JP3880257B2 - プリント装置及びプリント方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数色のインクをプリント媒体に付与する記録ヘッドを双方向に走査してカラープリントを行う双方向プリント装置及び方法に関し、特に双方向カラープリントを行う際に生ずる色むらを軽減することが可能な双方向プリント装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント装置、特にインクジェット方式のプリント装置に於いてはカラープリントにおける記録スピードの向上が重要なテーマとなっている。記録スピードの向上の手法としては、記録ヘッドの長尺化の他に、記録ヘッドの記録(駆動)周波数の向上や双方向プリントなどが一般的である。双方向プリントは片方向プリントに比較して、同じスループットを得るときに必要エネルギの分散化が時間的になされているので、トータルシステムとしてはコスト的に有効な手段となっている。
【0003】
しかし、双方向プリント方式は記録装置、特に、記録ヘッドの構成によっては各色のインクの打ち込み順序が主走査の往方向と副方向で異なる為に、バンド状の色むらが発生するという原理的な問題を有していた。この問題は、インクの打ち込み順序に起因するため、以下のとおり、異なる色のドットが少しでも重なる場合は多かれ少なかれ発色の差として現れるものである。
【0004】
プリント媒体上に顔料や染料インク等の色剤を吐出して画像を形成した場合、先行して記録されたドットのインクがプリント媒体の表層から内部にかけて最初にプリント媒体に染着する。次に後続のドットを形成する為のインクがプリント媒体上の先行して記録されたドットの上に少なくとも一部が重なる状態で配置されると、既に先行するインクで染着されている部分よりも下方の部分に多くインクが染着する為に、発色として先行して記録されるインクの発色が強くなる傾向がある。その為に従来、各色の吐出ノズルが主走査方向に配置される物に於いては、往復プリントを行うと往走査と副走査でインクの打ち込み順序が逆転するため、発色の差によりバンド状の色むらが発生してしまっていた。
【0005】
この現象は、インクのみならずプロセスカラーを形成するワックス系色剤等でも、原理は異なるものの、先行、後続の関係に起因して同様に発生してしまう。
【0006】
双方向プリントをサポートするインクジェットプリンタでは、以下のような手法で、この問題を避けるように構成されていた。
1) 色むらを許容する。又は黒(Bk)のみ双方向プリントする。
2) カラーの各色のノズルを副走査方向に並べる、いわゆる縦並び構成とする。
3) 往路用ノズルと復路用ノズルを有し、各色の打ち込み順序が同じになるように往路と復路で使用ノズル又は使用ヘッドを切り替える(特公平3−77066号公報参照)。
4) 往路と復路でのプリントされるラスタがインターレースになるようにプリントし、補完的に記録ラスタ毎に高い周波数で打ち込み順の差による色むらが発生し、視覚的に均一に見えるようにする(特公平2−41421号公報、特開平7−112534号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術1)は、本質的な解決とはならず、さらにカラー画像が入るとスループットが大きく低下してしまう欠点を有していた。2)の縦並び構成は打ち込み順は往路と復路とで同一となるが、記録ヘッドが長尺になってしまう欠点と、各色の打ち込み時間差による発色の差に弱いとう別の欠点を有していた。
【0008】
3)の方法に於いては、例え同じ基板上に往路と復路用の記録ヘッドが作り込んであっても全く別の2組の記録ヘッドを用意していることと等価的には同じになるので、ヘッド間差と同様のバンド状の色差の大きい色むらが生じてしまう欠点があった。例えば、データとの干渉で往路側と復路側のデータの比率の違いにより、記録ヘッドの昇温度合いが異なっている場合は、記録ヘッド間で吐出量差が生じ、バンド状の色むらが発生してしまっていた。
【0009】
4)は規則的に高い周波数の色むらとすることで、視覚的に色ムラを認識しにくくするものであるため、プリントデータによっては干渉によりその色差が強調される場合があった。例えば、1ラスタ毎に色差を生じさせる構成においては、網掛け等のハーフトーンで偶数ラスタのみの出現率が高いところと、奇数ラスタのみの出現率の高いところが往路と復路とで存在すると、大きな色差を生じてしまっていた。
【0010】
そこで、本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、双方向カラープリントを行っても走査方向に起因する色むらの発生を軽減することが可能な双方向プリント装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
更に、本発明はプリントデータに拘わらず走査方向に起因する色むらの発生を軽減することが可能な双方向プリント装置及び方法を提供することを他の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明はそれぞれ複数の記録素子を配列した記録素子列を複数有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを主走査方向に沿って双方向に走査しつつ、前記複数の記録素子列それぞれに対応する色のインクを吐出することで複数色のインクをプリント媒体に付与してカラー画像を形成するプリント装置において、
