JP3855788B2

JP3855788B2 - Iron golf club head

Info

Publication number: JP3855788B2
Application number: JP2002029365A
Authority: JP
Inventors: 五志長元; 厚志土田
Original assignee: Yamaha Corp
Current assignee: Yamaha Corp
Priority date: 2002-02-06
Filing date: 2002-02-06
Publication date: 2006-12-13
Anticipated expiration: 2022-02-06
Also published as: CN100455331C; TW200306221A; JP2003225332A; CN1436576A; CN2688329Y; TWI232763B

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の部材からなり、強度、耐久性、打球に対する反発性及びスピン付与性の向上を図ったアイアンゴルフクラブヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、アイアンゴルフクラブヘッドは、複数の特性を併せ持つために、相互に異なる材料からなる複数の部材を複合させて形成されることが多い。図６（ａ）は従来のアイアンゴルフクラブヘッドを示すバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線による断面図である。また、図７（ａ）は他の従来のアイアンゴルフクラブヘッドを示す背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図である。更に、図８（ａ）は更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッドを示す背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ線による断面図である。更にまた、図９（ａ）は更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッドを示す背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＤ−Ｄ線による断面図である。更にまた、図１０（ａ）は更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッドを示す背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＥ−Ｅ線による断面図である。
【０００３】
図６（ａ）及び（ｂ）に示すように、従来のアイアンゴルフクラブヘッド５１ａ（以下、第１従来例という）においては、ステンレス等の鉄合金からなりフラットバック構造を有するヘッド本体５２ａが設けられ、このヘッド本体５２ａの打球面に相当する領域に、銅合金等のヘッド本体５２ａを形成する材料とは異なる材料からなるフェース材５３ａが埋め込まれている。フェース材５３ａはヘッド本体５２ａに対して、接着、嵌合、ロー付け、爆着等の手段により固定されている。これにより、打球時のフィーリング及びゴルフクラブヘッドのデザイン性を向上させることができる。
【０００４】
また、図７（ａ）及び（ｂ）に示すように、他の従来のアイアンゴルフクラブヘッド５１ｂ（以下、第２従来例という）においては、ステンレス等からなるヘッド本体５２ｂの打球面及びバック面を、ＣＦＲＰ（Carbon Fiber Reinforced Plastics：炭素繊維強化プラスチック）からなる被覆層５４により被覆している。これにより、ヘッドの重心位置を低くすることができる。
【０００５】
更に、図８（ａ）及び（ｂ）に示すように、更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッド５１ｃ（以下、第３従来例という）においては、ヘッド本体５２ｃをステンレスからなるキャビティ構造とし、ヘッド本体５２ｃのバック面にＣＦＰＲからなる裏面材５５を接着している。これにより、裏面材５５が打球時の振動を吸収するため、打球時のフィーリングが向上する。
【０００６】
更にまた、図９（ａ）及び（ｂ）に示すように、更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッド５１ｄ（以下、第４従来例という）においては、ステンレス、軟鉄又はＢｅ−Ｃｕ合金からなり、その打球面相当領域及びバック面相当領域が開口するヘッドフレーム５８ｄを設ける。そして、ヘッドフレーム５８ｄの開口部５６ｄ内における前記打球面相当領域にチタンからなるフェース材５３ｄを設けている。これにより、開口部５６ｄを設け、フェース材５３ｄを比重が４．５とステンレス及び軟鉄よりも小さいチタンにより形成することにより、ヘッドの軽量化を図ることができる。また、打球時にフェース材５３ｄが撓むことにより、打球に対する反発性を高めることができる。
【０００７】
更に他の従来のアイアンゴルフクラブヘッドを図１０（ａ）及び（ｂ）に示す。このアイアンゴルフクラブヘッド５１ｅ（以下、第５従来例という）は、本発明者等が過去に開発し、特公平７−１２１２８４号公報において開示したものである。図１０（ａ）及び（ｂ）に示すように、このアイアンゴルフクラブヘッド５１ｅにおいては、金属材料からなるヘッドフレーム５８ｅを設けられており、このヘッドフレーム５８ｅには、その打球面相当領域及びバック面相当領域を開口する開口部５６ｅが形成されている。そして、開口部５６ｅ内における前記打球面相当領域にＦＲＰ（Fiber Reinforced Plastics：繊維強化プラスチック）からなるフェース材５３ｅが設けられている。また、ヘッドフレーム５８ｅの打球面相当領域及びフェース材５３ｅの打球面には、蒸着等の手段により厚さが１００μｍ以下の金属薄膜５７が形成されている。本第５従来例においては、フェース材５３ｅをＦＲＰにより形成することにより、前述の第４従来例と比較して、ヘッドのより一層の軽量化を図ると共に、打球に対する反発性をより一層向上させることができる。また、打球面に金属薄膜５７を形成することにより、金属材料からなるヘッドフレーム５８ｅとＦＲＰからなるフェース材５３ｅとの間に生じる外観上の違和感を解消することができる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。上述の第１従来例においては、前述の如く打球時のフィーリング及びゴルフクラブヘッドのデザイン性は高めることができるものの、打球に対する反発性が低く、打球の飛距離が伸びないという問題点がある。
【０００９】
また、上述の第２従来例においては、ＣＦＲＰからなる被覆層５４が傷つきやすいという問題点がある。また、被覆層５４が磨耗することにより、打球に対するスピン付与性が低下するという問題点もある。
【００１０】
更に、上述の第３従来例においては、裏面材５５が打球時の制振作用を持つため、打球時のフィーリングは向上するものの、打球に対する反発性及びスピン付与性を向上させることができないという問題点がある。即ち、第３従来例のアイアンゴルフクラブヘッド５１ｃの打球に対する高反発性及びスピン付与性は、ヘッド全体をステンレスのみにより形成したアイアンゴルフクラブヘッドと同等である。
【００１１】
更にまた、上述の第４従来例においては、フェース材５３ｄがチタンからなり、ヘッドフレーム５８ｄがステンレス等からなるため、両者を溶接することができない。このため、フェース材５３ｄはヘッドフレーム５８ｄに、かしめにより固定するしかなく、十分な固定強度が得られないという問題点がある。また、チタンはステンレス及び軟鉄よりは比強度が大きいものの、ＦＲＰよりは比強度が小さく、より一層の軽量化は困難である。更に、チタンはＦＲＰよりも剛性が高いため、打球に対する反発性の向上効果にも限界がある。
【００１２】
更にまた、上述の第５従来例においては、フェース材５３ｅをＦＲＰにより形成することにより、前述の第４従来例と比較して、ヘッドの軽量化及びスピン付与性を向上させることができる。しかしながら、フェース材５３ｅがＦＲＰからなり、ヘッドフレーム５８ｅが金属材料からなるため、両者を溶接等の手段により強固に固定することができず、フェース材５３ｅとヘッドフレーム５８ｅとを接着又はかしめにより固定することになるため、両者の固定強度が低いという問題点がある。また、金属薄膜５７が小石及び砂等の衝突により容易に剥離又は磨耗するため、耐久性が不十分であるという問題点がある。更に、アイアンゴルフクラブヘッド５１ｅの製造に際しては、フェース材５３ｅの表面にスコアラインを形成し、その後、金属薄膜５７を成膜するため、打球面にサンドブラスト等による表面処理を施すことができず、スピン付与性が不十分であるという問題点もある。
【００１３】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、打球に対する反発性及びスピン付与性が高く、耐傷付性及び強度が高く耐久性が良好であるアイアンゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアイアンゴルフクラブヘッドは、金属又は合金からなりその表面における打球面相当領域及びバック面相当領域が開口するヘッドフレームと、前記打球面相当領域を覆うように前記ヘッドフレームに溶接により固定された金属又は合金からなるフェース材と、前記フェース材のバック面側の面に接触するように前記ヘッドフレームに配置されたバックアップ材と、を有し、前記バックアップ材が複数の板材を重ね合わせて形成されており、前記バックアップ材はその端部が全周にわたって前記ヘッドフレームに嵌め込まれて、前記ヘッドフレームと前記フェース材とに挟持されていることを特徴とする。
