JP3873457B2 - 移動体通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に搭載され予め設定された通信エリア内を通過するときに質問機から受ける信号に対して応答信号を送信して通信を開始し、以後必要な信号の授受を行なうように構成された移動体通信装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
有料道路などにおける料金徴収の業務を、通行車両が料金所で停止することなく所定の通信エリアを通過する際に無線通信を行なって種々の情報を授受することにより自動的に課金処理を行なうことが考えられている。この自動課金処理を行なうことにより、徴収すべき料金を予め登録された銀行口座などから自動的に引き落とすようにしたり、あるいは後日請求書を送付して相当金額の料金を支払うなどして徴収すべき料金の精算をするようになっている。
【0003】
これにより、料金所で通行料金の支払いをする必要がなくなるばかりか、車両を料金所で停止させる必要もなくなるので、料金徴収業務の合理化を図ることができると共に、交通量が増加している場合でも料金所での渋滞発生を抑制することができるものである。
【0004】
このようなシステムを実現するために、上記した料金徴収所においては路上アンテナを設けてその通信エリア内を通過する車両と通信を行なうように構成し、車両側においては、その路上アンテナから受ける通信信号を受信して必要な情報の授受を行なうための車載機を設けておくことが必要になる。この場合、車載機は、例えば、運転席の近傍で路上アンテナから信号を受けやすい部位に配置されるようになっており、常時外部からの通信信号を受信可能な状態で待機するように構成されている。
【0005】
また、このような車載機は、運転中に操作をする必要をなくして確実に通信を行なえるようにするために、電源スイッチを設けず、常時電源が投入された状態とし、外部から通信信号を受けていない状態や、他の信号処理を行なっていない場合にはスリープ状態となって待機消費電力を低減するように構成されている。また、このような構成を採用する他の理由として、電源スイッチを設けて使用者の意思に任せてオンオフの操作を可能とした場合に、車載機を搭載している車両であるにもかかわらず電源のオフ期間中には通信記録が発生しなくなる事態が発生するため、料金徴収の業務に支障を来す場合も発生することが考えられるからである。
【0006】
しかしながら、上述のような構成を採用していることから、例えばその車両の持ち主が当該車両を第三者に貸与した場合に、その第三者が有料道路を利用した場合でも、車載機に登録されている使用者の利用ということになって、そのときの利用に相当する料金が自動的に使用者に賦課されるため、持ち主が第三者自身に料金の精算をしてもらいたい場合などには車両を貸与することができなくなる場合が生じてくる。
【0007】
なお、このような事態に対処すべく電源スイッチを設けるのでは、前述したような不具合が発生したり、あるいは、使用者が望まない時例えば子供などが不用意に操作してオンオフを切り換えてしまう場合が起こり得るので、そのような構成を採用することはできない。
【0008】
また、車載機の種類によっては、ICカードを装着した状態で動作させるようにしたものがあり、有料道路を使用する場合には車載機に使用者のICカードを装着することを前提として構成されている。つまり、このタイプの車載機においてはICカードを装着しない状態で路上アンテナから信号を受けると、通信を行なわないだけではなく、異常状態として処理されるようになり、事実上その状態で使用することができない。したがって、持ち主が第三者にその車両を貸与した場合に、第三者がICカードを所持していない場合にはいずれかのICカードを装着する必要が生じ、前述の不具合は解決されないのである。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者が車載機を利用した料金徴収処理を行ないたくない場合にこれを可能とした移動体通信装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の移動体通信装置によれば、設定手段は、移動体が予め設定された通信エリア内を通過する際に質問機からの信号を受けた場合に、動作電源が与えられた状態であっても応答信号の送信を禁止する応答禁止モードを、例えば操作スイッチの所定操作に応じて設定する。
【0011】
例えば、移動体たる車両に移動体通信装置が車載機として搭載されており、当該車両の所有者が友人などの第三者に車両を貸与した場合に、その第三者が運転する車両が、有料道路の出口料金所に通行料金の自動徴収のために設けられた質問機より信号を送信された場合を想定する。
【0012】
斯様な場合に、予め応答禁止モードを設定した状態で車両を貸与すれば、第三者が有料道路を利用した場合に、その通行料金が所有者の銀行口座などから自動徴収されてしまうことを防止でき、第三者自身に通行料金の清算を確実に行ってもらうことが可能となる。そして、この場合でも動作電源は与えられた状態にあるので、質問機より信号が送信されたことを履歴として移動体通信装置側に残すことが可能であり、後から有料道路の管理者側が必要に応じて確認を行うことができ、また、車両の所有者が運転記録を参照することもできる。
【0013】
また、設定手段は、自身に予め登録されているIDデータと同一のIDデータを有するICカードがICカードインターフェイスに接続されている間に、操作スイッチの所定操作が行われると応答禁止モードを設定する。即ち、例えば移動体が車両であり、ICカードには当該車両の登録ナンバなどの情報と共に所有者のID情報などがデータとして記憶されている場合は、その所有者が所持するIDカードが接続された場合にのみ応答禁止モードの設定が可能となるように構成することができる。従って、ICカードを所持する所有者のみが自らの意思に基づいて設定を行うことができる。