前記記録ヘッドは、少なくともシアン、マゼンタ、イエローに対応する記録素子列の組が、主走査方向に沿ってインク色の順序が対称となるよう2組配されるとともに、前記2組の記録素子列の一方の組の記録素子列と他方の組の記録素子列とは、記録素子の配列方向に沿って記録素子が配列される間隔の半分ずれて記録素子が配列されており、
前記記録ヘッドの走査により形成される前記複数の記録素子それぞれに対応したラスタの、前記記録素子の配列方向に連続する2つのラスタであって、互いに異なる組の記録素子列で記録される2つのラスタから構成される画素に対し、インクの付与を制御して画像を形成する制御手段を有し、
前記制御手段は、2次色の画素領域に当該2次色を形成するための複数色のインクそれぞれを、画素領域の異なる複数の位置に対して付与順序を対称にして付与するとともに、前記異なる複数の位置は前記ラスタ方向および前記ラスタ方向とは異なる方向のいずれにおいても異なる位置であって、前記複数の位置それぞれに付与された複数色のインクによるドットが互いに一部が重なるように前記複数色のインクを付与することを特徴とする。
【0013】
また、本発明はそれぞれ複数の記録素子を配列した記録素子列を複数有し、少なくともシアン、マゼンタ、イエローに対応する記録素子列の組が、対応するインクの色の主走査方向に沿って対称となるよう2組配されるとともに、前記2組の記録素子列の一方の組の記録素子列と他方の組の記録素子列とが、記録素子の配列方向に沿って記録素子が配列される間隔の半分ずれて記録素子が配列された記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを主走査方向に沿って双方向に走査しつつ複数色のインクをプリント媒体に付与してカラー画像を形成するプリント方法において、
前記記録ヘッドの走査により形成される前記複数の記録素子それぞれに対応したラスタの、前記記録素子の配列方向に連続する2つのラスタであって、互いに異なる組の記録素子列で記録される2つのラスタから構成される画素に対し、インクの付与を制御して画像を形成する画像形成工程を有し、
前記画像形成工程において、2次色の画素領域に当該2次色を形成するための複数色のインクそれぞれを、画素領域の異なる複数の位置に対して付与順序を対称にして付与するとともに、前記複数の位置それぞれに付与された複数色のインクによるドットが互いに一部が重なるように前記複数色のインクを付与し、
前記画素領域の異なる複数の位置は、前記ラスタ方向および前記ラスタ方向とは異なる方向のいずれにおいても異なる位置であることを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、2次色を含むプロセスカラーの画素領域にはインクの付与順序が対称であるものが支配的となるため、往路または復路のいずれの走査で画素領域を形成しようとも付与順序に違いはなく、従ってインクの付与順序に起因する色むらの発生を軽減することができる。
【0017】
ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、インクを受容可能なものを意味する。
【0018】
また、「インク」とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工に供され得る液体を意味する。
【0019】
さらに、「画素領域」とは、1または複数のインクが付与されることにより1次色または2次色を表現する最小の領域を意味し、ピクセルに限らずスーパーピクセルやサブピクセルを含む。また、画素領域を完成するのに要する走査の回数は1回に限定されず、複数回でも良い。
【0020】
さらに、「プロセスカラー」とは、2次色を含み、3色以上のインクをプリント媒体上で混合させて発色させた色を意味する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としては、例えば、図3に示すように各色の記録ノズルを少なくとも主走査方向に関して見た場合、対称な順序に配列した構成となる記録ヘッドを使用する場合に於いて、各ピクセルに対して各色の打ち込み順序が対称な順序になるように各色のノズルからプリント媒体上に着弾させる構成とした物が好適な実施の形態となる。このような構成の記録ヘッドを用いてプリントを行う際に、各ピクセルに対して2次色を含むプロセスカラーを構成する場合、少なくとも1次色の内の1つのノズルからは複数インクを付与し、かつ主走査方向に関して見た場合に往走査、復走査で対称な順序に配置した構成とすることにより、従来例で発生していた横罫線等の形状データそのものとの同調やディザ等のハーフトーニングとの同調により発生していた双方向プリントに起因する色むらを改善することを可能とした物である。
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において、同一符号で示す要素はそれぞれ同一または対応する要素を示す。
【0023】
図1は、本発明を適用したインク・ジェット・プリント装置の実施形態における主要部の構成を示す図である。
【0024】
