JP3858009B2 - スクリーン印刷機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子デバイス、ディスプレイ製造用等のスクリーン印刷機に係り、特に電子部品用の誘電体や磁性体の未焼成シート(グリーンシート)、ガラス基板への被印刷物(各種のペースト)の印刷、半導体ウエハのバンプ印刷、電子回路基板への導体ペースト印刷等の用途に用いるスクリーン印刷機において、スクリーン版離れ角度を一定にする印刷テーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体や磁性体等の基板やグリーンシート等の印刷対象物(ワーク)に導体等の各種ペーストを印刷する方法として、スクリーン印刷を用いる方法が知られている。この方法は、印刷対象部位に応じてパターン孔が形成されたスクリーン版(製版)を印刷対象物上にセットして、このスクリーン版上でペーストを供給した状態でスキージングを行うことにより、パターン孔を介して印刷対象物表面にペーストを印刷するものである。このスクリーン印刷において、スクリーン版を印刷対象物表面に密着させずに印刷対象物表面とスクリーン版との間に隙間(版ギャップ)を設けた状態でスキージングを行うオフコンタクト印刷が用いられる場合がある。
【0003】
オフコンタクト印刷では、印刷時、スクリーン版と印刷対象物との間に一定の版ギャップを設けて印刷する。例えば、グリーンシート上への導体ペースト印刷では1mm位の版ギャップを設けている。また、スクリーン版と印刷対象物を載せる印刷テーブルは、一定の版ギャップを設けた後、固定して印刷するのが一般的である。
【0004】
スクリーン版上でスキージを印刷方向に移動して行くと、押圧されたスキージ先端部がスクリーン版を押し下げて、スクリーン版は印刷対象物に実質的に線接触し、ペースト印刷後に版離れして行き線接触位置が移動する。
【0005】
このように、従来一般的なオフコンタクト印刷では、図6に示すように、スクリーン版1上におけるスキージ2の移動により、スクリーン版1と印刷テーブル10(スクリーン版に平行)上の印刷対象物20との線接触位置が変わり、当該線接触位置での印刷直後の印刷対象物20とスクリーン版1との版離れの角度(所謂、版離れ角度)βが変わる(但し、前記角度βは印刷対象物20が薄い場合、印刷テーブル10とスクリーン版1との角度と考えてもよく、いずれにしても左端のβ1と右端のβ3とが異なる)。
【0006】
上記のように、オフコンタクト印刷において版離れ角度が変わることにより、電子部品用の誘電体や磁性体のグリーンシートや電子部品のグリーンシートでのパターン印刷に問題が発生する。これを図7で説明する。
【0007】
図7は印刷寸法評価用の印刷パターン図であり、印刷対象物としてのグリーンシート上の印刷範囲に、印刷方向(スキージ印刷方向)に5個、スキージ幅方向に多数個のパターン個片(長さL×幅W)を印刷した場合を示す。この場合、図6のようにスクリーン版1と印刷テーブル10とを平行に保ったままのオフコンタクト印刷では、スキージ開始位置に近いほど1パターン個片の寸法(L寸法、W寸法)が共に減少する傾向がある。以下の表1の改善前パターン寸法の例では、線A上のパターン個片のW寸法=W1、B上のW寸法=W2、C上のW寸法=W3、D上のW寸法=W4、E上のW寸法=W5としたとき、基準値W=1.365mmに対して、W1=1.3632<W2<W3<W4<W5=1.3661となっていることがわかる。
【0008】
【表1】
また、W値のばらつきの程度を表す3σ(σ:標準偏差)=0.005で大きい。スキージの移動により、スクリーンと印刷対象物との線接触位置が変わり、当該線接触位置での印刷直後の印刷対象物とスクリーン版との版離れの角度が変わることが、主な原因である。
【0009】
この点に関して、印刷時版離れ性を安定化する構成を有する公知技術として、下記特許文献1及び特許文献2がある。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−85102号公報
【特許文献2】
特開2001−212935号公報
【0011】