【００１５】
本発明においては、開口を有するヘッドフレームを設けているため、アイアンゴルフクラブヘッド（以下、単にヘッドともいう）の軽量化及び低重心化を図ることができる。また、打球面を形成する部分の構造をフェース材及びバックアップ材からなる多層構造としているため、単層構造とする場合と比較して弾性変形量を大きくとることが可能となる。この理由については後述する。弾性変形量を大きくとることにより、打球時における打球面とボールとの接触時間を長くすることができ、ヘッドからボールへのエネルギー変換効率を高めることができる。これにより、ヘッドの打球に対する反発性を向上させることができる。更に、フェース材をヘッドフレームに対して溶接可能な金属又は合金板により形成し、ヘッドフレームに溶接により固定することにより、ヘッドの強度を高めることができる。更にまた、フェース材を金属又は合金により形成することにより、打球面の耐傷付性を向上させることができると共に、フェース材の表面に所定の表面処理を施すことができるため、打球に対するスピン付与性を向上させることができる。
【００１６】
また、前記バックアップ材の端部が前記ヘッドフレームに嵌め込まれているので、バックアップ材を両持梁状に支持し、フェース材から独立して変形させることができるため、フェース材及びバックアップ材からなるフェース部分の弾性変形量を大きくすることができる。この結果、打球に対する反発性がより一層向上する。
【００１７】
本発明においては、前記バックアップ材が複数の板材を重ね合わせて形成されたものであるので、バックアップ材の弾性変形量をより大きくすることができ、打球に対する反発性をより一層高めることができる。また、材質が相互に異なる複数の板材を組み合わせることにより、ヘッドの強度、反発係数、打球時のフィーリング等を任意に調整することができ、多様なユーザーニーズに対応することが可能となる。
【００１８】
なお、前記バックアップ材はＣＦＲＰ（Carbon Fiber Reinforced Plastics：炭素繊維強化プラスチック）、ＧＦＲＰ（Glass Fiber Reinforced Plastics：ガラス繊維強化プラスチック）、ＣＦＲＴＰ（Carbon Fiber Reinforced Thermoplastics：熱可塑性炭素繊維強化プラスチック）、Ｍｇ合金、Ａｌ合金、Ｂｅ合金及びＦＲＭ（Fiber Reinforced Metals：繊維強化金属）からなる群より選択された１種又は２種以上の材料からなることが好ましい。
【００１９】
更にまた、前記バックアップ材におけるバック面側の面に加飾処理が施されていてもよい。これにより、ヘッドの商品価値を向上させることができる。また、ヘッドを組み立てる前にバックアップ材のバック面側を加飾することができるため、高付加価値商品を低コストで実現することができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第１の実施例について説明する。図１（ａ）は本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示すフェース面側から見た正面図であり、（ｂ）は（ａ）のＦ−Ｆ線による断面図であり、（ｃ）は（ｂ）の一部拡大断面図である。
【００２１】
図１（ａ）に示すように、本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１においては、軸部２ａ及びヘッド部２ｂが一体的に成形された軟鉄又は鉄合金からなるヘッドフレーム２が設けられている。図１（ｂ）に示すように、ヘッドフレーム２には、その表面における打球面相当領域２ｃ及びバック面相当領域２ｄを開口する開口部３が形成されている。ヘッドフレーム２における開口部３に面する表面（以下、ヘッドフレーム２の内面２ｅという）には、段差２ｆ及び２ｇが形成されている。段差２ｆ及び２ｇは内面２ｅの全周にわたって形成されている。
【００２２】
図１（ａ）及び（ｂ）に示すように、アイアンゴルフクラブヘッド１においては、開口部３内にフェース材４及びバックアップ材５が設けられている。フェース材４の形状は四角形の板状であり、その端部は段差２ｆに嵌合されており、ヘッドフレーム２にレーザ溶接又は電子ビーム溶接により溶接されている。このため、フェース材４の端部には多数の溶接部６が形成されている。これにより、フェース材４は開口部３を塞ぐように配置されている。即ち、フェース材４は、ヘッドフレーム２の表面における打球面相当領域２ｃを覆うように配置されており、アイアンゴルフクラブヘッド１の外部に対して露出している。これにより、フェース材４の表面がアイアンゴルフクラブヘッド１の打球面となっている。また、バックアップ材５の形状は四角形の板状であり、開口部３内におけるフェース材４よりもバック面側の位置に、フェース材４に重なり合うように配置され、バックアップ材５の打球面側の面がフェース材４のバック面側の面に接触している。バックアップ材５はその端部が全周にわたって４辺とも段差２ｇに嵌合されている。これにより、図１（ｃ）に示すように、バックアップ材５はフェース材４及びヘッドフレーム２により挟持されている。
【００２３】
フェース材４はばね鋼により形成されており、例えばＣｒ−Ｍｏ鋼、マレージング鋼又はＪＩＳに記載されているＳＵＰ（ばね鋼鋼材）により形成されている。フェース材４の厚さは例えば０．６乃至２．５ｍｍであり、その打球面となる表面には、例えば４本のスコアライン７が相互に平行に形成されている。スコアライン７が延びる方向は打球時に略水平方向となる方向である。また、バックアップ材５は高比強度且つ高比弾性材料であるＣＦＲＰ、ＧＦＲＰ、ＣＦＲＴＰ、Ｍｇ合金、Ａｌ合金、Ｂｅ合金又はＦＲＭにより形成されている。ＦＲＭには、例えば、アルミニウムボレート（９Ａｌ_２Ｏ_３２Ｂ_２Ｏ_３）ウィスカにより強化したアルミニウム合金がある。バックアップ材５の比重は４．４以下である。
【００２４】
なお、フェース材４の厚さが０．６ｍｍ未満であると、フェース材４の材質によっては、フェース材４の強度が不足する場合がある。また、フェース材４にスコアライン（溝）７を形成するためには、０．６ｍｍ以上の厚さが必要である。一方、フェース材４の厚さが２．５ｍｍを超えると、フェース材４の剛性が高くなりすぎ、打球に対する反発性が低下し、打球の初速が低下する。このため、フェース材４の厚さは０．６乃至２．５ｍｍであることが好ましい。
【００２５】
次に、アイアンゴルフクラブヘッド１の製造方法について説明する。先ず、軟鉄又は鉄合金を鍛造又は鋳造してヘッドフレーム２を一体的に成形する。このとき、ヘッドフレーム２における開口部３に面する内面２ｅには、段差２ｆ及び２ｇを同時に形成するか、又は、機械加工を加えて段差２ｆ及び２ｇを順次形成する。次に、開口部３内における段差２ｇにバックアップ材５を嵌合させる。一方、Ｃｒ−Ｍｏ鋼、マレージング鋼又はＳＵＰからなる厚さが０．６乃至２．５ｍｍの板材を所定の形状に加工し、一方の表面に所定の表面処理を施した後、この表面にスコアライン７を形成することにより、フェース材４を作製する。このとき、バックアップ材５の縦及び横の寸法は、フェース材４の縦及び横の寸法よりも夫々１ｍｍ以上小さくする。次いで、段差２ｆにフェース材４を嵌合させ、フェース材４の端部をヘッドフレーム２に対してレーザ溶接又は電子ビーム溶接により溶接する。この際、パックアップ材５の端縁は、フェース材４の端縁よりも０．５ｍｍ以上内側に位置するように、バックアップ材５及びフェース材４を配置する。これにより、溶接時の熱によってバックアップ材５が燃焼又は気化し、ガスが発生することにより、ピンホール等の不具合を生じることを防止できる。このようにして、バックアップ材５の端部がヘッドフレーム２及びフェース材４により挟持される。このようにして、アイアンゴルフクラブヘッド１を製造することができる。
【００２６】
本実施例においては、アイアンゴルフクラブヘッド１の打球面に相当する部分（以下、フェース部分という）がフェース材４及びバックアップ材５からなる２層構造となっているため、第４及び第５従来例のようなフェース部分が単層構造である場合と比較して、弾性変形量を大きくとることが可能となる。このため、打球時における打球面とボールとの接触時間を長くすることができるため、ヘッドからボールへのエネルギー変換効率を高めることができ、打球に対する反発性が向上する。以下、この効果について、より詳細に説明する。
【００２７】
図２（ａ）乃至（ｄ）はフェース部分の変形挙動を示す模式図であり、（ａ）はフェース部分８が１枚の板材により形成されている場合を示し、（ｂ）はその変形挙動を示し、（ｃ）はフェース部分９が厚さが相互に等しい２板の板材が重ねられて形成されている場合を示し、（ｄ）はその変形挙動を示す。図２（ａ）及び（ｃ）に示す板材は、同一の材料により形成されており、その材料の機械的特性は相互に等しくなっている。図２（ａ）及び（ｂ）に示す板材の厚さをｈ_１とし、フェース部分８に一定荷重Ｗが印加された場合のたわみ量をδ_１とし、図２（ｃ）及び（ｄ）に示す板材の厚さを夫々（ｈ_２／２）とし、フェース部分９に一定荷重Ｗが印加された場合のたわみ量をδ_２とする。
【００２８】
図２（ａ）及び（ｂ）に示すフェース部分８の強度は下記数式１により与えられ、図２（ｃ）及び（ｄ）に示すフェース部分９の全体の強度は下記数式２により与えられる。また、フェース部分８の剛性は下記数式３により与えられ、フェース部分９の全体の剛性は下記数式４により与えられる。なお、ａ及びｂは係数である。
【００２９】
【数１】

