JP3854702B2 - X線検査システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定方向に移動している被測定物をX線検査するX線検査システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被測定物の内部状態等を非破壊で検査するシステムとして、X線を利用したX線検査システムが知られている。X線検査システムは、X線源の1点から一定角度範囲に発散出力されたX線を被測定物に照射し、その被測定物を透過したX線透視像をX線撮像器により撮像することにより、その被測定物の内部状態等を検査するものである。このX線検査システムを用いれば、ベルトコンベア等のライン上を次々に移動してくる複数の被測定物それぞれの非破壊検査を連続的に行うことも可能である(例えば、特開平6−347424号公報、特開平7−209211号公報、特開平6−317544号公報、特開平5−19064号公報を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のX線検査システムでは、X線撮像器として用いられるX線イメージインテンシファイアにおける蛍光体の残光時間が長いので、移動している被測定物について明瞭なX線透視像を得ることは困難であった。また、X線撮像器の撮像範囲に被測定物が任意のタイミングで到達する場合には、その被測定物のX線透視像を確実に獲得することは困難であった。
【0004】
さらに、X線源とX線撮像器とを結ぶ直線上の特定の地点を被測定物が常に通過するのであれば、その被測定物の実寸に対して撮像されたX線透視像の拡大率は一定であるが、被測定物それぞれに依って通過位置が異なる場合には、X線透視像の拡大率は一定ではなく、被測定物の良否の判定が困難となる場合があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、被測定物が任意のタイミングで移動してくる場合であっても、明瞭かつ確実にX線透視像を撮像することができるX線検査システムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、X線源とX線撮像器とを結ぶ直線上を被測定物が通過する位置が不定であっても、一定倍率のX線透視像を得ることができるX線検査システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1のX線検査システムは、一定方向に移動している被測定物のX線透視像に基づいて該被測定物を検査するX線検査システムであって、(1) 被測定物のうち一定範囲に存在するものに向けてX線を照射するX線源と、(2) X線源によりX線が照射された被測定物のX線透視像をゲート信号の指示に基づいて撮像するX線撮像器と、(3) X線撮像器の撮像範囲に被測定物が到る前にその被測定物を検知する被測定物検知手段と、(4) 被測定物検知手段による被測定物の検知に基づいて、被測定物が撮像範囲を通過する時刻を求め、その時刻にゲート信号を発生するゲート信号発生手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このX線検査システムによれば、被測定物はX線撮像器の撮像範囲に到る前に被測定物検知手段により検知され、その検知に基づいて、被測定物が撮像範囲を通過する時刻が求められ、その時刻にゲート信号がゲート信号発生手段により発生する。X線源から出力されたX線は、一定方向に移動している被測定物のうち一定範囲に存在するものに照射され、ゲート信号の指示に基づいてX線撮像器により被測定物の静止したX線透視像が撮像される。
【0008】
本発明に係る第2のX線検査システムは、一定方向に移動している被測定物のX線透視像に基づいて該被測定物を検査するX線検査システムであって、(1) 被測定物のうち一定範囲に存在するものに向けてX線をゲート信号の指示に基づいて照射するX線源と、(2) X線源によりX線が照射された被測定物のX線透視像を撮像するX線撮像器と、(3) X線撮像器の撮像範囲に被測定物が到る前にその被測定物を検知する被測定物検知手段と、(4) 被測定物検知手段による被測定物の検知に基づいて、被測定物が撮像範囲を通過する時刻を求め、その時刻にゲート信号を発生するゲート信号発生手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このX線検査システムによれば、被測定物はX線撮像器の撮像範囲に到る前に被測定物検知手段により検知され、その検知に基づいて、被測定物が撮像範囲を通過する時刻が求められ、その時刻にゲート信号がゲート信号発生手段により発生する。ゲート信号の指示に基づいてX線源から出力されたX線は、一定方向に移動している被測定物のうち一定範囲に存在するものに照射され、X線撮像器により被測定物の静止したX線透視像が撮像される。
【0010】