特許文献1はマスク押し上げ部材を設けて、スキージが移動しても版離れ角度をほぼ一定にするものである。また、特許文献2はスキージ移動に伴い印刷テーブルを下降させて版離れ角度を安定化するものである。但し、特許文献1,2共に、印刷直後の印刷物の版離れの角度を、印刷テーブル側で直接一定に保つ装置ではない。従来のスクリーン印刷機における印刷テーブル装置は、X,Y,θテーブル(X軸、Y軸方向の水平面内での移動及び回転機能を有するもので周知、市販品)構造で、Z軸方向の昇降動作は、前記XYθテーブルに昇降動作を追加している構造が一般的である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の点に鑑み、オフコンタクト印刷において、印刷テーブル側の動作により、スクリーン版上を移動するスキージ位置にかかわらず印刷直後の印刷対象物の版離れの角度を一定に維持し、ひいては印刷された被印刷物(各種ペースト)パターンの寸法精度の向上を可能にしたスクリーン印刷機を提供することを目的とする。
【0013】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、スクリーン版を固定支持し、該スクリーン版と印刷テーブル上の印刷対象物間に所定の版ギャップを設けるスクリーン印刷機であって、
前記スクリーン版上を移動するスキージの移動方向に直交する回転中心にて回動自在に支持され、かつ昇降自在な前記印刷テーブルと、
前記スキージの移動位置にあわせ、前記印刷テーブルを回動させ傾斜角を変えて、前記スクリーン版の版離れ角度を一定に保つ傾斜駆動機構と、
前記スキージの移動位置にあわせ、前記印刷テーブルを昇降させて前記スクリーン版と前記印刷対象物の線接触位置での版ギャップを一定に保つ昇降駆動機構とを備えることを特徴としている。
【0015】
本願請求項2の発明に係るスクリーン印刷機は、請求項1において、前記傾斜駆動機構が前記印刷テーブルの一方又は両方の端部に設けられたカム機構であることを特徴としている。
【0016】
本願請求項3の発明に係るスクリーン印刷機は、請求項2において、前記カム機構が前記印刷テーブル側に設けられたカムフォロアに当接するカム部材を有し、該カム部材に螺合する螺子軸をモータで回転駆動することで当該カム部材を移動させて前記印刷テーブルの傾斜角を変化させることを特徴としている。
【0017】
本願請求項4の発明に係るスクリーン印刷機は、請求項1,2又は3において、水平面内のX軸方向、これに直交するY軸方向に移動自在でかつ水平面内で回転自在なX,Y,θテーブル上に、Zテーブルを有する前記昇降駆動機構を設置し、昇降自在な前記Zテーブル上に前記印刷テーブルが設置されていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスクリーン印刷機の実施の形態を図面に従って説明する。
【0019】
図1乃至図4で本発明に係るスクリーン印刷機の実施の形態を説明する。これらの図において、30は基台であり、この上にX,Y,θテーブル31、Zテーブル40及び傾斜機能を持つ印刷テーブル10を具備する印刷テーブル装置が設置されている。
【0020】
また、印刷テーブル10の上方位置には、スクリーン枠5が固定支持されており、印刷対象部位に応じてパターン孔が形成されたスクリーン版1がスクリーン枠5に張られている(周縁部が固着されている)。つまり、スクリーン枠5によりスクリーン版1は固定支持されている。このスクリーン版1は水平面(印刷方向であるX軸方向及びこれに直交するY軸方向を含むX−Y平面)に配置されている。被印刷物である各種ペーストを塗布するためのスキージ2はスクリーン版1を押し下げながら印刷方向(X軸方向)に移動するようになっている。
【0021】
前記印刷テーブル装置について詳細に述べると、基台30上にはX,Y,θテーブル31が設置され、このX,Y,θテーブル31のテーブル板32は水平面内のX軸方向、これに直交するY軸方向に移動自在でかつ水平面内で回転自在であり、周知構造の市販品等である。
【0022】
X,Y,θテーブル31上にはZテーブル40がZ軸方向(鉛直方向)に昇降自在に設置されている。すなわち、前記テーブル板32上に立設固定されたリニアガイド41により、Zテーブル40下側に固着された垂直スライダ42が昇降スライド自在に支持されている。また、テーブル板32に水平方向に固着されたリニアガイド43により水平スライダ44がスライド自在に取り付けられ、水平スライダ44上にZ軸板カム45が固着されている。また、Zテーブル40の下側部分には前記カム45の傾斜面(カム面)に当接するカムフォロアとしてのローラー46が回転自在に取り付けられている。これらのカム45及びローラー46は昇降用カム機構を構成するものであり、例えばZテーブル40の四隅を支えるように、図1のX軸方向に2箇所、Y軸方向に2箇所設けられている。
【0023】