【００３０】
【数２】

【００３１】
【数３】

【００３２】
【数４】

【００３３】
ゴルフクラブのフェース部分については、強度は高い方がよく、剛性は低い方がよい。このため、フェース部分を２層構造とすることにより、単層構造の場合よりも、フェース部分の強度を高く且つ剛性を低くするためには、下記数式５及び６を満たすようにｈ_２の値を選択すればよい。
【００３４】
【数５】

【００３５】
【数６】

【００３６】
上記数式５より下記数式７が導かれる。また、上記数式６より下記数式８が導かれる。
【００３７】
【数７】

【００３８】
【数８】

上記数式７及び８をまとめると、下記数式９が成立する。
【００３９】
【数９】

【００４０】
従って、例えばｈ_２＝１．５×ｈ_１とすれば、フェース部分を２層構造とすることにより、単層構造の場合と比較して強度を高め、且つ剛性を下げることができる。これにより、フェース部分を２層構造とした場合における全体のたわみ量δ_２（図２（ｄ）参照）を、フェース部分が単層構造である場合のたわみ量δ_１（図２（ａ）参照）よりも大きくすることができる。この結果、フェース部分が２層構造である場合は、打球時のたわみ量が大きいため、打球時における打球面とボールとの接触時間を長くすることができる。これにより、ヘッドからボールへのエネルギー変換効率を高めることができ、打球に対する反発性を向上させることができる。
【００４１】
また、本実施例においては、ヘッドフレーム２に開口部３が形成されているため、ヘッドが軽く、その重心位置が低くなっている。更に、ヘッドフレーム２を軟鉄又は鉄合金により形成し、フェース材４をばね鋼により形成することにより、フェース材４をヘッドフレーム２に対して溶接することができる。これにより、フェース材４をかしめ等によりヘッドフレーム２に固定する場合と比較して、ヘッドの強度を高め、耐久性及び信頼性を向上させることができる。更にまた、フェース材４をばね鋼により形成することにより、打球面の耐傷付性を向上させることができると共に、その表面に所定の表面処理を施すことができるため、打球に対するスピン付与性を付加することができる。また、打球面が磨耗することを抑制できるため、打球面の摩擦係数が低下することによりスピン付与性が低下することを防止できる。
【００４２】
更にまた、本実施例においては、バックアップ材５をＣＦＲＰ、ＧＦＲＰ、ＣＦＲＴＰ、Ｍｇ合金、Ａｌ合金、Ｂｅ合金又はＦＲＭにより形成し、その比重を４．４以下としているため、ヘッドのより一層の軽量化及び低重心化が図られている。このため、本実施例のアイアンゴルフクラブヘッド１は、その重心位置及び慣性モーメントの大きさ等の選択範囲が広く、設計自由度が高い。また、強度、ヤング率、粘弾性等の材質が相互に異なるフェース材４及びバックアップ材５を任意に組み合わせることにより、ヘッドの強度、反発係数、打球時のフィーリング等を任意に調整することができる。これにより、ユーザーのヘッドスピード及びフィーリング（打球感）の好み等の違いに起因する多様なユーザーニーズに対応することが可能となる。
【００４３】
次に、本発明の第２の実施例について説明する。図３は本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドの構成を示す一部拡大断面図である。本実施例のアイアンゴルフクラブヘッドは、バックアップ材５ａが中間材１０及び裏面材１１が重ね合わされて形成されている。中間材１０及び裏面材１１はその端部がヘッドフレーム２に嵌め込まれている。中間材１０はＣＦＲＰ、ＧＦＲＰ、ＣＦＲＴＰ、Ｍｇ合金、Ａｌ合金、Ｂｅ合金又はＦＲＭにより形成されている。裏面材１１におけるバック面側の面はヘッドの外側に露出しており、この表面には加飾処理が施されている。裏面材１１を形成する材料は任意であり、例えば中間材１０と同じ材料でもよく、エポキシ又はＡＢＳ樹脂（acrylonitrile butadiene styrene樹脂：アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂）等のプラスチック類でもよいが、加飾処理が可能な材料である必要がある。また、バックアップ材５ａ全体の比重は４．４以下である。本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドの上記以外の構成は、前述の第１の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１（図１（ａ）乃至（ｃ）参照）と同一である。
【００４４】
次に、本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドの製造方法について説明する。先ず、軟鉄又は鉄合金を鍛造又は鋳造してヘッドフレーム２を一体的に成形する。このとき、ヘッドフレーム２の内面２ｅには、段差２ｆ及び２ｇが形成されている。一方、エッチング処理、ヘアライン加工、めっき処理、イオンプレーティング若しくは塗装又はこれらの方法を組み合わせた方法により、板材の表面に加飾処理を施し、裏面材１１を作製する。次に、開口部３内における段差２ｇに裏面材１１を嵌合させる。このとき、裏面材１１における加飾処理を施した面がヘッドフレーム２のバック面側に露出するようにする。次に、この裏面材１１に重ね合わせるように、段差２ｇに中間材１０を嵌合する。
【００４５】
一方、Ｃｒ−Ｍｏ鋼、マレージング鋼又はＳＵＰからなる厚さが０．６乃至２．５ｍｍの板材を所定の形状に加工し、一方の表面に所定の表面処理を施した後、この表面にスコアライン７を形成することにより、フェース材４を作製する。次いで、段差２ｆにフェース材４を嵌合させ、フェース材４の端部をヘッドフレーム２に対してレーザ溶接又は電子ビーム溶接により溶接する。これにより、裏面材１１及び中間材１０からなるバックアップ材５ａは、ヘッドフレーム２及びフェース材４により挟持される。このようにして、本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを製造することができる。
【００４６】
本実施例においては、バックアップ材５ａが裏面材１１及び中間材１０により形成されているため、アイアンゴルフクラブヘッドのフェース部分がフェース材４、中間材１０及び裏面材１１からなる３層構造となる。これにより、前述の第１の実施例と比較して、フェース部分の弾性変形量をより大きくすることができ、打球に対する反発性をより一層高めることができる。また、材質が相互に異なる３枚の板材を組み合わせることにより、ヘッドの強度、反発係数、打球時のフィーリング等をより広い範囲で調整することができ、ヘッドの設計自由度が増大する。
【００４７】
更に、裏面材１１の表面に加飾処理を施すことにより、ヘッドのバック面側のデザイン性が向上する。これにより、商品の付加価値を高めることができる。また、裏面材１１に加飾処理を施した後に、裏面材１１をヘッドフレーム２に取り付けているため、ヘッドを組み立てる前に加飾処理を施すことができる。このため、加飾処理による製造コストの増大を抑えることができ、デザイン性が優れた高付加価値商品を低コストで実現することができる。本実施例における上記以外の効果は、前述の第１の実施例における効果と同様である。
【００４８】
【実施例】
以下、本発明の効果について、その特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
【００４９】
第１試験例
図４（ａ）は本発明の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示す断面図であり、（ｂ）は比較例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示す断面図である。先ず、図４（ａ）及び（ｂ）に示すようなアイアンゴルフクラブヘッドを作製した。図４（ａ）に示すように、本発明の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１２の構成は、前述の第１の実施例と同様とし、フェース材４は厚さが１．０ｍｍの高張力鋼により形成し、バックアップ材５は厚さが３ｍｍのＦＲＴＰ積層材により形成した。即ち、フェース部分１３の厚さは合計で４ｍｍとした。なお、図４（ａ）に示すアイアンゴルフクラブヘッド１２においては、ＦＲＴＰ積層材として、カーボンクロス及びポリカーボネートシートを交互に１２層積層したものを使用した。また、ヘッドフレーム２は炭素（Ｃ）を０．２質量％含有する軟鉄であるＳ−２０Ｃにより形成した。アイアンゴルフクラブヘッド１２のロフト角は２１°とし、ヘッドの質量は２４２ｇとした。
【００５０】
また、図４（ｂ）に示すように、比較例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１４は、Ｓ−２０Ｃにより一体的に形成した。このアイアンゴルフクラブヘッド１４のフェース部分１５の厚さは４ｍｍとした。アイアンゴルフクラブヘッド１４のロフト角は２１°とし、ヘッドの質量は２４２ｇとした。
【００５１】
次に、アイアンゴルフクラブヘッド１２及び１４を装着したゴルフクラブを使用して実打テストを行った。これらのゴルフクラブにおけるヘッド以外の部分には同じ物を使用した。また、ボールには、Ｂ／Ｓニューイングを使用した。なお、テスト時における天候は晴れであり、無風であった。本実打テストの結果を表１及び表２に示す。表１には本発明の実施例の試験結果、即ち、アイアンゴルフクラブヘッド１２を使用した試験結果を示し、表２には比較例の試験結果、即ち、アイアンゴルフクラブヘッド１４を使用した試験結果を示す。
【００５２】
【表１】

