JP3872901B2 - 一缶多水路型給湯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水の通る給湯流路と少なくとも1つの他系統の流路とが1つの熱交換器を通る一缶多水路型給湯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一缶二水路型給湯機は、図10に示すように、浴槽702内の湯を追い焚きするための追い焚き流路703と給湯流路701とがフィンを共通にする1つの熱交換器704を通っており、これら2つの流路内の水を1つのバーナー705で加熱するようになっている。
【0003】
このような一缶二水路型給湯機では、バーナー705を燃焼させると、給湯流路701と他系統の流路である追い焚き流路703とが同時に加熱されるので、追い焚き運転時に給湯流路701内に滞留している水が部分沸騰しないように種々の配慮がなされている。たとえば、図11に示すように、追い焚き流路703が給湯流路701によって上下から挟み込まれるように各流路を配置し、追い焚き時に給湯流路701の熱を追い焚き流路703に伝えることで給湯流路701内の水の沸騰を防止したり、フィン706の形状に工夫を加えることで給湯流路701内における部分沸騰の低減を図っていた。
【0004】
また、給湯流路701内で最も温度上昇の激しい箇所に湯温センサを設け、当該箇所の湯温が所定値以上になると燃焼面の切り替えることで、できる限りバーナーを連続燃焼させたり、湯温センサによって検出される給湯流路701内の湯温に基づいてバーナーをオンオフ制御する等の対策により、給湯流路701内での沸騰を防止しつつ追い焚きに要する時間の短縮を図っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱交換器の形状や単にバーナーの燃焼をオンオフ制御することによって給湯流路側の部分沸騰を抑えるものでは、追い焚き流路側に与える平均の加熱量を十分に高めることができないので、追い焚き所要時間をより一層短縮することが望まれていた。
【0006】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、給湯流路に通水の無い状態で追い焚き流路など他系統の流路側を加熱する際に、給湯流路内での沸騰を抑えつつ他系統の流路への平均加熱量を高めることのできる一缶多水路型給湯機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給水の通る給湯流路(20)と少なくとも1つの他系統の流路(40)とが1つの熱交換器(11)を通る一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器(11)を加熱するためのバーナー(12)と、前記バーナー(12)の燃焼量を制御する燃焼制御手段(81)と、前記給湯流路(20)内の湯温を検知する湯温検知手段(26)と、前記バーナー(12)への給気量を制御する給気量制御手段(82)とを備え、
前記燃焼制御手段(81)は、前記給湯流路(20)側に通水の無い状態で前記他系統の流路(40)内を流れる流体を加熱する他系統単独加熱運転を行うとき、前記給湯流路(20)内に滞留する水が沸騰しないように前記湯温検知手段(26)の検知する湯温に基づいて前記バーナー(12)の燃焼をオンオフ制御し、
前記給気量制御手段(82)は、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナー(12)を燃焼させるときの空気比を前記給湯流路(20)側に通水のある状態で前記バーナー(12)を燃焼させる際の空気比よりも大きくして、前記バーナー(12)のオン中における燃焼量に対する前記他系統の流路(40)側の吸熱比率である効率を低下させるとともに、燃焼のオン時間と燃焼のオフ時間との和で燃焼のオン時間を除した燃焼オン時間の比率を上昇させることにより、単位時間当たりの前記他系統の流路(40)側の吸熱量を増大させることを特徴とする一缶多水路型給湯機。
【0009】