前記水平スライダ44にナット47が固着され、ナット47に螺合する螺子軸48が前記テーブル板32上に支持されている。通常、螺子軸48はボール螺子軸であり、前記ナット47はボール螺子ナットである。また、テーブル板32には、Z軸サーボモータ50が固定されており、螺子軸48は巻掛け伝動機構を介してZ軸サーボモータ50の回転駆動力を受ける。つまり、螺子軸48の端部にはプーリー(ベルト車)49が固着され、プーリー49はテーブル板32に固定のZ軸サーボモータ50の回転駆動力をベルト51を介して受けるようになっている。従って、Z軸サーボモータ50の回転駆動力で螺子軸48が回転すると、これに螺合するナット47の位置がX軸方向に移動し、これに伴い直線移動するカム45によりカムフォロアとしてのローラー46の高さが変わり、Zテーブル40が昇降することになる。これらにより昇降駆動機構が構成されている。
【0024】
前記印刷テーブル10の一端部(図1の左端部)には、テーブル傾斜の回動中心となるα回動軸11が固着、一体化されている。このα回動軸11はX軸に直交するY軸方向に設けられており、前記Zテーブル40上に立設、固定されたブラケット55で回転自在に支持されている。つまり、テーブル傾斜の回動軸11は、印刷方向(スキージング方向)にテーブルが傾斜可能なように設けてある。
【0025】
前記印刷テーブル10の他端部(図1の右端部)の下側には、Zテーブル40上に水平方向に固着されたリニアガイド56により水平スライダ57がスライド自在に取り付けられ、水平スライダ57上に傾斜角用(α角用)板カム60が固着されている。また、印刷テーブル10の他端部には板カム60に当接するカムフォロアとしてのローラー61が回転自在に取り付けられており、これらのカム60及びローラー61は傾斜駆動用カム機構を構成するものである。
【0026】
図2のように、板カム60にナット65が固着され、ナット65に螺合する螺子軸66がZテーブル40上に支持されている。通常、螺子軸66はボール螺子軸であり、前記ナット65はボール螺子ナットである。また、Zテーブル40には、α軸サーボモータ70が固定されており、螺子軸66は巻掛け伝動機構を介してα軸サーボモータ70の回転駆動力を受ける。つまり、螺子軸66の端部にはプーリー(ベルト車)71が固着され、プーリー71はZテーブル40に固定のα軸サーボモータ70の回転駆動力をベルト72を介して受けるようになっている。従って、α軸サーボモータ70の回転駆動力で螺子軸66が回転すると、これに螺合するナット65の位置がX軸方向に移動し、これに伴い直線移動するカム60によりカムフォロアとしてのローラー61の高さが変わり、α回動軸11を回転中心として印刷テーブル10が回動し(α角が変化し)、傾斜することになる。これらにより傾斜駆動機構が構成されている。
【0027】
この結果、印刷テーブル10はX軸、Y軸、Z軸方向の移動、θ軸回転及びα回動軸11を中心とする傾斜動作が可能であり、このような印刷テーブル10の上には誘電体や磁性体等の基板やグリーンシート等の板状乃至シート状印刷対象物20が載置され、位置決め固定されている。なお、印刷テーブル10の上面は平坦面であり、印刷対象物20を真空吸着で保持する機能を有する吸着テーブルである。
【0028】
前記印刷テーブル10及び印刷対象物20の上方位置には、印刷対象部位に応じてパターン孔が形成されたスクリーン版1がスクリーン枠5に張られて支持され、被印刷物である各種ペーストを塗布するためのスキージ2はスクリーン版1を押し下げながら(印刷対象物20に対してスクリーン版1を線接触させながら)印刷方向(X軸方向)に移動するようになっている。
【0029】
このスクリーン印刷機における印刷テーブル10の回転角度α及びZ軸方向の高さの制御は、図4(B)のように、スキージ2の先端位置(線接触位置)が、α回動軸11の真上のX2位置のときの印刷テーブル10を水平面とし、そのときの版離れ角度(本実施の形態では印刷テーブルと印刷後のスクリーン版の角度としている)β2及びα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z2を基準とする。そして、図4(A)のようにスキージ2先端位置がα回動軸11の左側のX1位置ではα回動軸11は右回転(回転角度α減少)して印刷テーブル10は左上がりに傾斜しており、スキージ2先端位置が中間点のX2位置に近づくに従い回転角度α減少量は少なくなり、X2位置にて回転角度α減少量はゼロとなり、さらに、スキージ2先端位置がX2位置の右側に進み位置X3に至るまでは、同図(C)のように、α回動軸11は左回転(回転角度α増加)して印刷テーブル10を右上がりに傾斜させる。