JP3870793B2 - 防水用シート及び道路の防水方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般建築、土木及びアスファルト道路舗装用防水用シート及びそれを用いる道路の防水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路や橋面のアスファルト舗装を行う場合、コンクリート床版上の防水法として、▲1▼ゴムや樹脂系、ゴムアス系の液状物質等を塗布したり加熱溶融したアスファルト系組成物を流す塗膜防水、▲2▼織布や不織布などにアスファルト系組成物を含浸・積層したシートや未加硫ゴムのシートと塗膜を併用した工法、▲3▼シート防水工法などが用いられている。特に、下地亀裂追従性や膜厚み管理などからシート防水系のものが使用されている。
【0003】
特開平8−92905号公報には、アスファルト舗装を舗設するRCコンクリート橋梁のコンクリート床版面および透水性(排水性)アスファルトコンクリート舗装などに於いて、透水性舗装をコンクリート舗装の基層の上に舗設する場合のコンクリート面に防水層を形成する工法に関するものであり、施工が簡単な上、管理が容易で防水層としての機能を充分に果たし、かつ多機能を有することを特徴とする新たな防水工法および該工法によって得られる舗装構造を提供することを目的として、
道路あるいは橋梁などに於けるアスファルトコンクリート舗装の下面のコンクリート床版面に、アスファルトコンクリートの舗設時の熱によって溶融する熱可塑性合成樹脂シートを敷設して、この上面にアスファルトコンクリート舗装を施工することにより、舗設アスファルトコンクリートとコンクリート床版面との間に防水層を形成させることを特徴とするアスファルトコンクリート舗装下面の防水施工法が記載されている。
【0004】
特開平9−177014号公報には、アスファルト舗装表層面においておこるわだち掘れやひび割れなどの損傷に対して優れ、かつ下層への雨水侵入を防止し又、接合面において接着剤を用いずに通常の施工方法にて下敷層と上敷層を一体化する事のできる防水用シート及びその製造方法及び強化された舗装を提供することを目的として、一方向にほぼ均一に整列した長繊維を強化繊維として30容積%以上85容積%以下含む繊維強化熱可塑性樹脂シートを複数枚積層した積層体の片面又は両面にアスファルト層を積層してなることを特徴とする防水用シートが記載されている。
【0005】
特開2001−138420号公報には、伸び10%以上の熱可塑性樹脂繊維の織編物の片面又は両面に樹脂シートを有する積層体であって、該積層体の片面又は両面にアスファルト層を有する補強用シートが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
道路舗装の場合、アスファルト舗装施工時に、アスファルト表面層にフクレ(ブリスタリング)が発生し、そのフクレ(ブリスタリング)により、わだち掘れやひび割れなどの損傷が起こりやすくなる。フクレは下地であるコンクリート層に水分が含まれている場合、アスファルト舗装施工時の熱によりコンクリート内の水分が蒸気となり防水層に圧力を与えフクレにつながる。防水層がフィルム等の場合、バリアー層となり発生した水蒸気の逃げ場がなくフクレにつながる。
アスファルト舗装施工時などで、アスコン骨材などが防水層を貫通し防水性が低減する場合がある。
【0007】
本発明は、道路や橋梁などのアスファルト舗装施工時、屋上及び屋根のトーチ工法において、アスファルト舗装層にフクレ(ブリスタリング)の発生を防止し、アスコン骨材などによる防水層の割れや穴あきを防止しかつ下層への雨水侵入を防止し、生産性の優れた、防水性能を加味した防水用シート及びそれを用いた道路の強化法、防水方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、シートが貫通力5kg以上であり、
該シートが穴開け加工及び切り込み加工から選択される加工をされ、
該シートの片面又は両面に改質アスファルト層を設けることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0009】
第二の発明は、穴開け加工の穴の面積がシートの面積当たり、0.005〜0.05mm2/mm2の範囲であり、切り込み加工の切り込み長さがシートの面積当たり、0.004〜0.07mm/mm2の範囲であることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0010】
第三の発明は、防水用シートの貫通力が、15kg以上であることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0011】
第四の発明は、穴開け加工が、0.5〜20mmの径で、穴間のピッチが5〜200mmの加工であり、