[2]給水の通る給湯流路(20)と少なくとも1つの他系統の流路(40)とが1つの熱交換器(11)を通る一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器(11)を加熱するためのバーナー(12)と、前記バーナー(12)の燃焼量を制御する燃焼制御手段(81)と、前記給湯流路(20)内の湯温を検知する湯温検知手段(26)と、前記バーナー(12)への給気量を制御する給気量制御手段(82)とを備え、
前記燃焼制御手段(81)は、前記給湯流路(20)側に通水の無い状態で前記他系統の流路(40)内を流れる流体を加熱する他系統単独加熱運転を行うとき、前記給湯流路(20)内に滞留する水が沸騰しないように前記湯温検知手段(26)の検知する湯温に基づいて前記バーナー(12)の燃焼をオンオフ制御し、
前記給気量制御手段(82)は、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナー(12)に供給される給気量を前記バーナー(12)の燃焼中よりも非燃焼中に多くするとともに、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナー(12)を燃焼させるときの空気比を前記給湯流路(20)側に通水のある状態で前記バーナー(12)を燃焼させる際の空気比よりも大きくして、前記バーナー(12)のオン中における燃焼量に対する前記他系統の流路(40)側の吸熱比率である効率を低下させるとともに、燃焼のオン時間と燃焼のオフ時間との和で燃焼のオン時間を除した燃焼オン時間の比率を上昇させることにより、単位時間当たりの前記他系統の流路(40)側の吸熱量を増大させることを特徴とする一缶多水路型給湯機。
【0010】
[3]前記バーナー(12)からの排気を吸い出すことによって前記バーナー(12)への給気を行うことを特徴とする[1]または[2]記載の一缶多水路型給湯機。
【0011】
[4]前記バーナー(12)の排気側に当該バーナー(12)からの排気を吸い出す燃焼ファン(17)を設け、前記給気量制御手段(82)は、前記他系統単独加熱運転中において前記燃焼ファン(17)を一定の回転数で駆動することを特徴とする[1]、[2]または[3]記載の一缶多水路型給湯機。
【0012】
前記本発明は次のように作用する。
バーナー(12)の燃焼量を制御する燃焼制御手段(81)は、給湯流路(20)側に通水の無い状態で他系統の流路(40)内を流れる流体を加熱する他系統単独加熱運転を行うとき、給湯流路(20)内に滞留する水が沸騰しないように湯温検知手段(26)の検知する湯温に基づいてバーナー(12)の燃焼をオンオフ制御する。すなわち、給湯流路(20)内の湯温が所定の燃焼オフ温度(たとえば85℃)に達したときバーナー(12)の燃焼をオフし、湯温が燃焼オン温度(たとえば84℃)まで低下した際に再びバーナー(12)を点火するようにバーナー(12)の燃焼をオンオフ制御する。給気量制御手段(82)は、他系統単独加熱運転中にバーナー(12)に供給される給気量をバーナー(12)の燃焼中よりも非燃焼中に多くするように制御する。
【0013】
このように、バーナー(12)の非燃焼中における給気量を多くすることで、熱交換器(11)の缶体部分の冷却がバーナー(12)の非燃焼中に促進され、主として次回のバーナーオン時間が長くなる。その結果、他系統単独加熱運転中のオンオフ制御におけるバーナーオン時間の比率が高まり、単位時間当たりの他系統の流路(40)側の吸熱量、すなわち、平均加熱量(アウトプット)が増大する。なお平均加熱量とは、バーナー(12)をオンオフ制御する際の燃焼オフ期間も含めた平均の加熱量である。
【0014】
また、給気量制御手段(82)は、他系統単独加熱運転中にバーナー(12)を燃焼させるときの空気比を給湯流路(20)側に通水のある状態でバーナー(12)を燃焼させる際の空気比よりも大きくする。これにより、バーナー(12)のオン中における燃焼量に対する他系統の流路(40)側の吸熱量の比率である効率は低下するがバーナーオン時間の比率が高まり、結果的に、他系統の流路(40)側への平均加熱量が増大する。
【0015】