図1において、ヘッド・カートリッジ1がキャリッジ2に交換可能に搭載されている。ヘッド・カートリッジ1は、プリント・ヘッド部およびインク・タンク部を有し、また、ヘッド部を駆動するための信号などを授受するためのコネクタが設けられている(不図示)。
【0025】
ヘッド・カートリッジ1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ2には、上記コネクターを介して各ヘッド・カートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタ・ホルダ(電気接続部)が設けられている。
【0026】
キャリッジ2は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイド・シャフト3に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主走査モータ4によりモータ・プーリ5、従動プーリ6およびタイミング・ベルト7等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置及び移動が制御される。また、ホームポジションセンサ30がキャリッジに設けられている。これにより遮蔽板36の位置をキャリッジ2上のホームポジションセンサ30が通過した際に位置を知ることが可能となる。
【0027】
プリント用紙やプラスチック薄板等のプリント媒体8は給紙モータ35からギアを介してピックアップローラ31を回転させることによりオートシートフィーダ(以降ASF)32から一枚ずつ分離給紙される。更に搬送ローラ9の回転により、ヘッド・カートリッジ1の吐出口面と対向する位置(プリント部)を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ9はLFモータ34の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ33をプリント媒体8が通過した時点で行われる。更に、プリント媒体8の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出す為にもペーパエンドセンサ33は使用されている。
【0028】
なお、プリント媒体8は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッド・カートリッジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間でプリント媒体8と平行になるように保持されている。
【0029】
ヘッド・カートリッジ1は例えば、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインク・ジェット・ヘッド・カートリッジであって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。すなわちヘッド・カートリッジ1のプリント・ヘッドは、上記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインクを吐出してプリントを行うものである。もちろん、圧電素子によってインクを吐出する等、その他の方式であっても良い。
【0030】
図2は、上記インク・ジェット・プリント装置における制御回路の概略構成例のブロック図を示す。
【0031】
同図において、コントローラ200は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU201、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM203、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM205を有する。ホスト装置210は、画像データの供給源(プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい)である。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)212を介してコントローラ200と送受信される。
【0032】
操作部120は操作者による指示入力を受容するスイッチ群であり、電源スイッチ222、吸引回復の起動を指示するための回復スイッチ226等を有する。
【0033】
センサ群230は装置の状態を検出するためのセンサ群であり、上述のホームポジションセンサ30、プリント媒体の有無を検出するためのペーパエンドセンサ33、および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ234等を有する。
【0034】
ヘッド・ドライバ240は、プリント・データ等に応じてプリント・ヘッド1の吐出ヒータ25を駆動するドライバである。ヘッド・ドライバ240は、プリントデータを吐出ヒータ25の位置に対応させて整列させるシフト・レジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子の他、ドット形成位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。
【0035】
