JP3852700B2 - 末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマーから誘導されたマクロモノマー、側鎖にラジカル重合反応を誘導できる基を有するノルボルネン重合体、そのマクロモノマーとアクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−を用いてグラフト反応生成物であるノルボルネン重合体とそれらの調製方法 - Google Patents
末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマーから誘導されたマクロモノマー、側鎖にラジカル重合反応を誘導できる基を有するノルボルネン重合体、そのマクロモノマーとアクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−を用いてグラフト反応生成物であるノルボルネン重合体とそれらの調製方法 Download PDFInfo
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Description
優れた特性構造を有する高分子材料を取得するため、官能基を含むノルボルネン誘導体の開環メタセシス重合の研究が数年前から焦点となっており、即ち側鎖に架橋可能な基を有する高分子材料は、上述したような透明性や加工性といった優れた性能を有するほか、網状の架橋重合体や非線状光学材料、様々な熱抵抗性や化学抵抗性を有する材料に応用される。
本発明は、末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン(norbornene methylene halide;(NBMX))の合成を提供することである。さらに当該モノマーを開環重合させる時、側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネン重合体を取得する。また当該重合体がさらに水素化されると、光学特性に優れた高分子材料を製造できる。
さらに、他のノルボルネン系モノマーは、極性の置換基または金属原子を有する置換基としてもよく、こうした置換基の例としては、塩素、臭素、フッ素のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセトキシル基などのエステル型残基、シアノ基、ピリジン基などが挙げられる。
本発明に係る新しいノルボルネン系モノマーは、ディールスアルダー(Diels-Alder)反応により180℃のオートクレーブで合成される。ディールスアルダー反応とは、ジエン類とオレフィン類モノマーを新しい環状オレフィンモノマーに製造する反応である。当然ながら、本発明の重合体を取得する方法は、オートクレーブによる方法に限定されない。周知のディールスアルダー反応の方法はいずれも、本発明において使用できる。
本発明では側鎖にオレフィン基を有する新しいノルボルネン系モノマーを取得してから、さらに開環メタセシス重合により該当モノマーを重合し、新型の重合体を形成する。オレフィン基を選択的に用いて他のラジカル反応により重合体を合成する。
(メタセシス触媒)
タングステンとモリブデン系メタセシス触媒としては、該金属のハロゲン化物、オキシハロゲン化物またはオキシ有機化合物を挙げることができる。具体的には、六塩化タングステン、オキシ塩化タングステン、四塩化タングステン、五塩化モリブデン、酸化モリブデンアセチルアセト酢酸などを挙げることができる。その他にはロジウム系メタセシス触媒があり、本発明では[Cl2Ru(CHPh)[P(C6H11)3]2]の使用が最も好ましい。
(溶剤)
本発明のノルボルネン系モノマーの開環重合は、溶剤を使用しなくても実施できるが、当該反応は通常不活性有機溶剤中で実施される。
使用する有機溶剤は、炭化水素系溶剤が好ましく、溶解性に優れる開環重合体を生成できる環状炭化水素系溶剤が特に好ましい。具体的な例としては、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n-ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロホルム、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、これらの2種以上の組合せなどが挙げられる。またこれらの2種以上を混合して使用することもできる。溶剤のモノマーに対する使用量は、通常モノマー1重量部に対して溶剤1〜20重量部を配合するが、好ましくは2〜10重量部である。
(温度)
開環重合の温度条件については特に限定されないが、通常−20〜100℃で、好ましくは0〜100℃、さらに好ましくは10〜80℃の任意の温度とする。
(重合系の圧力)
重合圧力の条件は0〜50kg/cm2である。通常、常圧から10kg/cm2までの範囲から選択するのが好ましい。
(重合系の雰囲気)
開環重合は通常、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスの雰囲気中で実施される。
(開環重合体)