さらに、他系統単独加熱運転時の燃焼中における空気比を高めることと、非燃焼中の給気量を増大させることとを併用することにより、給湯流路(20)内での沸騰を抑えつつ、他系統の流路(40)側への平均加熱量をより一層増大させることができる。
【0016】
なお、バーナー(12)からの排気を吸い出すことによってバーナー(12)への給気を行うようにすれば、たとえば、他系統単独加熱運転中において燃焼ファン(17)を一定の回転数で駆動することで、非燃焼時における給気量を燃焼中よりも自動的に高めることができる。すなわち燃焼中はバーナー(12)による加熱によって空気の体積が増大するので、燃焼ファン(17)による排気量が同一であっても、給気量は燃焼中よりも非燃焼中の方が増大することになる。このように、排気を吸い出すことで給気することによって、押し込み式の場合に比べて、ファンの回転数制御の簡略化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
各図は本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、本実施の形態にかかる一缶二水路型給湯機10は、給水を加熱するための給湯流路20と、浴槽60内の湯を追い焚きするための追い焚き流路40の双方が通る熱交換器11と、当該熱交換器11を加熱するためのバーナー12とを備えている。当該バーナー12には、燃焼ガスの供給路であるガス供給管13が接続されており、ガス供給管13の途中には、燃焼ガスの供給量を調整するためのガス量調整弁14(比例弁)が取り付けられている。
【0018】
給湯流路20は、熱交換器11のフィンプレートから受熱する配管部分である給湯系受熱管21と、給湯系受熱管21の入口部に通じ、給水の流れ込み側となる給水管22と、給湯系受熱管21の出口部から延びる給湯管23とから構成されている。給水管22には、流入する給水の温度(入水温度)を検知するための入水サーミスタ24と、通水量を検知するための流量センサー25が設けられている。
【0019】
また、給湯系受熱管21のうち、熱交換器11の外部で折り返すUベンド部には、当該部分における水温を検知する水管サーミスタ26が設けてある。給湯系受熱管21の出口部近傍には、給湯系受熱管21で加熱された後の水温(熱交内水温)を検知する熱交サーミスタ27が配置されている。
【0020】
給湯管23のうち熱交サーミスタ27よりも下流側の所定箇所と給水管22のうち流量センサー25より上流側の所定箇所との間は、熱交換器11を介さずに給水を給湯管23へ送り込むためのバイパス通路28によって接続されている。また、当該バイパス通路28の途中には、熱交換器11を迂回させる給水の流量を調整するためのバイパス流量制御弁28aが設けられている。
【0021】
給湯管23には、バイパス通路28との接続位置よりも下流側の箇所に、熱交換器11で加熱された湯とバイパス通路28を通じて熱交換器11を迂回した給水とがミキシングされた後の水温(出湯温度)を検知するための出湯サーミスタ29が配置されている。また給湯管23には、バイパス通路28との接続位置よりも上流側の箇所に出湯量を調整するための流量制御弁30が設けられている。
【0022】
他系統の流路としての追い焚き流路40は、熱交換器11のフィンプレートから受熱する配管部分である追い焚き系受熱管41と、追い焚き系受熱管41の一端部(追い焚き循環時における入口側)と浴槽60との間を接続する追い焚き戻り管42と、追い焚き系受熱管41の他端部と浴槽60との間を接続する追い焚き往き管43とから構成されている。追い焚き戻り管42の途中には、浴槽60内の湯を追い焚き系受熱管41に向けて送る循環ポンプ44と、循環する水の温度を検出する風呂サーミスタ45と、循環ポンプ44を回した際に追い焚き戻り管42内を水が流れるか否かを検知する流水スイッチ46とが設けられている。
【0023】
追い焚き戻り管42のうち循環ポンプ44よりも追い焚き系受熱管41側の所定箇所と給湯管23のうち出湯サーミスタ29よりも下流側の所定箇所との間は、給湯管23内の水を追い焚き流路40に送り込むための連絡路50によって接続されている。また、連絡路50の途中には、給湯管23からの水を追い焚き戻り管42に流すか否かを切り替えるための切替弁51が設けられている。切替弁51を開くことにより、給湯流路20側で加熱された湯を浴槽60へ注ぎ込むことが可能になっている。