プリント・ヘッド1には、サブヒータ242が設けられている。サブヒータ242はインクの吐出特性を安定させるための温度調整を行うものであり、吐出ヒータ25と同時にプリント・ヘッド基板上に形成された形態および/またはプリント・ヘッド本体ないしはヘッド・カートリッジに取り付けられる形態とすることができる。
【0036】
モータ・ドライバ250は主走査モータ4を駆動するドライバであり、副走査モータ34はプリント媒体8を搬送(副走査)するために用いられるモータであり、モータ・ドライバ270はそのドライバである。
【0037】
給紙モータ34はプリント媒体8をASFから分離、給紙するために用いられるモータであり、モータ・ドライバ260はそのドライバである。
【0038】
(実施例1)
図3は、ヘッド・カートリッジ1の記録ヘッド部の主要部構造を部分的に示す模式図である。同図において、100はシアンを吐出する第一の記録ヘッド(以降C1)である。101はマゼンタを吐出する第一の記録ヘッド(M1)である。102はイエローを吐出する第一の記録ヘッド(Y1)である。103はイエローを吐出する第二の記録ヘッド(Y2)である。104はマゼンタを吐出する第二の記録ヘッド(M2)である。105はシアンを吐出する第二の記録ヘッド(M2)である。更に、この他にBkの記録ヘッドを加えても良い。
【0039】
これら上記の記録ヘッド群を一つとしてヘッドカートリッジ1を構成している。ヘッドカートリッジ1に於いて、これら上記の個々の記録ヘッドは複数の吐出ノズルを有している。一例として記録ヘッド100C1に於いて110はシアンの吐出ノズルである。記録ヘッド101M1に於いて112はマゼンタの吐出ノズルである。記録ヘッド104M2に於いて113はマゼンタの吐出ノズルである。記録ヘッド105C2に於いて111はシアンの吐出ノズルである。
【0040】
個々の記録ヘッドのノズル群は主走査方向に対してほぼ垂直な方向に配列されている。厳密には吐出タイミングとの関係で主走査方向に多少斜めに配列されている場合も有る。更に、これらの記録ヘッド群は主走査方向と同一の方向に配列されている。具体的には図2の場合は記録ヘッド100C1、101M1、102Y1、103Y2、104M2、105C2の各々が主走査方向と同一の方向に配列されている。
【0041】
同図の121のドット位置と120のドット位置は夫々、記録ヘッド100C1の吐出ノズル110から吐出されるドットと、記録ヘッド105C2の吐出ノズル111から吐出されるドットが、ピクセル(画素)130の領域に対して配置される位置を示している。ここでは、ドット位置120が図の右上の対角位置を、ドット位置121が左上の対角位置を示している。また、R1〜R4は各ピクセルを形成する主走査のライン、すなわち、ラスターを示している。ここでは、1ラスター、つまり1走査で1ピクセルが形成される。
【0042】
図3に示す例は、シアンの一次色をプリントした場合を示している。ピクセル130に対してドット位置120とドット位置121の2つを一つのペアとしてプリントしている状態を示している。この場合、同図の矢印で示す方向にヘッドカートリッジ1が移動する場合を往路とすると、往路の場合ピクセル130内に打ち込まれるドットの順番は記録ヘッド105C2→100C1、復路の場合C1→C2となる。但し、一次色の場合はどちらも同じ色のインクの打ち込みとなる為に、打ち込み順序による発色の差はこの場合現れない。
【0043】
図4は、図3と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130のドット位置121に2つのドットを配置した場合を示す。この場合は図3のピクセル130の構成と異なり、ほぼドットが重なったドットonドットの構成となっている為に、先行して記録されたドットの発色が最も強くなるドット配置となっている。この場合も一次色であって同一色のドットが配置されている為に、往路と復路での発色の差は現れない。
【0044】
図5は、図3と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130のドット位置120,121に夫々シアンとマゼンタのドットを配置した場合を示す。この場合は図3のピクセル130の構成と異なり、それぞれのピクセル構成に対し各色のインクがドットonドットの構成となっている。例えば二次色としてブルーを表現する場合にはシアンとマゼンタを用いるが、ドット位置121で見れば、往路では記録ヘッド101M1のマゼンタの吐出ノズル112からのドット、次に記録ヘッド100C1のシアンの吐出ノズル110からのドットの順にプリント媒体上に着弾する。前述の原理からすると、通常は先行して着弾したマゼンタの発色が優勢な赤紫傾向のドットにドット位置121はなる。
【0045】
同様に、ドット位置120で見れば、往路では記録ヘッド105C2のシアンの吐出ノズル111からのドット、次に記録ヘッド104M2のマゼンタの吐出ノズル113からのドットの順にプリント媒体上に着弾する。前述の原理からすると、通常は先行して着弾したシアンの発色が優勢な青紫傾向のドットにドット位置120はなる。
【0046】