【0014】
請求項2記載の移動体通信装置によれば、設定手段は、操作スイッチの所定操作が行われた時点から設定時間内にICカードとICカードインターフェイスとの接続が断たれた場合にのみ応答禁止モードを設定する。即ち、斯様な構成である場合、通常の使用については、前述のようにIDデータが同一のICカードが常に接続された状態で可能とするように構成することができる。従って、例えば、移動体たる車両を貸与された運転者が、出口料金所を通過する直前に応答禁止モードの設定切替えを行うことは事実上不可能となり、不正利用を防止することができる。
【0015】
請求項3乃至5記載の移動体通信装置によれば、少なくとも応答禁止モードが設定されていることを報知する報知手段を備え(請求項3)、具体的には、LEDで構成し(請求項4)、また、音声によるメッセージを出力する音声出力手段(請求項5)として構成する。
【0016】
即ち、LEDを移動体たる例えば車両の外部より視認できるように配置すれば、前述のように、有料道路の出口料金所において、料金徴収員がLEDの点灯状態により移動体通信装置のモードの設定状態を確認することができるようになる(請求項4)。従って、料金徴収員は、当該車両については自動で料金徴収が行われたか否かを判断して適切に対処することが可能となる。
【0017】
また、音声出力手段により音声メッセージが出力されれば(請求項5)、車両の運転者に対して設定状態の報知を確実に行うことができるので、応答禁止モードである場合は手動で料金徴収を行ってもらうなど、運転者自身も設定に応じた適切な対処を行うことができる。
【0018】
請求項6記載の移動体通信装置によれば、操作スイッチの所定操作を、所定時間以上オン操作を継続する操作とすることで、応答禁止モードの設定や、或いは質問機との間の通信を行なわない状態への遷移にある程度の時間を必要とするようになるので、例えば、移動体たる車両の運転者が出口料金所を通過する直前に切替えを行って不正利用を図ることを行い難くすることができる。
【0019】
請求項7記載の移動体通信装置によれば、操作スイッチの所定操作を特定のコードパターンに対応したオン操作とすることで、所定操作の秘匿性を高めることができる。
【0020】
請求項8記載の移動体通信装置によれば、状態遷移手段は、操作スイッチの所定操作に応じて当該装置を質問機との間の通信を行なわない状態に遷移させるので、請求項1と略同様の作用効果が得られる。そして、操作スイッチの所定操作を特定のコードパターンに対応したオン操作とすることで、所定操作の秘匿性を高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図6を参照しながら説明する。図4は、高速道路の等の有料道路の出口料金所車線1,2及び3に設けられる各料金徴収設備の概略的な配置状態を示すものである。この出口料金所車線たるレーン1,2及び3は、左右の路側部4,5の間にアイランド状に配置形成された分離帯6,7により区切られて、夫々車両1台が通過できる程度の道幅に設定されている。
【0022】
レーン1は、ETCS(Electronic Toll Collection System) が構成されている自動化(ETC)レーンとなっており、レーン2は、ETCSが構成されていると共に、料金徴収員による料金徴収をも行う有人/自動化併設レーン(以下、併設レーンと称す)となっている。そして、レーン3は、料金徴収員による料金徴収のみを行う有人専用(マニュアル)レーンとなっている。
【0023】
また、これら3つのレーン1乃至3に分岐する手前の最も本線側には、予備車両検知装置8が配置されている。この予備車両検知装置8は、詳細は後述するが、ゲート8aの下方を自動車(移動体)9が通過しようとしていることを図示しないセンサにより検知すると、当該自動車9に対して上方に配置された通信機8bより質問信号を送信し、その質問信号に対する応答信号が返信された場合には、その自動車9にETCS用の車載機が搭載されていると判断する。
【0024】
そして、予備車両検知装置8は、その次に配置されているゲート10の上方に配置されている情報表示機11に『ETCレーンへ』などの表示を行わせ、当該自動車9をETCレーン1または併設レーン2に誘導するようになっている。また、質問信号に対する応答信号の返信がない場合には、情報表示機11に『マニュアルレーンへ』などの表示を行わせ、当該自動車9をマニュアルレーン3または併設レーン2に誘導する。
【0025】
自動車9の運転者は、情報表示機11の表示を見ると、その次に配置されている看板12の表示に従って、ETCレーン1及び併設レーン2、または併設レーン2及びマニュアルレーン3に夫々車線を変更して乗り入れるようにする。
【0026】
図5は、ETCレーン1を拡大して示すものである。図5において、ETCレーン1の最も本線側には、車種判別装置13が配設されている。この車種判別装置13は、ETCレーン1を横切るように配置される車軸センサ14及び夫々路側部4,分離帯6間に対向配置され車高センサを兼ねる車両分離器15,16から構成されている。
【0027】
この車種判別装置13において、車両分離器15,16は、ETCレーン1上の対向する部位を通過する車両を検出すると共に、所定のタイミングで図示しないセンサ素子により通過車両の高さを検出するようになっている。また、車軸センサ14は、車両の検出期間に車両の車輪により踏まれる、即ち、車軸が上方を通過する回数を検出するようになっている。
【0028】
これにより、車種判別装置13は、通過車両の高さ及び車軸の本数の検出結果に基づいてその車両の通行料金区分に応じた車種を判別するようになっている。車種は、当該有料道路を通行する場合の料金計算の基準となる区分であり、例えば、「大型車」,「普通車」,「小型車」などに分類される。
【0029】
