JP3879802B2 - 光伝送システムの信号光波長の設定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
現在基幹系光通信において10Gb/s光伝送システムが実用化段階にあるが、近年のインターネットに代表される情報通信の活発化による急激な情報量の増加に伴い、更なる大容量化が望まれている。その方法の一つに、時分割多重(光時分割多重を含む)による伝送速度のアップグレードがあり、10Gb/sの次世代方式として、40Gb/sシステムの研究開発が国内外で活発になってきている。
【0002】
本発明は、光伝送システムの信号光波長を最適値に設定する方法、特に、超高速時分割多重光伝送システムにおいて、中継区間ごとに異なり、また温度等の外部環境によって経時的にも変化する伝送路の波長分散に対し、送信側に波長可変レーザを用い、システム開始時およびシステム運用時に伝送路の波長分散値が最小(零)になるように、信号光波長を最適値に設定するシステムに関する。
【0003】
【従来の技術】
40Gb/sシステムにおける伝送距離を制限する要因の一つに、光ファイバ伝送路の波長分散がある。波長分散耐力はビットレートの二乗に反比例するために、10Gb/sでは約800ps/nmなのに対し、40Gb/sでは1/16の約50ps/nmと厳しくなる。40Gb/s光時分割多重(OTDM)方式における、1.3μm零分散シングルモードファイバ(SMF)50km(波長分散値=18.6ps/nm/km、総分散値=930ps/nm)による伝送実験の結果によれば(G.Ishikawa et al., ECOC '96 ThC. 3.3)、パワーペナルティ1dB以下を基準としたときの分散補償トレランスは30ps/nmである。つまり、40Gb/sシステムにおいては、伝送路の総分散値を30ps/nm以内に、極めて厳密に管理しなければならない。
【0004】
また、光ファイバ伝送路の波長分散値は、温度や圧力等の敷設環境の変化に伴い、経時的に変化する。例えば、−50〜100℃の温度変化がある場合の1.55μm帯分散シフトファイバ(DSF)100kmの分散変化量を以下の式により見積もると32ps/nmとなる。
これは分散トレランス30ps/nmとほぼ同等の値であり、システム設計上、十分に考慮しなければならない値である。なぜなら、システム運用開始時に−50℃で波長分散値を零に設定できたとしても、システム運用中に30℃以上になると、ペナルティ1dBの基準を満たさなくなる。
【0005】
以上の考察により、40Gb/s以上の超高速光伝送システムを実現するには、(i)システム運用開始時に波長分散値が最小(零)になるように信号光波長を設定し、
(ii)システム運用中にも伝送路分散値の経時変化に対応して、波長分散値が最小になるように信号光波長を制御する、
「信号光波長最適化システム」の構築が必要であることがわかる。この信号光波長最適化システムは、波長分散値が小さい1.55μm帯分散シフトファイバ(DSF)伝送路だけでなく、分散補償技術を併用した1.3μm零分散シングルモードファイバ(SMF)伝送路を用いたシステムにおいても必要とされる。
【0006】
光ファイバの波長分散値の測定法として、複数の異なる波長の光を光ファイバに入力し、出力光間の群遅延差や位相差を測定するパルス法や位相法が従来より用いられている。しかし、これらの方法を用いて、システム運用中に常時分散測定を行うためには、各中継区間ごとに一組の波長分散測定器が必要となる。さらに、データ信号光の伝送を中断しないで分散量測定を行うためには、データ信号光とは異なる波長の測定光を波長多重する必要がある。このようにパルス法や位相法を光伝送装置の中に組み込むことは、サイズおよび経済性の面から現実的ではない。さらに信号光波長と異なる波長を用いる場合、測定光波長での測定値から信号光波長での分散値を推測するというプロセスを挟むため、厳密性に欠けるおそれがある。そのため、信号光から直接波長分散値を読み取れる方法が望ましい。
【0007】