本発明で得られる開環重合体と共重合体の数平均分子量(Mn)は10000〜600000で、かつ分子量分布(Mw/Mn)(以下「PDI」という)は2以下である。当該開環重合体に対して水素化反応を進行させる(光ディスクなどの光学材料作製に使用)。周知の材料では分子量分布範囲が3以上であると、複屈折率の変化が大きくなることが知られている。しかし、本発明で得られる重合体のPDI(分子量分布)値は2以下であるため、優れた光学特性を備えている。開環重合体の分子量と分子量分布は、テトラヒドロフランを溶剤としゲル パーミエーション クロマトグラフィ(GPC)による分析により測定される。得られた開環重合体は一般的な方法で水素化反応を行い、光ディスク、光学レンズ、透明フィルムなどの光学材料に用いられる。
本発明の第二目的は末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン(norbornene methylene halide;(NBMX))と他の末端にラジカル重合反応を誘導できる基を有するノルボルネン系モノマーを配合してブロックマクロモノマーを提供する。
本発明の第三目的は側鎖にラジカル重合反応を誘導できる基を有するポリノルボルネン重合体、そのポリノルボルネン重合体とアクリレート系モノマー又はスチレン類モノマーを用いてグラフト反応生成物であるノルボルネン重合体を提供する。
式中、XはCl又はBrを示す。
本発明は、末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン ;NBMX)の合成方法を開示しており、ディールスアルダー(Diels-Alder)反応により、オートクレーブで合成され、主にシクロペンタジエン(cyclopentadiene)及びハロゲン官能基を有するオレフィン類化合物のアリルクロリドまたは臭化アリルによって形成される。通常、アリル混合物(allyl compound)とシクロペンタジエンとのディールスアルダー反応には180℃を必要とし、シクロペンタジエンの沸点は41℃であるため、反応はオートクレーブで行わなければならない。合成の反応式及び手順は次の通りである。
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示す。好ましくは、(I)のブロックマクロモノマーの合成手順は、(II)の構造を有するカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマーと開環メタセシス重合触媒とを、開環メタセシス重合反応させて、15ないし120分間後、上記(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン ;NBMX)を添加して、重合反応を続行させて、(I)のブロックマクロモノマーが調製できる。
式中、XはCl又はBrを示す。好ましくは、開環メタセシス重合触媒は
[Cl2Ru (CHPh)[P (C6H11) 3] 2]。
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示し、
Arは
また、本発明は、ある種ノルボルネングラフト重合体の調製方法を開示しており、その合成手順は
(II)の構造を有するカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマーと開環メタセシス重合触媒とを、開環メタセシス重合反応させて、15ないし120分間後、上記(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン ;NBMX)を添加して、重合反応を続行させて、(I)のブロックマクロモノマーが調製でき;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(IV)の生成物であるノルボルネングラフト重合体が得られる。
I
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示し、
Arは
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示す。
本発明は、ある種ノルボルネングラフト重合体を開示しており、上記(V)のブロックマクロモノマーとアクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−を用いてグラフト反応を進行して、(VI)の生成物であるノルボルネングラフト重合体を調製できる。
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示し、
Arは
上記(II)の構造を有するカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマーと開環メタセシス重合触媒とを、開環メタセシス重合反応させて、15ないし120分間後、上記(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン ;NBMX)を添加して、重合反応を続行させて、(I)のブロックマクロモノマーが調製でき;
得られる上記(I)のブロックマクロモノマーを水素化反応して,(V)の高熱安定性ブロックマクロモノマーを調製でき;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(VI)の生成物であるポリノルボルネングラフト重合体が得られる。
式中、pは10≦p≦1000、qは10≦q≦1000、XはCl又はBrを示し、
Arは
式中、XはCl又はBrを示し、Arは
70−150℃の反応器で、アクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−と撹拌反応させ、(VII)の構造を有する末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)化合物が得られる。