今度は逆に復路でのプリントの状態を考えてみると、記録ヘッド100C1のシアンの吐出ノズル110からのドット、次に記録ヘッド101M1のマゼンタの吐出ノズル112からのドットの順にプリント媒体上に着弾する。通常は先行して着弾したシアンの発色が優勢な赤紫傾向のドットにドット位置121は発色する。同様に、120のドット位置で見れば、復路では記録ヘッド104M2のマゼンタの吐出ノズル113からのドット、次に記録ヘッド105C2のシアンの吐出ノズル111からのドットの順にプリント媒体上に着弾する。通常は先行して着弾したマゼンタの発色が優勢な赤紫傾向のドットにドット位置120はなる。
【0047】
以上のように、常に赤紫傾向のブルーのドットと青紫傾向のブルーのドットがペアで使用されていることになる。微視的にはカラム毎に発色に差のあるドットが交互に並んでいることになる。これをマクロ的にピクセル130で見ると、打ち込み(付与)順としては往路はC2からのシアンドット、M2からのマゼンタドット、M1からのマゼンタドット、C1からのシアンドットとなり、復路ではC1からのシアンドット、M1からのマゼンタドット、M2からのマゼンタドット、C2からのシアンドットとなり、打ち込み順が対称なピクセル構成となる。従って、ピクセル単位ではその中間的なブルーの発色を均一に発現させることが可能となる。
【0048】
上記の様に、本発明の実現の為には、ピクセルを構成している2次色を形成する各色が順序として対称的にピクセル内に打ち込まれて形成されていることが支配的な状態となっていることが重要となる。なお、本例では2次色としてブルー(シアンとマゼンタ)を例に挙げたが、レッド(マゼンタとイエロー)やグリーン(シアンとイエロー)の場合も同様であることは、容易に理解できよう。さらには、2次色以上のプロセスカラーにおいても、プロセスカラーを形成する各色が順序として対称的にピクセル内に打ち込まれていれば同様の効果を奏することも、容易に理解できよう。
【0049】
図6は、図3と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130上のドット位置121に夫々シアンとマゼンタの2つのドットを配置した場合を示す。この場合、ピクセル構成に対し各色のインクが全てほぼドットonドットの構成となっている。
【0050】
ドット位置121で見れば、往路では記録ヘッド105C2のシアンの吐出ノズル111からのドット、次に記録ヘッド104M2のマゼンタの吐出ノズル113からのドット、次に記録ヘッド101M1のマゼンタの吐出ノズル112からのドット、記録ヘッド100C1のシアンの吐出ノズル110からのドットの順にプリント媒体上に着弾する。復路ではC1からのシアンドット、M1からのマゼンタドット、M2からのマゼンタドット、C2からのシアンドットとなり、各色の打ち込み順が対称なピクセル構成となる。その為、一層ピクセル単位ではブルーの発色を均一に発現させることが可能となる。
【0051】
この場合も、重要なことは必ずピクセルを構成している2次色を形成する各色が順序として対称的にピクセル内に打ち込まれて形成されていることが支配的な状態となっている点である。
【0052】
図7は本実施形態のプリント装置のデータバッファ構造を示す図である。
【0053】
同図において、プリンタドライバ211は図2のホスト装置210において画像データの作成や、作成したデータをプリント装置に転送するプログラムに対応する。コントローラ200はプリンタドライバ211から供給された画像データを必要に応じて展開し、CMY各色1bitのデータとして夫々のプリントバッファ205に書き込まれる。
【0054】
その際に、例えばシアンに360dpi、1bitのデータが書き込まれるとする。この時、本実施の形態の方式では記録ヘッド100C1用と105C2用のバッファ205C1、205C2に夫々、1bitづつ書き込むように構成されている。それぞれの記録ヘッドが実際に記録を行うピクセル位置に達したときに、それぞれのバッファ上のデータを各記録ヘッド内のレジスタに読み込み、プリント動作を行う。このようなデータとバッファ構成により、2ドットペアで異なる記録ヘッドからサブピクセル上にプリントを行うことが可能となる。ここではCMYとしたがもちろんCMYKであっても、他の色であっても同様である。
【0055】
なお、各プリントバッファ205C1,C2,M1,M2,Y1,Y2はRAM205内に設けられている。
【0056】
(実施例2)
図8はヘッド・カートリッジ1の記録ヘッド部の他の実施例として用いられる主要部構造を部分的に示す模式図である。同図において、構成要素は図3の記録ヘッド部の構成要素と同様である。ただし、本実施例で用いられる記録ヘッド部の構成は、図3とは各色のピクセルを構成するペアーとなる同色の記録ヘッドの対が副走査方向へ1/2だけ記録ヘッドのノズルのピッチに対してずれている点で相違する構成となっている。
【0057】
上記の構成において、同図はシアンの一次色をプリントした場合を示している。ピクセル130に対してドット位置121とドット位置122の2ドットを一つのペアとしてプリントしている状態を示している。同図の121のドット位置と122のドット位置は夫々、記録ヘッド100C1の吐出ノズル110から吐出されるドットと、記録ヘッド105C2の吐出ノズル111から吐出されるドットが、ピクセル(画素)130の領域に対して配置される位置を示している。ここでは、ドット位置121が図の左上の対角位置を、ドット位置122が右下の対角位置を示している。また、R11、R12はピクセル130を形成する主走査のライン、すなわち、ラスターを示している。ここでは、2ラスターで1ピクセルが形成される。