また、上記第1および第2のX線検査システムそれぞれは、(1) 被測定物検知手段による被測定物の検知に基づいて、被測定物のX線透視像の拡大率を算出する拡大率算出手段と、(2) 拡大率に基づいてX線透視像を拡大または縮小する画像処理手段と、を更に備えることを特徴とする。この場合には、X線源とX線撮像器とを結ぶ直線上の如何なる位置を被測定物が通過する場合であっても、拡大率算出手段により算出された拡大率に基づいてX線透視像を拡大または縮小することにより、一定倍率のX線透視像が得られる。
【0011】
また、上記第1のX線検査システムでは、被測定物検知手段は、上記一定方向に関しX線撮像器の上流側に互いに異なる2地点それぞれに設けられた1対のX線センサを備え、この1対のX線センサは、X線撮像器の撮像面の中心点を通る直線であって上記一定方向に平行な直線上に検出面を有し、X線源から出力されたX線が到達し得る互いに異なる2点にそれぞれ配置されていることを特徴とする。この場合には、1対のX線センサそれぞれに到達するX線の強度の変化に基づいて被測定物の通過が検知され、その検知結果に基づいて、ゲート信号発生手段により所定の時刻にゲート信号が発生し、また、拡大率算出手段によりX線透視像の拡大率が算出される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
先ず、本実施形態に係るX線検査システムにおけるX線源10、X線イメージインテンシファイア(X線撮像器)20およびX線センサ(被測定物検知手段)31,32それぞれの配置について説明する。図1は、本実施形態に係るX線検査システムの一部分の斜視図である。
【0014】
ベルトコンベア1は、図中の矢印により示される方向に移動しており、また、試料2は、ベルトコンベア1の上に置かれて、ベルトコンベア1の移動と共に移動している。X線源10は、ベルトコンベア1の側方に配置され、その1点から一定角度範囲に向けてX線を発散出力し、ベルトコンベア1上の被測定物2のうち一定範囲に存在するものに向けてX線を照射する。X線イメージインテンシファイア20は、ベルトコンベア1を挟んでX線源10と対向して、そのX線源10から出力されたX線が到達し得る位置に配置され、入力するゲート信号に従って被測定物2のX線透視像を撮像する。
【0015】
また、X線イメージインテンシファイア20に対しベルトコンベア1の上流側に配されているX線センサ31,32それぞれは、X線イメージインテンシファイア20の撮像面の中心点を通る直線であってベルトコンベア1の進行方向に平行な直線上に検出面を有し、X線源10から出力されたX線が到達し得る互いに異なる2点それぞれに配される。これらX線センサ31,32それぞれは、到達したX線の強度変化に応じて電気信号を出力する。X線センサ31,32それぞれとして、例えば、Cd-Te X線センサや、X線シンチレータと光電子増倍管との組合せからなるもの、等が好適に用いられる。
【0016】
ベルトコンベア1上を被測定物2が移動してくると、先ず、その被測定物2は、X線源10とX線センサ31とを結ぶ直線を横切る。このとき、X線センサ31に到達するX線の強度が変化するので、そのX線強度変化に応じた電気信号がX線センサ31から出力される。続いて、被測定物2は、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線を横切る。このとき、X線センサ32に到達するX線の強度が変化するので、そのX線強度変化に応じた電気信号がX線センサ32から出力される。そして、被測定物2は、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線を横切る。このとき、被測定物2のX線透視像は、X線イメージインテンシファイア20により撮像される。
【0017】
次に、本実施形態に係るX線検査システムにおける検査の原理について、図2および図3を用いて説明する。図2は、本実施形態に係るX線検査システムにおける検査の原理を説明する図である。この図2は、ベルトコンベア1の上方から見た図である。また、図3は、被測定物2の移動に伴いX線センサ31,32それぞれから出力される電気信号の波形、および、X線イメージインテンシファイア20に入力されるゲート信号の波形を示す図である。
【0018】
まず、X線センサ31,32それぞれの中心点の相互間の距離をdsとし、X線センサ32およびX線イメージインテンシファイア20それぞれの中心点の相互間の距離をd's する。また、距離d's と距離dsとの比をαとする。すなわち、比αは、
α≡d's/ds …(1)
なる式で定義される。
【0019】