式中、XはCl又はBrを示し、Arは
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示す。
本発明は、(IX)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体を開示しており、(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ハロゲン化物重合体)ととアクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−を用いてグラフト反応を進行して、(IX)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体が得られる。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、Arは
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、Arは
開環メタセシス重合触媒と(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマーを用いて、開環メタセシス重合反応させて、(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマーが得られ;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(IX)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体が得られる。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、Arは
開環メタセシス重合触媒と(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマーを用いて、開環メタセシス重合反応させて、(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ハロゲン化物重合体)が得られ;
からなる群から選択されるモノマーと臭化第一銅[Cu(I)Br]、2,2'-ビピリジンおよび(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ハロゲン化物重合体)を混合して、混合物を生成する;
得られる(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ハロゲン化物重合体)を水素化反応させ,(X)の構造を有する高熱安定性飽和環状脂肪族マクロモノマー(ノルボルネン臭化メチレン重合体)が得られる;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(XI)の構造を有する飽和環状脂肪族ポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体が得られる。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、Arは
からなる群から選択される、式中、kは10≦k≦2000。
式中、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である。
式中、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である;
Arは
開環メタセシス重合触媒と(XII)の末端にハロゲン基を有するノルボルネン化合物を用いて、開環メタセシス重合反応させて、(XIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマーが得られ;
上記(XIII)の側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネンマクロモノマーを水素化させ、(XIV)の構造を有する高熱安定性飽和環状脂肪族ポリノルボルネンマクロモノマーが得られ;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(XV)の構造を有する飽和環状脂肪族ポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体が得られる。
-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは、
開環メタセシス重合触媒と(XII)の末端にハロゲン基を有するノルボルネン化合物を用いて、開環メタセシス重合反応させて、(XIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマーが得られ;
70−150℃の反応器で撹拌反応し、(XVI)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体が得られる。
-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは
式中、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である;
Arは
