JP3856557B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤに関し、更に詳しくは外観及び耐オゾン性に優れ、かつ転動抵抗の低い空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤは常時日光などの外部環境に曝されるため、耐候性、耐オゾン性、更には良好な外観が要求されている。しかもタイヤには走行発熱により耐熱疲労劣化も起りやすいという問題がある。このため、従来、通常のタイヤではジエン系ゴムに老化防止剤を配合して耐候性をあげ、そしてワックスを配合して耐オゾン性を高めているが、これらの添加剤は経時的にタイヤ表面にブルームしてタイヤの外観が悪化するという問題がある。
【0003】
かかる問題を解決するために種々の提案がなされている。例えばタイヤのサイドやトレッドの表層にブチルゴムやEPDM系ゴムを貼付して耐久性や耐クラック性を向上させることが、例えば特開平9−272306号公報、特開平4−362404号公報、特開平4−39105号公報、特開平3−276801号公報、特開平2−102805号公報、特開平2−45202号公報及び特開平1−297307号公報などに記載されている。しかしながら、これらの方法によれば、タイヤの外観性は向上するが、抗張力が低下したり、他のゴムとの接着性が低下するという問題があり、それによって耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0004】
このため、特開平6−1882号公報及び特開平6−240050号公報などには、ブチル/EPDM系ゴムに比べ、抗張力を向上させ、また低歪疲労性を向上させる目的でタイヤのサイド部に、ジエンゴムとの親和性が比較的高いイソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなるゴムを使用することが開示されている。この方法によれば、ブチル/EPDM系ゴムに比べ、耐久性の向上はみられるが、ジエンゴムとの接着性に劣るなど未だ必ずしも十分とはいえず、更に転がり抵抗に問題が生ずるおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、空気入りタイヤのサイド部及び/又はトレッド部の耐久性、耐クラック性及び外観性を改良すると共に転がり抵抗を低下させることを目的とする。本発明の別の目的は空気入りタイヤのサイド内部層への老化防止剤の配合を不要とし、サイド内部層の耐外傷性を改良すると共に低発熱化を更に改良することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、ゴム100重量部当り、(i)天然ゴムおよび/又は合成ポリイソプレンゴム10〜60重量部並びに1,2−ブタジエン結合が0〜20重量%のポリブタジエンゴム60〜10重量部を含むジエン系ゴム30〜80重量部並びに( ii )イソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなるゴム20〜70重量部からなるゴム組成物の厚さ0.2〜2 mm の薄層で空気入りタイヤのサイド部、トレッド部又はサイド部とトレッド部の外表面を被覆してなる空気入りタイヤが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に従えば、イソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなる特定のゴムを薄層としてタイヤのサイド部及び/又はトレッド部を被覆することによって、耐久性、耐候性、耐クラック性、外観性、転がり抵抗及び低発熱性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
【0009】
本発明に用いるジエン系ゴムは天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴム10〜60重量部と1,2−ブタジエン結合が0〜20重量%のポリブタジエンゴム60〜10重量部とのブレンドであり、ゴム100重量部に対し30〜80重量部、好ましくは50〜75重量部配合する。この配合量が多過ぎると十分な耐久性、耐候性が得られないので好ましくなく、逆に少な過ぎると隣接部位との加硫接着性が悪化するので好ましくない。
【0010】
本発明の空気入りタイヤに用いられるゴム組成物には、イソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなるゴム(以下、ハロゲン化PMS改質ゴムという)を配合する。ここで用いるイソオレフィンとしては、例えば、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン等であり、ハロゲンは、塩素、臭素、沃素などである。このハロゲン化PMS改質ゴムは、下記のようにして製造することができる。
【0011】
【化1】
【0012】