この方法として、本願発明者は既に特願平9−224056号「波長分散制御のための方法と装置及び分散量検出方法」に、NRZ信号およびOTDM信号に対するベースバンドスペクトル中の40GHz 成分強度の総分散量依存性を利用した方法を記載している。具体的には、総分散量が零のときに40GHz 成分強度が極小になり、そのときアイ開口度が最大になることを利用している。特願平9−224056号では、総分散量を零にするために可変分散補償器を用いている。波長可変レーザを用いて信号光波長を変えることにより総分散量を零にする方法にも言及しているが、その具体的な制御方法までは触れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、光伝送システムにおいて信号光波長を最適に設定する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、光伝送システムの信号光波長の設定方法であって、光伝送システムの運用開始前において第1の波長幅にわたって信号光波長を第 1 の波長間隔で変化させて掃引し、該第1の波長幅にわたる前記掃引の結果に基づいて前記信号光波長の総波長分散量に基づき最適値を決定し、光伝送システムの運用開始後において前記信号光波長の最適値を中心として第1の波長幅よりも狭い第2の波長幅にわたって前記信号光波長を前記第 1 の波長間隔より狭い第 2 の間隔で変化させて掃引し、該第2の波長幅にわたる掃引の結果に基いて前記信号光波長の最適値を更新する各ステップを具備する方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
データ信号のビットレートが40GHz のOTDM信号、RZ光信号、およびNRZ光信号のベースバンドスペクトル中の40GHz 成分強度の総分散依存性の計算機シミュレーションの結果をそれぞれ図1〜3に示す。図1〜3には振幅方向のアイ開口度についても示してある。入力光のパワーは平均で−5dBm 、SMF長は50kmであり、SMFに直列に接続したDCF(分散補償ファイバ)の分散量を変えることにより、総分散量を変えた。
【0011】
上記のOTDM信号とは図4に示すような光変調器10から出力される光信号である。図4において、LiNbO3 基板12にTiを熱拡散させて図4に示すような光導波路14を形成し、その上に図4中にハッチングで示す電極パターン16をAuで形成して、1入力2出力光スイッチ18、独立な2系列の光変調器を有するデータ変調部20、位相制御部22および光多重部24が形成される。1入力2出力光スイッチ18の光導波路に連続光を入力し、2つの電極に位相差が180°の20GHz クロックを印加すると、図5の(a)(b)欄に示す互いに逆相の2系統の20GHz 光クロックが光スイッチ18から出力され、データ変調部20の2つの光変調器へ入力される。2つの光変調器のそれぞれには20Gb/sのデータ信号が印加されて図5の(c)(d)欄に示す2系列のRZ信号がデータ変調器20から出力される。位相制御部22では2光波間の位相差が180°になるように光波の位相が調節され、光多重部24で合成される。2光波間の位相差が180°であるので、図5の(e)欄に示すように1が連続するところでは裾部分が打ち消し合ってRZ信号に近い波形になり、それ以外の隣接ビットの少なくとも一方が0になるところではNRZ信号の波形に近くなる。
【0012】
図1〜3のシミュレーション結果から、次のことがわかる。
(a)OTDM方式の場合:総分散量0ps/nmにおいて、40GHz 成分強度が極小になり、アイ開口度が最大になる。
(b)RZ方式(Duty比50%)の場合:総分散量零のときに、40GHz 成分強度、アイ開口度ともに最大となる。これは他のDuty比においても同様である。
(c)NRZ方式の場合:40GHz 成分強度が零になる総分散量は周期的に存在するが、2つの最大値の間の極小点は総分散量零で、そのときアイ開口度が最大になる。
【0013】
一般に、光ファイバによる伝送において、信号光波長と波長分散の関係はリニアであるから、図1〜3の横軸を信号光波長に置き換えても同じグラフが得られる。この場合に総分散量零の点は零分散波長に置き換わる。
これにより、40Gb/s伝送(線形伝送)において、零分散波長を含む範囲で信号光波長をスキャンしながら40GHz 成分強度を測定すれば、いずれの符号形式の場合も、40GHz 成分強度(=モニタ信号強度)の極小点(最小点)もしくは極大点(最大点)を用いて、総分散が零となる波長を検出することができることがわかる。
