JP3854544B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の各気筒毎の吸入空気量と排気ガスの還流(以下、EGRと称す)量とを予測演算して制御する内燃機関の空燃比制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関における排気ガス中の窒素化合物を低減する方策として、内燃機関の排気ガスの一部を吸気系に還流させるEGR装置が用いられている。このEGR装置としては、吸気管から導入される吸気を内燃機関の各気筒に吸気ポートを通じて分配するサージタンクに排気を還流させる方式と、吸気管から各気筒に連通する吸気ポートにそれぞれ排気を還流させる方式とがある。そして、前者は還流された排気がサージタンク内において吸入空気との混合が不充分になり、後者においては各気筒の吸入空気量が内燃機関の運転条件により変わるため、気筒毎のEGR率にバラツキを生じるという問題がある。
【0003】
このような問題に対し、例えば、特開平6−229322号公報には、多気筒内燃機関のEGR制御に関し、各気筒毎の吸入空気量を検出し、この吸入空気量に応じてEGR量を制御する技術が開示されている。図9は、このような従来のEGR制御におけるシステム構成を示すものである。
【0004】
図9において、内燃機関1の排気系には排気管2が設けられ、吸気系には吸気管3からの吸気を内燃機関1の各気筒#1〜#4に連通する枝管4a〜4dに分配するサージタンク5が設けられている。また、各気筒#1〜#4の吸気ポートには燃料噴射弁6が設けられ、サージタンク5と吸気管3との間にはスロットルバルブ7が設けられている。EGR通路8は排気管2の例えば#4気筒の枝管2dから分岐され、サージタンク5から各気筒#1〜#4に吸気を導入する各枝管4a〜4dに設けられたEGRバルブ9a〜9dに連通されている。
【0005】
排気管2の各気筒#1〜#4に対応する枝管2a〜2dには各気筒の排気の空燃比を検出する空燃比センサ10a〜10dが設けられており、コントロールユニット11には空燃比センサ10a〜10dからの空燃比信号が入力されると共に、燃料噴射弁6からの燃料噴射パルス幅信号が入力される。コントロールユニット11は、空燃比信号と燃料噴射パルス幅信号とに基づき、各気筒#1〜#4毎に吸入空気量に対応したEGR量になるようにEGRバルブ9a〜9dを制御する。また、コントロールユニット11には図示しないクランク角センサから回転速度信号が入力されるように構成されている。
【0006】
このように構成された従来の空燃比制御装置において、各気筒#1〜#4毎のEGR率は各気筒の排気濃度により決定されるべきであるが、各気筒の排気濃度は吸入空気量により変化してバラツキを生じ、この吸入空気量は内燃機関1の回転速度と負荷とにより各気筒への分配量が変化するので、この吸入空気の分配量に応じてEGR率を変化させる必要がある。この従来例では吸入空気量を、空燃比センサ10a〜10dが検出する気筒毎の空燃比A/Fと、燃料噴射パルス幅信号に基づく燃料供給量Fとから、吸入空気量Q=(A/F)×Fを求め、この吸入空気量からEGR率を(EGR量/吸入空気量)として求めるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成することにより、各気筒毎のEGR率の分配を均一化することができるが、そのために、排気管には各気筒毎に空燃比センサを設ける必要があり、また、各吸気ポート毎にEGRバルブを設けて各EGRバルブにEGR通路としての配管を行う必要があるなど、部品点数の増大とシステム構成の複雑化とが避けられず、必然的に製造コストの上昇につながると共に、余裕スペースの少ない車両のエンジン室をさらに煩雑化するものであった。
【0008】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、各気筒毎のEGR量と吸入空気量とを推定演算にて求めることにより、システム構成を単純化すると共に、EGR導入時における各気筒の空燃比を均一化することが可能な内燃機関の空燃比制御装置を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる内燃機関の空燃比制御装置は、複数の気筒を有する内燃機関の吸入空気量を計測するエアフローセンサと、内燃機関の回転速度を計測する回転速度センサと、内燃機関の吸気圧を計測する吸気圧センサと、内燃機関の