ベルトコンベア1上を被測定物2が移動してきて、X線源10とX線センサ31とを結ぶ直線を被測定物2が通過すると、X線センサ31に到達するX線の強度が変化する。X線センサ31は、この強度変化に基づいて、X線源10とX線センサ31とを結ぶ直線を被測定物2が通過した事象を検知し、その事象が発生したことを示すパルス信号を電気信号として出力する(図3(a))。さらに、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線を被測定物2が通過すると、X線センサ32に到達するX線の強度が変化する。X線センサ32は、この強度変化に基づいて、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線を被測定物2が通過した事象を検知し、その事象が発生したことを示すパルス信号を電気信号として出力する(図3(b))。
【0020】
被測定物2の移動に伴いX線センサ31,32それぞれから出力される電気信号におけるパルス信号発生時刻の差をΔtxとする。この被測定物2は、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線を通過した後、X線源10とX線イメージインテンシファイア20の撮像面の中心点とを結ぶ直線上に、
Δt'x=α・Δtx …(2)
で表される時間Δt'x 経過時に到達する。したがって、X線センサ32により被測定物2の通過が検知された後の時間Δt'x 経過時にX線イメージインテンシファイア20にゲート信号を与えれば(図3(c))、その被測定物2の静止したX線透視像を撮像することができる。
【0021】
また、ベルトコンベア1は一定速度で移動しているものとし、その速度をvとする。このとき、X線源10とX線センサ31とを結ぶ直線を被測定物2が通過する位置と、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線を被測定物2が通過する位置との相互間の距離lxは、
lx=v・Δtx …(3)
で表される。また、被測定物2の実際の幅をDとし、X線イメージインテンシファイア20により撮像されたX線透視像の幅をdxとすると、被測定物2の実寸に対するX線透視像の拡大率Mは、
M≡dx/D=ds/lx …(4)
で表される。この (4)式に (3)式を代入すると、拡大率Mは、
M=ds/(v・Δtx) …(5)
で表される。これより、被測定物2の実際の幅Dは、
D=dx・v・Δtx/ds …(6)
で得られる。
【0022】
したがって、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線上を被測定物2が通過する位置に依っては、X線イメージインテンシファイア20により撮像されるX線透視像の拡大率は異なるが、その場合であっても、X線イメージインテンシファイア20により撮像されたX線透視像を、上記 (5)式で求められる拡大率Mに基づいて拡大または縮小すれば、一定倍率のX線透視像を得ることができる。
【0023】
次に、本実施形態に係るX線検査システムの構成について説明する。図4は、本実施形態に係るX線検査システムの構成を示すブロック図である。このX線検査システムは、既述したX線源10、X線イメージインテンシファイア20およびX線センサ31,32の他に、X線センサ31,32それぞれから出力されたパルス信号に基づいて上記 (2)式に従って所定の時刻にゲート信号を発生するゲート信号発生部40と、X線イメージインテンシファイア20により撮像されたX線透視像を格納するフレームメモリ50と、X線センサ31,32それぞれから出力されたパルス信号に基づいて上記 (5)式に従ってX線透視像の拡大率を算出する拡大率算出回路60と、その拡大率に基づいてX線透視像を拡大または縮小する画像処理部70と、その拡大または縮小されたX線透視像を表示する映像モニタ部80と、を備えている。
【0024】
また、ゲート信号発生部40は、X線センサ31,32それぞれから出力されたパルス信号に基づいてパルス信号発生時刻差Δtxを求めるΔt計測回路41と、X線センサ32により被測定物2の通過が検知された後の所定時間経過時にトリガ信号を発生するディレイ回路42と、そのトリガ信号に基づいてゲート信号を発生しそのゲート信号をX線イメージインテンシファイア20に与えるゲート電源回路43と、を備えている。
【0025】
なお、ディレイ回路42は、X線センサ31,32およびX線イメージインテンシファイア20それぞれの位置関係に関する比αの値を予め記憶しており、この比αの値に基づいて上記 (2)式により時間Δt'x を算出する。また、拡大率算出回路60は、X線センサ31,32それぞれの中心点の相互間の距離dsの値およびベルトコンベア1の速度vの値を予め記憶しており、これら距離dsの値および速度vの値に基づいて上記 (5)式により拡大率Mを算出する。
【0026】
このX線検査システムは以下のように作用する。ベルトコンベア1上を被測定物2が移動してきて、X線源10とX線センサ31とを結ぶ直線上に達すると、X線センサ31からパルス信号が出力される。被測定物2が更に移動して、X線源10とX線センサ32とを結ぶ直線上に達すると、X線センサ32からパルス信号が出力される。
【0027】