【0014】
図6の実験系で得られた、信号光波長に対する40GHz 成分強度の関係(実験結果)を図7および図8に示す。
図6において、波長可変光源30(サンテック社製波長可変LD光源TSL−210)の出力光が前に説明した40GHz OTDM変調器32で変調され光ポストアンプ34で増幅され、長さ100kmの分散シフトファイバ(DSF)36に送出される。DSF36で伝送された光信号は光プリアンプ38で増幅され、通過帯域幅3nmの波長可変光フィルタ40を経てフォトダイオード42で電気信号に変換される。電気信号は40GHz の狭帯域フィルタ44を経てパワーメータ46へ入力され、40GHz 成分強度が検出される。
【0015】
図7は信号光波長を1535nmから1570nmまで1nmおきに変化させ、それに光フィルタ40の中心波長を連動させて変化させたとき(後述のスキャンモードに相当)の結果を示す。また、図8は光フィルタ40の中心波長を1551.6nmに固定したまま、信号光波長のみを1550nmから1553nmまで0.1nmおきに変化させたとき(後述のトラッキングモードに相当)の結果を示す。図7の場合はλ0 に、図8の場合はλ0 ′に信号光波長を設定すれば、波長分散値をほぼ零にすることができる。なお、図8の2つのピークは光フィルタ40の通過特性により生じたもので、図7の2つのピークとは意味が異なる。
【0016】
実際の光伝送システムにおけるDSF伝送路の零分散波長は長手方向に変動しており、中継距離も区間ごとに全くの一定距離でないため、中継区間ごとに総波長分散値が零になる信号光波長も異なる。そのため、まず、システム運用開始時に中継区間ごとに波長分散値が最小(零)になるように信号光波長を設定するには、図7のように信号光を広範囲に掃引し、1546nmと1561nmの極大値に挟まれた1552nmの極小値を少なくとも1回は求める必要がある。(本発明においてこの動作を「スキャンモード」と名付ける。)
次に、システム運用中に伝送路分散値の経時変化に対応して、波長分散値が最小になるように信号光波長を制御する場合は、スキャンモードで設定した波長から大きく離れた波長にジャンプすることはなく、徐々に変化していくため、図8のように、比較的狭い波長範囲で掃引しながら、モニタ値が最小になる波長を追尾すればよい。(本発明においてこの動作を「トラッキングモード」と名付ける。)
図9に示すように、DSF36を恒温槽37に入れ、温度を−35℃、+5℃、+62℃としたときの、40Gb/s OTDM方式による、信号光波長に対する40GHz 成分強度の関係を図10に示す。光フィルタ40の通過帯域幅は5nmである。図10において、温度が上昇するにつれて、2つのピークに挟まれた極小値を示す波長(波長分散値零の波長)が長波長側へシフトしていくことがわかる。
【0017】
以上のように、システム開始時にスキャンモードで波長最適化を行った後、システム運用中はトラッキングモードで最適波長を追尾することで、常時、波長分散値が零になる信号光波長に設定することができる。
図11は本発明の信号光波長設定方法が適用される光伝送システムの一例を示す。送信側において、波長可変光源50を有する光送信機52の出力は光ポストアンプ54で増幅された後、光伝送路56へ送出される。受信側において、光伝送路56から受信した光信号は光プリアンプ58で増幅された後、光受信機60へ入力される。光受信機60の入力の一部が分岐されて分散モニタ62へ入力され、伝送路56の総分散量を表わす特性値が測定される。分散モニタ62の測定結果はCPU64へ入力される。前述したように、CPU64は運用開始前においては、例えば1535〜1570nmといった広い範囲で波長可変光源の波長を掃引し、その時の測定結果に基いて最適波長を決定する。運用開始後には、決定された最適波長を中心とする例えば0.6nmの幅で波長可変光源の波長を掃引し、その時の測定結果に基いて最適波長を決定し、決定された値で最適波長の値を更新する。運用開始後には所定の間隔で上記の掃引、決定、更新の処理を繰り返すことにより信号光波長を常に最適値に維持することができる。図12は光伝送路にさらに光増幅中継器66が挿入された光増幅中継システムを示す。
【0018】
