は「下窄まりのテーパー状部」を有し、大きい口径の外管上部と小さい口径の外管下部とを一体的に結続して固定できる形状のものであればよい。
【0023】
連結管Bの排土口HIの口径は300mm程度、内管2の排土口H2・H3・H4・・は、それぞれ口径200mm程度とし、各排土口には20mmの鉄筋を約50mm間隔で取り付けてあり、50mm以上の礫や土塊が収容部3へ混入しないようにしてある。
【0024】
上記の構成からなる掘削装置は、3つのパーツに分解された状態のものを使用するとき、内管2を連結管Bの連結板Pの上に載置してその切り込み部に内管2の下端を嵌合すると共に、外管上部11と連結管B(上端に連結板Pを取り付けてある。)と外管下部12とを溶接その他の方法によって一体的に結続・固定する。そうすると、内管2の下端は連結管Bの連結板Pに設けてある切り込み部に載置して嵌め込んであるだけであるから、内管2を引き揚げると連結板Pとの結合が自動的に解除され、内管2は連結管Bから容易に離反する。しかし、外管上部11と連結板Pと連結管Bと外管下部12と掘削ヘッド10とはそれぞれ一体的に結続・固定してあるので、外管上部11を引き揚げると、これに結続されている上記全てのパーツも連なったままで引き揚げられることになる。したがって、施工完了に伴って外管上部11を回転させながら引き揚げると、連結板P、連結管B、外管下部12及び掘削ヘッド10がそれぞれ連結された状態のまま連結管Bの支持管B2に設けた排土口H1から土砂を下方に排出しながら、外管上部11と同時に回転しながら地上に引き揚げられる。
【0025】
外管上部11と内管2とは、両管の上部にそれぞれ複数の小孔をあけ、この小孔に横振れ防止鉄筋4を通して、回転によって生じる横振れや掘削時に発生する振動や管の浮き上がりなどを抑えるようにしっかりと固縛定している。
また、掘削装置全体の外面(外管上部11、連結管B、外管下部12)の表面には、それぞれ、掘削に伴う土砂の摩擦抵抗や引き揚げるときの摩擦抵抗を減少させるために摩擦カット鉄筋9をスパイラル状に巻装してある。
【0026】
本実施例で使用するオーガー5のロッド6には、図1に示すように、その先端から5mまではスパイラルスクリュー7を着装してあるが、その後は、スパイラルスクリュー7を着装していない箇所(オーガーロッド6のみの箇所)が2m、スパイラルスクリュー7を着装してある箇所が3mというように交互に組み合わせてスパイラルスクリュー7をロッド6のところどころに着装するようにしてある。しかし、この着装位置の組み合わせは、地盤などの事情によって任意に変更して差し支えない。
【0027】
<杭の埋設方法の説明>
図1、図2及び図4に基づいて、本実施例の杭の埋設方法について説明する。
図2に示すように3つに分解されている各パーツ(二重管部A、連結板Pを取り付けた連結管B、掘削管部C)を、図1に示すように一体的に組み立てて掘削装置を構成し、外管上部11と内管2とが同じ方向に回転するように、また、回転に伴う横振れや振動に耐えられるように固縛されているかどうかを確認した上で掘削地点の地表に立ち上げる。これと前後して、内管2の孔内にオーガー5を挿入し、図4(イ)に示すように、掘削装置共々、オーガーヘッド8を杭aの埋設地点に突き立てる。これで施工の準備は完了する。
【0028】
施工位置に配置された掘削装置は、杭打機(図示せず)によってセットされ、杭打機に装備されたオーガーマシンによって回転させられながら土砂の掘削を始め、また、オーガー5を始動させて掘削装置(内管・外管の固縛体)とは逆の方向にオーガーヘッド8を回転させながら土砂の掘削を始め、発生するトルクを互いに相殺しながら、「ダブルオーガー」工法により、図4(ロ)に示すように、土中深くまで掘削を進行させる。
【0029】
掘削された土砂bは、ロッド6に設けてあるスパイラルスクリュー7によって上方へ押し上げられ、土砂の一部は、図4(ロ)に示すように、連結管Bに設けてある排土口H1より外管1と内管2の間隙に形成された土砂の収容部3へ収容される。残りの土砂や礫はオーガースクリュー7によってさらに押し上げられ、内管2に設けた排土口H2・H3・H4・・より収容部3へ収容される。したがって、掘削された土砂bの大半は、収容部3へ収容されることになるが、一部の土砂や大きい礫などは、オーガーロッド6を伝って地表に排出される。しかし、後記するように、この現象は何ら問題ではない。地表に排出された土砂や礫は、埋め戻しに不適と判断された大きな礫などを除いて、最終的には全量を掘削孔に戻すことができる。
【0030】