(b)70−150℃の反応器で、アクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−と撹拌反応させ、(XVII)の構造を有する末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)化合物が得られる。
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは
式中、sは10≦s≦1000、rは10≦r≦1000、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である;
Arは
からなる群から選択される、式中、kは10≦k≦2000。
好適には、その共重合体は、(II)の構造を有するカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマー、(XVII)の構造を有する末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)化合物と開環メタセシス重合触媒を、開環メタセシス重合反応させて生成する。
式中、XはCl又はBrを示し、R1は-NH-、-O-、-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数である;
Arは
からなる群から選択される、式中、kは10≦k≦2000。
(合成例1) 末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン)の合成
シクロペンタジエン50グラム、アリルクロリドまたは臭化アリル等当量及びハイドロキノン(hydroquinone)1グラムをオートクレーブに仕込み、180℃で12時間反応させる。室温下真空条件で得られた液体から未反応のシクロペンタジエンとアリルクロリドまたは臭化アリルを抽出する。こうして得られた溶液を真空下で蒸留することによりノルボルネン誘導体が得られる。沸点の蒸留条件は、ノルボルネン塩化メチレン(norbornene methylene chloride;NBMCl)54〜56℃/11mmHg、及びノルボルネン臭化メチレン (norbornene methylene bromide;NBMBr) 75〜78℃/13mmHgである。
その合成反応式は、下記の示すとおりである。
水酸化カリウム12グラムとカルバゾール(carbazole) 30グラムを200mlのキシレン中に加えて、水分を除去してカルバゾールカリウム塩を取得する。当該キシレンを取り除き、代わりにDMFを溶剤とし、当該カルバゾールカリウムのDMF溶液に、25グラムの5-クロロメチル-2-ノルボルネン(5-chloromethyl-2-norbornene)を加え、12時間還流させる。12時間還流した後の溶液を200mlの水中に入れて、毎回100mlの酢酸エチル(ethyl acetate)を用いて該溶剤を3回抽出し、蒸留して酢酸エチルを抽出した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで純化し(溶離剤は酢酸エチル:n-ヘキサン=1:6の混合溶剤)、n-ヘキサンを用いて再結晶させることによりmp=74〜76℃のカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマー(CbzNB)を得ることができ(異性体endo/exoの比は3:2)、そのNMR結果及び分析は下記の通りである。
13C NMR (CDCl3) (/ppm 140.4、138.3、136.5、136.1、132.4、125.5、122.7、120.1、118.6、108.8、50.0、48.1、47.0、45.0、44.5、44.0、42.6、41.8、39.0、38.6、30.8、30.5。
赤外線スペクトル分析結果:IR (KBr pellet、cm-1)、1587 (( c=c、vinylic)、1647、1478 (( c=c、aromatic stretching)、1324 ((c-N)、745、718 ((C-H、 carbazole ring out of plane)。
紫外線スペクトル分析結果UV(THF)は、(max=236.2 nm、(=4.19×104L mo1‐1cm‐1である。
元素分析:(C20H19N) Calculated. C: 87.87%、H: 7.01%、N:5.12%、
Found. C: 87.58 %、H: 7.08%、N: 5.31%。
(実施例)
次に本発明の最も好ましい実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこうした実施例に限定されるものではない。
合成例2から得られた(II)のカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマー(CbzNB)2.5mmolをジクロロメタン4mlに溶解してフラスクに仕込み、高真空系に連結して、冷凍−真空抽出−封管−解凍の手順で3回循環させる。アルゴンガスを通入したドライボックス中で触媒[Cl2Ru (CHPh)[P(C18H15)] 2] を2mg取り出し、1mlのジクロロメタンで溶かしてシリンジで硬化したモノマー溶液に注入し、再度真空抽出を行なう。フラスクを室温で解凍して、室温(25℃)で30分撹拌した後、赤色を呈する間に、0.5mmolの合成例1から得られた(III)の末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロゲン化メチレン ;NBMX)をシリンジでフラスクに注入する。12時間撹拌を続ける。0.1mlのエチルビニルエーテルを加えて重合反応を終了させた後、該溶液を500mlのメタノール中に沈殿させる。こうして得られた重合体(ブロックマクロモノマー)をジクロロメタンで溶かして、再度メタノール中で沈殿させ、以上の手順を3回繰り返すことで精製した重合体(ブロックマクロモノマー)が得られる。室温で真空乾燥させる。上記2種類のモノマーの添加量を選定して、セグメント長さの異なるブロックマクロモノマー(I)を重合する。