【0058】
この場合、図8の矢印で示す方向にヘッドカートリッジ1が移動する場合を往路とすると、往路の場合ピクセル130内に打ち込まれるドットの順番は記録ヘッド105C2→100C1、復路の場合C1→C2となる。但し、一次色の場合はどちらも同じ色のインクの打ち込みとなる為、打ち込み順序による発色の差は現れない。同図ではドット位置121とドット位置122のドット同士は重なっては示していないが、実際には図9で示すようにドットは一部オーバーラップしているのが通常である。
【0059】
図10は、図8と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130上のドット位置121,123にドットを配置した場合を示す。この場合も一次色である同一色のドットが配置されている為に、往路と復路での発色の差は現れない。
【0060】
図11は、図8と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130上のドット位置121,122に夫々シアンとマゼンタのドットを配置した場合を示す。この場合は図8のピクセル130の構成と異なり、それぞれのピクセル構成に対し各色のインクがドットonドットの構成となっている。実施例1の図6と同様に、ピクセル130で見れば常に均一な発色特性を示すことが可能となる。
【0061】
上記の様に、本発明の実現の為には、ピクセルを構成している2次色を形成する各色が順序として対称的にピクセル内に打ち込まれて形成されていることが支配的な状態となっていることが重要となる。なお、本例では2次色としてブルー(シアンとマゼンタ)を例に挙げたが、レッド(マゼンタとイエロー)やグリーン(シアンとイエロー)の場合も同様であることは、容易に理解できよう。
【0062】
図12は、図8と同一構成のヘッドカートリッジ1を用いてピクセル130のドット位置121とドット位置123に各色のインクがドットonドットで配置された構成を示す。この状態に於いても、図11と同様にピクセル130で見れば常に均一な発色特性を示すことが可能となる。
【0063】
図13は従来例の方式で双方向プリントを行った状態を示す。ラスターR1とR5にはブルー(シアンとマゼンタ)のドットデータがある配置のハーフトーン、乃至、横罫線、ハッチングをプリントした場合のあるカラムに配置されたドットの色味を示す。
【0064】
往路では、マゼンタ(M)インクが先打ちされ、シアン(C)インクが後打されるのに対し、復路ではその逆となる。このように、往路と復路ではイエロー、マゼンタ、シアンの各ヘッドを対称に配置した記録ヘッドのみでは、プリントデータによっては色味の差がまだ生じてしまうことが示されている。
【0065】
図14は本発明の実施例2の方式で双方向プリントを行った状態を示す。1ピクセルを形成するラスターR11,R12及びR31,R32にはブルーのドットデータがある配置のハーフトーン、乃至、横罫線、ハッチングをプリントした場合でも、ピクセルに打ち込み順序が対称となる2組のドットを配置する構成を取ることにより、ピクセル内での打ち込み順はいずれの方向でプリントしても常に対称となる為、発色をプリント方向によらず常に同じとすることが可能となる。
【0066】
なお、本発明に適用可能な対称形の記録ヘッドの構成は図3や図8に示す構成に限定されるものではない。例えば、図15乃至図19に示す各記録ヘッドの様な構成が考えられるが、本発明の作用効果が発現される構成であればこれ以外の構成でもよい。
【0067】
図15は、図8の構成に加えて、ブラック(K)のインクを付与するブラック用の記録ヘッドを設けたものである。ブラックは2次色の形成には一般的には用いないので、対称配置にする必要がなく、また、モノクロ記録における記録速度を向上させるためにノズルの数が他の色のヘッドよりも多く設けられている。
【0068】
図16は、図3の構成において、両端にブラック(K)のインクを付与するブラック用の記録ヘッドを追加するとともに、対称中心となるイエロー(Y)のヘッドを1つとして、構成の簡略化を図ったものである。対称中心の記録ヘッドはいずれの方向でプリントしても、常に後打となるためである。なお、この例ではイエローを対称中心としたが、これに限定されるものではない。
【0069】
図17は、図16の構成においてブラック(K)用の記録ヘッドを1つのしたものであり、これは図15と同様の理由である。
【0070】
図18は、図3の構成において、対称中心となるイエローのヘッドを1つとして、構成の簡略化を図ったものである。
【0071】
図19は、図15の構成において、ブラック用ヘッドの配置を対称中心としたものである。
【0072】
(実施例3)
上述の実施例1、2では1ピクセルを2ドットのペアとし、同色のインクを少なくとも1色は打ち込み順が対称な順番になるように形成した。これらの実施例は、1ピクセルを2ドットのペアで形成するため、画像濃度を向上させるプリント、例えば、OHPシートに画像を形成する場合には好適である。
【0073】