【００５３】
【表２】

【００５４】
表１及び表２に示すように、本発明の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１２を使用した場合は、比較例に係るアイアンゴルフクラブヘッド１４を使用した場合と比較して、ヘッドスピードは同程度であったが、ボールに対する反発性及びスピン付与性が優れているため、ボール初速は平均５４．９ｍ／秒と比較例におけるボール初速（平均５４．０ｍ／秒）よりも平均０．９ｍ／秒大きく、バックスピンの回転数も平均２６４８ｒｐｍと比較例における回転数（平均２４８６ｒｐｍ）よりも１６２ｒｐｍ大きかった。この結果、本発明の実施例におけるキャリー（平均１７８．０ｍ）は比較例におけるキャリー（平均１７０．５ｍ）よりも平均７．５ｍ大きく、実施例における合計飛距離（平均１９２．１ｍ）は、比較例における合計飛距離（平均１８５．７ｍ）よりも平均６．４ｍ大きかった。一方、実施例におけるラン（平均１４．１ｍ）は、比較例におけるラン（平均１５．２ｍ）よりも平均１．１ｍ短くなった。また、本発明の実施例においては、比較例よりもボールの打出し角が高かった。なお、一般にドライバーを使用する場合は、ボール初速が１ｍ／秒大きくなると、キャリーが５〜１０ｙａｒｄ増加する。アイアンゴルフクラブヘッドについても同様であると考えられる。
【００５５】
第２試験例
打球面を形成する部分（フェース部分）の厚さを２乃至６ｍｍの範囲で相互に異ならせたアイアンゴルフクラブヘッドを５個作製した。フェース部分はフェース材及びバックアップ材の２枚の板材から構成し、この２枚の板材の合計の厚さをヘッド毎に異ならせた。即ち、これらのヘッドの構成は、図４（ａ）に示す第１試験例において使用したヘッドの構成と類似しているが、フェース材及びバックアップ材の板厚は、図４（ａ）に示す寸法と同一とは限らない。本第２試験例にて使用したヘッドにおけるフェース材、バックアップ材及び合計の板厚を表３に示す。これらのヘッドを装着したゴルフクラブでボールを打ち、その初速を測定した。ボールの打ち出しは機械により行い、ヘッドスピードは３０ｍ／秒及び４０ｍ／秒の２水準とした。
【００５６】
【表３】