このハロゲン化PMS改質ポリマーは、重量平均分子量55万〜70万、ガラス転移温度−60℃〜−40℃程度のものである。このハロゲン化PMS改質ポリマーは主鎖分子中に二重結合を有さないので空気中の酸素やオゾンによる酸化劣化又はオゾン劣化を受け難い。
【0013】
このハロゲン化PMS改質ポリマーはゴム100重量部中に20〜70重量部、好ましくは25〜50重量部配合される。この配合量が多過ぎると転がり抵抗が悪化し隣接ゴムとの加硫接着性も悪化するので好ましくなく、逆に少な過ぎると十分な耐久性、耐候性が得られないので好ましくない。
【0014】
本発明に係る空気入りタイヤ用のゴム組成物には、従来からゴム組成物に汎用されている配合剤、例えばカーボンブラックなどの充填剤、硫黄、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤などの各種添加剤を配合することができる(但し、老化防止剤及びワックスは配合しないのが好ましい)。
【0015】
本発明に用いるゴム組成物は、例えばロールミルによる圧延、二軸押出機による押出し、射出成形機による射出成形等によって薄層とすることができ、これは被覆する部材に薄層を貼付した、未加硫タイヤを金型に入れ加硫することによって空気入りタイヤのサイド部及び/又はトレッド部を被覆することができる。好ましい薄層の厚さは0.2mm〜2mmであり、更に好ましくは0.5mm〜1mmである。
【0016】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜2及び比較例1〜3
(1)表Iに示す配合のコンパウンドNo.1〜No.7において加硫系を除く各成分を1.7リットル密閉式バンバリーミキサーを用いて、5分間混合した後、オープンロールにて、加硫促進剤、硫黄を配合した。混合したゴムを、10Mpaの圧力のもとで、160℃で20分間加硫し、2mm厚のシートを作成し、試験に供した。なお試験方法は以下の通りである。
破断強度(Mpa)及び破断伸び(%):JIS K6301 ダンベル形状JIS3号
【0017】
【表1】
【0018】
表I脚注
*1:ニッポール1220(日本ゼオン(株)製ポリブタジエンゴム)
*2:EXXPRO90−10(EXXON化学製:(イソブチレンとパラメチルスチレンの共重合体を臭素化したポリマー)
*3:Br−IIR X2(BAYER製:ブロモブチルゴム)
*4:Esprene 505A(住友化学製EPDM)
*5:DIA−E(三菱化学(株)製カーボンブラック)
*6:サントフレックス 6PPD(FLEXSIS製老化防止剤)
*7:サンノック(大内新興化学製ワックス)
*8:酸化亜鉛3種(正同化学工業(株)製)
*9:ステアリン酸(日本油脂(株)製)
*10 :アロマオイル(富士興産(株)製)
*11 :サントキュア NS(FLEXSIS製加硫促進剤)
*12 :バルタック(Vultak)5(Pennwalt製加硫促進剤)
*13 :硫黄:(株)軽井沢精練所製
【0019】
次に、175/65R14の空気入りタイヤのサイド部に表IIに示す構成で0.5mmの表層ゴムを貼りつけて170℃×12分間で加硫しタイヤを作成し、試験に供した。なお試験方法は以下の通りである。結果を表IIに示す。
【0020】
(1)耐オゾン性:JIS K6301、温度40℃、オゾン濃度100ppm 伸長率20%。評価は表III に示す。
【0021】
(2)ドラム耐久試験:JIS D4230に従ってドラム耐久試験を実施した後に、サイド部を切断して、薄層と内部層の間で剥離が生じていないかを調べた。×印は剥離していたことを示し、○は剥離が生じていなかったことを示す。
【0022】
(3)転がり抵抗:ドラム径1707mmの転がり抵抗測定試験機を用い、室温38℃、速度80km/hの条件下で、試験タイヤをリム径14inch、リム幅5inchのリムに組み、空気圧200kPa 、荷重375kgとして測定した。
【0023】
(4)外観:目視にて、サイド部の変色がないかを調べた。
◎…優れる、
○…良好、
×…不良
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、空気入りタイヤのサイド部及び/又はトレッド部の表層にイソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなるゴムの薄層を貼付することにより、耐久性を向上させ、また、転がり抵抗も減少させることができ、更に外観の良好な空気入りタイヤを得ることができる。
Claims (1)
- ゴム100重量部当り、(i)天然ゴムおよび/又は合成ポリイソプレンゴム10〜60重量部並びに1,2−ブタジエン結合が0〜20重量%のポリブタジエンゴム60〜10重量部を含むジエン系ゴム30〜80重量部並びに( ii )イソオレフィンにパラメチルスチレンを反応させて得られる共重合体をハロゲン化してなるゴム20〜70重量部からなるゴム組成物の厚さ0.2〜2 mm の薄層で空気入りタイヤのサイド部、トレッド部又はサイド部とトレッド部の外表面を被覆してなる空気入りタイヤ。
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