計画深度まで掘削した後、図4(ハ)に示すように、オーガーヘッド8の先端からセメントミルクcを噴出する。続いて、オーガー5を引き揚げ、図4(ニ)に示すように、内管2の孔内に杭aを建て込む。杭aの先端は開放型となっているが、先端の根固めのためにオーガーヘッド8から注入したセメントミルクcによって、建て込んだ杭aの先端は閉塞された状態となる。したがって、セメントミルクcが杭aの孔内に入り込むことがなく、セメントミルクcの使用量を大幅に節減できる。また、土砂bとセメントミルクcとが混合して形成された泥状物dが杭aの孔内に入り込まないので、泥状物dが杭頭部から地表へ溢流することがなく、そのため、施工完了後に杭頭を確実に確認でき、耐震に必要な杭の水平力について点検と確認を十分におこなうことができる。
【0031】
次いで、外管上部11と内管2とを固縛している鉄筋4を取り外す。
杭aの建て込み状態を確認した上で、内管2を地上へ引き揚げるが、前記のとおり、内管2は、連結管Bに取り付けた連結板Pの切り込み部に載置しただけの状態となっているので、内管2を徐々に引き揚げると、内管2と連結管Bとは自動的に離反する。
【0032】
内管2を引き揚げると、図4(ホ)に示すように、外管1と内管2の間隙に設けた収容部3に充満している土砂bは、内管2を引き抜くことによって、内管2の厚さを含めて杭aの外径まで土砂の収容部が拡大するので、収容部3に充満していた土砂bは、杭aの周辺に落ち込み、一部は下方へ移動する。この状態をさらに詳細に説明すると、以下のとおりである。
【0033】
オーガー5によって掘削された土砂bの大半は、掘削装置に設けた排土口H1・H2・H3・H4・・のいずれかを経て、外管1と内管2の間隙に設けた収容部3に収容されるが、この状態は土砂の一次収容である。
次に、杭aの建て込みが完了した後、内管2を引き揚げるが、内管2の引き抜きによって内管2の厚みを含めて杭aの外径までが土砂の収容部となるので、この状態が土砂の二次収容である。
以上のとおり、一次収容だけでは掘削した土砂bによって満杯となり、一見すると収容不足を生じるように思える。この収容不足分は、50mmを越えた礫などと共にオーガーロッド6を伝って地表へ排出されるが、上記のとおり、杭aを建て込んでから内管2を引き揚げた後の土砂の収容部の拡大に伴い、掘削孔の上部周辺には空隙が生じるので、一旦は地表に排出された土砂bの全量(埋め戻しには不適と判断された礫などは除去する。)を掘削孔へ埋め戻すことができる。この場合、(1)外管1と内管2の間隙に設けた収容部3と(2)内管2の厚みを含めた内壁と杭aの外径との間隙の収容部は、収容量において概ね等しい。したがって、一次収容で満杯となっていた掘削量は、内管2の引き揚げによって拡大された収容部、すなわち、二次収容により杭aの周辺の土砂の量的な高さはおよそ半減する。この半減によって収容部の上部の約半分は空白となり、ここに地表に排出した土砂を収容することができ、掘削と収容の均衡が保たれた無排土工法が達成できるのである。この状態は、図4(ホ)に示されている。
【0034】
内管2に続いて、外管上部11及びそれに結続・固定してある全パーツ、すなわち連結板P、連結管B、外管下部12及び掘削ヘッド10を連ねた状態で回転させながら地上に引き揚げる。そうすると、掘削孔に空隙ができるので、地表に排出した土砂や礫を所要に応じて掘削孔内に埋め戻す。この埋め戻しによって、図4(ヘ)に示すように、土砂や礫を地表に残すことなく、杭aが埋設された状態となり、本実施例の杭の埋設工事は終了する。なお、この工程は、地表に排出した土砂や礫を掘削孔内に埋め戻した後、外管上部11を引き揚げるようにしてもよい。要は、最終的に、掘削した土砂や礫の全量を掘削孔内に埋め戻すようにすればよい。
【0035】
本実施例では、杭径600mmで杭長30mの杭の埋設について検討した。この場合、30mの杭長に対して連結管Bの設置位置を杭の先端から2mの部分としたが、連結管Bは、地盤や杭径などに応じて任意の位置に設置して差し支えない。また、掘削装置の外径をさらに拡大するか又は収容部を長くすることによって土砂の収容量を適宜増加(ないしは減少)することも可能である。
【0036】
なお、本実施例では、図1や図4に示すように、連結管Bの支持管B2をやや上窄まりのテーパー状に形成してあるが、支持管B2をテーパー形状にすると、外管1と内管2で囲まれた土砂の収容部3の容積を大きくすることができ、土砂の収容量を上げることができる。
【0037】