車種判別装置13の上方部位には、第1路上機たる第1アンテナ(質問機)17が配設されている。この、第1アンテナ17は、路側部4,分離帯6間に跨がるようにして配設される図示しないガントリに設置されるようになっており、車種判別装置13の検出位置から進入方向に沿った所定距離の範囲に通信エリアA1を設定するように設けられている。
【0030】
そして、第1アンテナ17は、通信エリアA1に向けて所定時間毎に質問信号を送信しており、通信エリアA1内にETC車(ETCS対応の車載機を搭載した車両)が進入すると、そのETC車に搭載されている車載機18(図3参照)との間で照合処理のための通信を行うようになっている。第1アンテナ17は、図示しない料金所コンピュータに接続されており、当該料金所コンピュータとの間で送受信データが伝送されるようになっている。
【0031】
通信エリアA1の進入方向側端部には、第1車両検知装置19が配設されている。この第1車両検知装置19は、ETCレーン1を横切るように配置される車軸センサ20及び夫々路側部4,分離帯6間に対向配置される車両分離器21,22から構成されている。そして、第1車両検知装置19は、車両分離器21,22により通過車両を1台毎に分離して検出し、その検出期間中に車軸センサ20の検出信号によって車両の通過を検出するようになっている。
【0032】
そして、通信エリアA1は、ETCレーン1方向に沿う寸法が通常の乗用車1台分程度の長さに設定されており、通常の四輪自動車が進入している場合には、その進入中の自動車1台のみと通信が行えるようになっている。また、二輪車が複数台侵入した場合には、車種判別装置13及び第1車両検知装置19により通信エリアA1内に進入している車両の台数を判断して、確実に通信処理を行うことができるようになっている。
【0033】
第1車両検知装置19より進行方向側に少し進んだ位置には、進入車両ナンバ認識装置としての出口側ナンバ読取用のカメラ23が配置されている。このカメラ23は、車両が第1車両検知装置19の車両分離器21,22間を通過した時点を撮影タイミングとして、当該車両のナンバプレートを含む全面部分を撮影するようになっている。そして、撮影された画像データに基づいてパターン認識処理などが行われ、ナンバプレートの登録ナンバが認識されるようになっている。
【0034】
カメラ23の設置位置から更に進行方向側には、第2車両検知装置24が配設されている。この第2車両検知装置24も、第1車両検知装置19と同様に車軸センサ25,車両分離器26,27から構成され、通過車両を検出するようになっている。更に、第2車両検知装置24から所定距離だけ進行方向側に位置して、通過検知装置28が配設されている。この通過検知装置28は、構成としては車両検知装置19及び24と同様に車軸センサ29及び車両分離器30,31から構成されるもので、車両が第2車両検知装置24を完全に通過したことを確認するためのものである。
【0035】
通過検知装置28の上方部位には、第2路上機たる第2アンテナ(質問機)32が配設されている。この、第2アンテナ32は、第1アンテナ17と同様の図示しないガントリに設置されるようになっており、通過検知装置28の検出位置から進入方向に沿った所定距離の範囲に通信エリアA2を設定するように設けられている。
【0036】
そして、第2アンテナ32は、通信エリアA2内にETC車が進入すると、そのETC車に搭載されている車載機18との間で自動料金徴収のための通信を行うようになっている。通信エリアA2は、略第2車両検知装置24と通過検知装置28とで区切られた区間となるように設定されている。第2アンテナ32も、第1アンテナ17と同様に料金所コンピュータに接続されており、送受信データが伝送されるようになっている。
【0037】
通過検知装置28の近傍で進行方向側の位置には、通行料金の表示を行うための表示装置33が配設されている。表示装置33の近傍で進行方向側の位置には、進入検知装置34が配設されている。この進入検知装置34も、車軸センサ35,車両分離器36,37から構成され、進入車両を検出するようになっている。進入検知装置34から所定距離だけ進行方向側に位置して通行遮断機38が配置され、更にその進行方向側に位置して異常処理用発券装置39が配置されている。
【0038】
通行遮断機38は、料金徴収処理が確実に実施されない場合に、対応する車両の通行を阻止するためのもので、通行を阻止する必要がない場合には通行遮断機38のバー38aが上げられることで通行可能な状態となるように制御される。異常処理用発券装置39は、上述のように料金徴収処理が適正に実施されず、通行遮断機38により車両の通行が阻止された場合に料金徴収チケットを発行するものであり、通行が阻止された車両の乗員が異常処理用発券装置39から料金精算チケットを取ると、通行遮断機38のバー38aが上がり通行が可能となるものである。そして、料金徴収チケットを取った乗員を所定の事務所などに移動させて料金精算を行わせる。
【0039】
異常処理用発券装置39の近傍で進行方向側の位置には、通過検知装置40が配設されている。通過検知装置40は、同様に車軸センサ41及び車両分離器42,43から構成されるもので、車両が当該箇所を完全に通過したことを確認するためのものである。更に、通過検知装置40の近傍には、分離帯6に不正防止用のカメラ44が設けられており、通行遮断機38の位置で一旦停止する車両を前方から撮影することができるようになっている。
【0040】
図6は、併設レーン2を拡大して示すものである。併設レーン2には、ETCレーン1と同一の機能を有する各装置が配設されていると共に、通過検知装置28の近傍には、分離帯7に料金徴収設備45が配設されている。料金徴収設備45内には料金徴収員(図示せず)が配置されており、料金徴収員は、車載機18を搭載していない自動車9の乗員より料金を徴収するようになっている。
【0041】