これらの印刷テーブル10の傾斜動作は板カム60とローラー61を持つ傾斜駆動用カム機構を含む傾斜駆動機構で行う。これとともに、印刷テーブル10が傾斜することによりスキージ2先端位置(線接触位置)での版ギャップが減少することを補正するために、スキージ2がX1位置のときのα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z1は前記Z2よりも増加させ、同様にスキージ2がX3位置のときのα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z3も前記Z2よりも増加させる補正を行う。これらの版ギャップの補正は板カム45及びローラー46を持つ昇降用カム機構を含む昇降駆動機構で行う。
【0030】
以上の印刷テーブル10の回転角度α及びZ軸方向の高さの制御により、スクリーン版1上におけるスキージ2の移動(X1からX3位置への移動)により、スクリーン版1と印刷テーブル10上の印刷対象物20の線接触位置が移動しても版離れ角度β1=β2=β3として版離れ角度βを一定に維持し、かつ印刷テーブル10の傾斜に伴い印刷テーブル10の高さを変化させることで版ギャップH寸法を一定にすることができる。
【0031】
具体的には、版離れ角度βを一定にする為の、α回動軸11の回転角(傾斜角)αの補正量と印刷テーブルの高さ補正量(H寸法、Z軸方向)は、X軸をパラメータとして、CAD図での移動軌跡より出力し、印刷機の印刷テーブル10のNC用座標入力値に変換する。
【0032】
以下の表2は、CAD図での移動軌跡よりのNC用出力座標値の例で、印刷機の印刷テーブル装置のNC用座標入力となるものであり、X軸方向の位置(スキージ先端位置)の変化に対するZ軸及びα角の変位量を示す。但し、版離れ角度β=1°、版ギャップH=1.5mmに設定した。
【0033】
【表2】
【0034】
印刷時のスキージ2の移動にともない(例えばサーボモータ駆動で印刷位置のX軸方向位置検出により)、回転角α及びZ軸方向の補正動作を前記表2の補正量を用いて行えばよい。
【0035】
この実施の形態のスクリーン印刷機を用い、図7のように、印刷対象物としてのグリーンシート上の印刷範囲に、印刷方向(スキージ印刷方向)に5個、スキージ幅方向に多数個のパターン個片(長さL×幅W)を印刷した場合、前記表1の改善後パターン寸法の例のように、線A上のパターン個片のW寸法=W1、B上のW寸法=W2、C上のW寸法=W3、D上のW寸法=W4、E上のW寸法=W5としたとき、W1〜W5の寸法値は略一致し、W値のばらつきの程度を表す3σ(σ:標準偏差)は0.002と小さな値となる。スキージ2の移動により、スクリーン版1と印刷対象物20との線接触位置が変わっても、当該線接触位置での印刷直後の印刷対象物20とスクリーン版1との版離れの角度β(本実施の形態では印刷対象物20の厚さを無視して印刷テーブル10とスクリーン版1との角度としている)が一定に制御されるため、印刷対象物20上に印刷された印刷パターンの寸法精度の向上を図ることができる。
【0036】
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
【0037】
(1) スキージ2が移動すると共に印刷テーブル10の傾斜角も同時に変化し、版離れ角度βが終始一定となる。それによって印刷精度が向上し、品質を確保できる。
【0038】
(2) 印刷テーブル10の傾斜角度の分解能は、板カム60の傾斜形状と直線方向の変位量により変えることができ、高精度の傾斜角度制御が可能である。
【0039】
(3) 印刷テーブル10を含む印刷テーブル装置は、市販品のX,Y,θテーブル31を利用し、これにZ軸動作、α角可変動作の機構を付加することで構成でき、シンプルで精度の高い構造である。
【0040】
なお、上記実施の形態では印刷テーブル10の一方の端部にα回転軸を設けたが、動作原理上は印刷テーブル10の中間位置にα回動軸11を配置してもよい。この場合を、本発明の他の実施の形態として図5に示す。
【0041】