【００５７】
図５は横軸にフェース部分の剛性をとり、縦軸に打出されたボールの初速をとって、フェース部分の剛性がボールの初速に及ぼす影響を示すグラフ図である。図５の横軸には、フェース部分を形成する材料の弾性率をＥ（ｋｇ／ｍｍ^２）とし、フェース部分の板厚をｔ（ｍｍ）とするとき、Ｅ×ｔ^３（ｋｇ・ｍｍ）の値をとっている。この値は剛性の大きさを示す指数である。また、図中の黒丸（●）はヘッドスピードが４０ｍ／秒の場合の試験結果を示し、図中の黒三角（▲）はヘッドスピードが３０ｍ／秒の場合の試験結果を示す。なお、図中の数字はフェース部分の合計板厚である。
【００５８】
図５に示すように、フェース部分の板厚が薄くなり、フェース部分の剛性が低減するほど、フェース部分が柔らかくなり弾性変形量が大きくなるため、ボールに対する反発性が増加し、ボールの初速が大きくなった。これにより、ボールの飛距離が増加する。初速が１ｍ／秒増加すると、ボールの飛距離は４．７ｍ増加した。
【００５９】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、アイアンゴルフクラブヘッドのフェース部分をフェース材及びバックアップ材の２枚の板材により形成することにより、フェース部分の剛性が減少し、打球時の打球に対する接触時間が長くなり、打球に対する反発性が向上する。これにより、打球の初速が増大し、飛距離を伸ばすことができる。また、フェース材を金属又は合金により形成するため、耐傷付性及び打球に対するスピン付与性が良好であり、フェース材をヘッドフレームに溶接するため、ヘッドの強度が高く、耐久性が優れたアイアンゴルフクラブヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）は本実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示すフェース面側から見た正面図であり、（ｂ）は（ａ）のＦ−Ｆ線による断面図であり、（ｃ）は（ｂ）の一部拡大断面図である。
【図２】（ａ）乃至（ｄ）は本実施例のクラブヘッドにおけるフェース部分の変形挙動を示す模式図であり、（ａ）はフェース部分８が１枚の板材により形成されている場合を示し、（ｂ）はその変形挙動を示し、（ｃ）はフェース部分９が厚さが相互に等しい２板の板材が重ねられて形成されている場合を示し、（ｄ）はその変形挙動を示す。
【図３】本発明の第２の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドの構成を示す一部拡大断面図である。
【図４】（ａ）は本発明の実施例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示す断面図であり、（ｂ）は比較例に係るアイアンゴルフクラブヘッドを示す断面図である。
【図５】横軸にフェース部分の剛性をとり、縦軸に打出されたボールの初速をとって、フェース部分の剛性がボールの初速に及ぼす影響を示すグラフ図である。
【図６】（ａ）及び（ｂ）は第１従来例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図であり、（ａ）はヘッドをバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線による断面図である。
【図７】（ａ）及び（ｂ）は第２従来例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図であり、（ａ）はヘッドをバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図である。
【図８】（ａ）及び（ｂ）は第３従来例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図であり、（ａ）はヘッドをバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ−Ｃ線による断面図である。
【図９】（ａ）及び（ｂ）は第４従来例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図であり、（ａ）はヘッドをバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＤ−Ｄ線による断面図である。
【図１０】（ａ）及び（ｂ）は第５従来例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図であり、（ａ）はヘッドをバック面側から見た背面図であり、（ｂ）は（ａ）のＥ−Ｅ線による断面図である。
【符号の説明】
１；アイアンゴルフクラブヘッド２；ヘッドフレーム２ａ；軸部
２ｂ；ヘッド部２ｃ；打球面相当領域２ｄ；バック面相当領域
２ｅ；内面２ｆ、２ｇ；段差３；開口部４；フェース材
５；バックアップ材６；溶接部７；スコアライン
８、９：フェース部分１０；中間材１１；裏面材
１２、１４；アイアンゴルフクラブヘッド１３、１５；フェース部分
５１ａ、５１ｂ、５１ｃ、５１ｄ、５１ｅ；アイアンゴルフクラブヘッド
５２ａ、５２ｂ、５２ｃ；ヘッド本体５３ａ、５３ｅ；フェース材
５４；被覆層５５；裏面材５６ｄ、５６ｅ；開口部
５７；金属薄膜５８ｄ、５８ｅ；ヘッドフレームａ、ｂ；係数
ｈ_１、ｈ_２；厚さＷ；荷重 δ_１、δ_２；たわみ量[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an iron golf club head composed of a plurality of members, which has improved strength, durability, resilience to a hit ball, and spin impartability.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, since an iron golf club head has a plurality of characteristics, it is often formed by combining a plurality of members made of different materials. FIG. 6A is a rear view of a conventional iron golf club head as viewed from the back surface side, and FIG. 6B is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. FIG. 7A is a rear view showing another conventional iron golf club head, and FIG. 7B is a sectional view taken along line BB in FIG. Further, FIG. 8A is a rear view showing still another conventional iron golf club head, and FIG. 8B is a sectional view taken along the line CC of FIG. FIG. 9A is a rear view showing still another conventional iron golf club head, and FIG. 9B is a cross-sectional view taken along line DD of FIG. FIG. 10A is a rear view showing still another conventional iron golf club head, and FIG. 10B is a cross-sectional view taken along line EE of FIG.
[0003]
As shown in FIGS. 6A and 6B, a conventional iron golf club head 51a (hereinafter referred to as a first conventional example) is provided with a head body 52a made of an iron alloy such as stainless steel and having a flat back structure. A face material 53a made of a material different from the material forming the head body 52a, such as a copper alloy, is embedded in a region corresponding to the hitting surface of the head body 52a. The face material 53a is fixed to the head main body 52a by means such as adhesion, fitting, brazing, and explosive bonding. Thereby, the feeling at the time of a hit ball and the design property of a golf club head can be improved.
[0004]
Further, as shown in FIGS. 7A and 7B, in another conventional iron golf club head 51b (hereinafter referred to as a second conventional example), a hitting surface and a back surface of a head body 52b made of stainless steel or the like. Is covered with a coating layer 54 made of CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics). Thereby, the center-of-gravity position of the head can be lowered.
[0005]
Further, as shown in FIGS. 8A and 8B, in still another conventional iron golf club head 51c (hereinafter referred to as a third conventional example), the head body 52c has a cavity structure made of stainless steel. A back material 55 made of CFPR is bonded to the back surface of the main body 52c. Thereby, since the back material 55 absorbs the vibration at the time of hitting, the feeling at the time of hitting is improved.
[0006]
Furthermore, as shown in FIGS. 9A and 9B, in another conventional iron golf club head 51d (hereinafter referred to as a fourth conventional example), it is made of stainless steel, soft iron or a Be—Cu alloy, A head frame 58d in which the hitting surface equivalent region and the back surface equivalent region are opened is provided. A face material 53d made of titanium is provided in the area corresponding to the hitting surface in the opening 56d of the head frame 58d. Accordingly, the opening 56d is provided, and the face material 53d is formed of titanium having a specific gravity of 4.5 and smaller than stainless steel and soft iron, thereby reducing the weight of the head. Further, when the face is hit, the face material 53d is bent, so that the resilience to the hit ball can be improved.
[0007]
Still another conventional iron golf club head is shown in FIGS. 10 (a) and 10 (b). This iron golf club head 51e (hereinafter referred to as a fifth conventional example) was developed in the past by the present inventors and disclosed in Japanese Patent Publication No. 7-12284. As shown in FIGS. 10A and 10B, the iron golf club head 51e is provided with a head frame 58e made of a metal material. The head frame 58e has an area corresponding to the hitting surface and a back surface. An opening 56e that opens the area corresponding to the surface is formed. A face material 53e made of FRP (Fiber Reinforced Plastics) is provided in the area corresponding to the hitting surface in the opening 56e. In addition, a metal thin film 57 having a thickness of 100 μm or less is formed on the hitting surface equivalent region of the head frame 58e and the hitting surface of the face material 53e by means of vapor deposition or the like. In the fifth conventional example, the face material 53e is formed by FRP, thereby further reducing the weight of the head and further improving the resilience to the hit ball as compared with the fourth conventional example. be able to. Further, by forming the metal thin film 57 on the ball striking surface, it is possible to eliminate a sense of discomfort in appearance that occurs between the head frame 58e made of a metal material and the face material 53e made of FRP.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional techniques described above have the following problems. In the first conventional example described above, although the feeling at the time of hitting and the design of the golf club head can be improved as described above, there is a problem that the repelling property to the hitting ball is low and the flight distance of the hitting ball does not increase. .
[0009]
Further, the second conventional example described above has a problem that the coating layer 54 made of CFRP is easily damaged. Further, when the coating layer 54 is worn, there is a problem that the spin imparting property to the hit ball is lowered.
[0010]
Furthermore, in the above-described third conventional example, since the back material 55 has a vibration damping action at the time of hitting, the feeling at the time of hitting is improved, but the resilience to the hit ball and the spin imparting ability cannot be improved. There is a problem. That is, the iron golf club head 51c of the third conventional example has high resilience and spin impartability to the hit ball, and is equivalent to an iron golf club head in which the entire head is made of only stainless steel.
[0011]
Furthermore, in the above-described fourth conventional example, since the face material 53d is made of titanium and the head frame 58d is made of stainless steel or the like, both cannot be welded. For this reason, the face material 53d can only be fixed to the head frame 58d by caulking, and there is a problem that sufficient fixing strength cannot be obtained. Titanium has higher specific strength than stainless steel and soft iron, but has lower specific strength than FRP, and it is difficult to further reduce weight. Furthermore, since titanium has higher rigidity than FRP, there is a limit to the effect of improving the resilience to the hit ball.
[0012]
Furthermore, in the above-described fifth conventional example, the face material 53e is formed of FRP, so that the weight of the head and the spin imparting property can be improved as compared with the above-described fourth conventional example. However, since the face material 53e is made of FRP and the head frame 58e is made of a metal material, they cannot be firmly fixed by means such as welding, and the face material 53e and the head frame 58e are fixed by bonding or caulking. Therefore, there is a problem that the fixing strength of both is low. Further, since the metal thin film 57 is easily peeled off or worn by collision with pebbles and sand, there is a problem that durability is insufficient. Furthermore, when manufacturing the iron golf club head 51e, a score line is formed on the surface of the face material 53e, and then a metal thin film 57 is formed. There is also a problem that the spin imparting property is insufficient.
[0013]
The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide an iron golf club head having high resilience and spin impartability to a hit ball, high scratch resistance, high strength, and good durability. And
[0014]
[Means for Solving the Problems]
  The iron golf club head according to the present invention is made of a metal or an alloy and is fixed to the head frame by welding so as to cover the head hitting surface equivalent region and the head frame corresponding to the hitting ball equivalent region and the back surface equivalent region on the surface thereof. A face material made of a metal or an alloy, and a backup material disposed on the head frame so as to contact the back surface side surface of the face material, and the backup material superimposes a plurality of plate materials FormedThe backup material has an end fitted into the head frame over the entire circumference and is sandwiched between the head frame and the face material.It is characterized by that.
[0015]
In the present invention, since the head frame having the opening is provided, it is possible to reduce the weight and the center of gravity of the iron golf club head (hereinafter, also simply referred to as a head). Further, since the structure of the portion that forms the ball striking surface is a multi-layer structure composed of a face material and a backup material, it is possible to increase the amount of elastic deformation as compared with a single-layer structure. The reason for this will be described later. By increasing the amount of elastic deformation, the contact time between the ball hitting surface and the ball at the time of hitting can be lengthened, and the energy conversion efficiency from the head to the ball can be increased. Thereby, the resilience of the head to the hit ball can be improved. Furthermore, the strength of the head can be increased by forming the face material from a metal or alloy plate that can be welded to the head frame and fixing it to the head frame by welding. Furthermore, by forming the face material from a metal or an alloy, the scratch resistance of the hitting surface can be improved, and the surface of the face material can be subjected to a predetermined surface treatment. Can be improved.
[0016]
  Further, the end of the backup material is fitted into the head frame.SoSince the backup material can be supported in the form of a double-supported beam and deformed independently of the face material, the amount of elastic deformation of the face portion made of the face material and the backup material can be increased. As a result, the resilience to the hit ball is further improved.
[0017]
  In the present inventionInSince the backup material is formed by overlapping a plurality of plate materials, the amount of elastic deformation of the backup material can be further increased, and the resilience to the hit ball can be further enhanced. Further, by combining a plurality of plate materials that are different from each other, the strength of the head, the coefficient of restitution, the feeling at the time of hitting, and the like can be arbitrarily adjusted, and it becomes possible to meet various user needs.
[0018]
The backup material is CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics), GFRP (Glass Fiber Reinforced Plastics), CFRTP (Carbon Fiber Reinforced Thermoplastics), Mg alloy, It is preferably made of one or more materials selected from the group consisting of Al alloys, Be alloys and FRM (Fiber Reinforced Metals).
[0019]
Furthermore, the decoration process may be given to the surface by the side of the back surface in the said backup material. Thereby, the commercial value of the head can be improved. Moreover, since the back surface side of the backup material can be decorated before assembling the head, a high value-added product can be realized at low cost.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. First, a first embodiment of the present invention will be described. 1A is a front view of the iron golf club head according to the present embodiment as viewed from the face side, FIG. 1B is a cross-sectional view taken along line FF in FIG. 1A, and FIG. It is a partially expanded sectional view of (b).
[0021]
As shown in FIG. 1 (a), the iron golf club head 1 according to the present embodiment is provided with a head frame 2 made of soft iron or iron alloy in which a shaft portion 2a and a head portion 2b are integrally formed. Yes. As shown in FIG. 1B, the head frame 2 is formed with an opening 3 that opens a hitting ball equivalent region 2c and a back surface equivalent region 2d on the surface thereof. On the surface of the head frame 2 facing the opening 3 (hereinafter referred to as the inner surface 2e of the head frame 2),