図3は、自動車9に搭載される車載機(移動体通信装置)18の電気的構成を示す機能ブロック図である。この図3において、マイクロコンピュータを中心として構成される制御回路(設定手段)46には、電池47から電源回路48を介して制御用電源が供給されて動作するようになっている。電波通信インターフェイス49は、アンテナ50a及び50b並びに送信回路51及び受信回路52で構成されている。
【0042】
受信回路52は、路上機より送信される電波信号を受信アンテナ50bを介して受信すると、受信信号を復調して制御回路46に出力するようになっている。また、送信回路51は、制御回路46が出力した送信信号により搬送波を変調して送信アンテナ50aより路上機に送信するようになっている。操作スイッチ53は制御回路46に接続されており、車載機18、即ち、制御回路46をスリープ状態,ウェイクアップ状態に切り換えると共に、更に、ON状態,OFF状態に切り換える操作入力を行うために設けられている。
【0043】
ここで、スリープ状態とは、車載機18の略全ての機能を停止して待機電力の消費を抑えている状態を示し、ウェイクアップ状態とは、車載機18が通常動作を行っている状態を示す。また、ON状態とは、ウェイクアップ状態にある車載機18が路上機と通信可能な状態にあることを示し、OFF状態(応答禁止モード)とは、車載機18が路上機から送信される質問信号を受信はするが、その質問信号に対する応答信号は返信しない状態にあることを示すものである。
【0044】
制御回路46にはメモリ54が接続されており、メモリ54には、制御回路46をON状態,OFF状態に切り換えるために予め定められた入力操作パターンが記憶されている。また、制御回路46には、例えば2個のLED55a,55bからなる表示部(報知手段)55が接続されている。LED55a,55bの点灯表示色は夫々緑色,赤色となっている。
【0045】
以上のように構成された車載機18は、自動車9のダッシュボード上などに配設されるようになっており、LED55a,55bの点消灯状態は、車外の料金徴収員などからも確認することができるようになっている。
【0046】
次に、本実施例の作用について図1及び図2をも参照して説明する。図1は、車載機18の状態をON,OFF間で遷移させる場合における制御回路46の制御内容を示すフローチャートである。初期状態として、車載機18はスリープ状態であり、操作スイッチ53がON操作されると、ウェイクアップ状態に切り換わりスタートして図1のフローチャートに示す処理を実行する。
【0047】
(1)初期状態設定“ON”の場合
この図1において、制御回路46は、先ず、現在の設定がON状態であるか否かをメモリ54に記憶されているフラグから判断して(ステップA1)、設定が“ON”であれば表示部55のLED55a(ランプ)を点灯(緑色)させる(ステップA2)。それから、自動車9の乗員による操作スイッチ53の操作入力を受け付けるようにして(ステップA3)、当該操作入力が、予め定められてメモリ54に記憶されている設定パターンに一致するものか否かを判断する(ステップA4)。ここで、設定パターンとしては、例えば、操作スイッチ53を連続で3秒(所定時間)以上オン操作し続ける操作などである。
【0048】
ステップA4において、以上のような設定パターンの操作入力があると、制御回路46は「YES」と判断して、その時点で点灯状態にある表示部55のLED55aを消灯させて(ステップA5)、次に、状態遷移後に相当するLED55b(赤色)を点滅させる(ステップA6)。それから、制御回路46は、点滅中のLED55bを点灯状態にした後(ステップA7)、ON状態からOFF状態への遷移処理を行う(ステップA8)。そして、LED55bを消灯させると(ステップA9)スリープ状態に戻る。
【0049】
車載機18がON状態からOFF状態に移行している場合に、次回にスリープからウェイクアップすると、制御回路46はステップA1において「NO」と判断し、LED55bを赤色に点灯させてOFF状態にあるこを示すと(ステップA10)ステップA3に移行する。
【0050】
また、ステップA4において、乗員による操作スイッチ53の操作入力が設定パターンに一致しない場合は、制御回路46は、その時点で点灯状態にあるLED55aを点滅させてから(ステップA11)、ステップA3と同様に、乗員による操作スイッチ53の操作入力を受け付ける(ステップA12)。そして、制御回路46は、予め定められた設定時間内に何らかの操作入力が行われるか否かを判断する(ステップA13,A14)。
【0051】
設定時間内に操作スイッチ53の操作入力があれば、ステップA13で「YES」と判断して、制御回路46は、点滅させているLED55aを(連続)点灯させてON状態にあることを示すと(ステップA16)、ステップA3に移行してウェイクアップ状態をそのまま維持する。
【0052】
また、設定時間内に操作スイッチ53の操作入力がなかった場合には、ステップA14で「YES」と判断して、制御回路46は、点滅させているLED55aを点灯させて同様にON状態にあることを示すと(ステップA15)、ステップA9に移行した後スリープ状態に戻る。即ち、これらの場合は、車載機18の設定はON状態のままである。
【0053】
(2)初期状態設定“OFF”の場合
この場合は、スリープからウェイクアップすると、制御回路46は、前述のようにステップA10においてLED55bを点灯させる。そして、ステップA4において設定パターンの操作入力があると、点灯中のLED55bを消灯させてから(ステップA5)、状態遷移後に相当するLED55aを点滅させる(ステップA6)。それから、制御回路46は、点滅中のLED55aを点灯状態にした後(ステップA7)、OFF状態からON状態への遷移処理を行い(ステップA8)、LED55aを消灯させると(ステップA9)スリープ状態に戻る。
【0054】