排気圧を計測する排気圧センサと、内燃機関の排気温を計測する排気温センサと、内燃機関の排気管から吸気通路に排気ガスを還流するEGR通路と、内燃機関の各気筒毎に設けられた吸気ポートの吸気通路に対する配置と形状とのレイアウトおよびEGR通路の吸気通路に対する取付レイアウトを制御パラメータとして記憶する記憶手段と、この記憶手段を内蔵する制御手段とを備え、制御手段が、吸入空気量と、吸気圧と、排気圧と、排気温と、回転速度と、制御パラメータとから内燃機関の各気筒毎の気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量を推定演算し、演算された気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量とに対する気筒別の燃料噴射量を制御するようにしたものである。
【0010】
また、燃料噴射量の制御は、演算された気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量とに対し、所定の空燃比となるように制御するものである。
さらに、気筒別吸入空気量が、少なくとも、吸入空気量と、吸気圧と、回転速度と、各吸気ポートの吸気通路に対する配置レイアウトと、各吸気ポートの通路形状とから推定演算されるようにしたものである。
【0011】
さらにまた、気筒別排気ガス還流量が、少なくとも、吸気圧と、排気圧と、排気温と、回転速度と、EGR通路の吸気通路に対する取付レイアウトと、各吸気ポートの吸気通路に対する配置レイアウトと、各吸気ポートの通路形状とから推定演算されるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図8は、この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置を説明するもので、図1は、構成を説明するシステム構成図であり、内燃機関21の部分は多気筒内燃機関の一気筒分を抜き出して示したものである。図2は、気筒別吸入空気量を推定演算する説明図、図3は、気筒別排気ガス還流量を推定演算する説明図、図4は、動作を説明するフローチャート、図5ないし図8は、吸入空気量とA/Fとの新旧特性を比較する効果説明図である。
【0013】
図1において、内燃機関21には吸入空気を導入する吸気管22と燃焼排気ガスを放出する排気管23とが設けられ、吸気管22には吸入空気量を計測するエアフローセンサ24と吸入空気量を制御するスロットルバルブ25とが設けられている。吸入空気を内燃機関21のシリンダ21a内に導入する吸気ポート26には燃料噴射弁27が設けられ、吸気管22のスロットルバルブ25の下流側には吸気圧を計測する吸気圧センサ28が設けられている。また、排気管23には排気ガスの温度を計測する排気温センサ29と排気圧を計測する排気圧センサ30とが設けられている。
【0014】
吸気管22のスロットルバルブ25と吸気ポート26との間に位置するサージタンク31と、排気管23との間は、排気ガスを還流するためのEGR通路32により連通されており、EGR通路32の途中にはEGR量を制御するEGRバルブ33が設けられている。そして、吸入空気はエアフローセンサ24からスロットルバルブ25を経由し、サージタンク31にて還流排気ガスと混合され、各シリンダ21a毎に設けられた各吸気ポート26から各シリンダ21a内に吸入される。また、内燃機関21には回転速度を計測する回転速度センサ34が設けられている。以下の説明において、吸気管22とサージタンク31と吸気ポート26とを総称して吸気通路と呼ぶことにする。
【0015】
制御手段35は、回転速度センサ34が検出する内燃機関21の回転速度と、吸気圧センサ28が計測する吸気圧、すなわち、内燃機関21の負荷量とに対応してEGRバルブ33を制御すると共に、各気筒毎の気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量(気筒別EGR量)とを推定演算して燃料噴射量を制御するものであり、制御手段35は次の機能ブロックにより構成されている。すなわち、筒内圧推定手段36は吸気圧センサ28の信号に基づき気筒内の圧力変化の予測を行うものであり、記憶手段37にはEGR通路32の吸気通路に対する取付レイアウトと吸気通路の配置と形状のレイアウトとが制御パラメータとして予めインプットされている。
【0016】