steps

2f and 2g are formed. The

steps

2f and 2g are formed over the entire circumference of the inner surface 2e.
[0022]
As shown in FIGS. 1A and 1B, in the iron golf club head 1, a face material 4 and a backup material 5 are provided in the opening 3. The shape of the face material 4 is a quadrangular plate shape, the end of which is fitted into the step 2f, and is welded to the head frame 2 by laser welding or electron beam welding. Therefore, a large number of welds 6 are formed at the end of the face material 4. Thereby, the face material 4 is disposed so as to close the opening 3. That is, the face material 4 is disposed so as to cover the hitting ball equivalent region 2 c on the surface of the head frame 2, and is exposed to the outside of the iron golf club head 1. As a result, the surface of the face material 4 is the hitting surface of the iron golf club head 1. The shape of the backup material 5 is a quadrangular plate, and is disposed at a position on the back surface side of the face material 4 in the opening 3 so as to overlap the face material 4, and on the hitting surface side of the backup material 5. The surface is in contact with the back surface side surface of the face material 4. The backup material 5 has its ends fitted into the step 2g on all four sides. As a result, as shown in FIG. 1C, the backup material 5 is sandwiched between the face material 4 and the head frame 2.
[0023]
The face material 4 is made of spring steel, for example, Cr—Mo steel, maraging steel, or SUP (spring steel material) described in JIS. The thickness of the face material 4 is, for example, 0.6 to 2.5 mm, and for example, four score lines 7 are formed in parallel to each other on the surface to be a hitting surface. The direction in which the score line 7 extends is a direction that is substantially horizontal when the ball is hit. The backup material 5 is made of CFRP, GFRP, CFRTP, Mg alloy, Al alloy, Be alloy or FRM, which are high specific strength and high specific elasticity materials. For example, aluminum borate (9Al₂O₃2B₂O₃) There are aluminum alloys reinforced with whiskers. The specific gravity of the backup material 5 is 4.4 or less.
[0024]
If the thickness of the face material 4 is less than 0.6 mm, the strength of the face material 4 may be insufficient depending on the material of the face material 4. Further, in order to form the score line (groove) 7 in the face material 4, a thickness of 0.6 mm or more is required. On the other hand, if the thickness of the face material 4 exceeds 2.5 mm, the rigidity of the face material 4 becomes too high, the resilience to the hit ball is lowered, and the initial velocity of the hit ball is lowered. For this reason, the thickness of the face material 4 is preferably 0.6 to 2.5 mm.
[0025]
Next, a method for manufacturing the iron golf club head 1 will be described. First, the head frame 2 is integrally formed by forging or casting soft iron or an iron alloy. At this time,

steps

2f and 2g are simultaneously formed on the inner surface 2e facing the opening 3 in the head frame 2, or

steps

2f and 2g are sequentially formed by machining. Next, the backup material 5 is fitted to the step 2 g in the opening 3. On the other hand, a plate material made of Cr-Mo steel, maraging steel or SUP and having a thickness of 0.6 to 2.5 mm is processed into a predetermined shape, and one surface is subjected to a predetermined surface treatment, and then the surface is scored. The face material 4 is produced by forming the line 7. At this time, the vertical and horizontal dimensions of the backup material 5 are set to be 1 mm or more smaller than the vertical and horizontal dimensions of the face material 4. Next, the face material 4 is fitted into the step 2 f and the end of the face material 4 is welded to the head frame 2 by laser welding or electron beam welding. At this time, the backup material 5 and the face material 4 are arranged so that the edge of the pack-up material 5 is positioned 0.5 mm or more inside the edge of the face material 4. Thereby, it is possible to prevent the backup material 5 from being burned or vaporized by heat at the time of welding and generating gas, thereby causing problems such as pinholes. In this way, the end of the backup material 5 is sandwiched between the head frame 2 and the face material 4. In this way, the iron golf club head 1 can be manufactured.
[0026]
In this embodiment, the portion corresponding to the ball striking face of the iron golf club head 1 (hereinafter referred to as the face portion) has a two-layer structure composed of the face material 4 and the backup material 5, so that the fourth and fifth conventional arts. Compared with the case where the face portion has a single-layer structure as in the example, it is possible to increase the amount of elastic deformation. For this reason, since the contact time between the hitting surface and the ball at the time of hitting can be extended, the energy conversion efficiency from the head to the ball can be increased, and the resilience to the hitting ball is improved. Hereinafter, this effect will be described in more detail.
[0027]
FIGS. 2A to 2D are schematic views showing the deformation behavior of the face portion. FIG. 2A shows the case where the face portion 8 is formed of a single plate, and FIG. 2B shows the deformation behavior. (C) shows the case where the face portion 9 is formed by overlapping two plate materials having the same thickness, and (d) shows the deformation behavior thereof. The plate materials shown in FIGS. 2A and 2C are made of the same material, and the mechanical properties of the materials are equal to each other. The thickness of the plate shown in FIGS. 2 (a) and 2 (b) is h.₁And the amount of deflection when a constant load W is applied to the face portion 8 is δ₁And the thicknesses of the plate members shown in FIGS.₂/ 2) and the amount of deflection when a constant load W is applied to the face portion 9 is δ₂And
[0028]
The strength of the face portion 8 shown in FIGS. 2 (a) and 2 (b) is given by the following formula 1, and the overall strength of the face portion 9 shown in FIGS. 2 (c) and 2 (d) is given by the following formula 2. Further, the rigidity of the face portion 8 is given by the following mathematical formula 3, and the overall rigidity of the face portion 9 is given by the following mathematical formula 4. Note that a and b are coefficients.
[0029]
[Expression 1]