また、ステップA4において設定パターンの操作入力がなかった場合の処理は、(1)の場合のLED55bがLED55aになり、OFF状態のままスリープに戻るか、或いは、ウェイクアップのままとなる。
【0055】
図2は、車載機18が搭載された自動車9が、予備車両検知装置8や、ETCレーン1または併設レーン2に設けられた路上機の下方を通過する場合に、制御回路46が行う通信処理の制御内容を示すフローチャートである。この図2において、車載機18は通常スリープ状態にあり、第1,第2アンテナ17,32より質問信号が送信されると、ON,OFF状態にかかわらずウェイクアップして処理をスタートする。
【0056】
先ず、制御回路46は、路上機より送信された質問信号を受信回路52を介して得ると、その質問信号に含まれているアンテナIDを読み込む(ステップB1)。ここで、アンテナIDとは、どの有料道路のどの料金所に設置されているアンテナであるかを示すIDである。
【0057】
次に、制御回路46は、図1のステップA1と同様に、現在の設定がON状態であるか否かをメモリ54に記憶されているフラグから判断して(ステップB2)、設定が“ON”であれば表示部55のLED55aを点灯させる(ステップB3)。それから、送信回路51を介し、応答信号を路上機に対し送信し(ステップB4)、所定の通信処理を行う(ステップB5,B6)。
【0058】
ここでの通信処理では、第1アンテナ17に対しては、自動車9の車種及び登録ナンバ並びに運転者のID及び当該有料道路に進入した料金所の場所などの情報が送信され、料金所コンピュータにより照合が行われる。そして、その照合結果は、車載機18に対して返信される。
【0059】
また、第2アンテナ32に対しては上記情報が送信されると共に、第2アンテナ32より料金所コンピュータによって計算された今回の通行に対して徴収される料金の情報が、日付及び時刻データなどと共に車載機18に返信される。路上機より送信されたデータは、ステップB1で読み込んだアンテナIDと共にメモリ54に記憶される。
【0060】
尚、料金所コンピュータは、以上のようにして運転者の通行料金を算出すると、その課金情報をメモリなどの記憶装置に記憶させておく。そして、例えば一定時間毎に各銀行のコンピュータに通信回線を介してアクセスを行い、課金情報に応じて各運転者の銀行口座より通行料金を徴収する。通信が完了してステップB6で「YES」と判断すると、制御回路46は、LED55aを消灯させてON状態の表示を停止させてから、スリープ状態に戻る。
【0061】
一方、ステップB2において設定がOFF状態の場合は、制御回路46は、LED55bを点灯させる(ステップB8)。それから、ステップB1で読み込んだアンテナIDを、通行履歴の記録のためにメモリ54に記憶させる。そして、LED55bを消灯させてOFF状態の表示を停止させてから、スリープ状態に戻る。
【0062】
以上のように本実施例によれば、車載機18の制御回路46は、ウェイクアップ状態において操作スイッチ53が所定時間以上がオン操作されると自身をOFF状態に設定して、当該設定がなされると、自動車9が有料道路の出口料金所に設置されている第1,第2アンテナ17,32に設定された通信エリアA1,A2内を通過する際に送信される質問信号を受信しても、第1,第2アンテナ17,32に対して応答信号を返信しないようにした。
【0063】
従って、予め車載機18をOFF状態に設定して自動車9を第三者に貸与すれば、当該第三者が有料道路を利用した場合でも、その通行料金が所有者の銀行口座などから自動徴収されてしまうことを防止でき、第三者自身に通行料金の清算を確実に行ってもらうことが可能となる。そして、この場合でも車載機18の動作電源は与えられた状態にあるので、第1,第2アンテナ17,32よりより信号が送信されたことを履歴として車載機18側に残すことが可能であり、後から有料道路の管理者側が必要に応じて確認を行うことができる。また、自動車9の所有者が運転記録を参照することもできる。
【0064】
そして、車載機18のON,OFF状態間の遷移にはある程度の時間を必要とするように構成したので、例えば、自動車9の運転者が料金徴収用の通信が行われる第2アンテナ32を通過する直前に、車載機18をONからOFFに切り換えて、あたかも自動料金徴収が行われたかに見せかけて料金徴収員を欺くといった不正利用を図る可能性をより低下させることができる。
【0065】
加えて、本実施例によれば、車載機18がON,OFF何れの状態にあるかを表示部55のLED55a,55bにより表示するようにしたので、出口料金所において、料金徴収員が自動車9の外部からLED55a,55bの点灯状態を参照すればモードの設定状態を確認することができる。従って、料金徴収員は、当該自動車については自動で料金徴収が行われたか否かを判断して、適切に対処することが可能となる。
【0066】
(第2実施例)
図7及び図8は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。制御回路46に代わる制御回路(設定手段)46aには、ICカードインターフェイス56が接続されている。ICカードインターフェイス56には、ICカード57が外部より挿入されると、例えばコンタクトを介して当該ICカード57のマイクロコンピュータに電気的に接続されるようになっている。
【0067】
ICカード57には、車両の登録ナンバや運転者のID情報などがデータとして記憶されていると共に、路上機より送信されるアンテナIDや料金徴収情報などが書き込まれて記憶されるようになっている。また、制御回路46aには、液晶表示器(報知手段)58が電気的に接続されており、制御回路46aは、液晶表示器58に表示信号を与えて各種の表示を行わせるようになっている。その他の構成は第1実施例と同様であり、以上が車載機(移動体通信装置)59を構成している。
【0068】