図5の場合の印刷テーブル10の回転角度α及びZ軸方向の高さの制御は、同図(B)のように、スキージ2の先端位置(線接触位置)が、α回動軸11の真上のX2位置のときの印刷テーブル10を水平面とし、そのときの版離れ角度(本実施の形態では印刷テーブルと印刷後のスクリーン版の角度としている)β2及びα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z2を基準とする。そして、図5(A)のようにスキージ2先端位置がα回動軸11の左側のX1位置ではα回動軸11は右回転(回転角度α減少)して印刷テーブル10は左上がりに傾斜しており、スキージ2先端位置がα回動軸11の真上のX2位置に近づくに従い回転角度α減少量は少なくなり、X2位置にて回転角度α減少量はゼロとなり、さらに、スキージ2先端位置がX2位置の右側に進み位置X3に至るまでは、同図(C)のように、α回動軸11は左回転(回転角度α増加)して印刷テーブル10を右上がりに傾斜させる。これとともに、印刷テーブル10が傾斜することによりスキージ2先端位置(線接触位置)での版ギャップが減少することを補正するために、スキージ2がX1位置のときのα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z1は前記Z2よりも増加させ、同様にスキージ2がX3位置のときのα回動軸11の中心とスクリーン版1までの距離Z3も前記Z2よりも増加させる補正を行う。
【0042】
図5の実施の形態の場合、印刷テーブル10の昇降駆動機構は前述の図1乃至図4の実施の形態と同様でよい。また、印刷テーブル10を傾斜させる傾斜駆動機構としてカム機構を用いる場合、印刷テーブル10の左端側を駆動するカム機構と右端側を駆動するカム機構とが必要となるが、カム機構の動作は同様よく、それ以外の機構は図1乃至図3と同様でよい。
【0043】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るスクリーン印刷機によれば、固定支持されたスクリーン版に対して印刷テーブルを直接的に傾斜させることで、スキージの移動にかかわらずスクリーン版の版離れ角度を一定に保ちながらオフコンタクト印刷が可能であり、印刷パターンの寸法精度の向上を図ることが可能である。また、スクリーン版側を固定側とし、印刷テーブル側(印刷対象物側)を可動側にし、印刷テーブル側の機構は、X,Y,θテーブルにZ軸動作、α角可変動作の機構を付加することで構成でき、簡素で精度の高い構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクリーン印刷機の実施の形態を示す正面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】実施の形態の場合の動作説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の場合の動作説明図である。
【図6】従来のスクリーン印刷機の場合の版離れ角度の変化を示す説明図である。
【図7】オフコンタクト印刷における印刷位置とパターン個片バラツキの傾向を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 スクリーン版
2 スキージ
5 スクリーン枠
10 印刷テーブル
11 α回動軸
20 印刷対象物
30 基台
31 X,Y,θテーブル
40 Zテーブル
45,60 板カム
46,61 ローラー
47,65 ナット
48,66 螺子軸
50,70 サーボモータ
Claims (4)
- スクリーン版を固定支持し、該スクリーン版と印刷テーブル上の印刷対象物間に所定の版ギャップを設けるスクリーン印刷機であって、
前記スクリーン版上を移動するスキージの移動方向に直交する回転中心にて回動自在に支持され、かつ昇降自在な前記印刷テーブルと、
前記スキージの移動位置にあわせ、前記印刷テーブルを回動させ傾斜角を変えて、前記スクリーン版の版離れ角度を一定に保つ傾斜駆動機構と、
前記スキージの移動位置にあわせ、前記印刷テーブルを昇降させて前記スクリーン版と前記印刷対象物の線接触位置での版ギャップを一定に保つ昇降駆動機構とを備えることを特徴とするスクリーン印刷機。 - 前記傾斜駆動機構が前記印刷テーブルの一方又は両方の端部に設けられたカム機構である請求項1記載のスクリーン印刷機。
- 前記カム機構は前記印刷テーブル側に設けられたカムフォロアに当接するカム部材を有し、該カム部材に螺合する螺子軸をモータで回転駆動することで当該カム部材を移動させて前記印刷テーブルの傾斜角を変化させる請求項2記載のスクリーン印刷機。
- 水平面内のX軸方向、これに直交するY軸方向に移動自在でかつ水平面内で回転自在なX,Y,θテーブル上に、Zテーブルを有する前記昇降駆動機構を設置し、昇降自在な前記Zテーブル上に前記印刷テーブルが設置されている請求項1,2又は3記載のスクリーン印刷機。
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