分散モニタ62における測定法の例としては、前述のファイバ伝送後の光信号のベースバンドスペクトル中の特定の周波数成分強度(ビットレートと同じ周波数成分強度を用いる方法)があるが、これに限定せず、前述のパルス法や位相法の場合もあり得る。
図11の例では最適波長に設定するためにCPUを用いているが、これは光受信装置内や光送信装置内に内蔵されている場合や、パーソナルコンピュータのような独立したコンピュータ機器の場合もあり得る。
【0019】
フィードバック信号の転送方法としては、一般に光伝送システムで用いられている監視信号(比較的低速の電気信号)を用いる方法や、光ファイバ伝送路を逆方向に伝送する方法(この場合、フィードバック信号光波長と信号光波長を異なる波長(領域)に設定しなければならない可能性もある。)が考えられる。
波長可変光源50としては、前述のサンテック社製波長可変LD光源TSL−210に内蔵された波長可変レーザダイオードの動作原理(外部共振器型波長可変LD光源)と同一の動作原理のものが使用可能であるほか、図13に示す3電極型の波長可変半導体レーザが使用可能である。図13に示した波長可変半導体レーザはInGaAsP/InPレーザ構成を有している。共通電極71と電極72との間に活性層75を含むレーザ発振領域77が形成され、共通電極71と電極73との間に波長微調領域78が形成され、共通電極71と電極74との間に回折格子76を含む波長粗調領域79が形成されている。電極73に加える電流Ipと、電極74に加える電流Idとを調整して発光波長を変化させ、電極72に加える電流Iaによって光出力を制御することができる。従って、CPU64から電流Ia,Ip,Idを制御することにより、発光波長を制御し、且つ伝送情報に従って変調した光信号を出力することができる。
【0020】
図14はトラッキングモードにおいて信号光波長を掃引する方法の例を示す。(a)欄は、1551nmから1553nmまで0.2nmおきに、短波長側から長波長側へ一方方向のみに波長を掃引する例を示す。逆に長波長側から短波長側へ掃引する場合もあり得る。なお、波長掃引範囲や波長間隔は特定しない。この手法においては、1553nmから1551nmへジャンプする際に、波長分散が大きく変化し、それに伴い、受信波形が大きく変化する可能性がある。これにより、受信端でのタイミング抽出において、PLLのロックがはずれる等の支障をきたす可能性もある。そのため、(b)欄に示すように、1551nmと1553nmの間を折り返しながら掃引する方法が望ましい可能性がある。
【0021】
スキャンモードでは、一方方向(短波長側から長波長側へ、もしくは、長波長側から短波長側へ)へ一回だけ掃引する方法と、折り返して掃引する方法(短波長側→長波長側→短波長側、もしくは長波長側→短波長側→長波長側)もあり得る。
図15は分散モニタ62で総分散量を表わす特性値を測定して総分散量を零にする波長に設定する代わりに、伝送特性評価部80において符号誤り率やQ値などの伝送特性を表わす特性値を測定し、それが最良となる波長に設定する方法を示す図である。符号誤り率やQ値の他に、受信波形を観測し、予め規定したアイマスクパターンの基準を満たす波長に設定する方法も考えられる。
【0022】
なおQ値(=電気SNR)は次式で定義される。
Q=20log10〔(μ1 −μ0 )/(σ1 +σ0 )〕
但し、μ1 :“発光”時の平均レベル
μ0 :“非発光”時の平均レベル
σ1 :“発光”時のレベルの標準偏差
σ0 :“非発光”時のレベルの標準偏差
波長可変レーザをスキャンモードやトラッキングモードで波長掃引する方法は、図16に示す波長多重(WDM)光伝送システムにおいて、固定(もしくは半固定)の光フィルタ82の通過波長帯域の中心に信号光波長を設定する場合にも適用可能である。この場合は、まずスキャンモードで波長を掃引し、光フィルタ後段の光パワー検出器84で検出される光パワーが最大値になるように波長設定する。そして、ここでの光フィルタの中心波長が経時的に変化する場合はトラッキングモードで常に光フィルタ通過波長帯域中心に信号光波長を設定することができる。また、波長可変フィルタによるチャンネル選択を行う光ADMシステムへの適用も考えられる。
【0023】