【0024】
図2は、熱交換器11の有するフィンの形状を示している。フィン70の下部は、二手に分かれており、最下部に給湯系受熱管21を通す穴71が、その上に追い焚き系受熱管41を通す穴72がさらにその上に給湯系受熱管21を通す穴73が開設されている。穴72を通る追い焚き系受熱管41は、上下から給湯系受熱管21によって挟まれることになる。またフィン70の上部には、給湯系受熱管21の通る穴74と追い焚き系受熱管41の通る穴75が開設されている。穴72および穴75を通る追い焚き系受熱管41は、主としてそれぞれの直ぐ下方に配置された給湯系受熱管21からの伝熱によって加熱される。
【0025】
図1に示すように、排気通路内には、燃焼ファン17が配置されており、バーナー12への給気および排気の排出は、当該燃焼ファン17によって排気側から空気を吸い出すことによって行うようになっている。
【0026】
一缶二水路型給湯機10は、給湯動作、注湯動作、追い焚き動作など各種の動作を制御するための制御部80を備えている。制御部80には、出湯温度の設定や、風呂の追い焚き指示等を受け付けるためのリモコン90が接続されている。このリモコン90は浴室等に設置されるものである。制御部80には、ガス量調整弁14、入水サーミスタ24、流量センサー25、水管サーミスタ26、熱交サーミスタ27、出湯サーミスタ29、循環ポンプ44、切替弁51、燃焼ファン17等の各種の制御部品やセンサ類が電気的に接続されている。
【0027】
制御部80は、燃焼制御手段81と、給気量制御手段82と、使用状態判別手段83とを備えている。このうち、使用状態判別手段83は、給湯のみを単独で使用する給湯単独使用の状態にあるか否か、追い焚きのみを単独で使用する追い焚き単独使用の状態にあるか、給湯と追い焚きとを同時に使用する同時使用の状態にあるかを判別する回路部分である。使用状態判別手段83は、リモコン90からの追い焚き指示の有無や流水スイッチ46のオンオフ状態および内部の動作フラグ等を基にして追い焚きが動作中か否かを判別する。また流量センサー25のオンオフを基にして給湯側を使用しているか否かを判別するようになっている。
【0028】
燃焼制御手段81は、バーナー12の燃焼のオンオフ、および燃焼量(ガス量調整弁14を通じて供給するガス量)を制御する回路部分である。燃焼制御手段81は、追い焚き単独使用中は、水管サーミスタ26の検知する給湯系受熱管21内の湯温に基づいてバーナー12の燃焼をオンオフ制御するようになっている。より具体的には、予め定めた燃焼オフ温度(ここでは、85℃)を越えたときバーナー12の燃焼をオフにし、水管サーミスタ26の検知する温度が、予め定めた燃焼オン温度(ここでは、84℃)よりも低下したときバーナー12の燃焼をオンにすることを繰り返すようになっている。また、追い焚き単独使用中にバーナー12を燃焼させているときの燃焼量は、予め定めた値に固定されている。
【0029】
給気量制御手段82は、燃焼ファン17の回転数を制御することによってバーナー12への給気量を制御するものである。制御部80は、バーナー12を燃焼させる際の空気比(具体的には、燃焼ガスの供給量に対応するガス量調整弁14の開度と燃焼ファン17の回転数との対応関係)を登録した燃焼制御テーブルを2種類備えている。1つは、追い焚き単独使用時に参照する追い焚き用参照テーブルであり、他の1つは追い焚き単独使用以外の使用時に参照する通常参照テーブルである。
【0030】
図3は、二酸化炭素と一酸化炭素濃度比率と空気比との関係を示している。通常参照テーブルに従ってバーナー12へ供給するガス量および燃焼ファン17の回転数を制御した際には、効率が高くなるように比較的低い空気比(図中の点101の近傍領域102)で燃焼が行われる。一方、追い焚き用参照テーブルに従ってバーナー12へ供給するガス量および燃焼ファン17の回転数を制御した際には、CO濃度が許容範囲値103以下に収まる中で比較的高い空気比(図中の点104の近傍領域105)で燃焼が行われる。実際には、通常参照テーブルに従ったときは空気比が1.9に設定され、追い焚き用参照テーブルに従ったときは空気比が2.5になるように設定されている。