実施例3としては、高濃度部は前述の実施例と同様に同色のインクを少なくとも1色は打ち込み順が対称な順番になるように形成し、中間調の部分に於いては双方向対応の対称形の記録ヘッドを用い、往路用と復路用で使用する記録ヘッドの組み合わせを変えて使用するものである。これにより、双方向プリントにおいて、高濃度部に加えて中間調も表現することが可能となる。
【0074】
従来から双方向プリントの際に各色の記録ヘッドを主走査方向に並べた所謂、横並びヘッドを用いると、双方向プリントで打ち込み順が往路と復路で異なり発色が異なることが指摘されていた。そこで、上述のとおり、特公平3−77066号公報に記載の様に、往路用記録ヘッドの組み合わせと復路用記録ヘッドを主走査方向に並べて持ち、夫々打ち込み順が同一になるように完全に切り替えて使用する方法等が提案されてきた。
【0075】
本実施例では上述のように高濃度部と低濃度部で制御方法を切り替え使用する組み合わせを用いるものである。従来の完全に往路用と復路用で個別に用いる方式よりも記録素子の最大記録周波数を1/2にすることが可能となる利点を有する。逆に言えば、記録可能スピードを2倍に引き上げることを可能とした物である。
【0076】
画像データをメモリ上のフルアドレスに格納し、フルベタをプリントする場合、従来の場合は往路は往路用、復路は復路用でプリントしていたため、フルアドレスにドットを配置できるだけの記録周波数を記録素子に具備させる必要が有った。従来方式であれば最大濃度をフルアドレスに配置できずに最大濃度を落とすか、プリント速度を落とさなければならなかった。
【0077】
本実施例の方式では低濃度部のみ往路用、復路用で個別にプリントを行い、高濃度部は双方の記録素子を用いて記録を行う為に、最大でもフルアドレスに対して1/2の記録周波数で済むことになる。低濃度部においては双方向ムラが発生する場合もあるが、従来例よりも最大濃度近傍での画像ムラは大きく改善され且つ、大幅なスピードアップが達成される為に非常に有効な手段となり得る。
【0078】
なお、中間調を表現する手法としては、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0079】
(実施例4)
本発明の思想を展開させると、双方向プリント対応の対称形の形状の記録ヘッドを用いない場合であっても、双方向プリントにおける色むらの軽減を図ることが可能となる。すなわち、1パス双方向プリントに代えて、1画素領域を複数回の走査で完成させるマルチパスプリントを適用することで、上記実施例と同様の思想を展開することが可能である。
【0080】
一例としてC,M,Yの各記録素子が横並びの記録ヘッドで双方向のマルチパスプリントをした場合について説明する。図20に従来例、図21に本発明の実施例を示す。いずれの場合も、往路方向に記録ヘッドを走査した後、記録素子数の半分(ここでは、2)±1/2記録素子分のピッチ、1.5記録素子ピッチと2.5記録素子ピッチで記録ヘッドを副走査方向に相対的に移動させ、その後復路方に記録ヘッドを走査してマルチパスプリントを行っている。
【0081】
図20の従来例に於いては、往路のプリントではラスターR1、R3にブルーのドットデータがある配置と復路のプリントではラスターR6にブルーのドットデータがある配置であるため、走査方向によってプリントデータとの干渉によりどちらの打ち込み順のデータが多く発生するかが左右されてしまい、色むらが発生してしまう。ディザパターン等でデータを往路でプリントするか復路でプリントするかの振り分けが均等にならない場合、発色が偏る結果となる。
【0082】
図21は本発明の実施形態の一例を示す物である。本例では、1ピクセルはラスターR11,R12またはR21,22で構成させている。即ち、往路でプリントするドットと復路でプリントするドットをペアーとしてピクセルを構成させることにより、プリントデータに拘わらず、双方向プリント時に均質な発色を可能とした物である。
【0083】
なお、図20と図21では往復プリント時のドットがインターレース(1/2ピッチずれた配置)で配置された場合を示しているが、お互いに補完される間引きマスクを用いてドットピッチと同じラスター上にドットを配置するタイプのマルチパスプリントでも原理的には同様である。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、双方向プリントを行う際に生じていたインクの付与順序に起因する色むらの発生を、データに依存することなく軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインク・ジェット・プリント装置の概略構成を示す図である。
【図2】プリント装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1の記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の一例を示す図である。
【図4】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の他の例を示す図である。
【図5】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の更に他の例を示す図である。
【図6】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の更に他の例を示す図である。
【図7】本発明におけるプリントデータのバッファー構成を示すブロック図である。