上記の実施例では、二重管部A(外管上部11と内管2)、連結板Pを取り付けた連結管B及び掘削管部C(外管下部12と掘削ヘッド10)の3つのパーツに分解できる掘削装置を使用したが、本発明で用いる掘削装置はこのように分解できるものに限るのではなく、外管と複数の排土口を側壁に設けた内管とを組み合わせて土砂の収容部を地中に設けることができる構造であり、かつ、内管を容易に引き抜くことができる構造であればよく、必ずしも上記3つのパーツで構成されたり又は3つのパーツに分解できる装置でなくてよい。しかしながら、本発明に係る掘削装置は、相当の重量・規模になることが多いので、掘削を終了して地表に引き揚げた後、運搬や保管を容易にするために、3つないし4つ程度の適宜のパーツに分解できる構造のものであることが望ましい。
【0038】
さらに、上記の実施例では、外管上部11と内管2を固縛する手段として両管の上部にそれぞれ複数の小孔をあけて、この小孔に鉄筋4を通して固縛したが、本発明における外管上部と内管の固縛は、必ずしもこのような手段に限定するものではなく、回転に伴う外管と内管の横振れを防止し、また、掘削によって生じる振動などを抑えるように固定できるのであれば、任意の手段を採って差し支えない。
【0039】
本発明において、掘削による土砂の発生量とその収容量とは、以下のようにして計算する。
すなわち、土砂の発生量は「掘削面積(内管の内径)×内管の長さ」によって算出し、一方、土砂の収容量は「外管の内径×長さと使用する杭の内径×長さの合計」で算出される。
しかし、掘削容量が増加する要因として、オーガーによって破砕された礫が小片礫となり、掘削前の原形に比べ、容積は増加する。また、地盤によって含水量は大きく変化する。さらに地盤を形成する粘土、砂、礫などの混合状態などによっても容積は変化する。このため、掘削によって容積量の増加を予測することは極めて困難である。同時に、掘削された土砂の中には、地中に収容するには不適と考えられる礫の存在もある。したがって、本発明では、掘削によって容積量は20%増加するものとし、その中の10%分は地中に収容するが、残りの10%分は地中での収容は不適であると考え、別途処理する方法を採っている。
以上のとおり、掘削量に対して収容量は10%増えると想定し、試算するが、具体的には次の計算方法による。
【0040】
例えば、杭径600mm(厚さ90mm)、杭長30mの場合について検討すると、無排土とするために使用する外管(ケーシング)は内径940mm、内管は内径740mmである。そうすると、
掘削側(内管の孔径 740mm)
土砂の発生量 3.14 × 0.37 × 0.37 × 30 m = 12.89 m3
増加量 (10%) 12.89 × 10% = 1.28 m3
すなわち、合計 14.17 m3 が土砂の発生量である。これに対し、
収容側(外管 940mmと先端部740mm )
土砂の収容量 3.14 × 0.47 × 0.47 × 28 m = 19.42 m3
土砂の収容量 3.14 × 0.37 × 0.37 × 2 m= 0.85 m3
すなわち、合計 20.27 m3が土砂の収容量である。
以上の計算により、掘削量14.17m3に対して収容量は20.27m3となり、収容側が6.10m3だけ大きいが、これより、埋設する杭の体積4.32m3を差し引いても、1.78m3 収納側が大きく、したがって、掘削と収納の関係から検討しても、本発明によって無排土工法が達成できることは明らかである。
【0041】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したとおり、本発明の杭の埋設方法及びその方法に使用する掘削装置によれば、どのような杭であっても、完全無排土工法によって埋設できる。したがって、本発明の社会的、経済的意義は極めて大きい。
すなわち、本発明の杭の埋設方法は、残土や泥状物を出さないので、産業廃棄物を減少するという社会的懸案事項を解決できる上、残土処理の費用が不要となるので、その経済的効果は極めて大きい。さらに、本発明の方法では、外管によって掘削孔の壁を抑えているので、従来の工法で使用されているベントナイトなどの固化材を使用する必要がなく、さらにセメントミルクなどの硬化材も全く使用しないか又はその使用量を大幅に低減できるので、この面についての経済的効果も大きい。また、施工現場及びその周辺やその地下水などの環境を汚染することがない。さらに、本発明の杭の埋設方法は、施工終了後に杭頭を確実に確認できるので、杭の水平力の点検を確実におこなうことができる。このように、本発明の杭の埋設方法は、経済性、環境性、安全性の面で極めて大きい効果を上げることができる工法である。
【0042】
さらに、本発明に用いる掘削装置は、先端に掘削ヘッドを装備した外管(ケーシング)とオーガーとを併用する「ダブルオーガー」の工法を採るために、従来の掘削装置に比べると、施工精度は飛躍的に向上する。