【0031】
給気量制御手段82は、追い焚き単独使用での燃焼時は、追い焚き用参照テーブルに従って燃焼ファン17の回転数を制御し、追い焚き単独使用以外での燃焼時には、通常参照テーブルに従って燃焼ファン17の回転数を制御するようになっている。また給気量制御手段82は、追い焚き単独使用中は、バーナー12のオンオフ状態にかかわらず燃焼ファン17を一定の回転数で駆動し続けるようになっている。
【0032】
次に作用を説明する。
図4は、一缶二水路型給湯機10の行う動作の流れを示している。追い焚き単独使用以外での使用の場合、すなわち、給湯単独使用あるいは同時使用の場合には(ステップS201;N、ステップS202;Y)、通常参照テーブルを選択し(ステップS203)、当該テーブルに従って燃焼制御を行う。すなわち、出湯サーミスタ29の検出する出湯温度が設定温度になるようにバーナー12の燃焼量(ガス量調整弁14の開度)を制御するとともに(ステップS204)、通常参照テーブルを参照して現在の燃焼量に対応する回転数で燃焼ファン17を駆動する(ステップS205)。これにより、追い焚き単独使用以外の燃焼では、空気比が略1.9になるように燃焼ファン17の回転数が制御される。
【0033】
現在の使用状態が追い焚き単独使用の場合には(ステップS201;Y)、追い焚き用参照テーブルを選択し(ステップS206)、当該テーブルに従って燃焼ファン17の回転数を設定する(ステップS207)。この回転数は、予め固定的に定められている追い焚き用のガス量でバーナー12を燃焼させた際の空気比が略2.5になるように設定される。また追い焚き単独使用を行っている間、燃焼制御手段81は、水管サーミスタ26の検出する湯温に基づいてバーナー12の燃焼をオンオフ制御する。
【0034】
より具体的には、水管サーミスタ26の検出する給湯系受熱管21内の湯温が燃焼オフ温度(85℃)を越えると(ステップS210;Y)バーナー12の燃焼をオフにし、水管サーミスタ26の検出する湯温が燃焼オン温度(84℃)以下になったとき(ステップS208;Y)バーナー12の燃焼をオンにする。
【0035】
追い焚き単独使用中は、バーナー12の燃焼のオンオフにかかわらず、燃焼ファン17の回転数は先に設定した値に維持される。これにより、バーナー12の燃焼がオフしている間の給気量が、燃焼オン中の給気量よりも増大する。すなわち、バーナー12の燃焼中は、バーナー12からの熱によって空気の体積が膨張するので、燃焼ファン17の回転数(排気量)を所定値に維持して排気量を一定に保つと、バーナー12のオンしている間に比べてバーナー12がオフしている間の給気量が増大することになる。
【0036】
なお、追い焚き単独使用および追い焚き単独以外の使用のいずれも行われていないときは(ステップS201;N、ステップS202;N)、バーナー12の燃焼はオフされる(ステップS212)。また燃焼ファン17は、バーナー12の燃焼をオフしてから所定時間の経過後にオフされる。
【0037】
次に、追い焚き単独使用の燃焼中に空気比を高めることで、風呂の追い焚き効率が向上することについて説明する。図5は、追い焚き単独使用中におけるバーナー12のオンオフタイミングと、熱交換器11の出口部における湯温と、風呂温度との関係を、空気比が1.9の場合と2.5の場合のそれぞれについて示したものである。このグラフは、給気を押し込み式で行った場合のものである。したがって、バーナー12の燃焼がオンしているときとオフしているときの給気量は同一になっている。
【0038】
実線111は、空気比が2.5の場合における熱交換器11の出口部での湯温の変化を示し、破線112は、空気比が1.9の場合における熱交換器11の出口部での湯温の変化を示している。また実線113は、空気比が2.5の場合におけるバーナー12のオンオフタイミングを示しており、破線114は空気比が1.9の場合におけるバーナー12のオンオフタイミングを示している。
【0039】