次に、第2実施例の作用について図8をも参照して説明する。第1実施例と同様に、車載機59は、初期状態としてスリープ状態にあり、表示部55のLED55a,55bは消灯しており、液晶表示器58も無表示状態にある。そして、自動車9の乗員によりICカードインターフェイス56にICカード57が挿入されるとウェイクアップして、制御回路46aは処理をスタートする。
【0069】
(1)初期状態設定“ON”の場合
先ず、制御回路46aは、ICカードインターフェイス56を介してICカード57に記憶されているデータを読取り(ステップC1)、その読取り処理が完了すると、『読取り処理完了』の表示を液晶表示器58に行わせる(ステップC2)。そして、制御回路46aは、ICカード57より読み取ったIDデータが自身に予め登録されているデータと一致するか照合を行い、両データが一致した場合には以下の処理に進む。また、両データが一致しなかった場合には、その時点で処理を終了する。
【0070】
次に、制御回路46aは、第1実施例のステップA1乃至A3と同様に、現在の設定がON状態であるか否かをフラグから判断して(ステップC3)、設定が“ON”であればLED55aを点灯させ、同時に、液晶表示器58にも『ON』の表示を行わせる(ステップC4)。それから、自動車9の乗員による操作スイッチ53の操作入力を受け付けるようにする(ステップC5)。
【0071】
次の判断ステップC6及びC7において、制御回路46aは、設定時間内に操作スイッチ53の操作入力があるか否かを判断する。設定時間内に操作入力がなかった場合、制御回路46aはステップC7で「YES」と判断して、LED55aを消灯すると共に液晶表示器58の表示を停止させてから(ステップC8)スリープ状態に戻る。
【0072】
設定時間内に操作スイッチ53の操作入力があった場合、制御回路46aはステップC6で「YES」と判断し、当該操作入力の確認を行う(ステップC10)。そして、判断ステップC11において、その操作入力が予め定められている設定パターンに一致する(YES)と判断した場合には、その時点で点灯状態にある表示部55のLED55aを消灯させて(ステップC12)、次に、状態遷移後に相当するLED55bを点滅させて(ステップC13)から処理ステップC14に移行する。
【0073】
また、判断ステップC11において、操作入力が設定パターンに一致しない(NO)と判断した場合には、その時点で点灯状態にあるLED55aを点滅させてから(ステップC17)ステップC5に移行する。
【0074】
処理ステップC14において、制御回路46aは、液晶表示器58に『ICカードを抜き取って下さい』などの表示を行わせて、自動車9の乗員に車載機59からICカード57を抜き取るように促す。また、この時、LED55a,55bを交互に点灯させるようにしても良い。
【0075】
それから、制御回路46aは、設定時間内にICカード57がICカードインターフェイス56より抜き取られたか否かを判断する(ステップC15,C16)。ICカード57が抜き取られることなく設定時間が経過した場合には、制御回路46aはステップC16で「YES」と判断して、ステップC8に移行した後スリープ状態に戻る。
【0076】
一方、設定時間内にICカード57が抜き取られた場合は、制御回路46aはステップC15で「YES」と判断して、ON状態からOFF状態への遷移処理を行い(ステップC18)、点滅中にあるLED55bを一旦連続点灯させてOFF状態に遷移したこと示す(ステップC19)。この時、液晶表示器58にも『OFF』の表示を行わせる。それから、ステップC8を経由してスリープ状態に戻る。即ち、ON→OFFへの状態遷移を行うためには、ICカード57を車載機59に差し込んでから設定パターンに対応する操作入力を行い、その後、設定時間内にICカード57を抜き取らないとできないようになっている。
【0077】
(2)初期状態設定“OFF”の場合
この場合は、スリープからウェイクアップすると、制御回路46aは、ステップC9においてLED55bを点灯させて、液晶表示器58に『OFF』の表示を行わせる。そして、ステップC11において設定パターンの操作入力があると、点灯中のLED55bを消灯させてから(ステップC12)、状態遷移後に相当するLED55aを点滅させる(ステップC13)。
【0078】
そして、制御回路46aは、設定時間内にICカード57が抜き取られた場合はステップC15で「YES」と判断して、OFF状態からON状態への遷移処理を行い(ステップC18)、点滅中にあるLED55aを一旦連続点灯させてON状態に遷移したこと示すと同時に、液晶表示器58に『ON』の表示を行わせる(ステップC19)。それから、LED55aを消灯させ、液晶表示器58の表示を停止させると(ステップC8)スリープ状態に戻る。
【0079】
斯様に構成された車載機59が路上機と通信を行うためにウェイクアップした場合には、ステップC1及びC2と同様に、ICカード57に記憶されているデータを読取ると、その読み取ったIDデータについて照合を行い、両データが一致した場合には通信処理を行い、両データが一致しなかった場合にはその時点で処理を終了する。そして、通信処理中にICカード57が車載機59より抜き取られた場合には、その時点で処理を終了するようになっている。
【0080】
以上のように第2実施例によれば、制御回路46aは、接続されたICカード57に記憶されているIDデータが、予め自身に登録されているIDデータと一致した場合に操作スイッチ53の所定操作が行われるとON,OFF状態の遷移が可能となるようにしたので、IDカード57を所持する所有者のみが、自らの意思に基づいて車載機59の設定を切り換えることができる。
【0081】