また、本発明の杭の埋設方法によれば、小口径の杭から大口径のものまで、幅広い施工が可能であり、本発明では口径1000mmの杭の施工が可能である。したがって、本発明は、既製杭の埋設だけではなく、鋼管杭や現場造成杭の施工にも適用できる。
このように、本発明に係る杭の埋設方法は、従来工法の諸欠点を是正できる画期的な工法である。また、本発明に係る掘削装置も画期的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に使用する土砂の掘削装置の側面断面図である。
【図2】本発明の実施例1に使用する土砂の掘削装置を3つのパーツに分解した状態を示す側面断面図である。
【図3】実施例1で用いる連結板の平面図である。
【図4】実施例1の掘削装置を用いた杭の埋設方法の施工過程を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・・外管
11・・・外管上部
12・・・外管下部
2・・・・内管
3・・・・土砂の収容部
4・・・・横振れ防止鉄筋
5・・・・オーガー
6・・・・オーガーロッド
7・・・・スパイラルスクリュー
8・・・・オーガーヘッド
9・・・・摩擦カット鉄筋
10・・・掘削ヘッド
1’・・・連結板の外輪板
2’・・・連結板の内輪板
A・・・・二重管部
B・・・・連結管
B1・B2・・・連結管の支持管
C・・・・掘削管部
H1・・・連結管に設けた排土口
H2・H3・H4・・・内管に設けた排土口
P・・・・連結板
a・・・・杭
b・・・・土砂
c・・・・セメントミルク
d・・・・土砂とセメントミルクが混合した泥状物
Claims (5)
- 鋼管製の外管と複数の排土口を設けてある鋼管製の内管を同心円上に配置し、外管の先端には掘削ヘッドを装着し、内管と外管の間隙には掘削した土砂を収容する収容部を設け、外管の下部は外管の上部に対し口径を絞り込んで縮小してあり、外管の上部と下部は下窄まりのテーパー状部を有する連結管で結続し、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置し、外管の上部と内管を固定し、内管の内方にオーガーを挿入して掘削を始め、土砂の大半を排土口から収容部へ収容しながら掘削を進め、所定の深度まで掘削した後、オーガーを引き揚げて内管の内方に杭を建て込み、内管と外管の固定を解除し、内管を引き揚げて収容部内の土砂で杭の周囲を埋め、次いで外管とそれに結続した全パーツを引き揚げて無用の土砂や礫を地表に残さないようにする杭の埋設方法。
- 下部の先端に掘削ヘッドを装着すると共に下部の口径を上部の口径に対して絞り込んで縮小してあり上部と下部の間は下窄まりのテーパー状部を有する連結管によって結続してある鋼管製の外管と、複数の排土口を設けてある鋼管製の内管とを同心円上に配置し、内管と外管の間隙には掘削した土砂を収容する収容部を設け、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置し、外管の上部と内管を固縛し、内管の内方にオーガーを挿入して掘削地点に立ち上げ、内管・外管の固縛体とオーガーとを互いに逆方向に回転させながら掘削を始め、掘削した土砂をオーガーのスパイラルスクリューで上方へ運び、土砂の大半を排土口から収容部へ収容しながら掘削を進め、所定の深度まで掘削した後、オーガーを引き揚げて内管の内方に杭を建て込み、内管と外管の固縛を解除し、内管を地上に引き揚げて収容部内の土砂で杭の周囲を埋め、次いで外管とそれに結続した全パーツを引き揚げて、無用の土砂や礫を地表に残さないようにする杭の埋設方法。
- 外管の上部の下端を固定する外輪板と内管の下端に嵌合する内輪板とを有すると共に外輪板と内輪板の間は間隔をあけて配設した複数の鉄筋で連結してある連結板を、上端に取り付けてある連結管を用いる請求項1又は2に記載の杭の埋設方法。
- 下部の先端に掘削ヘッドを装着すると共に下部の口径を上部の口径に対して絞り込んで縮小してあり上部と下部の間は下窄まりのテーパー状部を有する連結管によって結続してある鋼管製の外管と、複数の排土口を設けてある鋼管製の内管とを同心円上に配置し、排土口からの土砂を収容する収容部を内管と外管の間隙に形成すると共に、内管の下端は固定することなく連結管の上に載置してある掘削装置。
- 外管の上部の下端を固定する外輪板と内管の下端に嵌合する内輪板とを有すると共に外輪板と内輪板の間は間隔をあけて配設した複数の鉄筋で連結してある連結板を、連結管の上端に取り付けてある請求項4に記載の掘削装置。
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