[0030]
[Expression 2]

[0031]
[Equation 3]

[0032]
[Expression 4]

[0033]
As for the face portion of the golf club, it is preferable that the strength is high and the rigidity is low. For this reason, in order to increase the strength and lower the rigidity of the face portion by making the face portion a two-layer structure than in the case of a single-layer structure, the following

formulas

5 and 6 are satisfied.₂Should be selected.
[0034]
[Equation 5]

[0035]
[Formula 6]

[0036]
The following formula 7 is derived from the above formula 5. Further, the following formula 8 is derived from the above formula 6.
[0037]
[Expression 7]

[0038]
[Equation 8]

Summarizing the

above formulas

7 and 8, the following formula 9 is established.
[0039]
[Equation 9]

[0040]
Thus, for example, h₂= 1.5 × h₁In this case, the face portion has a two-layer structure, so that the strength can be increased and the rigidity can be decreased as compared with a single-layer structure. As a result, the total deflection amount δ when the face portion has a two-layer structure.₂(Refer to FIG. 2 (d)).₁(See FIG. 2A). As a result, when the face portion has a two-layer structure, the amount of deflection at the time of hitting is large, so that the contact time between the hitting surface and the ball at the time of hitting can be extended. Thereby, the energy conversion efficiency from the head to the ball can be increased, and the resilience to the hit ball can be improved.
[0041]
In the present embodiment, since the opening 3 is formed in the head frame 2, the head is light and its center of gravity is low. Furthermore, the face material 4 can be welded to the head frame 2 by forming the head frame 2 from soft iron or an iron alloy and forming the face material 4 from spring steel. Thereby, compared with the case where the face material 4 is fixed to the head frame 2 by caulking or the like, the strength of the head can be increased, and the durability and reliability can be improved. Furthermore, by forming the face material 4 from spring steel, it is possible to improve the scratch resistance of the ball striking surface, and the surface can be subjected to a predetermined surface treatment. can do. Moreover, since it can suppress that a hitting surface wears, it can prevent that spin provision property falls by reducing the friction coefficient of a hitting surface.
[0042]
Furthermore, in this embodiment, the backup material 5 is made of CFRP, GFRP, CFRTP, Mg alloy, Al alloy, Be alloy or FRM, and its specific gravity is 4.4 or less, so that the weight of the head is further reduced. And lowering the center of gravity. For this reason, the iron golf club head 1 of the present embodiment has a wide selection range such as the position of the center of gravity and the magnitude of the moment of inertia, and has a high degree of design freedom. Further, by arbitrarily combining the face material 4 and the backup material 5 having different materials such as strength, Young's modulus and viscoelasticity, the strength of the head, the coefficient of restitution, the feeling at the time of hitting, etc. can be adjusted arbitrarily. it can. Thereby, it becomes possible to respond to various user needs caused by differences in the user's head speed and feeling (feeling at impact) feeling.
[0043]
Next, a second embodiment of the present invention will be described. FIG. 3 is a partially enlarged sectional view showing the structure of the iron golf club head according to the present embodiment. In the iron golf club head of this embodiment, the backup material 5a is formed by overlapping the intermediate material 10 and the back surface material 11. End portions of the intermediate material 10 and the back surface material 11 are fitted into the head frame 2. The intermediate material 10 is made of CFRP, GFRP, CFRTP, Mg alloy, Al alloy, Be alloy, or FRM. The surface on the back surface side of the back material 11 is exposed to the outside of the head, and this surface is decorated. The material for forming the back material 11 is arbitrary. For example, the same material as the intermediate material 10 may be used, and plastic such as epoxy or ABS resin (acrylonitrile butadiene styrene resin: acrylonitrile butadiene styrene resin) may be used. Need to be a material that can. The specific gravity of the entire backup material 5a is 4.4 or less. Other configurations of the iron golf club head according to the present embodiment are the same as those of the iron golf club head 1 according to the first embodiment (see FIGS. 1A to 1C).
[0044]
Next, a method for manufacturing the iron golf club head according to the present embodiment will be described. First, the head frame 2 is integrally formed by forging or casting soft iron or an iron alloy. At this time, steps 2 f and 2 g are formed on the inner surface 2 e of the head frame 2. On the other hand, the back material 11 is produced by performing a decorating process on the surface of the plate material by an etching process, a hairline process, a plating process, ion plating or painting, or a combination of these methods. Next, the back material 11 is fitted to the step 2 g in the opening 3. At this time, the surface of the back material 11 subjected to the decoration process is exposed on the back surface side of the head frame 2. Next, the intermediate material 10 is fitted to the step 2g so as to be superimposed on the back material 11.
[0045]
On the other hand, a plate material made of Cr-Mo steel, maraging steel or SUP and having a thickness of 0.6 to 2.5 mm is processed into a predetermined shape, and one surface is subjected to a predetermined surface treatment, and then the surface is scored. The face material 4 is produced by forming the line 7. Next, the face material 4 is fitted into the step 2 f and the end of the face material 4 is welded to the head frame 2 by laser welding or electron beam welding. Thereby, the backup material 5 a made up of the back surface material 11 and the intermediate material 10 is sandwiched between the head frame 2 and the face material 4. Thus, the iron golf club head according to the present embodiment can be manufactured.
[0046]
In this embodiment, since the backup material 5a is formed of the back material 11 and the intermediate material 10, the face portion of the iron golf club head has a three-layer structure including the face material 4, the intermediate material 10 and the back material 11. . As a result, the amount of elastic deformation of the face portion can be increased and the resilience to the hit ball can be further increased as compared with the first embodiment described above. Further, by combining three plate materials that are different from each other, the strength of the head, the coefficient of restitution, the feeling at the time of hitting, and the like can be adjusted in a wider range, and the degree of freedom in designing the head increases.
[0047]
Furthermore, the design of the back surface side of the head is improved by applying a decoration process to the surface of the back material 11. Thereby, the added value of goods can be raised. Moreover, since the back surface material 11 is attached to the head frame 2 after performing the decorating process on the back material 11, the decorating process can be performed before assembling the head. For this reason, the increase in the manufacturing cost by a decoration process can be suppressed, and the high added value goods excellent in design property can be implement | achieved at low cost. The effects of the present embodiment other than those described above are the same as the effects of the first embodiment described above.
[0048]
【Example】
Hereinafter, the effect of the present invention will be specifically described in comparison with a comparative example that is out of the scope of the claims.
[0049]
First test example
FIG. 4A is a cross-sectional view showing an iron golf club head according to an embodiment of the present invention, and FIG. 4B is a cross-sectional view showing an iron golf club head according to a comparative example. First, an iron golf club head as shown in FIGS. 4A and 4B was produced. As shown in FIG. 4A, the configuration of the iron golf club head 12 according to the embodiment of the present invention is the same as that of the first embodiment, and the face material 4 has a high tension of 1.0 mm in thickness. The backup material 5 was formed of an FRTP laminated material having a thickness of 3 mm. That is, the total thickness of the face portion 13 was 4 mm. In the iron golf club head 12 shown in FIG. 4A, a FRTP laminated material in which 12 layers of carbon cloth and polycarbonate sheets are alternately laminated is used. The head frame 2 was formed of S-20C, which is soft iron containing 0.2% by mass of carbon (C). The loft angle of the iron golf club head 12 was 21 °, and the mass of the head was 242 g.
[0050]
Moreover, as shown in FIG.4 (b), the iron golf club head 14 which concerns on a comparative example was formed integrally by S-20C. The thickness of the face portion 15 of the iron golf club head 14 was 4 mm. The loft angle of the iron golf club head 14 was 21 °, and the mass of the head was 242 g.
[0051]
Next, an actual hit test was performed using golf clubs equipped with iron golf club heads 12 and 14. The same thing was used for parts other than the head in these golf clubs. Moreover, B / S newing was used for the ball. The weather at the time of the test was clear and no wind. Tables 1 and 2 show the results of this actual hit test. Table 1 shows the test results of the examples of the present invention, that is, the test results using the iron golf club head 12, and Table 2 shows the test results of the comparative example, ie, the test results using the iron golf club head 14. Indicates.
[0052]
[Table 1]