更に、制御回路46aは、操作スイッチ53の所定操作が行われた時点から設定時間内にICカード57とICカードインターフェイス56との接続が断たれた場合にのみON,OFF状態を遷移させるようにしたので、ICカード57が接続された状態にあることを条件として可能となる通常の通信処理中には、車載機59の設定を切り換えることできない。従って、自動車9を貸与された第三者が、前述のように料金徴収用の通信が行われる第2アンテナ32を通過する直前に車載機18をONからOFFに切り換えて、自動料金徴収が行われたかに見せかけて料金徴収員を欺くような不正利用を図ることを確実に防止することができる。
【0082】
(第3実施例)
図9は本発明の第3実施例を示すものであり、第2実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。制御回路46aに代わる制御回路46bには、音声回路60を介してスピーカなどの発音体61が電気的に接続されている。音声回路60は、制御回路46bより与えられ制御信号に応じて、内部に記憶されている音声のデジタルデータをアナログデータに変換して発音体(報知手段,音声出力手段)61に与えることにより、音声を出力するようになっている。その他の構成は第2実施例と同様であり、以上が車載機62を構成している。
【0083】
以上のように構成された第3実施例によれば、制御回路46bが第2実施例における図8フローチャートに従って処理を行う場合に、各ポイントにおいて発音体61を介して音声によるメッセージを出力することができる。例えば、ステップC4,C9では、『現在の設定はONです』,『現在の設定はOFFです』などのメッセージを音声で出力する。また、ステップC13では、『OFFに移行します』或いは『ONに移行します』などを音声で出力する。
【0084】
また、ステップC14では、『ICカードを抜き取って下さい』などを音声で出力し、ステップC18では、『OFFに移行しました』或いは『ONに移行しました』などを音声で出力する。即ち、自動車9の運転者は、車載機62の各時点における状態を表示部55や液晶表示器58を見て確認せずとも、メッセージを音声で出力することで容易に把握することができるようになる。
【0085】
(第4実施例)
図10は、本発明の第4実施例を示すものであり、有料道路の入口側の状態を示している。この図10において、有料道路の入口側には、予備車両検知装置63が配設されている。予備車両検知装置63は、第1実施例における予備車両検知装置8と同様の構成であり、ゲート63aの下方を自動車9が通過しようとすることを図示しないセンサにより検知すると、当該自動車9に対して上方に配置された通信機63bより質問信号を送信し、その質問信号に対する応答信号が返信された場合には、その自動車9にETCS用の車載器が搭載されていると判断する。
【0086】
そして、予備車両検知装置63は、その次に配置されているゲートの上方に配置されている情報表示機64に『ETCレーンへ』などの表示を行わせ、当該自動車9をETCレーンに誘導するようになっている。また、質問信号に対する応答信号の返信がない場合には、情報表示機63に『通行券発行レーンへ』などの表示を行わせ、当該自動車9を通行券発行レーンに誘導する。
【0087】
即ち、自動車9に車載機18(59,62)が搭載されていても、その設定がOFF状態になっている場合には、前述のように、出口の料金所においては併設レーン2或いはマニュアルレーン3において、料金徴収員により料金が徴収される。この場合に、車載機18(59,62)の設定がOFF状態であることを運転者が気付かずに、有料道路の入口側において通行券を取ることなく進入した場合には、徴収員が料金を徴収する際に当該自動車9がどの入口から有料道路に進入したかが分からず、徴収が困難となってしまう。
【0088】
斯様な不具合を解消するため、第4実施例によれば、有料道路の入口側に予備車両検知装置63を設けて、車載機18(59,62)の設定がOFF状態である自動車9が通過した場合には、情報表示機63に『通行券発行レーンへ』などの表示を行わせて当該自動車9を通行券発行レーンに誘導し、運転者が通行券を確実に取ることができるようにする。
【0089】
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形また拡張できる。
操作スイッチ53の所定操作(設定パターン)としては、以下のような操作入力であっても良い。例えば、「高速道路(コーソクドーロ)」という音を長音(長),短音(短),短時間無音(短無),長時間無音(長無)として以下の▲2▼ように分類することができ、更に、音を操作スイッチ53のオン操作に、無音を操作スイッチ53のオフ操作に対応させれば、▲3▼のように対応させることができる。但し、長音(長時間のオン操作:LO),短音(短時間のオン操作:SO),短時間無音(短時間のオフ操作:SF),長時間無音(長時間のオフ操作:LF)である。
▲1▼コー ソ ク ドー ロ
▲2▼長 短無 短 短無 短 短無 長 短無 短 長無
▲3▼LO SF SO SF SO SF LO SF LO LF
【0090】
そして、操作スイッチ53の所定操作を、▲3▼を設定パターンとして割り当てる。車載機18(59,62)は、操作スイッチ53の何らかのオン操作があった後、長時間のオフ操作:LFを検出すると、その間に行われた操作入力のパターンを解析する。各オンオフ操作の時間を測定して正規化し、例えば、LO(11),SO(1),SF(0),LF(0000)のようにデータを割り当てると、▲1▼の「コーソクドーロ」は、
▲1▼コー ソ ク ドー ロ
▲4▼11 0 1 0 1 0 11 0 1 0000
▲4▼「110101011010000」のようなデータパターンとして認識することができる。
以上のように、車載機18(59,62)は、操作スイッチ53のオンオフ操作パターンが上記▲4▼に該当するか否かにより、設定パターンに対応する操作入力があったか否かを判断しても良い。この「コーソクドーロ」の様に、特定のコードパターンをON,OFF設定の切替えの設定パターンとすることで、所定時間以上オン操作を継続するものに比して、所定操作の秘匿性を高めることができる。また、その特定のコードパターンを車載機18(59,62)に関連のある語句の音に対応させることで、自動車9の所有者に対しては、所定操作を覚え易くすることができる。