切り込み加工が、0.5〜20mmの長さで、スリット間のピッチが5〜200mmの加工であることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0012】
第五の発明は、シートが、改質アスファルト又はアスファルトとの接着性を有する組成物を含浸又は積層していることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0013】
第六の発明は、防水用シートが、熱アスファルトの流し貼り工法、トーチ工法及び冷工法から選択される工法に用いられることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0014】
第七の発明は、防水用シートが道路用であることを特徴とする防水用シートを提供することである。
【0015】
第八の発明は、第一〜第七に記載の防水用シートを、基層、路盤又はコンクリート床版の上に施工、その上にアスファルト舗装層を設け、接着剤を使用せずにアスファルト舗装を加熱転圧することにより、防水用シートと基層、路盤若しくはコンクリート床版及び/又は、防水用シートとアスファルト舗装層を一体化することを特徴とする道路の防水方法を提供することである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の防水用シートは、シートの貫通力が5kg以上であり、
該シートが穴開け加工及び切り込み加工から選択される加工をされ、
該シートの片面又は両面に改質アスファルト層を設けることを特徴とする防水用シートである。
【0017】
本発明の防水用シートにおいて、
シートの面積に対して穴開け加工の穴の面積が、好ましくは0.005〜0.05mm2/mm2の範囲、さらに好ましくは0.007〜0.035mm2/mm2の範囲、特に好ましくは0.01〜0.025mm2/mm2の範囲が好ましく、
シートの面積に対して切り込み加工の切り込みの長さが、好ましくは0.004〜0.07mm/mm2の範囲、さらに好ましくは0.006〜0.06mm/mm2の範囲、特に好ましくは0.008〜0.05mm/mm2の範囲が好ましい。
【0018】
本発明の防水用シートは、穴開け加工及び切り込み加工より選択される加工を行われ、どちらか一つの加工でもよく、穴開け加工及び切り込み加工の両加工を行ったものでもよい。
シートの穴開け加工は、穴の形状にこだわることなく、穴の開いているものであればよく、例えば、穴の形状として円、楕円、三角、四角などを挙げることが出来る。
シートの切り込み加工は、切り込みの形状にこだわることなく、どのような切り込み形状でもよい、例えば、切り込みの形状として直線、半楕円、半ひし形、半方形などを挙げることが出来る。
【0019】
本発明の防水用シートに用いるシートの貫通力は、5kg以上、好ましくは10kg以上、さらに好ましくは15kg以上、より好ましくは16kg以上、より好ましくは17kg以上、特に好ましくは18kg以上が好ましい。
【0020】
本発明の防水用シートの貫通力は、好ましくは15kg以上、さらに好ましくは20kg以上、さらに好ましくは22kg以上、より好ましくは23kg以上、特に好ましくは25kg以上が好ましい。
【0021】
本発明の防水用シートの引張強さは、好ましくは2Kg/cm以上、さらに好ましくは3Kg/cm以上、より好ましくは4Kg/cm以上、特に好ましくは5Kg/cm以上が好ましい。
【0022】
シートは、アスファルト舗装施工時の施工応力に耐えるもの及び施工温度で溶融しないものであればよい。
シートは、折り曲げ可能なもの、ロール状のものが好ましい。
シートは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂製シート、ガラスなどの無機物、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂などの繊維からなる編織物や不織布、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂などの樹脂製シート、編織物及び不織布とから選択されるもの、それらを組み合わせた物などを用いることが出来る。
シートは、不織布と編織物とを積層したシート、不織布と樹脂製シートとを積層したシート、樹脂製シートと編織物とを積層したシートなどを用いることが出来る。
織編物は、平織又は綾織の織物であることが好ましい。
織編物は、織布、ネット状であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、融点が、110℃以上、さらに150℃以上、特に160℃以上が好ましい。
【0023】
熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリシクロヘキサンテレフタレート,ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル、PTFEやETFEなどフッ素樹脂などを挙げることができる。さらに好ましくは、化学的に安定で耐久性が大きく、引張り強度等機械的物性の優れた、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルが好ましい。
シートは、炭素繊維の編織物や不織布を用いることが出来る。
【0024】
シートは、改質アスファルト又はアスファルトとの接着性を有する組成物を含浸又は積層させることができる。
改質アスファルト又はアスファルトとの接着性を有する組成物としては、
ゴム及び/又は樹脂で改質したアスファルト組成物などを用いることが出来る。
【0025】
本発明で使用する防水用シートに用いるアスファルト層を構成する材料としては、天然アスファルト、石油アスファルト、改質アスファルトなどを用いることが出来る。石油アスファルトは、石油原油の精製過程における蒸留残さ物から生産されたもので、ストレートアスファルト、ブローンアスファルトやの2種が主なものである。
【0026】
ポリマー改質アスファルトとしては、アスファルト100重量部に対し、ポリマー10〜40重量部、及び無機充填剤0〜100重量部を120〜200℃で1〜5時間加熱混合して調製したものが、下地との接着力、防水・防湿性、伸縮性などに優れているので好ましい。
【0027】
上記ポリマー改質アスファルトのアスファルトとしては、天然アスファルトやアスファルタイトなど天然に産するもの、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファルト、又はこれらのアスファルトの混合物等が好ましい。
【0028】
上記ポリマー改質アスファルトのポリマーとしては、天然ゴム、合成ゴム、天然ゴムと合成ゴムとの混合物、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル等を使用することができる。特にSBSなどのゴム系が好適である。
【0029】
上記ポリマー改質アスファルトの無機充填剤としては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、クレー、カーボンブラック等の粒子状無機充填剤、石綿やガラス繊維などの繊維状無機充填剤を用いることができる。上記ポリマー改質アスファルトには、以上述べた添加剤の他に、プロセスオイル、ワセリン、セレシン、石油樹脂など、一般にゴム配合で用いられる有機配合剤を添加してもよい。
【0030】
本発明の防水用シートの製造方法の一例を示す。
・不織布などのシートに穴開け加工及び切り込み加工から選択される加工を行う。
・上記加工済みシートの片面又は両面にナイフコーターやロールコーターでアスファルト又はアスファルト組成物を積層したり、ディピング(浸漬含浸)によりアスファルト又はアスファルト組成物を積層する。
【0031】
本発明の防水用シートは、アスファルト層の外側に、シリコン剥離剤などの剥離処理した剥離可能なフィルムやクラフト紙、クラフト紙や樹脂製のフィルム又はシート、鉱物粉等などの鉱物粉層を積層して用いることが出来る。
【0032】
本発明の防水用シートを、基層、路盤又はコンクリート床版の上に施工後、接着剤を使用せずにアスファルト舗装を加熱転圧することにより、防水用シートと一体化することにより道路を強化することができる。
本発明の防水用シートは、建築分野などに用いる場合、建築物の防水では加熱するだけで一体感のある防水層が得られる。シート自体の柔軟性もありコーナー部などの施工がやりやすくシートの浮きもなく水密性の確保が得やすいため好ましい。
【0033】
本発明の防水用シートは、基層、路盤又はコンクリート床版の上に施工、その上にアスファルト舗装層を設け、接着剤を使用せずにアスファルト舗装を加熱転圧することにより、防水用シートと基層、路盤若しくはコンクリート床版及び/又は、防水用シートとアスファルト舗装層を一体化することを特徴とする道路の防水方法に用いることが出来る。
【0034】
本発明の防水用シートは、接着工法、熱アスファルトの流し貼り工法、トーチ工法及び冷工法から選択される工法に用いることができる。
本発明の防水用シートは、道路及び橋梁の防水用に用いることが出来る。
【0035】
熱アスファルトの流し貼り工法は、下地にプライマーを塗布し、加熱溶融したアスファルトで防水用シートを流し貼りし、防水層を形成させる工法である。
トーチ工法は、下地にプライマーを塗布し、トーチバーナーで防水用シートの下面を炙り、アスファルト層を溶融させ下地に防水用シートを貼合せ、防水層を形成させる工法である。
冷工法(自着タイプ)は、下地にプライマーを塗布し、剥離紙を剥がしながら防水用シートを下地に接着し、防水層を形成させる工法である。
接着工法は、下地にプライマーを塗布し、防水用シートを接着剤を用いて下地に貼合せる工法である。
【0036】