1H NMRにより分析:6.8ppmから8.2ppmまではカルバゾール基の特性ピーク、0.5ppmから4.5ppmまではポリノルボルネン主鎖の脂環基の特性ピークである。水素化されないブロック重合体で4.9ppmから5.8ppmまでは、ポリノルボルネン主鎖の二重結合の特性ピークに属する。その結果を図1に示した。
熱安定性の分析:約300℃の時点で解裂を始め、その結果を図2の熱重量分析(TGA)の曲線aに示した。
蛍光スペクトル分析:330nmの光源で励起すると、約377nm付近でモノマー放射蛍光スペクトルを得ることができ、しかも高い波長(480nm)付近では、強度が小さい蛍光スペクトルが現れる。
合成反応式と手順は次の通りである。
実施例1の製品であるブロックマクロモノマー0.2g、p-トルエンスルホニルヒドラジド(p-toluenesulfonylhydrazide)1.0g、キシレン20mlを、200mlのアンプル中に仕込み、少量の酸化防止剤(BHT)を加える。高真空系に連結し、冷凍−真空抽出−封管−解凍と3回循環させる。該フラスクを室温で解凍し、120℃まで加熱し、窒素が生じない時点まで反応させ、約3時間撹拌する。フラスクは室温まで冷却し、溶液を500mlのメタノール中で沈殿させると、水素化された重合体が得られる。水素化後の重合体をジクロロメタンで溶かし、再度メタノール中で沈殿させ、精製した飽和重合体を得て、室温で真空乾燥を行なう。
1H NMRにより分析:6.8ppmから8.2ppmまではカルバゾール基の特性ピーク、0.5ppmから4.5ppmまではポリノルボルネン主鎖の脂環基の特性ピークである。水素化されないブロック重合体で4.9ppmから5.8ppmまでは、ポリノルボルネン主鎖の二重結合の特性ピークに属する。その結果を図1に示した。
熱安定性の分析:約420℃の時点で解裂を始め、その結果を図2の熱重量分析(TGA)の曲線bに示した。
蛍光スペクトル分析:約377nm付近でモノマー放射蛍光スペクトルを得ることができ、しかも高い波長(480nm)付近では、強度が小さい蛍光スペクトルが現れる。
合成の反応式と手順は次の通りである。
1ミリモルの臭化第一銅[Cu(I)Br]と、1ミリモルの2,2'-ビピリジン(2,2(-bipyridine)と、1ミリモルのノルボルネン臭化メチレン(norbornene methylene bromide;(NBMBr)と、100ミリモルのメチルメタクリレート(MMA)を、10mlのトルエンで溶かす。真空系で凍結-空気抽出-解凍と3回循環させた後、130℃の温度下で、12時間撹拌反応後、メタノールで沈殿させると生成物を得る事ができ、冷凍乾燥した後の収率は約5%である。得られた末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト化合物をテトラヒドロフランで溶かし、再度メタノールに3回沈殿させる。
その反応式は次の通りである。
ノルボルネン塩化メチレン(norbornene methylene chloride;NBMCl)と臭化第一銅[Cu(I)Br]、2,2'-ビピリジンとをトルエン中で反応させるなら、その反応式は次の通りである。
0.38グラムの臭化第一銅[Cu(I)Br]、1.25グラムの2、2’-ビピリジン、0.5グラムのノルボルネン臭化メチレン(NBMBr)及び8グラムのスチレン(styrene)を、10 mlのトルエン中に溶かす。真空系で凍結-空気抽出-解凍の循環を3回繰り返した後、130℃の温度下で12時間撹拌反応させ、メタノールで沈殿させて生成物を得る事ができ、冷凍乾燥後の収率は35%である。得られた末端にノルボルネングラフトしたポリスチレン化合物を、テトラヒドロフランで溶かし、再度メタノールに3回沈殿させる。
GPC分析によると、数平均分子量は160000、分子量分布(PDI)は1.28とな る。
熱性質:グラス移転温度(Tg)は107℃である(DSCより測定)。
得られた末端にノルボルネングラフトしたポリスチレン化合物(NBMPSt)の400MHz 1 H NMRにより分析(CDCl3)は図3に示す。
その反応式は次の通りである。
1.3×10-3モルのノルボルネン臭化メチレン(NBMBr)またはノルボルネン塩化メチレン(NBMCl)を、5mlのジクロロメタンに溶かす。真空系で、水及び空気を除去する作業を行なう。0.001グラム(1.2×10-6 モル)の[Cl2Ru (CHPh)[P(C6H11)3]2]触媒を、1mlのジクロロメタンに溶かし、反応器に注ぎ込む。室温で24時間撹拌反応させた後、メタノールで沈殿すると生成物を得る事ができ、冷凍乾燥後の収率は約70%である。
その構造式は下に示す。
式中、XはCl又はBrを示す。