図11および図12の分散モニタ62が受け取る分散モニタ信号の強度において、波長依存性が小さい場合、経時的に変動する場合、モニタ信号の受信感度が低い場合等は、各波長で一回の測定では、データのばらつきが大きく、そのデータ列から最小値を示す波長が、必ずしも伝送路の平均零分散波長でない可能性もあり得る。そのため、各波長で複数回測定した平均値を求める方法が有効となる。この方法は、スキャンモードとトラッキングモードの両方に適用可能である。図17は各波長で4回測定し、平均値を求める例を示している。例えば、各波長で1回しか測定しない場合、1回のデータのみでのモニタ強度最小波長は図17中に破線で示すように1551.6nmなのに対し、実線で示す平均値データでは1552.0nmとなる。複数回測定する方法としては、各波長である一定の時間間隔で連続して測定する方法と一回の波長掃引での各波長での測定は1回とし、波長掃引を複数回行う方法が考えられる。後者は伝送路での波長分散値の経時変化速度に比べて、波長掃引速度が十分に速い場合に有効である。
【0024】
図18に示すように、1回の掃引で得られたデータ列を関数近似して、その最小値を求める方法もある。なお、関数近似処理はCPUやコンピュータにより行う。
関数近似の例としては、
のような多項式近似や最小二乗法などがある。
【0025】
図19および図20は、信号光波長を掃引するとともに、システム中に配置されている波長可変フィルタ90の透過中心波長も掃引しながら、伝送路の波長分散値をモニタし、CPU64を介して、最適波長に設定するようにフィードバック制御を行うシステム構成例を示している。図19は無中継システムを示し、図20は光増幅中継システムを示す。
【0026】
一般に光アンプを用いた光伝送システムにおいては、受信端での光S/N比を確保するために光アンプからのASE雑音除去用に光フィルタが配置されている。さらに、最小受信感度を改善するには、信号光成分を削らない程度に狭帯域の光フィルタが有効となる。しかし、光フィルタが固定では、本発明のスキャンモードにおける信号光波長の比較的広範囲の波長掃引は不可能である。そのため、システム中に配置されている狭帯域光フィルタを全て波長可変フィルタとし、信号光波長と同期させて可変させる必要がある。
【0027】
図19および図20では分散モニタによる信号光波長最適化システムを例に挙げているが、分散モニタ信号の強度検出のS/N比を確保するためにも、波長可変フィルタの適用は有効である。図20の光増幅中継システムの場合には、光インラインアンプ66にはスキャンモードでの波長範囲をすべて透過する比較的広帯域の固定の光フィルタを配置し、光プリアンプ58のみに狭帯域波長可変フィルタを配置する構成もあり得る。
【0028】
図21はスキャンモードにおけるCPU64の動作のフローチャートである。図21において、まず、波長可変光源50の波長λLDと光フィルタ90の中心波長λFLを掃引開始波長λSOに設定し(ステップ1000,1002)、分散モニタの強度を測定する(ステップ1004)。次に、λLDおよびλFLをΔλS だけ増加させ(ステップ1006,1008)、掃引終了波長λSeを超えていなければ(ステップ1010)、分散モニタの強度を測定して(ステップ1012)、ステップ1006へ戻る。ステップ1010において波長λLDが掃引終了波長λSeを超えていれば、後述するアルゴリズムに従って最適波長λS-opt を求めて(ステップ1014)、トラッキングモードへ移行する。なお、ステップ1004と1012の分散モニタ強度測定は複数回測定して平均値を求めるようにしても良い。
【0029】
図22はトラッキングモードにおけるCPU64の動作のフローチャートである。光フィルタの中心波長λFLをスキャンモードで決定された最適波長λS-opt に設定し(ステップ1100)、波長パラメータλTXに最適波長λS-opt を代入する(ステップ1102)。
ステップ1104において、光フィルタの中心波長λFLを変えることなく波長可変光源(レーザ)50の波長λLDのみをλTX−nΔλT からλTX+nΔλT の範囲で波長間隔ΔλT だけ変化させながら、分散モニタ強度PTS-n〜PTS+nを測定する。次に、PTS-n〜PTS+nの中で最小値を示す波長λTXを決定し(ステップ1106)、決定された波長λTXを波長可変光源50の波長λLDに設定する(ステップ1108)。λFLとλTXの差が1nmであるかどうかを判定し(ステップ1110)、両者の差が1nm以上であれば、光フィルタ90の中心波長λFLもλTXに設定する(ステップ1112)。その後、次のトラッキング処理の周期が来るまでウエイトした後(ステップ1114)、ステップ1104の処理へ戻る。連続してトラッキングを実施する場合にはウエイトしないで直ちにステップ1104へ戻る。