【0091】
OFF状態設定を行なった後に復帰する動作については、例えば、料金所出口の第2アンテナ32から送信される信号を受信したときに解除してON状態に遷移するようにしても良いし、あるいは、タイマ手段を設けて一定時間が経過すると復帰するようにしても良い。
図8のステップC14におけるICカード57の抜取り指示の表示は、液晶表示器58や発音体61による報知動作は行わずに、表示部55のLED55a,55bによる点滅パターンのみで行うようにしても良い。或いは、ステップC14自体を削除しても良い。斯様に構成すれば自動車9の所有者以外の者には、ON,OFF状態の切替えを行うためにICカード57の抜取り操作が必要であることが分かり難くなる。従って、不正使用を目的とする者が、何等かの手段によって自動車9及びICカード57を取得して車載機59(62)の設定をOFFからONに切り換えることを試みた場合に、例え操作スイッチ53の所定操作を知り得たとしても切り換えは出来ず、セキュリティを向上させることが可能となる。
【0092】
例えば、車載機18(59,62)が、カーナビゲーション装置と一体に構成してある場合には、カーナビゲーション装置のディスプレイ画面上に操作スイッチを構成しても良い。
表示部を、緑色,赤色の何れも点灯が可能な1個のLEDで構成し、その1個のLEDで各点灯表示を切り換えるようにしても良い。
制御回路46(46a,46b)を、操作スイッチ53の所定操作に応じて、第1,第2アンテナ17,32との通信を一切行わない状態に設定する構成(状態遷移手段)としても良い。例えば、図2のフローチャートにおけるステップB9を削除しても良いし、或いは、自身に対する電源回路48からの電源供給を遮断して、完全に機能を停止するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における、制御回路のON,OFF状態設定処理の制御内容を示すフローチャート
【図2】制御回路と第1または第2アンテナとの通信処理の制御内容を示すフローチャート
【図3】車載機の電気的構成を示す機能ブロック図
【図4】有料道路の出口料金所付近の状態を示す図
【図5】ETCレーンの状態を拡大して示す図
【図6】併設レーンの状態を拡大して示す図
【図7】本発明の第2実施例を示す図3相当図
【図8】図1相当図
【図9】本発明の第3実施例を示す図3相当図
【図10】本発明の第4実施例における有料道路の入口料金所付近の状態を示す図
【符号の説明】
9は自動車(移動体)、17は第1アンテナ(質問機)、18は車載機(移動体通信装置)、32は第2アンテナ(質問機)、46,46a,46bは制御回路(設定手段,状態遷移手段)、53は操作スイッチ、55は表示部(報知手段)、55a,55bはLED、56はICカードインターフェイス、57はICカード、58は液晶表示器(報知手段)、59は車載機(移動体通信装置)、61は発音体(報知手段,音声出力手段)、62は車載機(移動体通信装置)を示す。
Claims (8)
- 移動体に搭載され予め設定された通信エリア内を通過するときに質問機から受ける信号に対して応答信号を送信して通信を開始し、以後必要な信号の授受を行なうように構成された移動体通信装置において、
動作電源が与えられた状態であって前記通信エリア内で前記質問機から信号を受けた場合であっても、前記応答信号の送信を禁止する応答禁止モードを設定する設定手段と、
予め登録されたIDデータを有するICカードが電気的に接続可能に構成され、前記ICカードに内蔵されているメモリに対してデータの読出し及び書込みを行うためのICカードインターフェイスとを備え、
前記設定手段は、自身に予め登録されているIDデータと同一のIDデータを有するICカードが前記ICカードインターフェイスに接続されている間に、操作スイッチの所定操作が行われると前記応答禁止モードを設定することを特徴とする移動体通信装置。 - 前記設定手段は、前記操作スイッチの所定操作が行われた時点から設定時間内に、前記ICカードと前記ICカードインターフェイスとの接続が断たれた場合にのみ前記応答禁止モードを設定することを特徴とする請求項1記載の移動体通信装置。
- 少なくとも前記応答禁止モードが設定されていることを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の移動体通信装置。
- 前記報知手段は、LEDで構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動体通信装置。
- 前記報知手段は、音声によるメッセージを出力する音声出力手段として構成されていることを特徴とする請求項3記載の移動体通信装置。
- 前記操作スイッチの所定操作は、所定時間以上オン操作を継続する操作であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の移動体通信装置。
- 前記操作スイッチの所定操作は、特定のコードパターンに対応したオン操作であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の移動体通信装置。
- 移動体に搭載され予め設定された通信エリア内を通過するときに質問機から受ける信号に対して応答信号を送信して通信を開始し、以後必要な信号の授受を行なうように構成された移動体通信装置において、
操作スイッチの所定操作に応じて、前記質問機との間の前記通信を行なわない状態に遷移させる状態遷移手段を設け、
前記操作スイッチの所定操作は、特定のコードパターンに対応したオン操作であることを特徴とする移動体通信装置。
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