X線センサ31,32それぞれから出力されたパルス信号は、ともにΔt計測回路41に入力され、Δt計測回路41により、パルス信号発生時刻差Δtxを示す信号が出力される。このパルス信号発生時刻差Δtxを示す信号は、ディレイ回路42に入力される。ディレイ回路42では、このパルス信号発生時刻差Δtxの値および予め記憶されている比αの値に基づいて、上記 (2)式に従って時間Δt'x の値が算出され、時間Δt'x 経過後にトリガ信号が発生する。このトリガ信号は、ゲート電源回路43に入力される。ゲート電源回路43では、このトリガ信号が入力した時刻にゲート信号が出力され、そのゲート信号は、X線イメージインテンシファイア20に与えられる。
【0028】
このゲート信号がX線イメージインテンシファイア20に与えれた時刻には、被測定物2は、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線上に達しており、その被測定物2のX線透視像は、X線イメージインテンシファイア20の撮像面上にある。したがって、被測定物2のX線透視像は、ゲート信号を入力したX線イメージインテンシファイア20により撮像され、そして、そのX線透視像のデータは、フレームメモリ50に格納される。このようにしてフレームメモリ50に格納されたX線透視像は、ゲート信号が指示する時刻における被測定物2の静止像とみなし得るものである。
【0029】
また、Δt計測回路41から出力されたパルス信号発生時刻差Δtxを示す信号は、拡大率算出回路60にも入力される。拡大率算出回路60では、このパルス信号発生時刻差Δtxの値ならびに予め記憶されている距離dsの値および速度vの値に基づいて、上記 (5)式に従って拡大率Mが算出される。
【0030】
そして、画像処理部70において、フレームメモリ50に格納されていたX線透視像は、拡大率算出回路60により算出された拡大率Mに基づいて拡大または縮小され、その拡大または縮小されたX線透視像は、映像モニタ部80に表示される。これにより、映像モニタ部80に表示されるX線透視像は、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線上の如何なる位置を被測定物2が通過した場合であっても、その被測定物2の実際の寸法に対して一定倍率で表示されたものとなる。
【0031】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。上記実施形態では、X線イメージインテンシファイア20の撮像範囲に到る前に被測定物2を検知する被測定物検知手段として1対のX線センサ31,32を用いることにより、X線透視像の獲得および被測定物2の検知の双方のためにX線源10を用い、また、撮像されたX線透視像の拡大率をも算出するものであった。しかし、被測定物検知手段は、これに限られるものではなく、種々の態様のものが可能である。
【0032】
例えば、被測定物検知手段としてX線源10の上流側に1つの光源を設け、また、X線センサ31,32に替えて第1および第2の受光器を設け、そして、光源と第1の受光器とを結ぶ直線を、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線に平行とする。この場合、第1の受光器と光源とを結ぶ直線を被測定物2が通過した時刻およびベルトコンベア1の速度に基づいて、所定の時刻にゲート信号を発生する。また、第1および第2の受光器それぞれと光源とを結ぶ直線それぞれを被測定物2が通過する時刻の差、第1および第2の受光器の相互間の距離およびベルトコンベア1の速度に基づいて、撮像されたX線透視像の拡大率を算出する。
【0033】
また、上記実施形態では、X線を連続出力するX線源とゲート機能付きのX線撮像器とを備えるX線検査システムについて説明したが、これとは逆に、ゲート信号が指示する時刻にパルスX線を出力するX線源と、連続的にX線透視像を撮像するX線撮像器とを用いたX線検査システムも好適である。この場合には、ゲート電源回路43から出力されるゲート信号は、X線撮像器(X線イメージインテンシファイア20に替えて配される)に入力されるのではなく、パルスX線源(X線源10に替えて配される)に入力され、ゲート信号が指示する時刻にパルスX線が出力され、その時刻における被測定物の静止したX線透視像が得られる。
【0034】
また、ベルトコンベア1上の特定の線上を被測定物2が移動してくる場合には、X線源10とX線イメージインテンシファイア20とを結ぶ直線上の特定の1点に被測定物2があるときにX線イメージインテンシファイア20によりX線透視像が撮像されるので、この場合には、撮像されたX線透視像の拡大率は一定であり、そのX線透視像を拡大または縮小する必要はない。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、被測定物はX線撮像器の撮像範囲に到る前に被測定物検知手段により検知され、その検知に基づいて、被測定物が撮像範囲を通過する時刻が求められ、その時刻にゲート信号がゲート信号発生手段により発生する。X線源から出力されたX線は、一定方向に移動している被測定物のうち一定範囲に存在するものに照射され、ゲート信号の指示に基づいてX線撮像器により被測定物の静止したX線透視像が撮像される。或いは、ゲート信号の指示に基づいてX線源から出力されたX線は、一定方向に移動している被測定物のうち一定範囲に存在するものに照射され、X線撮像器により被測定物の静止したX線透視像が撮像される。