気筒別EGR量演算手段38は、筒内圧推定手段36が演算した筒内圧と、記憶手段37から読み出したEGR通路32の吸気通路に対する取付レイアウトと吸気通路の配置と形状のレイアウトとの制御パラメータと、排気圧センサ30から入力される排気圧と、排気温センサ29から入力される排気ガス温度と、回転速度とに基づき、後述するように気筒別EGR量を推定演算する。また、気筒別吸入空気量演算手段39は、筒内圧推定手段36による筒内圧と、記憶手段37から読み出した吸気通路の配置形状レイアウトの制御パラメータと、エアフローセンサ24が検出する吸入空気量と、回転速度とに基づき、後述するように気筒別吸入空気量を推定演算する。
【0017】
気筒別A/F演算手段40は、気筒別EGR量演算手段38から得た気筒別EGR量と、気筒別吸入空気量演算手段39から得た気筒別吸入空気量に基づき、気筒別の空燃比(A/F)を演算し、気筒別燃料量演算手段41は気筒別の空燃比(A/F)に基づき気筒別の燃料量を演算し、各気筒に設けられた燃料噴射弁27に駆動信号を与える。ここで、各気筒別の吸入空気量とEGR量とは内燃機関21の回転速度と負荷とにより各気筒に対する分配量が変化し、気筒間の分配量に差が生じることになるが、この分配量に応じて各気筒のA/Fを均一化させる必要があり、このために、気筒別吸入空気量と気筒別EGR量とを推定演算するものである。
【0018】
まず、気筒別吸入空気量の推定演算について説明すると次の通りである。図2は吸気通路の形状を示したもので、吸気通路は、吸気管22と、サージタンク31と、吸気ポート26とが図2のように形成されており、吸気ポート26は各気筒に対応して設けられ、この場合、内燃機関21が4気筒であるとすれば吸気ポート26は#1から#4まで形成されて各気筒に連通する。図において、L1、L2、L3、L4は吸気管22の中心に対する各吸気ポート26のオフセット量を示し、A1、A2、A3、A4は各吸気ポート26の各気筒の入口部における断面積を示すものである。これらの数値は吸気通路のレイアウトにより変わり、また、内燃機関1に対する取付形状によっても変わるものである。
【0019】
そして、これらの数値の違いにより各気筒に対する吸入空気量が変わり、気筒毎に差を生じるものであるが、気筒別吸入空気量演算手段39は、この各気筒毎に異なる気筒別吸入空気量Q1〜Q4を次のようにして演算する。
Q1=Qair×f(L1、A1、Ps1、Pb)×f(Ne、Pb)×C1 ・・・・(1)
Q2=Qair×f(L2、A2、Ps2、Pb)×f(Ne、Pb)×C2 ・・・・(2)
Q3=Qair×f(L3、A3、Ps3、Pb)×f(Ne、Pb)×C3 ・・・・(3)
Q4=Qair×f(L4、A4、Ps4、Pb)×f(Ne、Pb)×C4 ・・・・(4)
ここに、Q1〜Q4は、#1から#4の各気筒に吸入される気筒別吸入空気量、f(Ln、An、Psn、Pb)は気筒別吸入空気量の分配率を計算する関数、f(Ne、Pb)は運転条件による補正項、C1〜C4は吸気ポート26の取付角度とスロットル開度とによる補正項である。
【0020】
また、上記式中において、Qairは吸気管22に設けられたエアフローセンサ24が検出する吸入空気量、Ps1〜Ps4は次に述べる(5)式により求める各気筒の筒内圧の推定演算値、Pbは吸気管22に設けられた吸気圧センサ28により計測される吸気圧、Neは回転速度センサ34により計測される内燃機関21の回転速度である。そして、上記した各吸気ポート26のオフセット量L1〜L4と各吸気ポート26の断面積A1〜A4とは制御パラメータとして記憶手段37に記憶されたものである。
【0021】
上記した各気筒の筒内圧Ps1〜Ps4は次のようにして求める。
(Ps1〜Ps4)=Pb×(Vo/V)k ・・・・・・・・(5)
ここに、Voは内燃機関21の下死点時におけるシリンダ21aの内容積、Vは回転角に応じて変化するシリンダ21aの内容積で、図示しないクランク角センサが検出するクランク角の関数として得られるものである。kは比熱比を示すもので、予め記憶手段37にパラメータとして記憶させておくものである。また、ここでのPbは、各気筒の吸気行程後半の下死点付近において、各気筒の筒内圧と吸気圧とが一致するタイミングにおいて吸気圧センサが検出した吸気圧が使用される。
【0022】