図示するように空気比が1.9の場合に比べて空気比が2.5の場合には、熱交換器11出口部における湯温の上昇が緩やかになっている。また、空気比が1.9の場合に比べて空気比が2.5の場合には、オンオフ燃焼におけるオフ時間には大差はないが、オン時間が長くなっている。すなわち、追い焚き単独使用中における燃焼オン時間の占める比率が高くなっている。たとえば、低い空気比において、オン時間/オフ時間が、20.3秒/8.7秒であったものが、空気比を高めることによって、29.0秒/8.0秒になっている。
【0040】
空気比を増大させると、効率が低下し、図2に示したフィン70に設けた穴71を通る最下段の給湯パイプへの伝熱が抑制されるとともに燃焼オフ時における熱交換器11の缶体部分の冷却が進み、燃焼オン時間が延びるものと思われる。
【0041】
ところで、バーナー12をオンオフ燃焼させた場合に、1時間当たりにおける追い焚き側の吸熱量(アウトプット)は、以下のように表すことができる。
アウトプット=燃焼量Q×効率W×燃焼オン時間の比率J
ここでは 燃焼量Qは、バーナー12を連続燃焼させた際の単位時間当たりの燃料量であり、効率Wは、バーナー12のオン中における燃焼量に対する追い焚き側の吸熱量の比率を示している。燃焼オン時間の比率Jは、オン時間/(オン時間+オフ時間)で表される。したがって、空気比を高めることによって効率Wが低下しても、それ以上に燃焼オン時間の比率Jが上昇すれば、結果的にアウトプットが増大することになる。
【0042】
図6は、追い焚き単独使用中におけるインプットとアウトプットと効率のそれぞれが空気比によってどのように変化するかを示したものである。なお、ここで、インプットは、バーナー12のオン時間およびオフ時間の双方を含めた1時間当たりにおけるバーナー12の燃焼量(供給ガス量)である。また、給気は押し込み式で行っている。図示するように、空気比が大きくなると、これに対応して効率121は低下するが、図5に示したようにバーナー12の燃焼オン時間の比率が高くなるので、効率の低下以上にインプット122が増え、結果的に、アウトプット123が増大している。
【0043】
次に、燃焼オン中の給気量よりも燃焼オフ中の給気量を増大させることにより、風呂の追い焚き効率が向上することについて説明する。図7は、追い焚き単独使用中におけるバーナー12のオンオフタイミングと、熱交換器11の出口部における湯温と、風呂温度との関係を、押し込み式で給気した場合と、吸い出し式で給気した場合のそれぞれについて示したものである。なお、いずれの場合にも燃焼中における空気比は1.9になっている。
【0044】
給気側にファンを設けて、給気をバーナー12に向けて送り込む押し込み式の場合には、バーナー12のオンオフに係わらず、給気量は一定になる。したがって、押し込み式のグラフは、バーナー12の燃焼のオンオフにかかわらず給気量を一定にした場合に対応し、吸い出し式のグラフは、燃焼オフ時の給気量を燃焼オン時よりも増大させた場合に対応している。
【0045】
実線131は、吸い出し式の場合における熱交換器11の出口部での湯温の変化を示し、破線132は、押し込み式の場合における熱交換器11の出口部での湯温の変化を示している。また実線133は、吸い出し式の場合におけるバーナー12のオンオフタイミングを示しており、破線134は押し込み式の場合におけるバーナー12のオンオフタイミングを示している。
【0046】
図示するように吸い出し式の場合には、バーナー12の燃焼をオフした後における湯温のアンダーシュートが大きく、湯温が再び燃焼オフ温度に到達するまでの時間が長くなっている。その結果、オンオフ燃焼におけるオフ時間に大差はないが、吸い出し式の場合には燃焼オン時間が長くなる。すなわち、追い焚き単独使用中における燃焼オン時間の占める比率が高くなっている。
【0047】
図8は、押し込み式と吸い出し式のそれぞれについてインプット、アウトプット、効率等を表したものである。オン時間/オフ時間は、押し込み式が、29.0秒/8.0秒であるのに対して、吸い出し式では43.0秒/9.7秒であり、オン時間の占める割合が大幅に増大している。このため、アウトプットは、押し込み式が6738kcal/hであるのに対して吸い出し式では7200kcal/hまで向上している。