1ミリモルの臭化第一銅、1ミリモルの2、2’-ビピリジン,1ミリモルの実施例3から得られた(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ブロミン化物重合体;ポリノルボルネン臭化メチレン)及び100ミリモルのメチルメタクリレートを、10mlのトルエンに溶かす。真空システムで、凍結-空気抽出-解凍の循環を3回繰り返した後、130℃の温度下で12時間撹拌反応させ、メタノールで沈殿させると生成物を得る事ができ、冷凍乾燥後の収率は約3%である。得られた(IX)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト重合体を、テトラヒドロフランに溶かし、再度メタノールの中で3回沈殿させる。
その反応式は次の通りである。
さらにトルエンを加えないで反応させる。その反応式は次の通りである。
実施例3から得られた(VIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマー(ノルボルネン系ブロミン化物重合体;ポリノルボルネン塩化メチレン)、臭化第一銅[Cu( I)Br]、2,2'-ビピリジンをトルエン中で反応させる場合、その反応式は次の通りである。
さらにトルエンを加えないで反応させる。その反応式は次の通りである。
1ミリモルの臭化第一銅[Cu(I)Br]、1ミリモルの2,2'-ビピリジン、1ミリモルのノルボルネン臭化メチレン重合体と100ミリモルのメチルメタクリレート(MMA)を、10mlのトルエンに溶かす。真空系で、凍結-空気抽出-解凍の循環を3回繰り返した後、130℃の温度下で12時間撹拌反応した後、メタノールで沈殿させることにより生成物を得る事ができ、冷凍乾燥後の収率は約3%である。得られた飽和環状脂肪族ポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト重合体を、テトラヒドロフランに溶かし、更にメタノール中で3回沈殿させる。その反応式は次の通りである。
さらにトルエンを加えずに反応させる、その反応式は次の通りである。
ポリノルボルネン塩化メチレン、臭化第一銅[Cu(I)Br]、2,2'-ビピリジンをトルエン中で反応させる場合、その反応式は次の通りである。
さらにトルエンを加えずに反応させる場合、その反応式は次の通りである。
臭化第一銅[Cu(I)Br]、2,2'-ビピリジン、ノルボルネン臭化メチレン(norbornene methylene bromide; NBMBr)及びスチレンをトルエンに溶かす。真空系で、凍結-空気抽出-解凍の循環を3回繰り返した後、130℃で12時間撹拌反応させ、メタノールで沈殿すると生成物が得られる。
得られたノルボルネン末端を有するポリスチレン重合体(カルバゾール基とポリスチレンを含むポリノルボルネン共重合体;Poly(styrene) with norbornene methylene end group, NBMPSt;(IV)参照)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析で、数平均分子量が160000、分子量分布(PDI)が1.28であった。
得られたノルボルネン末端を有するポリスチレンとカルバゾール基を含むノルボルネンモノマーとを、さらに開環メタセシス反応させることにより、カルバゾール基及びポリスチレンを含むポリノルボルネン共重合体の合成を達成できる。
得られたカルバゾール基とポリスチレンを含むポリノルボルネン共重合体[Poly(NBCbz-co-NBMPSt)]は、1H NMR図(CDCl3 )から分析すると(図4参照)、数平均分子量は390000、分子量分布(PDI)は1.30、収率は95%となる。
カルバゾール基とポリスチレンを含むポリノルボルネン共重合体は、微分示差走査熱量分析装置(DSC)による測定の結果、Tg=105℃(ポリスチレン鎖セグメント)及びTg=165℃(カルバゾール基を含むポリノルボルネンセグメント)であった。
得られたカルバゾール基とポリスチレンを含むポリノルボルネン共重合体[Poly(NBCbz-co-NBMPStBr)]の構造は、下記に示す。
シクロペンタジエン66グラム、アリルアミン50グラム及びヒドロキノン(hydroquine)1グラムを、オートクレーブに仕込み、180℃で8時間反応させる。得られた液体を室温、真空下で未反応のシクロペンタジエンとアリルアミンを抽出する。得られた溶液を真空で蒸留すると、ノルボルネン誘導体が得られる。当該ノルボルネンメチレンアミン(norbornene methylene amine;NBamine)の蒸留条件は、54〜56℃/11mmHgである。
合成反応式と手順は次の通りである。
氷浴で、先ずフラスクに窒素を5〜10分通し、ノルボルネンアミン(NBamine) 1.11グラム(1モル)、トリエチルアミン(triethylamine)1.01グラム(1モル)及びテトラヒドロフラン(THF)20mlを、フラスクに仕込み、等圧ロウトを用いて、2-ブロモ-2-メチル臭化プロピオニル (2-bromo-2-methylproionyl bromide)2.30グラム(1モル)、及びテトラヒドロフラン(THF)10mlをフラスクに滴下し、12時間反応させ、黄白色の懸濁液を生成する。懸濁液を抽気して濾過し、テトラヒドロフラン(THF)でフィルタケーキを洗浄し、濾液を取り出す。濾液を回転蒸発させることによりテトラヒドロフラン(THF)を除去し、濾液が糊状になったら、再度抽気して濾過し、蒸留水で洗浄し、再度濾液を得る。濾液を静置して、モノマーを析出させ、n-ヘキサン(ノルマルヘキサン)でモノマーを再結晶させて、末端にハロゲン基を含むノルボルネンモノマー(NBtmbr)を得る。融点は84.9℃。
末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマーの1H NMR:
1H NMR: δ(ppm)=0.5(Hn3n)、1.2(Hx3x)、1.3(Hn7a)、1.37(Hn7s)、 1.5(Hx7as)、1.54(Hx2n)、1.7(Hn3x)、1.8(H10)、2.2(Hn2x)、2.54(Hx4 )、2.75(Hn4)、2.78(Hx1)、2.85(Hx1)、2.9(Hn8)、2.97(Hx8)、5.9(Hn6)、 6.0(Hx5, Hx6)、6.1(Hn5)、6.73(H9)
末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマーの13C NMR:
13C NMR: δ=30(Cn3n)、30.7(Cx3x)、32.6(C10)、38.7(Cx2)、39.0(Cn2x)、 42.5(C3)、44.3(Cx1)、44.4(Cx4)、45.2(Cn4)、45.6(Cn1)、49.7(Cx7)、63.5 (Cn8)、132.1(Cn7)、136.3(Cx6)、137(Cn5)、171.5(C9)。
元素分析:C: 49.25%, H: 6.74%, N: 5.19%。
溶剤に末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマーの溶解度:常温下アセトン、ピリジン、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)に可溶、60℃のN,N−ジメチルアセタミド(DMAc)に完全に可溶、60℃のトルエン、ベンゼン、ヘキサン、酢酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に一部可溶である。
その反応式は下記の通りである。
類似方法で,下記の反応式を利用して異なる誘導物が得られる。
モノマー濃度/触媒濃度(〔M〕/〔I〕)比が520の場合を例にして説明する。1.74グラム(6.35×10.3モル)の合成例5の製品である末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマー(NBtmbr)を、20mlのジクロロメタンに溶かす。真空系で、冷凍-真空抽出-封管-解凍の循環を3回繰り返すことにより水と空気を除去する。0.01グラム(1.22×10.5mmol)のルテニウム触媒[RuCl2(CHPh)[P(C6H11)3]2]を適量のジクロロメタンに溶かして、再度ルテニウム(Ru)触媒溶液を反応器へ注ぎ込む。フラスクを室温に置き、6時間撹拌反応させ、メタノール(methanol)で沈殿させた後、重合体つまり末端にハロゲン基を含むノルボルネン重合体が得られる。
末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマーを異なる[M]/[I]比で開環メタセシス重合反応させて得られた重合体の分子量とPDI値は、[M]/[I]=260の場合、
側鎖にハロゲン基を含むノルボルネン重合体(〔M〕/〔I〕)比が520の場合)の溶解度:常温下ピリジン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に可溶;60℃のベンゼン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセタミド(DMAc)に完全に可溶;60℃のアセトン、トルエン、エタノール、メタノール;ヘキサン、酢酸エチルに不可溶である。
その反応式は下記の通りである。
まず実施例7の製品である側鎖にハロゲン基を含むノルボルネン重合体(polyNBtmbr) 0.5グラム、キシレン20ml、p-トルエンスルホニルヒドラジド(p-toluenesulfonylhydrazide)2.75グラムをアンプルに仕込み、少量の酸化防止剤2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(2,6-di-tertbutyl-4-methylphenol)を加える。高真空システムに連結し、冷凍-真空抽出-封管-解凍の循環を3回繰り返す。フラスクを室温で解凍し、120℃まで加熱して8時間撹拌反応させる。フラスクを室温(25℃)まで冷却し、溶液をメタノール中に注ぐと、水素化後の重合体が得られ、室温で真空冷凍乾燥する。
水素化後の側鎖にハロゲンを含むノルボルネン重合体の溶解性:常温下ピリジン、ジクロロメタン;60℃のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、、N,N−ジメチルアセタミド(DMAc)に完全に可溶;60℃のアセトン、ベンゼン、エタノール、メタノール;ヘキサン、酢酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)に一部可溶。
その反応式は下記の通りである。
実施例7の製品である側鎖にハロゲン基を含むノルボルネン重合体(polyNBtmbr)0.3 グラム、臭化第一銅[Cu(I)Br] 0.143グラム(1×10-3モル)、2、2’-ピリジン 0 .156グラム(1×10-3モル)、メチルメタクリレート(MMA) 0.05グラム(5×10-4モル )を、10mlのトルエンに溶かす。真空システムで凍結-抽気-解凍の循環を3回繰り返えす。100℃下で12時間撹拌反応させ、メタノールで沈殿させると生成物を得ることが でき、室温で真空乾燥する。得られたポリノルボルネンにポリメチルメタクリレート(P MMA)がグラフトされた重合体をトルエンに溶かし、再度メタノール中で沈殿させる。