【0030】
上記のフローにみられるように波長可変フィルタはある程度の帯域幅を有しているため、その中心波長を波長可変レーザと同様に掃引する必要はない。波長可変フィルタの帯域幅が波長可変レーザ掃引幅より十分大きければ、一回の掃引中には波長可変フィルタは固定で構わない。そして、最適波長がある程度シフトしたとき(本フローチャートでは1nm以上)、波長可変フィルタの中心波長をシフトさせればよい。この最適波長のシフト量は波長可変フィルタの帯域幅に依存する。波長掃引方法としては一方方向や折り返しがあり得るが、本フローチャートでは省略している。各波長での複数回測定については、本フローチャートでは省略している。
【0031】
図23を参照してコンピュータ処理により最適波長を決定する手順を説明する。本図は、図1,4〜10に示した40Gb/s OTDM方式の波長分散(もしくは信号光波長)と40GHz 成分強度の関係を想定しており、図中の太線はスキャンモードでのモニタ強度を関数近似した結果を示しているものとする。
(i)モニタ強度最大値PP 、およびそのときの波長λ1 を求める。
(ii)モニタ強度最小値PB を求める。
(iii) λ1 の短波長側および長波長側でそれぞれ一番近い、モニタ強度=(PP −PB )/2を示す波長λ2 ,λ3 を求める。
(iv)λ2 の短波長側、およびλ3 の長波長側で最大値を求め、その2つの値を比較し、大きい方の値(2番目のピーク値)の波長λ4 を求める。
(v)λ1 とλ4 の間の極小値を求め、その波長λ0 が波長分散値が最小(零)となる波長である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光伝送システムの信号光波長が自動的に最適に設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 40Gb/s OTDM信号についての40GHz クロック成分強度の総分散量依存性の計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。
【図2】 40Gb/s RZ信号(デューティ50%)についての40GHz クロック成分強度の総分散量依存性の計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。
【図3】 40Gb/s NRZ信号についての40GHz クロック成分強度の総分散量依存性の計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。
【図4】 40Gb/s OTDM信号を生成する光変調器の平面図である。
【図5】 図4の光変調器の動作を説明する波形図である。
【図6】 信号光波長に対する40GHz 成分強度の関係を測定するための実験系の図である。
【図7】 スキャンモードに相当する範囲で信号光波長を掃引したときの40GHz 成分強度のグラフである。
【図8】 トラッキングモードに相当する範囲で信号光波長を掃引したときの40GHz 成分強度のグラフである。
【図9】 最適波長の温度依存性を測定するための実験系の図である。
【図10】 測定された温度依存性を示すグラフである。
【図11】 本発明の方法が適用される光伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図12】 光増幅中継器が挿入された光伝送システムを示すブロック図である。
【図13】 3電極型の波長可変半導体レーザの図である。
【図14】 トラッキングモードにおける信号光波長の掃引の方法の例を示す図である。
【図15】 伝送特性が最良となる波長に設定する方法を示す図である。
【図16】 波長多重光伝送システムへの本発明の適用を示す図である。
【図17】 複数回の掃引の平均により最適波長を見い出す方法を示す図である。