【図8】実施例2の記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の一例を示す図である。
【図9】ピクセルの構成におけるドットの重なり具合を示す図である。
【図10】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の他の例を示す図である。
【図11】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の更に他の例を示す図である。
【図12】記録ヘッドと吐出ノズルの配置とピクセルの構成の更に他の例を示す図である。
【図13】従来例における双方向プリントでのデータの干渉による色むらの発生原理を示す図である。
【図14】本発明における双方向プリントでのデータの干渉による色むらの抑制原理を示す図である。
【図15】記録ヘッドと吐出ノズルの配置の他の例を示す図である。
【図16】記録ヘッドと吐出ノズルの配置の更に他の例を示す図である。
【図17】記録ヘッドと吐出ノズルの配置の更に他の例を示す図である。
【図18】記録ヘッドと吐出ノズルの配置の更に他の例を示す図である。
【図19】記録ヘッドと吐出ノズルの配置の更に他の例を示す図である。
【図20】従来の記録データと往路走査、復路走査の同調を説明するための図である。
【図21】実施例4の双方向マルチパスプリントの例を示す図である。
【符号の説明】
1 ヘッド・カートリッジ
2 キャリッジ
200 コントローラ
201 CPU
203 ROM
205 RAM
210 ホスト装置
240 ヘッド・ドライバ
Claims (5)
- それぞれ複数の記録素子を配列した記録素子列を複数有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを主走査方向に沿って双方向に走査しつつ、前記複数の記録素子列それぞれに対応する色のインクを吐出することで複数色のインクをプリント媒体に付与してカラー画像を形成するプリント装置において、
前記記録ヘッドは、少なくともシアン、マゼンタ、イエローに対応する記録素子列の組が、主走査方向に沿ってインク色の順序が対称となるよう2組配されるとともに、前記2組の記録素子列の一方の組の記録素子列と他方の組の記録素子列とは、記録素子の配列方向に沿って記録素子が配列される間隔の半分ずれて記録素子が配列されており、
前記記録ヘッドの走査により形成される前記複数の記録素子それぞれに対応したラスタの、前記記録素子の配列方向に連続する2つのラスタであって、互いに異なる組の記録素子列で記録される2つのラスタから構成される画素に対し、インクの付与を制御して画像を形成する制御手段を有し、
前記制御手段は、2次色の画素領域に当該2次色を形成するための複数色のインクそれぞれを、画素領域の異なる複数の位置に対して付与順序を対称にして付与するとともに、前記異なる複数の位置は前記ラスタ方向および前記ラスタ方向とは異なる方向のいずれにおいても異なる位置であって、前記複数の位置それぞれに付与された複数色のインクによるドットが互いに一部が重なるように前記複数色のインクを付与することを特徴とするプリント装置。 - 前記記録ヘッドはブラックのインクを付与する記録素子がさらに配されることを特徴とする請求項1記載のプリント装置。
- 前記画素領域の複数の異なる位置それぞれに付与される複数色のインクは、前記記録ヘッドの1回の走査によって付与されることを特徴とする請求項1記載のプリント装置。
- それぞれ複数の記録素子を配列した記録素子列を複数有し、少なくともシアン、マゼンタ、イエローに対応する記録素子列の組が、対応するインクの色の主走査方向に沿って対称となるよう2組配されるとともに、前記2組の記録素子列の一方の組の記録素子列と他方の組の記録素子列とが、記録素子の配列方向に沿って記録素子が配列される間隔の半分ずれて記録素子が配列された記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを主走査方向に沿って双方向に走査しつつ複数色のインクをプリント媒体に付与してカラー画像を形成するプリント方法において、
前記記録ヘッドの走査により形成される前記複数の記録素子それぞれに対応したラスタの、前記記録素子の配列方向に連続する2つのラスタであって、互いに異なる組の記録素子列で記録される2つのラスタから構成される画素に対し、インクの付与を制御して画像を形成する画像形成工程を有し、
前記画像形成工程において、2次色の画素領域に当該2次色を形成するための複数色のインクそれぞれを、画素領域の異なる複数の位置に対して付与順序を対称にして付与するとともに、前記複数の位置それぞれに付与された複数色のインクによるドットが互いに一部が重なるように前記複数色のインクを付与し、
前記画素領域の異なる複数の位置は、前記ラスタ方向および前記ラスタ方向とは異なる方向のいずれにおいても異なる位置であることを特徴とするプリント方法。 - 前記画像形成工程において、前記画素領域の異なる複数の位置に対する前記複数色のインクの付与は、前記記録ヘッドの1回の走査で実行されることを特徴とする請求項4記載のプリント方法。
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