【0048】
このように給気方式を吸い出し式にしてバーナー12の燃焼オフ中における給気量を増大させることでアウトプットが増大するのは、管内の湯と熱交換器11との熱伝導率の違いから、主として燃焼オフ中に熱交換器11の缶体部分の冷却が進み、燃焼オン時間が長くなるからであろう。
【0049】
図9は、インプット、アウトプットおよび効率のそれぞれについて燃焼ファン17の回転数との関係を示している。図示するように燃焼ファン17の回転数を高めるほど効率141は低下するが、燃焼オン時間の比率が延びるので、効率の低下以上にインプット142が増大し、結果的に燃焼ファン17の回転数を高めるほどアウトプット143が増大している。このように燃焼ファン17の回転数を高めることにより、燃焼中における空気比が増大し、また燃焼オフ中における給気量が増大することになる。
【0050】
以上説明した実施の形態では、給気を吸い出し式で行うことによって、燃焼ファン17の回転数を一定に保持したままで燃焼オフ時の給気量が燃焼オン時の給気量よりも増大するようにしたが、燃焼ファン17の回転数を積極的に制御することによって燃焼オフ時の給気量をより増大させるようにしてもよい。また押し込み式で給気を行う場合には、燃焼オフ時の回転数を燃焼オン時よりも高める制御を行うことになる。
【0051】
さらに実施の形態では、追い焚き単独使用中における空気比を2.5に増大させたが、空気比の値はこれに限らず、3ないし4まで増大させるようにしてもよい。
【0052】
また実施の形態では一缶二水路型の給湯と追い焚きの例を示したが、これに限定されず、給湯と他の流路、たとえば、暖房でもかまわない。したがって、給湯と追い焚きと暖房の各流路を共通の熱交換器で加熱する一缶多水路型給湯機でも本願は有効である。なお、バーナーへ供給する燃料はガス以外に石油等であってもかまわない。また、石油等ではガンタイプバーナーのようなバーナーレスタイプなどでもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明にかかる一缶多水路型給湯機によれば、他系統単独加熱運転中にバーナーを燃焼させるときの空気比を給湯流路側に通水のある状態でバーナーを燃焼させる際の空気比よりも大きくしたものでは、効率の低下以上にバーナーオン時間の比率が高まってインプットが増加するので、結果的に、他系統の流路側の単位時間当たりの吸熱量、すなわち、他系統の流路側への平均加熱量(アウトプット)の増大を図ることができる。これにより、たとえば、給湯流路に通水の無い状態で風呂の追い焚きをする際に、給湯流路内での沸騰を抑えつつ、追い焚き所要時間の短縮を図ることができる。
【0055】
さらに、バーナーへの給排気を吸い出し式で行うものでは、たとえば、他系統単独加熱運転中において吸出ファンを一定の回転数で駆動することにより、非燃焼時における給気量を燃焼中よりも自動的に高めることができ、ファンの回転数制御の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る一缶二水路型給湯機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る一缶二水路型給湯機の有する熱交換器のフィン形状を示す正面図である。
【図3】空気比と一酸化炭素濃度との関係を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る一缶二水路型給湯機の行う動作の流れを示す流れ図である。
【図5】追い焚き単独使用中におけるバーナーのオンオフタイミングと、熱交換器の出口部における湯温と、風呂温度との関係を、空気比が1.9の場合と2.5の場合のそれぞれについて示した説明図である。
【図6】追い焚き単独使用中におけるインプットとアウトプットと効率のそれぞれと空気比との関係を示す説明図である。
【図7】追い焚き単独使用中におけるバーナーのオンオフタイミングと、熱交換器の出口部における湯温と、風呂温度との関係を、押し込み式で給気した場合と、吸い出し式で給気した場合のそれぞれについて示した説明図である。