【0036】
このようにして撮像されたX線透視像は、ゲート信号が指示する時刻における被測定物の静止像であるので、X線撮像器における蛍光体の残光が問題となることはなく、明瞭なものが得られる。また、被測定物が撮像範囲に等時間間隔に到達する場合だけでなく、任意のタイミングで到達する場合であっても、その被測定物が撮像範囲に達したときにゲート信号がX線撮像器に与えられるので、常に被測定物のX線透視像を得ることができる。
【0037】
また、被測定物のX線透視像の拡大率を求め、この拡大率に基づいてX線透視像を拡大または縮小する場合には、X線源とX線撮像器とを結ぶ直線上の如何なる位置を被測定物が通過する場合であっても、拡大率算出手段により算出された拡大率に基づいてX線透視像を拡大または縮小することにより、一定倍率のX線透視像が得られる。
【0038】
また、被測定物検知手段として、上記一定範囲であって上記一定方向に関し撮像範囲の上流側に互いに異なる2地点それぞれに設けられた1対のX線センサを備えるのが好適であり、この場合には、この1対のX線センサそれぞれに到達するX線の強度の変化に基づいて被測定物の通過が検知され、その検知結果に基づいて、ゲート信号発生手段により所定の時刻にゲート信号が発生し、また、拡大率算出手段によりX線透視像の拡大率が算出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るX線検査システムの一部分の斜視図である。
【図2】本実施形態に係るX線検査システムにおける検査の原理を説明する図である。
【図3】本実施形態に係るX線検査システムにおいて被測定物2の移動に伴いX線センサ31,32それぞれから出力される電気信号の波形、および、X線イメージインテンシファイア20に入力されるゲート信号の波形を示す図である。
【図4】本実施形態に係るX線検査システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ベルトコンベア、2…被測定物、10…X線源、20…X線イメージインテンシファイア、31,32…X線センサ、40…ゲート信号発生部、41…Δt計測回路、42…ディレイ回路、43…ゲート電源回路、50…フレームメモリ、60…拡大率算出回路、70…画像処理部、80…映像モニタ部。
Claims (3)
- 一定方向に移動している被測定物のX線透視像に基づいて該被測定物を検査するX線検査システムであって、
前記被測定物のうち一定範囲に存在するものに向けてX線を照射するX線源と、
前記X線源によりX線が照射された前記被測定物のX線透視像をゲート信号の指示に基づいて撮像するX線撮像器と、
前記X線撮像器の撮像範囲に前記被測定物が到る前にその被測定物を検知する被測定物検知手段と、
前記被測定物検知手段による前記被測定物の検知に基づいて、前記被測定物が前記撮像範囲を通過する時刻を求め、その時刻に前記ゲート信号を発生するゲート信号発生手段と、
前記被測定物検知手段による前記被測定物の検知に基づいて、前記被測定物のX線透視像の拡大率を算出する拡大率算出手段と、
前記拡大率に基づいて前記X線透視像を拡大または縮小する画像処理手段と、
を備えることを特徴とするX線検査システム。 - 一定方向に移動している被測定物のX線透視像に基づいて該被測定物を検査するX線検査システムであって、
前記被測定物のうち一定範囲に存在するものに向けてX線をゲート信号の指示に基づいて照射するX線源と、
前記X線源によりX線が照射された前記被測定物のX線透視像を撮像するX線撮像器と、
前記X線撮像器の撮像範囲に前記被測定物が到る前にその被測定物を検知する被測定物検知手段と、
前記被測定物検知手段による前記被測定物の検知に基づいて、前記被測定物が前記撮像範囲を通過する時刻を求め、その時刻に前記ゲート信号を発生するゲート信号発生手段と、
前記被測定物検知手段による前記被測定物の検知に基づいて、前記被測定物のX線透視像の拡大率を算出する拡大率算出手段と、
前記拡大率に基づいて前記X線透視像を拡大または縮小する画像処理手段と、
を備えることを特徴とするX線検査システム。 - 前記被測定物検知手段は、前記一定方向に関し前記X線撮像器の上流側に互いに異なる2地点それぞれに設けられた1対のX線センサを備え、
前記1対のX線センサは、前記X線撮像器の撮像面の中心点を通る直線であって前記一定方向に平行な直線上に検出面を有し、前記X線源から出力されたX線が到達し得る互いに異なる2点にそれぞれ配置されている、
ことを特徴とする請求項1記載のX線検査システム。
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