熱アスファルトの流し貼り工法の一例として、アスファルト温度が110〜140℃でロードローラーによる初転圧を行い、70〜90℃でロードローラー、振動ローラー又はタイヤローラーによる二次転圧を行い、
50℃以下でタイヤローラー又はロードローラーによる仕上げ転圧を行う。
ロードローラーでは、好ましくは速度2〜3km/hで、初転圧35kg/cm、二次転圧55〜70kg/cmで行うことができる。
タイヤローラーでは、好ましくは速度6〜10km/h、接地圧3〜6kg/cm2で行うことが出来る。
【0037】
以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。本発明は、これらの実施の形態のみに限定されるものではない。
【0038】
図1は、本発明の一実施例を示す防水用シート1の一部の断面図である。防水用シート1はアスファルト組成物含浸のシート2の片面に直接アスファルト組成物3を積層し、アスファルト組成物3の外側に、剥離可能な層4を張り合わせている。
【0039】
図2は、本発明の別の一実施例を示す防水用シート9の一部の断面図である。防水用シート9は、アスファルト組成物含浸のシート2の両面に直接アスファルト組成物3及び5を積層し、さらにアスファルト5の外側に鉱物粉層6を積層し、アスファルト組成物3の外側に、剥離可能な層4を張り合わせている。
【0040】
図3は、シートの切り込み加工の切り込み形状の一例を示す。切り込み15は千鳥状に切り込まれている。
図4は、シートの切り込み加工の別の切り込み形状の一例を示す。切り込み20は半楕円状に切り込まれている。
図5は、シートの切り込み加工の別の切り込み形状の一例を示す。切り込み25は平行に切り込まれている。
【0041】
図6は、シートの穴開け加工の穴形状の一例を示す。穴30は千鳥状に穴があけられている。
【0042】
貫通力の評価器具を図8A及び図8Bに示す。図8Bは、器具の上面を示し、図8Aは、図8Bのl−l線における断面を示す。
貫通力は、図8に示す器具を用いて、ASTM・D4833に準拠して行う。
図8に示すように、内径45mmφの管52に試験片50を固定し、上部より8mmφのプローブ51を300mm/分の速度で下降させ、試験片の中央部にプローブを貫通させる。プローブ貫通に要する最大応力を測定し、測定回数5の平均値を貫通力とする。測定は21℃で行う。
【0043】
フクレ評価に用いる試験体の断面を、図9a及び図9bに示す。
フクレ評価は、図9a及び図9bに示す試験体を用い、以下の順で行う。
▲1▼30cm角で厚み3cmの1・3モルタル板(12)にアスファルトプライマー(13)を300g/m2の量になるよう塗布し、1日乾燥する。
▲2▼1・3モルタル板(12)のアスファルトプライマー塗布側に、防水用シート(15)を250℃に加熱の防水工事用アスファルト(14)を用いて、流し張りしながら貼合せ、試験体(11)を作製する。試験体(11)は、1・3モルタル板(12)、アスファルトプライマー(13)、防水工事用アスファルト(14)及び防水用シート(15)の順に積層されている。
▲3▼試験体(11)を、水中に1日浸漬し、試験体に水分を含ませる。
▲4▼試験体を乾燥させることなく、試験体の廻りをエポキシ樹脂(16)でシールし、図9bに示すようなシールの試験体(17)を作成する。
▲5▼シールの試験体(17)を160℃のオーブン中で1時間加熱する。
▲6▼加熱により、シールの試験体(17)の防水用シート(15)がふくれる。手で防水用シートのフクレを押え、フクレの解消状況を観察し、評価する。
○:フクレが容易になくなる、
△:フクレが容易ではないがなくなる(○より少し時間が必要)、
×:フクレが容易になくならない。
【0044】
本発明の防水用シートにおいて、
穴開け加工は、好ましくは0.5〜20mm、さらに好ましくは0.5〜5mm、特に好ましくは0.5〜3mmの径で、好ましくは5〜200mm、さらに好ましくは5〜50mm、特に好ましくは5〜30mmの穴間のピッチが好ましい。
【0045】
本発明の防水用シートにおいて、
切り込み加工は、好ましくは0.5〜20mm、さらに好ましくは1〜18mm、より好ましくは6〜18mm、特に好ましくは10〜17mmの長さで、好ましくは5〜200mm、さらに好ましくは5〜100mm、より好ましくは5〜70mm、特に好ましくは5〜50mmのスリット間のピッチが好ましい。
【0046】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して、本発明について更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0047】
[防水用シートの引張特性評価]
・引張強さ(Kg/cm)、伸び(%):室温下、3cm幅に切り出した短冊状試験片をつかみ間隔200mmにセットし、引張試験機に取り付け、200mm/分の速度で引張った。引張強さは、最大応力と試験片幅から求めた。伸びは、最大応力時の伸びから求めた。