次に、気筒別EGR量の推定演算について説明すると次の通りである。図3は図2と同じく吸気通路の形状を示すもので、吸気管22、サージタンク31、吸気ポート26、スロットルバルブ25、および、EGRバルブ33からのEGR通路32を示したものである。EGRは吸入空気と完全に混合されるのが理想的であるが、実際には完全な混合がなされず、図のようにEGR通路32が#1の吸気ポート26側に設けられている場合には#1の気筒や#2の気筒に導入されやすくなり、各気筒間にはバラツキが生ずることになる。
【0023】
そして、これらの数値の違いによる気筒別EGR量E1〜E4を気筒別EGR量演算手段38が次のようにして推定演算する。
E1=Qegr×f(L1、A1、Ps1、Pb)×f(Ne、Pb)×C1×D1 ・・・(6)
E2=Qegr×f (L2、A2、Ps2、Pb)×f(Ne、Pb)×C2×D2 ・・・(7)
E3=Qegr×f(L3、A3、Ps3、Pb)×f(Ne、Pb)×C3×D3 ・・・(8)
E4=Qegr×f(L4、A4、Ps4、Pb)×f(Ne、Pb)×C4×D4 ・・・(9)
ここに、Qegrは、Qegr=f(Pe、Pb、Te、ρ、d)にて算出される全EGRの量であり、Peは排気管23に設けられた排気圧センサ30による排気圧、Teは排気管23に設けられた排気温センサ29が検出する排気温度、ρはEGR通路32を通過するEGR密度、dはEGR通路32の流量係数で予めパラメータとして記憶手段37に記憶されたものである。また、D1〜D4はEGR通路32の吸気通路に対する取付位置による補正係数、f(Ln、An、Psn、Pb)は気筒別EGR量の分配率を計算する関数、f(Ne、Pb)は運転条件による補正項である。
【0024】
続いて気筒別A/Fの均一化制御動作を図4のフローチャートに基づき説明すると次の通りである。まず、ステップ101では、図2および図3にて説明した吸気通路の配置と形状のレイアウトと、EGR通路32の吸気通路に対する取付レイアウトとの制御パラメータを記憶手段37に記憶する。ステップ102では内燃機関21の回転速度Neと、内燃機関21の負荷量としての吸気圧Pbとを読み込み、ステップ103ではこの回転速度と負荷量とにより目標トルクをマップ参照により決定する。ステップ104ではエアフローセンサ24からの信号により吸入空気量を読み取り、ステップ105では目標トルクに対する目標A/Fをマップから読み取る。
【0025】
続いて、ステップ106では読み込んだ回転速度と負荷量とからEGR率をマップから読み取り、EGRバルブ33の開度を決定する。ステップ107では吸気圧に基づき筒内圧Psの演算を行い、この筒内圧と、吸気圧センサ28により計測される吸気圧Pbと、各吸気ポート26のオフセット量と、サージタンク31からの各吸気ポート26の取付角度と、各吸気ポート26の通路面積とから上記した式(1)〜(4)により気筒別吸入空気量を算出する。
【0026】
続くステップ108ではEGR通路32の吸気通路に対する取付位置レイアウトが記憶手段から読み出され、このEGR取付位置とスロットルバルブ25の開度とから各気筒に対する気筒別EGR量を上記した式(6)〜(9)により算出する。そして、ステップ109においては算出された各気筒の気筒別吸入空気量と気筒別EGR量とに対して各気筒のA/Fが上記のマップから読み出された目標値となるように、気筒別の燃料噴射量を演算し、ステップ110にて演算値に基づく指令信号を各気筒別の燃料噴射弁27に与える。
【0027】
以上のように動作するこの発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置のA/F制御と、従来装置によるA/F制御とを比較したのが図5ないし図8の特性図である。従来装置では吸入空気の分配量を上記の従来例にて説明したように、各排気の枝管に設けられた各空燃比センサの出力と燃料噴射パルス幅とから求めるが、その結果は図5の吸入空気量Q1〜Q4に示したようになり、EGR量は吸入空気通路の各枝管に設けられたそれぞれのEGRバルブを用いて制御されるため図5に示すように均一化される。また、吸入空気量が空燃比センサの出力と燃料噴射パルス幅とから求められるため、各気筒のA/Fは図6に示すように均一化が図られたものになる。
【0028】