その反応式は次の通りである。
合成例5の製品である末端にハロゲンを含むノルボルネンモノマー(NBtmbr)1.3グラム、臭化第一銅[Cu(I)Br]0.71グラム(5×10-3モル)、2、2’-ピリジン 0.65グラム(4.2×10-3モル)、メチルメタクリレート5グラム(5×10-2モル)を、真空システムで凍結-抽気-解凍の循環を3回繰り返す。100℃でそれぞれ12、24、48時間撹拌反応させ、メタノールで沈殿させると生成物が得られる。得られたノルボルネン末端のポリメチルメタクリレート(PMMA)マクロモノマー(Macromonomer)をトルエンに溶かして、再度メタノール中に沈殿させ、室温で真空冷凍乾燥する。
上記の製品であるマクロモノマーの異なる時間帯による分子量とPDI比は、12時間の場合、
その反応式は次の通りである。
0.1グラムの実施例10の製品であるノルボルネン末端のポリメチルメタクリレート (PMMA)マクロモノマーと0.1グラムのカルバゾール基側鎖を含むノルボルネンモノマ ー(CbzNB;II参照)に、20mlのジクロロメタンを加え、真空システムで凍結-抽 気-解凍の循環を3回繰り返す。フラスクを室温に置き、6時間撹拌反応させた後、メ タノール中で沈殿させる。数平均分子量(Mn)=47600、重量平均分子量(Mw)/ 数平均分子量(Mn)=1.78
合成の反応式は次の通りである。
本発明は、末端にラジカル重合反応を誘導できるハロゲン基を有するノルボルネン系モノマー(ノルボルネンハロ化メチレン;NBMX)の合成を提供することである。さらに当該モノマーから誘導されるマクロモノマ−を開環、重合、グラフトさせる時、各種の側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネン重合体を取得する。また当該重合体がさらに水素化されると、光学特性に優れた高分子材料を製造できる。
本発明は、関連技術を熟知した技術者により諸々の加工を施した創意が生かされるが、これらはいずれも特許請求の範囲を逸脱するものではない。
Claims (8)
- 上記の開環メタセシス重合触媒は{Cl2Ru(CHPh)[P(C6H11)3]2}であることを特徴とする請求項2記載の側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネンマクロモノマー。
- 一般式(XV)で表されるポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト(又はスチレン)重合体であって、請求項4の高熱安定性飽和環状脂肪族ポリノルボルネンマクロモノマー(XIV)と
からなる群から選択されるアクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−と臭化第一銅[Cu(I)Br]、2,2'-ビピリジンを混合し、
70−150℃の反応器で撹拌反応して、得られたことを特徴とする(XIV)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン重合体。
-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは、
- 下記式(XVI)で表されるポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン重合体であって、
開環メタセシス重合触媒と請求項1の末端にハロゲン基を有するノルボルネン化合物(XII)を用いて、開環メタセシス重合反応させて得た、式(XIII)の構造を有するポリノルボルネンマクロモノマーと
70−150℃の反応器で撹拌反応して得られた、式(XVI)の構造を有するポリノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン重合体。
-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは、
- 下記(XVII)で表される末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン化合物であって、
70−150℃の反応器で、アクリレート系モノマーまたはスチレン類モノマ−と撹拌反応させて、得られた式(XVII)の構造を有する末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン化合物。
R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは、
- 下記(XVIII)で表される側鎖にカルバゾール基を有するポリノルボルネンと側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネンの共重合体であって、下記(II)の構造を有するカルバゾール基側鎖を有するノルボルネン系モノマー、請求項7の構造を有する末端にノルボルネングラフトしたポリアクリレ−ト又はスチレン化合物(XVII)と開環メタセシス重合触媒を、開環メタセシス重合反応させて、得られることを特徴とする側鎖にカルバゾール基を有するポリノルボルネンと側鎖にハロゲン基を有するポリノルボルネンの共重合体。
-(CH2)n-NH-、-(CH2)n-O-、R2はH又は−CH3、nは1≦n≦4の整数であり、
Arは、
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