【図18】 1回の掃引の結果を関数近似することにより最適波長を見い出す方法を示す図である。
【図19】 信号光波長の掃引に同期した光フィルタの通過波長の掃引を示す図である。
【図20】 信号光波長の掃引に同期した光フィルタの通過波長の掃引を示す図である。
【図21】 スキャンモードのフローチャートである。
【図22】 トラッキングモードのフローチャートである。
【図23】 スキャンモードにおいてコンピュータ処理により最適値を見い出す方法を示す図である。
【符号の説明】
30,50…波長可変光源
34,54…光ポストアンプ
36…分散シフトファイバ
38,58…光プリアンプ
40…波長可変光フィルタ
42…フォトダイオード
44…狭帯域フィルタ
Claims (11)
- 光伝送システムの信号光波長の設定方法であって、
光伝送システムの運用開始前、光伝送システムの受信側の制御によって、第1の波長幅にわたって前記光伝送システムの光送信器の可変波長光源の信号光波長を第1の波長間隔で変化させて広い範囲で第1の掃引を行うとともに、前記第1の掃引に追従して光伝送システムの伝送路に挿入された光バンドパスフィルタの通過波長も掃引し、
該第1の波長幅にわたる前記掃引の結果、前記光受信側で得られた前記信号光波長の総波長分散量に基づき最適波長を決定し、
光伝送システムの運用開始後、前記受信側の制御によって、前記最適波長を中心として第1の波長幅よりも狭い第2の波長幅にわたって前記光伝送システムの光送信器の可変波長光源の前記信号光波長を前記第1の波長間隔より狭い第2の間隔で変化させる第2の掃引を行い、
前記第2の掃引の結果、前記受信側で得られた前記信号光波長の総波長分散量に基づき、前記最適波長を更新する各ステップを具備する方法であり、
前記第2の掃引においては、前記受信側の制御によって、光バンドパスフィルタの通過波長と、第2の掃引がされている前記信号光波長との差が所定値以上となった場合に、光バンドパスフィルタの前記通過波長を前記第2の掃引がされている前記信号光波長に設定することを特徴とする、設定方法。 - 前記第1の波長幅にわたる掃引および第2の波長幅にわたる掃引はいずれも同一方向に複数回実施される請求項1記載の方法。
- 前記第1の波長幅にわたる掃引は同一方向に複数回実施され、前記第2の波長幅にわたる掃引は異なる方向に交互に複数回実施される請求項1記載の方法。
- 伝送路の総波長分散量を零とする波長が波長の最適値とされる請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 伝送後の光信号のベースバンドスペクトル中の特定の周波数成分の強度が最大または2つのピークの間で最小となる波長が伝送路の総波長分散量を零とする波長とされる請求項4記載の方法。
- 前記特定の周波数は伝送される信号のビット速度の値と同じ値の周波数である請求項5記載の方法。
- 伝送された信号の品質が最良となる波長が波長の最適値とされる請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 受信側に設けられた光フィルタを通過した信号光の強度が最大になる波長が波長の最適値とされる請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 前記第1の波長幅にわたる掃引および第2の波長幅にわたる掃引がそれぞれ複数回実施され、その平均値から波長の最適値がそれぞれ決定される請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
- 前記第1の波長幅にわたる掃引および第2の波長幅にわたる掃引の結果をそれぞれ関数で近似することによって波長の最適値が決定される請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
- 前記光伝送システムは伝送路の途中に挿入された光フィルタおよび受信端において挿入された光フィルタを含み、波長の掃引に同期して受信端において挿入された光フィルタの通過波長のみが掃引される請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
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