【0048】
[実施例1]
ポリエステル製不織布(目付量140g/m2のスパンボンド不織布)(融点:255〜260℃)に図3に示す千鳥状の切り込み加工を行ったシートを作成した。シート(内およびシート)の両面に改質アスファルトを厚み2mmで積層し、防水用シートを作製した。
シートの貫通力、防水用シートの引張特性評価、貫通力及びフクレ評価を行い、結果を表1に示す。
図3において、aは30mm、bは50mm、cは15mmである。
【0049】
[実施例2]
図5に示す平行の切り込み加工を行ったシートを用いる以外は、実施例1と同様の方法で防水用シートを作製し、評価を行い、結果を表1に示す。
図5において、dは30mm、eは50mm、fは15mmである。
【0050】
[実施例3]
図4に示す半楕円状の切り込み加工を行ったシートを用いる以外は、実施例1と同様の方法で防水用シートを作製し、評価を行い、結果を表1に示す。
図4において、iは25mm、kは20mm、mは5mm、nは5mmである。
【0051】
[実施例4]
図6に示す千鳥状に穴開け加工を行ったシートを用いる以外は、実施例1と同様の方法で防水用シートを作製し、評価を行い、結果を表1に示す。
図6において、pは20mm、qは20mm、穴30は2mmφの円形である。
【0052】
[比較例1]
シートとしてポリエステル製不織布(目付量140g/m2のスパンボンド不織布)(融点:255〜260℃)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で防水用シートを作製し、評価を行い、結果を表1に示す。
シートは切り込み加工及び穴開け加工を行っていないものを用いた。
【0053】
[比較例2]
図7に示す平行の切り込み加工を行ったシートを用いる以外は、実施例1と同様の方法で防水用シートを作製し、評価を行い、結果を表1に示す。
図7において、aは30mm、bは50mm、cは5mmである。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
本発明は、建物、道路、橋梁などのアスファルト舗装表層面施工時、橋梁の表層面施工時に、表面層にフクレ(ブリスタリング)の発生を防止し、かつ下層への雨水侵入を防止し、生産性の優れた、防水性能を加味した防水用シート及びそれを用いた屋上や屋根及び道路の防水方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防水用シート防水用シートの一部の断面図である。
【図2】 本発明の防水用シート防水用シートの一部の断面図である。
【図3】 シートの切り込み形状を示す図である。
【図4】 シートの切り込み形状を示す図である。
【図5】 シートの切り込み形状を示す図である。
【図6】 シートの穴開け形状を示す図である。
【図7】 シートの切り込み形状を示す図である。
【図8】 貫通力の測定器具の上面及び断面を示す図である。
【図9】 フクレ評価を行う試験体の断面図である。
【符号の説明】
1,9,50:防水用シート、
2:シート、
3,5:改質アスファルト層、
4:剥離可能な層、
6:鉱物粉層、
15,20,25,35:切り込み、
30;穴。
Claims (5)
- シートが貫通力15kg以上であり、該シートが切り込み加工され、切り込み加工が、シートの面積当たり0.004〜0.07mm/mm 2 の範囲であり、0.5〜20mmの長さで、スリット間のピッチが5〜200mmであり、該シートの片面又は両面に改質アスファルト層を設け、路盤又はコンクリート床版の上に施工されることを特徴とする道路用防水用シート。
- 切り込み加工の切り込みの形状が、半楕円、半ひし形または半方形から選ばれる少なくとも1種以上の形に切り込み加工されていることを特徴とする請求項1に記載の防水用シート。
- シートが、改質アスファルト又はアスファルトとの接着性を有する組成物を含浸又は積層していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防水用シート。
- 防水用シートが、熱アスファルトの流し貼り工法、トーチ工法及び冷工法から選択される工法に用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防水用シート。
- 請求項1〜4に記載の防水用シートを、基層、路盤又はコンクリート床版の上に施工、その上にアスファルト舗装層を設け、接着剤を使用せずにアスファルト舗装を加熱転圧することにより、防水用シートと基層、路盤若しくはコンクリート床版及び/又は、防水用シートとアスファルト舗装層を一体化することを特徴とする道路の防水方法。
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