[0053]
[Table 2]

[0054]
As shown in Tables 1 and 2, when the iron golf club head 12 according to the example of the present invention is used, the head speed is the same as when the iron golf club head 14 according to the comparative example is used. However, since the resilience to the ball and the spin imparting property are excellent, the average initial velocity of the ball is 54.9 m / sec, which is an average of 0.9 m / sec. The rotation speed of the back spin was larger by 2 seconds, and the average rotation speed was 2648 rpm, which was 162 rpm larger than the rotation speed in the comparative example (average 2486 rpm). As a result, the carry (average 178.0 m) in the examples of the present invention is 7.5 m larger on average than the carry (average 170.5 m) in the comparative examples, and the total flight distance (average 192.1 m) in the examples is compared. The average flight distance was 6.4 m larger than the total flight distance (average 185.7 m). On the other hand, the run (average 14.1 m) in the examples was 1.1 m shorter on average than the run (average 15.2 m) in the comparative example. In the examples of the present invention, the ball launch angle was higher than that of the comparative example. In general, when a driver is used, the carry increases by 5 to 10 yards when the initial ball speed increases by 1 m / sec. The same applies to iron golf club heads.
[0055]
Second test example
Five iron golf club heads were produced in which the thickness of the portion forming the ball striking face (face portion) was different in the range of 2 to 6 mm. The face portion was composed of two plate materials, a face material and a backup material, and the total thickness of the two plate materials was varied for each head. That is, the configuration of these heads is similar to the configuration of the head used in the first test example shown in FIG. 4A, but the plate thickness of the face material and the backup material is shown in FIG. It is not necessarily the same as the dimensions. Table 3 shows the face material, backup material, and total thickness of the head used in the second test example. A ball was hit with a golf club equipped with these heads, and the initial velocity was measured. The ball was launched by a machine, and the head speed was set at two levels of 30 m / sec and 40 m / sec.
[0056]
[Table 3]

[0057]
FIG. 5 is a graph showing the influence of the rigidity of the face portion on the initial speed of the ball, with the horizontal axis representing the rigidity of the face portion and the vertical axis representing the initial velocity of the hit ball. In the horizontal axis of FIG. 5, the elastic modulus of the material forming the face portion is E (kg / mm).²), And the thickness of the face portion is t (mm), E × t³The value of (kg · mm) is taken. This value is an index indicating the magnitude of rigidity. In the figure, black circles (●) indicate test results when the head speed is 40 m / sec, and black triangles (（) indicate test results when the head speed is 30 m / sec. The number in the figure is the total thickness of the face portion.
[0058]
As shown in FIG. 5, as the plate thickness of the face portion is reduced and the rigidity of the face portion is reduced, the face portion becomes softer and the amount of elastic deformation increases, so that the resilience to the ball increases and the initial velocity of the ball increases. It became bigger. This increases the flight distance of the ball. When the initial speed increased by 1 m / sec, the flight distance of the ball increased by 4.7 m.
[0059]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the face portion of the iron golf club head is formed by the two plate materials of the face material and the backup material, so that the rigidity of the face portion is reduced and the ball hitting ball at the time of hitting is reduced. The contact time becomes longer and the resilience to the hit ball is improved. Thereby, the initial velocity of the hit ball is increased and the flight distance can be extended. In addition, since the face material is formed of a metal or an alloy, the scratch resistance and the spin impartability to the hit ball are good, and since the face material is welded to the head frame, the iron golf club has high head strength and excellent durability. You can get a club head.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a front view of an iron golf club head according to an embodiment as viewed from the face side, and FIG. 1B is a cross-sectional view taken along line FF in FIG. ) Is a partially enlarged sectional view of (b).
FIGS. 2A to 2D are schematic views showing the deformation behavior of the face portion in the club head of this embodiment, and FIG. 2A shows the case where the face portion 8 is formed of a single plate material. (B) shows the deformation behavior, (c) shows the case where the face portion 9 is formed by overlapping two plate materials having the same thickness, and (d) shows the deformation behavior. Show.
FIG. 3 is a partially enlarged sectional view showing a configuration of an iron golf club head according to a second embodiment of the present invention.
4A is a cross-sectional view showing an iron golf club head according to an embodiment of the present invention, and FIG. 4B is a cross-sectional view showing an iron golf club head according to a comparative example.
FIG. 5 is a graph showing the influence of the rigidity of the face portion on the initial speed of the ball, with the horizontal axis representing the rigidity of the face portion and the vertical axis representing the initial velocity of the hit ball.
FIGS. 6A and 6B are views showing an iron golf club head of a first conventional example, FIG. 6A is a rear view of the head as viewed from the back surface side, and FIG. It is sectional drawing by the AA of ().
FIGS. 7A and 7B are views showing an iron golf club head of a second conventional example, FIG. 7A is a rear view of the head as viewed from the back surface side, and FIG. It is sectional drawing by the BB line of FIG.
FIGS. 8A and 8B are views showing an iron golf club head of a third conventional example, FIG. 8A is a rear view of the head as viewed from the back surface side, and FIG. It is sectional drawing by CC line | wire.
FIGS. 9A and 9B are views showing an iron golf club head of a fourth conventional example, FIG. 9A is a rear view of the head as viewed from the back surface side, and FIG. It is sectional drawing by the DD line.
FIGS. 10A and 10B are views showing an iron golf club head of a fifth conventional example, FIG. 10A is a rear view of the head viewed from the back surface side, and FIG. It is sectional drawing by the EE line | wire of ().
[Explanation of symbols]
1; Iron golf club head 2; Head frame 2a; Shaft
2b; head portion 2c; hitting surface equivalent region 2d; back surface equivalent region
2e;

inner surface

2f, 2g; step 3; opening 4; face material
5; Backup material 6; Welded part 7; Score line
8, 9: Face portion 10; Intermediate material 11; Back material
12, 14; Iron

golf club head

13, 15; Face portion
51a, 51b, 51c, 51d, 51e; iron golf club head
52a, 52b, 52c;

head body

53a, 53e; face material
54; Covering layer 55; Back material 56d, 56e; Opening
57; Metal

thin film

58d, 58e; Head frame a, b; Coefficient
h₁, H₂Thickness W; load δ₁, Δ₂; Deflection amount

Claims

A head frame made of a metal or an alloy and having an opening corresponding to the hitting surface and a corresponding back surface on the surface thereof; and a face material made of metal or an alloy fixed to the head frame by welding so as to cover the hitting ball equivalent A backup material disposed on the head frame so as to come into contact with the back surface side surface of the face material, and the backup material is formed by overlapping a plurality of plate materials, An iron golf club head characterized in that an end thereof is fitted into the head frame over the entire circumference and is sandwiched between the head frame and the face material .

2. The iron golf club head according to claim 1 , wherein the backup material is formed by stacking 2 to 5 plate materials.