これに対してこの発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置では、上記したように気筒別吸入空気量と気筒別EGR量とが吸気通路のレイアウトとEGR通路の取付レイアウトとを制御パラメータとして推定演算するようにしたので、図7に示すように各気筒毎の気筒別吸入空気量と気筒別EGR量とが共に吸気通路の形状に基づいてばらついた結果が演算され、演算された結果に対して各気筒のA/Fがマップから読み出された目標値となるように燃料噴射弁が制御されるので、各気筒のA/Fは図8に示すように均一化が図られる。そして、このA/Fの均一化を図るのは推定演算によるものであり、各気筒別に空燃比センサを設けたり、EGRバルブを設ける必要がなく、従って、EGR配管も各気筒に対して行う必要がなく、構成の単純化が図れるものである。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の内燃機関の空燃比制御装置によれば、吸入空気量を計測するエアフローセンサと、回転速度を計測する回転速度センサと、吸気圧を計測する吸気圧センサと、排気圧を計測する排気圧センサと、排気温を計測する排気温センサと、排気ガスを還流するEGR通路と、吸気通路のレイアウトおよびEGR通路の吸気通路に対する取付レイアウトをパラメータとして記憶する記憶手段と、この記憶手段を内蔵する制御手段とを備え、前記制御手段は、少なくとも、前記吸入空気量と、前記吸気圧と、前記回転速度と、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別吸入空気量を推定演算する気筒別吸入空気量演算手段と、少なくとも、前記吸気圧と、前記排気圧と、前記排気温と、前記回転速度と、前記EGR通路の前記吸気通路に対する取付レイアウトと、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別排気ガス還流量を推定演算する気筒別排気ガス還流量演算手段と、上記推定演算された気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量に基づき気筒別の空燃比を演算する気筒別空燃比演算手段と有し、前記演算された気筒別の空燃比に基づき気筒別の燃料噴射量を制御するようにしたので、構成の複雑化とこれに伴うコストの上昇とが回避でき、また、各気筒別の吸入空気量とEGR量との正確な推定が可能になるので、気筒毎のA/F(空燃比)の均一化が可能になり、排気ガスを良好なものとすることができるものである。また、燃焼状態が良好になって走行時における内燃機関のトルクのサイクル変動を抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置のシステム構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の吸入空気量演算の説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置のEGR量演算の説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の特性比較説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の特性比較説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の特性比較説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による内燃機関の空燃比制御装置の特性比較説明図である。
【図9】 従来の内燃機関の空燃比制御装置のシステム構成図である。
【符号の説明】
21 内燃機関、22 吸気管、23 排気管、24 エアフローセンサ
25 スロットルバルブ、26 吸気ポート、27 燃料噴射弁、
28 吸気圧センサ、29 排気温センサ、30 排気圧センサ、
31 サージタンク、32 EGR通路、33 EGRバルブ、
34 回転速度センサ、35 制御手段、36 筒内圧推定手段、
37 記憶手段、38 気筒別EGR量演算手段、
39 気筒別吸入空気量演算手段、40 気筒別A/F演算手段、
41 気筒別燃料量演算手段。
Claims (2)