【図8】押し込み式と吸い出し式のそれぞれについてインプット、アウトプット、効率等を示した説明図である。
【図9】インプット、アウトプットおよび効率のそれぞれについて燃焼ファンの回転数との相互関係を示す説明図である。
【図10】従来から使用されている一缶二水路型給湯機の構成を示すブロック図である。
【図11】従来から使用されている一缶二水路型給湯機の熱交換器のフィン形状の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…一缶二水路型給湯機
11…熱交換器
12…バーナー
14…ガス量調整弁
17…燃焼ファン
20…給湯流路
21…給湯系受熱管
26…水管サーミスタ
29…出湯サーミスタ
40…追い焚き流路
41…追い焚き系受熱管
70…フィン
80…制御部
81…燃焼制御手段
82…給気量制御手段
83…使用状態判別手段
Claims (4)
- 給水の通る給湯流路と少なくとも1つの他系統の流路とが1つの熱交換器を通る一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器を加熱するためのバーナーと、前記バーナーの燃焼量を制御する燃焼制御手段と、前記給湯流路内の湯温を検知する湯温検知手段と、前記バーナーへの給気量を制御する給気量制御手段とを備え、
前記燃焼制御手段は、前記給湯流路側に通水の無い状態で前記他系統の流路内を流れる流体を加熱する他系統単独加熱運転を行うとき、前記給湯流路内に滞留する水が沸騰しないように前記湯温検知手段の検知する湯温に基づいて前記バーナーの燃焼をオンオフ制御し、
前記給気量制御手段は、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナーを燃焼させるときの空気比を前記給湯流路側に通水のある状態で前記バーナーを燃焼させる際の空気比よりも大きくして、前記バーナーのオン中における燃焼量に対する前記他系統の流路側の吸熱比率である効率を低下させるとともに、燃焼のオン時間と燃焼のオフ時間との和で燃焼のオン時間を除した燃焼オン時間の比率を上昇させることにより、単位時間当たりの前記他系統の流路側の吸熱量を増大させることを特徴とする一缶多水路型給湯機。 - 給水の通る給湯流路と少なくとも1つの他系統の流路とが1つの熱交換器を通る一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器を加熱するためのバーナーと、前記バーナーの燃焼量を制御する燃焼制御手段と、前記給湯流路内の湯温を検知する湯温検知手段と、前記バーナーへの給気量を制御する給気量制御手段とを備え、
前記燃焼制御手段は、前記給湯流路側に通水の無い状態で前記他系統の流路内を流れる流体を加熱する他系統単独加熱運転を行うとき、前記給湯流路内に滞留する水が沸騰しないように前記湯温検知手段の検知する湯温に基づいて前記バーナーの燃焼をオンオフ制御し、
前記給気量制御手段は、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナーに供給される給気量を前記バーナーの燃焼中よりも非燃焼中に多くするとともに、前記他系統単独加熱運転中に前記バーナーを燃焼させるときの空気比を前記給湯流路側に通水のある状態で前記バーナーを燃焼させる際の空気比よりも大きくして、前記バーナーのオン中における燃焼量に対する前記他系統の流路側の吸熱比率である効率を低下させるとともに、燃焼のオン時間と燃焼のオフ時間との和で燃焼のオン時間を除した燃焼オン時間の比率を上昇させることにより、単位時間当たりの前記他系統の流路側の吸熱量を増大させることを特徴とする一缶多水路型給湯機。 - 前記バーナーからの排気を吸い出すことによって前記バーナーへの給気を行うことを特徴とする請求項1または2記載の一缶多水路型給湯機。
- 前記バーナーの排気側に当該バーナーからの排気を吸い出す燃焼ファンを設け、前記給気量制御手段は、前記他系統単独加熱運転中において前記燃焼ファンを一定の回転数で駆動することを特徴とする請求項1、2または3記載の一缶多水路型給湯機。
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