- 複数の気筒を有する内燃機関の吸入空気量を計測するエアフローセンサ、前記内燃機関の回転速度を計測する回転速度センサ、前記内燃機関の吸気圧を計測する吸気圧センサ、前記内燃機関の排気圧を計測する排気圧センサ、前記内燃機関の排気温を計測する排気温センサ、前記内燃機関の排気管から吸気通路に排気ガスを還流するEGR通路、前記内燃機関の各気筒毎に設けられた吸気ポートの前記吸気通路に対する配置と形状とのレイアウトおよび前記EGR通路の前記吸気通路に対する取付レイアウトを制御パラメータとして記憶する記憶手段、この記憶手段を内蔵する制御手段を備え、前記制御手段は、少なくとも、前記吸入空気量と、前記吸気圧と、前記回転速度と、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別吸入空気量を推定演算する気筒別吸入空気量演算手段と、少なくとも、前記吸気圧と、前記排気圧と、前記排気温と、前記回転速度と、前記EGR通路の前記吸気通路に対する取付レイアウトと、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別排気ガス還流量を推定演算する気筒別排気ガス還流量演算手段と、前記推定演算された気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量に基づき気筒別の空燃比を演算する気筒別空燃比演算手段と有し、前記気筒別吸入空気量演算手段は下記の式によって気筒別吸入空気量Qnを推定演算するものであって、前記気筒別空燃比演算手段で演算された気筒別の空燃比に基づき気筒別の燃料噴射量を制御することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
Qn=Qair×f(Ln、An、Psn、Pb)×f(Ne、Pb)×Cn
ここで、f(Ln、An、Psn、Pb)は気筒別吸入空気量の分配率を計算する関数、f(Ne、Pb)は運転条件による補正項、Cnは各吸気ポートの取付角度とスロットル開度とによる補正項である。
また、Qairはエアフローセンサが検出した吸入空気量、Lnは吸気通路の中心に対する各吸気ポートのオフセット量、Anは各吸気ポートの各気筒入口部における断面積、Psnは各気筒の筒内圧の推定演算値、Pbは吸気圧、Neは回転速度である。 - 複数の気筒を有する内燃機関の吸入空気量を計測するエアフローセンサ、前記内燃機関の回転速度を計測する回転速度センサ、前記内燃機関の吸気圧を計測する吸気圧センサ、前記内燃機関の排気圧を計測する排気圧センサ、前記内燃機関の排気温を計測する排気温センサ、前記内燃機関の排気管から吸気通路に排気ガスを還流するEGR通路、前記内燃機関の各気筒毎に設けられた吸気ポートの前記吸気通路に対する配置と形状とのレイアウトおよび前記EGR通路の前記吸気通路に対する取付レイアウトを制御パラメータとして記憶する記憶手段、この記憶手段を内蔵する制御手段を備え、前記制御手段は、少なくとも、前記吸入空気量と、前記吸気圧と、前記回転速度と、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別吸入空気量を推定演算する気筒別吸入空気量演算手段と、少なくとも、前記吸気圧と、前記排気圧と、前記排気温と、前記回転速度と、前記EGR通路の前記吸気通路に対する取付レイアウトと、前記各吸気ポートの前記吸気通路に対する配置レイアウトと、前記各吸気ポートの通路形状とから気筒別排気ガス還流量を推定演算する気筒別排気ガス還流量演算手段と、前記推定演算された気筒別吸入空気量と気筒別排気ガス還流量に基づき気筒別の空燃比を演算する気筒別空燃比演算手段と有し、前記気筒別排気ガス還流量演算手段は下記の式によって気筒別排気ガス還流量Enを推定演算するものであって、前記気筒別空燃比演算手段で演算された気筒別の空燃比に基づき気筒別の燃料噴射量を制御することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
En=Qegr×f(Ln、An、Psn、Pb)×f(Ne、Pb)×Cn×Dn
ここで、Qegrは、Qegr=f(Pe、Pb、Te、ρ、d)にて算出される全EGRの量であり、Peは排気圧センサによる排気圧、Teは排気温センサが検出する排気温度、ρはEGR通路を通過するEGR密度、dはEGR通路の流量係数で予めパラメータとして記憶手段に記憶されたものである。また、Cnは各吸気ポートの取付角度とスロットル開度とによる補正係数、DnはEGR通路の吸気通路に対する取付位置による補正 係数、f(Ln、An、Psn、Pb)は気筒別EGR量の分配率を計算する関数、f(Ne、Pb)は運転条件による補正項である。
また、Lnは吸気通路の中心に対する各吸気ポートのオフセット量、Anは各吸気ポートの各気筒入口部における断面積、Psnは各気筒の筒内圧の推定演算値、Pbは吸気圧、Neは回転速度である。
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